JP3132068U - 枕装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者に対して、頸部への負担を軽減した自然な姿勢で支持することにより快適な睡眠を提供する。
【解決手段】略楔状の台座ブロック体3と略楔状の背当てブロック体4を相対する背高部位3B、4B側で突き合わせて受け凸部を構成するとともに台座ブロック体3の傾斜主面3A上に枕体2を載置する。枕体2に頭部を載せて寝る使用者に対して背当てブロック体4により背中から肩口をゆるやかに持ち上げて背筋や腰を伸ばした姿勢とするとともに、受け凸部により首筋を伸ばして咽喉を開き楽な呼吸やのどの渇きを抑制する。
【選択図】図2

Description

本考案は、使用者に対して快適な安眠を提供する枕装置に関する。
枕は、快適な安眠や健康生活の極めて重要なアイテムであり、本来寝た状態でも立った状態と同等の自然な姿勢とすることにより頸椎を保持する基本的な機能を有しており、例えば高さ、素材、硬さや感触或いは大きさ等の様々な条件により選択される。枕は、個々の使用者が体に合わないものを使用することにより首、背中、或いは肩、腰等の身体各部に大きな負担をかけてこりや痛みを引き起こす大きな原因となる。一方、枕は、かかる機能的な「体に適合する」条件ばかりでなく、個々の使用者が慣れ等による感覚的な寝やすさも大きな要件として選択される。
枕には、従来様々な形態や素材を有するものが提供されている。例えば、特許文献1には、タイマ或いは手動により電動で高さが可変可能な枕と敷布団を組み合わせた寝具が開示されている。特許文献2には、側面に湾曲した傾斜状凹部を形成し、この傾斜状凹部に身体の一部が当たることで隙間を吸収閉塞して補整される体位安定補整枕が開示されている。なお、寝具については、例えば敷布団或いはマット等の長尺ものについて、複数の折り畳み部位を設けて未使用時に折り畳むことにより小型化が図られるようにしたものも提供されている(例えば特許文献3を参照)。
特開2000−270988号公報 特開2001−112599号公報 実開平6−55456号公報
ところで、従来の枕は、もっぱら頭部のみを支えるものでありかつある程度の高さと変形自在な構造であることから、使用者が頭部を深く載せて使用した場合に頸部を過度な角度で略へ字状に曲げた状態とするとともに浅く載せて使用した場合に頸部を過度な角度で略逆へ字状に曲げた状態とする。従来の枕は、このために使用者の頸部に負担を与えて快適な安眠を妨げるとともに身体各部に上述した痛みの発生等を生じさせてしまう。
上述した特許文献1或いは特許文献2に開示される枕は、ある程度頸部を支える部位を有して頭部から背中に向かって一定の傾斜角が付されるように構成することにより、頸部における大きな曲がりが抑制されるようにする。また、かかる枕は、肩口から掛け布団の中への風の入り込みを抑制し、冬期等において保温性の向上が図られるようにする。
しかしながら、上述した各先願に開示された枕においては、頭部を支える部位と背中を支える部位とが一体に構成された構造であることから、比較的柔らかで頭部を包み込むようにして支える枕部位とある程度の反発力を以って背中を支える敷き布団部位の両方の特性を備えることが困難であった。したがって、かかる各先願に開示された枕においては、いずれか一方の特性を犠牲にせざるを得ず、使用者が快適に安眠できないことから普及されるていない。また、かかる枕は、全体として大形であり、取り扱いが面倒であるとともに未使用時に押し入れ等にしまう場合に大きなスペースを占有するといった問題もある。さらに、かかる枕は、もっぱら頭部と背中をなだらかな状態で支持する構造であって頸部自体を直接最適な状態で支持する構造では無いことから、頸部に大きな負担をかけて安眠の妨げや身体各部の痛み発生等を解消し得ない。
したがって、本考案は、使用状態において使用者の頸部への負担を軽減し自然な姿勢に支持することにより快適な安眠を提供する枕装置を提供することを目的に提案されたものである。
