JP3079732B2 - 位相差検出装置 - Google Patents

位相差検出装置

Info

Publication number
JP3079732B2
JP3079732B2 JP04001699A JP169992A JP3079732B2 JP 3079732 B2 JP3079732 B2 JP 3079732B2 JP 04001699 A JP04001699 A JP 04001699A JP 169992 A JP169992 A JP 169992A JP 3079732 B2 JP3079732 B2 JP 3079732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase difference
output
polarity
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04001699A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05182222A (ja
Inventor
宏治 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP04001699A priority Critical patent/JP3079732B2/ja
Publication of JPH05182222A publication Critical patent/JPH05182222A/ja
Priority to US08/459,353 priority patent/US5644560A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3079732B2 publication Critical patent/JP3079732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3ビーム方式のサイドビ
ームから得られる位相差状態を検出するための位相差検
出装置に係わり、特にサイドビームと直交する方向に揺
動するトラックが反転するに生ずる位相差誤差を無く
す様にした位相差検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの記録ピット上に光学ヘッド
から光ビームを照射し、トラッキング制御およびフォー
カス制御を行なうための光学ヘッド構成は図9に示す様
に構成されている。この図9に示される光学ヘッドは、
全体が1個の光学系ブロック10を形成し、螺旋状の記
録トラックが形成された光学ディスクDSの半径方向
(矢印Aで示される方向)に沿って移動できる様に成さ
れ、光学ブロック10内においては、光ビーム発生源の
レーザダイオード1から発せられるレーザビームが、グ
レーティング2を通過した後、偏光ビームスプリッタ3
に入射して、偏光ビームスプリッタ3の検光子面3aを
通過したレーザ光ビームは、コリメータレンズ4に入射
してコリメータレンズ4により平行光束と成され、その
後、1/4波長板5を通過して対物レンズ6に入射し、
対物レンズ6により光学ディスクDSに集束される。光
学ディスクDSに入射したレーザ光ビームは、光学ディ
スクDSに形成された記録トラックで変調を受けて反射
され、反射レーザ光ビームとされる。
【0003】光学ディスクDSからの反射レーザ光ビー
ムは、対物レンズ6を介して戻り、平行光束にされて1
/4波長板5を通過する。この光学ディスクDSで反射
して再度1/4波長板5を通過した反射レーザ光ビーム
は、偏光ビームスプリッタ3を通過して光学ディスクD
Sに入射せしめられるレーザ光ビームに対して、その偏
光方向がπ/2だけ回転したものとなる。
【0004】斯かる偏光方向のπ/2だけの回転を生じ
た反射レーザビームは、コリメータレンズ4に入射し、
コリメータレンズ4において集束ビーム化された後、偏
光ビームスプリッタ3に入射して、偏光ビームスプリッ
タ3の検光子面3aで反射され、受光レンズ7を通じて
感光部8に導かれる。そして、感光部8により、光学デ
ィスクDSに形成された記録トラックによる変調を受け
た反射レーザビームの検出がなされて、その変化が信号
として取り出される。
【0005】対物レンズ6には、対物レンズ6をその光
軸方向に沿って光学ディスクDSに対して近接及び離間
させる様に移動させてフォーカス制御を行うためのフォ
ーカス制御用コイル9Fと、対物レンズ6をその光軸に
直交する方向となる光学ディスクDSの半径方向に移動
させてトラッキング制御を行うためのトラッキング制御
用コイル9Tとが設けられている。
【0006】斯かる光学系プロック10においては、レ
ーザダイオード1からのレーザビームは、グレーティン
グ2を通過することにより3本のレーザ光ビームに分け
られる。図9においては簡略化のため1本の線で示され
ているが、グレーティング2以降、光学ディスクDSに
おいて反射して、偏光ビームスプリッタ3で屈折し、感
光部8に至るまでの光路では、実際には3本のレーザビ
ームが存在する。これら3本のレーザビームは、光学デ
ィスクDSに、記録トラックに対するトラッキングを行
