JP3084702U - ビデオデッキおよびテープ走行停止制御装置 - Google Patents

ビデオデッキおよびテープ走行停止制御装置

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JP3084702U JP2001006084U JP2001006084U JP3084702U JP 3084702 U JP3084702 U JP 3084702U JP 2001006084 U JP2001006084 U JP 2001006084U JP 2001006084 U JP2001006084 U JP 2001006084U JP 3084702 U JP3084702 U JP 3084702U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目標停止位置から通り過ぎる量が少ない場合
には、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープは最低量
巻戻されてしまうため、停止位置が目標停止位置からず
れてしまうことがあった。 【解決手段】 ビデオテープが高速走行中であるとき、
目標停止位置に対応した停止基準位置が検出されてから
所定のウエイト時間を経過した後に、速度可変テープ走
行手段により目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテ
ープを停止させ、同ビデオテープを目標停止位置まで逆
方向に走行させる制御を行うようにした。走行速度が変
化しつつ高速走行するビデオテープが停止基準位置とな
ってから所定のウエイト時間の間では停止動作が行われ
ないので、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープが最
低量巻戻されるようになっていても、目標停止位置を越
えて余分に巻戻してしまうことがなくなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ビデオデッキおよびテープ走行停止制御装置に関し、特に、ビデオ テープに対して走行速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行い、目標停止位置 を通り過ぎて停止させた後、逆方向に巻戻すように走行させて目標停止位置に停 止させるビデオデッキおよびテープ走行停止制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のテープ走行停止制御装置を備えるビデオデッキは、FF/RE W(早送り/巻戻し)機能の他に、より高速かつ走行速度をきめ細やかに変化さ せつつ走行させる高速FF/REW機能も有している。また、ビデオ記録の際に 記録開始時点のビデオテープ位置を記憶し、記録終了後に記録開始時点のビデオ テープ位置まで頭出しを行うカウンタメモストップと呼ばれる機能を有している ものがある。このようなビデオデッキにおいては、記録開始時のビデオテープ位 置でカウンタをリセットして表示を「0:00:00(0時間00分00秒)」 とし、記録後に加算されているカウンタの表示を再び「0:00:00」に戻す ように高速REWを行うことによって記録開始時点のビデオテープ位置まで頭出 しを行っている。 ここで、高速FF/REW機能を使用してビデオテープを走行、停止させる場 合、ビデオテープに損傷を与えないようにするため、きめ細やかに走行速度を変 化させるとともに、目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止させ、 ビデオテープを逆方向に巻戻すように低速走行させてカウンタの表示が「0:0 0:00」となる位置で停止させる制御が行われる。その際、逆方向に巻戻す動 作によりビデオテープは必ず最低量巻戻されてしまうようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述した従来のビデオデッキにおいては、次のような課題があった。 すなわち、走行速度が変化する高速FF/REWからビデオテープを停止させ るとき、目標停止位置近辺でのビデオテープの走行速度が一定していないため、 通り過ぎる量にばらつきが生じてしまう。このため、目標停止位置から通り過ぎ る量が少ない場合には、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープは上記最低量巻 戻されてしまうため、即座に目標停止位置を越えて余分に巻戻してしまい、停止 位置が目標停止位置からずれてしまうことがあった。例えば、上記カウンタメモ ストップ機能を使用している場合、再生時に記録開始部分が再生されないことに なる。 この他、特開平1−182953号公報に開示されように計測したリールパル スカウントに基づいて逆方向に巻戻す手法も知られているが、走行速度が変化す る高速FF/REWについて考慮されていないため、目標停止位置から通り過ぎ る量が少ない場合には最低量巻戻されてしまうような逆方向に巻戻す動作により 目標停止位置を越えて余分に巻戻されてしまい、本課題を解決することができな い。 本考案は、上記課題にかんがみてなされたもので、走行速度が変化する高速テ ープ走行からビデオテープを確実に目標停止位置にて停止させることが可能なビ デオデッキおよびテープ走行停止制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる考案は、ビデオテープの走行速度 を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うとともに、同ビデオテープの走行に対し て制動可能なテープ駆動機構と、上記テープ駆動機構により走行するビデオテー プからコントロール信号を検出する信号処理回路と、上記コントロール信号に基 づいてカウンタの値を増減させ、ビデオテープが高速走行中であるとき、上記カ ウンタの値に基づいて、上記テープ駆動機構により所定の目標停止位置を通り過 ぎた位置でビデオテープを停止させ、逆方向に巻戻す際に最低量巻戻されてしま うような逆方向への巻戻しを低速走行させつつ同ビデオテープに対して行って同 目標停止位置で停止させる制御を行うマイコンとを具備するビデオデッキにおい て、上記マイコンは、ビデオテープが高速走行中であるとき、上記カウンタの値 が上記目標停止位置となる手前の所定の停止基準位置に相当する値となってから 所定のウエイト時間を経過した後に、上記テープ駆動機構によりビデオテープに 対して制動をかける制御を行う構成としてある。
