JP3085874U

JP3085874U - 卵包装容器

Info

Publication number: JP3085874U
Application number: JP2001007266U
Authority: JP
Inventors: 酒井　　毅
Original assignee: 有限会社酒井養鶏場
Priority date: 2001-11-07
Filing date: 2001-11-07
Publication date: 2002-05-24
Anticipated expiration: 2007-11-07

Abstract

(57)【要約】【課題】卵包装容器の外部からの悪臭成分が入りにくく
なる係止手段を設けた卵包装容器内にローズマリーなど
に代表される香草（ハーブ）を同封することで、香草か
ら排出される炭酸ガスにより卵内部の炭酸ガス濃度の低
下を補って鮮度維持を図ると共に、香草の香りを卵の内
部にまで吸収させることで、冷蔵庫等で保管しても肉や
魚などの臭いが付きにくくなる。また、卵包装容器の使
用後はハーブを料理の風味付けにも使うことで有効に利
用できる。【解決手段】目的種類卵の収容配列に倣って象った硬質
薄板材の卵包装容器１は、収容部１０ａを配設した底体
１０と蓋体１１とを一体に形成している。卵包装容器の
開放辺１２は係止手段２により開閉自在とするととも
に、その内部にローズマリーなどのハーブを同封した状
態で出荷する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本願考案は、鶏卵などを輸送・保管するための卵包装容器に関し、特に消費者による卵保管時の鮮度保持と卵への香り付けを目的とした、卵包装容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来から、卵包装容器は、外部からの衝撃を吸収して卵を保護するように形成されており、卵包装容器の外部とは通気性を有している。しかし、消費者が購入した卵は冷蔵庫で保管されることが多いため、冷蔵庫内の肉や魚などの臭いを卵が卵殻を通して吸収してしまうことがあった。また、例えば産卵直後の鶏卵には約１０％の炭酸ガスを含むが、経過時間とともに卵殻を通して卵から徐々に炭酸ガスが外部に放出され、最終的には卵白の水溶化が進行し、卵黄膜の弱体化により黄身が崩れやすくなることが知られている。

【０００３】

【目的】

本願考案は、上記問題に鑑みてなされたものであり、消費者による卵保管時の鮮度保持と卵への香り付けを目的とした、新規な、卵包装容器を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本願考案に係る卵包装容器は以下のように構成される。すなわち、請求項１では、目的種類の卵の外形に略適合する１または２以上の収容部（１０ａ）を有すると共に、内部に香草を同封した成形体（１）としたことを特徴とする。請求項２では、請求項１の成形体（１）を、硬質薄板材で目的種類卵の収容配列に倣って象った形状としたことを特徴とする。請求項３では、請求項２の成形体（１）における収容部（１０ａ）を配設した底体（１０）と蓋体（１１）とを一体に形成し、底体（１０）と蓋体（１１）とは係止手段（２）により開閉自在としたことを特徴とする。さらに、請求項４では、請求項１から３における香草がローズマリーであることを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下に本願考案を図面に基づき詳細に説明する。図１は本実施形態の卵包装容器を示す外観図であり、図２は本実施形態の卵包装容器を示すＡＡ’線部分断面図である。本実施形態における成型体としての卵包装容器１は、目的種類の卵Ｅを、例えば、６個入り、８個入り、１０個入りに配列した状態で、その外形態に倣って象った成形体であり、硬質薄板材として透明な合成樹脂フィルムからなる中空箱体を成す。卵包装容器１を構成する底体１０と蓋体１１は一辺側を連結した状態で一体成形したものである。本実施形態では、底体１０には６個分の卵Ｅの下半分を収納する収容部１０ａを２個づつ３列配置している。蓋体１１には収容部１０ａに収容される卵Ｅ同士が接触しないように隔離する凸部１１ａを底体１０側に向けて設けている。本願考案の第一の特徴は、卵包装容器１の開放辺１２側に係止手段としての係止フック２を設けたことである。係止フック２は、蓋体１１の開放辺１２を若干変形させて蓋体１１と底体１０を係止・解除することで卵包装容器１を開閉自在とするものである。また、係止フック２を設けた部分は蓋体１１と底体１０が重なり合っているため気密性が向上し、卵包装容器１の外部から悪臭成分が入りにくくなる効果が期待できる。

