JP3079853B2 - かご形回転子の低圧鋳造方法 - Google Patents

かご形回転子の低圧鋳造方法

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JP3079853B2 JP05245834A JP24583493A JP3079853B2 JP 3079853 B2 JP3079853 B2 JP 3079853B2 JP 05245834 A JP05245834 A JP 05245834A JP 24583493 A JP24583493 A JP 24583493A JP 3079853 B2 JP3079853 B2 JP 3079853B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、純アルミニウム又は
シリコンなどを含有するアルミニウム合金を使用するか
ご形回転子の低圧鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は一般的なかご形回転子の扇形状の
縦断面図である。軸穴76を持つ積層鉄心7の周辺に複
数の溝導体77は上下の短絡環78、75で短絡され、
上の短絡環78には羽根79が、下の短絡環75にはい
ずれ切り落とされる湯口74が形成される。
【0003】このようなかご形回転子の導体の形成方法
には、回転子の外径寸法の小さい方から大別して、ダイ
カスト法、低圧鋳造法(低圧金型鋳造法)及び銅又は銅
合金の溝導体バーに短絡環をろう接するろう接方法があ
る。ダイカスト法は、電気導電率が比較的に良好な純ア
ルミニウム(約99.7%)を使用して小形のかご形回
転子に適用され、電気的特性、電気的寸法及び機械的強
度の余裕があり、大量生産するので設備投資が容易であ
る。ダイカスト法は回転子の外径で200〜300φの
範囲がほぼ限界とされる。回転子の外径で300〜50
0φの範囲の回転電機は、比較的に多種少量生産であ
り、導体に純アルミニウムを使用して低圧鋳造法が適用
可能であり、同一寸法のものにダイカスト法を適用する
より材料欠陥がなく品質が良好である。
【0004】図2は従来例の低圧鋳造方法を示す縦断面
図である。図において、溶湯1を補充可能に蓄え空気口
2aと蓋2bとを持つ保持炉2には、ストーク3が底部
近くまで浸漬している。ストーク3の上端に、上下に分
離可能で上湯口4aを持つ湯溜まり部4が液密に接合さ
れる。下型5は、上湯口4aと連通可能な型湯口5bと
下の短絡環のためのキャビティ5aとを備える。中間型
6は、軸心に軸6aを挿入し周辺に導体用の溝のための
キャビティ7aを備えて積層鉄心7の外周を囲む。上型
8は、上の短絡環のためのキャビティ8aと羽根のため
のキャビティ8bとを備える。湯溜まり部4と下型5と
中間型6と上型8とは相互の接合面で分離可能である。
【0005】軸心に軸6aを挿入した積層鉄心7を下型
5と中間型6と上型8との中に装着し、金型全体を適宜
に予熱して湯溜まり部4に液密に接合した後に、空気な
どの気体圧(0.05〜0.1気圧程度)を空気口2a
から加圧すると、溶湯1はストーク3を上昇し、湯溜ま
り部4、上湯口4a、型湯口5bを経由し、下の短絡環
のキャビティ5a、溝のキャビティ7a、上の短絡環の
キャビティ8a、羽根のキャビティ8bと順次に上昇し
て全キャビティを充満する。キャビティ内の溶湯が凝固
したら、上湯口4aと型湯口5bとの間の導体金属を切
り離すようにして湯溜まり部4から下型5を分離する。
その後に下型5と中間型6と上型8とを分離すれば、中
から溝導体と短絡環と羽根とを備えたかご形回転子が取
り出せる。充分な容積を持つ湯溜まり部4の中の溶湯が
凝固しないうちに下型5を分離する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の低圧鋳造方法で
はかご形回転子の短絡環78、75や溝導体77に、次
の欠陥が見られることがある。(1)上の短絡環78に
引け巣欠陥が発生する。(2)上の短絡環78の表面に
割れ(ヘアークラックなど)が発生する。(3)溝導体
77に引け巣欠陥が、極端なときには溝導体破断が発生
する。そして、これらの欠陥(1)、(2)、(3)は
かご形回転子が大形であるほど、短絡環78、75の断