【0005】 上記のように構成した請求項1にかかる考案においては、テープ駆動機構は、 ビデオテープの走行速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うとともに、同ビ デオテープの走行に対して制動可能である。 信号処理回路は、テープ駆動機構により走行するビデオテープからコントロー ル信号を検出する。マイコンは、信号処理回路にて検出されるコントロール信号 に基づいてカウンタの値を増減させる。すると、カウンタの値は、ビデオテープ の走行時間に対応したものとなる。そして、ビデオテープが高速走行中であると き、カウンタの値に基づいて、所定の目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテ ープを停止させ、逆方向に巻戻す際に最低量巻戻されてしまうような逆方向への 巻戻しを低速走行させつつ同ビデオテープに対して行って目標停止位置で停止さ せる制御を行う。その際、カウンタの値が目標停止位置となる手前の所定の停止 基準位置に相当する値となってから所定のウエイト時間を経過した後に、テープ 駆動機構によりビデオテープに対して制動をかける制御を行う。
【0006】 すなわち、走行速度が変化しつつ高速走行するビデオテープが所定の目標停止 位置に対応した停止基準位置となってから所定のウエイト時間の間では停止動作 が行われないので、目標停止位置近辺でのビデオテープの走行速度が小さくても 、同ビデオテープは目標停止位置を十分に通り過ぎてから停止する。したがって 、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープが最低量巻戻されるようになっていて も、目標停止位置を越えて余分に巻戻してしまうことがなくなり、停止位置は目 標停止位置からずれない。その結果、例えば、上記カウンタメモストップ機能を 使用している場合、再生時に記録開始部分が確実に再生されることになる。 また、目標停止位置の手前に停止基準位置があるので、目標停止位置の後側に コントロール信号が記録されていないブランク領域がある場合等であっても目標 停止位置を通り過ぎる量が大きくなりすぎない。
【0007】 ところで、ビデオテープが高速走行中であるとき、目標停止位置を通り過ぎた 位置でビデオテープを停止させて同ビデオテープを目標停止位置まで逆方向に走 行させる装置にも、本考案を適用することが可能である。そこで、請求項2にか かる考案は、ビデオテープの走行速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うと ともに、同ビデオテープの走行に対して制動可能な速度可変テープ走行手段と、 所定の位置決め信号に基づいて所定の目標停止位置に対応した停止基準位置を検 出する停止基準位置検出手段と、ビデオテープが高速走行中であるとき、上記停 止基準位置検出手段にて上記停止基準位置が検出されてから所定のウエイト時間 を経過した後に、上記速度可変テープ走行手段により上記目標停止位置を通り過 ぎた位置でビデオテープを停止させ、同ビデオテープを上記目標停止位置まで逆 方向に走行させる制御を行う停止制御手段とを具備する構成としてある。
【0008】 上記のように構成した請求項2にかかる考案においては、速度可変テープ走行 手段は、ビデオテープの走行速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うととも に、同ビデオテープの走行に対して制動可能である。そして、ビデオテープが高 速走行中であるとき、停止基準位置検出手段が所定の位置決め信号に基づいて所 定の目標停止位置に対応した停止基準位置を検出すると、停止制御手段は、停止 基準位置が検出されてから所定のウエイト時間を経過した後に、速度可変テープ 走行手段により目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止させ、同ビ デオテープを目標停止位置まで逆方向に走行させる制御を行う。
【0009】 すなわち、走行速度が変化しつつ高速走行するビデオテープが所定の目標停止 位置に対応した停止基準位置となってから所定のウエイト時間の間では停止動作 が行われないので、目標停止位置近辺でのビデオテープの走行速度が小さくても 、同ビデオテープは目標停止位置を十分に通り過ぎてから停止する。したがって 、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープが最低量巻戻されるようになっていて も、目標停止位置を越えて余分に巻戻してしまうことがなくなり、停止位置は目 標停止位置からずれない。
【0010】 ここで、ウエイト時間は、ビデオテープを高速走行後に逆方向に巻戻した際に 目標停止位置を越えて余分に巻戻してしまわない時間であればよく、本テープ走 行停止制御装置の使用環境に応じて決定すればよい。 また、位置決め信号は、ビデオテープの走行位置を検出可能な信号であればよ く、様々な信号を利用することができる。その構成の一例として、請求項3にか かる考案は、上記位置決め信号は、ビデオテープに記録されたコントロール信号 であり、上記停止基準位置検出手段は、上記速度可変テープ走行手段により走行 するビデオテープから上記コントロール信号を検出するコントロール信号検出手 段と、このコントロール信号検出手段にて検出されるコントロール信号に応じて カウンタの値を増減させるカウント手段とを備え、このカウント手段により増減 するカウンタの値に基づいて上記停止基準位置を検出する構成としてある。
【0011】 すなわち、コントロール信号検出手段が速度可変テープ走行手段により走行す るビデオテープから上記コントロール信号を検出すると、カウント手段は検出さ れるコントロール信号に応じてカウンタの値を増減させる。すると、停止基準位 置検出手段は、増減するカウンタの値に基づいて停止基準位置を検出することが できる。したがって、ビデオテープに記録されるコントロール信号を利用して、 停止基準位置を検出することができる。 むろん、位置決め信号は、ビデオテープからのコントロール信号以外にも、テ ープリールの回転に応じて出力されるリールパルス信号等とすることができる。
【0012】 さらに、停止基準位置は、目標停止位置に対応したビデオテープの走行位置で あればよく、様々な位置とすることができる。その構成の一例として、請求項4 にかかる考案は、上記停止基準位置は、ビデオテープの高速走行の方向を基準と して上記目標停止位置よりも手前の位置とされている構成としてある。 すなわち、目標停止位置の手前に停止基準位置があるので、目標停止位置の後 側にコントロール信号が記録されていないブランク領域がある場合等であっても 目標停止位置を通り過ぎる量が大きくなりすぎない。むろん、使用場面に応じて 、停止基準位置を目標停止位置と一致させてもよいし、停止基準位置を目標停止 位置よりも後側としてもよい。
