JP3080637B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3080637B2
JP3080637B2 JP14295890A JP14295890A JP3080637B2 JP 3080637 B2 JP3080637 B2 JP 3080637B2 JP 14295890 A JP14295890 A JP 14295890A JP 14295890 A JP14295890 A JP 14295890A JP 3080637 B2 JP3080637 B2 JP 3080637B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真装置や静電記録装置において、静
電潜像保持体に形成された静電潜像を可視化する現像装
置に関する。
(従来の技術) 一成分現像剤を用いる現像方法の一つとして、加圧現
像法(Impression Deveropment)が知られている。この
方法は、静電潜像とトナー粒子もしくはトナー担持体と
を実質的に零の相対周辺速度で接触させることを特徴と
しており(米国特許3,152,012、同3,731,148、特開昭47
−13088号、同47−13089号等)、磁性材料が不要である
ため装置の簡素化及び小型化が可能であるとともにトナ
ーのカラー化が容易である等多くの利点を有している。
この加圧現像法においては、トナー担持体を静電潜像
に押圧もしくは接触させて現像を行うため、このトナー
担持体として弾性及び導電性を有する現像ローラを用い
ることが必要となる。特に静電潜像保持体が剛体である
場合は、これを傷付けることを避けるために現像ローラ
を弾性体で構成することが必須条件となる。また周知の
現像電極効果やバイアス効果を得るためには現像ローラ
表面もしくは表面近傍に導電層を設け、必要に応じてバ
イアス電圧を印加することが好ましい。
ところで、こうした現像ローラを用いた現像装置にお
いて、トナーへの電荷の付与は、現像ローラと現像剤薄
層形成用のブレードとの摩擦帯電によりなされる。この
ため、現像ローラにブレードを圧接させてその間に所定
のニップ幅を確保する必要がある。トナーに十分な電荷
を付与するためには、ブレード自体に付与電荷の極性に
合せた摩擦帯電系列の材料を用いることが望ましく、ま
たトナーの固着等を考慮すると樹脂やゴム弾性体を用い
ることが望ましい。
しかしながら、前記米国特許に開示されたものを含め
従来からのブレードでは、精度上現像ローラの表面に均
一に圧接させることが困難であった。また現像ローラ及
びトナーとの摩擦によりブレードの圧接部分が摩耗し形
状が変化してしまうため、トナーの帯電量が低下し、画
像濃度が低下したり紙上カブリの増加や濃度ムラが生じ
てしまい高品位の画像を維持できなくなってしまう。
(発明が解決しようとする課題) このように従来の現像装置では、現像剤薄層形成手段
の反り等の影響により、現像ローラと現像剤薄層形成手
段との接触精度に難点があり、また現像剤薄層形成手段
における現像ローラとの当接部分との磨耗により、現像
剤薄層形成手段による現像ローラへの加圧力が変化し、
現像ローラの表面に良好な現像剤薄層を形成することが
できなくなるという問題があった。
本発明はこのような課題を解決すべくなされたもの
で、濃度ムラ、地カブリ等の不良画像の無い高品位の画
像を得ることができ、かつ長期間の使用においても高画
質を維持することのできる現像装置の提供を目的として
いる。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の現像装置は上記の目的を達成するために、静
電潜像保持体に対向して配置され、ローラ表面に形成さ
れた現像剤薄層を前記静電潜像保持体に近接または接触
させることによって静電潜像を可視化する現像ローラ
と、この現像ローラ表面に現像剤薄層を形成する為、一
端が前記現像ローラ表面と少なくとも有効現像幅にわた
って当接するようマウントされたチップ部を有し、この
チップ部とは逆の端部が回転可能に軸支され、前記チッ
プ部を有する端部の前記現像ローラ回転軸方向の長さが