上述した目的を達成する本考案にかかる枕装置は、布袋に適宜の充填材を充填して形成された枕体と、この枕体を所定の角度を付して載置させる台座ブロック体と、使用者の肩口から背中部分を支持する背当てブロック体を組み合わせて構成される。枕装置は、枕体が、布袋内に従来一般に用いられる充填材、例えばそば殻、籾殻、羽毛等の天然素材や、プラスチック粒体或いはフォームラバー等の合成樹脂材等からなる適宜の充填材を充填して全体略矩形マット状に形成される。枕装置は、台座ブロック体が、枕体の充填材よりも硬く弾力性や通気性を有する低反発素材、例えばウレタンフォームや発泡スチロール等の発泡樹脂材等が用いられ、一方側から他方側に向かって次第に甲高とすることにより枕体を載置する傾斜主面を構成した全体略楔状に形成されるとともに、甲高部位側の傾斜主面に幅方向の全域に亘って突出する略1/4円形断面の第1受け凸部半体が一体に形成される。枕装置は、背当てブロック体が、枕体よりも硬くかつ台座ブロック体よりも柔かな低反発素材、例えば柔軟性や弾力性或いは通気性を有するウレタンフォーム等が用いられ、一方側から他方側に向かって次第に甲高とすることにより使用者の肩口から背中部分を支持する傾斜主面を構成した全体略楔状に形成されるとともに、甲高部位側の傾斜主面に幅方向の全域に亘って突出する略1/4円形断面の第2受け凸部半体が一体に形成される。
枕装置は、枕体を載置した台座ブロック体に対して背当てブロック体が、それぞれの甲高部位側の相対する側面を突き合わせて組み合わされることにより、第1受け凸部半体と第2受け凸部半体が突き合わされて長さ方向の略中央部において幅方向の全域に亘って突出する断面略半円形の受け凸部を構成する。枕装置は、この状態で台座ブロック体の傾斜主面上に枕体を載置して用いられる。
枕装置においては、台座ブロック体の傾斜主面上に載置した枕体に頭部を載せて寝る使用者に対して、背当てブロック体により使用者の肩口部位から背中部位を次第に低い状態にして支持するとともに台座ブロック体と背当てブロック体により構成される受け凸部が頸部をやや押し上げるようにして支持する。枕装置においては、使用者に対して、台座ブロック体がその傾斜主面により枕体に載せた頭部を頂頭部側に向かって次第に低い状態とするとともに、背当てブロック体がその傾斜主面により背中部位から肩口部位をゆるやかに持ち上げて背筋や腰を伸ばした姿勢とするとともに頸椎を無理の無い状態に保持する。枕装置においては、使用者に対して受け凸部が首筋を伸ばして咽喉を開くようにして楽な呼吸やのどの渇きを抑制した状態で支持することにより快適な安眠を提供する。枕装置においては、硬さを異にする枕体と台座ブロック体と背当てブロック体が使用者の各部位にフィットすることで安定した状態に保持し、肩口からの風の入り込みを抑制して保温性の向上が図られるようにする。
本考案にかかる枕装置によれば、略楔状の台座ブロック体と略楔状の背当てブロック体とを甲高部位で相対して突き合わせて組み合わせることにより受け凸部を構成するとともに台座ブロック体の傾斜主面上に枕体を載置して用いることから、枕体に頭部を載せて寝る使用者に対して背当てブロック体により背中部位から肩口部位をゆるやかに持ち上げて背筋や腰を伸ばした姿勢とするとともに受け凸部により頸部をしっかりと支持して首筋を伸ばすことにより咽喉を開いて楽な呼吸やのどの渇きを抑制した状態で支持することにより快適な安眠を提供する。
以下、本考案の実施の形態として図面に示した枕装置1について詳細に説明する。枕装置1は、図1乃至図3に示すように、それぞれ詳細を後述する独立の部材として形成された枕体2と、台座ブロック体3と、背当てブロック体4とを組み合わせて構成する。枕装置1は、詳細を後述するように台座ブロック体3と背当てブロック体4がそれぞれ略楔状に形成され、台座ブロック体3上に枕体2が載置される。枕装置1は、台座ブロック体3と背当てブロック体4が甲高部位側の相対する側面を突き合わせて折り畳み自在に組み合わされるとともに、この突き合わせ部位の上面に幅方向の全域に亘って突出する断面略半円形の受け凸部5を構成する。なお、枕装置1は、枕体2と台座ブロック体3と背当てブロック体4を布製等の袋体内に装填して用いるようにしてもよい。
枕装置1は、図1に示すように例えば敷き布団6上に載置され、頭部8を枕体2に載せて寝た使用者7の各部位を自然な状態で支持することにより快適な安眠を提供する。枕装置1は、使用者7が好みの充填材を充填した枕体2を用いることにより、違和感を生じさせることなく用いることを可能とする。枕装置1は、枕体2に載せた使用者7の頭部8を頂頭部8A側に向かって次第に低い状態とするようにして支持する。枕装置1は、受け凸部5により使用者7の頸部9をやや持ち上げた状態で支持するとともに、頸部9を頂点として肩口10から背中11に向かって次第に低い状態とするようにして上半身部分を支持する。
