JP3086101B2 - 空中架構体の下面外装 - Google Patents

空中架構体の下面外装

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、間隔を隔てて並置した
建物棟の上端部同士、或いは、中間部同士間に架設した
空中架構体等の下面外装で、詳しくは、空中に張り出す
空中架構体の躯体に、下面外装用の下地を吊り支持さ
せ、その下地に、下面形成用の複数のパネルを並べて支
持させてある空中架構体の下面外装に対するメンテナン
ス技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、パネルを下地に固定装着させ
ており、空中架構体の下方に足場を組み、この足場を作
業台としてパネル下面、つまり、空中架構体の下面に対
する清掃などのメンテナンスを行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、メンテナンスの都度、足場の組み立て
解体が事前、事後作業として必要で、手軽にメンテナン
スを行えなかった。特に、空中架構体の高さが高い場合
には、足場自体も空中架構体と同様に空中架構物とな
り、その足場の組み立て及び解体に非常な手数、費用が
掛かり、実施がほとんど不可能であった。本発明の目的
は、安全に、かつ、手軽にメンテナンスを行えるように
する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明による
空中架構体の下面外装の特徴は、前記下地と躯体との間
に、設定高さの作業用空間に形成し、前記パネルをその
作業用空間内に引き込み自在に下地に取り付けてある点
にある。
【0005】本発明の第2発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第1発明において、前記パネルを下
地に載置状態に取り付けてある点にある。
【0006】本発明の第3発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第1発明及び第2発明において、枡
目を形成するように複数のビーム状の下地材を縦横に配
置連結して前記下地を構成し、前記パネルを下地の各枡
目に位置する状態に配置してある点にある。
【0007】本発明の第4発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第1発明〜第3発明において、前記
パネルを構成するに、下地に取り付けられるフレーム
に、下面形成用の外装板と作業床形成用の床形成材とを
取り付けてある点にある。
【0008】本発明の第5発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第1発明〜第4発明において、前記
パネルを、その一辺を支点として上方にのみ揺動自在に
下地に取り付けてある点にある。
【0009】本発明の第6発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第1発明〜第5発明において、前記
パネルを、その対向する2つの辺のうち一方の辺を支点
とする上方への揺動を許容された第1状態と、他方の辺
を支点とする上方への揺動を許容された第2状態と、い
ずれの揺動も阻止された揺動固定状態とに切替え自在に
下地に取り付けてある
【0010】本発明の第7発明による空中架構体の下面
外装の特徴は、上記第5発明及び第6発明において、前
記パネルの上方への設定量以上の揺動を阻止する牽制手
段を設けてある点にある。
【0011】
【作用】第1発明によれば、作業用空間内にパネルを引
き込むことにより、その作業用空間内、つまり、空中架
構体内からパネル下面に対するメンテナンスを行えるか
ら、パネル下面に対するメンテナンスを行う際、従来必
要であった足場が不要である。第2発明によれば、パネ
ルを、作業用空間内に引き込み自在な可動タイプとしな
がらも、そのパネルの脱落を防止できるから、パネル落
下を防止するための養生シートやネットを設置する必要
がない。第3発明によれば、パネルを適度な大きさに設
定できるから、作業用空間内への引き込みやメンテナン
ス、元の箇所への設置を作業性良く行える。第4発明に
よれば、パネルを作業用床としてあるから、下地上に足
場板を別途掛け渡したりする手間なく、パネル並置面の
全面といった広い床上で作業用空間内での移動を安全に
かつ作業性良く行える。第5発明や第6発明によれば、
パネルを下地に支持させた状態で作業用空間内に引き込
むことができるから、引き込み及び戻し作業を軽負荷作
業として作業性良く安全に行える。特に、第6発明によ
るときは、第1状態とすることにより、パネルを上方に
大きく揺動させることなくパネルのうち他方の辺側の下
面部分に対するメンテナンスを行え、他方、第2状態と
することにより、パネルを上方に大きく揺動させること
なくパネルのうち一方の辺側の下面部分に対するメンテ
ナンスを行えるから、1つのパネルを大きなものにした
場合であっても、パネルを上方に揺動させることにより
形成される開口を可及的に小さくした状態でパネル全面
に対するメンテナンスを行える。第7発明によれば、設
定量を適宜設定することにより、パネルを上方に揺動さ
せることにより形成される開口を、人の通過を阻止す
る、或いは、通過を困難にする大きさに規制することが
できるから、転落事故防止上の安全性を向上することが
できる。
【0012】
【発明の効果】従って本発明によれば、安全にかつ手軽
にパネル下面に対する清掃などのメンテナンスを行え、
特に足場の設置が非常に困難な高所に位置する空中架構
体を対象とする場合に非常に有用な空中架構体の下面外
装を提供できるようになった。特に、請求項2〜7のよ
うにすれば、作業の安全性を向上することができる。
【0013】
【実施例】構築対象である建物は、図1・2に示すよう
に、間隔を隔てて対向位置する2つの建物棟1の上端部
間に、それら建物棟1に剛に連結する状態に空中架構体
2を架設し、前記建物棟1の中間階間に、それら建物棟
1間での連絡路となる空中ブリッジSBを架設し、建物
棟1外に、空中架構体2の近くに位置するその空中架構
体2に対する出入り用のホール部Hまでのエレベーター
EVを設置し、前記ホール部Hと空中架構体2との間
に、それら両者間で行き来するための2基のエスカレー
ターERを架設した構造のものである。エスカレーター
ERの一方は上り用、他方は下り用である。前記建物棟
1は、図63、図64に示すように、躯体を構成する柱
1C、梁1Bが鉄骨造りで、床1Fがサイト成形のPC
版で、外壁1WがPC版やガラス板などのカーテンウォ
ールの高層、或いは、超高層の構造体であり、図2に示
すように、対向方向の幅がそれに直交する方向の長さよ
りも小なるものである。
【0014】前記空中架構体2は、図2に示すように、
上下に貫通する孔を中央に有する環状のものであって、
外壁は、図11に示すように、鉄骨梁2B・鉄骨柱2C
を備えた2階層の鉄骨造りの躯体に外装パネルWPを取
付ることで構成され、下面外装は、図12、図86、図
87に示すように、前記躯体の鉄骨梁2Bのうち1階の
鉄骨梁2B〈第1トラスT1の下弦材LCも含む。〉及
び1階の床スラブSSに、下面外装用の下地100を複
数の吊り材Crを介して吊り支持させ、下面形成用の矩
形の複数のパネルBP(以下軒天パネルと称する。)を
縦横複数行・複数列の配置状態に位置させて前記下地1
00に支持させることで構成されている。鉄骨梁2B
は、上下のフランジをウエブで連結した横断面形状がH
形のものである。前記躯体は、図8〜10に示すよう
に、横方向の両端に対向方向に沿った姿勢で2階層の高
さを有する第1トラスT1を備え、対向方向の両端近く
に横方向に沿った姿勢で2階層の高さを有する第2トラ
スT2を備え、かつ、対向方向の両端それぞれに横方向
