JP3080393B2 - 落射照明装置 - Google Patents

落射照明装置

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JP3080393B2 JP02257105A JP25710590A JP3080393B2 JP 3080393 B2 JP3080393 B2 JP 3080393B2 JP 02257105 A JP02257105 A JP 02257105A JP 25710590 A JP25710590 A JP 25710590A JP 3080393 B2 JP3080393 B2 JP 3080393B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無限遠補正観察光学系を備えたシステム顕微
鏡の落射照明装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、観察光学系中に検鏡内容に応じたアタッチメン
トや各種光学部材が介在するシステム顕微鏡では、それ
ら光学部材によって倍率や結像特性に影響が出ないよう
に無限遠補正観察光学系が用いられている。
第9図は無限遠補正観察光学系を備えたシステム顕微
鏡の落射照明装置を示す図である。
同図に示す1は対物レンズであって、対物レンズ外枠
1aにより顕微鏡のレボルバー2に取付けられている。鏡
筒1内の中心部には無限遠補正観察光学系の一部を構成
する対物レンズ系3が設けられ、レンズ枠3aは暗視野照
明光と観察光とを分離し、この対物レンズ系3の先端部
外周にリング状集光レンズ4が配置されている。対物レ
ンズ系3の上方には照明光を集光レンズ4へ偏向させる
リング状穴あきミラー5が配置され、この穴あきミラー
5の中心部に観察光軸の同軸に遮光筒6が配置されてい
る。遮光筒6は観察光路内にリング状照明光が混入する
のを防止するように配置される。
また、光源7を発した光は照明レンズ8〜10で平行光
束の照明光となって穴あきミラー5に入射するようにな
っている。また、上記したアタッチメントやハーフミラ
ー等の光学部材は対物レンズ系3と遮光筒6との間に介
在されるため、その間は十分な距離がとられており、照
明用光路と観察光路とを分離するための遮光筒12が設け
られている。
なお、上述の対物レンズ系3は、落射明視野照明時に
おいて集光レンズの役割を果たすことは言うまでもな
い。
このような落射照明装置において、光源7を発した照
明光は照明レンズ8〜10によって平行照明光となって穴
あきミラー5に入射する。そして、穴あきミラー5で反
射されたリング状照明光が照明光路を通ってリング状レ
ンズ4に入射して、物体面O上に集光せしめられる。物
体面Oを発した光は対物レンズ系3,遮光筒6を通って図
示しない結像レンズに入射される。物体面Oを発した光
は、遮光筒6を通過するとき、遮光筒6内に設けられた
絞り11によって遮光筒6内でのフレアの発生が防止され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した落射照明装置は、対物レンズ
系3の解像度を上げるために開口数を大きくしたり、ま
たは観察光学系内にアタッチメント等を介在させるため
に対物レンズ系3と絞り11との間の距離が長くなること
から観察視野周辺の光量不足が発生するという問題があ
った。
この問題を第10図を参照して説明する。なお、同図は
物体面Oから遮光筒6の絞り11までの間の無限遠補正観
察光学系を模式的に示したものである。
この無限遠補正観察光学系において、観察視野中心P2
を発した光線は、ν1〜ν3のように光軸と平行に進む
が、観察視野周辺P1を発した光線は、ν4〜ν6の様に
光軸に対して斜めに進む。このため、途中に絞り11があ
ると、観察視野中心の光線すべて通過するが、観察視野
周辺の光線は絞り11でカットされる可能性があり、視野
周辺に向かう程に光量の減衰量が増加して像が暗くな
る。そして、絞り位置がaからbのように遠ざかるに従
ってその傾向が一層強まる。また、対物レンズの開口数
が大きくなるときも同様の光量不足が生じる。
なお、この様な光量不足は観察光路を太くすればある
程度解消されるが、従来の落射照明装置の光学系は観察
光路内への照明光の混入を防止するためにリング状照明
光路と観察光路とを遮光筒12にて分離する構成となって
いるため、観察光路の幅が制限されてしまい、観察光路
を太くするのは困難であった。
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたもので、
無限遠補正観察光学系による観察視野周辺の光量不足を
防止でき、明るくムラの少ない落射照明を行うことがで
き、しかもシステム顕微鏡としての互換性に優れた落射
照明装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のよ
うな手段を講じる。
すなわち、請求項1の発明では、顕微鏡に対して着脱
可能なレボルバーと、このレボルバーに対して着脱可能
に取り付けられ、無限遠補正観察光学系の一部を構成す
