JP3082478B2 - 多層基板用磁器組成物 - Google Patents
多層基板用磁器組成物Info
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- JP3082478B2 JP3082478B2 JP04303063A JP30306392A JP3082478B2 JP 3082478 B2 JP3082478 B2 JP 3082478B2 JP 04303063 A JP04303063 A JP 04303063A JP 30306392 A JP30306392 A JP 30306392A JP 3082478 B2 JP3082478 B2 JP 3082478B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層基板用磁器組成物に
関する。具体的にいうと、多層回路基板用セラミック素
材として用いられる多層基板用磁器組成物に関する。
関する。具体的にいうと、多層回路基板用セラミック素
材として用いられる多層基板用磁器組成物に関する。
【0002】
【背景技術とその問題点】一般に電子機器の小型化に伴
い、電子回路を構成する各種電子部品を高密度で実装す
るために磁器基板が汎用されている。最近では、実装密
度をさらに高めるために、表面に導電材料のペーストで
回路パターンを形成した未完成の磁器シートを複数枚積
層し、これを焼結して一体化した多層(回路)基板が開
発されている。
い、電子回路を構成する各種電子部品を高密度で実装す
るために磁器基板が汎用されている。最近では、実装密
度をさらに高めるために、表面に導電材料のペーストで
回路パターンを形成した未完成の磁器シートを複数枚積
層し、これを焼結して一体化した多層(回路)基板が開
発されている。
【0003】従来、このような多層基板の材料として
は、アルミナ(Al2O3)が用いられていたが、アルミ
ナ多層基板では、以下のような問題があった。 アルミナの焼結温度が1500〜1600℃と高温
であるため、焼結時に多量のエネルギーが必要となり、
コスト高となる。 アルミナの焼結温度が高いため、多層基板内部の回
路パターンを形成するための導電材料には高温の焼結温
度に耐え得るタングステンやモリブデン等の高融点金属
を使用しなければならず、これらの金属はAg等に比べ
て比抵抗が大きいために回路パターンの電気抵抗が大き
くなる。 アルミナの熱膨張係数は多層基板に搭載されるシリ
コンチップ等のICチップよりも大きいため、環境温度
によってはアルミナ多層基板とシリコンチップ等の間に
サーマルストレスが発生し、ICチップにクラックが生
じる。 アルミナは誘電率が大きいため、内部回路パターン
を伝播する信号の遅延時間が大きくなる。
は、アルミナ(Al2O3)が用いられていたが、アルミ
ナ多層基板では、以下のような問題があった。 アルミナの焼結温度が1500〜1600℃と高温
であるため、焼結時に多量のエネルギーが必要となり、
コスト高となる。 アルミナの焼結温度が高いため、多層基板内部の回
路パターンを形成するための導電材料には高温の焼結温
度に耐え得るタングステンやモリブデン等の高融点金属
を使用しなければならず、これらの金属はAg等に比べ
て比抵抗が大きいために回路パターンの電気抵抗が大き
くなる。 アルミナの熱膨張係数は多層基板に搭載されるシリ
コンチップ等のICチップよりも大きいため、環境温度
によってはアルミナ多層基板とシリコンチップ等の間に
サーマルストレスが発生し、ICチップにクラックが生
じる。 アルミナは誘電率が大きいため、内部回路パターン
を伝播する信号の遅延時間が大きくなる。
【0004】これらのアルミナ多層基板の抱えている問
題を解決するため、焼結温度が低く、熱膨張係数及び誘
電率が小さく、しかも比抵抗が大きな多層基板用磁器組
成物として、コージェライト−B2O3−SiO2系セラ
ミック材料が提供されている(特開平1−230462
号公報)。
題を解決するため、焼結温度が低く、熱膨張係数及び誘
電率が小さく、しかも比抵抗が大きな多層基板用磁器組
