JP2016041183A - 姿勢回復訓練用クッション - Google Patents

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    • A47C1/146Beach chairs ; Chairs for outdoor use, e.g. chairs for relaxation or sun-tanning of legless type

Abstract

【課題】 体圧分散に優れ、長時間の着座や、所望の姿勢への調整が容易でリハビリテーションにも適したクッションを提供することである。
【解決手段】 伸縮性素材からなる着座面及び底面と、非伸縮性素材からなる側面とを組み合わせて外袋体に形成せしめ、該外袋体の側面の一部に拘束バンドが巡らされているクッションカバーの内部に、粒状発泡樹脂体からなる緩衝材が充填された伸縮性素材からなる内袋部を収納していること、を特徴とするクッションである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、身障者や高齢者などの姿勢回復訓練に適した、着座姿勢を快適なままに長期に保持しうるクッションに関するものである。
従来から、袋体に充填材として発泡スチロール製のビーズを用いたクッションが多数存在している。たとえば、発泡スチロール製の1mm以下の微粒子ビーズの粒状発泡樹脂体を1袋の伸縮性の袋体に充填し、この袋体をクッションカバーに収納したものである。しかし、使用者の荷重で充填された粒状体のビーズが袋体の内部で容易に移動しやすく、また袋体自体が伸びすぎてしまう場合もあるので、狙いどおりの姿勢に保持することは容易ではなく、望んだ姿勢位置で身体を安楽に保持するためには必ずしも十分ではなかった。
そこで、クッションカバーの一部を伸縮性の素材、他の面を非伸縮素材としたクッションが開発されている。たとえば、特許文献1には、クッションカバーの上平面にスパンデックスを用いて伸縮性とし、他の面を塩化ビニルシートによる非伸縮素材とした円柱状のビーズクッションソファーが開示されている。また、特許文献2には、平面もしくは底面の一方の面がポリウレタン弾性繊維からなる伸縮性のスパンデックス生地からなり、他方の面を非伸縮性としたクッションが開示されている。
特開2000−93260号公報 特開2009−219558号公報
たしかに、これらの伸縮性素材と非伸縮性素材を組み合わせたクッションは、伸縮する面が一部の面に限定されたことによって、他の面の非伸縮素材によって内部の粒状発泡樹脂体の移動を抑えることができることから、身体を支承するビーズが左右に逃げるように流れて姿勢が変動する傾向が幾分低減されている。
もっとも、クッションのサイズは、一般的には、60センチ四方程度で厚みが15〜30cm程度のものであるから、身体をもたせかけるときの体重のかかり方が大きく影響し、粒状発泡樹脂体が少なからず移動するする。
ところが、あらかじめ沈み込むとわかっていても、予期した沈み込みと現実の沈み込みとの間には齟齬が生じやすく、好みの姿勢位置にするには、幾度も座り直す必要が生じたりしている。また、一度身体をもたせかけてしまうと、寝たままの姿勢でこれを所望する姿勢位置まで保持位置を修正することは困難であった。
そして、健常者であっても、使用中に、微細なビーズ状の粒子のなかに埋もれるように深くはまり込んでしまったときには、着座姿勢を容易に変えづらくなることがある。粒子が1mm以下の微細な発泡樹脂体であるときには、荷重をかけるたびに粒子が移動しやすく、力がかかりにくいからである。
すると、身障者や高齢者の場合には、そもそも着座することも容易ではない場合もあるうえに、着座時に介添人のサポートを得て着座したとしても、クッションの形状が荷重で変化しやすいことから、予想どおりの位置に沈み込むとは限らず、所望の姿勢を実現することは容易ではなく、また、着座後に所望の位置まで調整することは極めて困難であった。そこで、着座後に所望の姿勢へと調整がしやすいクッションが望まれている。
ところで、身障者や高齢者のなかには、姿勢が歪んでしまったままで筋肉が硬直してしまっている症状の状態で、日々のリハビリに取り組んでいる者が多くある。これらの者は一般人の快適とする着座姿勢の器具に着座してみても、その器具によって提供される理想姿勢に身体を合わせることは容易ではなく、身体をもたせかけたところで、筋肉等の緊張を強いられるので、着座することでは緊張状態から脱することは困難である。
そこで、本人が安楽に弛緩できる所望の姿勢を多様に提供しうるものとして、本人の姿勢に応じて身体を適切に支承しうる余地のある粒状発泡樹脂体を用いたビーズクッションを用いると、筋肉を弛緩させやすくなることが期待できる。そこで、姿勢回復のためのリハビリテーションにおいても有用であると考えられる。
リハビリテーションで関節の稼働範囲を拡げるためには、まず、着座者本人にとって身体が緊張状態から開放されて安楽な着座姿勢を形成できるようにすることで、筋肉の緊張の開放を促すことが望ましい。こうして緊張状態から開放された姿勢を暫時保持しうるようにすると、着座することで体が休まり、緊張から開放された筋肉が伸縮しうるようになる。そこで、動かすことが困難だった関節が、周囲の筋肉が弛緩したことで徐々に稼働範囲を拡げうることとなるので、実効的なリハビリ訓練につなげうるのである。そこで、硬直した筋肉の緊張を緩和する簡易な器具としても提供しうるものが望まれている。
さらに、着座することで着座者の関節の稼働範囲が拡がってくれば、緊張状態から解放されることで徐々に着座姿勢の位置が変化することから、着座する毎に緊張状態から開放される安楽な姿勢は異なるものとなる。そこで、着座者にとって快適な姿勢位置となるように、細かく調整しうるものであって、さらに簡便に姿勢を再調整しやすいものであることも望まれている。
ところで、健常者も含めて一般的な着座時の理想的な弛緩姿勢とは、直立時のような背筋の伸びた姿勢を再現することではない。直立姿勢では、下腹部側の「腸腰筋群」と臀部側の「殿筋群」の二つの筋肉が拮抗筋として作用することから、股関節という不安定な関節を跨いでお互いに引っ張り合う張力によって骨盤は坐骨を真下に位置させた「立った位置」でしっかりと安定保持されているが、人が座位の姿勢をとり、股関節が90度近く曲がることとなると、一方では下腹部側の「腸腰筋群」は筋の付着部である腰椎と大腿骨の位置が近くなり、伸びていた筋肉が緩むので張力が弱まることとなる。他方、臀部側の「殿筋群」は骨盤から股関節を中心に大腿骨まで、外側を回り込むようにして引き延ばされるので、張力が強くかかることとなるからである。かえって坐骨に大きな荷重がかかり、座面に接する臀部の一部に偏った荷重がかかることとなるので、直立姿勢の再現をしても弛緩したことにならない。
むしろ、、骨格と筋肉の張力バランス弛緩させた着座姿勢とは、リクライニングしたような背中をやや丸めた姿勢である。座位姿勢時に、骨盤を支えているこれらの拮抗筋が張力のバランスをとろうとすると、立位では坐骨を下に位置させて垂直に「立った位置」にあった骨盤が、坐骨を前方に押し出すように傾倒し、「傾斜した位置」となる。座位姿勢では、股関節を中心に骨盤を傾倒させる筋肉の張力として作用するのである。
このように、土台となる骨盤が傾倒しているので、その上方に位置する腰椎をはじめとする脊柱が、S字状に真っ直ぐ伸びた姿勢を維持するには、余計な筋力を要することとなる。そして、健常者でも身障者でも、弛緩して座ったときには、骨盤が自然と傾倒し、それに応じて背中が丸くなるのである。
そこで、発泡粒状体からなるクッションに着座するとき、一般的な弛緩姿勢とは、腰を落とすようにしながら、クッションに背中全体を預けつつ、膝側を高くして背中を丸くするような体勢となる。こうした姿勢を形成・保持しやすいクッションが望まれている。
もっとも、厚みのあるクッションは着座過程では、荷重によって内袋部内のビーズ状の粒状発泡樹脂体が内部で流動することから、着座時に姿勢が揺れやすく、完全に着座しきるまでは身体を安定させにくい。すると、身障者や高齢者のなかには、円柱形状もしくは直方体形状の厚みあるクッションに身体をもたせかけて腰掛けること自体が難しい場合があり、座る動作をすることが困難なので、腰を落とし込むように背中を丸めるように着座体勢をとるまでに至らないことがある。そこで、身障者等が弛緩姿勢をとって着座しやすいように、腰掛け動作がとりやすい構造も望まれているのである。