枕装置1は、使用者7の頸部9をやや持ち上げた状態で支持することにより、首筋を伸ばして咽喉を開く状態とし、睡眠中に楽な呼吸が行われるようにするとともにのどの渇きが抑制されるようにする。枕装置1は、背中11から肩口10に向かってゆるやかに持ち上げた状態で支持することにより、使用者7の頸部9に大きな曲がりが生じないようにするとともに背筋や腰を伸ばした姿勢とすることにより首筋、背中11、或いは肩や腰等の身体各部に対する負担を軽減してこりや痛みの発生を抑制する。枕装置1は、背当てブロック体4が肩口10を支えることにより敷き布団6や図示しない掛け布団との間の隙間量が低減されるようにし、肩口10からの風の入り込みを抑制して保温性の向上が図られるようにする。
枕体2は、従来の枕と同様に布袋の内部に適宜の充填材を充填して全体略矩形マット状に形成される。枕体2は、後述するように台座ブロック体3上に重ね合わせて用いることから、単独で使用する従来の枕よりもやや薄厚に形成したものを用いることが好ましい。枕体2は、現在最も用いられている43×63外形の枕とほぼ同等の大きさを基本とするが、適宜の大きさのものを用いることが可能である。枕体2は、充填材として、使用者7に対してほどよく変形して頭部8を支える硬さと好みの感触を与えるとともに通気性を有するものを用いることが好ましい。
枕体2は、従来の枕に用いられている充填材と同様に、そば殻、籾殻、パンヤ、羽毛、羽根、ラテックス等の天然素材や、パイプ形状、ビーズ形状、球形、そらまめ形状に形成されたプラスチック粒体或いはフォームラバー等の合成樹脂材等を単独或いはこれらを混合した充填材が用いられる。枕体2は、これら素材を選択するとともに例えばファスナ付きの布袋内に適宜の充填量を以って充填材を布袋内に充填することにより、高さや硬さ或いは感触が調整される。
枕体2には、図2に示すように幅方向の一方側に複数個の短冊状第1面ファスナ片12(12A〜12C)が設けられている。面ファスナは、周知のように例えば多数のフック状繊維を形成した係合シート体とパイル状或いはループ状繊維を形成した受けシート体により構成され、各シート体を押し付けることによりフックとパイルが絡み合って接合が行われるとともに、各シート体を引き剥がすことによりフックとパイルの絡み合いが解除されて分離することを可能とする。
各第1面ファスナ片12は、例えば係合シート体を所定の幅で短冊状に切断し、フック形成面を表面側にして一端側を枕体2の底面に互いに所定の間隔を以って幅方向に並んで設けられる。枕体2は、詳細を後述するように各第1面ファスナ片12を台座ブロック体3側に設けた第2面ファスナ片13とともに背当てブロック体4側に設けた受け面ファスナシート14に接合することにより、台座ブロック体3とともに背当てブロック体4に対して着脱自在かつ折り畳み自在に組み合わされる。
台座ブロック体3は、枕体2よりも硬くかつ弾力性や通気性を有する低反発素材、例えば発泡スチロール等の発泡樹脂材やウレタンフォーム等を素材にして形成される。台座ブロック体3は、使用者7が頭部8を枕体2に載せた状態でも多少の弾性変形を生じるがほとんど形状変化を生じることなく枕体2を支える硬さを有する素材により形成されることが好ましい。
台座ブロック体3は、図2及び図3に示すように、外形寸法が枕体2よりもややこぶりな横長矩形の平面形状とされるとともに縦幅方向の一方側を甲高として(甲高部3B)、他方(先端部3C)側に向かって次第にその高さが低くなるようにして傾斜主面3Aを構成した全体略楔状のブロック体に形成される。台座ブロック体3は、後述するように甲高部3B側の側面3Dを突き合わせ面として背当てブロック体4と組み合わされる。
台座ブロック体3には、甲高部3B側において傾斜主面3Aから突出する第1受け凸部半体15が一体に形成される。第1受け凸部半体15は、側面3Dに沿って傾斜主面3Aに幅方向の全域に亘って所定の高さを有して一体に突出形成される。第1受け凸部半体15は、先端部3C側から円弧状に立ち上がり側面3Dにおいて垂直面となる略1/4円形断面の凸部からなる。台座ブロック体3は、先端部3Cが薄厚であり、また第1受け凸部半体15の最大高さが25cm乃至30cm程度となる厚みを以って形成される。
