JP3079799B2 - バランサ付きエンジンケース - Google Patents

バランサ付きエンジンケース

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JP3079799B2 JP04261876A JP26187692A JP3079799B2 JP 3079799 B2 JP3079799 B2 JP 3079799B2 JP 04261876 A JP04261876 A JP 04261876A JP 26187692 A JP26187692 A JP 26187692A JP 3079799 B2 JP3079799 B2 JP 3079799B2
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車を含む自動
車用の4サイクルエンジンに係り、特にクランクケース
に隣接してブリーザを配置するバランサ付きエンジンの
エンジンケースに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車用エンジンや自動二輪車用
エンジンにおいては、静粛性、防振性を向上させるため
に、エンジンの振動を打ち消すバランサが組み込まれて
いる。このうち、気筒数が少ない自動二輪車用エンジン
では、ピストンの往復慣性力による一次振動を打ち消す
ためにクランク軸と回転数が等しいバランサ軸が用いら
れている。他方、気筒数が多い自動車用エンジンでは、
一次バランスが良いので二次振動を打ち消すためにクラ
ンク軸回転数の2倍の回転速度のバランサ軸対が用いら
れるものがある。
【0003】従来、クランクケースにバランサ軸を駆動
するためのバランサドライブギア及びバランサドリブン
ギアが内蔵される構造のエンジンでは、例えば図6に示
すように、クランクケースの合わせ面にクランク軸6と
バランサ軸7とを配置するように設計し、あらかじめ部
分組み立てされたバランサ軸ASSYとしたものと、ク
ランク軸とのタイミングを合わせてから、クランクケー
スを締め付ける組み立て方法をとっていた。また、クラ
ンクケースにバランサドライブギア及びバランサドリブ
ンギアが内蔵される構造のエンジンで、クランクケース
の合わせ面にバランサ軸が配置されないレイアウトのも
のは無かった。
【0004】また、従来のエンジンのブリーザ3は、例
えば図5に示すようにシリンダヘッドカバーの上部に設
けられることが多く、このブリーザ3を通じてシリンダ
内壁とピストンとの隙間からクランクケースへ漏れた未
燃焼ガス(ブローバイガス)を吸気系へ戻していた。
【0005】また、従来のエンジンでは、スタータ駆動
伝達ギアの潤滑を行うためにクランクケース本体とスタ
ータギア室との間に連通穴を設けて、クランクケースか
らスタータギア室へオイル雰囲気を導入していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、クランク軸とバランサ軸とをクランクケースの合わ
せ面に配置する構造では、バランサ軸の配置に自由度が
少なく、エンジンの高性能化や小型軽量化の障害となっ
ていた。
【0007】また、エンジンを小型化するために、前記
従来の、シリンダヘッドカバー上部に設置されていたブ
リーザの位置を、クランクケースの上面などクランクケ
ースに隣接した位置に移そうとすると、シリンダヘッド
カバー内の空間を減圧室として使えず、ピストンの往復
運動によるクランクケースの内圧変化の影響を直接受け
てブリーザからオイルが吹き出し易くなると言う問題点
があった。
【0008】さらに、従来のエンジンでは、クランクケ
ースからのオイル雰囲気のみでスタータ関係のギアを潤
滑していたため、これらのギアが潤滑不足になり易く、
これを回避するために多数の連通穴を設けようとする
と、クランクケースの剛性保持のための補強が必要とな
り重量増加につながるという問題点があった。
【0009】以上の点に鑑み、本発明の目的とするとこ
ろは、エンジンのバランサ軸の配置をクランクケース合
わせ面から自由にして、エンジンの設計自由度を大きく
すると共に、ブリーザ用の減圧室として使用可能な空間
を確保し、さらに、スタータ関係ギアの潤滑を向上させ
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のバランサ付きエ
ンジンケースは、マグネット及びスタータギア室とクラ
ンクケースとを連通せしめる連通穴をクランクケース本
体側面に設け、前記連通穴によりバランサギア組み込み
時のタイミング合わせを行うことにより、前記課題を解
決するものである。また本発明においては、マグネット
及びスタータギア室をブリーザ用減圧室とすることによ
り、前記課題を解決するものである。また本発明におい
ては、マグネット及びスタータギア室とクランクケース
とを連通せしめる連通穴をスタータ駆動伝達ギア付近に
設けて、クランクケースからのオイル雰囲気によりスタ
ータ駆動伝達ギアの潤滑性を向上させることにより、前
記課題を解決するものである。
【0011】
【作用】本発明においては、クランクケース本体側面に
設けた連通穴を、バランサ軸組み込み時のバランサドラ
イブギアとバランサドリブンギアとのタイミング合わせ
のぞき穴として使用することができる。これによりバラ
ンサ軸の位置がクランクケース合わせ面に無くても、バ
ランサ軸をエンジンに組み込むことができるので、エン
ジンの設計自由度が増加する。
【0012】また、本発明においては、前記連通穴によ
り、マグネット及びスタータギア室をブリーザ用減圧室
とすることができ、ピストンの往復運動によるクランク
