JP3083383U - 加熱調理器用のガードカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋蓋等の蓋板を手近に保持しておけ、高い作
業性で加熱調理が行えるようにした加熱調理器用のガー
ドカバーを提供する。 【解決手段】 ガスレンジや電磁誘導型加熱調理器等の
加熱調理器の上面を覆って、加熱調理器周りの美観を高
めるとともに、作業スペースを拡大するためのガードカ
バーを加熱調理器の上面を覆う上面板(２)と、この上面
板(２)の側縁後端寄り部分で上面板(２)を水平軸周りに
揺動自在に枢支する支持具(３)とデ構成する。上面板
(２)の内面における前端寄り部分に鍋蓋支持具(15)を配
置した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ガスレンジや電磁誘導型加熱調理器等の加熱調理器の上面を覆う ガードカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、家庭においては、ガスレンジは、レンジ台上に設置し、あるいはシス テムキッチン内に組込まれた状態になっているが、ガスレンジはその上面すなわ ちバーナー部を露出したまま設置されているのことが多い。

【０００３】 周知のようにガスレンジ等の加熱調理器に合ってはガスレンジの周り、特にガ なコンロの上面やシステムキッチンのガスレンジ配設部周辺の上面は、油の飛散 や煮こぼれによる汚染を受けやすいという問題があった。そして近年、独立した 厨房空間をもつ間取りが少なくなり、ダイニングルームやリビングルームの一角 に厨房設備が設置されることが多くなっている。この結果、汚れたレンジ上面部 分が人目につきやすいという問題があった。

【０００４】 そこで、ガスレンジの上面を覆う蓋板をガスレンジ配設部に位置させた支持具 に府仰揺動可能に支持させ、ガスレンジの使用時には、ガスレンジの奥側で立設 姿勢にすることで油飛散を防止するガード板として使用でき、ガスレンジの不使 用時にはガスレンジの上面を覆うことで、レンジ上面の汚れを隠すことのできる とともに、調理スペースとして使用することのできるガスレンジカバーが提供さ れている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前述のガスレンジカバーは、ガスレンジの上面を覆う蓋板で構成し てあったことから、ガスレンジの使用時にガスレンジの奥側で立設した場合には 、単に油等の飛沫を受けとめる壁面が形成されるだけであった。この為、加熱調 理時に１次的に取り外した鍋等の蓋板は、従来と同様、加熱器から離れた場所に 置かねばならず、加熱調理の作業性が悪いという問題が残っていた。

【０００６】 本考案は、このような点に着目して、鍋蓋等の蓋板を手近に保持しておけ、高 い作業性で加熱調理が行えるようにした加熱調理器用のガードカバーを提供する ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために本考案は、ガスレンジや電磁誘導型加熱調理器等 の加熱調理器の上面を覆う上面板と、この上面板の側縁後端寄り部分で上面板を 水平軸周りに揺動自在に枢支する支持具とからなり、上面板の内面における前端 寄り部分に鍋蓋支持具を配置したことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

本考案では、加熱調理器の周囲に配置した支持具に上面板を俯仰揺動可能に支 持させ、この上面板の内面側に鍋蓋支持具を配置してあることから、加熱調理器 を使用しての加熱調理時に一時的に取り外した鍋蓋等の蓋板を立設した上面板に 支持させることができ、加熱調理の作業性を高めることができることになる。

【０００９】

【考案の実施形態】

図面は本考案の実施形態の一例を示し、図１はガードカバーの分解斜視図であ る。このガードカバー(１)は上面板(２)と、平面視コ字型に形成した支持具(３) とで構成してある。

【００１０】 支持具(３)は、略山形鋼状に形成したＬ型フレーム(４)を立上り壁部分が外側 に位置する状態で前面側が開放している平面視コ字型となるように形成してあり 、左右Ｌ型フレーム(４)の後端側での立上がり壁(５)の上縁に上面板(２)を俯仰 揺動可能に枢支する枢支ピン(６)を受け止める係合溝(７)が上端開口状に形成し てある。また、この左右Ｌ型フレーム(４)の後端面に後述する係合爪(８)が係合 する切り欠き(９)が形成してある。