以上のことから、本発明が解決しようとする課題は、身体の荷重を適切に分散して支承することで長時間安楽に着座しうるクッションであって、着座姿勢の腰掛け動作がとりやすく、かつ、着座後にも所望の姿勢を形成してこれを支承・保持しうるように簡単に調整しうるクッションを提供することであり、また、身障者や高齢者の姿勢回復訓練にも適した着座姿勢の調整がしやすく腰掛けやすいクッションを提供することである。
本発明の課題を解決するための第1の手段は、伸縮性素材からなる着座面及び底面と、非伸縮性素材からなる側面とを組み合わせて外袋体に形成せしめ、該外袋体の側面の一部に拘束バンドが巡らされているクッションカバーの内部に、粒状発泡樹脂体からなる緩衝材が充填された伸縮性素材からなる内袋部を収納していること、を特徴とするクッションである。
本発明の第2の手段は、前記拘束バンドは、バンド長が可変調整自在な非伸縮性素材からなり、少なくとも前記外袋体の側面外周の2箇所と係留されていること、を特徴とする第1の手段に記載のクッションである。
本発明の第3の手段は、前記拘束バンドは、該拘束バンドの一部分が該外袋体の側面に逢着された逢着部を備えており、該逢着部から延びたバンドの先端を外袋体の側面に係留して係留部としてバンドを側面に周方向に配したものであって、該逢着部と係留部との間のバンド長を可変に調整できること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載のクッションである。
本発明の第4の手段は、 前記拘束バンドは、バンドの一部が複数に分岐したものであって、分岐された部分の一部が平行に離間するように配されて外袋体側面に長手方向に逢着されていること、を特徴とする請求項3に記載のクッションである。
本発明の第5の手段は、前記拘束バンドは、その逢着部が外袋体側面の内面側から外袋体側面と逢着されていることを特徴とする第3又は第4のいずれかの手段に記載のクッションである。すなわち、拘束バンドは、外袋体側面に開口された穴から外袋体と内袋の間の隙間に挿通されており、隙間に挿通されたバンド部分は、外袋体側面の内面側から外袋体側面に逢着されている。
本発明の第6の手段は、前記拘束バンドは複数本配されており、それぞれの拘束バンドが外袋体側面の一部に巡らされていること、を特徴とする第1〜第5のいずれか1の手段に記載のクッションである。
本発明の第7の手段は、伸縮性素材からなる着座面及び底面と、非伸縮性素材からなる側面とを組み合わせて外袋体に形成せしめたクッションカバーの内部に、粒状発泡樹脂体からなる緩衝材が充填された伸縮性素材からなる内袋部を収納しているクッションであって、外袋体の対向する左右側面の内面側と両端部分をそれぞれ逢着した引出ベルトを外袋体と内袋部の間に配するようにして、さらに該引出ベルトの中央部を外袋体の側面の開口から引き出し可能に露出させるように設けたこと、を特徴とする、クッションである。
すなわち、引出ベルトの左右端は、外袋体の側面の内面側にそれぞれ逢着されており、この引出ベルトは、外袋体と内袋部の間に配されており、引出ベルトの中央部が外袋体の側面に設けられた開口から外部に露出しており、クッションに着座した状態でこの引出ベルトをさらに引き出すようにして用いるものである。たとえば引出しベルト中央部の露出部を着座者の頭部側側面部とし、外袋体の側面の左右逢着部と着座者の臀部の左右の側面に設けた場合、引出ベルトの中央部を引っ張り出すと、引出す際に周囲の粒状発泡樹脂体のビーズが引き出される方向に流動するので、着座者の上体が上方へ引き上げられるようにして持ち上げられ、着座した身体のラインにビーズが沿うように保持されることとなる。そして、引出ベルトは固定せずとも、着座者の荷重により戻らずにそのままの状態が保持されるので、着座者の安楽な姿勢に沿ったビーズの配置を安楽に形成させることができる。
本発明の第8の手段は、前記外袋体の側面にバンド長が可変調整自在な非伸縮性素材からなる拘束バンドを配し、該拘束バンドの一部を側面に逢着し、逢着されていないバンド部分を側面外周に係留して該逢着部と係留された端部との間のバンド長を可変に調整できること、を特徴とする第7の手段に記載のクッションである。
本発明の第9の手段は、前記外袋体は、着座面の一部が下方に傾斜した面であって、この傾斜した面の下端側外縁部に外袋体の外部に上肢支持用の載置部と載置部を支える支持部からなる脚台を突出させて設けていること、を特徴とする第1〜第8のいずれか1の手段に記載のクッションである。
本発明の第10の手段は、前記脚台の載置部は、その一端を外袋体の下端側外縁と接合せしめ、接合部を軸として水平に伏せた姿勢と斜めに起こした姿勢とを起伏自在に位置としうる可動的な載置部とし、さらに斜めに起こした状態の載置部は下方から支える支持部によって角度調整自在に支持されていること、を特徴とする第9の手段に記載のクッションである。
本発明の第11の手段は、前記内袋部が大内袋と小内袋の2つの内袋に粒状発泡樹脂体からなる緩衝材を充填したものであること、を特徴とする第1〜第8のいずれかの手段に記載のクッションである。
本発明によると、外袋体の一部が拘束バンドによって拘束されて伸長しにくくなるので側面形状が保持されやすく、充填された粒状発泡樹脂体の流動が抑制されることとなり、着座者の着座状態にクッションの形状が沿いやすくなることから、簡易な拘束バンドによって着座者の荷重による沈み込みが抑えられて姿勢が崩れにくくなり、所望の着座姿勢の腰掛け動作がとりやすく、着座後の身体の荷重を適切に分散支承しやすくなり、長時間安楽に着座できるようになる。
さらに、拘束バンドを側面外周の一部に巡らせたうえで、少なくとも側面外周の2点と係留し、その間の拘束バンドの長さを可変として調整によって側面外周の一部を締めつけ可能とすると、伸びにくいだけでなく、必要に応じて締めつけて外袋体を積極的に拘束しうるようになり、側面の一部を締めつけて着座前から予め締めつけた状態で形状を崩れにくくすることができるので、所望の姿勢が得やすいのみならず、着座後に拘束バンドの長さを引っ張り縮めて拘束バンドの長さを調整することで、外袋体側面外周に巡らした拘束バンドで外袋体側面の一部を締めつけることができるので、着座状態でクッションの形状の修正が可能となることから、単に膨れにくい、というだけでなく、使用者の荷重で変動してしまった姿勢を着座後であっても所望の位置までさらに修正していくことが容易となる。
さらに、拘束バンドの一部を側面の一部に縫い合わせるようにすると、側面の一部の強度が増すと共にその逢着された周辺部分の形状が崩れにくくなるので、荷重がかかった際の形状変化が低減される。
また、逢着部が中央で、左右2カ所に係留部を設けた場合には、中央の逢着部を挟むように外袋体側面外周の左右にそれぞれ設けられ、バンドの両端部がそれぞれの係留部に係留されているので、拘束バンドは、これらの左右の位置で、逢着部の端部と係留部との間で、バンド長が可変に調整できることとなり、拘束バンドの左右部分の長さが縮まると、外袋体の側面の一部に巡らされた拘束バンドが外袋の側面を締めつけることとなるが、中央の補強された逢着部は、周囲の外袋体と一体となってクッションの中心側に面として押しつけられることとなるので、左右の長さの変動する部分の近辺で外袋体は収縮するが、逢着部の周囲は、面として一体的に中心に移動することとなり、これらの動きにより全体的にクッション内部の粒状発泡樹脂体を周囲に大きく押し上げるように移動させることとなり、外袋体の一部をより嵩高な状態に形状修正することが容易にできる。
さらに、拘束バンドの一部を分岐させて複数本のバンドを平行に離間させるように配して分岐部の一部を外袋体の側面に逢着したものとすると、分岐された複数本のバンド部は、外袋体の側面の一部に高さ方向に幅を持って逢着されたものとなる。その一方で、係留部と逢着部の間では1本の帯状のバンドであるから、この部分の長さ調整して縮めるときには帯状のバンドを1本締め上げることで複数に分岐した部分を引き寄せることができ、一回の調整で大きく変動せしめる点で便宜である。
