JP3083972U - 授乳口付きインナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 授乳口付きのインナー（ハーフトップ）にお
いて、開閉が容易でバストを簡単に出したりしまったり
することができ、またバストに対するフィット感を高め
る。 【解決手段】 身体の外側から中央側に向けてバストの
ほぼ全体を覆うとともに、ほぼバストの内側に位置する
下先端縁１２ａを有する下オーバーラップ部１２と、身
体の中央側から外側に向けて下オーバーラップ部１２に
重ねられるとともに、トップバストよりも外側において
ほぼ上下方向に向けられた上先端部１３ａを有する上オ
ーバーラップ部１３とを備えている。上先端縁１３ａを
内側に寄せ、かつ下先端縁１２ａを外側に寄せることに
より、バストを露出させるための授乳口を形成する。ス
ナップやホックが不要なので、授乳口の開閉が容易であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、女性用のインナーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、女性用のインナーにおいて、授乳口付きのインナーが知られている。 例えば、バストに対応する部分に、大きく開口する授乳口が設けてあって、授 乳時にはインナーを脱いだり取り外したりすることなく、その授乳口を大きく開 いてそこからバストを出して授乳するものである。

【０００３】 授乳口は、バストを縦方向に縦断するように設けられたスリットと、これを覆 う打合わせ（左右が重なり合う部分）とスナップやホックなどの留め具とによっ て構成されていて、不使用時には留め具スナップを止め、使用時にはスナップを 外して授乳口を開くようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述のように留め具を使用するものは、その取り付け取り外し が煩雑であるという問題があった。特に重ね着をした状態で、授乳を行う際には 、留め具を目視することができないために、手探りの作業となり、しかも一方の 手で赤ちゃんを抱いている場合には、他方による片手での作業となって極めて煩 雑なものとなる。また、留め具をつけることを前提としていて、打合わせの幅が 狭いため、バストにフィットさせることができないという問題もあった。

【０００５】 そこで、本考案は、開閉が容易でバストを簡単に出したりしまったりすること ができ、またバストに対して対するよくフィットするようにした授乳口付きイン ナーを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 請求項１に係る考案は、バストに対応する部分に開口可能な授乳口を有する布 製の授乳口付きインナーにおいて、身体の外側から中央側に向けてバストのほぼ 全体を覆うとともに、ほぼバストの内側に位置する下先端縁を有する下オーバー ラップ部と、身体の中央側から外側に向けて下オーバーラップ部に重ねられると ともに、バストの左右方向の中心よりも外側においてほぼ上下方向に向けられた 上先端部を有する上オーバーラップ部と、を備え、上先端縁を内側に寄せ、かつ 下先端縁を外側に寄せることにより、バストを露出させるための授乳口を形成す る、ことを特徴としている。

【０００７】 請求項２に係る考案は、請求項１に記載の授乳口付きインナーにおいて、上先 端縁がバストを上下方向に縦断するように形成されている、ことを特徴としてい る。

【０００８】 請求項３に係る考案は、請求項１又は２に記載の授乳口付きインナーにおいて 、下オーバーラップ部及び上オーバーラップ部がバストに倣った形状に形成され ている、ことを特徴としている。