面積(容積)が大きいほど、積層鉄心7が長く導体溝7
7が細いほど、発生しやすく、疲労強度も低下する。そ
のような種類のかご形回転子は銅又は銅合金の溝導体バ
ーに短絡環をろう接する方法に設計変更せざるを得ず、
高価になる。
【0007】前記の欠陥を分析すると、低圧鋳造方法で
は下方から溶湯を充填するので、金型内の導体が上方か
ら下方へ順次に凝固するという充分な指向性凝固が必要
である。ところが、金型全体は細い溝導体を中間に介し
て上下に肉厚部(短絡環)を有する形状となっていると
共に、中間型は積層鉄心や軸を持って熱容量が大きく、
充分な予熱温度に至っていないことが原因すると判明す
る。こうして指向性凝固が得られないため、押湯効果が
ほとんどないために前記欠陥が発生する。
【0008】この発明の目的は、細い溝導体を中間に介
して上下に肉厚な短絡環を有する形状であっても上方か
ら下方へ凝固する指向性凝固を実現して導体の鋳造欠陥
を除去することができるかご形回転子の低圧鋳造方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のかご形回転子
の低圧鋳造方法は、溶湯を蓄え加圧可能な保持炉の底部
近くまで浸漬したストークの上端に、上湯口を持つ湯溜
まり部を接合させ、下型は、上湯口と連通可能な型湯口
と下の短絡環のためのキャビティとを備え、中間型は、
軸心に軸を挿入し周辺に導体用の溝のためのキャビティ
を備えて積層鉄心の外周を囲み、上型は、上の短絡環の
ためのキャビティを備え、湯溜まり部と下型と中間型と
上型とは相互の接合面で分離可能にされる低圧鋳造装置
を使用するかご形回転子の低圧鋳造方法において、上型
を第1予熱装置で予熱すると共に、軸と積層鉄心を組付
けた中間型と下型とを第2予熱装置で上型より高い温度
で予熱し、その後、各予熱装置から取り出した上型、中
間型及び下型を組み立てて低圧鋳造するものである。
【0010】このとき、各予熱装置から取り出した上
型、中間型及び下型を組み立てる直後又は直前に下型の
下面を更に加熱したり、中間型と下型とを第2予熱装置
で予熱完了直前に第2予熱装置内で下型の下面を更に加
熱したりするものである。
【0011】
【作用】この発明によれば、上型より中間型及び下型の
予熱温度が高いので、溶湯が全キャビティを充満してか
ら凝固するとき、導体が細い溝導体を中間に介して上下
に肉厚な短絡環を有する形状であっても、上方から下方
へ凝固する指向性凝固を実現して導体の鋳造欠陥を除去
することができる。このとき、下型の下面を更に加熱す
る方法では、指向性凝固が更に確実であり、特に、金型
内の最終凝固部(液相と固相との境界部)が湯溜まり部
の上湯口と下型の型湯口との間の近傍にとどまるから、
湯溜まり部から下型を分離することが容易になる。
【0012】
【実施例】図1は実施例の低圧鋳造方法を示す工程図で
あり、予熱装置を除く各部は図2のものと同一であって
同一符号を付す。湯溜まり部4、ストーカ3及び保持炉
2などは図2と同一であり、図2を参照して構造の要点
を再度説明する。溶湯1を補充可能に蓄え空気口2aと
蓋2bとを持つ保持炉2には、ストーク3が底部近くま
で浸漬している。ストーク3の上端に、上下に分離可能
で上湯口4aを持つ湯溜まり部4が液密に接合される。
下型5は、上湯口4aと連通可能な型湯口5bと下の短
絡環のためのキャビティ5aとを備える。中間型6は、
軸心に軸6aを挿入し周辺に導体用の溝のためのキャビ
ティ7aを備えて積層鉄心7の外周を囲む。上型8は、
上の短絡環のためのキャビティ8aと羽根のためのキャ
ビティ8bとを備える。湯溜まり部4と下型5と中間型
6と上型8とは相互の接合面で分離可能である。
【0013】実施例の低圧鋳造方法を説明する。上型8
を第1予熱装置11で予熱すると共に、軸6aと積層鉄
心7を組付けた中間型6と下型5とを第2予熱装置12
で上型8より高い温度で予熱し、その後、各予熱装置1
1、12から取り出した上型8、中間型6及び下型5を
組み立て、図2で説明したように低圧鋳造する。各予熱
装置11、12から取り出した上型8、中間型6及び下
型5を組み立てる直後又は直前に下型5の下面を更に第
3予熱装置13で加熱するとよいし、中間型6と下型5
とを第2予熱装置12で予熱完了直前に第2予熱装置1
2内で下型5の下面を更に加熱するとよい。第1予熱装
