JP3084554U - ロッド調整構造の固定機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ロッド調整構造の固定機構の提供。 【解決手段】 承接リング１、調整ナット２、及び固定
ナット３を具え、承接リングが中空管体８の一端に固定
され、並びに中空内部下段に肩部が凸設され、調整ナッ
トがスクリューロッド７に螺合され並びに承接リングの
中空内部の肩部上に収容され、並びに外環面下段に凸縁
が凸設される。調整ナットを回転させる時、該スクリュ
ーロッドと中空管体の軸方向長さを調整できる。また長
さ調整完成後に、固定ナットの雄ネジを承接リングの雌
ネジにねじ込むことにより固定ナットの底面を調整ナッ
トの凸縁に圧接させて軸方向の固定位置決めを達成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のロッド調整構造の固定機構に係り、特に二段のロッドの軸方向 の長さ調整を行え、並びに軸方向の固定位置決めが行える固定機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図１に示されるように、周知のスクリューロッド９１が中空管体９２に挿入さ れて軸方向に組み合わされる時には、まず調整ナット９３をスクリューロッド９ １に螺合し、さらに調整ナット９３下方の凸環９３１を中空管体９２の上端の承 接リング９２１の凹環９２２内に挿入し、承接リングの軸方向下向きの圧力並び に調整ナット９３の回転により、両者間の軸方向長さを調整することができる。 これにより、コンピュータマシンルーム、或いはクリーンルームの高架フロアを 図１の周知のサポートフレーム構造により高度調整したり、水平校正することが できる。

【０００３】 しかし、上述の調整ナット９３の凸環９３１、及び承接リング９２１の凹環９ ２２の間には有効な結合がなく、ただ凸環９３１と凹環９２２の表面の相互圧接 によるため、側向の力或いは振動、人の走行によって異音を発生しやすく、地震 の揺れで倒れることもあり、直接コンピュータルーム或いはクリーンルーム内の 精密機具の厳重な損失をもたらし、十分に理想的であるとはいえなかった。

【０００４】 このほか、上述の周知の二つのロッド（スクリューロッド９１、中空管体９２ ）の間はただ軸方向の下向きの圧力しか承受できず、手でスクリューロッド９１ を取る時、調整ナット９３の凸環９３１を承接リング９２１の凹環９２２より離 脱させ、全体のスクリューロッド９１を持ち上げ、完全に上向きに引き伸ばす力 を受け止めることができないため、長さ調整が可能ではあるが、固定定位が行え ず、広範な使用はできなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は一種のロッド調整構造の固定機構を提供することにあり 、それは、二段のロッド間に軸方向の長さ調整と、軸方向の強力な固定の機能を 兼ね備えた固定機構であるものとする。

【０００６】 本考案のもう一つの目的は、一種のロッド調整構造の固定機構を提供すること にあり、それは、二段のロッド間を強力に結合させ、圧縮と引伸しの二種類の力 を承受できる機構であるものとする。

【０００７】 本考案のさらにもう一つの目的は、一種のロッド調整構造の固定機構を提供す ることにあり、それは、軸方向の固定機構を簡素化して製造コストを下げた機構 であるものとする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、スクリューロッドが中空管体中に挿入され並びにその軸方 向長さが回転操作により調整された後に、固定位置決めされるロッド調整構造の 固定機構において、該固定機構が、 承接リングとされ、中空管体の一端に固定され、中空内部の上段に雌ネジが形 成され、下段に内向きに凸設された肩部があり、肩部に上面がある、上記承接リ ングと、 調整ナットとされ、雌ネジを具えて一つのスクリューロッドに螺合され、調整 ナットの外周に外環面が形成され、外環面の上段に操作部が設けられ、下段に外 向きに凸縁が凸設され、凸縁が上縁面と下縁面を具え、並びにその下縁面が、承 接リングの肩部の上面上に圧接される、上記調整ナットと、 固定ナットとされ、内環面を具えてちょうど調整ナットの外環面外に套設され 、固定ナットの外周の上段に固定部が設けられ、下段に雄ネジが設けられて承接 リングの雌ネジに螺接され、且つ固定ナットの下縁に、底面が調整ナットの凸縁 の上縁面上に対応し圧接される、上記固定ナットと、 を具えたことを特徴とする、ロッド調整構造の固定機構としている。 請求項２の考案は、前記承接リングの肩部の上面、及び調整ナットの凸縁の下 縁面が対応するテーパ面を呈することを特徴とする、請求項１に記載のロッド調 整構造の固定機構としている。 請求項３の考案は、前記調整ナットの凸縁の上縁面及び固定ナットの下縁の底 面が対応するテーパ面を呈することを特徴とする、請求項１に記載のロッド調整 構造の固定機構としている。 請求項４の考案は、前記承接リングに第２側向ネジ孔が設けられて、第２ネジ が貫通して該スクリューロッドに圧接することを特徴とする、請求項１に記載の ロッド調整構造の固定機構としている。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案は承接リング、調整ナット、及び固定ナットを具えている。承接リング が中空管体の一端に固定され、中空内部の上段に雌ネジが形成され、下段に内向 きに凸設された肩部があり、肩部に上面がある。調整ナットは雌ネジを具えて一 つのスクリューロッドに螺合され、調整ナットの外周に外環面が形成され、外環 面の上段に操作部が設けられ、下段に外向きに凸縁が凸設され、凸縁が上縁面と 下縁面を具え、並びにその下縁面が、承接リングの肩部の上面上に圧接される。 固定ナットは内環面を具えてちょうど調整ナットの外環面外に套設され、固定ナ ットの外周の上段に固定部が設けられ、下段に雄ネジが設けられて承接リングの 雌ネジに螺接され、且つ固定ナットの下縁に、底面が調整ナットの凸縁の上縁面 上に対応し圧接される。