成物として、コージェライト−B2O3−SiO2系セラ
ミック材料が提供されている(特開平1−230462
号公報)。
【0005】一方、数十MHz〜マイクロ波帯を使用し
たLSI搭載用のLCR回路内蔵型多層基板(回路パタ
ーンによってインダクタやキャパシタ、抵抗を形成した
多層基板)の必要性が強まっている。この多層基板の特
性としては、前記コージェライト−B2O3−SiO2系
セラミック材料の特性に加え、内部回路パターンによっ
て形成されているキャパシタの静電容量の温度変化率が
低く、例えば±30ppm/℃以下であることが必要とさ
れる。
たLSI搭載用のLCR回路内蔵型多層基板(回路パタ
ーンによってインダクタやキャパシタ、抵抗を形成した
多層基板)の必要性が強まっている。この多層基板の特
性としては、前記コージェライト−B2O3−SiO2系
セラミック材料の特性に加え、内部回路パターンによっ
て形成されているキャパシタの静電容量の温度変化率が
低く、例えば±30ppm/℃以下であることが必要とさ
れる。
【0006】しかしながら、上記コージェライト−B2
O3−SiO2系セラミック材料を用いた多層基板の場合
には、内部に形成されたキャパシタの静電容量の温度変
化率が90ppm/℃以上と大きく、高周波対応のLCR
内蔵型多層基板に応用するには制限があった。
O3−SiO2系セラミック材料を用いた多層基板の場合
には、内部に形成されたキャパシタの静電容量の温度変
化率が90ppm/℃以上と大きく、高周波対応のLCR
内蔵型多層基板に応用するには制限があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の従来例
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、比較的低温で焼結可能で、熱膨張係数がシリコ
ン(Si)に近く、誘電率が小さく、しかも、内部回路
パターンによって形成されたキャパシタの静電容量の温
度変化率を容易に制御することができる多層基板用磁器
組成物を提供することにある。
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、比較的低温で焼結可能で、熱膨張係数がシリコ
ン(Si)に近く、誘電率が小さく、しかも、内部回路
パターンによって形成されたキャパシタの静電容量の温
度変化率を容易に制御することができる多層基板用磁器
組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多層基板用磁器
組成物は、コージェライトとB2O3とSiO2とからな
る主成分材料に副成分としてSrTiO3もしくはCa
TiO3を添加したことを特徴としている。
組成物は、コージェライトとB2O3とSiO2とからな
る主成分材料に副成分としてSrTiO3もしくはCa
TiO3を添加したことを特徴としている。
【0009】特に、前記主成分材料は、40重量%以上
85重量%以下のコージェライトと、B2O3に換算して
10重量%以上40重量%以下のホウ素と、SiO2に
換算して5重量%以上50重量%以下のシリコンとから
なる組成のものが好ましく、副成分は、主成分材料10
0重量部に対して20重量部以下とすることが好まし
い。
85重量%以下のコージェライトと、B2O3に換算して
10重量%以上40重量%以下のホウ素と、SiO2に
換算して5重量%以上50重量%以下のシリコンとから
なる組成のものが好ましく、副成分は、主成分材料10
0重量部に対して20重量部以下とすることが好まし
い。
【0010】
【作用】本発明の多層基板用磁器組成物はコージェライ
トとB2O3とSiO2を主成分材料としているので、ア
ルミナよりもかなり低い温度で焼結することができる。
このため、基板内部の回路パターンをタングステンやモ
リブデンのような高融点金属以外の比抵抗の小さなAg
系等の導電材料によって形成することができる。また、
誘電率がアルミナに比べて小さいので、回路パターンを
伝播する信号の遅延時間が小さくなる。
トとB2O3とSiO2を主成分材料としているので、ア
