JP3079789B2 - プラズマ銃及びプラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ銃及びプラズマ発生装置

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JP3079789B2 JP04238275A JP23827592A JP3079789B2 JP 3079789 B2 JP3079789 B2 JP 3079789B2 JP 04238275 A JP04238275 A JP 04238275A JP 23827592 A JP23827592 A JP 23827592A JP 3079789 B2 JP3079789 B2 JP 3079789B2
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義則 川崎
忠秀 白川
貴 中林
一 ▲桑▼原
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石川島播磨重工業株式会社
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    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Plasma Technology (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマCVD、プラズ
マ溶解、アーク放電によるイオンプレーティングなどに
使用するプラズマ銃及びプラズマ発生装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマ発生装置は、プラズマ銃
でプラズマを発生させたプラズマを直接処理母材に照射
したり、処理母材に蒸着する蒸着分子に衝突させてイオ
ン化させるなどの種々の用途に使用されている。
【0003】このプラズマ発生装置は例えば、図7に示
すように、真空容器aの一側部にプラズマ銃bを備える
と共に、他側部にこのプラズマ銃bと対向するように対
向電極cを備え、また、このプラズマ銃bと対向電極c
間に一対の集束コイルdを備えた構成をしており、さら
に、この真空容器a内に蒸発材料が入れられたルツボe
と処理母材fを配置すると共に、電子銃gを備えること
でイオンプレーティング装置として使用されることにな
る。
【0004】そして、図示するように、ルツボe内の蒸
発材料に電子銃gからビームBを当てて蒸発させ、これ
を真空容器a内上部に配置された処理母材fに被膜させ
る際に、プラズマ銃bから出射される略円柱状のプラズ
マで蒸発粒子をイオン化させて、被膜を形成すべき処理
母材fへの到達を促進して良好な被膜が形成されるよう
にしたものである。また、この集束コイルdはプラズマ
銃bから出射されるプラズマの周囲に磁場を発生させて
プラズマ銃bから出射されるプラズマが拡散するのを防
止する働きを成している。また、プラズマ銃bは図5及
び図6に示すように、一端に出射口hが開口された円筒
状のプラズマチャンバーi内に、プラズマを発生する円
筒形のプラズマ源jと、一対のリング状の陽極k,lを
備えた構成をしており、プラズマ源jに導入されたガス
Gをアーク放電によってプラズマ化し、これを陽極k,
lの電界によって出射口h側へ引き出して出射するもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、成膜プロセ
ス、化学プロセス分野においては生産効率を向上させる
ために、できるだけ大面積のプラズマが必要となってき
ているが、上述したような、従来のプラズマ発生装置の
場合では、プラズマ銃bから出射されるプラズマは円筒
形状をしてため、その面積は小さいものであった。その
ため、本発明者らは上記集束コイルdを楕円形状に形成
し、プラズマ銃bから出射された円筒形状のプラズマを
偏平状に集束することで、プラズマ面積を増大させたプ
ラズマ発生装置を先に提案している(特願平4−213
11号等)。
【0006】しかしながら、この方法では、集束コイル
dによってのみプラズマを偏平させているため、その偏
平率には限度があり、さらに大きな面積、すなわちシー
ト状のプラズマを得ることは困難であった。また、さら
にプラズマを集束成形するために設けられた集束コイル
dの磁力線がプラズマ銃b内にも流れてしまい、プラズ
マ銃bで発生するプラズマに悪影響を及ぼしてしまうこ
とがあった。
【0007】そこで、本発明は上述した問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は大面
積のプラズマを容易に得ることができると共に、集束コ
イルの磁力線によるプラズマへの悪影響を未然に防止す
ることができる新規なプラズマ銃及びプラズマ発生装置
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第一の発明は出射口を備えたプラズマチャンバー内
に、プラズマ出口を備えたプラズマ源と、該プラズマ源
の下流側に設けられ、該プラズマ源で発生したプラズマ
を引き出すためのリング状の陽極とを備えたプラズマ銃
において、上記プラズマ出口と陽極及び出射口の断面形
状を、楕円形に形成するプラズマ銃であり、また、第二
の発明は、真空容器の一側部に、プラズマを放出するプ
ラズマ銃を設けると共に該プラズマ銃と対向する他側部
に対向電極を設け、これらプラズマ銃と対向電極間に、
集束の磁力線を形成するための集束コイルを備えたプラ
ズマ発生装置において、上記プラズマ銃の周囲に、これ
を囲繞するように磁性体からなる磁気シールドを設けた
プラズマ発生装置である。
【0009】
【作用】第一の発明は上述したように、プラズマ出口と
陽極及び出射口の断面形状が、楕円形に形成されている
ため、プラズマ出口から陽極によって引き出され、陽極
を通過して出射口から出射されるまで、プラズマは全て
短軸1に対して長軸2以上の断面楕円形の円錐状に形成
されることになる。また、第二の発明は上述したよう
に、プラズマ銃の周囲に、これを囲繞するように磁性体
からなる磁気シールドを設けたため、プラズマ銃はシー
ルドされて集束コイルから発生する磁力線が流れず、プ
ラズマ銃の作用に悪影響を及ぼすことがない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0011】図1は本発明に係るプラズマ発生装置1の
一実施例を示したものである。図示するように、このプ