に間隔を隔てて配置する複数の方杖Kを備えている。前
記第1トラスT1の上弦材UC及び下弦材LCは、鉄骨
梁2Bと同様に、上下のフランジをウエブで連結した横
断面形状がH形のものである。前記下面外装について詳
述する。前記の下地100は、図87に示すように、1
階の床スラブSSとの間に設定高さhの作業用空間10
1を形成する高さ位置に配置するように吊り支持されて
おり、かつ、前記軒天パネルBPを上方、つまり、前記
作業用空間101からはめ込み可能な大きさの枡目を形
成するように、ビーム状の複数の下地材102を縦横に
配置連結して構成されており、縦横の下地材102のう
ち縦向きのものが一連に連続する長尺ものであり、横向
きのものが、隣合う長尺な下地材102同士に架設され
た短尺なものである。そして、下地材102は、軒天パ
ネルBPの四周を載置支持するためのフランジ部103
を有し、縦向きの下地材102と横向きの下地材102
とは、ほぼ「コ」の字のコーナー金具104を介して固
定連結されている。前記軒天パネルBPは、図88、図
89にも示すように、縦横の下地材102が形成する矩
形の孔に上方から落とし込み式に嵌合して前記下地10
0の孔を閉塞する状態で下地100に取り付けられるも
のであって、具体的には、フレーム105に、下面形成
用の外装板106と作業床形成用の床形成材107とを
取り付けて構成されている。前記フレーム105は、落
とし込み嵌合状態で前記下地材102のフランジ部10
3に載置支持されるための載置片108を有する環状の
主枠109とその主枠109に固定連結した補強枠11
0とからなる。主枠109及び補強枠110はスチール
製である。前記外装板106は、アルミニウム板を利用
したものであり、前記フレーム105の下面に当て付く
状態で、かつ、主枠109の外周面に当て付く状態でフ
レーム105にボルト111を介して固定装着されてい
る。前記床形成材107は、鉄など線状又は棒状の金属
材料を縦横に配置して固定した網状(一般に溶接金網と
称されているものなど)のものである。そして、軒天パ
ネルBPには、下地100に固定装着された固着式のも
のと、前記作業用空間101に引き込み自在に下地10
0に取り付けられた可動式のものとがある。図において
×印を付したものが可動式の軒天パネルBPであり、そ
れ以外のものが固着式のものである。前記可動式の軒天
パネルBPについて詳述する。なお、前記縦向きの下地
材102の長手方向を以下縦方向と称し、それに直交す
る方向を横方向と称する。この軒天パネルBPは、前記
縦方向で対向する横向き姿勢の辺の一方を第1の支点R
1として前記下地100の孔を閉塞する外装作用姿勢か
ら他方の辺を上方に変位させるように揺動することを許
容された第1状態と、他方の辺を第2の支点R2として
前記下地100の孔を閉塞する外装作用姿勢から一方の
辺を上方に変位させるように揺動することを許容された
第2状態と、前記2つのいずれの揺動も阻止されて外装
作用姿勢に固定された揺動固定状態との合計3つの状態
に切替え自在に下地100に取り付けられている。そし
て、第1状態及び第2状態での軒天パネルBPの上方へ
の揺動が前述した軒天パネルBPの作業用空間101内
への引き込み動作となっており、これら軒天パネルBP
の上方への揺動により下地100の孔は開放することに
なる。つまり、軒天パネルBPは孔を開閉自在なパネル
となっており、以下、軒天パネルBPと下地100の孔
との関連を判りやすくするために、軒天パネルBPの上
方への揺動を引き上げ開放揺動、外装作用姿勢に復帰す
るための下方への揺動を下ろし閉塞揺動と称する。か
つ、この軒天パネルBPの主枠109のうち横方向で対
向する縦向き姿勢の部分には、第1状態において軒天パ
ネルBPを揺動操作するための第1把手112と、第2
状態において軒天パネルBPを揺動操作するための第2
把手113とが付設されている。前記第1の支点R1
は、図88、図89、図90、図91に示すように、横
向きの下地材102とその横向きの下地材102に対応
するフレーム部分とに、支点構成用の下地側ボス114
とパネル側ボス115とを、軒天パネルBPの四周が下
地100に載置支持されている状態で同一の横向き軸芯
HX上で横方向に並置するように固着し、それらに支点
軸116を横向き軸芯HX周りに回転自在に挿通させる
ことにより、横向き軸芯HX周りで上下方向に揺動自在
に軒天パネルBPを下地100に取り付けるように構成
されている。かつ、第1の支点R1は、前記下地側ボス
114及びパネル側ボス115に対して支点軸116を
横向き軸芯HXに沿ってスライドさせることにより、支
点軸116を下地側ボス114から離脱させて軒天パネ
ルBPの下地100への固定を解除するように構成され
ている。また、前記支点軸116には、それをスライド
操作するためのレバー117が固着されており、支点R
1には、そのレバー117を利用した安全手段が装備さ
れている。前記安全手段は、前記レバー117の支点軸
116と一体の横向き軸芯HX周りの回転及びスライド
を規制することにより、下地側ボス114に挿入した固
定位置から離脱した解除位置への支点軸116のスライ
ドを制限する手段であって、前記レバー117の横向き
軸芯HX周りの姿勢が鉛直な起立姿勢にある状態におい
てのみそのレバー117、つまり、支点軸116の固定
位置から解除位置へのスライドを許容するように構成さ
れている。詳述すると、レバー117を挿通させて、支
点軸116が固定位置にある状態においてのみそのレバ
ー117の前記起立姿勢と軒天パネルBPに沿った倒伏
姿勢との間での回転を許容する一方、前記レバー117
が前記の起立姿勢以外の回転姿勢にある状態ではそのレ
バー117を側面に接当させることによりレバー117
のスライドを阻止してレバー117を固定位置に保持す
る周方向に沿った位置規制溝118と、同様に、レバー
117を挿通させて、前記レバー117が起立姿勢にあ
る状態においてのみレバー117の固定位置と解除位置
との間でのスライドを許容する一方、前記レバー117
が固定位置以外に位置する状態ではそのレバー117を
側面に接当させることによりレバー117の回転を阻止
してレバー117を起立姿勢に保持する母線方向に沿っ
た姿勢規制溝119とをパネル側ボス115に形成して
構成されている。従って、この安全手段では、レバー1
17の姿勢を目視確認することにより、レバー117が
起立姿勢にあることの確認で支点R1が解除状態にある
と判断し、他方、レバー117が倒伏姿勢にあることの
確認で支点R1が固定状態にあること判断することがで
きる。なお、レバー117には、それを目立たせて姿勢
の目視確認を行いやすくする上で、赤色など周囲と容易
に判別することができる着色が施されている。そして、
第1の支点R1は、横方向に間隔を隔てて2つ配置され
ている。前記第2の支点R2も前記第1の支点R1と同
様に構成され配置されている。そのため、その詳細説明
は同一符号を付すことにより省略する。もって、この下
面外装では、第1及び第2の支点R1,R2をともに固
定状態にすることにより、上記揺動固定状態を現出して
軒天パネルBPを下地100に固定し、第1の支点R1
を固定状態に、かつ、第2の支点R2を解除状態にする
ことにより、前述した第1状態を現出して、軒天パネル
BPを第1の支点R1周りでの上方への回転で作業用空
間101内に引き上げ、他方、第2の支点R2を固定状
態に、かつ、第1の支点R1を解除状態にすることによ
り、前述した第2状態を現出して、軒天パネルBPを第
2の支点R2周りでの上方への回転で作業用空間101
内に引き上げるように構成され、軒天パネルBPを引き
上げることにより、その軒天パネルBPの下面に対する
清掃などのメンテナンスを作業用空間101内で行うよ
うになっている。かつ、この下面外装は、第1状態及び
第2状態の各状態において前記軒天パネルBPが外装作
