JP3083624U - エレベーターの救出補助装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常時に停止した際、次の下の階まで安全に
降下し、乗客の脱出を可能にするエレベーターの救出補
助装置を提供する。 【解決手段】 外殻１の中に補助電源を設け、外殻１と
直立フレーム１１との間に落下防止器を設置する。非常
時にエレベーターが停止した時、補助電源が機能するこ
とにより落下防止器も作動する。これにより直立フレー
ム１１とＬ型フレーム１３とは分離され、外殻１は自身
の重量で落下する。ただし加速度を弱めるため、補助電
源により作動するギア５を解除し、連動して減速機４も
作動するため、外殻１は次の下の階のセンサーに感知さ
れ停止するまで、緩やかに落下する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はエレベーターの救出補助装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のエレベーターは図８に示すように外殻１０とその頂側面にワイヤーロー プ２０が連結され、ワイヤーロープ２０は建物の上部にあるエレベーター機械室 に設置しているモーター３０に巻き上げられると共にワイヤーロープの末端は重 り４０と連結している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のエレベーターは停電や故障の場合には動かなくなり、各階の間に停止し た場合、やたらに外殻の戸を開けると人が落下する危険性がある。それでエレベ ーターの中に乗っている人は電気が回復するのを待つかあるいは故障の修理が完 了するまで中に閉じこめられて待機しなければならない。その後電気が回復した 時または故障の修理が完了した時にエレベーターを動かして各階のエレベーター の出入口に合わせ、エレベーターの戸を開けて初めて外に出られる。そのため中 に閉じこめられている人は心理的に非常に不安を感じる。

【０００４】 本考案の目的は、停電や故障の時に停止したエレベーターを最も近い下の階の 出入口まで早く降下させ、乗っている人の脱出を可能にするエレベーターの救出 補助装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため、本考案の請求項記載のエレベーターの救出補助装 置はエレベーターの外殻が何かの原因（停電または故障）で各階の中間に停止し た時に墜落しないように止めるほか、外殻を徐々に最も近い下の階の出入口に戸 を合わせ、中に閉じ込められた人を脱出させるようにする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本考案の一実施例によるエレベーターの救出補助装置は図１から図４に示すよ うに、エレベーターの外殻１の頂面に設置されていて外殻１の頂面に連結される ワイヤーロープ２０が機械室のモーター３０を経由した後、その下端に重り４０ が連結されている。平時はモーター３０でワイヤーロープ２０を移動させて、外 殻１を引き上げたり、降下させたりする。この装置は必要の時、例えば停電や故 障の場合に、外殻１を最も近い下の階に緩やかに降下させてから中に乗っている 人々を脱出させる。その後電源が回復されるまで待つかあるいは修理が完了する まで待ってからまた補助救出装置で外殻１をもとの位置に戻す。

【０００７】 本考案の一実施例による補助救出装置は外殻１の頂面に直立フレーム１１を備 え、落下防止器１２を組付けたあとＬ型フレーム１３と組み付ける。チェーン２ はこのＬ型フレーム１３と固く連結しておく。落下防止器１２はオイルシリンダ ー１２１とオイル洩れバルブ１２２とオイルタンク１２３とで構成され、オイル シリンダー１２１はピストンロッド１２１１を持ち、このピストンロッド１２１ １は直立フレーム１１とＬ型フレーム１３の間に伸びて、それで外殻１が墜落す ることを防止できる。

【０００８】 次にチェーン２の一端はＬ型フレーム１３の適当な箇所に固く連結される。チ ェーン２の数量は実際使用上の必要により増加あるいは減少できる。チェーン２ は適当な長さを有し、外殻１の降下に使用され、同時にチェーン２が平時使用し ない部分は外殻１の頂面に貯存されている。更に外殻１の頂面にはチェーン２と 同じ数量のチェーンホイール３を設置し、チェーン２と噛み合って相互連動する 。又チェーンホイール３は減速機４の出力軸４１と固結され、減速機４はギア５ に回転され、ギア５はオイルシリンダー６の出力歯ざお６１と咬み合っている。

【０００９】 さらにブレーキスイッチ７を設けてギア５の作動時期をコントロールする。ま た、補助電源８を外殻１の頂面に設置しその緊急スイッチは外殻１の中に設けて 、緊急の時に補助電源のスイッチを入れ救出補助装置を操作する。さらに各階の エレベーターの出入口にはセンサー９を設置し、このセンサー９はブレーキスイ ッチ７と電気的に連結する。