【００１０】 これにより、スクリューロッドを中空管体中に挿入する時、調整ナットを回し てスクリューロッドと中空管体の軸方向長さを調整し、並びに固定ナットを下向 きに締めてその底面を調整ナットの凸縁に圧接させて、軸方向に位置決め固定で き、ゆえに軸方向長さ調整と、軸方向の強力な位置決め固定の機能を兼ね備えて いる。また、強力に二段のロッドを結合して軸方向の圧縮と引伸しの二種類の力 を承受できる。且つ構造が簡単で、固定コストを節約できる。

【００１１】 ゆえに本考案は構造が新規であり、産業上の利用を提供でき、且つ確実に増進 された機能を有している。

【００１２】

【実施例】

図１は本考案の好ましい実施例の具体実施状態図である。それはコンピュータ マシンルーム或いはクリーンルームの高架フロアに応用されて調整サポートフレ ームとして用いられる。該調整サポートフレームは中空管体８の底座８１で地面 上に固定され、別にスクリューロッド７の上板７１で上方の高架フロアが支持さ れ、該スクリューロッド７の底端が中空管体８中に挿入され、本考案はその軸方 向長さを回転調整でき、並びに固定位置決めできる。

【００１３】 図２、３に示される実施例は、承接リング１、調整ナット２、及び固定ナット ３で組成されている。承接リング１は中空管体８の一端に固定され、承接リング １の中空内部の上段に雌ネジ１１が形成され、下段に内向きに肩部１２が凸設さ れ、肩部１２は上面１２１を具えている。

【００１４】 調整ナット２は雌ネジ２１を具えスクリューロッド７に螺合され、調整ナット ２の外周に外環面２２が形成され、外環面２２の上段に操作部２２１が設けられ 、下段に外向きに凸縁２２２が凸設されている。凸縁２２２は上縁面２２３と下 縁面２２４を具え、並びにその下縁面２２４が承接リング１の肩部１２の上面１ ２１上に圧接される。本実施例では、該下縁面２２４と承接リング１の肩部１２ の上面１２１が対応するテーパ面を呈する。

【００１５】 固定ナット３は内環面３１を具え、ちょうど調整ナット２の外環面２２外に套 設され、固定ナット３の外周の上段に固定部３２が設けられ、下段に雄ネジ３３ が形成されて承接リング１の雌ネジ１１に螺合され、且つ固定ナット３の下縁が 底面３４で調整ナット２の凸縁２２２の上縁面２２３上に対応し圧接される。本 実施例では、該底面３４と調整ナット２の凸縁２２２の上縁面２２３が対応する テーパ状とされている。

【００１６】 これにより、スパナで調整ナット２の操作部２２１を回転、逆回転させること により、スクリューロッド７が調整ナット２の雌ネジ２１の駆動を受け、軸方向 にスクリューロッド７の上下の高さを調整できる。本実施例では凸縁２２２の下 縁面２２４と肩部１２の上面１２１に対応するテーパ面が設けられ、両者の自動 位置合わせに有利である。

【００１７】 本考案の特徴は以下のようである。調整完了後に、スパナで調整ナット３の固 定部３２を締め（図３の矢印参照）、固定ナット３を承接リング１の雌ネジ１１ の案内により下向きに運動させ、並びにその底面３４に調整ナット２の上縁面２ ２３を圧接させ、これにより凸縁２２２の下縁面２２４もまた承接リング１の肩 部１２の上面１２１に圧接し、承接リング１、調整ナット２、固定ナット３の三 者に緊密で強力な固定状態を形成させ、これにより軸方向長さ調整と軸方向の強 力固定位置決めを達成する。

【００１８】 且つ、承接リング１、調整ナット２、固定ナット３の三者の強力固定により、 スクリューロッド９１、中空管体９２が上向きに離脱せず、ゆえに圧縮或いは引 伸しの二種類の力を承受できる。本考案の構造は簡単で、製造コストは低廉で、 広く各種業界に応用可能で、周知の技術よりも機能が増進されている。