【0013】 ところで、目標停止位置を設定することができると、本テープ走行停止制御装 置の利用価値が増す。そこで、請求項5にかかる考案は、上記停止制御手段は、 上記目標停止位置において上記カウンタの値を初期化するカウンタ初期化手段を 備え、カウンタの値が初期化された値とほぼ等しくなるようにビデオテープの高 速走行を停止させる制御を行う構成としてある。 すなわち、カウンタ初期化手段が目標停止位置においてカウンタの値を初期化 すると、停止制御手段はカウンタの値が初期化された値とほぼ等しくなるように ビデオテープの高速走行を停止させる制御を行う。したがって、ビデオテープに おける希望の走行位置を目標停止位置とすることができるので、利便性が向上す る。 なお、カウンタ初期化手段は、記録開始時にてカウンタの値を初期化してもよ いし、所定の操作パネルやリモコンからの操作によりカウンタの値を初期化して もよい。また、カウンタの値を「0」に初期化する場合、停止制御手段は高速走 行後の逆方向の巻戻し時にカウンタの値が「0」とほぼ等しくなるまで走行させ る制御を行えばよい。
【0014】 また、カウンタの値を利用する構成の一例として、請求項6にかかる考案は、 上記カウント手段は、上記カウンタの値に相当するビデオテープの走行時間を表 示するカウンタ表示手段を備える構成としてある。 すなわち、ビデオテープの走行時間が表示されるので、目標停止位置を確認し たり設定したりする際に好適な構成となる。
【0015】 なお、ウエイト時間は、一つのみであってもよいし、複数あってもよい。そこ で、請求項7にかかる考案は、上記ウエイト時間は、複数設けられ、上記停止制 御手段は、上記複数のウエイト時間のいずれかを選択する入力を受け付け、入力 されたウエイト時間に基づいてビデオテープの高速走行を停止させる制御を行う 構成としてある。 すなわち、ウエイト時間を選択することができるので、利便性が向上する。例 えば、本テープ走行停止制御装置を適用した機器を製造する際に、製造工場等で ウエイト時間を調整することが可能となる。
【0016】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、走行速度が変化する高速テープ走行からビデ オテープを確実に目標停止位置にて停止させることが可能なビデオデッキを提供 することができる。また、目標停止位置の後側にコントロール信号が記録されて いないブランク領域がある場合等であっても目標停止位置を通り過ぎる量が大き くなりすぎないので、停止動作の時間が長くなりすぎることがなくなる。 また、請求項2にかかる考案によれば、走行速度が変化する高速テープ走行か らビデオテープを確実に目標停止位置にて停止させることが可能なテープ走行停 止制御装置を提供することができる。
【0017】 さらに、請求項3にかかる考案によれば、ビデオテープに記録されるコントロ ール信号を利用して、停止基準位置を検出することが可能となる。 さらに、請求項4にかかる考案によれば、目標停止位置の後側にコントロール 信号が記録されていないブランク領域がある場合等であっても目標停止位置を通 り過ぎる量が大きくなりすぎないので、停止動作の時間が長くなりすぎることが なくなる。 さらに、請求項5にかかる考案によれば、ビデオテープにおける希望の走行位 置を目標停止位置とすることができるので、利便性を向上させることができる。
【0018】 さらに、請求項6にかかる考案によれば、ビデオテープの走行時間が表示され るので、目標停止位置を確認したり設定したりする際に好適となる。 さらに、請求項7にかかる考案によれば、ウエイト時間を選択することができ るので、利便性を向上させることができる。
【0019】
【考案の実施の形態】 以下、下記の順序に従って本考案の実施形態を説明する。 (1)第一の実施形態におけるビデオデッキの概略構成: (2)高速テープ走行を目標停止位置に停止させる制御の説明: (3)第一の実施形態におけるビデオデッキの動作: (4)第二の実施形態:
【0020】 (1)第一の実施形態におけるビデオデッキの概略構成: 図1は、本考案の第一の実施形態にかかるテープ走行停止制御装置を適用した VHS方式のビデオデッキ100の概略構成をブロック図により示している。 図において、ビデオデッキ100は、テープ駆動機構10、信号処理回路20 、カウンタ表示部30、マイコン40、EEPROM46、オンスクリーンディ スプレイ回路(OSD)50、操作パネル60、図示しないリモコン等を備えて いる。マイコン40は内部のバスに接続されたCPU41、ROM42、RAM 43、タイマ回路44、I/O45、等を備えており、CPU41がROM42 や外部のバスを介して接続されているEEPROM46に書き込まれたプログラ ムに従ってテープ駆動機構10や信号処理回路20やカウンタ表示部30等の内 部機器を制御する構成となっている。
【0021】 テープ駆動機構10には、フルイレースヘッド11、ドラムヘッド12、AC (オーディオ・コントロール)ヘッド13、キャプスタン14、ドラムモータ1 5、キャプスタンモータ16、供給リール17、巻取りリール18、駆動回路1 9、等が組み込まれている。フルイレースヘッド11、ACヘッド13、ドラム モータ15、キャプスタンモータ16は駆動回路19に接続されており、マイコ ン40に接続された駆動回路19が同マイコン40の制御に基づいてこれらを駆 動する。両テープリール17,18にはそれぞれブレーキ17a,18aが設け られており、同ブレーキ17a,18aも駆動回路19に接続されている。
【0022】 ドラムヘッド12はドラムモータ15に接続されており、同ドラムモータ15 は駆動回路19の制御に基づいてドラムヘッドを回転駆動する。キャプスタン1 4は図示しない切り換え機構を介してキャプスタンモータ16に接続されており 、同キャプスタンモータ16は駆動回路19の制御に基づいてキャプスタン14 を回転駆動することが可能である。本実施形態では、両テープリール17,18 も同切り換え機構を介してキャプスタンモータ16に接続されており、同キャプ スタンモータ16は駆動回路19の制御に基づいて両テープリール17,18を 回転駆動することが可能となっている。駆動回路19は、ドラムヘッド12の回 転を示すPGパルスや、周波数発生器からのFGパルスや、ACヘッド13が出 力するコントロール信号に応じて、両モータ15,16の回転駆動をフィードバ ック制御する回路であり、ビデオテープの走行速度を適宜変更して同ビデオテー プを走行させることが可能となっている。
