JP3085055B2 - 駆動力伝達用歯車配列構造 - Google Patents

駆動力伝達用歯車配列構造

Info

Publication number
JP3085055B2
JP3085055B2 JP05257341A JP25734193A JP3085055B2 JP 3085055 B2 JP3085055 B2 JP 3085055B2 JP 05257341 A JP05257341 A JP 05257341A JP 25734193 A JP25734193 A JP 25734193A JP 3085055 B2 JP3085055 B2 JP 3085055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
driving force
coupling
output shaft
counter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP05257341A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07110054A (ja
Inventor
薫 澤瀬
貴久 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP05257341A priority Critical patent/JP3085055B2/ja
Publication of JPH07110054A publication Critical patent/JPH07110054A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3085055B2 publication Critical patent/JP3085055B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H41/00Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H41/24Details
    • F16H41/30Details relating to venting, lubrication, cooling, circulation of the cooling medium
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/36Differential gearings characterised by intentionally generating speed difference between outputs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/36Differential gearings characterised by intentionally generating speed difference between outputs
    • F16H2048/366Differential gearings characterised by intentionally generating speed difference between outputs using additional non-orbital gears in combination with clutches or brakes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、はすば歯車を用いた歯
車の機構に用いて好適の、駆動力伝達用歯車配列構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の歯車を常時噛み合わせて構
成されている装置として、例えば自動車に用いられるマ
ニュアルトランスミッションがある。このような常時噛
み合い式のマニュアルトランスミッションでは、ギア比
の異なる複数の歯車の組を常に噛み合わせておき、必要
に応じて所望のギア比となる歯車の組み合わせを選択し
て、エンジン等から入力される回転駆動力を変速して、
駆動軸等の出力軸に出力するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の駆
動系としては、上述のトランスミッションの他に駆動軸
やディファレンシャル等を含んだ駆動力伝達機構があ
る。さらに、近年では、左右輪間のトルク配分を調整で
きるようにした車両用左右駆動力調整装置の開発も期待
されている。この場合、四輪駆動車における左右の駆動
輪間のみならず、二輪駆動車における左右の駆動輪間の
トルク配分調整も対象となる。
【0004】このような車両用左右駆動力調整装置とし
ては、以下のような構成が考えられる。つまり、この車
両用左右駆動力調整装置は、図3,4に示すように、自
動車のエンジン出力のうち後輪側へ配分された回転駆動
力を入力される入力軸1と、この駆動力を出力する第1
の出力軸としての左輪側駆動軸2及び第2の出力軸とし
ての右輪側駆動軸3とを連結するように設けられてい
る。
【0005】そして、この装置は、自動車のリヤデファ
レンシャル(リヤデフ)の部分に装備され、ここでは特
に四輪駆動車の後輪側にそなえられ、後輪側へ出力され
た駆動力をプロペラシャフト(図示省略)を介して入力
軸1に受けて、この駆動力を左右に配分することができ
るものである。本装置は上記入力軸1と、差動機構(デ
ファレンシャル)4と、駆動力伝達制御機構5とから構
成されており、この機構5は、増減速機構6と、第1の
カップリング7及び第2のカップリング8とから構成さ
れる。
【0006】デフケース11内には、遊星歯車式のリヤ
デファレンシャル(リヤデフ)4が設けられている。こ
の遊星歯車式リヤデフ4は、プラネタリピニオン4C,
4Cが2つ1組のダブルピニオン式のものである。そし
て、このリヤデフ4の隣に、駆動力伝達制御機構5の増
減速機構6が設けられている。
【0007】この増減速機構6は、中間軸13と、中間
軸14と、中間軸15との間に介装されている。なお、
これらの中間軸13,14,15はいずれも中空軸であ
り、中間軸13,14は、右輪側駆動軸3の外周に相対
回転できるように装備され、中間軸15は、中間軸14
のさらに外周にこれも相対回転できるように装備されて
いる。
【0008】つまり、中間軸13は右輪側駆動軸3と仕
切壁16との間に枢支され、中間軸14は右輪側駆動軸
3と中間軸15との間に枢支され、中間軸15は中間軸
14の外周に枢支されている。増減速機構6は、増速機
構6Aと減速機構6Bとからなり、これらの増速機構6
Aと減速機構6Bとは、複合遊星歯車機構からなってい
る。
【0009】つまり、右輪側駆動軸3の周囲には、図5
に示すように、カウンタシャフトとしての固定式プラネ
タリシャフト6Cが、ハイポイドピニオン1Aと位相を
ずらして複数(ここでは3つ)設けられており、これら
の各プラネタリシャフト6Cには、カウンタギア18
A,18B,18Cをそなえた複合型プラネタリピニオ
ン6Dが枢支されている。
【0010】そして、複合型プラネタリピニオン6Dの
各ギア18A,18B,18Cに噛合するように、中間
軸13に第1のギア13Aが設けられ、中間軸14に第
2のギア14Aが設けられ、中間軸15に第3のギア1
5Aが設けられている。これらのギア13A,14A,
15Aの歯数をそれぞれZ1 ,Z2 ,Z3 とすると、Z
2 <Z1 <Z3 の関係に設定されている。また、ギア1
8A,18B,18Cの歯数をそれぞれZ4 ,Z5 ,Z