ルミナよりもかなり低い温度で焼結することができる。
このため、基板内部の回路パターンをタングステンやモ
リブデンのような高融点金属以外の比抵抗の小さなAg
系等の導電材料によって形成することができる。また、
誘電率がアルミナに比べて小さいので、回路パターンを
伝播する信号の遅延時間が小さくなる。
【0011】しかも、コージェライト−B2O3−SiO
2系主成分材料に副成分としてSrTiO3もしくはCa
TiO3を添加することにより、回路パターンによって
内部にキャパシタが形成された多層基板における当該キ
ャパシタの静電容量の温度変化率を小さくでき、さら
に、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加含有量を調
整することにより静電容量の温度変化率を適当な値にな
るように制御することができた。従って、例えば高周波
帯域用のLCR内蔵型多層基板用としても好適な磁器組
成物を得ることができた。
2系主成分材料に副成分としてSrTiO3もしくはCa
TiO3を添加することにより、回路パターンによって
内部にキャパシタが形成された多層基板における当該キ
ャパシタの静電容量の温度変化率を小さくでき、さら
に、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加含有量を調
整することにより静電容量の温度変化率を適当な値にな
るように制御することができた。従って、例えば高周波
帯域用のLCR内蔵型多層基板用としても好適な磁器組
成物を得ることができた。
【0012】また、熱膨張係数がSiの熱膨張係数に近
く、基板に搭載されるシリコンチップ等のICチップと
の熱膨張係数の差が小さくなるので、温度変化によって
多層基板とシリコンチップ等の間にサーマルストレスが
発生しにくくなり、ICチップにクラックが生じるのを
防止できる。
く、基板に搭載されるシリコンチップ等のICチップと
の熱膨張係数の差が小さくなるので、温度変化によって
多層基板とシリコンチップ等の間にサーマルストレスが
発生しにくくなり、ICチップにクラックが生じるのを
防止できる。
【0013】なお、コージェライト−B2O3−SiO2
系主成分材料100重量部に対するSrTiO3もしく
はCaTiO3の添加含有量が20重量部を超過する
と、多層基板用磁器組成物の比抵抗が小さくなり、誘電
率も高くなる。
系主成分材料100重量部に対するSrTiO3もしく
はCaTiO3の添加含有量が20重量部を超過する
と、多層基板用磁器組成物の比抵抗が小さくなり、誘電
率も高くなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明の多層基板用磁器組成物は、コージェライト−B2
O3−SiO2系主成分材料に副成分としてSrTiO3
もしくはCaTiO3を添加したものである。
発明の多層基板用磁器組成物は、コージェライト−B2
O3−SiO2系主成分材料に副成分としてSrTiO3
もしくはCaTiO3を添加したものである。
【0015】図1に示すものは、本発明に係る多層基板
用磁器組成物の主成分材料となるコージェライト−B2
O3−SiO2系セラミック材料の組成範囲を表わした組
成図である。多層基板用磁器組成物としては、一般に、
図1の斜線を施した領域の範囲内、すなわち、コージェ
ライトが40〜85重量%、B2O3が10〜40重量
%、SiO2が5〜50重量%の範囲内にあるコージェ
ライト−B2O3−SiO2系セラミック材料が用いられ
ており、本発明における主成分材料としても図1の斜線
領域内にあるコージェライト−B2O3−SiO2系セラ
ミック材料を用いる。
用磁器組成物の主成分材料となるコージェライト−B2
O3−SiO2系セラミック材料の組成範囲を表わした組
成図である。多層基板用磁器組成物としては、一般に、
図1の斜線を施した領域の範囲内、すなわち、コージェ
ライトが40〜85重量%、B2O3が10〜40重量
%、SiO2が5〜50重量%の範囲内にあるコージェ
ライト−B2O3−SiO2系セラミック材料が用いられ