置11及び第2予熱装置12はガス炉又は電気炉が適す
るし、第3予熱装置13は誘導加熱炉が適するが、第1
予熱装置11及び第2予熱装置12に誘導加熱装置を使
用したり、第3予熱装置13にガスバーナなどを使用し
たりできる。
【0014】このような方法によれば、上型8より中間
型6及び下型5の予熱温度が高いので、溶湯が全キャビ
ティを充満してから凝固するとき、導体が細い溝導体7
7を中間に介して上下に肉厚な短絡環78、75を有す
る形状であっても、上方から下方へ凝固する指向性凝固
を実現して導体の鋳造欠陥を除去することができる。こ
のとき、下型5の下面を更に加熱する方法では、指向性
凝固が更に確実であり、特に、金型内の最終凝固部(液
相と固相との境界部)が湯溜まり部4の上湯口4aと下
型5の型湯口5bとの間の近傍にとどまるから、湯溜ま
り部4から下型5を分離することが容易になる。
【0015】
【発明の効果】この発明のかご形回転子の低圧鋳造方法
によれば、上型より中間型及び下型の予熱温度が高いの
で、溶湯が全キャビティを充満してから凝固するとき、
導体が細い溝導体を中間に介して上下に肉厚な短絡環を
有する形状であっても、上方から下方へ凝固する指向性
凝固を実現して導体の鋳造欠陥を除去することができる
という効果がある。このとき、下型の下面を更に加熱す
る方法では、指向性凝固が更に確実であり、特に、金型
内の最終凝固部(液相と固相との境界部)が湯溜まり部
の上湯口と下型の型湯口との間の近傍にとどまるから、
湯溜まり部から下型を分離することが容易になるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の低圧鋳造方法を示す工程図
【図2】従来例の低圧鋳造方法を示す縦断面図
【図3】一般的なかご形回転子の扇形状の縦断面図
【符号の説明】
1 溶湯 2 保持炉 3 ストーク 4 湯溜まり部 5 下型 5a キャビティ 6 中間型 6a 軸 7 積層鉄板 7a キャビティ 8 上型 8a キャビティ 11 第1予熱装置 12 第2予熱
装置 13 第3予熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−148071(JP,A) 特開 平2−228236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/04 B22D 19/00 B22D 27/04 H02K 17/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶湯を蓄え加圧可能な保持炉の底部近くま
    で浸漬したストークの上端に、上湯口を持つ湯溜まり部
    を接合させ、下型は、上湯口と連通可能な型湯口と下の
    短絡環のためのキャビティとを備え、中間型は、軸心に
    軸を挿入し周辺に導体用の溝のためのキャビティを備え
    て積層鉄心の外周を囲み、上型は、上の短絡環のための
    キャビティを備え、湯溜まり部と下型と中間型と上型と
    は相互の接合面で分離可能にされる低圧鋳造装置を使用
    するかご形回転子の低圧鋳造方法において、 上型を第1予熱装置で予熱すると共に、軸と積層鉄心を
    組付けた中間型と下型とを第2予熱装置で上型より高い
    温度で予熱し、その後、各予熱装置から取り出した上
    型、中間型及び下型を組み立てて低圧鋳造することを特
    徴とするかご形回転子の低圧鋳造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のかご形回転子の低圧鋳造方
    法において、各予熱装置から取り出した上型、中間型及
    び下型を組み立てる直後又は直前に下型の下面を更に加
    熱することを特徴とするかご形回転子の低圧鋳造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のかご形回転子の低圧鋳造方
    法において、中間型と下型とを第2予熱装置で予熱完了
    直前に第2予熱装置内で下型の下面を更に加熱すること
    を特徴とするかご形回転子の低圧鋳造方法。
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