って記録された情報を読み取るメインビームと、そのメ
インビームの記録トラックに対するトラッキング・エラ
ーを検出するためメインビームの両側に位置する2本の
サイドビームとされて入射される。
【0007】上述のメインビーム及び2本のサイドビー
ムの光学ディスクDSに対する入射態様は、図10に示
される如く、適正なトラッキング状態のもとにおいて、
メインビームによるビームスポットBmがその中心を記
録トラックTの中央位置に一致せしめるように形成さ
れ、また、2本のサイドビームによるビームスポットB
e及びBfが、メインビームによるビームスポットBm
を中心にして、記録トラックTに沿う方向及びそれに直
交する方向に関して対称的な位置に、夫々の一部分が記
録トラックT上に載るようにして形成される。
【0008】光学ディスクDSにおいて反射されたメイ
ンビーム及び2本のサイドビームは、共通の受光レンズ
を形成するシリンドリカルレンズを介して、感光部8に
設けた別個の光検出器に到達する。
【0009】この感光部8は、図11に示される如く、
互いに隣接した4分割した光検出素子11a,11b,
11c及び11dから成るメインビーム用光検出器11
と、これから離間した2個のサイドビーム用光検出器1
2e及び12fとで構成されており、メインビーム用光
検出器11によって光学ディスクDSからのメインビー
ムが検出され、また、サイドビーム用光検出器12e及
び12fによって光学ディスクDSからの2本のサイド
ビームが夫々検出される。
【0010】メインビーム用光検出器11を形成する光
検出素子11a〜11dからは、検出出力Sa,Sb,
Sc及びSdが夫々得られ、それらが加算部13におい
て加算されて、加算部13からは光学ディスクDSから
のメインビームに応じたメインビーム検出信号Stが得
られると共にフォーカス・エラー信号の形成に用いられ
る。サイドビーム用光検出器12e及び12fからは、
光学ディスクDSからの2本のサイドビームの各々に応
じたサイドビーム検出信号Se及びSfが夫々得られ、
それらがトラッキング・エラー信号の形成に用いられ
る。
【0011】光学ディスクDSに入射するメインビーム
及び2本のサイドビームは、適正なトラッキング状態の
もとにおいて図10に示される如きビームスポット配置
関係が得られるように位置設定され、また、光学ディス
クDSにおいて反射されたメインビーム及び2本のサイ
ドビームの夫々は、その反射位置が光学ディスクDSに
おけるピット、即ち記録トラックTが形成された部分で
ある場合と記録トラックTの間となる部分では顕著に相
違する反射強度を有する。
【0012】今、メインビーム及び2本のサイドビーム
に対して記録トラックTが図10における矢印Lもしく
は矢印Rで示される方向に移動すると、相対的に、メイ
ンビーム及び2本のサイドビームの夫々が複数の記録ト
ラックTを横切ることになり、それに伴って、メインビ
ーム検出信号St及びサイドビーム検出信号Se及びS
fの夫々は、記録トラックTの間隔及び移動速度に応じ
た周期をもってレベル変動を生じることになる。
【0013】このメインビーム及び2本のサイドビーム
に対して記録トラックTが矢印Lで示される方向に移動
する場合には、メインビーム検出信号Stは図12Bに
示す様なレベル変動を呈し、サイドビーム検出信号Se
が、図12Aにおいて実線で示す様に、メインビーム検
出信号Stに対して位相が90度進んだレベル変動を有
するものとなり、一方、サイドビーム検出信号Sfは、
図12Cにおいて実線で示される如くに、メインビーム
検出信号Stに対して位相が90度遅れたレベル変動を
有するものとなる。
【0014】また、メインビーム及び2本のサイドビー
ムに対して記録トラックTが矢印Rで示される方向に移
動する場合には、メインビーム検出信号Stが図13B
に示す様なレベル変動(図12Bに示されるレベル変動
と同じ)を有すると、サイドビーム検出信号Seは図1
3Aにおいて実線で示す如くに、メインビーム検出信号
Stに対して位相が90度遅れたレベル変動を有するも
のとなり、一方、サイドビーム検出信号Sfは、図13
Cにおいて実線で示す如くに、メインビーム検出信号S
tに対して位相が90度進んだレベル変動を有するもの
となる。
【0015】このように、メインビーム及び2本のサイ
ドビームの光学ディスクDSに対する位置設定が適正に
なされたもとでは、メインビーム及び2本のサイドビー
ムに対して記録トラックTが図10における矢印Lもし
くは矢印Rで示される方向に移動するとき、サイドビー
ム検出信号Seとサイドビーム検出信号Sfとは、18
0度の相互位相差を伴うレベル変動を生じることにな
る。
【0016】上述の如きメインビーム及び2本のサイド
ビームの光学ディスクDSに対する位置設定は、光学系
ブロック10が所定の位置に取り付けられたもとで、例
えば、グレーティング2の回転角が調整されることによ
りなされるが、光学系ブロック10の取付誤差あるいは
グレーティング2の回転角の調整誤差等に起因して、光
学ディスクDSにおける適正なトラッキング状態のもと
でのメインビームによるビームスポットBm及び2本の
サイドビームによるビームスポットBe及びBfの配置
