JP3082016U - クッション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション全体の形崩れや中材の片寄り
を防ぐと共に、身体とのフィット性をより一層向上させ
たクッションを提供する。 【解決手段】 少なくとも被覆材２と、該被覆材２内に
収容された中材１０とを備えたクッション１において、
該クッション１の、身体と接する面の被覆材２が伸縮性
布材５よりなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、クッションに関し、特には、座具、枕またはマットレス等の寝具と して利用されるクッションに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、クッションは、一般的には円筒状や矩形状を呈しており、織布また は不織布等で形成された被覆材と、該被覆材の内部に収容された、綿や発泡ウレ タン等の緩衝性を有する中材とで形成されている。また、クッション中央部また はクッション全面には、使用中による中材の片寄りを防ぐためのキルティング加 工が施されているものもある。

【０００３】 被覆材内に緩衝性を有する中材を収容したクッションは、臀部下部に敷設する 座具として使用されたり、横臥した状態で枕替わりに使用されたり、または大型 クッションはマットレスとして幅広く利用されたりしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のクッションにおいては、中材を単一素材の被覆材にて覆ってい る場合が多く、使用中においてクッション全体の形崩れが生じ、身体へのフィッ ト感が低減するという問題があった。

【０００５】 また、中材の片寄りを防ぐためにキルティング加工を施した場合には、クッシ ョン全体が薄状となる傾向にあり、却って緩衝性が低下してしまうという問題も あった。

【０００６】 そこで本考案の目的は、上記の問題を解消して、クッション全体の形崩れや中 材の片寄りを防ぐと共に、身体とのフィット性をより一層向上させたクッション を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の構成とする ことにより上記目的を達成し得ることを見出し、本考案を完成するに至った。 即ち、本考案のクッションは、少なくとも被覆材と、該被覆材内に収容された 中材とを備えたクッションにおいて、該クッションの、身体と接する面の被覆材 が伸縮性布材よりなることを特徴とするものである。これにより、かかるクッシ ョンを座具、枕またはマットレスとして使用した場合、身体の形状に沿って伸縮 性布材が自在に伸縮されるので、使用中における優れたフィット感や安定性が得 られる。

【０００８】 また、本考案のクッションは、前記中材として小粒状の発泡ビーズを用いるこ とが好ましい。中材を小粒状の発泡ビーズにて形成することにより、発泡ビーズ が被覆材内で自在に移行するため、クッションの形崩れや中材の片寄りを防ぐと 共に、より一層のフィット感が得られる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のクッションの実施の一形態を図面に基づいて説明する。 図１および図２に示す本考案の好適例のクッション１は、座布団や背中当て等 の座具として、または枕やマットレス等の寝具として利用できるものである。本 考案のクッション１は、被覆材２と、被覆材２内に収容された中材１０とを備え るものであれば、その形状については円筒状、矩形状等特に限定されるものでは ない。

【００１０】 身体と直接接することのない部分の被覆材２は、例えば、合成皮革等の素材で あってもよく、特にこの部分の素材については限定されるものではない。また、 被覆材２の側面には開口部３が設けられている。開口部３にはファスナーが縫合 されており、ファスナーを開閉することにより、内部の中材１０を容易に出入す ることができる。

【００１１】 被覆材２の上部４であって身体ａと接する部分は、伸縮性布材５が用いられて いる。伸縮性布材５には、ポリウレタン、ポリエステルやナイロン等の入手容易 な素材を使用することが好ましく、かかる素材を単体でまたは混紡して伸縮性を 有するように織ったり編んだ状態で形成してもよい。

【００１２】 被覆材２の内部に収容される中材１０としては、小粒状の発泡ビーズ１１を使 用することが好ましい。発泡ビーズ１１は、その大きさや素材について特に限定 されるものではないが、ポリスチレンを発泡剤にて膨らませ、直径約３ｍｍ程度 の小球体に形成したもので、軽量で緩衝性に優れた特性を有するものが好適であ る。また、発泡ビーズ１１を袋に収容したものを中材１０としてもよい（図示せ ず）。

【００１３】 発泡ビーズ１１の量についても、特に限定されるものではない。例えば、発泡 ビーズ１１を被覆材２の内部に大量に収容させた場合には、クッション１の使用 感は安定感のあるやや堅めなものとなる。使用者は好みや用途に応じて適宜発泡 ビーズ１１の量を変更することができる。

【００１４】 発泡ビーズ１１を被覆材２の内部に収容することにより、発泡ビーズ１１が被 覆材２内で自在に移行するため、クッション１の形崩れや中材の片寄りを防ぐと 共に、身体へのフィット感や安定性がより一層向上する。

【００１５】 本考案のクッションの使用方法を図３乃至図５に基づいて説明する。 図３は、本考案のクッション１を座具として使用した状態を表す全体断面図で ある。この場合、身体ａの臀部や太腿の形状に沿って伸縮性布材５が自在に伸縮 されると共に、発泡ビーズ１１が被覆材２内で自在に移行するため、着座中にお ける優れたフィット感や安定性が得られる。

【００１６】 図４は、横臥した状態でテレビ等を観る場合にクッション１を枕等の簡易寝具 として使用した状態を表す断面図である。この場合、身体ａの肘や脇の形状に沿 って伸縮性布材５が自在に伸縮されると共に、発泡ビーズ１１が被覆材２内で自 在に移行するため、横臥中における優れたフィット感や安定性が得られる。また 、クッション１に頭を載せ、通常の枕として使用しても同様の効果が得られる。

【００１７】 図５は、クッション１を大型に形成してマットレス等の寝具として使用した状 態を表す断面図である。この場合、身体ａの頭部、背部、臀部または脚部の形状 に沿って伸縮性布材５が自在に伸縮されると共に、発泡ビーズ１１が被覆材２内 で自在に移行するため、横臥中における優れたフィット感や安定性が向上し、快 適な安眠が得られる。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案のクッションは上述の構成とすることで以下 に示す効果を奏するものである。

【００１９】 クッションの上面であって、身体と接する部分に伸縮性布材を設けたことによ り、かかるクッションを座具、枕またはマットレスとして使用した場合、身体の 形状に沿って伸縮性布材が自在に伸縮されるため、使用中における優れたフィッ ト感が得られる。

【００２０】 また、中材を小粒状の発泡ビーズにて形成することにより、発泡ビーズが被覆 材内で自在に移行するため、クッションの形崩れや中材の片寄りを防ぐと共に、 より一層のフィット感と安定性が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態に係るクッションの一部
を欠切した状態を表す全体斜視図である。

【図２】図１に示すクッションの全体断面図である。

【図３】図１に示すクッションを座具として使用した状
態を表す断面図である。

【図４】図１に示すクッションを枕として使用した状態
を表す断面図である。

【図５】図１に示すクッションをマットレスとして使用
した状態を表す断面図である。

【符号の説明】

１ クッション ２ 被覆材 ３ 開口部 ４ 上部 ５ 伸縮性布材 １０ 中材 １１ 発泡ビーズ ａ 身体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも被覆材と、該被覆材内に収容
   された中材とを備えたクッションにおいて、該クッショ
   ンの、身体と接する面の被覆材が伸縮性布材よりなるこ
   とを特徴とするクッション。
2. 【請求項２】 前記中材として小粒状の発泡ビーズを用
   いた請求項１記載のクッション。