ており、本発明における主成分材料としても図1の斜線
領域内にあるコージェライト−B2O3−SiO2系セラ
ミック材料を用いる。
【0016】ここで、コージェライトとは、E.N.レ
ビンほか(E.N.Levin et al.)による「セラミックのフ
ェーズダイアグラムズ(Phase Diagrams for Cerami
c)」〔The American Ceramic Society, Columbus, 196
4年発行〕の246ページのFig.712に示されてい
る組成範囲によって構成されたものである。具体的にい
うと、コージェライトとは、図2に示すように、MgO
とAl2O3とSiO2とからなる3元化合物であり、図
2中の斜線を施した領域の組成範囲内にあるものであ
る。例えば、コージェライト組成の一例としては2Mg
O・2Al2O3・5SiO2がある。
ビンほか(E.N.Levin et al.)による「セラミックのフ
ェーズダイアグラムズ(Phase Diagrams for Cerami
c)」〔The American Ceramic Society, Columbus, 196
4年発行〕の246ページのFig.712に示されてい
る組成範囲によって構成されたものである。具体的にい
うと、コージェライトとは、図2に示すように、MgO
とAl2O3とSiO2とからなる3元化合物であり、図
2中の斜線を施した領域の組成範囲内にあるものであ
る。例えば、コージェライト組成の一例としては2Mg
O・2Al2O3・5SiO2がある。
【0017】本発明の多層基板用磁器組成物において
は、上記コージェライト−B2O3−SiO2系主成分材
料に副成分としてSrTiO3もしくはCaTiO3を添
加している。主成分材料に副成分としてSrTiO3も
しくはCaTiO3を添加すると、従来のコージェライ
ト−B2O3−SiO2系セラミック材料が有していた特
性、すなわち、焼結温度が低い、熱膨張係数が小さくて
シリコンの熱膨張係数に近く、誘電率が小さいといった
特性を損うことなく、しかも、回路パターンによって多
層基板の内部に形成されたキャパシタの静電容量の温度
変化率を小さくできる。
は、上記コージェライト−B2O3−SiO2系主成分材
料に副成分としてSrTiO3もしくはCaTiO3を添
加している。主成分材料に副成分としてSrTiO3も
しくはCaTiO3を添加すると、従来のコージェライ
ト−B2O3−SiO2系セラミック材料が有していた特
性、すなわち、焼結温度が低い、熱膨張係数が小さくて
シリコンの熱膨張係数に近く、誘電率が小さいといった
特性を損うことなく、しかも、回路パターンによって多
層基板の内部に形成されたキャパシタの静電容量の温度
変化率を小さくできる。
【0018】ここで、静電容量Cの温度変化率とは、基
準温度T0(例えば、20℃)におけるキャパシタの静
電容量をC0、温度Tにおける静電容量をC=C0+ΔC
とするとき、次式中のA(ppm/℃)で表わされるもの
である。 ΔC/C0×106=A・(T−T0)
準温度T0(例えば、20℃)におけるキャパシタの静
電容量をC0、温度Tにおける静電容量をC=C0+ΔC
とするとき、次式中のA(ppm/℃)で表わされるもの
である。 ΔC/C0×106=A・(T−T0)
【0019】コージェライト−B2O3−SiO2系主成
分材料は、温度の上昇に伴って静電容量の変化ΔC/C
0が大きくなって正特性(A>0)を示し、SrTiO3
もしくはCaTiO3は、温度の上昇に伴って静電容量
の変化ΔC/C0が小さくなって負特性(A<0)を示
す。したがって、コージェライト−B2O3−SiO2系
主成分材料にSrTiO3もしくはCaTiO3を添加す
ることにより、多層基板用磁器組成物の静電容量の温度
変化率を制御することができる。特に、コージェライト
−B2O3−SiO2系主成分材料とSrTiO3もしくは
CaTiO3との割合を調整することによりΔC/C0と
温度Tの関係をフラットにすることができ、静電容量C
の温度変化率Aをほぼ0にする(A≒0)ことができ、