関係が、図14の実線で示される様に適正状態とされて
いて図14で一点鎖線で示される様に、2本のサイドビ
ームによるビームスポットBe及びBfの夫々が適正な
位置から記録トラックTの外方側に変位したBe1 及び
Bf1 とされる状態(以下、“開き状態”という)、も
しくは、図14において二点鎖線で示される様に、2本
のサイドビームによるビームスポットBe及びBfの夫
々の位置が適正な位置から記録トラックTの内方側に変
位したBe2 及びBf2 とされる状態(以下、“閉じ状
態”という)とされ、メインビーム及び2本のサイドビ
ームの光学ディスクDSに対する位置設定が正しくなさ
れない事態が生じる虞れがある。
【0017】メインビームによるビームスポットBm及
び2本のサイドビームによるビームスポットBe及びB
fの配置関係が“開き状態”とされた場合には、メイン
ビーム及び2本のサイドビームに対して記録トラックT
が図10における矢印Lで示される方向に移動するもの
にあっては、サイドビーム検出信号Seが、図12Aに
おいて一点鎖線で示される様に、適正状態とされた場合
のレベル変化に比して位相が進んだレベル変化を有する
ものとされ、一方、サイドビーム検出信号Sfは、図1
2Cにおいて一点鎖線で示される様に、適正状態とされ
た場合のレベル変化に比して位相が遅れたレベル変化を
有するものとされる。
【0018】また、メインビーム及び2本のサイドビー
ムに対して記録トラックTが図10における矢印Rで示
される方向に移動するもとにあっては、サイドビーム検
出信号Seが、図13Aにおいて一点鎖線で示される様
に、適正状態とされた場合のレベル変化に比して位相が
遅れたレベル変化を有する。一方、サイドビーム検出信
号Sfは、図13Cにおいて一点鎖線で示される様に、
適正状態とされた場合のレベル変化に比して位相が進ん
だレベル変化を有する。
【0019】更に、メインビームによるビームスポット
Bm及び2本のサイドビームによるビームスポットBe
及びBfの配置関係が“閉じ状態”とされた場合には、
メインビーム及び2本のサイドビームに対して記録トラ
ックTが図10における矢印Lで示される方向に移動す
るもとにあっては、サイドビーム検出信号Seが、図1
2Aにおいて二点鎖線で示される様に、適正状態とされ
た場合のレベル変化に比して位相が遅れたレベル変化を
有するものとされ、一方、サイドビーム検出信号Sf
は、図12Cにおいて二点鎖線で示される様に、適正状
態とされた場合のレベル変化に比して位相が進んだレベ
ル変化を有するものとされる。
【0020】また、メインビーム及び2本のサイドビー
ムに対して記録トラックTが図10における矢印Rで示
される方向に移動するもとにあっては、サイドビーム検
出信号Seが、図13Aにおいて二点鎖線で示される様
に、適正状態とされた場合のレベル変化に比して位相が
進んだレベル変化を有するものとされ、一方、サイドビ
ーム検出信号Sfは、図13Cにおいて二点鎖線で示さ
れる様に、適正状態とされた場合のレベル変化に比して
位相が遅れたレベル変化を有するものとされる。
【0021】上述の如く光学系ブロック10について、
光学ディスクDSにおけるメインビームによるビームス
ポットBm及び2本のサイドビームによるビームスポッ
トBe及びBfの配置関係が、適正状態、“開き状態”
及び“閉じ状態”のいずれとされることになるかを検知
すること、さらには、“開き状態”もしくは“閉じ状
態”とされる場合にはその程度を検知することが、メイ
ンビーム及び2本のサイドビームの光学ディスクDSに
対する位置設定の補正やトラッキング制御のための設定
等を行うにあたって要求されることになる。
【0022】この様な検出はトラッキング制御を行なわ
ない状態で光学ディスクDSを回動させた時に生ずる偏
芯に起因して記録トラックTがメインビーム及び2本の
サイドビームに対して図10における矢印Lもしくは矢
印Rで示される方向に移動することになる状態とられ
るようになし、その状態のもとで、サイドビーム検出信
号Seとサイドビーム検出信号Sfとの相互位相差を求
めている。
【0023】しかしながら、メインビーム及び2本のサ
イドビームに対する記録トラックTの揺動は、回動する
光学ディスクDSの偏芯に起因して生じるので、メイン
ビーム及び2本のサイドビームに対する記録トラックT
の揺動方向が、光学ディスクDSの半回転周期毎に、図
10における矢印Lで示される方向から矢印Rで示され
る方向に、及び、その逆に変化することになる。それゆ
え、サイドビーム検出信号Seとサイドビーム検出信号
Sfとの間の相互位相差に基づいて、光学ディスクDS
におけるメインビームによるビームスポットBm及び2
本のサイドビームによるビームスポットBe及びBfの
配置関係が、適正状態にあるか、“開き状態”もしくは
“閉じ状態”にあるかの判別、及び、“開き状態”もし
くは“閉じ状態”の程度を検出することはできるが、サ
イドビーム検出信号Seとサイドビーム検出信号Sfと
の間の位相進遅状態を検出できず、従って、光学ディス
クDSにおけるメインビームによるビームスポットBm
及び2本のサイドビームによるビームスポットBe及び
Bfの配置関係が“開き状態”とされているか“閉じ状
