JP3080521U - 収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 故人の遺品や、掛軸、巻物等を、
腐敗や破損させたりすることなく、良質な状態で一つに
まとめて保存することができる収納箱を提供する。 【解決手段】 収納箱本体１０は、上方に開口部
を有する略直方体状の箱体１１内に、前記収納対象物の
種類毎に仕切られた複数の収納区画を形成してなり、そ
れら複数の収納区画は、掛軸４１や巻物４２等の軸部４
０ａを有する収納対象物を収納する軸付き対象物収納区
画１０ａと、故人の遺品４３等の軸部４０ａを有さない
収納対象物を収納する軸無し対象物収納区画１０ｂとか
らなり、前記軸付き対象物収納区画１０ａは、その長手
方向の両端部各々に、掛軸４１や遺品４３等の軸部４０
ａが載置される軸載置部１３を有し、該軸載置部１３の
上面には、前記軸部４０ａにならう半円状切欠部１３ａ
が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、勲章等の故人の遺品や、掛軸や巻物等を整理して収納できる収納箱 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

勲章等の故人の遺品は、その故人が思い起こされ後世に語り継がれるように、 その故人の経歴等を記した掛軸や巻物等と共に保存されることが望まれている。 しかしながら、遺品には勲章等の小物が多い上、掛軸や巻物が不安定な略円筒 形状であるため、それら遺品や掛軸、巻物が、まとめて一つの箱に保存されてし まうと、収納物同士の接触により破損してしまうことが懸念される。 また、前記遺品や掛軸、巻物等は、長期間保存されることになるため、湿気に より金属部分が錆び付いたり、カビが発生したり等の心配もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、故 人の遺品や、掛軸、巻物等を、腐敗や破損させたりすることなく、良質な状態で 一つにまとめて保存することができる収納箱を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の技術的手段は、掛軸や巻物、故人の遺品等 の収納対象物が収納される収納箱本体と、該収納箱本体を開閉する蓋体とを桐材 料から形成してなる収納箱であって、前記収納箱本体は、上方に開口部を有する 略直方体状の箱体内に、前記収納対象物の種類毎に仕切られた複数の収納区画を 形成してなり、それら複数の収納区画は、掛軸や巻物等の軸部を有する収納対象 物を収納する軸付き対象物収納区画と、故人の遺品等の軸部を有さない収納対象 物を収納する軸無し対象物収納区画とからなり、前記軸付き対象物収納区画は、 その長手方向の両端部各々に、掛軸や巻物等の軸部が載置される軸載置部を有し 、該軸載置部の上面には、前記軸部にならう半円状切欠部が形成されていること を特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図１及び２は、本考案に係わる収納箱の一例を示す。

【０００６】 この収納箱Ａは、掛軸４１や巻物４２、故人の遺品４３等の収納対象物が収納 される収納箱本体１０と、該収納箱本体１０上方開口部を開閉する蓋体２０とを 、桐材料によって形成してなる。

【０００７】 収納箱本体１０は、箱体１１内に、仕切板１２及び、軸載置部１３を配置する ことで、収納対象物の種類毎に仕切られた複数の収納区画を形成している。 その収納区画は、掛軸４１や巻物４２等の軸部４０ａを有する収納対象物を収 納する二つの軸付き対象物収納区画１０ａ，１０ａと、故人の遺品４３等の軸部 を有さない収納対象物を収納する一つの軸無し対象物収納区画１０ｂとからなる 。

【０００８】 箱体１１は、上方に開口部を有する略直方体状を呈し、複数の板材を組み合わ せて形成してもよいし、一体に削り出されたものであっても構わない。 そして、この箱体１１は、その開口縁部１１ｂが、蓋体２０が重ね合わせられ るように、段状に形成されている。

【０００９】 仕切板１２は、前記箱体１１内を左右（図２における左右）に二分割する矩形 板であり、接着あるいは嵌合等の止着手段によって、箱体１１内面に止着されて いる。