多層基板の電気的特性を安定させることができる。
分材料は、温度の上昇に伴って静電容量の変化ΔC/C
0が大きくなって正特性(A>0)を示し、SrTiO3
もしくはCaTiO3は、温度の上昇に伴って静電容量
の変化ΔC/C0が小さくなって負特性(A<0)を示
す。したがって、コージェライト−B2O3−SiO2系
主成分材料にSrTiO3もしくはCaTiO3を添加す
ることにより、多層基板用磁器組成物の静電容量の温度
変化率を制御することができる。特に、コージェライト
−B2O3−SiO2系主成分材料とSrTiO3もしくは
CaTiO3との割合を調整することによりΔC/C0と
温度Tの関係をフラットにすることができ、静電容量C
の温度変化率Aをほぼ0にする(A≒0)ことができ、
多層基板の電気的特性を安定させることができる。
【0020】副成分であるSrTiO3もしくはCaT
iO3の添加含有量は、コージェライト−B2O3−Si
O2系主成分材料100重量部に対して20重量部以下
とするのが好ましい。添加含有量が20重量部を超過す
ると、コージェライトリッチ系の主成分材料では焼結温
度が高くなり、B2O3−SiO2リッチ系の主成分材料
では機械的強度が低くなり、その結果、いずれの系の多
層基板用磁器組成物でも比抵抗が小さくなり、誘電率が
高くなるからである。
iO3の添加含有量は、コージェライト−B2O3−Si
O2系主成分材料100重量部に対して20重量部以下
とするのが好ましい。添加含有量が20重量部を超過す
ると、コージェライトリッチ系の主成分材料では焼結温
度が高くなり、B2O3−SiO2リッチ系の主成分材料
では機械的強度が低くなり、その結果、いずれの系の多
層基板用磁器組成物でも比抵抗が小さくなり、誘電率が
高くなるからである。
【0021】〔具体的実施例〕以下、本発明の実施例を
比較例とともにより具体的に説明する。
比較例とともにより具体的に説明する。
【0022】サンプルの作製 まず、主成分材料に添加物としてSrTiO3を添加し
たNo.1A〜12Aのサンプル(実施例サンプル)と、添
加物としてCaTiO3を添加したNo.1B〜12Bのサ
ンプル(実施例サンプル)と、SrTiO3もCaTi
O3も添加しないNo.13〜15のサンプル(比較例サン
プル)の多層基板用磁器組成物を以下のようにして作製
した。
たNo.1A〜12Aのサンプル(実施例サンプル)と、添
加物としてCaTiO3を添加したNo.1B〜12Bのサ
ンプル(実施例サンプル)と、SrTiO3もCaTi
O3も添加しないNo.13〜15のサンプル(比較例サン
プル)の多層基板用磁器組成物を以下のようにして作製
した。
【0023】[主成分材料の作製] まず、コージェラ
イトの原料であるSiO2、MgO〔または、MgC
O3〕およびAl2O3の粉末を秤量混合し、これらの混
合物を得た。つぎに、この混合物を1350〜1400
℃で仮焼し、図2の斜線領域で示した組成域内にあるコ
ージェライト仮焼物を準備した。
イトの原料であるSiO2、MgO〔または、MgC
O3〕およびAl2O3の粉末を秤量混合し、これらの混
合物を得た。つぎに、この混合物を1350〜1400
℃で仮焼し、図2の斜線領域で示した組成域内にあるコ
ージェライト仮焼物を準備した。
【0024】つぎに、このコージェライト仮焼物、B2
O3〔または、BNもしくはB4C〕の粉末、SiO2の
粉末を秤量混合し、これらの混合物を得た。ついで、こ
れらの混合物を800〜900℃の温度で仮焼した後、
粉砕して粉末とし、コージュライト、SiO2及びB2O
3の組成比(重量%)が表1の「主成分組成」の欄に示
すような組成比となったNo.1A〜12A、No.1B〜1
2BおよびNo.13〜15の各サンプルのコージェライ
ト−B2O3−SiO2系主成分材料を得た。
O3〔または、BNもしくはB4C〕の粉末、SiO2の
粉末を秤量混合し、これらの混合物を得た。ついで、こ
れらの混合物を800〜900℃の温度で仮焼した後、
粉砕して粉末とし、コージュライト、SiO2及びB2O
3の組成比(重量%)が表1の「主成分組成」の欄に示