用姿勢から設定量以上の上方に揺動すること(つまり設
定開放姿勢以上に軒天パネルBPが開くこと)を阻止す
る第1の牽制手段と、同様に第1状態及び第2状態の各
状態において前記軒天パネルBPの設定開放姿勢からの
下ろし閉塞揺動を阻止する第2の牽制手段とを備えてい
る。つまり、この下面外装では、軒天パネルBPの設定
開放姿勢を越えた引き上げ開放揺動を阻止して下地10
0の孔の開き過ぎを防止し、かつ、軒天パネルBPを設
定開放姿勢に保持できるようになっている。前記第1の
牽制手段は、図90〜図93に示すように、横方向で隣
合う軒天パネルBPの第1把手112同士を弛み状態で
連結する設定長さの第1あおり防止ワイヤ120と、同
様に横方向で隣合う軒天パネルBPの第2把手113同
士を弛み状態で連結する設定長さの第2あおり防止ワイ
ヤ121とを設けて構成されている。つまり、第1状態
の軒天パネルBPを引き上げ開放揺動操作するときに
は、その引き上げ開放揺動に伴って第1あおり防止ワイ
ヤ120を弛み状態から張り状態に変化させて、引き上
げ開放揺動操作される軒天パネルBPの隣に位置する揺
動固定状態の(つまり外装作用姿勢に固定された)軒天
パネルBPをアンカーとする第1あおり防止ワイヤ12
0の引っ張りにより、引き上げ開放揺動操作される軒天
パネルBPの設定開放姿勢を越えた開放を阻止し、第2
状態の軒天パネルBPを引き上げ開放揺動操作するとき
には、その引き上げ開放揺動に伴って第2あおり防止ワ
イヤ121を弛み状態から張り状態に変化させて、引き
上げ開放揺動操作される軒天パネルBPの隣に位置する
揺動固定状態の(つまり外装作用姿勢に固定された)軒
天パネルBPをアンカーとする第2あおり防止ワイヤ1
21の引っ張りにより、引き上げ開放揺動操作される軒
天パネルBPの設定開放姿勢を越えた開放を阻止するよ
うに構成されている。前記第2の牽制手段は、第1状態
では第1把手112を、かつ、第2状態では第2把手1
13をそれぞれチェーンブロックCBを介して前記1階
の床スラブSSに吊り支持する手段であって、1階の床
スラブSSのうち各軒天パネルBPの上方部にはそれぞ
れ、チェーンブロックCBを吊り支持するためのフック
122が固定設置されている。つまり、この第2の牽制
手段によれば、チェーンブロックCBにより、軒天パネ
ルBPを設定開放姿勢に吊り支持できるのみならず、軒
天パネルBPの開閉操作をも行える。加えて、下面外装
には、図86に示すように、固着式の軒天パネルBPの
下面に対するメンテナンスを外部下方から行うためのパ
ネルメンテナンス設備と、空中架構体2の下面のうち中
央の孔周りの環状部分に対するメンテナンスを外部外方
から行うための環状部メンテナンス設備とが設置されて
いる。前記パネルメンテナンス設備は、作業用のゴンド
ラ123と、そのゴンドラ123を空中架構体2の下面
のうち固着式の軒天パネルBPの配置箇所に吊り支持状
態で移動案内するように空中架構体2の下面に付設した
一対のレール124とからなり、同様に、環状部メンテ
ナンス設備も、作業用のゴンドラ125と、そのゴンド
ラ125を内周部分に沿って吊り支持状態で移動案内す
るように空中架構体2の下面に付設した環状の一対のレ
ール126とからなる。
【0015】前記建物の構築は、次の手順《1》《2》
《3》《4》《5》《6》で行われる〈図3〜6参
照〉。 《1》建物棟1を作成し、それに並行して、空中架構体
2のうち吊上げ並びに定着可能に状態でかつ主要な外装
・軒天が施工された状態の主要部分3を建物棟1間の底
部〈建物全体から見ると建物の1階スラブS上〉で作成
するとともに、吊上げ設備を仮設する。 《2》建物棟1の作成のうち架設レベルまでの躯体作成
作業〈鉄骨建て方〉A1と、空中架構体2の主要部分作
成作業と、吊上げ設備の仮設とが完了したならば、主要
部分3を建物棟1間に沿って架設レベルにまで吊上げ、
その吊上げた主要部分3を建物棟1に定着する。 《3》建物棟1及び空中架構体2を仕上るとともに、吊
上げ設備を含む仮設設備を撤去する。 《4》エレベーターEVを設置する。 《5》エスカレーターERを設置する。 《6》空中ブリッジSBを設置する。
【0016】前記手順《1》における建物棟1の作成
は、図7に示すように、それら間への空中架構体2の架
設に伴いそれた建物棟1同士が互いに接近する方向に傾
き変形したときに鉛直姿勢となるように前記の傾き変形
の量を見込んで互いに離間する方向に傾いた姿勢で建物
棟1を構築することで行われる。つまり、鉛直姿勢に対
して、見込んだ傾き変形量だけ離間する方向に傾いた姿
勢に構築する。前記手順《1》における主要部分作成作
業は、架台組立作業B1と、それにより組み立てられた
架台設備上で主要部分3の躯体部4を作成する躯体部作
成作業B2と、建物棟1間に架設された状態とほぼ同様
な状態に躯体部4を変形させる形状補正作業B3と、外
装パネルWP及び軒天パネルBPの一部を躯体部4に取
り付ける主要外装・軒天取付作業B4とからなる。前記
手順《1》における吊上げ設備の仮設作業は、滑車設備
を仮設する滑車設置作業C1と、ウインチ設備を仮設す
るウインチ設置作業C2と、吊上げガイド設備を仮設す
るガイド設置作業C3とからなる。つまり、吊上げ設備
は、滑車設備とウインチ設備と吊上げ設備とからなる。
前記手順《2》における吊上げは、吊り点調整D1と、
テストリフトアップD2と、仮受けD3と、ガイド調整
D4と、リフトアップD5と、定着安全設備を仮設する
安全設備設置作業D6とからなる。前記手順《2》にお
ける定着は、仕口調整作業E1と連結固定作業E2とか
らなる。
【0017】前記躯体部4、架台設備、滑車設備、ウイ
ンチ設備、吊上げガイド設備、安全装置について説明す
る。躯体部4は、図8〜10に示すように、1階の鉄骨
梁2Bと、第1トラスT1と第2トラスT2と、2階の
主要な鉄骨梁2Bと、屋根の鉄骨梁2Bと、主要な鉄骨
柱2Cと、連結用の斜材鉄骨Lと、補強用の仮設鉄骨T
と、方杖Kとからなる。そして、平面視で角近くの4つ
の特定箇所、詳述すれば、第1トラスT1のうち対向方
向の両端近くで上弦材UCと下弦材LCとが仮設の束材
POで連結されている特定箇所で支持されることによ
り、建物棟1間に架設された状態と同様な形状に変形す
るように構成されており、下弦材LCの下面には、被載
置支持部形成用の仮設の天秤5が特定箇所に位置する状
態に固着され、上弦材UCの上面には、被吊り点形成用
の仮設の吊りブラケット6が前記特定箇所に位置する状
態に固着されている。詳述すれば、主要部分3の躯体
は、図13の(イ)に示すように、端部が建物棟1に固
着された状態で始めて、構成部材に過大な応力を発生さ
せることなく、所定の強度や剛性を得れるように設計さ
れているから、例えば躯体全体を設計された構造そのま
まに作成して吊り上げる場合には、図13の(ロ)に示
すように、端部が固定されていない関係上、構成部材に
過大な応力が発生するという不都合が生じる。これに対
して、本発明実施例では、主要部材以外の鉄骨は組まず
に重量を軽減し、かつ、仮設鉄骨Tを組み込んで主要部
材を補強することにより、吊上げ時に、構成部材に過大
な応力が発生することを防止するようにしてある。ま
た、例えば躯体部4の対向方向の両端を被吊り点とした
場合には、図14の(イ)に示すように、大きな応力が
躯体部4の構成部材に作用するが、本発明の実施例で
は、躯体部4の対向方向の両端から内方に距離を隔てた
位置を被吊り点として、図14の(ロ)に示すように、
吊り上げ時に躯体部4に発生する応力を小さくしてあ
る。前記架設レベルにまで吊り上げた主要部分3の建物
棟1への定着構造は、図15に示すように、上下複数箇
所3箇所で主要部分3を建物棟1に定着する構造であっ
て、具体的には、前記躯体部4のうち、第1トラスT1
の上弦材UC及び下弦材LCの各両端部・1階の鉄骨梁
2Bの両端部・方杖Kの下端部をそれぞれ主要部分3側