そして、逢着部の複数本に平行分岐したバンドの逢着部分とその周辺が大きな面となって周囲全体を押し上げるように引き寄せられながらクッション中央側へ移動することとなるので、たとえば、バンドの左右に係留箇所を設けて、中央部分を分岐させた構成の場合、1本のバンドの左右の長さをそれぞれに縮めることで、複数本に分岐したバンド部分の逢着部全体がより広範囲に面としてクッションの内部に向かって強く圧迫されることとなり、バンドの逢着部のみならずさらに周囲に広範囲に拘束力が及んで、そのクッション形状を大きく変動させることが容易に実現しうることとなる。そして、バンドの長さ調整による粒状発泡樹脂体の移動量が大きくなるので、着座者にとっては、一本のバンドの調整によって大きな調整が容易にできるので、より容易に十分なクッションの厚みと高さが確保しやすくなる。
そして、外袋体の側面に開口した穴から内袋との隙間に挿通された拘束バンドは、外袋体側面の内側と逢着されることとなるので、バンドの係留部と開口穴の間のバンド部分のみがクッションカバーにおける拘束バンドの露出部となる。すると、拘束バンドの逢着部が内面側に配されることでひっかかりの少ないスムーズな側面が提供されるばかりでなく、逢着部と開口の間では、外袋体側面を拘束しないので、外袋体の側面の布地に阻害されることなく、大きく締めつけることができることなるので、姿勢変化がより大きく実現しうることとなる。
また、外袋体の側面の一部に巡らす拘束バンドの数をさらに複数本配することにすると、それぞれの拘束バンド毎に締めつける長さを調整できることとなるので、個々の拘束バンド毎の締めつけ具体を他の部分とは変えることで、より姿勢調整が細かくできることとなり、着座者に適用しやすい姿勢がより簡易適切に形成可能となる。
また外袋体と内袋部の間に引出ベルトを配して、ベルトの両端を外袋体の側面に固定し、そのベルト中央部を外袋体の外部に露出させて引出し可能としたときには、引き出されたベルトに従動して内部の粒状発泡体樹脂のビーズが移動することとなる。そこで、着座状態でこれを引き出すときには、着座者の周囲のビーズがもたれかかった着座者の姿勢に沿うように周囲の隙間を埋めるように移動して支持することとなる。また、たとえば頭部側にベルトを引き出すと、腰から頭部に向かってビーズが移動することになるので、着座者の上体が上方へ引き上げられるようにして持ち上げられるので、頭部側が高くなる状態を簡易に形成しやすくなるなど、安楽な姿勢の形成を簡易に実現しうることなる。そして、引出ベルトは固定せずとも、着座者の荷重により戻らずにそのままの状態が保持されるので、着座者の安楽な姿勢に沿ったビーズの配置を安楽に形成したままに保つことができる。
さらに、拘束バンドと、引出ベルトを組み合わせると、着座後に引出ベルトを引き出して粒状発泡樹脂体が従動して移動しながら姿勢に沿ったようになり着座者の姿勢に沿ったサポートが実現しやすくなると同時に、さらに拘束バンドの長さを調整して拘束することで、側面の形状を拘束するようにしてクッションカバーの形状をしっかりと保持することとなるので、一旦形成された姿勢が崩れずに保持しやすくなり、より安定的に姿勢がサポートされ続けることとなるので、安楽な姿勢にみあったサポートの実現と、その長期の保持が可能となる。
また、着座者の姿勢が筋肉が硬直するなどして、左右に傾いていたり背中を伸ばすことができず、健常者と同様な姿勢がとれない場合であっても、着座前および着座後に側面の拘束バンドの長さを調整することで、硬直した着座者の姿勢に沿わせて支えうるようにクッションの形状を積極的に変更していくことが容易にできるので、身体が不自由な者であっても、本発明のクッションによって着座することができ、緊張を緩和しうることとなるので、硬直した緊張状態が弛緩されて可動しやすくなる。そして、本発明のクッションに繰り返し着座させる場合に、簡易に調整可能な拘束バンドであることから、拘束バンドの位置をその都度調整して着座者の緊張した筋肉が緩和しうる状態の姿勢を適切に形成させることができることから、着座者の身体を弛緩状態に保持することを繰り返して、徐々に可動域を改善していくリハビリテーションを試みる際に、極めて作業性がよく弛緩状態の身体姿勢への追従性が高いクッションを提供しうることになる。
さらに、外袋体を着座面の一部を下方に向かって傾斜させた形状とし、この傾斜の下端部から突設させた脚台を備えたクッションでは、着座者の背面を斜めの傾斜した着座面に当接させるようにして支持せしめる一方で、上肢を脚台の載置部に載せるようにして着座することとなるので、クッション内の粒状発泡樹脂体によって着座者の上体の荷重が分散支持されるとともに、上肢の内腿側も脚台に支持されるので、腰を丸く曲げた形で着座でき、着座者の座骨が前方に押し出されて傾倒し、下腹部の下腸腰筋群と臀部側の殿筋群の二つの筋肉のバランスが図れるので、弛緩された安楽な姿勢を簡易に形成しうることとなる。
さらに、脚部の載置部を水平に伏せた状態から斜めに起こした状態へと起伏自在とすることで、脚台の載置部を水平に寝かせた状態で着座者が腰掛けてから、上肢を載せ置いたまま載置部を水平位置から斜めに起こすようにして脚台の傾き角度を支持部によって調整固定することで所望の着座姿勢をとらせることが容易となる。そこで、身障者や高齢者等を水平な床面に近い高さのところに着座させてから、上肢を載置部上に載せた状態へと膝裏側が高くなるように下から斜めに持ち上げることができるので、健常者に限らず、本発明のクッションに安全かつ安定的に着座できるものとなる。
また、内袋部を大内袋と小内袋の2つの内袋に分けることで、内袋部の内部に充填した粒状発泡樹脂体からなる緩衝材の移動が各内袋のなかに制限することができ、また内袋同士が内部で押し合うようになるので、着座者の身体から加わる荷重によって生じる粒状発泡樹脂体の流動が抑えられることとなる。たとえば大内袋のうえに着座者の頭部と胴体が、小内袋のうえに脚部が位置するように着座したとき、大内袋と小内袋がそれぞれ押し合うように接するので、互いの境界上に位置する腰部が過度に沈み込むことなく、着座姿勢を保持しうることとなる。
さらに、頭部側や脚部側の外袋体の拘束バンドをそれぞれに締め上げることで、着座の際、あるいは着座後の姿勢を適切な安楽状態を形成・保持しうるので、身体が弛緩した状態を容易に実現しうることとなる。特に、大きさの異なる2種類の内袋であることから、充填材の多い袋は拘束バンドの締め上げに応じて嵩増しして高さが得られやすくなるので、部分的に頭頂部側を高くするといった形状を形成しやすくなる。すると、通常は流動しやすい発泡粒状体が充填されたクッションに着座する場合でありながら、一方では腰を落とすようにクッションに背中全体を預けつつ、頭部側を特に高く、膝側を腰よりも高く位置せしめることが簡易にできるので、背中を丸くするような体勢、すなわち一般的な弛緩した安楽な着座姿勢を簡易にとることも容易となる。そこで、着座者が長時間快適に着座し続けることに適したクッションとなる。
本発明の実施の形態1のクッションを示す斜視図であり、大小2つの内袋部を上に記載したが、これは、下に示した外袋体に収納されてクッションとなる。 本発明の実施の形態1のクッションを、拘束バンドを用いて形状を調整する様子を示した図である。上段(a)が調整前であり、中段(b)が拘束バンドの折り返し部を引っ張って形状を調整した後の様子を示す図であり、下段(c)が、拘束バンドの長さを調整した状態で着座した様子を示す図である。 本発明の実施の形態1のクッションの正面図である。向かって左が頭部側、右が脚側の着座方向である。 本発明の実施の形態2のクッションの斜視図である。 本発明の実施の形態2のクッションの脚台を組み立てた図である。 本発明の実施の形態2のクッションの上平面図である。 本発明の実施の形態2のクッションの正面図である。向かって頭部側、右が脚台であり、脚台は水平に折り畳んだ状態である。 本発明の実施の形態2のクッションに着座する様子を順を追って示した図である。(a)は脚台を水平にして着座する様子を、(b)は脚台を斜めに起こした様子を、(c)は拘束バンドや引出ベルトを調整して着座する様子である。 本発明の実施の形態3のクッションの斜視図である。