る対物レンズと、この対物レンズを囲繞して設けられた
照明用光路とを有し、前記照明用光路によって導かれた
照明光で観察物体を照明する顕微鏡の落射照明装置にお
いて、前記着脱可能なレボルバー内に前記照明用光路に
照明光を供給する環状光源を設けるとともに、この環状
光源と前記観察物体との間に着脱可能なフロストを配置
する。
請求項2の発明では、請求項1の落射照明装置におけ
る環状光源は、着脱可能なレボルバー内であって照明用
光路の端部開口と対向する位置に設けている。
〔作用〕
請求項1及び2の発明の落射照明装置においては、着
脱可能なレボルバー内に環状光源を配置したので、対物
レンズと光源との距離が大幅に短縮され、照明ムラが軽
減される。このような環状光源は、レボルバーを交換す
るだけで、従来の顕微鏡に対しても簡単に適用すること
が可能となる。さらに、環状光源と観察物体との間にフ
ロストを着脱自在に配置したので、照明ムラの減少を図
りたいときにはフロストを装着し、一方、照明の明るさ
を優先したいときにはフロストを取り外すといった目的
に応じた使い分けが可能となる。その結果、顕微鏡とし
てのシステム性が向上する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す図である。
本実施例は、顕微鏡本体20に着脱自在に取付けられる
レボルバー21内に後述するリング状光源が設けられてい
る。レボルバー21の固定側22は、アリ溝等によって顕微
鏡本体20に着脱自在に取付けられていて、観察光学系の
光軸と同軸の円筒空間が形成されている。また、レボル
バー21の可動側23に、対物レンズ24が着脱自在に取付け
られている。対物レンズ24内には、観察光軸と同心的に
対物レンズ系25が配置され、その周囲に照明用光路26が
形成されている。
対物レンズ24の取付け側であって外枠37と遮光筒(レ
ンズ枠)33aとから形成されるリング状開口に、照明光
を平行光束に変換するリング状レンズ28が設けられてい
る。さらに、このリング状レンズ28の入射側にフロスト
27が取外し可能に配置されている。このフロスト27は、
ドーナツ状をなし照明ムラを減少させる機能を有する。
また、対物レンズ鏡筒24の先端部には、照明用光路26を
通って導かれた照明光を物体O上に集光させるリング状
集光レンズ29が配置されている。
なお、リング状集光レンズ29に代えて外枠37の先端部
分にリング状凹面反射鏡を設けることもできる。
対物レンズ24はレボルバーの可動側23と共に回転して
図示の如く配置される。レボルバーの固定側22には、そ
の円筒空間開口部周辺であって照明用光路26のリング状
開口と対向する位置に上記リング状光源30が設けられて
いる。
このように構成された本実施例においては、対物レン
ズ24の上に極めて近接してリング状光源30が配置され、
リング状光源30から発した照明光はフロスト27に入射す
る。ここで、照明光が観察用光路へ混入するのを防止す
るための遮光筒33aが必要となる距離は、本実施例では
リング状光源30から対物レンズ先端までの極めて短い距
離となる。照明光はフロスト27を介して平行光に変換さ
れ、リング状レンズ28に入射して、リング状集光レンズ
29へ入射する。そして、リング状集光レンズ29によって
物体O上に集光せしめられた照明光によって照明され
る。
このように本実施例によれば、リング状光源30をレボ
ルバー21内に設けたので、照明光源(リング状光源30)
を対物レンズ24に極めて近接させて配置できて、照明用
光路と観察用光路とを分離するための遮光筒33aの長さ
を従来のものに比べて大幅に短縮化することができ、遮
光筒33aによる観察光学系の周辺光量不足を有効に防止
することができる。また、レボルバー21を交換したとし
ても、遮光筒33aは顕微鏡本体20にはないので、周辺光
量の不足は最少限に抑えられる。このような落射照明装
置を用いれば理想的なシステム顕微鏡を構成することが
でき、各種検鏡時において最高の性能を発揮させること
ができる。特に、暗視野検鏡時には、明るくムラの少な
い落射暗視野照明を行うことができる。
次に本発明の第2実施例を第2図および第3図を参照
して説明する。
本実施例は、微分干渉検鏡に用いられるノマルスキー
プリズムを挿入するためのスペースをレボルバーの固定
側内に形成した例である。顕微鏡本体20に着脱自在に取
付けられたレボルバー21の固定側31内の観察光路空間
に、スライダー設置スペース32が形成されている。スラ
イダー設置スペース32とリング状レンズ29との間は遮光
筒33a,33bによって観察用光路と照明用光路とが分離さ
れている。
第3図(a)(b)はスペース32に挿脱自在に設けら
れるスライダー34a,34bを示す図である。スライダー34a
には、光ファイバ束38の出射端38aを環状に配置したリ
ング状光源35が内蔵されており、スペース32に挿入した
状態において、リング状光源35が照明光路上に配置され
る。スライダー34bはノマルスキープリズム36が内蔵さ
れていて、スペース32に挿入した状態において、ノマル
スキープリズム36が観察光軸上に配置される。この様な