の連結固定部7Aとし、建物棟1の柱1Cのうち前記各
連結固定部7Aに対応する箇所それぞれに片持ち状態に
固着した梁材を建物棟1側の連結固定部7Bとして、両
者を連結固定する構造である。つまり、、躯体部4側に
ついて説明すると、図16の(イ)(ロ)に示すよう
に、上弦材UCから構成される最上段の連結固定部7A
と下弦材LCから構成される中段の連結固定部7Aとが
同一鉛直線上に配置し、図16の(ロ)(ハ)に示すよ
うに、1階の鉄骨梁2Bから構成される中段の連結固定
部7Aの一部と方杖Kから構成される最下段の連結固定
部7Aとが同一鉛直線上に配置している。もちろん、建
物棟1側についても同様である。前記建物棟1側の連結
固定部7Bは、上方のものほど空中架構体2側への突出
量を大にするように構成され、反対に、空中架構体2側
の連結固定部7Aは、下方のものほど建物棟1側への突
出量を大にするように構成されている。かつ、躯体部4
側の連結固定部7Aには、図17〜19それぞれの
(イ)(ロ)、図20〜22に示すように、主要部分3
の吊り上げに伴いそれら躯体部4側の連結固定部7Aが
建物棟1側の連結固定部7B脇を通過する際、躯体部4
側の連結固定部7Aの上部フランジが建物棟1側の連結
固定部7Bに下方から引っ掛かることを防止するフラン
ジ用ガイドFGと、躯体部4側の連結固定部7Aのウエ
ブが建物棟1側の連結固定部7Bに横方向で引っ掛かる
ことを防止するウエブ用ガイドWGとが付設されてい
る。このウエブ用ガイドWGは、連結固定部7Aへの取
付ボルトBo1の挿通孔Hoを対向方向に沿った姿勢の
長孔にすることにより、連結固定部7Aに対する対向方
向の位置を調整できるように構成されている。そして、
躯体部4は、図23に示すように、平面視で周方向で3
つの作成ブロックb1,b2,b3に分けられて、第1
期工事〈図の(イ)参照。〉により第1の作成ブロック
b1を作成され、次の第2期工事〈図の(ロ)参照。〉
により、第1の作成ブロックb1と一体になる状態に第
2の作成ブロックb2を作成され、最後の第3期工事に
より、第1及び第2の作成ブロックb1,b2と一体に
なる状態に第3の作成ブロックb3を作成される。この
躯体部4を含む主要部分3の作成では、図24に示すよ
うに、移動式のクレーンCRを用いて資材の搬入・揚重
などを行う。このとき、外側からのみならず、中央の孔
側からもクレーン作業を行え、作業性が良い。
【0018】前記架台設備は、図25〜37に示すよう
に、躯体部4のうち前記4つの特定箇所、つまり、天秤
5のそれぞれを載置支持する4つの主架台8と、第1ト
ラスT1の両端近く及び第2トラスT2の中間のそれぞ
れを載置支持する8つの第1副架台9と、対向方向に沿
った姿勢の1階の鉄骨梁2Bの両端近くを載置支持する
8つの第2副架台10と、対向方向に沿った姿勢の1階
の鉄骨梁2B及び第1トラスT1の中間複数箇所を載置
支持する6つの第3副架台11と、躯体部4の孔周りを
載置支持する複数の補助架台12とからなる。前記主架
台8・第1副架台9・第2副架台10・第3副架台11
・補助架台12のそれぞれは、サンドルを介して載置支
持するものである。そして、主架台8・第1副架台9・
第2副架台10・第3副架台11は、図26〜35に示
すように、アンカーボルトで1階スラブSに固定される
敷桁13と、それらに立てた支柱14と、それら支柱1
4の上端に固定した頂部梁15と、補強用の筋違材R
と、載置支持対象物を持ち上げる油圧ジャッキJ1とか
らなる基本構造を有し、第1副架台9・第2副架台10
・第3副架台11は、支柱14間にわたる水平材16を
有する。前記補助架台12は、図36・37に示すよう
に、枠組み足場18を利用して構成されている。前記主
架台8のサンドルS1は、図38にも示すようにサンド
ル材17を組んだものであり、第1副架台9のサンドル
S2は、図39にも示すようにサンドル材17を組んだ
ものであり、第2副架台10のサンドルのうち鉄骨梁2
Bの端部の傾斜下面を受けるサンドルS2aは、図40
にも示すようにサンドル材17を組んだものであり、第
2副架台10のサンドルのうち鉄骨梁2Bの中間の水平
下面を受けるサンドルS2bは、図41にも示すように
サンドル材17を組んだものであり、第3副架台11の
サンドルのうち第1トラスT1を受けるサンドルS3a
は、図42にも示すようにサンドル材17を組んだもの
であり、第3副架台11のサンドルのうち鉄骨梁2Bを
受けるサンドルS3bは、図43にも示すようにサンド
ル材17を組んだものであり、補助架台12のサンドル
S4は、図44にも示すようにサンドル材17を組んだ
ものである。
【0019】そして、前記形状補正作業B3は、躯体部
4の作成後、主副の架台で載置支持する状態〈図45の
(イ)〉からその躯体部4を4つの主架台8でのみ載置
支持させる状態〈図45の(ロ)〉に移行することによ
り行われる。つまり、躯体部4のうち主架台8により載
置支持される箇所として、主架台8のみによる載置支持
で架設状態とほぼ同様な状態に躯体部4を変形させる箇
所を選定し、主架台8の油圧ジャッキJ1を伸張させて
躯体部4を持ち上げることにより、各副架台9,10,
11による躯体部4に対する載置支持を一括解除して、
主架台8のみにより躯体部4を載置支持するようにして
ある。かつ、前記の形状補正作業B3では、躯体部4の
主架台8に対する水平方向の変位を伴い、躯体部4の変
形はこの水平方向の変位を円滑に行わせる必要があるこ
とに着目して、主架台8のうち一方の建物棟1側のもの
による載置支持構造では、図46の(イ)(ロ)に示す
ように、主架台8のうち油圧ジャッキJ1を載置支持す
るための載置面及びサンドルS1のうち第1トラスT1
を載置支持するための載置面を、油圧ジャッキJ1の主
架台8に対する水平移動及び第1トラスT1のサンドル
S1に対する水平移動を抵抗少なく行わすために、低摩
擦係数のテフロン板19から構成してある。つまり、図
47に示すように、躯体部4のうち他方の主架台8によ
り載置支持される側が固定端となり、一方の主架台8に
より載置支持される側が可動端となっている。また、躯
体部4は、主架台8のみによる載置支持状態への移行に
伴う変形で梁が水平となるように、むくりを付けて構成
されている。
【0020】滑車設備は、図48に示すように、前記躯
体部4、つまり、主要部分3のうち主架台による載置支
持対象箇所、つまり、4つの特定箇所を被吊り点として
吊りワイヤWで吊り上げる動滑車形式のものであって、
図4〜5及び図49〜51に示すように、吊り点構成用
のリフティングガーダ20を建物棟1の頂部に持ち出し
状態に設置し、そのリフティングガーダ20に上部滑車
ブロック21を装着し、前記特定箇所に位置する吊りブ
ラケット6のそれぞれに下部滑車ブロック22を連結
し、前記上部滑車ブロック21と下部滑車ブロック22
とに巻きかけた吊りワイヤWの一端をウインチ設備にま
で案内するターンシーブ23群を設けて構成されてい
る。前記吊りワイヤWの他端尻手は、図50に示すよう
に、ロードセル24を介してリフティングガーダ20に
固着されている。前記上部滑車ブロック21及び下部滑
車ブロック22は、滑車Siを12個づつ有する。そし
て、前記リフティングガーダ20の建物棟1への取付手
段は、建物棟1の躯体に受け梁25を装着し、その受け
梁25にリフティングガーダ20を装着する手段であ
り、上部滑車ブロック21のリフティングガーダ20へ
の取付手段は、リフティングガーダ20に、滑車ブロッ
ク装着用のリフティングヘッド26を装着する手段であ
り、リフティングガーダ20の受け梁25への取付位置
の調整、或いは、リフティングヘッド26のリフティン
グガーダ20への取付位置の調整により、上部滑車ブロ
ック21、つまり、吊り点の建物棟1に対する対向方向
及び横方向位置を調整するようになっている。
【0021】ウインチ設備は、図48に示すように、前