すような組成比となったNo.1A〜12A、No.1B〜1
2BおよびNo.13〜15の各サンプルのコージェライ
ト−B2O3−SiO2系主成分材料を得た。
【0025】[主成分材料と副成分材料の調合] 添加
物として有機バインダ及びSrTiO3およびCaTi
O3を準備し、上記コージェライト−B2O3−SiO2系
主成分材料100重量部に対して適当量の有機バインダ
と、表1の「副成分」の「SrTiO3」および「Ca
TiO3」の欄に示す割合(重量部)のSrTiO3もし
くはCaTiO3を秤量混合し、混練してスラリを得
た。
物として有機バインダ及びSrTiO3およびCaTi
O3を準備し、上記コージェライト−B2O3−SiO2系
主成分材料100重量部に対して適当量の有機バインダ
と、表1の「副成分」の「SrTiO3」および「Ca
TiO3」の欄に示す割合(重量部)のSrTiO3もし
くはCaTiO3を秤量混合し、混練してスラリを得
た。
【0026】
【表1】
【0027】なお、表1中の副成分材料の添加量は、主
成分材料であるコージェライト−SiO2−B2O3系セ
ラミック材料に対する外添加量であり、より具体的に
は、コージェライト中への固溶量とSiO2−B2O3中
への添加量とを合わせたものである。
成分材料であるコージェライト−SiO2−B2O3系セ
ラミック材料に対する外添加量であり、より具体的に
は、コージェライト中への固溶量とSiO2−B2O3中
への添加量とを合わせたものである。
【0028】[磁器組成物の焼成] こうして得たスラ
リをドクターブレード法により厚さ1mmのシート状に
成形し、成形されたセラミックグリーンシートを縦30
mm、横10mmの寸法にカットした。この後、水蒸気
中に通過させた窒素ガスをキャリアガスとする窒素−水
蒸気の還元性もしくは非酸化性雰囲気中において、90
0℃の温度でセラミックグリーンシートを予備焼成して
有機バインダ成分を燃焼させ、さらに表1の「焼結温
度」の欄に示す温度(900〜1020℃)で1時間本
焼成し、目的とする板状の多層基板用磁器組成物を得
た。
リをドクターブレード法により厚さ1mmのシート状に
成形し、成形されたセラミックグリーンシートを縦30
mm、横10mmの寸法にカットした。この後、水蒸気
中に通過させた窒素ガスをキャリアガスとする窒素−水
蒸気の還元性もしくは非酸化性雰囲気中において、90
0℃の温度でセラミックグリーンシートを予備焼成して
有機バインダ成分を燃焼させ、さらに表1の「焼結温
度」の欄に示す温度(900〜1020℃)で1時間本
焼成し、目的とする板状の多層基板用磁器組成物を得
た。
【0029】また、上記セラミックグリーンシートを縦
3mm、横40mmの短冊状にカットし、これを積層し
て200kg/cm2の圧力で加圧して各辺の寸法が約4m
m、3mm及び40mmの角柱状にし、上記板状の多層
基板用磁器組成物と同じ条件で焼成し、目的とする角柱
状の多層基板用磁器組成物を得た。
3mm、横40mmの短冊状にカットし、これを積層し
て200kg/cm2の圧力で加圧して各辺の寸法が約4m
m、3mm及び40mmの角柱状にし、上記板状の多層
基板用磁器組成物と同じ条件で焼成し、目的とする角柱
状の多層基板用磁器組成物を得た。
【0030】特性の測定 以上のようにして作製したサンプルNo.1A〜12A、
サンプルNo.1B〜12BおよびサンプルNo.13〜15
の各磁器組成物について、各々の比誘電率、比抵抗、気
孔率、熱膨張係数、抗折強度及び静電容量の温度変化率
を測定した。ここで、熱膨張係数及び抗折強度の測定に
は、角柱状の多層基板用磁器組成物を用い、それ以外の
測定には、板状の多層基板用磁器組成物を用いた。
サンプルNo.1B〜12BおよびサンプルNo.13〜15
の各磁器組成物について、各々の比誘電率、比抵抗、気
孔率、熱膨張係数、抗折強度及び静電容量の温度変化率
を測定した。ここで、熱膨張係数及び抗折強度の測定に
は、角柱状の多層基板用磁器組成物を用い、それ以外の
測定には、板状の多層基板用磁器組成物を用いた。
【0031】また、比誘電率は、周波数1MHzで測定