【００１１】 上面板(２)は左右側縁と後縁から左右側壁(10)と奥壁(11)とをそれぞれ連出す るとともに、前縁部分を円弧状で下向きに折り曲げ形成して、平板性を維持する ようにしてある。また、この上面板(２)での奥端部分には略台形状の膨出部(12) が形成してあり、この膨出部(12)と対応している左右側壁(10)の部分に、前記係 合溝(７)に嵌入して上面板(２)を揺動可能に枢支する枢支ピン(６)が内向きに突 設してある。

【００１２】 さらに、左右側壁(10)の内面での枢支ピン(６)の配設個所の近傍部に係合爪( ８)が揺動可能に支持してあり、この係合爪(８)は自重でＬ型フレーム(４)の後 端面に形成した切り欠き(９)に嵌り込んで上面板(２)を立設姿勢に維持するよう になっている。そして、係合爪(８)から連出した解除操作用摘み(13)が左右側壁 (10)に透設の窓孔(14)を貫通して外向きに突出している。

【００１３】 上面板(２)の内面における先端寄り部分にロッドで形成した鍋蓋支持具(15)が 左右側壁(10)間に架着してある。この鍋蓋支持具(15)は中間部分を比較的大きな ピッチの連続する波形に、両端部をクランク形にそれぞれロッドを屈曲して形成 してある。そして、その両端部を上面板(２)の左右側壁部分(10)に挿通すること により、鍋蓋支持具(15)を上面板(２)の内側部分に収納される収容姿勢と、前方 へ突出する延出姿勢とに切換回動できるようにしてある。図３中符号(16)は収容 姿勢でのストッパ、(17)は延出姿勢でのストッパである。

【００１４】 このガードカバーは、図４に示すようにビルトイン型電磁誘導加熱調理器(Ｈ) やガスコンロを組込んだシステムキッチン等に使用する場合、コ字型に形成した 支持具(３)を電磁誘導型加熱調理器(Ｈ)の天板外周部に装着し、上面板(２)の奥 端部に配置した枢支ピン(６)を支持具(３)に形成されている係合溝(７)に嵌係合 させて、上面板(２)を電磁誘導型加熱調理器(Ｈ)の天板外周部の奥側で直立させ る状態と、上面板(２)で電磁誘導型加熱調理器(Ｈ)の天板部分を覆う状態とに切 り替え使用可能にする。

【００１５】 そして、上面板(２)を倒した状態にすると、この上面板(２)が電磁誘導型加熱 調理器(Ｈ)の天板部分を覆い、ガスレンジ電磁誘導型加熱調理器(Ｈ)の汚れを覆 い隠すことができるうえ、物置台として使用することができる。

【００１６】 また、上面板(２)を立ち上げた状態で、すなわち加熱調理時に、鍋蓋支持具(1 5)を回動延出しておくと、味付け時等に、鍋蓋を鍋蓋支持具(15)と上面板(２)と の間に差込むことで、鍋蓋を作業空間の近傍に保持しておくことができることに なる。

【００１７】 図５及び図６はレンジ台等に載置されているガスレンジに適用する場合の要部 取出し斜視図を示し、図５は上面板(２)の上部の、また図６は支持具(３)と上面 板(２)の連結部でのそれぞれ要部取出し斜視図である。 上面板(２)の左右側縁から連出されている左右側壁(10)の前端寄り部分での下 端部分をＬ字型に内側に折り返し連出し、その折返部分(18)にガスレンジの上面 に当接する支持脚(19)を装着している。そして、この支持脚(19)同士で対向して いる内面同士間に鍋蓋支持具(15)を回動可能に装着している。

