JP2796948B2 - 布団を収容してソファーを形成するための収容カバー及び収容カバーに布団を収容して形成したソファー - Google Patents

布団を収容してソファーを形成するための収容カバー及び収容カバーに布団を収容して形成したソファー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布団を収容してソファ
ーを形成するための収容カバー及び収容カバーに布団を
収容して形成したソファーに関するものである。
【0002】
【従来技術】最近では独身者や単身赴任者などは1Kや
1DKのワンルームで生活する場合が増えてきている。
このような狭い部屋での生活では、生活空間をいかに広
くするかが快適な生活を送るための重要な課題となる。
従って、寝具はベッドでなく布団が使用されている場合
が多い。布団は、通常は夏布団と冬布団が季節によって
使い分けられている。例えば、夏布団を使用していると
きは、冬布団は押し入れに常時収容してあり、逆に冬布
団を使用しているときには、夏布団が押し入れに常時収
容してある。また、起きたときには、通常使用している
布団もたたんで押し入れに収容するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の方法には、次のような課題があった。夏用と冬
用の布団を一度に収容すると、これら布団が押し入れの
スペースの大半を占めることになり、衣服などの収容ス
ペースが十分に確保できない。また、この対策として部
屋に箪笥などを入れて収容部を増やすと生活空間が当然
に狭くなり暮らしにくくなる。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記課題を解消するもので、
例えばワンルームなどの狭い部屋で生活をする場合に、
普段使わない季節外の布団や日中使わない布団を部屋内
で収容する他の生活用具に転用可能にすることにより、
押し入れに収容する必要性をなくし、押し入れ内に衣類
などの収容スペースを十分に確保できるようにすること
を目的とする。
【0005】
【目的を達成するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の手段
にあっては、布団を収容してソファーを形成するための
収容カバーであって、この収容カバーは、敷布団を収容
する座部と、掛け布団を収容する背もたれ部と、上記敷
布団及び掛け布団を収容するための収容口と、を備えて
いる、布団を収容してソファーを形成するための収容カ
バーである。
【0006】第2の手段にあっては、収容カバーに敷布
団と掛け布団を収容したときに外形が崩れにくいように
する整姿手段を備えている、第1の手段に係る、布団を
収容してソファーを形成するための収容カバーである。
【0007】第3の手段にあっては、整姿手段が緊締バ
ンドである、第2の手段に係る布団を収容してソファー
を形成するための収容カバーである。
【0008】第4の手段にあっては、整姿手段が収容カ
バーの後部に収容される、底板とこの底板に実質的に垂
直状態で固定可能な背板を備えた板枠体である、第2の
手段に係る布団を収容してソファーを形成するための収
容カバーである。
【0009】第5の手段にあっては、整姿手段が収容カ
バーの側部に収容される枠体である、第2の手段に係る
布団を収容してソファーを形成するための収容カバーで
ある。
【0010】第6の手段にあっては、収容カバーの座部
と背もたれ部は分離されており、座部と背もたれ部は固
着手段を介して一体化できるようにしてある、第1ない
し第5の手段に係る、布団を収容してソファーを形成す
るための収容カバーである。
【0011】第7の手段にあっては、第1ないし第6の
手段に係る収容カバーの座部には折り畳まれた敷布団が
収容してあり、背もたれ部には一方向に丸められた掛け
布団が収容してある、収容カバーに布団を収容して形成
されたソファーである。
【0012】
【作用】収容カバーの背もたれ部に、普段使わない季節
外の布団や日中使わない布団のうち丸めた掛け布団を収
容し、座部には折り畳んだ敷布団を収容する。これによ
り、座部と背もたれ部を有するソファーが形成され、通
常のソファーとして使用することができる。
【0013】収容カバーに整姿手段を備えているもの