本発明を実施するための形態について、適宜図面等を用いながら説明する。
まず、本発明のクッション1は外袋体2の内部に伸縮性の内袋部7があり、その内袋部の内袋には、充填材の粒状発泡樹脂体8として、ビーズ状の粒径の小さな発泡スチロール樹脂を内部に充填している。ビーズの粒径は、数ミリ以下の粒状であればよいが、流動性と体圧分散の観点からは、たとえば粒径が直径1mm以下、特に0.5mm以下の粒であることが望ましい。そして、充填剤としてビーズ状の粒径の小さな発泡スチロール樹脂を内部に充填した伸縮性素材でできた内袋部7の内袋を、伸縮性の面と非伸縮性の側面で形成された外袋体2に収納し、その非収縮性の側面5にさらに拘束バンド11を1本以上巡らせることとなる。
次に、内袋部7の内袋は、追従性の観点からは伸縮性の袋体であることが望ましい。内袋はカバーの外袋体2の平常時の容積と同量以上の粒状発泡樹脂体8を充填した後、ファスナー等を閉めることでこれを封止して用いる。このように充填量を増しておくことで、流動しすぎてしまう動きを抑制しやすくなり、凹んでしまいクッション性の低下を回避しやすくなる。そして、バンド11に拘束された側面5の形状が保持されやすくなり、充填された粒状発泡樹脂体8の流動が抑制されるので、着座者の荷重による沈み込みが抑えられ、姿勢が崩れにくくなる。
外袋体2は、たとえば直方体(全長1200mm×幅600mm×高さ450mm)もしくは円柱形状とし、その上平面の着座面3に、底面4を下底とし、これらの面に伸縮性素材を用いてなるものとする。伸縮性素材には、たとえば糸自体をスパンデックスなどのポリウレタン弾性繊維糸を用いることで伸縮性を確保した素材を用いることができる。また、ダンポールニットと称されるような二層の編地を中糸で接合する構造を用いることで、構造的に伸縮性を得ることにしてもよく、さらにダンボールニットの繊維の中糸等にスパンデックス糸を組み合わせて伸縮性を高めてもよい。このような二層の編地からなるダンボールニットのような編地を用いれば、丈夫でかつ伸縮性に富んだものとなるので、本発明に適用すると、着座面3や底面4の通気性と耐久性が確保できるので、長時間の着座にも適するので特に好適である。なお、伸縮性の着座面3と底面4は、同質の素材であってもよく、上下の面を入れ換えて使用しうるものとしてもよい。なお、外袋体は、直方体に限らず、上から平面視して頭部側の横幅が太く脚側が狭い台形や涙滴状の形状であってもよい。頭部側を大きくすることで厚みを増しやすくなり、上体側の姿勢調整の余地が大きくなる。
他方、側面部5の非伸縮性素材には、一般的な厚手の布帛や塩化ビニル樹脂のようなプラスチック樹脂シート、ゴムシート、皮革、人工皮革などが適用できるが、強度と通気性や放熱性の点なども踏まえて、たとえば帆布のような厚手で丈夫な織物が特に好適である。
また、拘束バンド11は、非伸縮性の帯又は紐からなるものであり、特に丈夫で伸びにくいナイロン製やポリプロピレン製の帯ベルトなどが好適である。拘束バンド11を外袋体2の側面5の一部に巡らして、拘束バンドの周囲の側面5が着座者の荷重で外に押し拡げられにくなるので、姿勢変化が抑制される。非伸縮性の拘束バンド11をベルト状に側面5に配することで、拘束バンド11の周囲の側面5の伸長を拘束することができることとなる。すると、側面5全体を厚い部材で強固に拘束する場合に比して軽量なものとなるので扱い易くなる。また、側面5全体の素材をぶ厚い丈夫なものに全て置換することに比べれば拘束バンド11を用いることは経済性にも優れたものとなる。
そして、第2の手段の場合には、拘束バンド11を側面5の一部に巡らせたうえで、少なくとも側面5の2点と係留し、その間のバンド長さを可変とすることで、必要に応じてバンド長が縮められるようになっている。側面5の一部をバンド11で拘束することによって、拘束バンド11の周囲の外袋体側面が着座者の荷重で流動して外側に拡がりにくくなることに加えて、さらに着座後にバンドを引っ張り縮めるなどすることで拘束バンド11の長さを調整することで、外袋体側面5に巡らした拘束バンド11で外袋体側面5の一部を締めつけることが容易にできるようになる。このように積極的に締めつけることによって、単に膨れにくい、というにとどまらず、使用者の荷重で変動してしまった姿勢を着座後であっても所望の位置までさらに修正していくことが容易となっている。
拘束バンド11は、ベルト状のもの(たとえば全長2200mm幅38mmのプリプロピレン製)として、その一端を外袋体2の側面5に逢着して係留部とするか、あるいはベルトの外袋体の側面に逢着された金属性あるいはプラスチック樹脂製のリング状のフック(たとえば平カンやDカン、カラビナ。)、あるいは材質が同じベルト素材をリングとして、これらを係留部12としてこれにベルトを通してこれを折り返すことで係留し、折り返した拘束バンドのベルトの他端はバックルやアジャスターなどを用いて挟持するようにして保持することで、折り返しの長さを調節・保持可能とすることができるようにしてもよい。これらのバックルと係留部によって、拘束バンド11の長さの調整は自在となっているので、積極的に着座姿勢の調整ができることとなっている。
そして、拘束バンド11は、逢着部側のパーツAのベルトと係留部側のパーツBに分かれたベルトをバックルを介して繋げて1本の拘束バンドとして外袋体2の側面周方向に配するものとしてもよい。たとえば、パーツAは逢着部14から延びたベルトの一端をバックルに係止し、他方パーツBはバックル側をベルトの折り返し部とし、パーツBのベルトの他端を係留部12として外袋体2の側面5に逢着し、バックル内のリング部に挿通して折り返すすことでパーツB側の長さを調整可能とすることで拘束バンド11のベルト長、すなわち逢着部14と係留部12間の長さを調整可能としたものでもよい。
そして、前記の第3の手段にあるように、拘束バンド11のたとえば中央部を外袋体2の側面5の一部に縫い合わせるようにすることで、側面5の一部の強度を増すことができるとともに、バンド長の調整によって逢着部14の周囲を強く内側に引き寄せるようにして周囲の拡がりを抑制することができる。具体的には、外袋体2を直方体とした場合、上平面の短辺の一方を頭部側、他方を脚先側とすると、頭部側、あるいは脚先側の外袋体2の側面の中央に周方向に巡らしたベルト状の拘束バンド11を長手にわたって30〜80センチほど逢着し、これを拘束バンド11の中央の水平な逢着部14とする。そして、この中央の逢着部14から延びた左右のバンドは、バックルに係止され、外袋体2の左右側面にそれぞれ設けられている係留部12のパーツBが、係留部12と逢着部14の端部との間の長さを調整することで、バンド長が可変に調整できることとなる。
すると、まず逢着部14の周辺部分の形状が崩れにくくなり、荷重がかかっても形状変化が低減される。そして、バンド長が調整され、拘束バンド11の左右部分の長さが縮まると、外袋体2の側面5の一部に巡らされた拘束バンド11が外袋体2の側面5を締めつけることとなるが、中央の補強された逢着部14は、周囲の外袋体2と一体となってクッション1の中心側に面として押しつけられることとなる。左右のベルト長の変動する部分の近辺でベルトの収縮に応じて外袋体2は収縮するが、逢着部14の周囲は、面として一体的にクッションの中心に向かって移動するので、全体的にクッション1内部の粒状発泡樹脂体8を周囲に押し上げるように移動させて外袋体2の一部をかさ高な状態に形状修正することが容易にできることとなる。
ところで、拘束バンド11の逢着部14は、外袋体2の側面5である非伸縮性素材の帆布に拘束バンド11を逢着して、バンド長の変化に応じて逢着部14が周囲の外袋体側面5といっしょに追従して移動することができるものである。この逢着部14は、拘束バンド11の長手方向にわたって外袋体の非伸縮な側面5と大きく逢着されるものあれば好適であるが、その他に、拘束バンド11の端部を10cm程度逢着しただけであってもよい。そして、端部を逢着する場合には、逢着部の周囲に外袋体の内面側に非伸縮の帆布等の宛布をすることで、周囲を補強して、拘束力を補強してもよい。