室の圧力変化を緩和してブリーザからのオイルの吹き出
しを防止することができる。また、本発明においては、
前記連通穴をスタータ駆動伝達ギア付近に設けることに
より、クランク室からのオイル雰囲気がスタータ関係ギ
アの周囲を通過することになり、これらのギアの潤滑性
を向上させる。
【0013】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の一実施例である4サイクル2気
筒自動二輪車用エンジンのクランクケース側面図であ
る。本実施例ではエンジンのシリンダ1を約40度前傾
させて搭載している(図1の左側が自動二輪車の前方と
なる)。シリンダ1が前傾しているのでクランクケース
2はシリンダ1の後方下部にあり、この上面にブリーザ
3がある。ブリーザ3とエアクリーナ4とはホース5に
より接続され、ブリーザ3からブローバイガスが還元さ
れる。
【0014】スタータモータ10からのエンジン始動用
の駆動力は、スタータアイドルギアA11、同B12、
同C13の順で増幅されながら伝えられて、スタータギ
アCOMP14が取り付けられたクランク軸6を回転さ
せる。これらのスタータアイドルギアAから同Cまで
は、クランクケース本体外側のマグネット及びスタータ
ギア室21に収容されている。
【0015】前記クランク軸6には、バランサ軸7に取
り付けられたバランサドリブンギア9を駆動するための
バランサドライブギア8も取り付けられており、バラン
サ軸7をクランクケース2に組み込むときには、ギア8
とギア9とにそれぞれ刻まれたタイミング合わせマーク
を連通穴20を通して合わせる。この連通穴20が、ク
ランクケース2とマグネット及びスタータギア室21を
連通する様子を図2に示す。また、この連通穴20は、
マグネット及びスタータギア室21をブリーザ用減圧室
として使用することを可能にしている。
【0016】なお、前記バランサ軸7は、図4に示すよ
うにバランスウエイトと軸本体とが一体として鋳造され
たものに、バランサドリブンギア9をスプライン軸構造
で滑り止めを施したASSYとして組み立てられる。こ
うして組み立てられたバランサ軸ASSYを、図3の断
面図BBに示す状態でクランクケースに組み込むことに
より、クランクケース合わせ面に制限されない配置とす
ることができた。
【0017】次に、前記連通穴20は、スタータ関係ギ
ア11,12,13,14の近くにあるのでこれらのギ
アにクランクケース2からのオイル雰囲気が十分に当た
り、これらのギアの潤滑が確保される。しかもこの連通
穴20は、鋳抜きで作ることが可能であり、製造方法も
簡単で、製造原価の上昇もない。
【0018】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明においては、
クランクケース内のバランサ軸の配置がクランクケース
合わせ面に制限されることが無くなり、エンジン設計の
自由度が増し小型軽量で高性能のエンジンが製造できる
という効果がある。次に、ブリーザ用の減圧室を確保す
ることができて、ブリーザからのオイルの吹き出しを抑
えるという効果がある。さらに、クランクケースの剛性
をほとんど変化させることなく、スタータ関係のギアの
潤滑性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のバランサ付きエンジンケース
の一実施例のクランクケース側面図である。
【図2】図2は、図1のクランクケースの断面AAを示
す断面図である。
【図3】図3は、図1のクランクケースの断面BBを示
す断面図である。
【図4】図4は、バランサ軸の斜視図(a)及び側面図
(b)である。
【図5】図5は、従来のブリーザの設置位置を示す断面
図である。
【図6】図6は、従来のバランサ軸がクランクケース合
わせ面に配置されていた様子を示すクランクケース組み
立て図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 クランクケース 3 ブリーザ 4 エアクリーナ 5 ホース 6 クランク軸 7 バランサ軸 8 バランサドライブギア 9 バランサドリブンギア 10 スタータモータ 11 スタータアイドルギアA 12 スタータアイドルギアB 13 スタータアイドルギアC 14 スタータギアCOMP 15 フライホイールマグネット 20 連通穴 21 マグネット及びスタータギア室

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの振動を打ち消すバランサ付き
    エンジンケースにおいて、マグネット及びスタータギア
    室とクランクケースとを連通せしめる連通穴をクランク
    ケース本体側面に設け、前記連通穴によりバランサギア
    組み込み時のタイミング合わせを行うことを特徴とする
    バランサ付きエンジンケース。
  2. 【請求項2】 請求項1において、マグネット及びスタ
    ータギア室をブリーザ用減圧室とすることを特徴とする
    バランサ付きエンジンケース。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、マグ
    ネット及びスタータギア室とクランクケースとを連通せ
    しめる連通穴をスタータ駆動伝達ギア付近に設けて、ク
    ランクケースからのオイル雰囲気によりスタータ駆動伝
    達ギアの潤滑性を向上させることを特徴とするバランサ
    付きエンジンケース。
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