前記逆の端部の長さよりも短く構成され、且つ第1のバ
ネ定数を持つ板バネ材からなる現像剤薄層形成手段と、
前記現像剤薄層形成手段を前記現像ローラに押圧するよ
う、前記軸支された現像剤薄層形成手段を第2のバネ定
数をもって付勢する付勢手段と、前記第2のバネ定数を
前記第1のバネ定数よりも低くする手段とを具備してな
ることを特徴としている。
(作用) 本発明の現像装置では、板バネ材と、この板バネ材に
設けられたチップ部とを有する現像剤薄層形成手段を構
成することにより、現像剤薄層形成手段の弾性を全体的
に高めた。
また、本発明の現像装置は、回転可能に軸支され、第
1のバネ定数を持つ板バネ材からなる現像剤薄層形成手
段が、チップ部で現像ローラの表面を適宜な力で加圧す
るよう、第2のバネ定数を持つ付勢手段により付勢され
ている。さらに、この付勢手段の第2のバネ定数は、現
像剤薄層形成手段の有する第1のバネ定数よりも低いた
め、現像剤薄層形成手段のチップ部が磨耗してもほとん
どその加圧力に影響はない。
さらに、本発明の現像装置は、板バネ材からなる現像
剤薄層形成手段の反りを抑制するために、当該現像剤薄
層形成手段の形状を、チップ部を有する端部の現像ロー
ラ回転軸方向の長さがチップ部とは逆の端部の長さより
も短くなる形状、すなわち現像ローラとの当接部に向か
って幅が狭くなるような形状とすることにより、端部と
センタ部との圧力差を減少させることができる。
したがって、本発明の現像装置によれば、現像ローラ
上に均一な現像剤薄層を形成することができるととも
に、チップ部の摩耗も最小限に押えることができ、濃度
ムラ、濃度低下、紙上カブリの増加等の画質の劣化を防
ぐことができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照しながら詳細に説
明する。
第1図は本発明に係る一実施例の接触型一成分非磁性
現像装置(以下、単に現像装置と呼ぶ。)の全体構成を
示す断面図である。
同図に示すように、この現像装置10は、静電潜像保持
体である感光体ドラム11表面に形成された静電潜像の上
に現像剤である非磁性トナー(以下、単にトナーと呼
ぶ。)Aを転移させて静電潜像を可視化するための現像
ローラ12と、トナーAを収容したトナー収容器13と、こ
のトナー収容器13内のトナーAを撹拌するミキサー14
と、トナー収容器13内のトナーAを現像ローラ12に供給
するトナー供給ローラ15と、現像ローラ12表面にトナー
薄層を形成するための現像剤薄層形成手段であるブレー
ド16とからその主要部が構成されている。
次にこの現像装置10における現像プロセスについて説
明する。
トナー容器13内に収容されたトナーAは、ミキサー14
により撹拌されつつトナー供給ローラ15の方向に送ら
れ、さらにこのトナー供給ローラ15により現像ローラ12
に供給される。ここで、トナーAは、回転する現像ロー
ラ12の表面との摩擦により負に帯電し現像ローラ12の表
面に静電的に吸着して搬送される。この後、現像ローラ
12表面に付着したトナーAは、ブレード16によりその搬
送量が規制されて薄層化されると同時に、現像ローラ12
及びブレード16との摩擦により再び摩擦帯電して緻密な
トナー層となって搬送される。この後、現像ローラ12の
表面に付着したトナーAは、感光体ドラム11との接触に
より感光体ドラム11表面の静電潜像の上に転移する。こ
れにより静電潜像が可視化される。転移しなかった現像
ローラ12表面のトナーAは、リカバリーブレード(マイ
ラーフィルム)17を擦り抜けトナー容器13内に戻る。
ところで、この実施例では、負帯電の有機感光体ドラ
ム11を使用した反転現像方式を採用しているため、トナ
ーAとして負帯電性のトナーが用いられ、ブレード16と
してはトナーAを負帯電させやすい材質のものを使用し
ている。また感光体ドラム11の表面電位は−550Vであ
り、これに対して現像ローラ12の金属シャフト12aへ
は、現像バイアス電位として−200Vが保護抵抗を介して
印加されるようになっている。また現像ローラ12は、感
光体ドラム11の表面と常に1〜5mm程度の接触幅(現像