【0023】 図2は記録/再生時のビデオテープの走行経路を示しており、フルイレースヘ ッド11とドラムヘッド12とACヘッド13とはビデオテープの走行経路に対 してこの順序で配置されている。記録/再生時には同図のようにテープガイドポ ストとバックテンションポストによってビデオテープが引き出されて、同ビデオ テープがフルイレースヘッド11とドラムヘッド12とACヘッド13とに当接 する。また、キャプスタン14においてはキャプスタン14とピンチローラとが 圧着し、同キャプスタン14の回転によりビデオテープを送り出すようになって いる。
【0024】 また、各種ヘッド11〜13は図示しないチューナやVIFやRFコンバータ などからなる信号処理回路20が接続されている。同信号処理回路20はマイコ ン40に接続されており、マイコン40の制御に基づいて内部のVIF等を適切 な順序で制御することにより、ビデオ記録/再生のための信号を生成する。すな わち、アンテナを介して生成されたビデオ信号はテープ駆動機構10内のドラム ヘッド12およびACヘッド13に送出され、ドラムヘッド12にてローディン グ状態のビデオテープに対してビデオトラックの記録がなされるとともに、AC ヘッド13にてビデオテープに対して音声トラックとコントロール信号の記録が なされる。また、このときフルイレースヘッド11が駆動されて、上記ビデオト ラック等の記録前にビデオテープにおいて全幅消去がなされる。
【0025】 図3は、かかるビデオテープの信号記録パターンを模式図によって示している 。図に示すように、フルイレースヘッド11によって全幅消去がなされたビデオ テープに対してドラムヘッド12によってテープ走行方向斜めにビデオトラック が記録され、ACヘッド13によってテープ上部に音声トラック,テープ下部に 本考案にいう位置決め信号であるコントロール信号が記録される。また、本実施 形態のビデオデッキはNTSC方式用のものであり、ビデオトラックの1本は1 フィールドに対応し、コントロール信号はビデオトラック2本に対して一回の割 合で記録されるようになっている。
【0026】 さらに、マイコン40がテープ駆動機構10を駆動することによりビデオテー プに記録された情報に基づいて生成される再生ビデオ信号は、信号処理回路20 に入力され、輝度信号と搬送色信号との抽出や再生信号に対する増幅等の処理が 施された後にさらにYC混合し、コンポジットのビデオ信号をOSD50を介し て図示しない映像出力端子から出力している。信号処理回路20は音声信号に関 しても再生信号に対して所定の処理を施しており、図示しない音声出力端子から 再生音声信号として出力している。その結果、利用者は、ビデオデッキ100に 接続されるテレビジョン等により再生映像を視聴することが可能となる。 なお、ビデオ記録とビデオ再生の切り換えは、マイコン40から送出される記 録再生切り換え信号に基づいて行われる。むろん、ビデオ出力を得るためには必 ずしも前記態様を採用する必要はなく、RFコンバータを介してRF信号を出力 するように構成することもできる。
【0027】 また、FF/REW時には、図4に示すようにビデオテープはACヘッド13 にて情報を読み出せるいわゆるハーフローディング状態になる。そして、キャプ スタンモータ16が駆動回路19に制御されながら回転速度を変更可能に供給リ ール17もしくは巻取りリール18を回転駆動させる。その結果、走行速度を変 更可能にビデオテープに対して早送りまたは巻戻しが行われる。このとき、ビデ オテープとACヘッド13は当接しているため、信号処理回路20は同ACヘッ ド13からビデオテープに記録されたコントロール信号を検出可能である。以上 のことから、信号処理回路20は、テープ駆動機構10により走行するビデオテ ープからコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段を構成する。
【0028】 本ビデオデッキ100は、いわゆる高速FFや高速REWを行うことが可能で ある。これらの高速FFや高速REWは、それぞれ通常のFFやREWと比べて 速いテープ走行にて走行速度を変更可能に早送りや巻戻しが行われる。そして、 走行停止のときやテープ端となったときにビデオテープに損傷を与えないように するため、きめ細やかに走行速度を変化させるとともに、テープ途中の目標停止 位置で停止させる場合には同目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停 止させ、ビデオテープを逆方向に巻戻すように低速走行させてカウンタ表示部の 表示が「0:00:00」となる位置で停止させる制御を行う。
【0029】 このような制御を行うため、テープ駆動機構10は、両テープリール17,1 8の回転周期をそれぞれ検出する図示しない二つの回転周期センサや、ビデオテ ープの終端や始端を検出する図示しない二つのエンドセンサを備えている。これ らの回転周期センサやエンドセンサはマイコン40に接続されており、マイコン 40は回転周期センサが検出する回転周期を表すパルスやエンドセンサが検出す るテープ端を表す信号を入手してビデオテープを走行させる制御を行う。
【0030】 図5に示すように、両テープリール17,18のそれぞれに備えられるリール 台R1は、回転軸R2の底面側に略扇形の反射板R3が周縁方向に等間隔に四枚 配設されている。また、それぞれの反射板R3の下方には、フォトトランジスタ S2と発光ダイオードS3とからなる回転周期センサS1が配設されている。同 発光ダイオードS3の発光面は反射板R3方向に向けられており、フォトトラン ジスタS2は反射板R3からの反射光を検出するようになっている。この結果、 回転軸R2が一回転する毎にフォトトランジスタS2から四つのパルスが出力さ れることになる。 同パルスはマイコン40に入力され、マイコン40は同パルスに基づいて両テ ープリール17,18の回転周期を検出し、回転周期の二乗和A値や回転周期比 Nを算出している。ここで、回転周期の二乗和A値は、供給リール17の回転周 期をTs、巻取りリール18の回転周期をTtとして式A=Ts**2+Tt**2 (**;べき乗)にて定義される。なお、回転周期Ts,Ttは、両テープリール 17,18のそれぞれに対応した二つのフォトトランジスタS2から出力される パルス信号のパルス周期を「4」で除算して求められる。また、回転周期比Nは 、FF実行時には式N=Ts/Ttとして定義され、REW実行時には式N=T t/Tsとして定義される。そして、マイコン40は、上記A値や回転周期比N に基づいて、テープ駆動機構に対して走行速度をきめ細やかに変更させつつビデ オテープを高速走行させる制御を行う。