態”とされているかを判別することはできない。
【0024】この様な光学ディスクにおけるメインビー
ムによるビームスポット及び2本のサイドビームによる
ビームスポットの配置関係が、適正状態、“開き状態”
及び“閉じ状態”のいずれとされているかの判別、さら
には、“開き状態”もしくは“閉じ状態”の程度の検出
を的確に行える位相差検出装置を本出願人が先に特開平
2−56743号公報によって提案している。
【0025】図15はこの公報に示された回路構成を示
すもので感光部8は図11と同一符号を付して重複説明
を省略する。
【0026】光学系ブロック10から光学ディスクDS
に入射するメインビーム及び2本のサイドビームは、適
正なトラッキング状態のもとにおいて、光学ディスクD
Sに図10に示される様なメインビームによるビームス
ポットBm及び2本のサイドビームによるビームスポッ
トBe及びBfが形成される入射態様をとる。
【0027】そして、感光部8における加算部13から
得られるメインビーム検出信号St、サイドビーム用光
検出部12eから得られるサイドビーム検出信号Se、
及び、サイドビーム用光検出部12fから得られるサイ
ドビーム検出信号Sfが、夫々、レベル・コンパレータ
21,22及び23の各々の比較入力端子に供給され、
これらレベル・コンパレータ21,22及び23の各々
の基準入力端子は接地電位に保たれている。レベル・コ
ンパレータ21,22及び23からは、夫々、波形整形
出力信号Pt,Pe及びPfが得られる。
【0028】レベル・コンパレータ21及び22から得
られる波形整形出力信号Pt及びPeは、D形フリップ
フロップ(以下D−FFと記す)24のクロック端子C
及びデータ端子Dに夫々供給される。D−FF24は、
波形整形出力信号Ptに対する波形整形出力信号Peの
位相の進み或は遅れを検出する位相比較部を形成し、そ
の出力端子Qからは比較出力信号Ssが得られて、連動
するスイッチ25a,25b,25c及び25dを内蔵
したスイッチング部25の制御端子に供給される。
【0029】レベル・コンパレータ22から得られる波
形整形出力信号Peは、スイッチング部25におけるス
イッチ25a及び25bを介して、D−FF26のデー
タ端子D及びクロック端子Cに夫々供給されるととも
に、エクスクルーシブ・オア回路(以下EX−ORと記
す)27の一方の入力端子に供給される。D−FF26
は、波形整形出力信号Peと波形整形出力信号Pfとの
相互位相関係を検出する位相比較部を形成し、その出力
端子Qからは比較出力信号Spが得られて出力端子28
に導出される。
【0030】さらに、レベル・コンパレータ23から得
られる波形整形出力信号Pfは、インバータ29におい
て極性反転波形整形出力信号29aとされ、スイッチン
グ部25におけるスイッチ25c及び25dを介して、
D−FF26のクロック端子C及びデータ端子Dに夫々
供給されるとともに、EX−OR27の他方の入力端子
に供給される。EX−OR27からは、パルス出力信号
Pdが得られてローパスフィルタ(以下LPFと記す)
30に供給され、LPF30からの出力信号Shが出力
端子31に導出される。
【0031】上述の構成でトラッキング制御を行なわず
に光学ディスクDSの中心孔をターンテーブルのスピン
ドルに挿着して回転させた時に生ずるスピンドル径と中
心孔径の偏芯によってメインビーム検出信号St及びサ
イドビーム検出信号Se及びSfが得られるがこの際の
メイン及びサイドビームのビームスポットBm及びサイ
ドビームスポットBe及びBfが図14において一点鎖
線で示されるビームスポットBe1 及びBf1 とされる
“開き状態”にある場合には、回転する光学ディスクD
Sの各一回転期間中に記録トラックTがメインビーム及
び2本のサイドビームに対して図10における矢印Lで
示される方向に移動することになる半回転期間HL、及
び、それに続く、記録トラックTが同様に矢印Rで示さ
れる方向に移動することになる半回転期間HRにおい
て、メインビーム検出信号Stに基づいてレベル・コン
パレータ21から得られる波形整形出力信号Ptは、図
16Aに示される様な矩形波の波形整形信号と成され
る。
【0032】一方、サイドビーム検出信号Seに基づい
てレベル・コンパレータ22から得られる波形整形出力
信号Peは、図16Bに示される様な、半回転期間HL
において、波形整形出力信号Ptに対して90度より大
なる位相角だけ位相が進んだ矩形波信号と成され、ま
た、半回転期間HRにおいては、波形整形出力信号Pt
に対して90度より大なる位相角だけ位相が遅れた矩形
波信号となされる。
【0033】さらに、サイドビーム検出信号Sfに基づ
いてレベル・コンパレータ23から得られる波形整形出
力信号Pfが、インバータ29を経て得られる極性反転
波形整形出力信号29aは、図16Dに示される如く、
半回転期間HLにおいて、波形整形出力信号Ptに対し
て90度より小なる位相角だけ位相が進んだ矩形波信号
と成され、また、半回転期間HRにおいては、波形整形
出力信号Ptに対して90度より小なる位相角だけ位相
が遅れた矩形波信号と成される。
【0034】その結果、波形整形出力信号Pt及びPe