ニップ)を有しながら感光体ドラム11の回転速度に対し
約1〜4倍程度の速度で回転している。
なお、上述の現像プロセスにおいて何らかの原因で現
像ローラ12からトナーAが落ちると本体装置内または転
写紙を汚してしまうため、本実施例では、トナーAを溶
着させるような可塑剤等からなるトナー溶着部材18を現
像装置10の下部に取付けている。またこれにより、現像
装置10を上下反対に置いた場合でもトナーAの散乱を防
ぐことができる。
上記のブレード16は、第1のブレードホルダ16a、ス
ペーサ16b及び第2のブレードホルダ16cにより装置本体
に支持されている。また19は第1のブレードボルダ16a
に取付けられ、ブレード16の裏面との間にモルトプレン
等からなる発泡材20を挟持するためのバッフル板であ
る。このようにバッフル板19とブレード16の裏面との間
に発泡材20を挟持することで、トナー容器13からのトナ
ーAの漏れやブレード16の振動を防止している。
またこのブレード16は、その先端部分(チップ162)
で現像ローラ12の表面を適宜な力で押圧するよう、回転
軸21を支点として複数の圧縮スプリング22により常時付
勢されている。これら圧縮スプリング22のバネ定数はブ
レード16(薄板バネ材161)のバネ定数よりも低いた
め、ブレード16のチップ162が摩耗してもほとんどその
加圧力に影響はない。
次に上述した現像ローラ12について詳細に説明する。
第2図は現像ローラ12を示す斜視断面図である。
この現像ローラ12に要求される特性としては、“導電
性及び弾性を有する”ということである。これを満足す
る最も簡単な構成としては、例えば金属シャフトの外周
を導電性ゴムローラで覆ったもの等が挙げられるが、こ
の実施例の現像方式では、トナーを現像ローラ12の表面
に圧接させつつ搬送することから表面の平滑性が要求さ
れる。そこで、この実施例の現像ローラ12は、金属シャ
フトである支持体12aの外周に、例えば導電性シリコン
ゴムやウレタンゴム等からなる弾性体層12bを設け、さ
らにこの弾性体層12bの表面に導電性ポリウレタン系の
導電層12cを設けて二層構造としている。
弾性体層12bとしては、導電性のものとそうでないも
のが考えられるが、導電層12cに剥離や傷が生じる場合
を考慮して導電性のものの方が望ましい。
弾性体層12bのゴム硬度は、現像ローラ12と感光体ド
ラム11との間に適当なニップを得るための荷重や現像ロ
ーラ12のトルクに直接影響を与える要素となる。また、
梱包時や長時間の放置によるJISK6301に示される永久歪
については、これが10%を越えると画像に現像ローラ回
転周期のムラが生じることが分っているので、弾性体層
12bの圧縮歪は10%以下、望ましくは5%以下としなけ
ればならない。ゴム硬度と永久歪との関係は一般にゴム
硬度が高い程永久歪は小さくなるという傾向があるの
で、材料と相互のバランスが重要となる。
また、感光体ドラム11やブレード16との圧接により生
じた現像ローラ12表面の歪みの回復速度である。歪みを
残したままの状態で現像を行うと、濃度ムラ、地カブリ
等が発生しやすくなり画質が大幅に劣化する。
その対策として、梱包時等、現像装置10を本体装置に
装着する前の状態においては、感光体ドラム11及びブレ
ード16を現像ローラ12から離した位置に保つ方法が考え
られる。
ところが、本体装置に現像装置10を装着してトナーを
トナー容器13に収容した後は、感光体ドラム11について
は非動作時に現像ローラ12から離れた位置に退避させれ
ばよいが、ブレード16はトナー容器13内のトナーをせき
止める役割をも有しているので定位置から動かすことは
できない。
このため、ブレード16の圧接による現像ローラ12表面
の変形については、本体装置がレディー状態からファー
ストプリントを開始する際の、現像ローラ12が回転を開
始してから実際に現像を開始するまでの時間内、例えば
10sec以内に残留歪みが10μm以下にまで回復している
ことが要求される。
第3図は導電層12cの膜厚T(μm)が異なる3種類
の現像ローラを対象にそれぞれの残留歪みと回復時間と
の関係を示すグラフである。