さらに、前記第4の手段にあるように、外袋体2の側面の一部に周方向に巡らされた拘束バンド11は、逢着部14の左右端近傍から係留部12までの間は1本の帯状のバンドとしつつ、中央の逢着部14では分岐して複数本のバンドが離間して平行に配されるようにして外袋体2の側面5と逢着されるものとすることができる。複数本に分岐しつつそれぞれ水平に逢着されたバンド中央部は、外袋体の側面の一部に高さを異にして平行に離間して逢着されたものとなっている。すると、係留部12と逢着部14の間では1本の帯状のベルトであるから、この部分のバンド長さ調整して縮めるときには、左右それぞれの帯を1本ずつ締め上げることになるので、そうすると逢着部14の複数本の平行したバンド中央部が大きな面となって周囲を押し上げるようにしながらクッション1の中央側へと移動することとなる。
たとえば、高さ45cmの直方体の外袋体1の側面5に中心高さ位置が10cmと32cmとなるようにして拘束バンド11を水平方向に長手に25〜50cm程度、水平に逢着している。約幅4cmのバンドが、約20cm離間して平行に水平に逢着されたバンドが側面に逢着して配されることとなる。
そして、拘束バンド11の左右の長さを縮めることで、1本のバンドの長さ調整で、複数本のベルト逢着部14全体がより広範囲にクッションの内部に向かって面として強く圧迫されることとなる。離間した逢着部14同士が面として中心方向に押されるので、内包される内袋部7への拘束力が増して、クッション形状を逢着部14近傍では大きく変動させることが容易となる。たとえば、着座者の頭頂部の上方の側面に逢着部14がある場合、内部の粒状発泡樹脂体8が大きく押し上がり、腰が低く上半身が斜めに高くなる姿勢をするときなどに、頭部をもたさせかける部分を締め上げることで頭部には十分なクッションの厚みと高さを確保できることとなる。
なお、平行したバンド逢着部14が面として圧迫しうることが重要なので、分岐した先から逢着すること以外にも、分岐する部分から逢着しはじめてもよい。離間した水平な逢着部14を備えながら、周囲の外袋体も巻き込むように拘束して形状を積極的に変形しうることになるので、バンドより大きな面自体をそれ以上に補強せずとも済むので、最小限な補強で実現できることとなっている。
なお、前記第5の手段にあるように、拘束バンド11は、外袋体2の側面の外側に係留部12で係止されつつ、外袋体2の側面に開口した挿通穴から外袋体2の内面と内袋7の外面との間の空隙を通るようにバンド中央部13が外袋体の内面側に挿通され、該バンド11は他方の開口から再び外袋体2の外側面へと露出するように配されていてもよい。そして、外袋体側面の内面とバンド中央部とは逢着されることとなるので、逢着部14の外袋体側面には、バンド部の露出はなく、スムーズな外面が提供されることとなる。
加えて、逢着部14の両端から開口部にかけて、バンドは外袋体2を拘束することなく、内袋を締めつけることができるので、非伸縮性の外袋体2に阻害されることなく、バンドで内袋を直接体に締めつけることによって、粒状発泡樹脂体8の流動や姿勢移動を拘束することができ、より大きな締めつけ効果を発揮することが可能となっている。
また、前記第6の手段にあるように、外袋体2の側面の一部に巡らされた拘束バンド11を複数本配するようにすると、それぞれのバンドについて長さ調整が適宜できるので、各拘束バンド毎に調整して適切な座り心地を実現しやすくなる。複数の拘束バンド11の配置としては、たとえば、外袋体側面5を周方向に複数本のバンドを用いて一周巡らすように順に配してもよいし、あるいは拘束バンド11を高さを変えて上下に配してもよい。たとえば、着座者の頭部側の周囲側面に巡らした拘束バンド11と、足元側の側面に巡らした拘束バンド11とを配することで、頭部側のバンドの締め込み方と脚先側の拘束バンド11の締め込み方を変えることができるので、頭部と脚部のそれぞれの高さ位置を好みの状態に調整しやすくなる。内袋に充填された粒状発泡樹脂体8のビーズの流動域が抑制されるからである。
また、外袋体2の頭部側の周囲側面に拘束バンド11を高さを変えつつ複数本平行に配することで、拘束バンド11毎に締め込み具体を調整しうるようにすると、粒状発泡樹脂体8の移動が効率的に拘束されて、所望の着座姿勢を形成しやすくなる。たとえば、頭部側と脚部側それぞれに配した拘束バンド11で締めつけ具合いを変えることもできる。また、頭部側に上下方向に高さを変えて複数の拘束バンド11を平行的に配した場合には、下方の拘束バンド11の締めつけ具合いを緩めにしつつ、上方の拘束バンド11の締めつけ具合をきつくするなどしてして、上方へ頭部側のクッションの立ち上げを高さ45cm以上に確保して沈み込みにくくするといったことができる。
ところで、前記第7の手段にあるように、本発明のクッション1に、拘束バンド11とは別に引出ベルト18を設けると、引き出すだけで引き出した方向に粒状発泡樹脂体8のビーズを従動させるようにして移動させることができる。すると、着座者の周囲にビーズが流れ込んで支えるので、姿勢保持が容易となる。たとえば、引出ベルト18は、幅4cm、長さを1m50cm〜2m50cm程度とし、ベルトの両端を直方体の外袋体2の左右側面内面側の下方の一端に左右の逢着部位19が対向するような位置で逢着するものとし、ベルト中央部21を外袋体2の開口20から外部に露出させておき、任意に引き出せるようにしておく。開口20は、逢着された側から遠い側面に1カ所もしくは2カ所設けて、その開口20からベルト中央部21を外部に露出させることとする。2カ所の開口20を設けて引出ベルト18のベルト中央部21をそれらの開口から外部に出すようにすれば、引出ベルトが外袋体側面5の開口20,20の間で外袋体2に移動が遮られるので、外袋体2の内面と内袋部の隙間に入り込んでしまうことがなく、常時ベルト中央部21が露出しているので引き出しやすいものとなる。
引出ベルト18が引き出されると、逢着された部位19の周囲の側面がクッションの中央に引き寄せられるように引き動かされるとともに、ベルトの移動に連れてビーズ8が全体的に大きく流動することとなる。なお、ベルト中央部21は、把持しやすいようにベルトを予め湾曲させて樹脂固めして持ち手としておいてもよい。なお、引出ベルトは、引き出す関係で、逢着部は左右側面の脚部や腰部の側の下方端に設けておき、開口は頭部側側面の少し高めの中央よりの位置に設けておき、下からやや上方へと引き上げるような動作でもって、引き上げるように引き出すことがビーズを従動させながらフィットさせるうえで望ましい。
そして、引出ベルト18と拘束バンド11とは、それぞれをひとつのクッションに組み合わせて実装して用いることができる。引出ベルト11は粒状発泡樹脂体8を大きく流動させて着座者の姿勢にフィットさせることに適するものであり、引き出すだけで調整でき、長さを固定する動作を要しないものであるので便宜であるうえに、側面の周囲に拘束バンド11を短めに左右にそれぞれ配すると、局所的に長さ調整して固定することができるので、引出しベルト18で形成された姿勢を保持するべく拘束バンドの長さを調整することでさらに姿勢を移動したり、得られた姿勢を長期に保持することができるので、一定時間、好適な姿勢を保持する際に適するものとなる。
ところで、本発明のクッションの外部側に脚台を設けるようにしてもよい。たとえば、前記第9の手段にあるように、クッションをあらかじめ着座面3の一部が傾斜面となるように傾斜させてあるものとし、着座者の頭部を右側、着座者の脚を左側とした場合、頭部を支えるクッション右側は高く、左側に向かってクッションの途中からゆるやかに傾斜して下っていくような形状の外袋体2とし、内部に粒状発泡樹脂体8を充填した内袋によって着座者を傾斜状態で支持するものであって、さらに斜面の下端部から脚を載せる脚台15を外袋体2から突出させるように設けて着座者の上肢をクッションの外側で支持しうるものとすることができる。
上肢支持用の脚台は、載置部16を下方から支持部17が支えるようにしてクッション側の傾斜とは逆方向に傾くものであって、クッション側から外方向に向かって脚台15の載置部16はやや高く上昇している。すなわち、クッションの傾斜と上肢支持用の脚台15の載置部16の傾斜は、緩いV字を描くこととなる。そして、着座者は緩いV字に沿って身体をくの字に曲げるように腰掛けて、すなわち腰部をクッションの傾斜面下端付近に位置するようにして腰掛けることができる。すると、クッション内の粒状発泡樹脂体8によって着座者の上体の荷重が分散支持されるとともに、上肢の内腿側も脚台に支持されるので、腰を丸く曲げた形で着座でき、着座者の座骨が前方に押し出されて傾倒し、下腹部の下腸腰筋群と臀部側の殿筋群の二つの筋肉のバランスが図れるので、弛緩された安楽な姿勢を簡易に形成しうることとなる。