【0031】 両テープリール17,18にはそれぞれブレーキ17a,18aには、駆動回 路19からマイコン40の制御に基づく信号が送られるようになっており、同信 号に従ってテープリールの回転に制動がかかるようになっている。ここで、ビデ オテープに対して高速FF/REWが行われているとき、ブレーキ17a,18 aによりビデオテープに対して制動をかけても、正確に目標停止位置でビデオテ ープを停止させることは困難である。そこで、マイコン40は、ビデオテープが 高速走行中であるとき、目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止さ せ、逆方向への巻戻しを低速走行させつつビデオテープに対して行って目標停止 位置で停止させる制御を行うようにしている。 このように、テープ駆動機構10は、テープリールを回転駆動させてビデオテ ープの走行速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うとともに、同テープリー ルの回転に制動可能となっている。
【0032】 ところで、マイコン40のRAM43には、ビデオテープの走行時間に対応す るカウンタ43aが設けられている。マイコン40は、信号処理回路20により 記録するコントロール信号や検出するコントロール信号に応じてカウンタ43a の値を増減させる。すなわち、コントロール信号検出手段にて検出されるコント ロール信号に応じてカウンタ43aの値を増減させるカウント手段が構成される 。ここで、マイコン40は、記録を開始したときや、操作パネルやリモコンの初 期化ボタンの押下を検出したときに、カウンタ43aを「0」に初期化する。カ ウンタ43aが「0」であるときのビデオテープの走行位置は、本考案にいう目 標停止位置となる。すなわち、目標停止位置においてカウンタ43aの値を初期 化するカウンタ初期化手段が構成されている。同カウンタ初期化手段により、ビ デオテープにおけるビデオ記録開始時の走行位置や希望の走行位置を目標停止位 置とすることができるので、便利である。 ビデオ記録時にはコントロール信号を記録するたびにカウンタ43aをインク リメントする。高速FF/REW時には、駆動回路19を介して入力されるコン トロール信号を検出し、FF方向へのテープ走行時にはコントロール信号の検出 毎にカウンタ43aをインクリメントし、REW方向へのテープ走行時にはコン トロール信号の検出毎にカウンタ43aをデクリメントすることによってコント ロール信号をカウントするようになっている。
【0033】 ビデオテープに対してNTSC方式によりビデオ記録された場合、コントロー ル信号の30個が1秒に相当する。そこで、マイコン40はカウンタ43aの値 を30で除して小数点以下を切り捨てたものをビデオテープの秒単位の走行時間 とし、同マイコン40に接続されたカウンタ表示部30に対して出力する。カウ ンタ表示部30は、「0:00:00(0時間00分00秒)」などのように表 示数値が可変の蛍光表示管(FIP)31を備えており、入力されるビデオテー プの走行時間をFIP31から表示する。すなわち、カウンタ表示部30は、カ ウンタ43aの値に相当するビデオテープの走行時間を表示するカウンタ表示手 段を構成する。カウンタ表示部30により、ビデオテープの走行時間が表示され るので、目標停止位置を確認したり設定したりする際に好適である。なお、ビデ オテープを走行させていないときは、マイコン40からタイマ回路44が計時す る現在の時刻が入力されるようになっており、カウンタ表示部30は現在の時刻 もFIP31から表示可能となっている。 また、マイコン40は、信号処理回路20とともに同マイコン40にも接続さ れたOSD50を介して映像出力端子からビデオテープの走行時間を出力するこ とも可能である。したがって、映像出力端子に外部モニタを接続する場合には、 OSD50と映像出力端子と外部モニタとをカウンタ表示手段をすることもでき る。
【0034】 (2)高速テープ走行を目標停止位置に停止させる制御の説明: 次に、高速FF/REWから目標停止位置に停止させる制御について、図6を 参照しながら説明する。なお、図の左方向はカウンタの値がプラスとなるプラス 方向とし、図の右方向はカウンタの値がマイナスとなるマイナス方向としている 。 本ビデオデッキ100は、いわゆるカウンタメモストップ機能を有しており、 記録開始時のビデオテープ位置でカウンタを「0」に初期化して走行時間の表示 を「0:00:00」とし、記録後に加算されている走行時間の表示を再び「0 :00:00」に戻すように高速巻戻しを行うことによって記録開始時点のビデ オテープ位置まで頭出しを行っている。また、操作パネルやリモコンの初期化ボ タンの押下を検出したときにも、カウンタを「0」に初期化して走行時間の表示 を「0:00:00」とし、操作パネルやリモコンの所定ボタンの押下を検出し たときに走行時間の表示を「0:00:00」とするように高速巻戻しを行うこ ともできる。そして、カウンタの値が「0」となるテープ走行位置が、所定の目 標停止位置となる。
【0035】 高速FF/REW機能により高速走行するビデオテープを停止させる場合、ビ デオテープに損傷を与えないようにするため、図6に示すように、まず、テープ 駆動機構10によりビデオテープに対して目標停止位置の手前の停止基準位置に てテープリール17,18の回転に制動をかけて目標停止位置を通り過ぎた位置 でビデオテープを一時的に停止させる。本実施形態の場合、目標停止位置よりも 1秒手前を目標停止位置に対応した所定の停止基準位置としている。なお、高速 REWから停止させる場合にはカウンタの値が「30」となるテープ走行位置が 停止基準位置であり、高速FFから停止させる場合にはカウンタの値が「−30 」となるテープ走行位置が停止基準位置となる。
【0036】 その後、通り過ぎた量をキャンセルすべく、逆方向への巻戻しを低速走行させ つつビデオテープに対して行って目標停止位置であるカウンタの値が「0」とほ ぼ等しくなるテープ走行位置で停止させるようにしている。高速REWから目標 停止位置に停止させる場合、目標停止位置よりも後方にコントロール信号が記録 されていないブランク領域がある場合がある。そこで、厳密には、カウンタの値 が「0」となるテープ走行位置ではなく、カウンタの値が「0」よりも大きくな るテープ走行位置、すなわち、カウンタの値が「1」となるテープ走行位置で停 止させるようにしている。カウンタの値が「1」だけ異なるというのはNTSC 方式のコントロール信号一回分である「1/30」秒に相当するので、利用者が 再生時に記録開始部分が再生されないと感じるほどの差はない。