【０００６】さらに、本願考案の第二の特徴は、卵Ｅを収容部１０ａへ収納した後、香草（ハーブ）としてローズマリーＲを同封してから蓋体１１を閉じた卵包装容器１としていることである。これにより、ローズマリーＲから排出される炭酸ガスにより卵Ｅ内部の炭酸ガス濃度の低下を補って鮮度維持を図ると共に、ローズマリーＲから発散される香り成分が卵Ｅの内部にまで吸収されるので、冷蔵庫で保管しても肉や魚などの臭いが付きにくくなる。

【０００７】

【他の実施形態の可能性】

上記実施形態では６個の卵収容部を有する卵包装容器１を用いて説明したが、本願考案は、１０個、８個、４個、あるいは２個などの収容部１０ａを有する卵包装容器１を必要に応じて適宜用いることができる。また、卵包装容器１を構成する硬質薄板材としては、上記実施例のように透明樹脂をブロー成形した硬質透明フィルムで形成しているが、その他、硬質紙や再生繊維材の型成形品、発泡樹脂材、等を用いてもよい。さらに、係止フック２は、開放辺１２のみではなく、連結された一辺側を除く３辺全て（丸みを帯びた周縁を有する卵包装容器にあっては底体と蓋体との連結部を除く全周縁）に設けるようにしても良いし、底体１０と蓋体１１を別体とした卵包装容器にあっては、周縁の一部または全部に係止フックを設けることができる。

【０００８】また、香草の配置個所は卵包装容器１の蓋体１１に限定するものではなく、卵包装容器１の内部であれば良い。さらに、卵包装容器１に香草（ハーブ）を固定する目的で、例えば、蓋体１１にクリップ３などの固定手段を配設することが好ましい（図３）。

【０００９】

【効果】

以上述べた本願考案に係る卵包装容器は以下の効果を奏するものである。すなわち、卵包装容器に係止手段を設けているため、卵包装容器は、卵を入れ替えることで何回でも使用することが出来る。また、卵包装容器の外部からの悪臭成分が入りにくくなる係止手段を設けた卵包装容器内にローズマリーなどに代表される香草（ハーブ）を同封することで、香草から排出される炭酸ガスにより卵内部の炭酸ガス濃度の低下を補って鮮度維持を図ると共に、香草の香りを卵の内部にまで吸収させることができ、冷蔵庫等で保管しても肉や魚などの臭いが付きにくくなる。

【００１０】さらに、ローズマリーなどの香草は料理の風味付けにも使うことができ、卵包装容器の使用後における二次的利用を考える消費者に対する購買意欲の向上にもつながるため、好ましいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の卵包装容器を示す外観図である。

【図２】本実施形態の卵包装容器を示すＡＡ’線部分断
面図である。

【図３】他の実施形態の卵包装容器を示すＡＡ’線部分
断面図である。

【符号の説明】

１卵包装容器１０底体１０ａ収容部１１蓋体１１ａ凸部１２開放辺２係止フック３クリップＥ卵Ｒローズマリー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】目的種類の卵の外形に略適合する１または
２以上の収容部（１０ａ）を有すると共に、内部に香草
を同封した成形体（１）としたことを特徴とする卵包装
容器。
【請求項２】成形体（１）を、硬質薄板材で目的種類卵
の収容配列に倣って象った形状としたことを特徴とする
請求項１記載の卵包装容器。
【請求項３】成形体（１）における収容部（１０ａ）を
配設した底体（１０）と蓋体（１１）とを一体に形成
し、底体（１０）と蓋体（１１）とは係止手段（２）に
より開閉自在としたことを特徴とする請求項２記載の卵
包装容器。
【請求項４】香草がローズマリーであることを特徴とす
る請求項１、２、又は３記載の卵包装容器。