は、敷布団と掛け布団を収容したときの外形が崩れにく
いので、長期にわたって使用する場合に特に有用であ
る。整姿手段としては、布団を緊締するベルトやバン
ド、収容カバー内に入れる線材で形成した枠、板枠など
であるが、これらに限定するものではない。
【0014】収容カバーの座部と背もたれ部は分離され
ており、座部と背もたれ部は固着手段を介して一体化で
きるようにしてあるものは、座部と背もたれ部を別々に
つくることになるので、ソファーを形成するときの作業
がしやすい。また、例えば布団を収容した背もたれ部を
枕やクッションのように使用するなど、分解することに
よりソファー以外の違った使い方も可能となる。固着手
段としては、ファスナー(オープンファスナー含む)、
面ファスナー、ホック、ボタンなどがあげられるが、こ
れらに限定するものではない。
【0015】
【実施例】本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳
細に説明する。図1は本発明に係るソファーの第1の実
施例を示すファスナーを開けた状態の斜視図である。符
号S1はソファーで、収容カバー1を備えている。収容
カバー1の素材は本実施例では布である。なお、素材は
これに限定されるものではなく、合成樹脂シート、皮革
などを使用することもできる。
【0016】収容カバー1は座部11と背もたれ部12
を備えている。座部11の後部から背もたれ部12の後
部中程にかけては布団を収容するための収容口13が設
けられている。収容口13の口縁部と封鎖シート14の
周縁部にはファスナー15が介在させてあり、収容口1
3は封鎖シート14で開閉可能である。
【0017】背もたれ部12の前下部の座部11との境
界線部分には、背もたれ部12の全幅及び全厚さにわた
り厚手に形成された補強布16が縫い付けてある。補強
布16の前部側の下部には全幅にわたって補強棒160
が縫い込んである。補強棒160は合成樹脂製である。
また、太さは約8mmで普通の鉛筆とほぼ同程度であ
る。また、収容口13の下縁部には全幅にわたり同じく
補強布17が縫い付けてある。そして、補強布16の補
強棒160部分と補強布17の間には整姿手段を構成す
る二本の緊締バンド18が掛け渡して設けてある。
【0018】座部11の内部には封鎖シート14を開放
した収容口13からシングルサイズの敷布団2が三つ折
りにして収容されている。敷布団2の方向は図に示すよ
うに三つ折りにして、その短辺側がソファーS1の幅に
対応するように収容されている。そして、敷布団2を収
容したら緊締バンド18を締付け、敷布団2を座部11
の内部に固定する。
【0019】また、背もたれ部12の内部には一方向に
丸められたシングルサイズの掛け布団3が収容されてお
り、ファスナー15が閉じられてソファーS1が形成さ
れている。なお、掛け布団3は幅を狭めるようにして丸
められ、収容カバー11の幅に合わせてある。本実施例
におけるソファーS1のサイズは幅約700mm、奥行
約1000mm、座部11の座面高さ約200mm、背
もたれ部12の頂部高さ約500mmである。
【0020】(作 用)図を参照して本実施例の作用を
説明する。収容カバー1の内部に普段使わない季節外の
布団(敷布団2や掛け布団3などからなる)や日中使わ
ない布団を収容することによって、座部11と背もたれ
部12を有するソファーS1が形成され、通常のソファ
ーとして使用することができる。すなわち、従来は押し
入れなどに収容されていた布団が部屋の内部で使用する
ソファーとして転用できるので、省スペースになり、押
し入れ内部の空きスペースを衣服などの収容部として有
効に利用できる。
【0021】また、収容カバー1の座部11に敷布団2
を収容したときに緊締バンド18の緊締によって、敷布
団2が固定されると共に補強布16、17が引き付けら
れて補強布16が補強棒160と共に奥に入り込むの
で、背もたれ部12が後ろへ倒れにくくなり、整姿効果
が高い。従って、敷布団2と掛け布団3を収容したとき
のソファーS1の外形が崩れにくいので、長期にわたっ
て使用する場合に特に有用である。
【0022】図2は本発明に係るソファーの第2の実施
例を示すファスナーを開けた状態の斜視図である。図面
において図1に示したものと同一または同等箇所には同
一の符号を付して示している。本実施例におけるソファ