6 とすると、Z6 <Z4 <Z5 の関係に設定されてい
る。
【0011】そして、ギア13A,18A,18B,1
4Aの組み合わせにより増速機構6Aが構成され、ギア
13A,18A,18C,15Aの組み合わせにより減
速機構6Bが構成さている。このような増減速機構6の
出力は、中間軸14及び15を介して、第1及び第2の
カップリング7,8側へ入力される。
【0012】各カップリング7,8は、右輪側駆動軸3
と一体回転するクラッチ板7A,8Aと、中間軸14及
び15と一体回転するクラッチ板7B,8Bと、これら
のクラッチ板7A,7B,8A,8Bにクラッチ圧を加
える油圧ピストン7C,8Cとをそなえており、図示し
ないコントローラの電子制御によってクラッチ板7A,
7B又は8A,8Bの係合状態、即ち、トルク伝達状態
が調整される。なお、7E,8Eはリターンスプリング
である。
【0013】したがって、コントローラの制御によって
カップリング7が係合されると、急旋回でない通常走行
時には、高速回転する中間軸14側から右輪側駆動軸3
側へと、つまり、左輪側駆動軸2側から右輪側駆動軸3
へと駆動力が移動して、左輪よりも右輪の駆動力の方が
大きくなる。逆に、コントローラの制御によってカップ
リング8が係合されると、急旋回でない通常走行時に
は、右輪側駆動軸3側から低速回転する中間軸15側へ
と、つまり、右輪側駆動軸3側から左輪側駆動軸2へと
駆動力が移動して、右輪よりも左輪の駆動力の方が大き
くなるのである。
【0014】そして、このように車両用左右駆動力調整
装置を構成することにより、左右輪間のトルク配分を調
整することが考えられる。ところで、このような装置に
設けられた増減速機構6や、前述したマニュアルトラン
スミッションでは、通常、歯すじがつる巻き状になって
いるはすば歯車が用いられる。
【0015】はすば歯車は、噛み合い率が良く静粛性に
も優れているが、この反面、はすば歯車に回転駆動力が
入力されると、このはすば歯車の軸方向にスラスト力が
発生してしまう。そこで、カウンタギア同士のスラスト
力をキャンセルしうるはすば歯車の配列構造も考えられ
ている。
【0016】ところが、上述のような車両用駆動力配分
装置では、第2のギア14Aからのスラスト力が図中左
方向に作用して、あるいは第3のギア15Aからのスラ
スト力が図中左方向に作用して、カップリング7,8の
クラッチ板7B,8Bに作用する押圧力と同方向に重な
ってしまうと、このスラスト力が増大してしまう。この
ため、これらの歯車の軸の軸方向の支持部材、例えばベ
アリング等を強固にする必要があるが、これにより、製
造コストの増加や重量の増加を招いてしまうという課題
がある。また、上述のように第2のギア14A,第3の
ギア15Aからのスラスト力がカップリング7,8のク
ラッチ板7B,8Bに作用する押圧力と同方向に重なっ
てしまうと、このスラスト力はクラッチ板7B,8Bを
クラッチ板7A,8Aから遠ざけるように作用すること
になり、クラッチ板7A,7B間、クラッチ板8A,8
B間の係合が遅れてトルク発生応答性が悪化してしまう
という課題もある。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、はすば歯車に生じるスラスト力をカップリン
グの押圧方向に対して逆向きにすることにより、はすば
歯車をそなえた軸の支持構造を簡素化できるようにし
また、クラッチのトルク発生応答性を良好にできるよう
にした、駆動力伝達用歯車配列構造を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の駆動力伝達用歯車配列構造は、回転力が入力
される第1ギアと、上記第1ギアに噛み合う第1カウン
タギアと、上記第1カウンタギアと一体に設けられた第
2カウンタギアと、上記第2カウンタギアに噛み合う第
2ギアと、上記第2ギアに固着された中間軸と、上記中
間軸との間に介装されるカップリングにより上記中間軸
との間で駆動力の伝達が可能に配設される駆動力伝達部
材とを備え、上記カップリングが、上記中間軸に一体回
転可能に接続される第1のクラッチ板と、上記駆動力伝
達部材に接続される第2のクラッチ板と、上記第1のク
ラッチ板と上記第2のクラッチ板とを互いに上記中間軸
の軸方向へ押圧することにより上記両クラッチ板を係合
させうる押圧部材とを備え、少なくとも上記第2ギアが
はすば歯車で構成され、上記各ギアの回転により上記第
2ギアに作用する軸方向のスラスト力の方向と、上記押
圧部材が上記第1のクラッチ板及び上記第2のクラッチ
を押圧する方向とは逆向きになるように構成されたこ
とを特徴としている。また、請求項2記載の本発明の駆
動力伝達用歯車配列構造は、回転駆動力を入力される入
力軸と、該入力軸に入力された該回転駆動力を差動機構
を介して前輪系及び後輪系又は左輪系及び右輪系に出力
する第1及び第2の出力軸と、該第1の出力軸の該回転
駆動力を増速または減速して該第2の出力軸に出力しう
る増減速機構と、該増減速機構と該第2の出力軸との間
で該回転駆動力の伝達を行ないうるカップリングとをそ
なえ、該増減速機構が、該第1の出力軸側にそなえられ
た第1のギアと、該第2の出力軸側にそなえられた第2
及び第3のギアと、該第1のギアと該第2及び第3のギ
アとにそれぞれ噛合する第1,第2及び第3のカウンタ
ギアとから構成され、該カップリングが、該第2のギア
が設けられて上記第2の出力軸上に相対回転可能に設け
られる第1の回転部材と該第2の出力軸との間に設けら
れる第1のカップリングと、該第3のギアが設けられて
上記第2の出力軸上に相対回転可能に設けられる第2の
回転部材と該第2の出力軸との間に設けられる第2のカ
ップリングと、該第2のギアの軸方向に押圧力を与える
ことにより該第1のカップリングを係合させる第1の押
圧部材と、該第3のギアの軸方向に押圧力を与えること
により該第2のカップリングを係合させる第2の押圧部
材とをそなえ、該第1の押圧部材による押圧時に該第1
のカウンタギアと該第2のカウンタギアとを介して該第
1のギアと該第2のギアとの間で回転駆動力が伝達され
るとともに、該第2の押圧部材による押圧時に該第1の
カウンタギアと該第3のカウンタギアとを介して該第1
のギアと該第3のギアとの間で回転駆動力が伝達される
ように構成され、該第1のギアと該第2及び第3のギア
とがいずれも同一方向に捩じれた歯すじを有するすば歯
車であるとともに、該第1、第2及び第3のカウンタギ
アがいずれも該第1のギアと該第2及び第3のギアとに
噛合しうるように、これらの第1のギアと第2及び第3
のギアと異なる方向に捩じれた歯すじを有するはすば歯
車であって、該第1のカップリング係合時に、該第1の
押圧部材の押圧方向と該はすば歯車の回転に伴って該第
2のギアに生じるスラスト力の方向とが、互いに逆向き
になるように設定されるとともに、該第2のカップリン
グ係合時に、該第2の押圧部材の押圧方向と該はすば歯
車の回転に伴って該第3のギアに生じるスラスト力の方
向とが、互いに逆向きになるように設定されていること
を特徴としている。
【0019】また、請求項3記載の本発明の駆動力伝達
用歯車配列構造は、回転駆動力を入力される入力軸と、
該入力軸に入力された該回転駆動力を差動機構を介して
前輪系及び後輪系又は左輪系及び右輪系に出力する第1
及び第2の出力軸と、該第1の出力軸の該回転駆動力を
増速または減速して該第2の出力軸に出力しうる増減速
機構と、該増減速機構と該第2の出力軸との間で該回転
駆動力の伝達を行ないうるカップリングとをそなえ、該
増減速機構が、該第1の出力軸側にそなえられた第1の
ギアと、該第2の出力軸側にそなえられた第2のギア
と、該第1のギアと該第2のギアとにそれぞれ噛合する