記4本の吊りワイヤWのそれぞれを各別に巻き取るもの
であって、主要部分3の荷重負荷に抗して吊りワイヤW
を引き寄せるための駆動ウインチDWと、それにより引
かれた吊りワイヤWを巻き取るための巻取ウインチRW
と、前記駆動ウインチDWを設置するための設置装置と
を備えている。CDWは駆動ウインチDWの制御器、C
RWは巻取ウインチRWの制御器、RCは遠隔操作盤で
ある。前記駆動ウインチDWは、図4・6に示すよう
に、建物棟1内の1階に設置されており、図52・53
にも示すように、2つの巻取ドラム27と、それを減速
機28を介して駆動する電動モータ29と、巻取ドラム
27に吊りワイヤWを軸芯方向で均等に巻きつかせるた
めの押し上げ機30と、電動モータ29に作用して巻き
取り速度を制御するための電磁ブレーキ31Aと、停止
用のバンドブレーキ31Bと、電動油圧式の押上機ブレ
ーキ31Cと、吊りワイヤWの長さを検出するためのパ
ルス発信器Pと、発電機GEとを備えている。かつ、前
記電動モータ29を冷却する冷却装置32を備えてい
る。この冷却装置32は、図59に示すように、電動モ
ータ29内に冷却空気を供給するためのヒートポンプ式
のクーラー33を設け、前記電動モータ29の温度を計
測するセンサ34を設け、そのセンサ34の検出値に基
づいて、電動モータ29の温度が設定値以下となるよう
に前記クーラー33を作動させる制御器35を設けて構
成されている。前記設定値は、電動モータ29を定格出
力で連続運転できる温度以下の値である。前記巻取ウイ
ンチRWは、図54・55に示すように、巻取ドラム3
6と、その巻取ドラム36に吊りワイヤWを軸芯方向で
均等に巻き付けるための押し上げ機37と、それらを駆
動する電動式のモータMと、電磁ブレーキBRと、電動
油圧式の押上機ブレーキBEとを備えている。前記設置
装置は、図56〜58に示すように、駆動ウインチDW
のワイヤ導出導入方向に対して直交する水平方向に移動
自在に駆動ウインチDWを載置支持する搬入搬出用の仮
設レール38を、駆動ウインチDWの据え付け箇所と搬
入搬出箇所との間にわたる状態で、かつ、その据え付け
箇所に位置する部分が駆動ウインチDWのワイヤ導入導
出方向に直交する姿勢に位置する状態で1階スラブS上
に敷設し、据え付け箇所に位置する駆動ウインチDWに
連結してその駆動ウインチDWに作用する巻き上げ反力
を支持する仮設反力受け台39を1階スラブS上に固定
設置して構成されている。前記仮設レール38は、2本
であり、その仮設レール38に移動自在に駆動ウインチ
DWを載置支持させる手段は、仮設レール38の上面を
走行面とする複数のローラ状の移動輪40を着脱自在に
備えた台車41に駆動ウインチDWを載置固定する手段
である。台車41は鉄骨を組むことにより構成されてい
る。
【0022】前記駆動ウインチDWの設置装置を用いて
の設置は、図56・57中の一点鎖線で示すように、仮
設レール38と仮設反力受け台39とを上記のように設
置した後、仮設レール38のうち搬入搬出箇所に位置す
る部分上に台車41付きの駆動ウインチDWをつり下げ
て載置させ、ホイストHiを用いて駆動ウインチDWを
据え付け箇所にまで引張移動させ、図58に示すよう
に、台車41をジャッキで持ち上げて移動輪40をサン
ドルsに変更する盛替えを行って台車41をサンドルs
を介して仮設レール38上に載置支持させるとともに、
その駆動ウインチDWを仮設反力受け台39にリンク4
2を介して連結固定するといった手順で行う。他方、使
用後の撤去は、サンドルsを移動輪40に変更する盛替
えを行うとともに、駆動ウインチDWの仮設反力受け台
39に対する連結を解除し、図56の一点鎖線で示すよ
うに、ホイストHeを用いて駆動ウインチDWを搬入搬
出箇所にまで移動させ、仮設レール38上から吊り上げ
撤去し、仮設レール38、仮設反力受け台39を撤去す
る手順で行う。なお、前記吊りワイヤWのうち上部滑車
ブロック21からウインチ設備に至る部分は、図60に
示すように、建物棟1の各階の床1Fに形成の孔1aを
挿通する状態に配置され、床1Fには、吊りワイヤWの
床1Fへの接触を防止するための、つまり、振れ止めの
ガイド43が設置されている。ガイド43は丸パイプ4
4を井桁状に組むこと等により構成されている。
【0023】前記滑車設備及びウインチ設備に吊りワイ
ヤWを仕込む手順は次の通りである。図61の(イ)に
示すように、ウインチ設備とリフティングガーダ20と
の間の巻き掛け径路の沿うように小径の第1仕込みワイ
ヤW1を設置するとともに、駆動ウインチDWに巻きか
けた大径の第2仕込みワイヤW2の繰り出し端部と第1
仕込みワイヤW1の一端とを連結する。その後、図61
の(ロ)に示すように、第1仕込みワイヤW1の他端を
タワークレーンTCで吊り降ろしつつ、駆動ウインチD
Wを繰り出し作動させて第2仕込みワイヤW2を繰り出
す。次に、図61の(ハ)に示すように、リフティング
ヘッド26に組み付けられた上部滑車ブロック21と下
部滑車ブロック22とに第1仕込みワイヤW1を地上作
業により他端側から巻き付けて仕込んだ後、他端側から
仕込み用ウインチ45に巻き取って第2仕込みワイヤW
2を上部滑車ブロック21と下部滑車ブロック22とに
仕込み、この第2仕込みワイヤW2も同様に仕込み用ウ
インチ45に巻き取って、吊りワイヤWを上部滑車ブロ
ック21と下部滑車ブロック22とに仕込み、その吊り
ワイヤWの一端をリフティングヘッド26に固着する。
その後、図62の(ニ)に示すように、第2仕込みワイ
ヤW2の一端を下部滑車ブロック22に固定した状態で
駆動ウインチDW及び巻取ウインチRWを巻き取り作動
させつつ、上部滑車ブロック21付きのリフティングヘ
ッド26と下部滑車ブロック22とを一括して揚重し、
リフティングヘッド26をリフティングガーダ20に固
定する。その固定が完了したならば、図62の(ホ)に
示すように、駆動ウインチDW及び巻取ウインチRWを
繰り出し作動させつつ仕込み用ウインチ45で第2仕込
みワイヤW2を巻き取って、下部滑車ブロック22を下
降させ、主要部分3に連結固定する。
【0024】吊上げガイド設備は、吊上げ時における主
要部分3の建物棟1に対する水平方向の位置を規制する
ものであって、図63・64に示すように、建物棟1の
それぞれに、上下方向に沿った姿勢のガイドレール46
を付設し、主要部分3にガイド47を付設して構成され
ている。前記ガイドレール46は、図65〜67にも示
すように、建物棟1に横方向に間隔を隔てて2本づつ設
置されており、各ガイドレール46は、建物棟1の柱1
Cに上下方向に間隔を隔てて対向方向内方側に突出する
姿勢に取り付けた複数の仮設ブラケット48の突出端部
に連結部材49を介して固定されている。かつ、ガイド
レール46は、連結部材49を仮設ブラケット48に固
定するボルトBo1の挿通孔を対向方向の長孔として、
連結部材49の仮設ブラケット48に対する対向方向の
位置変更により、対向方向の位置を調整できるようにな
っている。前記ガイド47は、図65〜67にも示すよ
うに、ガイドレール46の側面に接当することにより横
方向位置を規制する第1ガイド47Aと、ガイドレール
46の主要部分3に向かう対向面に接当することにより
対向方向位置を規制する第2ガイド47Bとからなる。
第1ガイド47Aは、1本のガイドレール46に対して
2対づつ設けられており、第2ガイド47Bは、1つづ
つ設けられている。そして、第1ガイド47Aは、躯体
部4における1階の鉄骨梁2B間に架設した取付用梁材
50にブラケット51を介して取り付けられており、第
2ガイド47Bは、取付用梁材50に取り付けられてい
る。かつ、前記第1ガイド47Aは、ブラケット51を
取付用梁材50に取り付けるボルトBo2の挿通孔を横
方向の長孔として、ブラケット51の取付梁材50に対
する横方向の位置変更により、横方向の位置を調整でき