同図から、残留歪み(μm)は、弾性体層12bが同じ
であれば導電層12cの膜厚T(μm)に依存し、導電層1
2cの膜厚Tが100μm以下であれば、上記の“10sec以下
で残留歪みが10μm以下”という条件を満足することが
分る。
また、導電層12cは、直接トナーや感光体ドラム11と
接触される面であるため、可塑剤、可硫剤、プロセスオ
イル等のしみ出しによりトナーや感光体ドラム11表面を
汚染しないものに限り、その表面の平滑性については、
最大表面粗さが3μm以下であることが望ましい。それ
以上になると表面の凹凸の模様が画像に現れやすくな
る。
この最大表面粗さが3μm以下の導電層12cの平滑度
を実現する方法としては、弾性体層12bの上に十分な膜
厚の導電層12cを付けた後、後加工(研磨)により所定
の外径、表面粗さに仕上げる方法が考えられるが、この
方法だとコストが高くなる。そこで、後加工を要するこ
となく仕上げる方法が望まれるが、そのためには弾性体
層12bの表面粗さ、導電層12cの膜厚、及び導電層12cを
形成するための塗料の粘度を最適に選択しなければなら
ない。すなわち、塗料の粘度が低いものほど、かつ弾性
体層12bの表面粗さが大きいほど、導電層12cの膜厚を大
きくしなければならない。
また、導電層12cを形成するための塗料については、
弾性体層12b表面に塗料を塗布する方法に応じて、同じ
塗料でも希釈量を変化させて粘度を変えなければならな
い。
第4図乃至第6図にその代表的な導電層12cを形成す
るための塗料の塗布方法を示す。
第4図はスプレーによる塗布方法、第5図はディッピ
ングによる塗布方法、第6図はナイフエッジによる塗布
方法である。
それぞれの方法における塗料の粘度はスプレー法<デ
ィッピング法≦ナイフエッジ法となり、前記導電層12表
面の平滑度(最大表面粗さ3μm)を実現するために必
要な塗料の膜厚T(μm)は、弾性体層12bの最大表面
粗さをRz(μm)とすれば、スプレー法においてはT≧
5×Rz、ディッピング法及びナイフエッジ法においては
T≧3×Rzを満足すれば可能となる。
したがって、導電層12cの膜厚T(μm)は、本体装
置がレディー状態からファーストプリントを開始する際
の、現像ローラ12の回転開始から現像開始までの時間を
ts(sec)とすれば、0≦ts≦10のとき 3×Rz≦T≦100 を満足すれば、高品位な画像を維持することができ、か
つ低コストの現像ローラ12を実現できる。
また、導電層12cの材料自体の伸びもここでは無視で
きない点である。すなわち、これが50%以下では、導電
層12cは弾性体層12bの弾性変形に追従できず、特に弾性
変形の大きい両端部で亀裂が生じやすくなる。さらに弾
性体層12bの材料自体の伸びと導電層12cの材料自体の伸
びとの差も200以下、つまりそれぞれの伸びをLe、Llと
すれば|Le−Ll|≦200を満足しなければ、同様に導電層1
2cに亀裂が生じてしまい、また現像ローラ12の1回転内
の濃度ムラが生じやすくなってしまう。
さらに、導電層12cはトナーを負帯電させることから
正に摩擦帯電しやすい材料が要求され、トナー搬送性に
も優れていなければならない。現像ローラの特性とし
て、金属シャフトからなる支持体12aと導電層12cの表面
との間の抵抗については、現像バイアス電源と金属シャ
フト12aとの間に任意の抵抗値の抵抗を介在させて現像
実験を行うことで、現像ローラ表面の電位と抵抗値及び
画像との相関を得た。その結果を第7図に示す。なお、
このときの現像バイアス電源の電圧は−200Vである。
同図から明らかなように、抵抗値1×107Ω以上の抵
抗値において、白ベタ画像と黒ベタ画像とでは、現像時
の現像ローラ表面電位が違った値を示し、白ベタ画像で
は白地潜像電位に、黒ベタ画像では黒ベタ潜像電位に近
付く傾向を示す。
つまり大面積の画像部を有する画像では、画像部潜像
電位と現像ローラ表面電位との電位差が小さくなって濃
度の薄い画像となり、反対に画像部の面積が小さい細線
画像等の場合、現像ローラ表面電位は白地部潜像電位に
近付くため画像部との電位差が大きくなり細線が太くな
ってしまい、メリハリのない画像となってしまう。