第1及び第2のカウンタギアとから構成され、該カップ
リングが、該第2のギアが設けられて上記第2の出力軸
上に相対回転可能に設けられる回転部と該第2の出力軸
との間に設けられるとともに、該第2のギアの軸方向に
押圧力を与えることにより該カップリングを係合させる
押圧部材をそなえ、該押圧部材による押圧時に該第1及
び第2のカウンタギアを介して該第1のギアと該第2の
ギアとの間で回転駆動力が伝達されるように構成され、
該第1のギアと該第2のギアとがいずれも同一方向に捩
じれた歯すじを有するはすば歯車であるとともに、該第
1及び第2のカウンタギアがいずれも該第1のギア及び
該第2のギアと噛合しうるように、これらの第1のギア
及び第2のギアと異なる方向に捩じれた歯すじを有する
はすば歯車であって、該カップリング係合時に、該押圧
部材の押圧方向と該はすば歯車の回転に伴って該第2の
ギアに生じるスラスト力の方向とが、互いに逆向きにな
るように設定されていることを特徴としている。
【0020】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の駆動力伝達用歯
車配列構造では、第1ギアに回転力が入力されると、第
1カウンタギア,第2カウンタギア,第2ギアを通じて
中間軸が回転され、押圧部材を通じて中間軸に一体回転
可能に接続される第1のクラッチ板と駆動力伝達部材に
接続される第2のクラッチ板とが互いに中間軸の軸方向
へ押圧されて両クラッチ板が係合すると中間軸を介して
駆動力伝達部材に回転が伝達される。そして、上記第2
ギアがはすば歯車で構成され、各ギアの回転によりこの
第2ギアに作用する軸方向のスラスト力の方向と、押圧
部材の第1のクラッチ板と第2のクラッチ板とを押圧す
る方向とが逆向きになっているので、この押圧力とスラ
スト力とが互いに打ち消し合う。上述の請求項2記載の
本発明の駆動力伝達用歯車配列構造では、入力軸から入
力された回転駆力は、差動機構を介して第1,第2の出
力軸に伝達される。また、第1の出力軸の回転駆動力
は、増減速機構を介して変速された後、第1及び第2の
カップリングに伝達される。また、第1のカップリング
は、第1の押圧部材を第2のギアの軸方向に押圧力を与
えることにより係合し、第2のカップリングは、第2の
押圧部材を第3のギアの軸方向に押圧力を与えることに
より係合する。
【0021】そして、第1のカップリングが係合される
と、第1のギア,第1のカウンタギア,第2のカウンタ
ギア及び第2のギアを介して、第1の出力軸の回転駆動
力が第2の出力軸に伝達される。また、これらの各ギア
のギア比の大小関係の設定により、第1の出力軸の回転
速度は増速されて第2の出力軸に伝達される。この時、
第1の押圧部材の押圧力の方向と、第2のギアに生じる
スラスト力の方向とが互いに逆向きになり、この押圧力
とスラスト力とが互いに打ち消し合う。また、第1及び
第2のカウンタギアのはすば歯車が、互いに同一方向の
歯すじであるため、これらのカウンタギアに生じるスラ
スト力の方向が互いに逆向きになり、これも打ち消し合
う。
【0022】また、第2のカップリングが係合される
と、上述と同様に、第1のギア,第1のカウンタギア,
第3のカウンタギア及び第3のギアを介して、第1の出
力軸の回転駆動力が第2の出力軸に伝達される。また、
これらの各ギアのギア比の大小関係の設定により、第1
の出力軸の回転速度は減速されて第2の出力軸に伝達さ
れる。
【0023】この時、第2の押圧部材の押圧力の方向
と、第3のギアに生じるスラスト力の方向とが互いに逆
向きになり、この押圧力とスラスト力とが互いに打ち消
し合う。また、第2及び第3のカウンタギアのはすば歯
車が、互いに同一方向の歯すじであるため、これらのカ
ウンタギアに生じるスラスト力の方向が互いに逆向きに
なり、これも打ち消し合う。
【0024】さらに、各ギアの歯すじの捩じれ方向の設
定により、第1の出力軸の回転駆動力が第2のカウンタ
ギア及び第2のギアを介して第2の出力軸に伝達された
場合と、第1の出力軸の回転駆動力が第3のカウンタギ
ア及び第3のギアを介して第2の出力軸に伝達された場
合との両方の場合とも、第1のカウンタギアと第2又は
第3のカウンタギアとに生じるスラスト力の方向が互い
に逆向きとなり、これらのスラスト力が互いに打ち消さ
れる。
【0025】また、請求項記載の本発明の駆動力伝達
用歯車配列構造では、入力軸から入力された回転駆動力
は、はすば歯車により構成された増減速機構を介して変
速された後、カップリングを介して出力軸に伝達され
る。また、カップリングは、押圧部材を出力ギアの軸方
向に押圧力を与えることにより係合する。そして、第1
のカップリングが係合すると、第1のカウンタギアと第
2のカウンタギアとを介して第1のギアと出力ギアとの
間で回転駆動力が伝達され、カップリングに駆動力が入
力される。
【0026】そして、はすば歯車としての各ギアの歯す
じの捩じれ方向の設定により、押圧部材の押圧力の方向
と、出力ギアに生じるスラスト力の方向とが互いに逆向
きになり、この押圧力とスラスト力とが互いに打ち消し
合う。また、2つのカウンタギアに生じるスラスト力の
方向も互いに逆向きとなり、これらのスラスト力が互い
に打ち消される。
【0027】
【実施例】以下、図面により、本発明の第1実施例とし
ての駆動力伝達用歯車配列構造について説明すると、図
1はその構成を簡単に説明するための模式図であってギ
アが3連の場合の模式図、図3はその構成を車両用左右
駆動力調整装置に適用した場合の模式的な構成図、図4
はその左右駆動力調整装置の構成を具体的に示す略水平
な断面図、図5は左右駆動力調整装置の増減速機構の配
置を示す略鉛直な断面図である。なお、図3は左右駆動
力調整装置の原理をわかり易くするための模式図であ
り、細部については図4のように構成される。
【0028】この第1実施例では、本発明の駆動力伝達
用歯車配列構造を左右輪間のトルク配分を調整できるよ
うな車両用左右駆動力調整装置に用いた場合について説
明する。まず、車両用駆動力調整装置について説明する
と、この車両用駆動力調整装置は、自動車のリヤデファ
レンシャル(リヤデフ)の部分に装備され、自動車の後
輪の左右駆動力移動を行なうものであって、ここでは特
に四輪駆動車の後輪側にそなえられ、センターディファ
レンシャル(図示省略)を通じて後輪側へ出力された駆
動力をプロペラシャフト(図示省略)を介して入力軸1
に受けて、この駆動力を左右に配分できるようになって
いる。
【0029】つまり、この装置は、図3,4に示すよう
に、自動車のエンジン出力のうち後輪側へ配分された回
転駆動力を入力される入力軸1と、入力軸1から伝達さ
れた駆動力を出力する第1の出力軸としての左輪側駆動
軸2及び第2の出力軸としての右輪側駆動軸3とを連結
するように設けられており、左輪側駆動軸2はその左端
を左輪の駆動系に連結され、右輪側駆動軸3はその右端
を右輪の駆動系に連結されている。
【0030】そして、この駆動力調整装置は、上記入力
軸1と、差動機構(デファレンシャル)4と、駆動力伝
達制御機構5とから構成される。この装置の中心となる
のが駆動力伝達制御機構5であり、この機構5は、増減
速機構6と、第1の伝達トルク容量可変型カップリング
7及び第2の伝達トルク容量可変型カップリング8とか
ら構成される。そして、差動機構4と増減速機構6とカ
ップリング7,8とが同軸上に配置されている。
【0031】なお、この例では、伝達容量可変制御式ト
ルク伝達機構として電子制御油圧式の多板クラッチ機構
7,8が設けられているが、伝達容量可変制御式トルク
伝達機構としては、伝達トルク容量が可変制御できるト