ーS2の収容カバー1には、シングルサイズの敷布団が
二枚と同じくシングルサイズの掛け布団が二枚収容され
ている。すなわち、座部11には二つ折りにされた敷布
団2a、2bが互いにかみ込ませるようにしてソファー
S1の場合とは方向を90°変えて収容されている。ま
た、背もたれ部12には一方向へ丸められた掛け布団3
a、3bが収容されている。
【0023】本実施例におけるソファーS2のサイズは
幅約1000mm、奥行約1000mm、座部11の座
面高さ約250mm、背もたれ部12の頂部高さ約60
0mmである。作用効果については上記ソファーS1と
ほぼ同様であるが、二組のシングルサイズの布団を収容
できて収容効率がよい点と、サイズが大きくなるのでゆ
ったりと座ることができるという点でより優れている。
【0024】図3は本発明に係るソファーの第3の実施
例を示す断面図、図4はソファーの第3実施例において
使用される整姿板の構造を示す一部を切り欠いた斜視図
である。本実施例におけるソファーS3には上記ソファ
ーS2の構造に加えて整姿板4を備えている。整姿板4
はソファーS3後部の収容カバー1内に収容してある。
整姿板4の構造を図4を参照して説明する。整姿板4は
底板41と背板42を備えており、それぞれは袋布40
に木板43を収容した構造で、矢印方向に揺動する。な
お、整姿板4の両端部には三角形の止布44が設けてあ
り、背板42が垂直より後方へは倒れないようになって
いる。作用効果については、上記ソファーS2とほぼ同
様であるが、緊締バンド18に加えて整姿板4を収容し
たことにより整姿効果がより優れ、形崩れしにくい。
【0025】図5は整姿枠の構造を示す説明図である。
整姿枠5は可撓性または弾性を有する変形しにくい合成
樹脂の線材で形成された枠体である。整姿枠5は上記ソ
ファーS1ないしS3の後部両端側の収容カバー1内に
収容して使用することができる。これによれば特に背も
たれ部12の整姿効果に優れ、形崩れしにくい。
【0026】図6は本発明に係るソファーの第4実施例
を示す分解斜視図である。本実施例におけるソファーS
4は互いに分離して形成された座部11aと背もたれ部
12aを備えている。座部11aにはシングルサイズの
敷布団2が三つ折りにして収容してあり、背もたれ部1
2aにはシングルサイズの掛け布団3が一方向に丸めら
れて収容されている。
【0027】そして、座部11aと背もたれ部12aと
は、両側部に設けられ対になった固着手段である面ファ
スナー19により着脱可能に固着されている。符号15
a、15bは布団を入れる収容口を形成するためのファ
スナーである。作用効果については上記ソファーS1の
作用とほぼ同様であるが、それに加えて、座部11aと
背もたれ部12aを別々につくることになるので、ソフ
ァーS4を形成するときの作業がしやすい。
【0028】図7は本発明に係るソファーの第5実施例
を示す分解斜視図である。本実施例におけるソファーS
5は、上記ソファーS4とほぼ同様の構造であるが、そ
の固着手段はボタン191と取着片192によるボタン
留めである。またそれに加えて対になった面ファスナー
193、194により固着力を強化するようにしてい
る。なお、上記したソファーS6、S7の背もたれ部1
2aに設けてあるファスナー15aは背もたれ部12a
の底部に設けるようにしてもよい。
【0029】図8は掛け布団を緊締バンドを使用して緊
締した状態を示す斜視図である。図に示したものは掛け
布団3を一方向へ丸め二本の緊締バンド18aで胴巻き
にしたものである。上記ソファーS1ないしS5をつく
るときに、このようにした掛け布団3を背もたれ部1
2、12aに収容するようにすれば、形が決まっている
ので収容作業がしやすい。また、掛け布団3はかたく締
まっているので、ソファーにしたときの整姿効果も高く
なる。なお、本発明は図示の実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変形が
可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)収容カバーの内部に普段使わない季節外の布団や
日中使わない布団を収容することにより、座部と背もた
れ部を有するソファーが形成され、通常のソファーとし
て使用することができる。すなわち、従来は押し入れな