が供給されるD−FF24においては、波形整形出力信
号Ptの立上り時点における波形整形出力信号Peのレ
ベルが検出されて、D−FF24から得られる比較出力
信号Ssは、図16Cに示される如く、半回転期間HL
においては正の一定値をとり、また、半回転期間HRに
おいて負の一定値をとるものとなる。
【0035】この様なD−FF24からの比較出力信号
Ssが制御端子に供給されるスイッチング部25におい
ては、比較出力信号Ssが正の一定値をとる半回転期間
HLに、スイッチ25a及び25cがオン状態とされる
とともにスイッチ25b及び25dがオフ状態とされ、
また、比較出力信号Ssが負の一定値をとる半回転期間
HRに、スイッチ25b及び25dがオン状態とされる
とともにスイッチ25a及び25cがオフ状態とされ
る。
【0036】従って、半回転期間HLにおいては、波形
整形出力信号Peがスイッチング部25におけるスイッ
チ25aを通じてD−FF26のデータ端子Dに供給さ
れるとともに、極性反転波形整形出力信号29aがスイ
ッチング部25におけるスイッチ25cを通じてD−F
F26のクロック端子Cに供給されることになり、D−
FF26においては、極性反転波整形出力信号29aの
立上り時点における波形整形出力信号Peのレベルが検
出されて、極性反転波形整形出力信号29aに対する波
形整形出力信号Peの位相の進遅が検出され、D−FF
26から得られる比較出力信号Spは、図16Eに示さ
れる如くに、正の一定値をとる。
【0037】また、半回転期間HRにおいては、波形整
形出力信号Peがスイッチング部25におけるスイッチ
25bを通じてD−FF26のクロック端子Cに供給さ
れるとともに、極性反転波形整形出力信号29aがスイ
ッチング部25におけるスイッチ25dを通じてD−F
F26のデータ端子Dに供給されることになり、D−F
F26においては、波形整形出力信号Peの立上り時点
における極性反転波形整形出力信号29aのレベルが検
出されて、波形整形出力信号Peに対する極性反転波形
整形出力信号29aの位相の進遅が検出され、D−FF
26から得られる比較出力信号Spは、図16Eに示さ
れる如くに、正の一定値をとる。
【0038】このように、スイッチング部25は、D−
FF24から得られる比較出力信号Ssの極性に応じて
D−FF26における位相比較動作態様を制御する位相
比較制御部を形成しており、D−FF26から得られる
比較出力信号Spは、半回転期間HL及びHRのいずれ
においても正の一定値をとるものとなる。
【0039】さらに、波形整形出力信号Pe及び極性反
転波形整形出力信号29aが供給されるEX−OR回路
27からのパルス出力信号Pdは、図16Fに示される
如く、半回転期間HL及びHRのいずれにおいても、波
形整形出力信号Pe及び極性反転波形整形出力信号29
aのうちの一方が高レベルをとり他方が低レベルをとる
期間に応じた幅、即ち、波形整形出力信号Peと極性反
転波形整形出力信号29aとの位相差に応じた幅を有す
るパルス列とされる。それにより、LPF30から得ら
れる出力信号Shは、図16Gに示される如く、波形整
形出力信号Peと極性反転波形整形出力信号29aとの
位相差に応じたレベルを有するものとなる。
【0040】同様に「閉じ状態」は図16A〜Gと略同
様の位相が異なる図17A〜Gに示す波形となり、「閉
じ状態」では比較出力信号Spは負の一定値として表れ
る様に成される。
【0041】即ち、サブスポットBe及びBfの進み遅
れ状態は位相進遅信号Spとして出力端子28に導出さ
れ、「開き状態」ではSpは正の値をとり、「閉じ状
態」ではSpは負の値をとる。
【0042】更にLPF30の出力である出力信号Sh
はサイドビーム検出信号Seとサイドビーム検出信号S
fとの位相差を表す絶対値検出信号となるので位相の絶
対値を求めることも出来る。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】上述で詳記した従来構
成によれば所謂、3ビーム方式が採られた光学ディスク
の再生系から、それに備えられた感光部8を通じて得ら
れる、メインビーム検出信号及び2本のサイドビームの
夫々について形成されるサイドビーム検出信号のうちの
サイドビーム検出信号の相互間における位相進み或は遅
れ状態、もしくは、位相の進み或は遅れ状態と位相差と
の両者を的確にあらわす位相進遅判別信号を、比較的簡
単な構成をもって得ることができるがスピンドルと光学
ディスクDSの中心孔径とのクリアランスで生ずる偏芯
で上記感光部8から得られる波形整形出力信号Pe及び
Pfの位相差が零に近い付近で偏芯の位相差により無視
出来なくなる程に測定精度が悪くなる問題が生じた。
【0044】この様な光学ディスクDSの偏芯により発
生する位相差の最大値をΔαmax とし、デバイスのもつ
信号PeとPfとの位相差をαD°としたときαD≧Δ
αma x のときは図18Aのリサジュー波形図に示す様に
偏芯による位相変化Vd1 は0°をまたがず一定の極性
で変化するために略確かな値が得られるので比較信号出
力Spが正か負かの判定と、位相絶対値Shとを図15
の様に別々に計測しても特に問題は発生しない。
【0045】これに対して、αD<Δαmax のときは偏