ルク伝達機構であればよく、この例の機構のほかに、電
磁式多板クラッチ機構等の他の多板クラッチ機構や、こ
れらの多板クラッチ機構の他に、油圧式又は電磁式の摩
擦クラッチや、油圧式又は電磁式の制御可能なVCU
(ビスカスカップリングユニット)や、油圧式又は電磁
式の制御可能なHCU(ハイドロリックカップリングユ
ニット=差動ポンプ式油圧カップリング)、さらには、
電磁流体式あるいは電磁粉体式クラッチ等の他のカップ
リングを用いることもできる。
【0032】また、このVCUやHCUには、従来型の
動力伝達特性が一定のものも考えられるが、動力伝達特
性を調整できるようにしたものが適している。そして、
これらの係合力調整や動力伝達特性の調整は、油圧によ
る他に、電磁力等の他の駆動系を用いることも考えられ
る。この伝達トルク容量可変型カップリング7,8につ
いては、以下カップリング7,8と略す。
【0033】以下、各部を順に説明する。つまり、入力
軸1は、デフキャリア9にベアリング10を介して枢支
されており、この入力軸1の端部に、ピニオン1Aが装
着されている。このピニオン1Aは、デフケース11に
固定されたクラウンギア12に噛合しており、ピニオン
1Aの回転がデフケース11に伝えられるようになって
いる。
【0034】このデフケース11内に、遊星歯車式のリ
ヤデファレンシャル(リヤデフ)4が設けられている。
この遊星歯車式リヤデフ4は、ダブルピニオン式のもの
であり、デフケース11内に形成されたリングギア4A
と、左輪側駆動軸2と一体回転するプラネタリキャリア
4Bと、このプラネタリキャリア4Bのプラネタリシャ
フト4Eに枢支されたプラネタリピニオン4C,4C
と、右輪側駆動軸3と一体回転するサンギア4Dとから
構成される。なお、プラネタリピニオン4C,4Cは、
2つ1組のダブルピニオンである。
【0035】これにより、デフケース11が回転する
と、これと一体回転するリングギア4Aにより、プラネ
タリピニオン4C,4Cが駆動される。このプラネタリ
ピニオン4C,4Cは、プラネタリシャフト4Eの回り
に自転しながらサンギア4Dの回りを公転して、公転に
応じてプラネタリキャリア4Bを通じて左輪側駆動軸2
に回転力を伝え、この公転と自転との釣合いに応じてサ
ンギア4Dを通じて右輪側駆動軸3に回転力を伝えるよ
うになっている。そして、このプラネタリピニオン4
C,4Cが公転と自転とバランスを自由に換えられるこ
とで差動機構が成立している。
【0036】そして、このリヤデフ4の隣に、駆動力伝
達制御機構5の増減速機構6が設けられている。この増
減速機構6は、増減速機構6における入力軸としての左
輪側駆動軸2とプラネタリキャリア4Bを介して一体回
転するように結合された中空の中間軸(第3の中間軸)
13と、第1のカップリング7に接続された中空の中間
軸(第1の中間軸)14と、第2のカップリング8に接
続された中空の中間軸(第2の中間軸)15との間に介
装されている。
【0037】なお、これらの中間軸13,14,15は
いずれも中空軸であり、中間軸13,14は、増減速機
構6における出力軸としての右輪側駆動軸3の外周に相
対回転できるように装備され、中間軸15は、中間軸1
4のさらに外周にこれも相対回転できるように装備され
ている。つまり、中間軸13は右輪側駆動軸3と仕切壁
16との間に枢支され、中間軸14は右輪側駆動軸3と
中間軸15との間に枢支され、中間軸15は中間軸14
の外周に枢支されている。
【0038】また、仕切壁16と中間軸13との間,中
間軸13と中間軸14との間及び中間軸14と中間軸1
5との間には、各々ニードルベアリング10Bが装備さ
れ、軸方向の力を相互に伝達しうるようになっている。
そして、これらの中間軸13,14,15のラジアル方
向の支持は、後述する複合遊星歯車機構を通じて仕切壁
16等により行なわれ、スラスト方向の支持は、後述す
る一体式カップリング7,8を通じてベアリング10,
10A及びデフキャリア9,仕切壁17により行なわれ
ている。
【0039】なお、中間軸13と仕切壁16との間、及
び、中間軸13と右輪側駆動軸3との間には、それぞれ
オイルシール10Dが介装されており、リヤデフ4側と
増減速機構6及びカップリング7,8側とを互いに液密
状態に仕切っている。増減速機構6は、増速機構6Aと
減速機構6Bとからなり、これらの増速機構6Aと減速
機構6Bとは、複合遊星歯車機構からなっている。
【0040】つまり、右輪側駆動軸3の周囲には、図5
に示すように、カウンタシャフトとしての固定式プラネ
タリシャフト6Cが、ハイポイドピニオン1Aと位相を
ずらして複数(ここでは3つ)設けられており、これら
の各シャフト6Cには、第1のカウンタギア18A,第
2のカウンタギア18B,第3のカウンタギア18Cが
設けられており、複合型プラネタリピニオン6Dとして
形成されている。
【0041】そして、この複合型プラネタリピニオン6
Dの各カウンタギア18A,18B,18Cに噛合する
ように、中間軸13に第1のギア(サンギア)13Aが
設けられ、中間軸14に第2のギア(サンギア)14A
が設けられ、中間軸15に第3のギア(サンギア)15
Aが設けられている。そして、これらのギア13A,1
4A,15Aの歯数をそれぞれZ1 ,Z2 ,Z3 とする
と、Z2 <Z1 <Z3 の関係に設定されている。また、
ギア18A,18B,18Cの歯数をそれぞれZ4 ,Z
5 ,Z6 とすると、Z6 <Z4 <Z5の関係に設定され
ている。
【0042】このうち、ギア13A,18A,18B,
14Aの組み合わせにより増速機構6Aが構成され、ギ
ア13A,18A,18C,15Aの組み合わせにより
減速機構6Bが構成さている。即ち、増速機構6Aで
は、ギア13A,18A,18B,14Aの経路で、中
間軸13の回転が中間軸14に伝達されると、これらの
歯数比から、中間軸14は中間軸13よりも高速で回転
するのである。また、減速機構6Bでは、ギア13A,
18A,18C,15Aの経路で、中間軸13の回転が
中間軸15に伝達されると、これらの歯数比から、中間
軸14は中間軸15よりも低速で回転するのである。
【0043】このような増減速機構6の出力は、中間軸
14及び15を介して、カップリング7,8側へ入力さ
れるようになっている。また、前述の各中間軸13,1
4,15は、固定式プラネタリシャフト(カウンタシャ
フト)6C,プラネタリピニオン6D及び第1〜第3の
ギア13A,14A,15Aを通じてそれぞれ軸支され
ている。
【0044】電子制御油圧式多板クラッチ機構である第
1及び第2のカップリング7,8は、リヤデフ4と仕切
壁16により仕切られたデフキャリア9内の空間内に一
体に設置されている。各カップリング7,8は、右輪側
駆動軸3と一体回転するクラッチ板7A,8Aと、中間
軸14及び15と一体回転するクラッチ板7B,8B
と、これらのクラッチ板7A,7B,8A,8Bにクラ
ッチ圧を加える油圧ピストン7C,8Cとをそなえ、一
体型カップリングとして構成されており、図示しないコ
ントローラの電子制御によって油圧ピストン7C又は8
Cの駆動油圧が油圧給排系7D,8Dを通じて調整され
て、クラッチ板7A,7B又は8A,8Bの係合状態、
即ち、トルク伝達状態が調整されるようになっている。
なお、7E,8Eはリターンスプリングである。
【0045】したがって、コントローラの制御によって
カップリング7が係合されると、急旋回でない通常走行
時には、高速回転する中間軸14側から右輪側駆動軸3
側へ駆動力が伝達される。逆に、コントローラの制御に
よってカップリング8が係合されると、急旋回でない通
常走行時には、右輪側駆動軸3側から低速回転する中間