両スライダー34a,34bの外形を同一形状とすることによ
りスペース32を共用できる。
ここで、微分干渉検鏡と暗視野検鏡は同時検鏡しない
ため、微分干渉検鏡時にはノマルスキープリズムスライ
ダー34bをスペース32へ挿入し、暗視野検鏡時にはリン
グ状光源スライダー34aをスペース32へ挿入する。
このように本実施例によれば、従来に比べて照明光源
を対物レンズに近接させて配置しているので、観察光学
系の周辺光量不足を防止することができると共に、レボ
ルバー21の固定側31に形成したスペース32をリング状光
源スライダー34aとノマルスキープリズムスライダー34b
とで共用するようにしたので、固定側31の内部にリング
状光源を設けるのに比べて製作が容易で安価にできると
いう利点がある。また、他の特殊検鏡のためのアタッチ
メントとの互換性を保つことができる。
次に本発明の第3実施例について第4図及び第5図を
参照して説明する。
本実施例は、基本的な構成は第1実施例で説明した構
成と同じであり、異なる点はリング状レンズを第5図
(b)に示すマイクロレンズ42に代えたことである。ポ
イント状光源40は、観察用光路と略同一径の開口の周囲
に複数の点光源41を等間隔に環状に配置したものであ
る。このポイント状光源40の下方には点光源41と同数の
マイクロレンズ42が配置されている。
このような本実施例によッても第1実施例と同様に周
辺光量の不足を防止することができる。また、リング状
レンズ28はレンズ自体にメリジオナル方向にはレンズ効
果があるがサジタル方向にはないため、サジタル方向の
光がフレア等の原因になることが考えられるが、本実施
例ではマイクロレンズ42を用いているのでメリジオナ
ル,サジタル両方向にレンズ効果を得ることができ照明
光を有効に使用することができる。
本発明の第4実施例を第6図及び第7図に示す。
本実施例は、遮光筒33aの外周に第7図に示す環状ス
リット50を外挿して、環状スリット50を照明用光路26中
に挿入している。
このような本実施例によれば、環状スリット50によっ
てリング状レンズ28のサジタル方向の光がカットされる
ので、サジタル方向の光によってフレアが発生するとい
ったことが防止される。
次に本発明の第5実施例を第8図に示す。
本実施例は、レボルバー21の顕微鏡本体への固定側51
に、リング状光源52、リング状レンズ54、フロスト53が
設けられている。
このような本実施例によれば、遮光筒の長さを極力短
くでき、周辺光量の減少を防止できて、明るくムラの少
ない落射照明を行うことができる。また、対物レンズ鏡
筒の中にリング状レンズやフロストを入れなくてもよい
構成となるため、通常の対物レンズを用いることができ
る。
〔発明の効果〕
以上詳記したように本発明によれば、無限遠補正観察
光学系による観察視野周辺の光量不足を大幅に防止で
き、明るくムラの少ない落射照明を行うことができ、し
かも他のシステム顕微鏡との互換性に優れた落射照明装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例の構成図、第2図は第2実施例の構
成図、第3図(a)はリング状光源が内蔵されたスライ
ダーの断面図、第3図(b)はノマルスキープリズムが
内蔵されたスライダーの断面図、第4図は第3実施例の
構成図、第5図(a)はポイント状光源の平面図、第5
図(b)はマイクロレンズを示す図、第6図は第4実施
例の構成図、第7図は環状スリットの平面図、第8図は
第5実施例の構成図、第9図は従来の落射照明装置の構
成図、第10図は周辺光量減少を説明するための図であ
る。 20……顕微鏡本体、21……レボルバー、22……レボルバ
ー固定側、23……レボルバー可動側、24……対物レンズ
鏡筒、25……対物レンズ、26……照明用光路、28……リ
ング状レンズ、27……フロスト、29……リング状集光レ
ンズ、30……リング状光源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 21/00 G02B 21/06 - 21/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顕微鏡に対して着脱可能なレボルバーと、 このレボルバーに対して着脱可能に取り付けられ、無限
    遠補正観察光学系の一部を構成する対物レンズと、 この対物レンズを囲繞して設けられた照明用光路とを有
    し、 前記照明用光路によって導かれた照明光で観察物体を照
    明する顕微鏡の落射照明装置において、 前記着脱可能なレボルバー内に前記照明用光路に照明光
    を供給する環状光源を設けるとともに、この環状光源と
    前記観察物体との間に着脱可能なフロストを配置したこ
    とを特徴とする落射照明装置。
  2. 【請求項2】前記環状光源は、前記着脱可能なレボルバ
    ー内であって前記照明用光路の端部開口と対向する位置
    に設けたことを特徴とする請求項1に記載の落射照明装
    置。
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