ラズマ発生装置1は、真空容器2の一側部に、プラズマ
を放出するプラズマ銃3が設けられており、このプラズ
マ銃3と対向する他側部には、これと対向するように、
対向電極4が設けられている。また、このプラズマ銃3
と真空容器2の間および対向電極4と真空容器2との間
には一対の集束コイル5,6が設けられており、図示す
るような磁力線を発生し、プラズマ銃3から出射される
プラズマPを真空容器2を通過させて対向電極4に案内
している。また、この集束コイル5,6は図2に示すよ
うに、断面縦方向に楕円形をしたリング状に形成されて
おり、内部を通過するプラズマPを略シート状に集束
し、真空容器2内でのプラズマPの表面積を増大させて
いる。また、図示するように、プラズマ銃3の周囲には
これを囲繞するように、円筒状の磁性体からなる磁気シ
ールド7が設けられており、上記集束コイル5,6で発
生する磁力線がプラズマ銃3側に流れないようにシール
ドしている。
【0012】また、図3に示すように、このプラズマ銃
3は、一端にプラズマPの出射口8aが形成された筒状
のプラズマチャンバ8内に、プラズマPを発生する陰極
となるプラズマ源9と、プラズマチャンバ8内周面に沿
って設けられ、コイルが内臓されたリング状の二つの陽
極10,11とが収容されてる。また、図4に示すよう
に、これらプラズマ出口9a、陽極10,11、出射口
8はそれぞれ横軸Aに対して縦軸Bが1:2以上の楕円
形に形成されており、さらに、これらの断面積はプラズ
マ出口9a<陽極10<陽極11<出射口8といったよ
うに、下流側にいくに従って、その開口面積が順次、大
きくなるように形成されている。
【0013】次に、本実施例の作用を説明する。
【0014】図3に示すように、プラズマ銃3のプラズ
マ源9に窒素、アルゴン、水素等のガスGを流し、所定
の電圧を印加すると、このガスGは電離してイオンと電
子となり、プラズマPを発生する。そして、このプラズ
マPは先ず陽極10によってプラズマ出口9aより引き
出され、さらに陽極11によって加速されてプラズマチ
ャンバ8の出射口8aより真空容器2側に出射される。
この時、上述したように、プラズマ出口9a、陽極1
0、陽極11、出射口8aが楕円形に形成されているた
め、出射口8aから出射されるプラズマPは、断面が横
軸Aに対して縦軸Bが1:2以上の楕円形をした円錘状
となって出射されることになる。
【0015】次に、出射口8aより出射された断面楕円
状をした円錘状プラズマPは、一対の集束コイル5,6
によって図1に示すように発生している磁力線Mによっ
て拡散状態が集束され、図2に示すように断面略シート
状の帯状プラズマPに成形された後、その殆どが対向電
極4に到達することになる。また、プラズマ銃3側に流
れる磁力線Mは磁気シールド7を伝わって、その端部よ
り集束コイル5,6の内方側に流れ、プラズマPの集束
する働きをなすことになる。
【0016】このように、本発明のプラズマ銃は、これ
を構成するプラズマ出口、陽極、プラズマチャンバの出
射口がそれぞれ楕円形に形成されているため、断面楕円
形をしたプラズマPを出射することができる。従って、
プラズマ銃から出射されるプラズマPも予め断面楕円形
となっているため、集束コイルによる偏平率も小さくな
って容易にシート状のプラズマを得ることができる。ま
た、上述したように、プラズマ銃の周囲には、これを囲
繞するように磁気シールドが設けられているため、上記
集束コイルで発生する磁力線Mはプラズマ銃側に流れる
ことがなくなり、プラズマ銃で発生するプラズマへの悪
影響が未然に防止されることになる。
【0017】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、以下の如
き優れた効果を有する。
【0018】プラズマ銃から出射されるプラズマを予
め断面楕円形にすることにより、大面積のプラズマを容
易に得ることができるため、成膜プロセス、化学プロセ
ス分野等における生産効率の向上に寄与することができ
る。
【0019】プラズマ銃の周囲に磁気シールドを設け
ることにより、集束コイルの磁力線によるプラズマへの
悪影響を未然に防止することができるため、装置の信頼
性が大巾に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ発生装置の一実施例を示す概
略図である。
【図2】図1中、A−A矢視図である。
【図3】本発明のプラズマ銃の一実施例を示す側断面図
である。
【図4】図3中、A−A矢視図である。
【図5】従来のプラズマ銃の一実施例を示す側断面図で
ある。
【図6】図5中、A−A矢視図である。
【図7】従来のプラズマ発生装置を用いたイオンプレー
ティング装置の一実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 プラズマ発生装置 2 真空容器 3 プラズマ銃 4 対向電極 5,6 集束コイル 7 磁気シールド 8 プラズマチャンバー 8a 出射口 9 プラズマ源 9a プラズマ出口 10,11 陽極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中林 貴 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (72)発明者 ▲桑▼原 一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/24 - 1/54 C23C 14/00 - 16/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出射口を備えたプラズマチャンバー内
    に、プラズマ出口を備えたプラズマ源と、該プラズマ源
    の下流側に設けられ、該プラズマ源で発生したプラズマ
    を引き出すためのリング状の陽極とを備えたプラズマ銃
    において、上記プラズマ出口と陽極及び出射口の断面形
    状を、楕円形に形成することを特徴とするプラズマ銃。
  2. 【請求項2】 真空容器の一側部に、プラズマを放出す
    るプラズマ銃を設けると共に該プラズマ銃と対向する他
    側部に対向電極を設け、これらプラズマ銃と対向電極間
    に、集束の磁力線を形成するための集束コイルを備えた
    プラズマ発生装置において、上記プラズマ銃の周囲に、
    これを囲繞するように磁性体からなる磁気シールドを設
    けたことを特徴とするプラズマ発生装置。
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