るようになている。他方、第2ガイド47Bは、ガイド
レール46の横方向の幅よりも大なる横方向の幅に構成
されている。つまり、ガイドレール46に対する横方向
の位置が多少ずれても、そのガイドレール46に対向方
向で対向できるようになっている。更に、前記第1ガイ
ド47Aは、図67に示すように、クッション材の一例
であるポーラス状のウレタンフォーム47aと、そのウ
レタンフォーム47aをブラケット51に接当方向で押
しつけ固定する圧板47bと、ウレタンフォーム47a
の外周を覆う状態で前記ウレタンフォーム47aの接当
方向での伸縮に伴う圧板47bの位置変更に追従して接
当方向に伸縮することによりウレタンフォーム47aの
伸縮方向を接当方向に規制するテレスコピック式のカバ
ー47cと、ナット47dの締め込みに伴い圧板47b
をブラケット51側に引き寄せることによりウレタンフ
ォーム47aを圧縮するつまりウレタンフォーム47a
に初期圧縮応力を付与する状態で圧板47b及びウレタ
ンフォーム47aをブラケット51に取り付けるボルト
47eとを設け、ガイドレール46への接当面を形成す
るガイド板47fを圧板47bに取り付けて構成されて
いる。他方、第2ガイド47Bは、取付用梁材50に取
り付けた板状のものであり、この第2ガイド47B及び
第1ガイド47Aのガイド板47fは、上下方向の中央
部が上下両端よりもガイドレール46側に突出する円弧
状に湾曲形成されている。そして、第1ガイド47A及
び第2ガイド47Bは、図66・67に示すようにとも
に、主要部分3が建物棟1に対して設定位置に位置する
状態において、ガイドレール46から接当方向に設定量
の間隔を隔てて配置する状態に付設されている。
【0025】前記定着安全設備は、図68に示すよう
に、架設レベルにまで吊上げられた主要部分3の建物棟
1への定着が完了していない状態でその主要部分3に対
する吊上げ設備による吊り支持が解除されたときに、そ
の吊上げ設備に代わって主要部分3を吊り支持する設備
であって、前記主要部分3の躯体部4のうち吊上げ設備
による吊り対象部位の近く、詳述すれば、天秤5を吊り
対象部位とする4つの吊り式の安全装置52からなる。
前記安全装置52は、図69にも示すように、前記リフ
ティングヘッド26を支持部として躯体部4を吊り支持
するものであり、前記天秤5の長手方向両端でかつ対向
方向に間隔を隔てた2箇所の計4箇所を吊る4本のつり
下げワイヤ52Aと、それらつり下げワイヤ52Aの上
端を支持するための吊りロッド52Bと、吊りロッド5
2Bのそれぞれをリフティングヘッド26に各別に上下
位置変更並びに固定自在に支持させるセンターホールジ
ャッキJ2とからなる。前記つり下げワイヤ52Aと吊
りロッド52Bとの連結手段は、上部リンク52Cをつ
り下げワイヤ52A及び吊りロッド52Bにピン連結す
る手段であり、つり下げワイヤ52Aと天秤5側のブラ
ケット52Eとの連結手段も、同様に下部リンク52D
をつり下げワイヤ52A及びブラケット52Eにピン連
結する手段である。そして、この安全装置52は、主要
部分3の吊上げる前に、分割してリフティングヘッド2
6及び主要部分3に先組みされる。つまり、センターホ
ールジャッキJ2と吊りロッド52Bとつり下げワイヤ
52Aのうちの3本と残るつり下げワイヤ52Aに対す
る上部リンク52Cとがリフティングヘッド26に組み
付けられ、残る1本のつり下げワイヤ52Aと3本の吊
りワイヤWに対する下部リンク52Dとをブラケット5
2Eに組み付けられ、仮設レベルへの主要部分3の吊上
げ後に、3本のつり下げワイヤ52Aを下部リンク52
Dにピンの差し込みにより連結し、かつ、1本のつり下
げワイヤ52Aを上部リンク52Cにピンのさしこみに
より連結して、主要部分3を吊る状態に組み立てられ
る。なお、リフティングヘッド26に先組みされた3本
のつり下げワイヤ52Aは、主要部分3の吊上げ時に邪
魔にならないように図中の点線で示すように、建物棟1
に沿う状態に拘束しておく。また、つり下げワイヤ52
Aの1本を主要部分3側に先組みする理由は、リフティ
ングヘッド26に先組みしておくと、そのつり下げワイ
ヤ52Aを建物棟1に沿わせて拘束した状態からブラケ
ット52Eに連結の下部リンク52Dへの連結位置に持
っていくときに束材PO途中に連設の水平材HBに邪魔
され作業性が悪いからであり、水平材HBがない場合は
他の3本と同様にリフティングヘッド26に先組みして
おいてもよい。
【0026】前記手順《2》の吊り上げにおける吊り点
調整D1は、前記主要部分作成作業のうち形状補正作業
B3後でかつ吊り上げ前に、主要部分3の被吊り点のう
ち対応するものを含む鉛直線上に吊り点が位置するよう
にする作業である。つまり、この吊り点調整は、主要部
分3を吊り上げた時にその主要部分3が振れないように
するための調整である。前記手順《2》の吊り上げにお
けるテストリフトアップD2は、吊り上げ設備により主
要部分3を主架台8からやや浮き上がった状態に吊り上
げて、吊り上げを適切に行えるか否かを判断する作業で
あり、図6に示すように、ホイストH2で主要部分3の
建物棟1に対する水平後方位置を規制した状態で行われ
る。前記手順《2》の吊り上げにおけるガイド調整D4
は、前記テストリフトアップD2において、ガイドレー
ル46と第1ガイド47A・第2ガイド47Bとの隙間
が設定値となるように、第1ガイド47Aの横方向位置
及びガイドレール46の対向方向位置を調整する作業で
ある。前記手順《2》の吊り上げにおける仮受けD3
は、テストリフトアップD2後、リフトアップD5開始
までの間、主架台8と吊り上げ設備とで主要部分3を5
0%づつ負担して支持する作業であって、これにより、
吊りワイヤWの初期伸びを出して、後のリフトアップD
5において吊りワイヤWの伸びに起因した不都合を回避
するようにするためのものである。前記手順《2》の吊
り上げにおけるリフトアップD5は、計測システムで主
要部分3及びその吊り上げの状態を計測しつつ、吊り上
げ設備を用いて主要部分3を架設レベルにまで吊り上げ
る作業であり、そのうち、主要部分3の連結固定部7A
のうち上段のものが建物棟1側の連結固定部7Bの下段
のものに近づいたレベル以上の吊り上げは、図70に示
すように、主要部分3と建物棟1との間に前記テストリ
フトアップD2と同様に、張ったホイストH3を用い
て、主要部分3側の連結固定部7Aが建物棟1側の連結
固定部7Bに当たらないように位置規制しつつ行われ
る。前記計測システムは、図71に示すように、各吊り
ワイヤWとリフティングヘッド26との間に介装されて
各吊りワイヤWに掛かる荷重を測定する前記ロードセル
24と、主要部分3の躯体部4の各部の歪みを計測する
複数の歪みゲージ53と、建物棟1の上端間距離を横方
向の両端2箇所で計測する2つの光波距離計54と、主
要部分3と建物棟1との対向方向の距離を横方向の3箇
所で計測する計6つの超音波距離計55と、主要部分3
の1階スラブSからの高さを各被吊り点箇所それぞれで
計測する光波距離計56と、隙間ゲージ57と、主要部
分3側の連結固定部7Aが建物棟1側の連結固定部7B
に対応位置できるか否かを検出するための通過センサ5
8とを備えている。前記隙間ゲージ57は、建物棟1側
の連結固定部7Bのうち主要部分3側の上弦材UCから
構成される連結固定部7Aに対応するもののそれぞれに
装着されていて、対応する主要部分3側の連結固定部7
Aとの隙間を計測するものである。前記通過センサ58
は、図17〜19に示すように、建物棟1側の連結固定
部7Bのそれぞれに装着されていて、主要部分3側の連
結固定部7Aがその対応位置に上昇する前に、主要部分
3に上方に伸びる状態で付設の検知板59を介して主要
部分3側の連結固定部7Aが建物棟1側の連結固定部7
Bに当たるか否かを検出するものである。そして、計測
システムの計測結果に基づいて、ウインチ設備の各駆動