軸15側へと、つまり、第2の出力軸としての右輪側駆
動軸3側から第1の出力軸としての左輪側駆動軸2へと
駆動力が移動して、右輪よりも左輪の駆動力の方が大き
くなる。
【0046】なお、この第1のカップリング7及び第2
のカップリング8は、コントローラの制御により同時に
係合しないようになっている。ところで、上述のカップ
リング7,8が係合して駆動力の移動が行なわれるとき
には、油圧ピストン7C,8Cによる押圧力と、駆動力
伝達に関係する各ギア13A,14A,15A,18
A,18B,18Cに生じるスラスト力とが、何れも軸
方向に作用し、これらを軸方向に支持する部材、特に、
ベアリング10,10Aにとって大きな負担となる。
【0047】このようなベアリング10,10Aの負担
を軽減すべく、本歯車配列構造が設けられている。ここ
で、本発明の歯車配列構造について説明すると、これら
の第1のギア13A及び第2,第3のギア14A,15
Aと各カウンタギア18A,18B,18Cとは、いず
れも歯すじがつる巻き状のはすば歯車であり、図1に示
すように、第1のギア13A及び第2,第3のギア14
A,15Aの歯すじの捩じれ方向は、同一の向きとなる
ように設定されている。
【0048】また、これに対して第1,第2及び第3の
カウンタギア18A,18B,18Cの3連ギアの歯す
じの捩じれ方向も同一の向きであって、且つ、ギア13
A,14A,15Aとはそれぞれ異なる方向に設定され
ている。なお、これは、カウンタギア18A,18B,
18Cが、それぞれ第1のギア13A,第2のギア14
A,第3のギア15Aと噛合していれば必然的に決定さ
れることである。
【0049】そして、このように各ギアの歯すじの捩じ
れ方向を規定することで、各ギアの回転時に発生するス
ラスト力が互いに打ち消されるようになっている。さら
に、ギア13A,14A,15Aの歯すじの向きは、油
圧ピストン7C,8Cによる押圧力と、ギア14A,1
5Aに生じるスラスト力とが、互いに打ち消し合うよう
なものに設定されている。
【0050】つまり、カップリング7の油圧ピストン7
Cを作用させると、第1のギア13Aと第2のギア14
Aとの間が連絡して、カップリング7では中間軸14側
から右輪駆動軸3側へと駆動力が伝達される。この時に
は、油圧ピストン7Cによる押圧力が図4中の左方向に
働くので、第2のギア14Aに生じるスラスト力が、こ
れと逆向きの右方向に働くようにしたい。
【0051】このためには、ギア13A,14A,15
Aを右ねじれのはすば歯車とし、カウンタギア18A,
18B,18Cを左ねじれのはすば歯車としたらよい。
このように設定すると、カップリング7の係合時には、
第2のギア14Aには、右方向へのスラスト力が生じる
ようになる。これにより、油圧ピストン7Cによる押圧
力と、第2のギア14Aに生じるスラスト力とが、互い
に打ち消し合うようになる〔図1(a)参照〕。
【0052】もちろん、このとき、第1のカウンタギア
18Aに生じるスラスト力は右向きになり、第2のカウ
ンタギア18Bに生じるスラスト力とキャンセルする。
また、カップリング8の油圧ピストン8Cを作用させる
と、第1のギア13Aと第3のギア15Aとの間が連絡
して、カップリング8では右輪駆動軸3側から中間軸1
5側へと駆動力が伝達される。この時には、油圧ピスト
ン8Cによる押圧力が図4中の右方向に働く。
【0053】上述のように、第1〜第3のギア13A,
14A,15Aを右ねじれのはすば歯車とし、カウンタ
ギア18A,18B,18Cを左ねじれのはすば歯車と
すると、カップリング8の係合時には、第3のギア15
Aには、左方向へのスラスト力が生じるようになる。こ
れにより、油圧ピストン8Cによる押圧力と第2のギア
14Aに生じるスラスト力とが、互いに打ち消し合うよ
うになる。
【0054】もちろん、このとき、第1のカウンタギア
18Aに生じるスラスト力は左向きになり、第3のカウ
ンタギア18Cに生じるスラスト力とキャンセルする
〔図1(b)参照〕。なお、図中、10Cはころ軸受
け、10Dはオイルシールである。本発明の第1実施例
としての駆動力伝達用歯車配列構造は、上述のように構
成されているので、例えばコントローラによってカップ
リング7,8が制御される場合に、増減速機構6,左右
駆動軸2,3及びカップリング7,8に着目してその作
用を説明すると、まずカップリング7が係合されると、
第1のギア13A,第1のカウンタギア18A,第2の
ギア14A及び第2のカウンタギア18Bが回転駆動力
を伝達すべく回転する。
【0055】この時、第1のギア13A,第2の出力ギ
ア14Aが右ねじれのはすば歯車であって、第1及び第
2のカウンタギア18A,18Bが左ねじれのはすば歯
車であるので、油圧ピストン7Cによる押圧力が図4中
の左方向に働き、第2のギア14Aに生じるスラスト力
が、これと逆向きの右方向に働いて、図1(a)に示す
ように、互いの力がキャンセルされる。
【0056】また、第1のギア13Aと第2のギア14
Aとの歯すじの捩じれ方向が同一方向であって、且つ第
1及び第2のカウンタギア18A,18Bがこれらとは
異なる方向に設定されているため、第1のカウンタギア
18Aに発生するスラスト力と、第2のカウンタギア1
8Bに発生するスラスト力とは、互いに逆方向となり、
これらの2つのスラスト力は互いに打ち消し合うので、
2つの軸の間のスラスト力がキャンセルされる。
【0057】また、カップリング8が係合されると、上
述の場合と同様に、第1のギア13A,第1のカウンタ
ギア18A,第3のギア15A及び第3のカウンタギア
18Cが回転駆動力を伝達すべく回転する。この時、第
1のギア13A,出力ギア15Aが右ねじれのはすば歯
車であって、第1及び第2のカウンタギア18A,18
Cが左ねじれのはすば歯車であるので、油圧ピストン8
Cによる押圧力が図4中の右方向に働き、第3のギア1
5Aに生じるスラスト力が、これと逆向きの左方向に働
いて、図1(b)に示すように、互いの力がキャンセル
される。
【0058】さらに、第1のカウンタギア18Aに発生
するスラスト力と、第3のカウンタギア18Cに発生す
るスラスト力とは、互いに逆方向となり、これらの2つ
のスラスト力が互いに打ち消される。このように、ピス
トン7C,8Cの押圧力に対して、はすば歯車であるギ
ア14A,15Aに生じるスラスト力がこれをキャンセ
ルする方向に働くので、中間軸13,14,15やカッ
プリング7,8や駆動軸3等の支持構造、具体的にはベ
アリング10,10Aの負担が軽減されて、これらを小
型,軽量化することができる。また、ギア14A,15
Aに作用する軸方向のスラスト力の方向がピストン7
C,8Cの押圧方向とは逆向きになるので、中間軸1
4,15及びクラッチ板7B,8Bにもピストン7C,
8Cの押圧方向とは逆向きの力が作用し、これにより、
押圧方向とは逆向きの力が作用しているクラッチ板7
B,8Bと、ピストン7C,8Cにより押圧方向の力が
作用しているクラッチ板7A,8Aとは迅速に係合する
ことになり、トルク発生応答性が良好に得られるように
なる。
【0059】また、カウンタギア18Aとカウンタギア
18B、カウンタギア18Aとカウンタギア18Cとに
働くスラスト力もキャンセルされるので、これらの支持
機構の負担も軽減され、やはり軽量化することができ
る。さらに、このような左右駆動力配分調整装置をコン
トローラの制御によってカップリング7,8を適宜作用
させることで、左右輪の駆動力移動により、例えば左右
輪の駆動力を不均等にすることで旋回モーメントを発生
させて車両の旋回性能を向上させたり、逆に、左右輪の
駆動力が均衡するように制御を行なって車両の直進性能
を向上させたりすることができる。