【0037】 ここで、逆方向へ巻戻すように低速走行させる動作を行うと、図6に示すよう に、テープ駆動機構10が必ず行う動作タイミングによりビデオテープが巻戻さ れてしまう最低量が存在する。一方、ビデオテープに対しては、上述したように A値や回転周期比Nに基づいてきめ細やかに走行速度を変化させる制御が行われ ている。すなわち、ビデオテープの種類や、ビデオテープの走行位置に応じて、 ビデオテープの走行速度は異なる。
【0038】 従来のビデオデッキでは、以下のような課題があった。すなわち、走行速度が 変化する高速FF/REWからビデオテープを停止させるとき、目標停止位置で のビデオテープの走行速度が一定していないため、通り過ぎる量にばらつきが生 じてしまう。図7に示すように、目標停止位置近辺の停止基準位置でのビデオテ ープの走行速度が小さい場合、テープリール17,18の回転に制動をかけると 、目標停止位置から通り過ぎる量が少なくなってしまう。すると、逆方向に巻戻 す動作によりビデオテープは最低量巻戻されてしまうため、即座に目標停止位置 を越えて余分に巻戻してしまう。その結果、ビデオテープの停止位置は、高速R EWを行っていた場合には目標停止位置よりもプラス側にずれ、高速FFを行っ ていた場合には目標停止位置よりもマイナス側にずれてしまっていた。例えば、 カウンタメモストップ機能を使用している場合、再生時に記録開始部分が再生さ れないことになり、利用者にとって使い勝手の不十分なものとなっていた。 そこで、本ビデオデッキ100では、図8に示すように、停止基準位置を検出 したときに所定のウエイト時間をおいた後に制動を開始することにより、目標停 止位置近辺でのビデオテープの走行速度が小さくてもビデオテープを目標停止位 置から十分に通り過ぎさせてから停止させ、確実に目標停止位置にて停止させる ようにしている。
【0039】 (3)第一の実施形態におけるビデオデッキの動作: 以下、本テープ走行停止制御装置を適用したビデオデッキ100の動作につい て説明する。 図9と図10は、カウンタメモストップ機能により予約されたビデオ記録が行 われた後に頭出しを行う処理をフローチャートにより示している。なお、タイマ 回路44は設定された時刻に割り込み信号をCPU41に対して出力する機能を 有しており、CPU41は操作パネルやリモコンから予約されたビデオ記録開始 時刻から所定時間を差し引いた時刻をタイマ回路44に設定しているものとする 。 タイマ回路44からの割り込み信号により、マイコン40は本フローの処理を 開始し、各種初期設定を行う。その際、RAM43内のカウンタ43aを「0」 に初期化し(ステップS105)、図示を省略しているが、カウンタ表示部30 から「0:00:00」を表示する。この時点でのビデオテープの走行位置が所 定の目標停止位置となる。ビデオ記録開始時刻となると、ビデオ記録終了時刻ま でビデオテープに対して記録を行う(ステップS110)。ビデオ記録中は、信 号処理回路20が作成する信号に基づいて、ビデオテープに対してビデオトラッ クの記録がなされるとともに、音声トラックとコントロール信号の記録がなされ る。ここで、マイコン40はビデオテープにコントロール信号が記録されたかど うかを判別しており、コントロール信号が記録される毎にカウンタの値に「1」 を加えるインクリメントを行う。そして、図示を省略しているが、カウンタの値 を30で除して小数点以下を切り捨て、カウンタ表示部30にビデオテープの走 行時間を表示させる。
【0040】 ビデオ記録終了時刻になると、マイコン40はビデオ記録を終了し、高速RE Wを開始する(ステップS115)。高速REWでは、上述したように、テープ 駆動機構10に対して走行速度を変更させつつビデオテープを走行させる制御を 行う。すなわち、マイコン40とテープ駆動機構10とは、ビデオテープの走行 速度を変更可能に早送りまたは巻戻しを行うとともに、同ビデオテープの走行に 対して制動可能な速度可変テープ走行手段を構成する。 信号処理回路20は、テープ駆動機構10により高速走行するビデオテープか らコントロール信号を検出する。マイコン40は、コントロール信号が検出され る毎にカウンタの値から「1」を差し引くデクリメントを行う(ステップS12 0)。また、カウンタの値を30で除して小数点以下を切り捨て、カウンタ表示 部30にテープ走行時間を表示させる(ステップS125)。すなわち、ステッ プS120〜S125の処理により、信号処理回路20にて検出されるコントロ ール信号に応じてビデオテープの走行時間に対応するカウンタの値を増減させ、 同カウンタの値に相当するビデオテープの走行時間をカウンタ表示部に表示させ る。
【0041】 そして、カウンタの値が30以下となったかどうかを判断する(ステップS1 30)。ここで、カウンタの値が「30」であるときのテープ走行時間は「0: 00:01」であり、このときのテープ走行位置が目標停止位置に対応した所定 の停止基準位置である。なお、目標停止位置の手前に停止基準位置があるので、 目標停止位置の後側にコントロール信号が記録されていないブランク領域がある 場合等であっても目標停止位置を通り過ぎる量が大きくなりすぎないようになっ ている。条件不成立の場合は、繰り返しステップS120〜S130の処理を繰 り返す。条件成立の場合は、停止基準位置を検出したことになり、ステップS1 35に進む。 すなわち、ステップS120〜S130の処理は、コントロール信号(所定の 位置決め信号)に基づいて所定の目標停止位置に対応した停止基準位置を検出す る停止基準位置検出手段を構成する。
【0042】 停止基準位置を検出すると、マイコン40は、所定のウエイト時間だけウエイ トをかける(ステップS135)。すると、図8で示したように、ウエイト時間 の間はビデオテープに対して制動がかからず、高速REWを続行する。なお、コ ントロール信号が検出されると、引き続き、コントロール信号が検出される毎に カウンタの値から「1」を差し引くデクリメントを行い、カウンタ表示部30に テープ走行時間を表示させる。そして、ウエイト時間を経過した後に、テープ駆 動機構10によりビデオテープに対して制動を開始する(ステップS140)。 このように、マイコン40は、カウンタの値が目標停止位置となる手前の所定の 停止基準位置に相当する値となってから所定のウエイト時間を経過した後に、テ ープ駆動機構10によりビデオテープに対して制動をかけて同目標停止位置を通 り過ぎた位置でビデオテープを停止させるようにしている。 ステップS145では、両テープリール17,18の回転を示す回転周期セン サS1からのパルスに基づいて、ビデオテープの走行が停止したかどうかを判断 する。停止していないと判断した場合には、停止したと判断するまでステップS 145の処理を繰り返す。停止したと判断した場合には、テープ駆動機構10に よりビデオテープに対して逆方向に巻戻すように低速走行させる制御を開始する (図10のステップS155)。