台座ブロック体3には、図2に示すように甲高部3B側の底面に短冊状の第2面ファスナ片13(13A、13B)が設けられている。各第2面ファスナ片13も、上述した枕体2の第1面ファスナ片12と同様に係合シート体を所定の幅で短冊状に切断し、フック形成面を表面側にして一端側を台座ブロック体32の底面に互いに所定の間隔を以って幅方向に並んで設けられる。台座ブロック体3は、背当てブロック体4側に設けた受け面ファスナシート14に接合することにより、枕体2とともに背当てブロック体4に対して着脱自在かつ折り畳み自在に組み合わされる。
各第2面ファスナ片13は、詳細を後述するように背当てブロック体4に対して台座ブロック体3と枕体2を組み合わせた状態で、背当てブロック体4側に設けた受け面ファスナシート14に接合される。各第2面ファスナ片13は、受け面ファスナシート14に対してそれぞれ枕体2の各第1面ファスナ片12の間に位置して受け面ファスナシート14に接合されるようにする。
以上のように構成した台座ブロック体3には、図1及び図3に示すように、傾斜主面3A上に枕体2を載置する。台座ブロック体3は、ややこぶりの外形であることから枕体2の外周部が外側にはみでるようにして載置されるとともに、この枕体2が甲高部3B側においてやや高く先端部3C側に向かって次第に低くなる傾いた状態で載置されるようにする。なお、台座ブロック体3は、傾斜主面3Aと上述した第1受け凸部半体15の高さ寸法から、枕体2がさほど大きく傾いた状態で載置させるほどでも無い。
背当てブロック体4は、枕体2よりも硬くかつ台座ブロック体3よりも柔らかで弾力性や通気性を有する低反発素材、例えばウレタンフォーム等を素材にして形成される。背当てブロック体4は、図2及び図3に示すように、外形寸法が台座ブロック体3よりもやや大きい横長矩形の平面形状を有するとともに、縦幅方向の一方側を甲高として(甲高部4B)、他方(先端部4C)側に向かって次第にその高さが低くなるようにして傾斜主面4Aを構成した全体略楔状のブロック体に形成される。
背当てブロック体4は、図1に示すように使用者7が頭部8を枕体2に載せて寝た状態で上半身部位を支えるに足る縦幅寸法を有するとともに、肩幅よりも大きな横幅を有して形成される。背当てブロック体4は、やや弾性変形することによりほどよい硬さで使用者7の上半身部位を支える。背当てブロック体4には、外周縁に沿って面取りが施されており、これにより使用者7の各部位が縁に当たって寝苦しさを感じさせないようにする。
背当てブロック体4は、甲高部4Bが台座ブロック体3の背高部3Bとほぼ同等の高さに形成される。背当てブロック体4は、後述するように甲高部4B側の側面4Dを突き合わせ面として台座ブロック体3と組み合わされる。背当てブロック体4にも、上述した台座ブロック体3の第1受け凸部半体15と同様にして、甲高部4B側において傾斜主面4Aから突出する第2受け凸部半体16が一体に形成される。第2受け凸部半体16も、側面4Dに沿って傾斜主面4Aに幅方向の全域に亘って所定の高さを有して一体に突出形成される。第2受け凸部半体16も、先端部4C側から円弧状に立ち上がり側面4Dにおいて垂直面となる略1/4円形断面の凸部からなる。
背当てブロック体4には、図2において点線で示すように甲高部4B側の底面に、パイル状或いはループ状繊維を形成した受けシート体からなる受け面ファスナシート14が固定される。受け面ファスナシート14は、パイル形成面を下側に向けて背当てブロック体4の底面に固定される。受け面ファスナシート14には、上述した枕体2に設けた各第1面ファスナ片12と台座ブロック体3に設けた各第2面ファスナ片13の全体幅よりもやや大きな幅広の受けシート体が用いられる。
背当てブロック体4は、受け面ファスナシート14に対して上述した枕体2の各第1面ファスナ片12と台座ブロック体3の第2面ファスナ片13を強く押し付けることにより枕体2と台座ブロック体3を一体化して枕装置1を構成する。背当てブロック体4は、受け面ファスナシート14から各第1面ファスナ片12と第2面ファスナ片13を強く引き剥がすことにより、枕体2と台座ブロック体3の分離が行われる。
枕装置1においては、上述したように受け面ファスナシート14に各第1面ファスナ片12と各第2面ファスナ片13の全体幅よりもやや大きな幅広の受けシート体が用いられる。枕装置1においては、枕体2と台座ブロック体3と背当てブロック体4を組み合わせた状態で、受け面ファスナシート14に対して各第1面ファスナ片12と各第2面ファスナ片13が幅方向に交互に並んで接合することにより、接合部位において厚みが大きくならないようにするとともに廉価な片面型面ファスナが用いられるようにする。