【００１９】 再度調整したい時は、まず固定ナット３の凸縁２２２を圧迫する力をゆるめ、 さらに調整ナット２を回してスクリューロッド７の高さを調整し、最後に固定ナ ット３を回して底面３４で凸縁２２２を圧迫し、軸方向に強力に固定位置決めす る。本実施例では固定ナット３の底面３４と凸縁２２２の上縁面２２３に対応す るテーパ面が形成され、これも両者の自動位置合わせに有利である。

【００２０】 本実施例中、承接リング１は第１側向ネジ孔１４を貫通し、第１ネジ４がねじ 込まれて固定ナット３を固定し、固定ナット３の反転逸脱を防止する。

【００２１】 このほか承接リング１に別に一つの第２側向ネジ孔１５が設けられ、第２ネジ ５がねじ込まれてスクリューロッド７を固定し、スクリューロッド７の回転位置 ずれを防止する。或いは、調整ナット２の上方のスクリューロッド７にさらに戻 り止めナット６が螺合され、下向きに調整ナット２を圧迫して、スクリューロッ ド７の回転位置ずれを防止する。

【００２２】 図４、５は本考案のもう一つの実施例であり、それは建築現場で使用される足 場７’、８’の調整サポートフレームとされている。本実施例の調整サポートフ レームの固定機構は、ほとんどが前述の実施例と同じであるが、建築用足場の精 度要求は高くないため、調整ナット２’の凸縁２２２’の上縁面２２３’、下縁 面２２４’、或いは固定ナット３’の底面３４’、承接リング１’の肩部１２’ の上面１２１’のいずれにもテーパ面が設けられず、これにより製造コストが下 げられる。

【００２３】

【考案の効果】

総合すると、本考案は目的、手段及び機能のいずれにおいても周知の技術の特 徴とは異なるロッド調整構造の固定機構の一大突破である。なお、以上の実施例 は本考案の実施範囲を限定するものではなく、本考案に基づきなしうる細部の修 飾或いは改変は、いずれも本考案の請求範囲に属するものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を高架フロアサポートフレーム
に応用した実施状態図である。

【図２】本考案の好ましい実施例の分解斜視図である。

【図３】本考案の好ましい実施例の断面図である。

【図４】本考案のもう一つの好ましい実施例の分解斜視
図である。

【図５】本考案のもう一つの好ましい実施例の断面図で
ある。

【図６】周知の高架フロアサポートフレームの分解斜視
図である。

【符号の説明】

１ 承接リング １１ 雌ネジ １２ 肩部 １２１ 上面 １４ 第１側向ネジ孔 １５ 第２側向ネジ孔 ２ 調整ナット ２１ 雌ネジ ２２ 外環面 ２２１ 操作部 ２２２ 凸縁 ２２３ 上縁面 ２２４ 下縁面 ３ 固定ナット ３１ 内環面 ３２ 固定部 ３３ 雄ネジ ３４ 底面 ４ 第１ネジ ５ 第２ネジ ６ 戻り止めナット ７ スクリューロッド ７１ 上板 ８ 中空管体 ８１ 底座 ９１ スクリューロッド ９２ 中空管体 ９２１ 承接リング ９２２ 凹環 ９３ 調整ナット ９３１ 凸環

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スクリューロッドが中空管体中に挿入さ
   れ並びにその軸方向長さが回転操作により調整された後
   に、固定位置決めされるロッド調整構造の固定機構にお
   いて、該固定機構が、 承接リングとされ、中空管体の一端に固定され、中空内
   部の上段に雌ネジが形成され、下段に内向きに凸設され
   た肩部があり、肩部に上面がある、上記承接リングと、 調整ナットとされ、雌ネジを具えて一つのスクリューロ
   ッドに螺合され、調整ナットの外周に外環面が形成さ
   れ、外環面の上段に操作部が設けられ、下段に外向きに
   凸縁が凸設され、凸縁が上縁面と下縁面を具え、並びに
   その下縁面が、承接リングの肩部の上面上に圧接され
   る、上記調整ナットと、 固定ナットとされ、内環面を具えてちょうど調整ナット
   の外環面外に套設され、固定ナットの外周の上段に固定
   部が設けられ、下段に雄ネジが設けられて承接リングの
   雌ネジに螺接され、且つ固定ナットの下縁に、底面が調
   整ナットの凸縁の上縁面上に対応し圧接される、上記固
   定ナットと、 を具えたことを特徴とする、ロッド調整構造の固定機
   構。
2. 【請求項２】 前記承接リングの肩部の上面、及び調整
   ナットの凸縁の下縁面が対応するテーパ面を呈すること
   を特徴とする、請求項１に記載のロッド調整構造の固定
   機構。
3. 【請求項３】 前記調整ナットの凸縁の上縁面及び固定
   ナットの下縁の底面が対応するテーパ面を呈することを
   特徴とする、請求項１に記載のロッド調整構造の固定機
   構。
4. 【請求項４】 前記承接リングに第２側向ネジ孔が設け
   られて、第２ネジが貫通して該スクリューロッドに圧接
   することを特徴とする、請求項１に記載のロッド調整構
   造の固定機構。