【0043】 低速走行中に信号処理回路20がビデオテープからコントロール信号を検出す ると、マイコン40は、コントロール信号が検出される毎にカウンタの値に「1 」を加えるインクリメントを行う(ステップS160)。また、カウンタの値を 30で除して小数点以下を切り捨て、カウンタ表示部30にテープ走行時間を表 示させる(ステップS165)。そして、カウンタの値が0よりも大きくなった かどうかを判断する(ステップS170)。ここで、カウンタの値が「0」であ るときのテープ走行時間は「0:00:00」であり、このときのテープ走行位 置が目標停止位置である。なお、目標停止位置がビデオ記録の開始時点である場 合には、目標停止位置よりもマイナス方向にコントロール信号が記録されていな いブランク領域があるため、カウンタの値が「0」とほぼ等しくなる位置、すな わち、カウンタの値が「0」よりも大きくなるテープ走行位置を検出するように している。条件不成立の場合は、繰り返しステップS160〜S170の処理を 繰り返す。条件成立の場合は、目標停止位置を検出したことになり、ビデオテー プに対して制動をかけて(ステップS175)、本フローを終了する。なお、ス テップS175にて制動をかける際にはビデオテープは走行は低速であるので、 制動をかけてからすぐ停止する。すると、図8で示したように、ビデオテープは 確実に目標停止位置にて停止する。
【0044】 このように、ステップS120〜S175の処理では、ビデオテープが高速走 行中であるとき、停止基準位置検出手段にて停止基準位置が検出されてから所定 のウエイト時間を経過した後に、速度可変テープ走行手段により上記目標停止位 置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止させ、同ビデオテープを目標停止位置 まで逆方向に走行させる制御を行う。すなわち、停止制御手段が構成されている 。 その結果、逆方向に巻戻す動作によりビデオテープが最低量巻戻されるように なっていても、目標停止位置を越えて余分に巻戻してしまうことがなくなり、停 止位置は目標停止位置からずれない。 なお、上述した実施形態では、ビデオ記録終了時に高速REWにより目標停止 位置に停止させるようにしたが、ビデオ記録終了時以外でも高速テープ走行から ビデオテープを確実に目標停止位置にて停止させることが可能であることは言う までもない。また、高速FFから目標停止位置に停止させる場合も同様にしてビ デオテープを確実に目標停止位置にて停止させることができる。
【0045】 (4)第二の実施形態: 上述した実施形態では、停止基準位置が検出されてから固定されたウエイト時 間を経過した後に目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止させて目 標停止位置まで逆方向に走行させる制御を行ったが、同ウエイト時間を複数設け るようにしてもよい。この場合、上記EEPROM46に例えば図11で示すよ うなウエイト時間選択リストL1を設けておき、このウエイト時間選択リストL 1からウエイト時間を選択して高速テープ送りから目標停止位置に停止させる制 御を行うことができる。したがって、例えば、ビデオデッキの製造ラインにて製 品の最終調整ラインにおいてウエイト時間を調整する際に利用することができる 。その際、操作パネルやリモコンから、所定のボタン操作(例えば、「メニュー 」ボタンと「9」ボタンを同時に押す)を検出したとき、ウエイト時間の選択入 力を受け付けるようにすればよい。
【0046】 図12は、ウエイト時間を選択して設定する処理をフローチャートにより示し ている。本フローは、ビデオデッキ100の電源オン時に繰り返し実行されるよ うになっている。また、映像出力端子には、予め外部モニタを接続しているもの とする。 まず、マイコン40は、上述したような所定のボタン操作が行われたかどうか を判断する(ステップS205)。条件不成立の場合は、本フローを終了し、次 回本フローが実行されるときに再びステップS205の判断を行う。条件成立の 場合は、EEPROM46からウエイト時間選択リストL1を取得し(ステップ S210)、OSD50に対して取得したウエイト時間選択リストL1を表示さ せる信号を出力する(ステップS215)。すると、OSD50は同信号を映像 出力端子を介して外部モニタに出力する。図11で示したウエイト時間選択リス トL1の場合、「200mS」(0.2秒)、「400mS」(0.4秒)、「 600mS」(0.6秒)、「800mS」(0.8秒)の4種類のウエイト時 間が表示される。したがって、利用者は図11で示したウエイト時間選択リスト L1を視認することができる。 そして、操作パネルやリモコンの「+」ボタンや「−」ボタンや「確定」ボタ ン等により表示されたウエイト時間選択リストL1からウエイト時間のいずれか を選択する入力を受け付け(ステップS220)、入力されたウエイト時間をE EPROM46の所定領域に格納して(ステップS225)、本フローを終了す る。
【0047】 以上のフローによりウエイト時間の設定が終了する。その後、入力されたウエ イト時間に基づいてビデオテープの高速走行を目標停止位置にて停止させる制御 については、図9と図10で示したフローチャートに従って行われる。すなわち 、テープ駆動機構10に対して走行速度を変更させつつビデオテープを走行させ る制御を行い、信号処理回路20にて検出されるコントロール信号に応じてカウ ンタの値を増減させ、カウンタの値に相当するビデオテープの走行時間をカウン タ表示部30に表示させる。そして、ビデオテープが高速走行中であるとき、カ ウンタの値に基づいて目標停止位置となる手前の停止基準位置に相当する値とな ってから選択入力されたウエイト時間を経過した後に、テープ駆動機構10によ りビデオテープに対して制動をかけて目標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテ ープを停止させ、逆方向への巻戻しを低速走行させつつビデオテープに対して行 って目標停止位置で停止させる制御を行う。 このように、図12のフローを設けることにより、ウエイト時間を選択するこ とが可能となるので、便利であり、例えば、製造工場等で本テープ走行停止制御 装置を適用した機器のウエイト時間を調整することが可能となる。