さらに、前記第10の手段にあるように、外側に張り出すように突出する脚台15を水平状態から斜めに立ち上がった状態に起伏自在に角度可変とした組み立て自在なものとしてもよい。脚台には、上肢を載せ置くための載置部16があり、この載置部16は外袋体2の下端側の外縁と逢着等で接合されており、その接合された外縁部を軸として載置部16は伏せた状態の水平姿勢から、斜めに起こされた姿勢まで起伏自在となっている。また、斜めに起こされた載置部16は、下方から支える支持部17によって角度調整自在に支持されている。
こうした折り畳み式とするために、載置部16は、幅50cm程度の長さ30cmの布張りの板に帆布等の生地を張り、その左右をクッション製の枠体で支持し、載置部16の下端は、外袋体2と逢着されているので、その逢着部14を軸として斜めに立ち上がるようになる。載置部16の下方から、いわばつっかえ棒のようにして支持部17が下方から支えるので、支持部17の傾倒させ具合次第で載置部16の脚をのせる傾斜角度が自在に調整されることとなる。支持部17は、水平に折り畳んだとき邪魔にならないように、たとえば、板厚1cm程度の集成材などを用いて四角形の枠体等に形成した部材を用いるとよい。
健常者であれば、折り畳み式の載置部16など用いずとも着座可能であるから、こうした脚台15はなくとも、直方体状のクッションに着座して安楽な着座姿勢をとることができる。しかしながら、リハビリテーションに取り組んでいる身障者のなかには、筋肉が硬直してしまっており体の可動域に制限があるなどしているので、着座のための動作自体が十分にとれない者も含まれている。それらの身障者が緊張を緩和させて弛緩させるために本発明のクッションに着座しようとしても、高さのあるクッションであると、介添者の手を借りても、労力を要することになしに直方体の中央に腰掛けることは容易ではないので、気軽にリハビリに用いることが困難となってしまう。
そこで、高さの低くなった上平面の傾斜面下方側にに安定的に腰を下ろし、上体をクッションにもたせかける一方で、水平な脚台の載置部16に上肢を載せ置くようにしてから、載置部16を斜めに傾斜させるように起こして、上肢を屈曲させ、左右のバンド長を調整して頭部側のクッションの高さや位置を調整することで、適切な弛緩可能な姿勢にあわせた形状を形成することとする。
本発明のクッション1は長時間身体をもたせかけることにも適するが、身障者へのリハビリテーションに用いることに特に適している。通常時、筋肉が緊張状態となってしまい硬直して可動範囲が狭まった身体が、本発明のクッションで緊張が解放されるように荷重バランスをはかるべく各拘束バンド11の長さを調整して、本人に適した着座姿勢になるよう調整すると、筋肉の緊張が緩和されることとなる。すると、筋肉が緊張から解放された結果、身体が楽になり、10分ほど着座するだけで緊張から硬直していた手足の関節が可動しやすくなる。
たとえば、脳梗塞等で身体に不自由を生じた高齢者のリハビリテーションのために、本発明のクッション1に着座させる場合、まず、クッション1に着座した後、本人の湾曲した姿勢に沿わせるように、頭部や脚を支持する高さを拘束バンド11や脚台15の高さを調整して形づくる。安楽な姿勢を得た後、その後10分程度着座させてから、次いで身体関節を可動させるリハビリテーションとして可動範囲を拡げるよう四肢への運動を施すこととする。数日おきに繰り返えし着座させてから施術すると、本人や施術者に過度の負担なく、スムーズに可動範囲の回復を進めることができた。緊張を緩和させずに施術者の腕力等で可動を促すのは、非常に労力がかかるので、リハビリテーションの効率が大きく異なるものとなった。
また、前記11の手段にあるように、大内袋9と小内袋10と、内袋部7の内袋の大きさを2種類異なったものとすることで、頭側と脚側の充填材の量に変化をつけることができるので、拘束バンド11を縮めることで形成できる高さに差を設けやすくなっている。たとえば、大内袋9は幅750mm×長さ750×高さ450mm、小内袋10は幅750mm×長さ400mm×高さ270mmとし、内袋部7が外袋体2の容量よりも大きな容量となるものとし、さらに粒状発泡樹脂体として、大内袋にはパウダー状のビーズを3kg、小内袋には2kg充填する。さて、外袋体2とよりも大きな容量の大小の内袋部7とすることで、外袋体2は、伸縮面を中心に内部から押されて丸く曲面上に膨らんだ状態となっている。こうすることで直方体の外袋体2が内容物によって十分に膨らむこととなるので、着座者の荷重を支承しても、粒状発泡樹脂体のビーズが流動しすぎず、着座姿勢を保持しやすいものとなり、クッションがつぶれたように凹んでしまうこともない。他方、大内袋と小内袋は、それぞれ十分にビーズが充填されているとはいえ、伸縮しうるうえに、外袋体を十分に膨らませているとはいえ、大内袋、小内袋とも、それぞれ単体としてはビーズが内部で移動するだけの余裕ある大きさであり、形状が変化すれば、内部でビーズを流動させる余地がある。そこで、拘束バンド11の長さを調整して締め上げれば、その姿勢を変化させることが容易となり、また、着座者が荷重をかけていった場合にも、粒状発泡樹脂体8のビーズが流動しすぎることがないので、所望のクッションの高さを十分に確保できることとなる。
図1に本発明の実施の形態の一例として、全長120cm×全幅60cm×全高45cmの略直方体状の外袋体2と、その内部に内袋部7として、その内部に粒状発泡樹脂体の1mm径のビーズが充填された伸縮性のダンボールニットからなる全長の異なる大小二つのサイズの内袋を内包するクッションを示す。この内袋部は、全幅と全高は外袋体と同様であるが、全長が75cmの大内袋9と全長が40cmの小内袋10とを外袋体2に内包している。外袋体2の上平面は120cm×60cmの伸縮性素材であるダンボールニットからなる着座面3であって、その側面は、240×45cmの非伸縮性の帆布からなり、それらを縫製して、その一部にファスナーを設けて開閉自在な開口を設けて、外袋体の内部に内袋を収納可能としている。大小の内袋のいずれも、袋が伸びてやや膨らむ程度にビーズを充填しており、やや多めの容量であることから、内袋部は外袋体を押し広げるようにしてその内部に収納されることとなるので、嵩高が確保されやすいこととなる。そして、大内袋9側は着座者の頭部から腰までの上体部分を支持するものであって、小内袋10側は着座者の臀部や上肢を支持するものである。また、頭部側の側面から底面にかけて、外袋体はR20cm程度でゆるく角丸めされ、角丸めされた部分も側面と同様の帆布で形成されているので、底面の伸縮性素材のダンボールニットのサイズは、上平面が上面全体の長さ120cmであるのに対して、底面は長さ90cm×幅60cmである。つまり、着座者の頭部に近い底面側は、角丸めした帆布素材の面を大きく確保することで、伸縮しにくいものとしている。伸縮しにくい素材を頭部側の周囲に用いることで、ビーズが周囲に流れにくくなることから、拘束バンドのバンド長を調整したとき、頭部側の厚み(高さ)を確保しやすくなり、好適である。
クッション1の直方体の外袋体2の側面5には、右側面中央から頭部側側面を経て左側面中央までの拘束バンド11と、左側面中央から脚側の側面を経て右側面中央までの拘束バンド11とが、上下の高さを変えて2セットずつ合計4セット配されている。これらの拘束バンド11は、いずれも逢着部側のパーツAと係留部側のパーツBとを、バックル25を介して繋げて拘束バンド11としたものである。パーツAはバンドが外袋体の左右の側面開口(バンド挿通穴22)から内部へと挿通されるようになっており、左右の開口(バンド挿通穴22)近辺で挿通後に二股に分岐しており(分岐部23)、その分岐したバンドは頭部側面あるいは脚部側面側の外袋体内面を平行に離間した状態で外袋体2の側面内面に沿うように内袋部7との隙間に配されるものであり、さらに離間した部分の中央が外袋体の内面側と長手方向(水平方向)に約50〜60cmにわたって逢着され、逢着部を形成している。