【００１０】 次にこのエレベーターの救出補助装置の使用法を説明する。 停電あるいは故障のため外殻１が二つの階の中間に停止し移動できない時、外 殻１の中の補助電源８の緊急スイッチをＯＮにし電源が入る。以下図５と図６と 図７とを参考に見る。この時落下防止器１２のオイル洩れバルブ１２２は開かれ て、オイルシリンダー１２１の中のオイルがオイルタンク１２３の中に流入し、 オイルシリンダー１２１のピストンロッド１２１１が後退して、外殻１の直立フ レーム１１とＬ型フレーム１３とは分離される。そのために外殻１は自身の重量 で落下する。但しその重力による落下の加速を防止するために、補助電源８がＯ Ｎになった時にブレーキスイッチ７は止められているギア５を解除して、ギア５ が自由に回転する。その回転の時に、オイルシリンダー６の出力歯ざお６１を移 動させる。オイルシリンダー６のオイルリターンルート６２に調節バルブ６３が 設置してあるので、出力歯ざお６１の伸出速度をそれでコントロールする。即ち オイルシリンダーから調節バルブを出る油量をコントロールして出力歯ざおの作 動速度をコントロールする。そのために連動する減速機４も従って作動し、チェ ーンホイール３が回転され、チェーン２が動かされて、次第に緩やかに外殻１を 降下させて、最も近い下の階のエレベーターの出入口に来たらそのセンサー９が 外殻１の到達を感知して、ブレーキスイッチ７に通知してギア５を停止させてそ れで外殻１は再び降下せず停止されて、エレベーターの外殻の中にいる人達はエ レベーターの戸を押し開けて脱出できる。

【００１１】 次にエレベーターの電源がまた供給され或いは故障が修理されたらギア５と減 速機４とオイルシリンダー６の出力歯ざお６１とチェーンホイール３を反転させ て、チェーン２を巻けば、外殻１は元の位置に戻される。

【００１２】 本考案の一実施例によるエレベーターの救出補助装置はエレベーターが停電或 いは故障のために二つの階の中間に停止した時に、簡単に操作して外殻を最も近 い下の階のエレベーターの出入口に止めて中に閉じこめられた人々を救出したり または自分で脱出できる効果がある。進んで本救出補助装置はエレベーターが何 かの理由で停止した時に中に閉じこめられた人々を救出する困難性を減少して迅 速に脱出させることができる。あるいは地震や火災のためにエレベーターが止ま った時には外力に依頼しなくても中に閉じこめられた人がこの救出補助装置を利 用して脱出できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置を示す模式図である。

【図２】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置を示す模式的な断面図である。

【図３】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置の一部を示す模式図である。

【図４】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置の一部を示す模式図である。

【図５】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置を作動させた状態を示す模式的な断面図である。

【図６】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置の一部を示す図であって、作動させた状態を示す
模式図である。

【図７】本考案の一実施例によるエレベーターの救出補
助装置の一部を示す図であって、作動させた状態を示す
模式図である。

【図８】従来のエレベーターを示す模式的な断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 外殻 ２ チェーン ３ チェーンホイール ４ 減速機 ５ ギア ６ オイルシリンダー ７ ブレーキスイッチ ８ 補助電源 ９ センサー １１ 直立フレーム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベーターの外殻の頂側面に設置され
   チェーンの一端と固く連結される直立フレームと、前記
   チェーンの一端と咬み合うチェーンホイールと、前記チ
   ェーンホイールと固く連結される出力軸を有する減速機
   と、前記減速機を回転させるギアと、前記ギアと咬合す
   る出力歯ざおを有するオイルシリンダーと、前記ギアの
   作動時期をコントロールするブレーキスイッチと、補助
   電源と、前記補助電源のオン・オフをコントロールし前
   記エレベーターの外殻の中に設置される緊急スイッチ
   と、建物の各階のエレベーターの出入口に設置され前記
   ブレーキスイッチに連結される複数のセンサーとを備
   え、 エレベーターが停電や故障により各階の中間に停止した
   時、前記外殻は最も近い下の階の出入口に降下すること
   を特徴とするエレベーターの救出補助装置。
2. 【請求項２】 前記外殻と前記直立フレームとの間には
   落下防止器が設置され、平常時には前記落下防止器を利
   用して前記外殻の墜落が防止され、必要に応じて前記落
   下防止器を除去することにより、前記外殻は前記直立フ
   レームから分離されることを特徴とする請求項１に記載
   のエレベーターの救出補助装置。