した。比抵抗(Ω・cm)は、各磁器組成物に100Vの
直流電圧を印加して測定した。気孔率(%)は、磁器組
成物を水中に浸漬させて浮力から密度を求める、いわゆ
るアルキメデス法によって測定された密度から算出した
ものである。線熱膨張係数α(℃-1)は、室温T1で長
さL(mm)の磁器組成物をT2=500℃まで加熱し、
そのとき磁器組成物の見掛けの伸びΔL(mm)を測定
し、次式 α={ΔL/〔L(T2−T1)〕}+αS より算出した。ただし、αSはスケールとして用いた石
英ガラス(SiO2)の熱膨張係数である。抗折強度(k
g/cm2)は、JIS規格(R1601)の3点曲げ法に
従って測定した。静電容量の温度変化率は、上記磁器組
成物の両面に電極膜を設けて静電容量がCのキャパシタ
を形成し、雰囲気温度Tを変化させたときに静電容量の
変化ΔC/C0を次式 (ΔC/C0)×106=A・(T−T0) でトレースし、その係数から温度変化率A(ppm/℃)
を求めた。但し、C0はT=20℃のときの静電容量で
ある。
した。比抵抗(Ω・cm)は、各磁器組成物に100Vの
直流電圧を印加して測定した。気孔率(%)は、磁器組
成物を水中に浸漬させて浮力から密度を求める、いわゆ
るアルキメデス法によって測定された密度から算出した
ものである。線熱膨張係数α(℃-1)は、室温T1で長
さL(mm)の磁器組成物をT2=500℃まで加熱し、
そのとき磁器組成物の見掛けの伸びΔL(mm)を測定
し、次式 α={ΔL/〔L(T2−T1)〕}+αS より算出した。ただし、αSはスケールとして用いた石
英ガラス(SiO2)の熱膨張係数である。抗折強度(k
g/cm2)は、JIS規格(R1601)の3点曲げ法に
従って測定した。静電容量の温度変化率は、上記磁器組
成物の両面に電極膜を設けて静電容量がCのキャパシタ
を形成し、雰囲気温度Tを変化させたときに静電容量の
変化ΔC/C0を次式 (ΔC/C0)×106=A・(T−T0) でトレースし、その係数から温度変化率A(ppm/℃)
を求めた。但し、C0はT=20℃のときの静電容量で
ある。
【0032】上記のような測定方法により測定した結果
も表1に示してある。なお、比抵抗の欄の値は対数によ
って表わしている。つまり、Ω・cmの単位で測定した比
抵抗の値をρとして、log10ρで表わしている。
も表1に示してある。なお、比抵抗の欄の値は対数によ
って表わしている。つまり、Ω・cmの単位で測定した比
抵抗の値をρとして、log10ρで表わしている。
【0033】表1に示した測定結果によれば、比誘電
率、比抵抗、気孔率については、No.1A〜12A及びN
o.1B〜12Bのサンプル(実施例)はNo.13〜15
のサンプル(比較例)とほとんど同じ値が得られた。し
たがって、本発明によれば、従来のコージェライト−B
2O3−SiO2系多層基板用組成物と同じ良好な特性を
保持している。さらに、抗折強度は、SrTiO3もし
くはCaTiO3の添加によって大きくなった。
率、比抵抗、気孔率については、No.1A〜12A及びN
o.1B〜12Bのサンプル(実施例)はNo.13〜15
のサンプル(比較例)とほとんど同じ値が得られた。し
たがって、本発明によれば、従来のコージェライト−B
2O3−SiO2系多層基板用組成物と同じ良好な特性を
保持している。さらに、抗折強度は、SrTiO3もし
くはCaTiO3の添加によって大きくなった。
【0034】また、熱膨張係数は、No.1A〜12A及
びNo.1B〜12Bのサンプル(実施例)はNo.13〜1
5のサンプル(比較例)と同程度の値であるが、SrT
iO3もしくはCaTiO3の添加量を調整することによ
って調節することができ、シリコンの熱膨張係数と等し
くなるように調節することができる。
びNo.1B〜12Bのサンプル(実施例)はNo.13〜1
5のサンプル(比較例)と同程度の値であるが、SrT
iO3もしくはCaTiO3の添加量を調整することによ
って調節することができ、シリコンの熱膨張係数と等し
くなるように調節することができる。
【0035】さらに、静電容量の温度変化率Aは、No.