【０００９】 請求項４に係る本考案は、請求項１ないし３のいずれか記載の授乳口付きイン ナーにおいて、ストレッチ材によって形成されている、ことを特徴としている。

【００１０】 請求項５に係る本考案は、請求項１ないし４のいずれか記載の授乳口付きイン ナーにおいて、ハーフトップとして使用する、ことを特徴とする。

【００１１】 請求項６に係る考案は、請求項１ないし４のいずれか記載の授乳口付きインナ ーにおいて、シャツとして使用する、ことを特徴としている。

【００１２】

【考案の効果】

請求項１の考案によると、下オーバーラップ部は、身体の外側から中央側に向 けてバストのほぼ全体を覆って、その下先端縁がほぼバストの内側に位置する一 方、上オーバーラップ部は、身体の中央側から外側に向けて下オーバーラップ部 に重ねられてその上先端縁がバストの左右方向の中心よりも外側においてほぼ上 下方向に向けられることにより、ボタンやホックなどの留め具を設けることなく 、授乳時以外はバストが不要に露出しないように覆うことができる。特に上オー バーラップ部の上先端縁に引っ張り方向に力が作用したときには、上先端縁は上 述のようにバストの中心よりも外側に位置しているので、外側に移動するような 力が作用する。つまり授乳口が開口されるのを妨げる方向に移動しようとする。 また授乳時には外側から上先端縁と下オーバーラップ部との間に手を入れて下先 端縁を外側に寄せ、さらに上先端縁を内側に寄せることで授乳口を開口してバス トを露出させることができる。一方、授乳終了後には、下先端縁を内側の元に位 置に復帰させることにより、簡単に下オーバーラップ部がバストのほぼ全体を覆 い、かつ上オーバーラップ部がバストのほぼ半分以上の部分を覆うことができる 。

【００１３】 請求項２の考案によると、上オーバーラップ部の上先端縁がバストを縦断する ように形成されているので、授乳時には授乳口を大きく開口させることができる 。したがって、バストの露出が容易になる。

【００１４】 請求項３の考案によると、上，下オーバーラップ部がそれぞれバストに倣った 形状に形成されているので、授乳時以外はバストに良くフィットする。

【００１５】 請求項４の考案によると、ストレッチ材によって形成されているので、フィッ ト感をさらに高めることができる。

【００１６】 請求項５の考案は、上述構成の授乳口付きインナーの具体例としてハーフトッ プをあげている。ハーフトップを上述のように構成することにより、例えば、こ のハーフトップの上に重ね着をした場合でも、容易にバストを露出させて授乳を 行うことができる。

【００１７】 請求項６の考案は、上述構成の授乳口付きインナーの具体例としてシャツをあ げている。シャツを上述のように構成することにより、例えば、このシャツの上 に重ね着をした場合でも、容易にバストを露出させて授乳を行うことができる。

【００１８】

【考案の実施の形態】

以下、図面に沿って、本考案の実施の形態について説明する。

【００１９】 ＜実施の形態１＞ 図１に本考案に係る授乳口付きインナーとして、ハーフトップを示す。なお、 同図は正面図である。

【００２０】 同図に示すように、ハーフトップ１は、布製であり、環状に形成された本体１ ０と肩紐となるストラップ部１１とを備えている。

【００２１】 本体１０は、前側に下オーバーラップ部１２と上オーバーラップ部１３とを有 している。 なお、ここでいう「下」とは、布状の部材が２枚重なった状態における厚さ方 向に沿っての下側を意味し、「上」とは同じく上側を意味する。したがって、ハ ーフトップ１を実際に着用した場合には、下オーバーラップ部１２は、その裏面 側がバストに直接、接触することになり、一方、上オーバーラップ部１３はこの 下オーバーラップ部１２の表面側に重なるように配置されることになる。なお、 後述する下先端部１２ａ及び上先端部１３ａについての「下」，「上」について も同様である。

【００２２】 下オーバーラップ部１２は、身体の外側から中央側に向けてバストのほぼ全体 を覆うように形成されている。下オーバーラップ部１２の下先端縁１２ａは、同 図中の破線で示すように、バストの内側に沿うように配置されている。

【００２３】 一方、上オーバーラップ部１３は、身体の中央側から外側に向けて上述の下オ ーバーラップ部１２に重なるように形成されている。上オーバーラップ部１３の 上先端部１３ａは、バストの左右方向の中心（トップバスト）よりも外側に寄っ た位置においてほぼ上下方向に向けられている。したがって、バストのうちトッ プバストを含むこれよりも内側の部分は、下オーバーラップ部１２と上オーバー ラップ部１３との双方によって覆われることになる。上オーバーラップ部１３の 上先端縁１３ａは、上下方向の寸法がバストの上下方向の寸法よりも大きくなる ように設定されている。つまり上先端縁１３ａはバストにおけるトップバストよ りも外側の部分を上下方向に縦断するように形成されている。