ウインチDWを制御することにより、主要部分3を水平
姿勢に維持して吊り上げ、ホイストH3の張力調整を行
うことにより、連結固定部7A,7B同士の接当を回避
して主要部分3の設定レベルへの吊り上げを行うように
なっている。
【0027】前記手順《2》の定着は、建物棟1から張
出状態に設置した作業足場を用いて行われる。作業足場
は、図72〜74に示すように、上弦材UCの端部から
構成される連結固定部7Aの定着を対象とする上段足場
60と、1階の鉄骨梁2B及び下弦材LCの端部から構
成される中段の連結固定部7Aの定着を対象とする中段
足場61と、方杖Kの端部から構成される下段の連結固
定部7Aの定着を対象とする下段足場62とであり、上
段足場60及び中段足場61は、主要部分3の設定レベ
ルへの吊り上げ後に建物棟1に装備されるものであり、
下段足場62は、吊り上げ作業前に建物棟1に装備され
るものである。下段足場62について詳述すると、図7
5に示すように、建物棟1から対向方向に突出した作用
姿勢と、主要部分3の上昇径路の端Zから建物棟1側に
引退した非作用姿勢とに水平軸芯X周りに揺動切替え自
在に建物棟1の梁1Bに装着されていて、主要部分3の
吊上げ時には非作用姿勢に切替え位置することによりそ
の主要部分3の上昇を許容するようになっている。この
下段足場62は、鉄骨梁2Bに揺動自在に取り付けたフ
レーム62Aに床板62Bと柵62Cとを装備させ、各
姿勢に吊り固定するワイヤ62Dを設けて構成されてい
る。そして、その定着における仕口調整作業E1は、図
76〜79に示すように、1階の鉄骨梁2Bの端部から
構成される連結固定部7Aそれぞれを操作して鉛直方向
の位置合わせを行い、上弦材UC及び下弦材LCの端部
から構成される連結固定部7Aそれぞれを操作して水平
方向の位置合わせを行う作業である。前記鉛直方向の位
置合わせ用の操作手段は、図76・77に示すように、
建物棟1側の連結固定部7Bに持ち上げ調整用のジャッ
キJ3を固定設置し、主要部分3側の連結固定部7Aに
前記ジャッキJ3に載置される調整用の梁63を固定
し、ジャッキJ3による梁63の持ち上げ量を調整する
ことにより、主要部分3側の連結固定部7Aが建物棟1
側の連結固定部7Bと同一高さに位置させる手段であ
る。なお、ジャッキJ3の負荷が設定値になっても、位
置調整ができない場合は、それ以上無理に位置調整を進
めるのではなく、連結固定部7A,7Bに対する構造的
検討を行って、連結固定部7A,7Bの構造改造により
連結できるようにする。他方、水平方向の位置合わせ用
の操作手段は、図78・79に示すように、主要部分3
側の連結固定部7Aにアンカーブラケット64を固定
し、そのアンカーブラケット64にそのアンカーブラケ
ット64をナット65を介して建物棟1側に引っ張るP
C鋼棒利用の調整ロッド66を装着し、建物棟1側の連
結固定部7Bに、前記調整ロッド66を建物棟1側に引
っ張るセンターホールジャッキJ4を固定し、そのセン
ターホールジャッキJ4の引張状態を固定するためのロ
ックナット67を設け、センターホールジャッキJ4で
アンカーブラケット64の引張量を調整することにより
主要部分3側の連結固定部7Aを建物棟1側の連結固定
部7Bに対して水平方向で位置決めする手段である。
【0028】連結固定作業E2は、連結固定部7A,7
Bのうち横方向で被吊り点に近いものから順次連結固定
する形態で行われる。詳述すれば、図80に示すよう
に、第1トラスT1の上弦材UC及び下弦材LCの端部
から構成される連結固定部7Aの建物棟側の連結固定部
7Bへの連結固定を最初に行い、次いで、1階の鉄骨梁
2Bの端部から構成される連結固定部7Aの建物棟側の
連結固定部7Bへの連結固定を外側から順に行い、その
後、方杖Kから構成される連結固定部7Aの建物棟側の
連結固定部7Bへの連結固定を同様に外側から順に行
う。連結順序を明確化するため、連結固定部7A,7B
に、連結順序を示す丸囲み数字を付す。また、上弦材U
C・下弦材LC・1階の鉄骨梁2Bから構成される連結
固定部7Aは、最初にウエブを連結し、次いで上フラン
ジを連結し、最後に下フランジを連結する要領で行われ
る。
【0029】前記手順《4》におけるエレベーターEV
の設置は、図81に示すように、単位長さの複数のシャ
フトユニットSUを空中架構体2からヤイワーロープW
REを介してつり上げて順に積み上げ連結することでエ
レベーターシャフトを作製する工事であり、機械・動力
設備の工事はその後に行なわれる。前記手順《5》にお
けるエスカレーターERの設置は、図82に示すよう
に、建物棟1間の底部で、ホール部Hと空中架構体2と
にわたるトンネル状の通路を形成するための通路形成用
構造体に各種構成部品を組み付けてエスカレーターER
を先組み作製し、空中架構体2を支持部としてワイヤー
ロープWRRにより架設位置にまでそれをつり上げたの
ち、前記ホール部Hと空中架構体2とにエスカレーター
ERの両端部を定着する工事である。定着について詳述
すると、定着は、ホール部H側の定着部JE1をホール
部Hに位置固定状態に取り付け、空中架構体2側の定着
部JE2をエスカレーターERの長手方向に移動自在に
ローラーJER等を介して取り付け、図83の(イ)に
示すように、吊り上げたエスカレーターERを先ず空中
架構体2側の定着部JE2に定着し、その後、図83の
(ロ)に示すように、エスカレーターERをそれに連結
する定着部JE2毎移動させてホール部H側の定着部J
E1に定着するとともに、空中架構体2側の定着部JE
2を空中架構体2に固定する作業である。なお、ホール
部H側の定着部JE1を移動自在に構成しても良い。前
記手順《6》における空中ブリッジSBの設置は、図8
4に示すように、建物棟1間の底部で各構成部材を組み
立てて空中ブリッジSBを先組み作製し、空中架構体2
を支持部としてワイヤーロープWRBにより架設位置に
までそれをつり上げたのち、前記建物棟1に空中ブリッ
ジSBの両端部を定着する工事である。定着について詳
述すると、定着は、一方の建物棟1側の定着部JB1を
一方の建物棟1に位置固定状態に取り付け、他方の建物
棟1側の定着部JB2を対向方向(つまり空中ブリッジ
SBの長手方向)に移動自在にローラーJBR等を介し
て取り付け、図85の(イ)に示すように、吊り上げた
空中ブリッジSBを先ず他方の建物棟1側の定着部JB
2に定着し、その後、図85の(ロ)に示すように、空
中ブリッジSBをそれに連結する定着部JB2毎移動さ
せて一方の建物棟1側の定着部JB1に定着するととも
に、他方の建物棟1側の定着部JB2をその他方の建物
棟1に固定する作業である。なお、前記エレベーターE
Vの設置におけるエレベーターシャフトの作製は、、図
94に示すように、単位長さの複数のシャフトユニット
SUを空中架構体2からヤイワーロープWREを介して
つり上げて順に下方に延長連結することにより行っても
良い。この場合、シャフトユニットSUを吊ることにな
るから、連結に際してシャフトユニットSUに自立性が
要求されず、連結作業及びその連結構造が簡単なもので
済み、作業性が良い。
【0030】〔別実施例〕上記実施例では、1つの被吊
り点に対して1つのウインチDWを設けて実施した、図
95に示すように、1つの被吊り点に対して2つのウイ
ンチDWを、吊りワイヤWの両端側から巻き取るように
設けて実施してもよい。この場合、各被吊り点に対する
個々のウインチDWの引っ張り速度を平均化させて、各
被吊り点の吊り上げ速度の均等化を図れ、主要部分3の
吊り上げの安定度を増大でき、しかも、万が一、1つの
ウインチDWが故障しても、ウインチDWの交換を要す
ることなく、つまり、作業性良く残るウインチDWで吊
り上げを継続することができる。
【0031】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】正面図
【図2】平面図