芯による位相差変化Vd2 は0°をまたいで図18Bの
様に変化するため比較信号出力Spの正又は負判定は不
正確でこの場合、測定された位相差に誤差を発生する。
【0046】この様に位相差絶対値と比較信号出力Sp
の正又は負の判定を別々に行う様な測定データと真値と
のずれをシミュレートしてみると図19A,Bの様にな
る。
【0047】図19AはαD≧Δαmax の場合の光学デ
ィスクDSの一回転時の偏芯波形を示している。この場
合には実際の測定値と位相差の真値は略同等の値を示
す。
【0048】これに対し図19Bに示すものはαD<Δ
αmax の場合を示し、位相差の絶対値は斜線で示す部分
を平均化した値となり、正負の判別も不正確となる。例
えば光学ディスクDSの偏芯量をΔyとし、真値αDと
測定値αとの差を算出すると、光学ディスクの半径がr
で、感光部8のサイドビーム用検出信号Se,Sfから
得られる位相差をΔαとし、1回でのサンプリングをn
としたとき、上記各値のサンプリング値n=36、半径
r=24、偏芯値Δy=30μmとした時の真値αDと
測定値α並に真値αDと測定値αとの差α−αDは表1
の如くなる。
【0049】
【表1】
【0050】上表の真値αDと測定値との関係を理想線
と比較すると図20に示す様に位相差0°近傍で誤差が
多いことが解る。
【0051】本発明は叙上の如き問題点を解消するため
に成されたもので、その第1の目的とするところは、位
相差0°近傍での進み遅れ極性判別及び位相差の測定が
正確になる様にするにあり、本発明の第2の目的はトラ
ック列揺動反転時に生ずる位相差誤差を無くする様にし
た位相差検出装置を提供するにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】本発明の位相差検出装置
はその例が図1に示されている様に、3ビーム方式の光
学ブロックから得られる少なくとも2つのビームが光学
ディスクのトラック列と直交する方向に揺動する方向を
判別する揺動方向判別手段45,46,47,48と、
3ビームのうちの二つのサイドビームに基づいてサイド
ビーム光検出手段から得られるサイドビーム検出信号に
より位相の進み遅れを検出する進遅検出手段43と、揺
動方向判別手段の出力と進遅検出手段出力に基づいて二
つのサイドビーム間の位相差極性を判別する信号を抽出
する位相差極性判別手段49と、光検出手段からの検出
信号に基づいて位相差の絶対値を検出する位相差絶対値
検出手段27と、位相差絶対値検出手段27の出力側に
接続され、絶対値検出信号の極性が位相差極性判別手段
の出力に基づいて制御されて極性付けが行われる極性付
加回路33と、進遅位相差極性判別手段49の反転時に
生ずる誤信号の前値でホールドするホールド手段51〜
55を設けて成るものである。
【0053】
【作用】本発明の位相検出装置によれば3ビームのサイ
ドビームが照射されることで得られる光検出手段からの
検出信号の進み遅れを判定し、位相差極性判別信号で位
相差絶対値検出手段の絶対値に対し極性付けを行なう様
に成して位相差0°近傍の進遅極性判別及び位相差の正
確な測定を行なうと共に、位相差極性判定信号の反転時
に生ずる誤信号による測定誤差を誤差発生の前置でホー
ルドさせるホールド手段を設けて誤差測定信号が出力さ
れることのないものが得られる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の位相差検出装置の第1の実施
例を図5乃至図8によって詳記する。
【0055】図5で図15との対応部分には同一符号を
付して重複説明を省略する。本例では感光部8のサイド
ビーム用検出器12e及び12fから得られるサイドビ
ーム検出信号Se及びSfはレベル変化を検出するレベ
ルコンパレータ22及び23でそのレベルが基準電圧と
比較されて、波形整形出力信号Pe及びPfと成され、
この出力信号Peはレベル・コンパレータ21から得ら
れる波形整形出力信号Ptと共にD−FF24に供給さ
れて、波形整形出力信号Ptに対する位相の進み遅れを
検出する。即ち、トラック列が光学ディスクDSの回転
時に光ビームと直交する方向に偏芯によって揺動する際
の揺動方向判別部と成されてスイッチング部25の接片
25a〜25dを制御する。
【0056】スイッチング部25並にサイドビームの位
相差の絶対値を検出するためのEX−OR27には波形
整形出力信号Peと同じく波形整形出力信号Pfをイン
バータ29で反転した反転信号29aが供給される。
【0057】本例ではこの位相差絶対値検出部のEX−
OR回路27とLPF30間に極性付加回路33を付加
する。
【0058】この極性付加回路33は差動増幅器34の
反転及び非反転入力端子に抵抗器R 1 及びR2 を介して
位相差を表す絶対値検出信号Pdが供給される。差動増
幅器34の出力端と反転入力端子間には抵抗器R3 が接
続されると共に、非反転入力端子と接地間にはスイッチ
35が接続され、このスイッチ35はD−FF26の進
遅判定部からの比較出力信号Spによって切換制御され
る。
【0059】この極性付加回路33で極性付けの成され
た出力はLPF30を介して出力端子31に出力信号S
hを出力する。