なお、枕装置1においては、上述したように枕体2と台座ブロック体3側に係合シート体を短冊状に切断した第1面ファスナ片12と第2面ファスナ片13を設けるとともに背当てブロック体4側に受けシート体を設けたが、かかる構成に限定されない。枕装置1においては、枕体2と台座ブロック体3側に受けシート体により形成した第1面ファスナ片12と第2面ファスナ片13を用いるとともに背当てブロック体4側に係合シート体を用いるようにしてもよい。
枕装置1においては、枕体2が背当てブロック体4に対して、各第1面ファスナ片12を受け面ファスナシート14にそれぞれ押し付けて接合することにより組み合わされる。枕装置1においては、各第1面ファスナ片12の先端側を受け面ファスナシート14に接合することにより枕体2が背当てブロック体4と所定の間隔を以って組み合わされるようにする。枕装置1においては、例えば各第1面ファスナ片12を湾曲させて枕体2を背当てブロック体4の傾斜主面4A上に載せた状態にして、背当てブロック体4に対して台座ブロック体3を組み合わす。
枕装置1においては、台座ブロック体3と背当てブロック体4が、それぞれの甲高部3B、4Bを対向させて相対する側面3D、4Dを突き合わせて組み合わされる。枕装置1においては、各第2面ファスナ片13が受け面ファスナシート14に対して各第1面ファスナ片12間に位置するようにして接合されることにより、台座ブロック体3と背当てブロック体4とを一体化する。枕装置1においては、各第1面ファスナ片12を半体方向に湾曲させることにより図3鎖線で示すように枕体2を台座ブロック体3の傾斜主面3A上に載置させる。
枕装置1においては、図3及び図4に示すように台座ブロック体3の第1受け凸部15と背当てブロック体4の第2受け凸部16が突き合わされ、これらが共同して幅方向の全域に亘って突出する断面略半円形の受け凸部5を構成する。枕装置1においては、台座ブロック体3と背当てブロック体4を組み合わせることにより、両側から次第に大きな高さとなる傾斜面を構成するとともに突き合わせ部位において受け凸部5を構成する。枕装置1においては、台座ブロック体3の傾斜主面3A上に枕体2が、甲高部3B側においてやや高く先端部3C側に向かって次第に低くなる傾いた状態で載置される。
以上のように構成した枕装置1においては、図1に示すように敷き布団6上に載置されて用いられることにより、使用者7の各部位を自然な状態で支持する。枕装置1においては、使用者7の頭部7を枕体2により支持し、頸部9を受け凸部5により支持し、片口10から背中11を背当てブロック体4により支持する。枕装置1においては、枕体2と台座ブロック体3及び背当てブロック体4がそれぞれの機能に適合した硬さを異にする素材により形成され、枕体2と背当てブロック体4が使用者7の頭部8から頸部9と肩口10を介して背中11までの全域に亘ってフィットして保持する。枕装置1においては、使用者7の肩口10からの風の入り込みを抑制して保温性の向上が図られるようにする。
枕装置1においては、図4に示すように枕体2が使用者7の頭部8を頂頭部8A側に向かって次第に低い状態とするようにして支持する。枕装置1においては、適宜の硬さと高さを有する枕体2が、載せられた使用者7の頭部8に倣って変形することにより載置部位を柔らかく包み込む感触を以って保持する。なお、枕装置1においては、枕体2が頭部8の形状に倣って充填材が布袋内で移動して変形することから、台座ブロック体3の傾斜主面3Aの傾斜角度ほどには頭部8を傾けさせることは無い。
枕装置1においては、枕体2よりも硬くかつ弾力性や通気性を有する低反発素材により形成された台座ブロック体3が枕体2を支えることで、いわゆる「フワフワ感」を抑制して使用者7の頭部8を安定した状態に保持する。なお、枕装置1においては、大きな外形を有する枕体2が台座ブロック体3の外周縁部を覆うように変形することにより、使用者7が寝返り等した場合でも枕体2が頭部8や肩口10と台座ブロック体3とが直接当たらないように介在して寝心地が保持されるようにする。
枕装置1においては、図4に示すように台座ブロック体3と背当てブロック体4により構成した受け凸部5が枕体2を介して使用者7の頸部9をやや押し上げるようにして支持する。枕装置1においては、使用者7に対して受け凸部5により頸部9をやや押し上げた状態でしっかりと支持して首筋を伸ばすことにより、咽喉を開いて楽な呼吸やのどの渇きを抑制した状態で支持する。