【図3】作業手順を示すフローチャート
【図4】構築途中状態を示す概略正面図
【図5】滑車設備の配置状態を示す概略平面図
【図6】ウインチ設備の配置状態を示す概略平面図
【図7】空中架構体架設前の建物棟の状態を示す概略正
面図
【図8】躯体部の概略平面図
【図9】第1トラスの正面図
【図10】第2トラスの正面図
【図11】主要部分要部の拡大縦断面図
【図12】主要部分要部の拡大縦断面図
【図13】躯体部の応力図
【図14】躯体部の応力図
【図15】躯体部要部の拡大側面図
【図16】連結固定部の配置関係を示す要部の概略平面
【図17】吊上げに伴う主要部分の建物棟に対する位置
変化を示す要部の概略正面図
【図18】吊上げに伴う主要部分の建物棟に対する位置
変化を示す要部の概略正面図
【図19】吊上げに伴う主要部分の建物棟に対する位置
変化を示す要部の概略正面図
【図20】主要部分要部の拡大正面図
【図21】主要部分要部の拡大正面図
【図22】主要部分要部の拡大横断面図
【図23】躯体部作成手順を示す平面図
【図24】躯体部作成工事の状態を示す概略平面図
【図25】架台の配置図
【図26】主架台の斜視図
【図27】主架台の正面図
【図28】主架台の側面図
【図29】第1副架台の斜視図
【図30】第1副架台の正面図
【図31】第1副架台の側面図
【図32】第2副架台の正面図
【図33】第2副架台の側面図
【図34】第3副架台の側面図
【図35】第3副架台の側面図
【図36】補助架台の正面図
【図37】補助架台の側面図
【図38】主架台のサンドルを示す平面図
【図39】第1副架台のサンドルを示す斜視図
【図40】第2副架台のサンドルを示す斜視図
【図41】第2副架台のサンドルを示す斜視図
【図42】第3副架台のサンドルを示す斜視図
【図43】第3副架台のサンドルを示す斜視図
【図44】補助架台のサンドルを示す平面図
【図45】躯体部の変形状態を示す側面図
【図46】載置支持構造を示す要部の断面図
【図47】躯体部の変形を示す概略平面図
【図48】滑車設備・ウインチ設備の概略構成図
【図49】滑車設備要部の平面図
【図50】滑車設備要部の正面図
【図51】滑車設備要部の側面図
【図52】駆動ウインチの平面図
【図53】駆動ウインチの正面図
【図54】巻取ウインチの平面図
【図55】巻取ウインチの正面図
【図56】設置装置の正面図
【図57】設置装置の平面図
【図58】設置装置の側面図
【図59】冷却装置の概念図
【図60】吊りワイヤ移動径路要部の拡大断面図
【図61】吊りワイヤの仕込み手順を示す工程図
【図62】吊りワイヤの仕込み手順を示す工程図
【図63】吊上げガイド設備を示す横断平面図
【図64】吊上げガイド設備を示す切り欠き側面図
【図65】吊上げガイド設備を示す要部の側面図
【図66】吊上げガイド設備を示す要部の横断平面図
【図67】吊上げガイド設備を示す要部(ガイド)の切
り欠き側面図
【図68】安全装置の正面図
【図69】安全装置の平面図
【図70】主要部分の位置調整状態を示す要部の正面図
【図71】計測システムの概略構成図
【図72】足場配置を示す側面図
【図73】足場配置を示す平面図
【図74】足場配置を示す正面図
【図75】下段足場を示す正面図
【図76】位置調整手段を示す平面図
【図77】位置調整手段を示す正面図
【図78】位置調整手段を示す平面図
【図79】位置調整手段を示す正面図
【図80】連結固定順序を示す正面図
【図81】エレベーターの設置要領を示す概略正面図
【図82】エスカレーターの設置要領を示す概略正面図
【図83】エスカレーターの定着要領を示す概略正面図
【図84】空中ブリッジの設置要領を示す概略正面図
【図85】空中ブリッジの定着要領を示す概略正面図
【図86】空中架構体下面を示す見上げ図
【図87】空中架構体内要部の平面図
【図88】空中架構体下面要部の断面図
【図89】空中架構体内要部の拡大平面図
【図90】軒天パネルの固定状態を示す要部の拡大斜視
【図91】軒天パネルの解除状態を示す要部の拡大斜視
【図92】第1状態での牽制作用を示す要部の斜視図
【図93】第2状態での牽制作用を示す要部の斜視図
【図94】エレベーターの別の設置要領を示す概略正面
【図95】別実施例を示す概略構成図
【符号の説明】
2 空中架構体 BP パネル 100 下地 101 作業用空間 102 下地材 105 フレーム 106 外装板 107 床形成材 R1 支点 R2 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 豊二 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 前野 敏元 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 松村 誠 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 浦田 安基 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 馬渡 勝昭 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 山下 勝 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 猪野 達雄 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 - 13/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中に張り出す空中架構体(2)の躯体
    に、下面外装用の下地(100)を吊り支持させ、その
    下地(100)に、下面形成用の複数のパネル(BP)
    を並べて支持させてある空中架構体の下面外装であっ
    て、前記下地(100)と躯体との間に、設定高さの作
    業用空間(101)に形成し、前記パネル(BP)をそ
    の作業用空間(101)内に引き込み自在に下地(10
    0)に取り付けてある空中架構体の下面外装。
  2. 【請求項2】 前記パネル(BP)を下地(100)に
    載置状態に取り付けてある請求項1記載の空中架構体の
    下面外装。
  3. 【請求項3】 枡目を形成するように複数のビーム状の
    下地材(102)を縦横に配置連結して前記下地(10
    0)を構成し、前記パネル(BP)を下地(100)の
    各枡目に位置する状態に配置してある請求項1又は2記
    載の空中架構体の下面外装。
  4. 【請求項4】 前記パネル(BP)を構成するに、下地
    (100)に取り付けられるフレーム(105)に、下
    面形成用の外装板(106)と作業床形成用の床形成材
    (107)とを取り付けてある請求項1、2又は3記載
    の空中架構体の下面外装。
  5. 【請求項5】 前記パネル(BP)を、その一辺を支点
    として上方にのみ揺動自在に下地(100)に取り付け
    てある請求項1、2、3又は4記載の空中架構体の下面
    外装。
  6. 【請求項6】 前記パネル(BP)を、その対向する2
    つの辺のうち一方の辺を支点(R1)とする上方への揺
    動を許容された第1状態と、他方の辺を支点(R2)と
    する上方への揺動を許容された第2状態と、いずれの揺
    動も阻止された揺動固定状態とに切替え自在に下地(1
    00)に取り付けてある請求項1、2、3、4又は5記
    載の空中架構体の下面外装。
  7. 【請求項7】 前記パネル(BP)の上方への設定量以
    上の揺動を阻止する牽制手段を設けてある請求項5又は
    6記載の空中架構体の下面外装。
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