このような現像ローラ表面電位の変動は、現像時に上
記抵抗中を流れる電流によって生じている。すなわち、
黒ベタ現像時には負に帯電したトナーが現像ローラ12か
ら感光体ドラム11へ移転するため、現像ローラ12から現
像バイアス電源に向かう電流が流れる。白ベタ現像時に
は、感光体ドラム11の表面電荷が現像ローラ12によって
除電され、現像バイアス電源から現像ローラ12へ向かう
電流が流れる。このような電流によって抵抗両端に電位
差が生じ、上記のような現像ローラ表面電位の変動が生
じるのである。
この傾向は、特に抵抗値1×108Ω以上で顕著であっ
た。このことから、支持体12aと導電層12cとの間の現実
の抵抗値は1×108Ω以下、好ましくは1×107Ω以下の
ときに良好な画像を得られることが確認された。
但し、支持体12aと弾性体層12bとの間には、実際は接
着層やプライマー処理層等が存在するので、これよりも
低くする必要がある。
この実施例では弾性体層12bおよび導電層12cの抵抗値
をそれぞれ1×106Ω・cm以下とすることで良好な結果
を得た。
以上のことから、本実施例の現像ローラ12において
は、弾性体層12bにゴム硬度(JIS−A)35゜以下、伸び
250〜500%程度、抵抗値1×106Ω・cm以下の導電性シ
リコンゴムまたは導電性ウレタンゴムを使用し、導電層
12cは導電性ポリウレタン塗料、たとえば日本ミラクト
ロン(株)社製の商品名“スパレックス”抵抗値104〜1
05Ω・cm、伸び100〜400%程度のものを使用した。この
結果、現像ローラ12全体としてのゴム硬度は30〜50゜前
後となった。また、表面粗さ5〜10μmの弾性体層12b
に対して、スプレー塗布により膜厚50〜100μm程度の
導電層12cを形成することにより、最大表面粗さ3μm
の現像ローラ12を実現できた。これにより、歪みの回復
速度も良好で、高品位な画像が得られる現像ローラ12を
実現できた。
次にこの実施例の現像装置10におけるブレード16およ
びその周囲について説明する。
第8図はブレード16の詳細を示す斜視図である。
同図に示すように、このブレード16は、薄板バネ161
の先端部に、例えばシリコンゴムやウレタン等のゴム弾
性体または樹脂からなる断面が半球形状のチップ162を
長手方向にマウントし、その両端部にウレタンフォーム
等からなるシール材163を貼付けることにより構成され
ている。
前記薄板バネ161は、ステンレスや銅系のバネ材より
なり、好ましくは、バネ定数が大きいとチップ162の摩
耗の速度が速いため、ステンレスよりもバネ定数が小さ
いベリリウム銅・リン青銅・洋白等の銅系のバネ材を使
用することによりチップ162の摩耗を極力少なくするこ
とができる。なお、この実施例ではコスト面からリン青
銅板を使用し、板厚は0.2mmのものを使用したが、0.1〜
2.0mmの範囲内であれば良好であった。
前記シール材163は、断面がチップ162の高さよりも厚
いため、チップ162が現像ローラ12に圧接されるときト
ナーの両端方向への移動を確実にシールすることができ
る。
ところで、このブレード16においては、チップ162が
現像ローラ12の表面に確実に圧接されなければトナー薄
層の形成にムラが生じることから、チップ162と現像ロ
ーラ12との接触部分についての精度が要求される。実験
により真直度50μm以下であれば、トナー薄層形成のム
ラが無視できるレベルになることが分っている。
ところが、前述した米国特許3,152,012等に開示され
たブレードでは精度として100μmが限界であった。
そこで、本実施例では、薄板バネ161に断面が半球形
状のチップ162をマウントしてブレード16を構成した。
これにより、チップ162の精度がたとえ100μmだとして
も、薄板バネ161の弾性により容易にしかも確実にムラ
のないトナー層を現像ローラ12の表面に形成することが
できた。
また、本実施例におけるブレード16においては、第9
図に示すように、チップ162は薄板バネ161の先端からd1
だけ離れた位置からマウントされている。すなわち、こ
の薄板バネ161の先端部分は、成形や接着によって薄板