13〜15のサンプル(比較例)では90〜100ppm
/℃であるのに対し、No.1A〜12AおよびNo.1B〜
12Bのサンプル(実施例)では90〜5ppm/℃とな
った。しかも、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加
量を変化させることによって温度変化率Aを調整するこ
とができ、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加量を
増加させることによって静電容量の温度変化率Aを小さ
くすることができた。
13〜15のサンプル(比較例)では90〜100ppm
/℃であるのに対し、No.1A〜12AおよびNo.1B〜
12Bのサンプル(実施例)では90〜5ppm/℃とな
った。しかも、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加
量を変化させることによって温度変化率Aを調整するこ
とができ、SrTiO3もしくはCaTiO3の添加量を
増加させることによって静電容量の温度変化率Aを小さ
くすることができた。
【0036】また、No.1A〜12A及びNo.1B〜12
Bのサンプルの焼成温度もNo.13〜15のサンプルと
ほとんど変らず、アルミナに比べて低い温度で焼成する
ことができた。
Bのサンプルの焼成温度もNo.13〜15のサンプルと
ほとんど変らず、アルミナに比べて低い温度で焼成する
ことができた。
【0037】
【発明の効果】本発明による磁器組成物は、アルミナよ
りもかなり低い温度で焼結するので、焼結に要するエネ
ルギーを節約でき、エネルギーコストを低減できる。さ
らに、焼結温度が低いので、基板内部の回路パターンを
形成するための導電材料がタングステンやモリブデンの
ような高融点金属に限定されず、比抵抗の小さなAg系
等の導電材料によって回路パターンを形成することがで
き、回路パターンの電気抵抗を小さくすることができ
る。
りもかなり低い温度で焼結するので、焼結に要するエネ
ルギーを節約でき、エネルギーコストを低減できる。さ
らに、焼結温度が低いので、基板内部の回路パターンを
形成するための導電材料がタングステンやモリブデンの
ような高融点金属に限定されず、比抵抗の小さなAg系
等の導電材料によって回路パターンを形成することがで
き、回路パターンの電気抵抗を小さくすることができ
る。
【0038】また、この多層基板用磁器組成物は、熱膨
張係数がシリコンの熱膨張係数に近いので、基板に搭載
されるシリコンチップ等のICチップとの熱膨張係数の
差が小さくなり、ICチップに発生するサーマルストレ
スを小さくでき、ICチップのクラックの発生を防止で
きる。
張係数がシリコンの熱膨張係数に近いので、基板に搭載
されるシリコンチップ等のICチップとの熱膨張係数の
差が小さくなり、ICチップに発生するサーマルストレ
スを小さくでき、ICチップのクラックの発生を防止で
きる。
【0039】さらに、多層基板用磁器組成物の誘電率も
アルミナに比べて小さいので、回路パターンを伝播する
信号の遅延時間が小さくなる。
アルミナに比べて小さいので、回路パターンを伝播する
信号の遅延時間が小さくなる。
【0040】しかも、上記主成分材料にSrTiO3も
しくはCaTiO3を添加することにより、回路パター
ンによってキャパシタが形成された容量内蔵型の多層基
板における当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小
さくでき、さらに、SrTiO3もしくはCaTiO3の
添加含有量を調整することにより静電容量の温度変化率
を適当な値になるように制御することができる。従っ
て、静電容量の変化が小さくなって温度変化に対して安
定となり、例えば高周波帯域用のLCR内蔵型多層基板
用としても好適な磁器組成物を得ることができる。
しくはCaTiO3を添加することにより、回路パター
ンによってキャパシタが形成された容量内蔵型の多層基
板における当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小
さくでき、さらに、SrTiO3もしくはCaTiO3の
添加含有量を調整することにより静電容量の温度変化率
を適当な値になるように制御することができる。従っ
て、静電容量の変化が小さくなって温度変化に対して安
定となり、例えば高周波帯域用のLCR内蔵型多層基板
用としても好適な磁器組成物を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例による多層基板用磁器組成物
の主成分材料であるコージェライト−B2O3−SiO2
系セラミック材料の組成範囲を示す組成図である。
の主成分材料であるコージェライト−B2O3−SiO2
系セラミック材料の組成範囲を示す組成図である。
【図2】コージェライトの組成範囲を示す組成図であ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−270899(JP,A) 特開 平5−211006(JP,A) 特開 平2−64059(JP,A) 特開 平3−83850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/195
Claims (2)
- 【請求項1】 コージェライトとB2O3とSiO2とか
らなる主成分材料に副成分としてSrTiO3もしくは
CaTiO3を添加したことを特徴とする多層基板用磁
器組成物。 - 【請求項2】 前記主成分材料が、40重量%以上85
重量%以下のコージェライトと、B2O3に換算して10
重量%以上40重量%以下のホウ素と、SiO2に換算
して5重量%以上50重量%以下のシリコンとから成
り、 当該主成分材料100重量部に対し、20重量部以下の
前記副成分を添加したことを特徴とする請求項1に記載
の多層基板用磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04303063A JP3082478B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 多層基板用磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04303063A JP3082478B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 多層基板用磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128028A JPH06128028A (ja) | 1994-05-10 |
JP3082478B2 true JP3082478B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=17916462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04303063A Expired - Fee Related JP3082478B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 多層基板用磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3082478B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP04303063A patent/JP3082478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06128028A (ja) | 1994-05-10 |
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