【００１０】 軸載置部１３は、掛軸４１又は巻物４２の軸部４０ａにならう半円状切欠部１ ３ａを上面に有する略直方体状に形成されている。

【００１１】 そして、この軸載置部１３は、仕切板１２によって仕切られた箱体１１内の左 側（図２における左側）部位における前端部と後端部とに止着されることで、収 納箱本体１０内の左側部位に、掛軸４１を収納するための軸付き対象物収納区画 １０ａを構成している。

【００１２】 更に、軸載置部１３は、箱体１１内の右側（図２における右側）部位における 中途部と後端部とに止着されることで、その右側部位において、前側（図２にお ける上側）に、遺品４３を収納するための軸無し対象物収納区画１０ｂを構成す るとともに、後側（図２における下側）には、巻物４２を収納するための軸付き 対象物収納区画１０ａを構成している。

【００１３】 すなわち、前記二つの軸付き対象物収納区画１０ａ，１０ａの各々は、その長 手方向の両端部各々に、掛軸４１や巻物４２等の軸部４０ａが載置される軸載置 部１３を有することになる。

【００１４】 また、蓋体２０は、その内面側の縁部２１が収納箱本体１０の開口縁部１１ｂ に重ね合わされることで、収納箱本体１０を閉鎖するように形成されている。

【００１５】 而して、上記構成の収納箱Ａによれば、図２に示すように、収納箱本体１０内 左側の軸付き対象物収納区画１０ａに掛軸４１が収納され、更に、同収納箱本体 １０内右側には、前側の軸無し対象物収納区画１０ｂに３つの遺品４３，４３， ４３が、また後側の軸付き対象物収納区画１０ａに巻物４２が収納される。

【００１６】 その収納状態において、掛軸４１及び巻物４２は、各軸部４０ａが軸載置部１ ３の半円状切欠部１３ａに嵌め合わされるため、転がったりがたついたりするよ うなことがない。しかも、収納箱本体１０及び蓋体２０は、桐材料から形成され ているため、湿気を吸収して、収納対象物に錆びや腐食、カビ等が発生するのを 防止する。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。 収納箱本体および蓋体が桐材料から形成されているため、桐材料の吸湿作用に よって、収納対象物が腐敗したり錆びたりするのを防止することができる。 しかも、収納箱本体内が収納対象物毎に仕切られているため、収納対象物同士 が接触して破損するのを防止した上で、複数の収納対象物を一つにまとめて保存 することができる。 更に、掛軸や巻物等の軸部を半円状切欠部に載置するようにしているため、円 柱状の掛軸や巻物等が、転がったりがたついたりして破損するようなこともない 。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係わる収納箱の一例を示す斜視図で
あり、一部を切欠して示している。

【図２】 同収納箱を示す平面図。

【符号の説明】

１０：収納箱本体 １０ａ：軸付き対
象物収納区画 １０ｂ：軸無し対象物収納区画 １１：箱体 １３：軸載置部 １３ａ：半円状切
欠部 ４１：掛軸 ４２：巻物 ４０ａ：軸部 ４３：遺品 Ａ：収納箱

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 掛軸や巻物、故人の遺品等の収納対象物
   が収納される収納箱本体と、該収納箱本体を開閉する蓋
   体とを桐材料から形成してなる収納箱であって、 前記収納箱本体は、上方に開口部を有する略直方体状の
   箱体内に、前記収納対象物の種類毎に仕切られた複数の
   収納区画を形成してなり、 それら複数の収納区画は、掛軸や巻物等の軸部を有する
   収納対象物を収納する軸付き対象物収納区画と、故人の
   遺品等の軸部を有さない収納対象物を収納する軸無し対
   象物収納区画とからなり、 前記軸付き対象物収納区画は、その長手方向の両端部各
   々に、掛軸や巻物等の軸部が載置される軸載置部を有
   し、 該軸載置部の上面には、前記軸部にならう半円状切欠部
   が形成されていることを特徴とする収納箱。