バネ161にチップ162をマウントするときの押え及び位置
決めに利用される。これにより、薄板バネ161の短手方
向のマウント精度ひいては現像ローラ12との接線方向の
精度を向上させることができる。
なお、d1はあまり大きくとるとトナーの流れによる圧
力により、トナー層形成不良が生じるおそれがあるため
0.5〜5mm程度が適当である。望ましくは0.5〜2mm程度が
最適である。また薄板バネ161の長手方向両端部にはチ
ップ162がマウントされていない部分が存在する。この
部分に上述のシール部材163が貼付けられる。すなわち
チップ162の長手方向の長さLpは、薄板バネ161の長さLc
よりもd2+d3分だけ短いということになる。このd2+d3
の長さはシール性を考えると片側最低2mm程度必要であ
るが、あまり長くとりすぎると現像装置10自体が大きく
なるため4〜30mm程度、望ましくは4〜20mm程度にする
のがよい。
また、このときチップ162の長さLpは、現像ローラ12
の有効現像幅よりも大きく、薄板バネ161の長さLcは現
像ローラ12の幅と同等もしくは現像ローラ12のサイドシ
ール(図示せず)にかかる程度に設定する。
また、現像ローラ12と当接する部分のチップ162の半
径は、あまり小さいとトナーの帯電量が小さくなって転
写紙上のカブリが増大し、大きすぎると現像ローラ12と
の接触幅が大きくなってその分必要回転トルクが増大
し、かつ現像ローラ12上のトナー層厚が薄くなりすぎて
画像濃度の低下を招くため、適当な範囲におさめる必要
がある。
次にトナー供給ローラ15について説明する。
トナー供給ローラ15は、現像ローラ12へのトナーの供
給と現像後の現像ローラ12上の残存トナーの掻き取りと
いう2つの役割を有している。このトナー供給ローラ15
は、金属シャフト15aの周囲に、抵抗値106Ω・cm以下の
導電性を有する密度0.045g/cm2、セル数50〜60セル/25m
m程度の軟質発泡ポリウレタンフォーム層15bを設けて構
成される。また、現像ローラ12に対する接触深さは0.2
〜1.0mm程度であり、回転速度は現像ローラ12に対して
反対方向に1/2〜等速に設定されている。そして現像ロ
ーラ12と同電位のバイアス電圧が加えられている。
かくしてこの実施例の現像装置によれば、銅系の薄板
バネ161にゴム弾性体または樹脂からなるチップ162を設
けたブレード16を用いることで、現像ローラ12上に均一
なトナー薄層を形成でき、しかもチップ162の摩耗も最
小限に押えることができる。この結果、濃度ムラや紙上
カブリ等のない高品位の画像を得ることが可能となり、
ひいては長寿命および高速分野に対応できる現像装置が
実現される。
次に本発明の他の実施例を説明する。
一般に、薄板バネ161が対象物に圧接されるとき、セ
ンタ部と端部の圧力分布をみると端部の方が大きくな
る。このことは先端部にゴム弾性体または樹脂からなる
チップを有しているものにおいても同様である。また、
第10図に示すように、チップ162自体の収縮により、薄
板バネ161全体が矢印の方向に反ることにより端部の圧
力が増してしまうことになる。
そこで、第11図に示すように、ブレード16における薄
板バネ161の形状を、現像ローラとの当接部に向って幅
が狭くなるような形状とすることにより、端部とセンタ
部との圧力差を減少させることができ、これにより現像
ローラ上のトナー層を均一にすることができる。
なお、以上の実施例では現像ローラ12の支持体12aと
して、金属シャフトを用いたが、現像バイアス電圧が給
電できれば、例えば導電性の樹脂シャフト等でもよく、
また現像バイアス電圧を導電層12cまたは弾性体層12bに
給電するタイプの現像ローラにおいては、支持体を導電
性にする必要もなく絶縁性の材料でもよい。
また、現像ローラ12の弾性体層12bおよび導電層12cの
材料として、導電性シリコンゴムやウレタンゴム、導電
性ポリウレタン塗料を例に挙げたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、この現像装置10にて要求される
特性を満足するものであれば何でもよい。