拘束バンド11のパーツBはバックル25側をベルトの折り返しとして折り返し部24を引っ張る紐状に形成し、パーツBのベルトの他端を係留部12として外袋体2の側面5に逢着し、バックル内のリング部に挿通して折り返すすことでパーツB側の長さを調整可能とすることで拘束バンド11の全体のバンド長、すなわち逢着部14と係留部12間の長さを調整可能とするものである。図2の(a)(b)に、拘束バンド11の長さを調整して、クッション1の形状が変化する前後の様子を示す。なお、図2の各拘束バンド11は帯状であり、その一部は外袋体2の内部に沿って配されているが、簡略化して配置を直線で示したものである。側面5のうち、長さが具体的に詰まっていくのは、係留部12と逢着部14の間の距離であって、逢着部14側の面は全体として面として移動するにすぎない。側面が移動する様子を図2(b)に太い矢印で面が全体として押し上げられるイメージとして矢視で表した。逢着されている部分の周囲の側面5は収縮させられることはないので、バンド11の長さが縮められるとき、頭上側の側面もしくは脚下側の側面に配された逢着部14は、その周囲の外袋体側面5とともに、クッション1の中心に向かって引き寄せられるようにして移動することとなる。
このクッションに着座した場合の着座者の姿勢調整については以下のように実施する。まず、大内袋側が上体、小内袋側が脚部を載せる方向であり、大袋側の底面の頭部寄りの部分の外袋体は、角丸めされており、非伸縮性の帆布が大きく配されており、非伸縮なために、バンド長を調整したときに上体側の着座姿勢が大きく変化しやすくなっている。まず、拘束バンドは緩めておき、着座してから、両脇のバンドの折り返し部24を手でつかみ、引っ張ることで、拘束バンド11の逢着部14を中心に頭部側の側面5がクッション1のへと引き寄せられるように面として移動するので、この動きに従動して内袋部7内に充填された粒状発泡樹脂体8のビーズが、伸縮できる部分へと逃げるように流動して移動し、その結果、頭部側が高く位置した上体で保持されるようになる。拘束バンド11は上下に高さを変えて2セットあるので、快適な姿勢になるように上下で長さを変えて締め具合を適宜調整する。たとえば下側のバンドの長さを短めにするべく、折り返し部24を大きく引っ張ることで、座面が上側にやや押しあがるようになり厚みが増したようにクッションの形状が変化する。同様に脚下側を巡る拘束バンドも、着座後に引っ張ることで、腰よりも膝下の高さを高めにすることが容易にできる。また、一端調整したバンド長のままであれば、何度も座る場合、その都度調整せずとも、従前の体勢を保持しているので、図2(c)に示すような姿勢で、最初から快適な安楽姿勢を得ることが容易となる。
さて、上記のクッション1に着座して、拘束バンド11のバンド長を折り返し部14を引っ張ってそれぞれに調整すると、単なる直方体のビーズクッションと比べ、クッションの側面形状が縮むなどしてより複雑に変化して図2(b)に示すように、クッションが立体的な形状となる。たとえば、頭部側のビーズの厚みが高く腰部の当節するあたりが低く、かつ、上肢が載置される部分から膝裏に向かって反対方向に高くなるように屈曲するような形状を得てこれを保持することが可能となる。すると、着座者は頭部を高くすることで首に負荷をかけずに正面のテレビ等を正視しやすくなり、かつ、斜めに身体をもたせかけることができるので体圧が分散され上体が広い面で保持される。また、腰のあたりをまるめるようにして臀部と上肢を反対の傾斜面に載せるように着座できるので、腸腰筋群と殿筋群のバランスにみあった体勢となり、無理が生じずに安楽な姿勢を形成できることから体の筋肉の緊張が緩和された状態を保持しやすいものとなっている。さらに、伸縮性の上平面が身体の形状に沿い、かつビーズが身体の周囲を全体的な接地によって周囲から支承しているので、十分な体圧分散ができ、また、伸縮性の上平面なので、着座状態で少し体を揺り動かしても支承しつづける追従性があることから、単にガチガチに拘束して姿勢形成したクッションとは異なり、長時間着座しつづけても疲れず、快適に座り続けることができた。
次に、他の実施の形態として、図4に、クッション1の外袋体2の上平面が途中から傾斜して下降し、下降した端先に脚台15が設けられているクッションを実施例2として示す。外袋体1の形状とサイズは、全長90cmの外袋体は、向かって左を頭部側、右を脚台側とするとき、頭部側の横幅が70cm、脚台側の幅が50cmとなっており、矩形ではなく、台形状となっており、上から平面視したとき、外袋体1の頭部側の二つの角はそれぞれ半径30cmで角丸めされている。また、外袋体1は、その側面からみると、頭部側の上平面の高さは40cmであり、脚台側は高さが4cmであって、頭部側の端から30cmのところから半径60cmの緩やかな下弦の円弧を描きながら脚台側へと下降している。また、外袋体は、底面は全面が伸縮性のダンボールニットであり、側面は非伸縮の帆布生地からなっている。また、上平面は、着座者の背面が当接する着座面となる傾斜部分には全て伸縮性のダンボールニットを用いているが、頭部側の上平面に20〜25cm幅程度の非伸縮性の帆布を用いている。これは、着座者の頭部を締め上げる際に、伸縮性の着座面に隣接する部分を非伸縮性として拘束力を高め、クッション形状の変化に追従するものとなっている。
そして、短い長さのポリプロピレン製の拘束バンド11が左右側面にそれぞれに配されている。各拘束バンドは、頭部側の側面5に逢着部を備えたパーツAを配し、バックルを介して左側面あるいは右側面に配した係留部を備えるパーツBと一体となったバンドであり、パーツBはバックルでバンドを折り返すことで係留部とバックル間の長さを可変に調整自在としている。パーツAの逢着部は、外袋体の開口から内部に挿通されたベルトが外袋体の内面側と逢着されているものであり、逢着部14には、さらに外袋体の内面側に三角形の当て布を配して補強してあり、この当て布が周囲の側面を面として引き寄せるように移動させることができる。当て布にはさらにポリプロピレン製のバンドと同素材のベルトを補強してこれに逢着せしめてもよい。また、係留部も、外袋体の開口から挿通されたベルトが外袋体の側面に固定されているものである。左右の拘束バンド11を個別に調整できるので、身障者等で着座時に体が左右いずれかに傾いてしまう傾向にある者に対しても、個別に締め具合を変更できるので、着座姿勢に沿うように支持できるので、緊張状態を解放するための適切なサポートが形成しやすくなっている。
さらに、外袋体の頭部側の側面中央に引出しベルト18の持ち手となる中央部21が露出しており、この引出しベルト11は幅4cmのプリプロピレン製で、外袋体2の頭部側の側面中央の2カ所の開口20から外袋体の内部を通って外袋体の左右各側面の脚台15近傍の下端に逢着により固定されている。着座後に引出ベルトの中央部を引っ張り出すと、引出す際に周囲の粒状発泡樹脂体のビーズが引き出される方向に流動しながら、着座者の上体を上方へと引き上げるようにして持ち上げるので、その上体で身体のラインにビーズが流動して自然と沿うようになる。そして、引出ベルトは固定せずとも、着座者の荷重により戻らずにそのままの状態が保持されるので、着座者の安楽な姿勢に沿ったビーズの配置を安楽に形成させることができる。脚台15は図5に示すように、折り畳み可能となっており、着座後に傾けて載置部16を下から支持台17が支えるようにして使用する。傾動角度は支持台17の傾きに応じて調整される。支持台17には木製の集成材の板等を用い、これを外袋と同様に帆布等で被覆したものとする。
上記のクッションに、四肢の関節の稼働範囲が狭くなっている高齢の身障者を以下のように着座させて用いた。図8の(a)〜(c)に着座していう様子を示す。まず、着座者の腰部がクッションの傾斜面下方に位置し、図8(a)のように、水平な状態のままの脚台15の載置部16上に臀部とふとももを載せ、着座者の頭部を、脚とは反対側の傾斜のない高く分厚い部位側に位置させるようにして、着座者を仰向けに着座させる。この際、図4に示すように、脚台15に円形のポジションマークを描き、これに臀部が当接するようにすると、適切な着座姿勢を形成しやすくなる。脚台15は着座時に水平位置だと腰を下ろす部位が低いので、身体に障害があっても安全に着座することが容易にできる。