【0060】上述の構成に於いて、本例では図19Bで
示した様にαD<Δαmax のとき個々のサンプリングデ
ータを正又は負の符号を持った形でサンプリングし、平
均化することで偏芯によって測定時に生ずる位相差の絶
対値の不正確さを回避する様にしている。
【0061】図6で斜線で示す波形36,37に正の極
性を付加し、波形38に負の極性を付加する様にし、こ
れら波形を取り込んでLPF30で平均値化すればよ
い。
【0062】EX−OR27から得られた位相差の絶対
値は図7Aに示す様にパルス幅の大小の形で出力され
る。即ちグレーティング2が正しく調整され誤差が0°
であれば絶対値検出信号Pdのパルスは発生されないこ
とになる。
【0063】又、図7A中のデューティ比の変化は光学
ディスクDSをスピンドルに挿入した際の光学ディスク
DSのスピンドル挿入中心孔径とスピンドル外径とのギ
ャップに基づく偏芯等で生ずる位相差によって生ずる
のである。
【0064】両サイドビーム間の位相差の進み又は遅れ
を判定する進遅判定部のD−FF26からの比較出力信
号Spは図7Bの様に変化してスイッチ35を「オフ」
させた時に差動増幅回路34の出力信号Pは正となり、
スイッチ35を「オン」させた時に差動増幅回路34の
出力信号Pは負となって図7Cの様に絶対値検出信号P
dに正又は負の極性付が行なわれることになり平滑すれ
ば略零値をとる。
【0065】図7DはLPF30で平滑化した出力端子
31に取り出される出力信号を示している。
【0066】図7と同様の波形を特開平2−56743
号で開示された技術の場合に当てはめると位相差0°近
傍では図8A,B,Cの如くなり出力信号Shは一回転
毎に反転が生じて極性が定まらずこの出力信号Shは完
全に零にならず直流値が残ることになることは明らかで
ある。
【0067】上述の第1の実施例によれば極性付加回路
33を絶対値検出部であるEX−OR27とLPF30
間に付加することで位相差0°近傍の進遅極性判別及び
位相差を正確に測定することが出来たが、この構成によ
るとトラック列揺動方向の反転時にデューティ比のエラ
ー及び逆極性パルス等のエラー波形が発生する問題が生
じた。
【0068】今、図11で説明した感光部8の光検出素
子11a〜11d及び12e,12fにメインビーム及
びサイドビームが照射されて、加算部13から光学ディ
スクDSよりのメインビームに応じたメインビーム検出
信号St及びサイドビームに応じたサイドビーム検出信
号Se及びSfが得られたとし、これを図2のA,B,
Cに示す。ここで40で示す仮想線は光学ディスクDS
のトラック列が偏芯でメイン及びサイドビームに対し直
交する方向に揺動する際の反転位置を示し、仮想線40
より左側の波形がトラック列が左方向に移動する場合
を、右側の波形がトラック列が右方向に移動する場合を
示し、更に図2A,B,Cでの破線がメイン及び2つの
サイドスポットが理想的位置に配置されている状態とす
る。
【0069】この様なメイン及びサイドビーム検出信号
St,Se,Sfをレベルコンパレータ21,22,2
3に供給し、波形整形出力信号Pt,Pe,Pfを得る
ことについては図15で説明した。そして、この整形出
力信号は図16及び図17で説明したと同様に図2D,
E,Fで示すことが出来る。尚、図2GはEX−OR2
7のパルス出力Pdであり、サイドビーム検出信号Se
及びSf間の位相差を表すパルスとなる。
【0070】ここで図5ではトラックの方向の判別は波
形整形出力信号PeとPtをD−FF24に供給して行
ったが後述するも波形整形出力信号PfとPtの反転又
は非反転信号を用いて同様のD−FFに供給してトラッ
ク方向の判別信号とすることが出来る。即ち、図2H,
I,J,Kの波形に示す様に図1に示す4通りのD−F
Fを用いてトラック列揺動方向検出を行い得る。
【0071】図2で波形整形信号Peの反転時の波形
(図2D)41の立ち下りエッジと波形整形信号Ptと
の状態検出波形(図2I)でトラック列の揺動方向の判
別を行なうとすると、この反転位置は、図5で示す波形
整形信号PeとPfの反転信号29が供給されて、位相
進遅信号Spの得られるD−FF26と同等の動作をす
る図1で後述するD−FF43から得られる位相進遅信
号(図2L)とは反転信号がずれているために、図2M
で示す様な誤差EPを含む様な極性判別信号(図2M)
となる。
【0072】この為に誤差EPを含んだ位相差極性判別
信号Spで極性付加回路33のスイッチ35を「オン」
「オフ」制御しても、図2Nに示す様に、極性付加後の
波形整形信号PeとPfの位相差信号中に逆パルス44
が発生することになる。
【0073】この様な逆パルス44はトラック列揺動方
向の判別を図2Hに示す様に波形整形波形信号Peの立
ち上がりエッジと波形整形信号Ptとを所定のD−FF
に供給した出力で制御すれば逆パルス44は発生しな
い。
【0074】然し、トラック列揺動方向の判別として図
2H〜図2Kのうちのどの波形を選択すれば図2Lの波
形と一致するかは、トラック列揺動方向反転時(トラッ
ク列の移動速度が零になった時)のトラック上の三つの
メインおよびサイドビームのスポットの位置によって定
まるために確定することが出来ない。