【００２４】 上述の下オーバーラップ部１２及び上オーバーラップ部１３は、いずれも厚さ 方向の形状がバストの表面の形状に倣うような形状に形成されている。

【００２５】 上述のハーフトップ１は、縫製により全体が一体に構成されるとともに、伸縮 性に富んだストレッチ材によって形成されている。

【００２６】 上述構成のハーフトップ１は、前述のように、下オーバーラップ部１２が身体 の外側から中央側に向けてバストのほぼ全体を覆い、その下先端縁１２ａがほぼ バストの内側に位置し、かつ上オーバーラップ部１３が身体の中央側から外側に 向けて下オーバーラップ部１２に重ねられてその上先端縁１３ａがトップバスト よりも外側においてほぼ上下方向に向けられているので、ボタンやホックなどの 留め具を設けることなく、授乳時以外はバストが不要に露出しないように覆うこ とができる。特にハーフトップを実際に着用した際には、上オーバーラップ部１ ３の上先端縁１３ａに引っ張り方向に力が作用するが、この場合には上述のよう に上先端縁１３ａはトップバストよりも外側に位置しているので、バストの表面 に倣って外側に移動しようとする力が作用する。つまり授乳口が開口されるのを 妨げる方向に移動しようとする力が作用するので、このことによってもバストが 不要に露出することを有効に防止することができる。

【００２７】 このような構成のハーフトップ１は、授乳時には、上オーバーラップ部１３の 上先端縁１３ａを内側（中央側）に寄せ、かつ下先端縁１２ａを外側に寄せるこ とにより、バストを露出させるための授乳口が大きく開口することになる。この ため大きく開口した授乳口から簡単にバストを出して授乳を行うことができる。

【００２８】 一方、授乳終了後には、下オーバーラップ部１２の下先端縁１２ａを内側から 中央側のもとの位置に復帰させることにより、簡単に下オーバーラップ部１２が バストのほぼ全体を覆い、かつ上オーバーラップ部１３がバストのほぼ半分以上 の部分を覆うことができる。 また、上述のように、上オーバーラップ部１３の上先端縁１３ａの寸法をバス トの上下方向の寸法よりも大きく設定しているので、その分、授乳時に授乳口を 大きく開口させることが可能となる。

【００２９】 さらに、ハーフトップ１全体を伸縮性に富んだストレッチ材によって形成して いるので、フィット感を高めることができるとともに、授乳時の授乳口の開口を 容易に、しかも開口面積を大きくとることができる。 なお、上述では本考案に係る授乳口付きインナーがハーフトップである場合に ついて説明したが、これに代えて授乳口付きインナーがシャツであってもよい。 この場合も、もちろん、上述と同様の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る授乳口付きインナーとしてのハー
フトップを示す表面図である。

【符号の説明】

１ ハーフトップ（授乳口付きインナー） １０ ハーフトップ本体 １１ ストラップ部 １２ 下オーバーラップ部 １２ａ 下オーバーラップ部の下先端縁 １３ 上オーバーラップ部 １３ａ 上オーバーラップ部の上先端縁

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バストに対応する部分に開口可能な授乳
   口を有する布製の授乳口付きインナーにおいて、 身体の外側から中央側に向けてバストのほぼ全体を覆う
   とともに、ほぼバストの内側に位置する下先端縁を有す
   る下オーバーラップ部と、 身体の中央側から外側に向けて前記下オーバーラップ部
   に重ねられるとともに、バストの左右方向の中心よりも
   外側においてほぼ上下方向に向けられた上先端部を有す
   る上オーバーラップ部と、を備え、 前記上先端縁を内側に寄せ、かつ前記下先端縁を外側に
   寄せることにより、バストを露出させるための前記授乳
   口を形成する、 ことを特徴とする授乳口付きインナー。
2. 【請求項２】 前記上先端縁がバストを上下方向に縦断
   するように形成されている、 ことを特徴とする請求項１に記載の授乳口付きインナ
   ー。
3. 【請求項３】 前記下オーバーラップ部及び前記上オー
   バーラップ部がバストに倣った形状に形成されている、 ことを特徴とする請求項１又は２に記載の授乳口付きイ
   ンナー。
4. 【請求項４】 ストレッチ材によって形成されている、 ことを特徴とする請求項１ないし３のいずれか記載の授
   乳口付きインナー。
5. 【請求項５】 ハーフトップとして使用する、 ことを特徴とする請求項１ないし４のいずれか記載の授
   乳口付きインナー。
6. 【請求項６】 シャツとして使用する、 ことを特徴とする請求項１ないし４のいずれか記載の授
   乳口付きインナー。