枕装置1においては、枕体2よりも硬くかつ台座ブロック体3よりも柔らかな背当てブロック体4が、使用者7の上半身、すなわち肩口10や背中11に倣ってやや弾性変形するとともに適宜の反発力を作用させることにより、安定した状態に保持する。枕装置1においては、上述した形状を有する背当てブロック体4が、受け凸部5により押し上げた使用者7の頸部9に大きな曲げを生じさせずに無理の無い状態に保持する。枕装置1においては、背当てブロック体4がその傾斜主面4Aにより使用者7の背中11から肩口10に向かって次第にゆるやかに持ち上げて背筋や腰を伸ばした姿勢とすることにより、肩こりや首或いは腰等の痛みの発生を抑制する。
枕装置1においては、未使用状態で背当てブロック体4に対して枕体2と台座ブロック体3を第1面ファスナ片12と第2面ファスナ片13を介して重ね合わせ状態に折り畳むことが可能である。枕装置1においては、これにより平面スペースをほぼ枕体2或いは背当てブロック体4の大きさに小型化されることでスペースの効率化と取り扱いの簡便性を図って押入等に収納する。
なお、枕装置1においては、上述したように背当てブロック体4に対して枕体2と台座ブロック体3が受け面ファスナシート14に第1面ファスナ片12と第2面ファスナ片13を接合することにより一体化したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。枕装置1においては、例えば上述した形状の台座ブロック体3と枕体2を布袋に収納して一体化し、これと背当てブロック体4とを面ファスナ或いは適宜の接合手段を介して一体化するように構成してもよい。
本考案の実施の形態として示す枕装置の使用状態の説明図である。 枕装置の分解斜視図である。 台座ブロック体と背当てブロック体を組み合わせた状態の斜視図である。 使用状態の要部側面図である。
符号の説明
1 枕装置、2 枕体、3 台座ブロック体、4 背当てブロック体、5 受け凸部、6 敷き布団、7 使用者、8 頭部、9 頸部、10 背中、11 肩口、12 第1面ファスナ片、13 第2面ファスナ片、14 受け面ファスナシート、15 第1受け凸部半体、16 第2受け凸部半体

Claims (3)

  1. 布袋に適宜の充填材を充填して形成された枕体と、
    上記枕体の充填材よりも硬い低反発素材が用いられ、一方側から他方側に向かって次第に甲高とすることにより上記枕体を載置する傾斜主面を構成した全体略楔状に形成されるとともに、甲高部位側の上記傾斜主面に略1/4円形断面の第1受け凸部半体を一体に形成した台座ブロック体と、
    上記枕体よりも硬くかつ上記台座ブロック体よりも柔かな低反発素材が用いられ、一方側から他方側に向かって次第に甲高とすることにより使用者の肩口から背中部分を支持する傾斜主面を構成した全体略楔状に形成されるとともに、甲高部位側の上記傾斜主面に略1/4円形断面の第2受け凸部半体を一体に形成した背当てブロック体とから構成され、
    上記枕体を載置した上記台座ブロック体に対して上記背当てブロック体が、それぞれの甲高部位側の相対する側面を突き合わせて組み合わされることにより、上記第1受け凸部半体と上記第2受け凸部半体が突き合わされて長さ方向の略中央部において使用者の首筋を支持する断面略半円形の受け凸部を構成することを特徴とする枕装置。
  2. 上記背当てブロック体が、上記台座ブロック体に対して底面間を連結する第1面ファスナ片により組み合わせ状態を保持されるとともに、上記台座ブロック体に載置された上記枕体に対して上記台座ブロック体との突き合わせ側面間を経由して底面間を連結する第2面ファスナ片により組み合わせ状態を保持され、
    上記背当てブロック体に対して上記第1面ファスナ片と上記第2面ファスナ片が、それぞれの一端側を上記背当てブロック体の底面において交互に位置して着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1に記載の枕装置。
  3. 少なくとも上記背当てブロック体に、外周縁に沿って面取り部位が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の枕装置。
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