さらに、ブレード16は現像ローラ12の回転に対してア
ゲンストの位置で支持されているが、現像ローラ12の回
転に対してウィズの位置で支持するようにしてもよい。
また以上の実施例では、接触非磁性一成分現像器を用
いているが、これに限定されず、例えばACまたはDCバイ
アスの非接触現像器等を用いてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の現像装置は、板バネ材
と、この板バネ材に設けられたチップ部とを有する現像
剤薄層形成手段を構成することにより、現像剤薄層形成
手段の弾性を全体的に高めることができる。
また、本発明の現像装置は、回転可能に軸支され、第
1のバネ定数を持つ板バネ材からなる現像剤薄層形成手
段が、チップ部で現像ローラの表面を適宜な力で加圧す
るよう、第1のバネ定数よりも低い第2のバネ定数を持
つ付勢手段により付勢されているので、現像剤薄層形成
手段のチップ部が磨耗してもほとんどその加圧力に影響
が生じるおそれはない。
さらに、本発明の現像装置は、板バネ材からなる現像
剤薄層形成手段の反りを抑制するために、当該現像剤薄
層形成手段の形状を、チップ部を有する端部の現像ロー
ラ回転軸方向の長さがチップ部とは逆の端部の長さより
も短くなる形状、つまり現像ローラとの当接部分に向か
って幅が狭くなるような形状とすることにより、端部と
センタ部との圧力差を減少させることができる。
したがって、本発明の現像装置によれば、現像ローラ
上に均一な現像剤薄層を形成でき、また現像剤薄層形成
手段におけるチップ部の摩耗も最小限に押えることがで
きるため、濃度ムラ、紙上カブリ等のない高品位の画像
が得られ、ひいては長寿命および高速分野に対応できる
現像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る一実施例の現像装置の全体構成を
示す断面図、第2図は第1図の現像装置における現像ロ
ーラの構成を説明するための斜視断面図、第3図は導電
層の層厚と歪みの回復速度との関係を示す図、第4図乃
至第6図はそれぞれ現像ローラの導電層を形成する方法
を説明するための図、第7図は現像ローラの表面電位と
抵抗値及び画像との相関を示す図、第8図は第1図の現
像装置におけるブレードを示す斜視図、第9図は第8図
のブレードの正面図、第10図及び第11図はそれぞれ本発
明の他の実施例を説明するための図である。 10……現像装置 11……感光ドラム 12……現像ローラ 16……ブレード 161……薄板バネ 162……チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−155068(JP,A) 特開 昭63−202772(JP,A) 特開 昭60−46577(JP,A) 特開 平1−283577(JP,A) 特開 平1−191878(JP,A) 特開 平2−50184(JP,A) 特開 平2−282578(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像保持体に対向して配置され、ロー
    ラ表面に形成された現像剤薄層を前記静電潜像保持体に
    近接または接触させることによって静電潜像を可視化す
    る現像ローラと、 この現像ローラ表面に現像剤薄層を形成する為、一端が
    前記現像ローラ表面と少なくとも有効現像幅にわたって
    当接するようマウントされたチップ部を有し、このチッ
    プ部とは逆の端部が回転可能に軸支され、前記チップ部
    を有する端部の前記現像ローラ回転軸方向の長さが前記
    逆の端部の長さよりも短く構成され、且つ第1のバネ定
    数を持つ板バネ材からなる現像剤薄層形成手段と、 前記現像剤薄層形成手段を前記現像ローラに押圧するよ
    う、前記軸支された現像剤薄層形成手段を第2のバネ定
    数をもって付勢する付勢手段と、 前記第2のバネ定数を前記第1のバネ定数よりも低くす
    る手段と を具備してなることを特徴とする現像装置。
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