【００１８】 また、支持具(３)と上面板(２)の連結部の構造は、図６に示すように、断面Ｌ 形の条材でＬ字型に形成した左右一対の枠体(20)を構成し、このＬ字型枠体(20) の立上柱(21)での上端部に枢支ピン(６)を固着突設している。そして、上面板( ２)の左右側壁(10)における奥部に枢支ピン(６)が装嵌するガイド溝(22)を透設 し、このガイド溝(22)の中間位置から側壁端縁に向かう連結溝(23)を形成し、ガ イド溝(22)を左右側壁(10)の端縁に連通開口させたものである。この支持具(３) はＬ字型枠体(20)の水平辺(24)をガスレンジの脚部で抑えることにより、安定支 持できるようにしてある。

【００１９】 なお、システムキッチンに組込まれるガスレンジの場合には、前述の電磁誘導 型加熱調理器用の支持具(３)を使用し、上面板(２)の前寄り部分での左右側壁(1 0)部分から支持脚(15)を形成したものを使用する。この場合鍋蓋支持具(15)は支 持脚同士の対向壁面間に架着するようにしても、対向配置されている左右側壁(1 0)間に架着するようにしてもよい。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、支持具に上面板を俯仰揺動自在に支持させ、上蓋板を持ち上げ揺動 させた直立姿勢で保持するようにしてあることから、ガスレンジ等の加熱調理器 の不使用時には、加熱調理器の上面部分に上面板を倒し込んで加熱調理器上面部 分を上面板で覆って、目隠しとして作用させることができるうえ、加熱調理器の 上面を物置き台として利用することができる。一方、加熱調理器の使用時には、 上面板を跳ね上げて直立姿勢に保持させておくことにより、上面板を油飛散防止 板として作用させることができる。

【００２１】 さらに、使用姿勢で上方に位置する上面板の前寄り内側部分に、その全幅に亘 って鍋蓋支持具を配置していることから、加熱調理時に、一時に取り外した鍋蓋 等の蓋体を煮炊調理器具の近傍に保持しておくことができ、作業性を控除させる ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ガードカバーの一つの実施形態を示す分解斜視
図である。

【図２】上面板の要部の取出し斜視図である。

【図３】上面板と支持具との連結部分の取出し斜視図で
ある。

【図４】電磁誘導加熱調理器に適用した状態での概略斜
視図である。

【図５】別の実施形態での上面板の要部の取出し斜視図
である。

【図６】別の実施形態での上面板と支持具との連結部分
の取出し斜視図である。

【符号の説明】

２…上面板、３…支持具、15…鍋蓋支持具、Ｈ…電磁誘
導型加熱調理器。

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスレンジや電磁誘導型加熱調理器等の
   加熱調理器の上面を覆う上面板(２)と、この上面板(２)
   の側縁後端寄り部分で上面板(２)を水平軸周りに揺動自
   在に枢支する支持具(３)とからなり、上面板(２)の内面
   における前端寄り部分に鍋蓋支持具(15)を配置してある
   加熱調理器用のガードカバー。
2. 【請求項２】 波形に屈曲させたロッドを上面板(２)の
   左右側縁での前端部同士に架設し、このロッドを上面板
   (２)に対して回動可能に支持させて鍋蓋支持具(15)を構
   成した請求項１に記載した加熱調理器用のガードカバ
   ー。
3. 【請求項３】 支持具(３)がシステムキッチンの加熱調
   理器組み込み用開口部に沿って略コ字型に配置される請
   求項１または請求項２に記載した加熱調理器用のガード
   カバー。
4. 【請求項４】 加熱調理器がシステムキッチンに組込ま
   れているガスレンジである請求項１〜３のいずれか１項
   に記載した加熱調理器用のガードカバー。
5. 【請求項５】加熱調理器がシステムキッチンに組込まれ
   ている電磁誘導型加熱調理器(Ｈ)である請求項１〜３の
   いずれか１項に記載した加熱調理器用のガードカバー。
6. 【請求項６】 略Ｌ字状に形成した左右一対の枠体で支
   持具(３)を構成し、この枠体(20)の底部枠上にテーブル
   型ガスレンジを載置することで支持具(３)を立設保持す
   るようにした請求項１または請求項２に記載した加熱調
   理器用のガードカバー。