【0060】次に、本発明の第2実施例としての駆動力
伝達用歯車配列構造について説明すると、この駆動力伝
達用歯車配列構造は、例えば左輪側のみ、又は、右輪側
のみへトルクを移動するような機構に適用した場合を考
えたもので、図2はその構成を簡単に説明するための模
式図であってギアが2連の場合の模式図である。図2に
示すように、この歯車配列構造では、第1の出力軸2に
そなえられた第1のギア13Aに入力された回転駆動力
は、第1のカウンタギア18Aと第2のカウンタギア1
8Bとを介して、第2の出力軸3にそなえられた第2の
ギア14Aに伝達されるようになっている。
【0061】また、これらの第1のカウンタギア18A
及び第2のカウンタギア18Bは、第1の出力軸2及び
右輪側駆動軸に平行に配置されたカウンタシャフト6に
設けられており、また、これらの各ギア13A,18
A,18B,14Aは、はすば歯車が用いられている。
そして、この第2の出力軸3には、図示はしないが、電
子制御油圧式の多板クラッチ機構(又は、カップリン
グ)が設けられており、この第2の出力軸3上にそなえ
られた油圧ピストンを図2中左方向に押圧することによ
り多板クラッチ機構が係合して、駆動力が伝達されるよ
うになっている。
【0062】ところで、上述のカップリングが係合して
駆動力の移動が行なわれるときには、油圧ピストンによ
る押圧力と、駆動力伝達に関係する各ギア13A,14
A,18A,18Bに生じるスラスト力とが、何れも軸
方向に作用し、これらを軸方向に支持する部材にとって
大きな負担となる。本実施例では、図2に示すように、
第1のギア13Aと第2のギア14Aとの歯すじの捩じ
れ方向が同一方向になるように設定されており、また、
第1及び第2のカウンタギア18A,18Bの歯すじの
捩じれ方向は、これらのギア13A,14Aとは異なる
方向に設定されている。
【0063】これにより、カップリングの油圧ピストン
を作用させると、第1のギア13Aと第2のギア14A
との間が連絡して、油圧ピストンによる押圧力が図2中
の左方向に働き、また第2のギア14Aに生じるスラス
ト力が、これと逆向きの右方向に働くようになってい
る。これにより、油圧ピストンによる押圧力と、第2の
ギア14Aに生じるスラスト力とが、互いに打ち消し合
うようになる。
【0064】本発明の第2実施例としての歯車配列構造
は、上述のように構成されているので、第2の出力軸3
上に設けられたカップリングの油圧ピストンを図中左方
向に作用させることにより、カップリングが係合され
る。この時、第1のギア13A,第2のギア14Aが右
ねじれのはすば歯車であって、第1及び第2のカウンタ
ギア18A,18Bが左ねじれのはすば歯車であるの
で、油圧ピストンによる押圧力が図2中の左方向に働
き、第2のギア14Aに生じるスラスト力が、これと逆
向きの右方向に働いて、互いのスラスト力がキャンセル
される。
【0065】また、第1のギア13Aと第2のギア14
Aとに生じるスラスト力が互いに逆方向となるため、こ
れらのスラスト力が打ち消されるのである。これによ
り、第1の出力軸2及び第2の出力軸3の支持構造を簡
素化することができ、重量の低減やコストの削減を図る
ことができる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の駆動力伝達用歯車配列構造によれば、回転力が入
力される第1ギアと、上記第1ギアに噛み合う第1カウ
ンタギアと、上記第1カウンタギアと一体に設けられた
第2カウンタギアと、上記第2カウンタギアに噛み合う
第2ギアと、上記第2ギアに固着された中間軸と、上記
中間軸との間に介装されるカップリングにより上記中間
軸との間で駆動力の伝達が可能に配設される駆動力伝達
部材とを備え、上記カップリングが、上記中間軸に一体
回転可能に接続される第1のクラッチ板と、上記駆動力
伝達部材に接続される第2のクラッチ板と、上記第1の
クラッチ板と上記第2のクラッチ板とを互いに上記中間
軸の軸方向へ押圧することにより上記両クラッチ板を係
合させうる押圧部材とを備え、少なくとも上記第2ギア
がはすば歯車で構成され、上記各ギアの回転により上記
第2ギアに作用する軸方向のスラスト力の方向と、上記
押圧部材が上記第1のクラッチ板及び上記第2のクラッ
チ板を押圧する方向とは逆向きになるように構成される
ことにより、押圧部材の押圧力とギアのスラスト力とが
互いに打ち消し合ってこれらの力がキャンセルされるた
め、各軸部の支持構造等の負担が軽減されて、これらを
小型,軽量化することができる。また、第2ギアに作用
する軸方向のスラスト力の方向が押圧部材の押圧方向と
は逆向きになるので、中間軸及び第1のクラッチ板にも
押圧部材の押圧方向とは逆向きの力が作用し、これによ
り、押圧方向とは逆向きの力が作用している第1のクラ
ッチ板と、押圧部材により押圧方向の力が作用している
第2のクラッチ板とは迅速に係合することになり、トル
ク発生応答性が良好に得られるようになる。また、請求
項2記載の本発明の駆動力伝達用歯車配列構造によれ
ば、回転駆動力を入力される入力軸と、該入力軸に入力
された該回転駆動力を差動機構を介して前輪系及び後輪
系又は左輪系及び右輪系に出力する第1及び第2の出力
軸と、該第1の出力軸の該回転駆動力を増速または減速
して該第2の出力軸に出力しうる増減速機構と、該増減
速機構と該第2の出力軸との間で該回転駆動力の伝達を
行ないうるカップリングとをそなえ、該増減速機構が、
該第1の出力軸側にそなえられた第1のギアと、該第2
の出力軸側にそなえられた第2及び第3のギアと、該第
1のギアと該第2及び第3のギアとにそれぞれ噛合する
第1,第2及び第3のカウンタギアとから構成され、該
カップリングが、該第2のギアが設けられて上記第2の
出力軸上に相対回転可能に設けられる第1の回転部材
該第2の出力軸との間に設けられる第1のカップリング
と、該第3のギアが設けられて上記第2の出力軸上に相
対回転可能に設けられる第2の回転部材と該第2の出力
軸との間に設けられる第2のカップリングと、該第2の
ギアの軸方向に押圧力を与えることにより該第1のカッ
プリングを係合させる第1の押圧部材と、該第3のギア
の軸方向に押圧力を与えることにより該第2のカップリ
ングを係合させる第2の押圧部材とをそなえ、該第1の
押圧部材による押圧時に該第1のカウンタギアと該第2
のカウンタギアとを介して該第1のギアと該第2のギア
との間で回転駆動力が伝達されるとともに、該第2の押
圧部材による押圧時に該第1のカウンタギアと該第3の
カウンタギアとを介して該第1のギアと該第3のギアと
の間で回転駆動力が伝達されるように構成され、該第1
のギアと該第2及び第3のギアとがいずれも同一方向に
捩じれた歯すじを有するすば歯車であるとともに、該第
1、第2及び第3のカウンタギアがいずれも該第1のギ
アと該第2及び第3のギアとに噛合しうるように、これ
らの第1のギアと第2及び第3のギアと異なる方向に捩
じれた歯すじを有するはすば歯車であって、該第1のカ
ップリング係合時に、該第1の押圧部材の押圧方向と該
はすば歯車の回転に伴って該第2のギアに生じるスラス
ト力の方向とが、互いに逆向きになるように設定される
とともに、該第2のカップリング係合時に、該第2の押
圧部材の押圧方向と該はすば歯車の回転に伴って該第3
のギアに生じるスラスト力の方向とが、互いに逆向きに
なるように設定されるという構成により、第1のカップ
リング又は第2のカップリングのどちらが係合した場合
でも、押圧部材の押圧力と第1又は第3のギアのスラス
ト力が互いに打ち消し合ってこれらの力がキャンセルさ
れる。
【0067】また第1のカウンタギアと第2又は第3の