【0048】 以上説明したように、本考案によると、種々の態様により、走行速度が変化す る高速テープ走行からビデオテープを確実に目標停止位置にて停止させることが 可能なビデオデッキおよびテープ走行停止制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態にかかるテープ走行停止制
御装置を適用したVHS方式のビデオデッキを示す概略
ブロック図である。
【図2】記録/再生時のビデオテープの走行経路を示す
図である。
【図3】ビデオテープの信号記録パターンを示す模式図
である。
【図4】FF/REW時のビデオテープの走行経路を示
す図である。
【図5】リール台の底面側の斜視図である。
【図6】高速REW時にビデオテープを目標停止位置に
停止させる制御を説明する説明図である。
【図7】従来例にかかるテープ走行停止制御装置におけ
る高速REW時にビデオテープを目標停止位置に停止さ
せる制御を説明する説明図である。
【図8】本考案のテープ走行停止制御装置における高速
REW時にビデオテープを目標停止位置に停止させる制
御を説明する説明図である。
【図9】ビデオ記録が行われた後に頭出しを行う処理を
示すフローチャートである。
【図10】ビデオ記録が行われた後に頭出しを行う処理
を示すフローチャートである。
【図11】EEPROMに記憶されたウエイト時間選択
リストを示す模式図である。
【図12】ウエイト時間を選択して設定する処理を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10…テープ駆動機構 11…フルイレースヘッド 12…ドラムヘッド 13…オーディオ・コントロールヘッド 14…キャプスタン 15…ドラムモータ 16…キャプスタンモータ 17…供給リール 18…巻取りリール 17a,18a…ブレーキ 19…駆動回路 20…信号処理回路 30…カウンタ表示部 31…蛍光表示管(FIP) 40…マイコン 41…CPU 42…ROM 43…RAM 43a…カウンタ 44…タイマ回路 45…I/O 46…EEPROM 50…オンスクリーンディスプレイ回路(OSD) 60…操作パネル 100…ビデオデッキ L1…ウエイト時間選択リスト R1…リール台 R2…回転軸 R3…反射板 S1…回転周期センサ S2…フォトトランジスタ S3…発光ダイオード

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオテープの走行速度を変更可能に早
    送りまたは巻戻しを行うとともに、同ビデオテープの走
    行に対して制動可能なテープ駆動機構と、 上記テープ駆動機構により走行するビデオテープからコ
    ントロール信号を検出する信号処理回路と、 上記コントロール信号に基づいてカウンタの値を増減さ
    せ、ビデオテープが高速走行中であるとき、上記カウン
    タの値に基づいて、上記テープ駆動機構により所定の目
    標停止位置を通り過ぎた位置でビデオテープを停止さ
    せ、逆方向に巻戻す際に最低量巻戻されてしまうような
    逆方向への巻戻しを低速走行させつつ同ビデオテープに
    対して行って同目標停止位置で停止させる制御を行うマ
    イコンとを具備するビデオデッキにおいて、 上記マイコンは、ビデオテープが高速走行中であると
    き、上記カウンタの値が上記目標停止位置となる手前の
    所定の停止基準位置に相当する値となってから所定のウ
    エイト時間を経過した後に、上記テープ駆動機構により
    ビデオテープに対して制動をかける制御を行うことを特
    徴とするビデオデッキ。
  2. 【請求項2】 ビデオテープの走行速度を変更可能に早
    送りまたは巻戻しを行うとともに、同ビデオテープの走
    行に対して制動可能な速度可変テープ走行手段と、 所定の位置決め信号に基づいて所定の目標停止位置に対
    応した停止基準位置を検出する停止基準位置検出手段
    と、 ビデオテープが高速走行中であるとき、上記停止基準位
    置検出手段にて上記停止基準位置が検出されてから所定
    のウエイト時間を経過した後に、上記速度可変テープ走
    行手段により上記目標停止位置を通り過ぎた位置でビデ
    オテープを停止させ、同ビデオテープを上記目標停止位
    置まで逆方向に走行させる制御を行う停止制御手段とを
    具備することを特徴とするテープ走行停止制御装置。
  3. 【請求項3】 上記位置決め信号は、ビデオテープに記
    録されたコントロール信号であり、 上記停止基準位置検出手段は、上記速度可変テープ走行
    手段により走行するビデオテープから上記コントロール
    信号を検出するコントロール信号検出手段と、このコン
    トロール信号検出手段にて検出されるコントロール信号
    に応じてカウンタの値を増減させるカウント手段とを備
    え、このカウント手段により増減するカウンタの値に基
    づいて上記停止基準位置を検出することを特徴とする請
    求項2に記載のテープ走行停止制御装置。
  4. 【請求項4】 上記停止基準位置は、ビデオテープの高
    速走行の方向を基準として上記目標停止位置よりも手前
    の位置とされていることを特徴とする請求項3に記載の
    テープ走行停止制御装置。
  5. 【請求項5】 上記停止制御手段は、上記目標停止位置
    において上記カウンタの値を初期化するカウンタ初期化
    手段を備え、カウンタの値が初期化された値とほぼ等し
    くなるようにビデオテープの高速走行を停止させる制御
    を行うことを特徴とする請求項3または請求項4のいず
    れかに記載のテープ走行停止制御装置。
  6. 【請求項6】 上記カウント手段は、上記カウンタの値
    に相当するビデオテープの走行時間を表示するカウンタ
    表示手段を備えることを特徴とする請求項3〜請求項5
    のいずれかに記載のテープ走行停止制御装置。
  7. 【請求項7】 上記ウエイト時間は、複数設けられ、 上記停止制御手段は、上記複数のウエイト時間のいずれ
    かを選択する入力を受け付け、入力されたウエイト時間
    に基づいてビデオテープの高速走行を停止させる制御を
    行うことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに
    記載のテープ走行停止制御装置。
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