次に、図5及び図8(b)に示すように脚台15の載置部16を傾斜させて支持部17で下方からこれを支持するようにすることで、着座者の膝裏を高くするように上肢を持ち上げて、上体と上肢を緩やかに屈曲させた状態で腰掛ける姿勢を形づくる。水平状態から載置部16を斜めに起こすことで、臀部と太股が載置部16に支承されながら、上体をクッションの着座面3に凭せかけるような状態の姿勢となる。その際、着座者の上体を外袋体2に安楽にもたせかけることができるべく、上体の姿勢にあわせて頭部側のクッションが高くなるように厚みを調整する。そのために図8(c)に示すように、拘束バンド11のベルト長さを矢印方向に引っ張るなどして調整し、外袋体2左右側面5を締めつけることで、上方のビーズクッションをクッション中心側に全体的に移動させる。そして、下方から上方へと頭部側に露出している引出しベルト18を図8(c)の矢印方向に引き出して、上部側面が中央に全体的に外袋体ごと収縮した上体で、内部の粒状発泡体8のビーズをやや上方に引き戻すようにして、身体の周囲の隙間に流動させることで、ビーズが自然に誘導されて姿勢移動で生じた隙間を埋めることとなる。
このようにして、四肢が不自由な着座者を着座させた後、拘束バンドの長さを調整し、引出ベルトを引っ張って姿勢を十分に保持した後、10分間そのまま安楽に着座したまま放置し、その後、着座直後と10分経過後での肩関節の可動範囲の差を確認した。すると、着座直後に比べて、肩関節の可動域が10度程度拡がって、肩が若干回るようになっており、可動域に変化が観察された。一般的な水平なクッションや寝台に寝かせただけでは身体に沿わない形状のため、筋肉が硬直したままであり、僅か10分程度で可動域が変化することは認められなかった。他方、本発明のクッションであれば、10分で変化が認められた。これは、現状の着座者の姿勢に追従するようにして体圧を分散しながら支承することができるので、全身を無理なく支持したことで、緊張が緩和される安楽な状態が醸成されたものと思われる。着座者の筋肉の緊張がほぐされたことから、わずか数分から10分程度の使用にもかかわらず、関節の可動域が拡がったことが確認された。
このように、本発明を身障者に適用する場合、現状の姿勢上体にあわせた安楽な体勢のまま支承することができるので、関節の可動域を拡げるリハビリテーションが効果的に実現できる。すると、無理やりに可動範囲を拡げるような運動負荷を与えずとも済むので、その後のリハビリテーション訓練が効率良く進められるようになる。そして、着座者にも、介助する者にも身体的な負担が少なく、繰り返しリハビリテーションに取り組むことができる。また、リハビリテーション訓練を繰り返す際、前回の固定位置からさらに調整していくといった徐々に変化させる調整が可能なので、リハビリテーションの進捗に応じて変化する姿勢の違いにも柔軟に追従することができる。そこで、状態が徐々に改善しては、その着座姿勢が変化していく患者等への適用に対して効果的であるなど、調整幅が高く追従性のよいリハビリテーションに好適なクッションであることが確認された。
また、その他の実施例として、図9に、脚台15つきのクッション1であって、引出ベルト18を用いず、長さ調整可能な拘束バンド11のみを用いたクッション1を示す。拘束バンド11は、上下に2セットあり、各セットとも、バンド中央が二股に分岐しており、頭頂部側の外袋体側面5の内面側に逢着されている。そして、逢着部14と左右側面の係留部12の間の長さを折り返し部24の引出し量を調整することで変化させ、頭部側のクッションの形状を大きく変化させることができるようになっている。着座後に拘束ベルト11の長さを調整して着座姿勢を形成する使用方法は実施例2と同様であるが、引出ベルト18を用いる場合は、引き出すことで上体が持ち上がると同時にその隙間にビーズが流動するのに対して、拘束ベルト11を用いる場合は、頭部側の側面5をクッション6の中心方向に移動させることでビーズを流動させて、着座者の上体を大きく押し上げることができる。
1 クッション
2 外袋体
3 着座面
4 底面
5 側面
6 クッションカバー
7 内袋部
8 粒状発泡樹脂体
9 大内袋
10 小内袋
11 拘束バンド
12 係留部
13 中央部
14 逢着部
15 脚台
16 載置部
17 支持部
18 引出ベルト
19 逢着部位
20 開口
21 ベルト中央部
22 バンド挿通穴
23 分岐部
24 折り返し部
25 バックル

Claims (11)

  1. 伸縮性素材からなる着座面及び底面と、非伸縮性素材からなる側面とを組み合わせて外袋体に形成せしめ、該外袋体の側面の一部に拘束バンドが巡らされているクッションカバーの内部に、粒状発泡樹脂体からなる緩衝材が充填された伸縮性素材からなる内袋部を収納していること、を特徴とするクッション。
  2. 前記拘束バンドは、バンド長が可変調整自在な非伸縮性素材からなり、少なくとも前記外袋体の側面外周の2箇所と係留されていること、を特徴とする請求項1に記載のクッション。
  3. 前記拘束バンドは、該拘束バンドの一部分が該外袋体の側面に逢着された逢着部を備えており、該逢着部から延びたバンドの先端を外袋体の側面に係留して係留部としてバンドを側面に周方向に配したものであって、該逢着部と係留部との間のバンド長を可変に調整できること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載のクッション。
  4. 前記拘束バンドは、バンドの一部が複数に分岐したものであって、分岐された部分の一部が平行に離間するように配されて外袋体側面に長手方向に逢着されていること、を特徴とする請求項3に記載のクッション。
  5. 前記拘束バンドは、その逢着部が外袋体側面の内面側から外袋体側面と逢着されていることを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載のクッション。
  6. 前記拘束バンドは複数本配されており、それぞれの拘束バンドが外袋体側面の一部に巡らされていること、を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のクッション。
  7. 伸縮性素材からなる着座面及び底面と、非伸縮性素材からなる側面とを組み合わせて外袋体に形成せしめたクッションカバーの内部に、粒状発泡樹脂体からなる緩衝材が充填された伸縮性素材からなる内袋部を収納しているクッションであって、外袋体の対向する左右側面の内面側と両端部分をそれぞれ逢着した引出ベルトを外袋体と内袋部の間に配するようにして、さらに該引出ベルトの中央部を外袋体の側面の開口から引き出し可能に露出させるように設けたこと、を特徴とする、クッション
  8. 前記外袋体の側面にバンド長が可変調整自在な非伸縮性素材からなる拘束バンドを配し、該拘束バンドの一部を側面に逢着し、逢着されていないバンド部分を側面外周に係留して該逢着部と係留された端部との間のバンド長を可変に調整できること、を特徴とする請求項7に記載のクッション。
  9. 前記外袋体は、着座面の一部が下方に傾斜した面であって、この傾斜した面の下端側外縁部に外袋体の外部に上肢支持用の載置部と載置部を支える支持部からなる脚台を突出させて設けていること、を特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のクッション。
  10. 前記脚台の載置部は、その一端を外袋体の下端側外縁と接合せしめ、接合部を軸として水平に伏せた姿勢と斜めに起こした姿勢とを起伏自在に位置としうる可動的な載置部とし、さらに斜めに起こした状態の載置部は下方から支える支持部によって角度調整自在に支持されていること、を特徴とする請求項9に記載のクッション。
  11. 前記内袋部が大内袋と小内袋の2つの内袋に粒状発泡樹脂体からなる緩衝材を充填したものであることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のクッション。
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