カウンタギアとのスラスト力も互いに逆方向となりキャ
ンセルされる。これにより、増減速機構やカップリング
や入力軸や出力軸の支持構造の負担が軽減されて、これ
らを小型,軽量化することができる。また、請求項3記
載の本発明の駆動力伝達用歯車配列構造によれば、回転
駆動力を入力される入力軸と、該入力軸に入力された該
回転駆動力を差動機構を介して前輪系及び後輪系又は左
輪系及び右輪系に出力する第1及び第2の出力軸と、該
第1の出力軸の該回転駆動力を増速または減速して該第
2の出力軸に出力しうる増減速機構と、該増減速機構と
該第2の出力軸との間で該回転駆動力の伝達を行ないう
るカップリングとをそなえ、該増減速機構が、該第1の
出力軸側にそなえられた第1のギアと、該第2の出力軸
側にそなえられた第2のギアと、該第1のギアと該第2
のギアとにそれぞれ噛合する第1及び第2のカウンタギ
アとから構成され、該カップリングが、該第2のギアが
設けられて上記第2の出力軸上に相対回転可能に設けら
れる回転部と該第2の出力軸との間に設けられるととも
に、該第2のギアの軸方向に押圧力を与えることにより
該カップリングを係合させる押圧部材をそなえ、該押圧
部材による押圧時に該第1及び第2のカウンタギアを介
して該第1のギアと該第2のギアとの間で回転駆動力が
伝達されるように構成され、該第1のギアと該第2のギ
アとがいずれも同一方向に捩じれた歯すじを有するはす
ば歯車であるとともに、該第1及び第2のカウンタギア
がいずれも該第1のギア及び該第2のギアと噛合しうる
ように、これらの第1のギア及び第2のギアと異なる方
向に捩じれた歯すじを有するはすば歯車であって、該カ
ップリング係合時に、該押圧部材の押圧方向と該はすば
歯車の回転に伴って該第2のギアに生じるスラスト力の
方向とが、互いに逆向きになるように設定されるという
構成により、押圧部材の押圧によってカップリングが係
合した場合、この押圧力と出力ギアのスラスト力が互い
に打ち消し合ってこれらの力がキャンセルされる。
【0068】また第1のカウンタギアと第2のカウンタ
ギアとのスラスト力も互いに逆方向になりキャンセルさ
れる。これにより、増減速機構やカップリングや入力軸
や出力軸の支持構造の負担が軽減されて、これらを小
型,軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての駆動力伝達用歯車
配列構造を示す模式的な構成図であってギアが3連の場
合の模式図であって、(a)は右側のカップリングの係
合時における押圧部材の押圧力と各ギアのスラスト力と
の釣り合いを示す模式図、(b)は左側のカップリング
の係合時における押圧部材の押圧力と各ギアのスラスト
力との釣り合いを示す模式図である。
【図2】本発明の第2実施例としての駆動力伝達用歯車
配列構造を示す模式的な構成図であってギアが2連の場
合の模式図である。
【図3】本発明の駆動力伝達用歯車配列構造を適用する
車両用左右駆動力調整装置を示す模式的な構成図であ
る。
【図4】本発明の駆動力伝達用歯車配列構造を適用する
車両用左右駆動力調整装置の構成を具体的に示す略水平
な断面図である。
【図5】本発明の駆動力伝達用歯車配列構造の配置を示
す略鉛直な断面図である。
【符号の説明】
1 入力軸 1A ピニオン 2 第1の出力軸としての左輪側駆動軸 3 第2の出力軸としての右輪側駆動軸 4 差動機構(デファレンシャル)としての遊星歯車式
リヤデフ 4A リングギア 4B プラネタリキャリア 4C プラネタリピニオン 4E プラネタリシャフト 4D サンギア 5 駆動力伝達制御機構 6 複合遊星歯車機構からなる増減速機構 6A 増速機構 6B 減速機構 6C カウンタシャフトとしての固定式プラネタリシャ
フト 6D 複合型プラネタリピニオン 7 第1の伝達トルク容量可変型カップリングとしての
電磁式多板クラッチ機構 8 第2の伝達トルク容量可変型カップリングとしての
電磁式多板クラッチ機構 7C,8C 油圧ピストン 7D,8D 油圧給排系 7E,8E リターンスプリング 9 デフキャリア 10,10A ベアリング 10B ニードルベアリング 10C ころ軸受け 10D オイルシール 11 デフケース 12 クラウンギア 13 第3の中間軸 14 第1の中間軸 15 第2の中間軸 13A 第1のギア 14A 第2のギア 15A 第3のギア 16,17 仕切壁 18A 第1のカウンタギア 18B 第2のカウンタギア 18C 第3のカウンタギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−208622(JP,A) 特開 平5−24581(JP,A) 特開 平7−61253(JP,A) 特開 平5−345535(JP,A) 実開 平5−27395(JP,U) 実開 平5−26581(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転力が入力される第1ギアと、 上記第1ギアに噛み合う第1カウンタギアと、 上記第1カウンタギアと一体に設けられた第2カウンタ
    ギアと、 上記第2カウンタギアに噛み合う第2ギアと、 上記第2ギアに固着された中間軸と、上記中間軸との間に介装されるカップリングにより上記
    中間軸との間で駆動力の伝達が可能に配設される駆動力
    伝達部材とを備え、 上記カップリングが、上記中間軸に一体回転可能に接続
    される第1のクラッチ板と、上記駆動力伝達部材に接続
    される第2のクラッチ板と、上記第1のクラッチ板と上
    記第2のクラッチ板とを互いに上記中間軸の軸方向へ押
    圧することにより上記両クラッチ板を係合させうる押圧
    部材とを備え、 少なくとも上記第2ギアがはすば歯車で構成され、 上記各ギアの回転により上記第2ギアに作用する軸方向
    のスラスト力の方向と、上記押圧部材が上記第1のクラ
    ッチ板及び上記第2のクラッチ板を押圧する方向とは逆
    向きになるように構成されたことを特徴とする、駆動力
    伝達用歯車配列構造。
  2. 【請求項2】 回転駆動力を入力される入力軸と、該入
    力軸に入力された該回転駆動力を差動機構を介して前輪
    系及び後輪系又は左輪系及び右輪系に出力する第1及び
    第2の出力軸と、該第1の出力軸の該回転駆動力を増速
    または減速して該第2の出力軸に出力しうる増減速機構
    と、該増減速機構と該第2の出力軸との間で該回転駆動
    力の伝達を行ないうるカップリングとをそなえ、 該増減速機構が、 該第1の出力軸側にそなえられた第1のギアと、該第2
    の出力軸側にそなえられた第2及び第3のギアと、該第
    1のギアと該第2及び第3のギアとにそれぞれ噛合する
    第1,第2及び第3のカウンタギアとから構成され、 該カップリングが、該第2のギアが設けられて上記第2の出力軸上に相対回
    転可能に設けられる第1の回転部材 と該第2の出力軸と
    の間に設けられる第1のカップリングと、該第 3のギア
    が設けられて上記第2の出力軸上に相対回転可能に設け
    られる第2の回転部材と該第2の出力軸との間に設けら
    れる第2のカップリングと、該第2のギアの軸方向に押
    圧力を与えることにより該第1のカップリングを係合さ
    せる第1の押圧部材と、該第3のギアの軸方向に押圧力
    を与えることにより該第2のカップリングを係合させる
    第2の押圧部材とをそなえ、 該第1の押圧部材による押圧時に該第1のカウンタギア
    と該第2のカウンタギアとを介して該第1のギアと該第
    2のギアとの間で回転駆動力が伝達されるとともに、該