どに収容されていた布団が部屋の内部で使用するソファ
ーとして転用できるので、省スペースになり、押し入れ
内部の空きスペースを衣服などの収容部として有効に利
用できる。
【0031】(b)緊締バンド、板枠体、枠体などの整
姿手段を備えたものにあっては、敷布団と掛け布団を収
容したときのソファーの外形が崩れにくいので、長期に
わたって使用する場合に特に有用である。
【0032】(c)収容カバーの座部と背もたれ部が分
離されており、座部と背もたれ部は固着手段を介して一
体化できるようにしてあるものは、座部と背もたれ部を
別々につくることになるので、ソファーを形成するとき
の作業がしやすい。また、例えば布団を収容した背もた
れ部を枕やクッションのように使用するなど、分解する
ことにより違った使い方も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るソファーの第1実施例を示すファ
スナーを開けた状態の斜視図。
【図2】本発明に係るソファーの第2実施例を示すファ
スナーを開けた状態の斜視図。
【図3】本発明に係るソファーの第3実施例を示す断面
図。
【図4】ソファーの第3実施例において使用される整姿
板の構造を示す一部を切り欠いた斜視図。
【図5】整姿枠の構造を示す説明図。
【図6】本発明に係るソファーの第4実施例を示す分解
斜視図。
【図7】本発明に係るソファーの第5実施例を示す分解
斜視図。
【図8】掛け布団を緊締バンドを使用して緊締した状態
を示す斜視図。
【符号の説明】
S1 ソファー 1 収容カバー 11 座部 12 背もたれ部 13 収容口 14 封鎖シート 15 ファスナー 16、17 補強布 160 補強棒 18 緊締バンド 2 敷布団 3 掛け布団 S2 ソファー 2a、2b 敷布団 3a、3b 掛け布団 S3 ソファー 4 整姿板 40 袋布 41 底板 42 背板 43 木板 44 止布 S4 ソファー 11a 座部 12a 背もたれ部 15a、15b ファスナー 19 面ファスナー S5 ソファー 191 ボタン 192 取着片 193、194 面ファスナー 18a 緊締バンド

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布団を収容してソファーを形成するため
    の収容カバーであって、この収容カバーは、 敷布団を収容する座部と、 掛け布団を収容する背もたれ部と、 上記敷布団及び掛け布団を収容するための収容口と、を
    備えていることを特徴とする、 布団を収容してソファーを形成するための収容カバー。
  2. 【請求項2】 収容カバーに敷布団と掛け布団を収容し
    たときに外形が崩れにくいようにする整姿手段を備えて
    いることを特徴とする、 請求項1記載の布団を収容してソファーを形成するため
    の収容カバー。
  3. 【請求項3】 整姿手段が緊締バンドであることを特徴
    とする、 請求項2記載の布団を収容してソファーを形成するため
    の収容カバー。
  4. 【請求項4】 整姿手段が収容カバーの後部に収容され
    る、底板とこの底板に実質的に垂直状態で固定可能な背
    板を備えた板枠体であることを特徴とする、 請求項2記載の布団を収容してソファーを形成するため
    の収容カバー。
  5. 【請求項5】 整姿手段が収容カバーの側部に収容され
    る枠体であることを特徴とする、 請求項2記載の布団を収容してソファーを形成するため
    の収容カバー。
  6. 【請求項6】 収容カバーの座部と背もたれ部は分離さ
    れており、座部と背もたれ部は固着手段を介して一体化
    できるようにしてあることを特徴とする、 請求項1ないし5記載の、布団を収容してソファーを形
    成するための収容カバー。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6記載の収容カバーの座
    部には折り畳まれた敷布団が収容してあり、背もたれ部
    には一方向に丸められた掛け布団が収容してあることを
    特徴とする、 収容カバーに布団を収容して形成されたソファー。
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