    第2の押圧部材による押圧時に該第1のカウンタギアと
    該第3のカウンタギアとを介して該第1のギアと該第3
    のギアとの間で回転駆動力が伝達されるように構成さ
    れ、 該第1のギアと該第2及び第3のギアとがいずれも同一
    方向に捩じれた歯すじを有するすば歯車であるととも
    に、該第1、第2及び第3のカウンタギアがいずれも該
    第1のギアと該第2及び第3のギアとに噛合しうるよう
    に、これらの第1のギアと第2及び第3のギアと異なる
    方向に捩じれた歯すじを有するはすば歯車であって、 該第1のカップリング係合時に、該第1の押圧部材の押
    圧方向と該はすば歯車の回転に伴って該第2のギアに生
    じるスラスト力の方向とが、互いに逆向きになるように
    設定されるとともに、 該第2のカップリング係合時に、該第2の押圧部材の押
    圧方向と該はすば歯車の回転に伴って該第3のギアに生
    じるスラスト力の方向とが、互いに逆向きになるように
    設定されていることを特徴とする、駆動力伝達用歯車配
    列構造。
  3. 【請求項3】 回転駆動力を入力される入力軸と、該入
    力軸に入力された該回転駆動力を差動機構を介して前輪
    系及び後輪系又は左輪系及び右輪系に出力する第1及び
    第2の出力軸と、該第1の出力軸の該回転駆動力を増速
    または減速して該第2の出力軸に出力しうる増減速機構
    と、該増減速機構と該第2の出力軸との間で該回転駆動
    力の伝達を行ないうるカップリングとをそなえ、 該増減速機構が、 該第1の出力軸側にそなえられた第1のギアと、該第2
    の出力軸側にそなえられた第2のギアと、該第1のギア
    と該第2のギアとにそれぞれ噛合する第1及び第2のカ
    ウンタギアとから構成され、 該カップリングが、該第2のギアが設けられて上記第2の出力軸上に相対回
    転可能に設けられる回転部 と該第2の出力軸との間に
    けられるとともに、該第2のギアの軸方向に押圧力を与
    えることにより該カップリングを係合させる押圧部材を
    そなえ、 該押圧部材による押圧時に該第1及び第2のカウンタギ
    アを介して該第1のギアと該第2のギアとの間で回転駆
    動力が伝達されるように構成され、 該第1のギアと該第2のギアとがいずれも同一方向に捩
    じれた歯すじを有するはすば歯車であるとともに、該第
    1及び第2のカウンタギアがいずれも該第1のギア及び
    該第2のギアと噛合しうるように、これらの第1のギア
    及び第2のギアと異なる方向に捩じれた歯すじを有する
    はすば歯車であって、 該カップリング係合時に、該押圧部材の押圧方向と該は
    すば歯車の回転に伴って該第2のギアに生じるスラスト
    力の方向とが、互いに逆向きになるように設定されてい
    ることを特徴とする、駆動力伝達用歯車配列構造。
JP05257341A 1993-10-14 1993-10-14 駆動力伝達用歯車配列構造 Expired - Lifetime JP3085055B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05257341A JP3085055B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 駆動力伝達用歯車配列構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05257341A JP3085055B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 駆動力伝達用歯車配列構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07110054A JPH07110054A (ja) 1995-04-25
JP3085055B2 true JP3085055B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=17305026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05257341A Expired - Lifetime JP3085055B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 駆動力伝達用歯車配列構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3085055B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7347211B2 (ja) * 2019-12-27 2023-09-20 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07110054A (ja) 1995-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2738225B2 (ja) 車両用左右駆動力調整装置
JP5473932B2 (ja) 電気自動車用2段変速トランスアクスルギヤボックス
US5437583A (en) Torque distributing mechanism for differential
US6951522B2 (en) Active differential assembly
JPS6347939B2 (ja)
JPH04321435A (ja) 差動装置のトルク分配機構
JP2012527584A (ja) 無段変速機
CN101818796A (zh) 带有偏移输出轴的无级变速传动装置
JPH0747850A (ja) 車両用動力伝達装置
JP2004232776A (ja) トロイダル無段変速機
JP3247484B2 (ja) 差動装置のトルク分配機構
JP4063155B2 (ja) 車両用差動歯車装置
US6338689B1 (en) Hydromechanical transmission
JP3085055B2 (ja) 駆動力伝達用歯車配列構造
JP2876376B2 (ja) 差動装置のトルク分配機構
JPH11165559A (ja) 車両用駆動力調整装置
JP3247483B2 (ja) 差動装置のトルク分配機構
US7422538B2 (en) Automatic speed changer
JP3082527B2 (ja) 車両用駆動力調整装置
JP2568717Y2 (ja) 車両用左右駆動力調整装置
JP2991009B2 (ja) 車両用左右駆動力配分調整装置
EP0134642A1 (en) Improvements in or relating to transmission systems for tracked vehicles
JPS6231296Y2 (ja)
JPH0761252A (ja) 車両用駆動力調整装置
JPH07103307A (ja) 倍力装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000606

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080707

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140707

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term