【0075】更に、トラック列摺動方向の判別信号とし
て図2H〜図2Kのどの波形を選択しても、これらの反
転位置は図2の真のトラック列揺動方向の仮想線40で
示す反転位置より必ず遅れるために図2Nに示す遅れ期
間61が生じ、反転時にこのエラーの補償が出来ない問
題があった。
【0076】この様な問題を解決し、エラーが最終出力
に影響を与えないで正確に波形整形信号Pe,Pf間の
位相差が測定可能な位相差検出装置の第2の実施例を図
1乃至図4で説明する。図1で図5との対応部分には同
一符号を付している。
【0077】図1で入力端子T1 ,T2 ,T3 には図5
のレベルコンパレータ22,21,23からの図2A,
B,Cに示す様な感光部8から出力されるメインビーム
検出信号Stとサイドビーム検出信号Se,Sfをレベ
ル基準信号と比較した2値化された波形整形信号Pe,
Pt,Pf(以下信号Pe,Pt,Pfと記す)が供給
される。
【0078】入力端子T1 に入力された信号Pe(図2
D)はEX−OR27の一方の入力端子、第1のD−F
F45及び第5のD−FF43のクロック端子並びに第
2のEX−OR56の両入力端子に供給され、更にこの
信号Peはインバータ回路62で反転され、この反転信
号は第2のD−FF46のクロック端子に供給される。
【0079】入力端子T2 に入力された信号Pt(図2
E)は第1乃至第4のD−FF45,46,47,48
の夫々のデータ端子Dに入力される。
【0080】入力端子T3 に入力された信号Pf(図2
F)は第3のD−FF47のクロック端子並びに第3の
EX−OR57の両入力端子に供給され、この信号Pf
をインバータ回路29で反転した反転信号29aは第4
のD−FF48のクロック端子と第5のD−FF43の
データ端子に供給される。
【0081】EX−OR27からのパルス出力信号Pd
は図5と同様の極性付加回路33に供給される。この極
性付加回路33の出力端とコンデンサC1 と抵抗器R4
より構成されたフィルタ63に供給され平滑化した直流
分と成される。第2のD−FF46の肯定出力Qと第5
のD−FF43の否定出力Qを第4のEX−OR49に
供給した出力が極性付加回路33に設けたスイッチ35
を制御する比較出力信号Spと成される。
【0082】フィルタ63の出力は本例のトラック列揺
動方向反転時に発生する誤信号の発生をホールドし、測
定精度を向上させるための回路51〜55に供給され
る。
【0083】フィルタ63で平滑化された波形整形信号
Peと反転されたPfの位相差の絶対値信号はバッファ
用の演算増幅器51の非反転入力端子とスイッチ55の
固定接点に供給され、スイッチ55の可動片はLPF3
0の入力側に接続されている。
【0084】バッファ51の反転入力端子と出力端は接
続され、このバッファ51の出力端子はスイッチ52を
介して他の演算増幅器53の非反転入力端子に接続され
ている。尚コンデンサC2 はスイッチ52の可動片と接
地間に接続され、演算増幅器53の反転入力端子は出力
端に接続されてLPF30に接続され、LPF30の出
力は利得調整用の増幅器54を介して出力端子31に出
力信号Shを出力し、例えば表示装置等に供給される。
【0085】スイッチ52及び55はサンプルホールド
制御信号発生回路65からのサンプルホールド制御信号
でコントロールされる。
【0086】即ち、スイッチ55は第1乃至第4のD−
FF45〜48の内、第1及び第4D−FF45及び4
8の否定出力Qと第2及び第3のD−FF46及び47
の肯定出力Qが入力される第5のEX−OR50の出力
信号で「オン」「オフ」制御される。
【0087】このEX−OR50の出力をインバータ回
路60で反転した出力がアンドゲート回路59の一方の
入力端子に供給されると共に、他方の入力端子には第2
及び第3のEX−OR56及び57の出力をオアゲート
回路58に供給し、このオアゲート回路58の出力がア
ンドゲート回路59の他方の端子に供給されてアンドゲ
ート回路59の出力でスイッチ52が「オン」「オフ」
制御される。
【0088】尚、第2及び第3のEX−OR56及び5
7の入力端子に供給される波形整形信号PeとPfは一
方は直接EX−OR56及び57の入力端子に供給され
るが、他方の入力端子には夫々抵抗器R5 ,R6 及び一
端を接地したコンデンサC3 ,C4 を介して供給される
様に成されている。
【0089】上記した図1の構成での動作を以下に説明
すると、符号27,33で示す回路は実施例1と全く同
一の動作を成し、EX−OR27では図2Dと図2Fに
示す信号Peと反転した信号Pfからなる波形整形信号
間の位相差が図2Gに示す様に絶対値信号Pdとして検
出され、極性付加回路33で極性付けが行われる。
【0090】極性付加回路33のスイッチ35を制御す
るトラック列揺動方向の判別用の制御手段として、第1
乃至第4のD−FF45,46,47,48を設け、こ
れらD−FFの所定のものを図2H,I,J,Kの様に
用いることが出来るが、図1では第2のD−FF46の
肯定出力Qと第5のD−FF43の肯定出力Qの排他的
論理和がとられているが、これらの判別位置は種々の反
転位置をとるので前記した問題を含むことになる。
【0091】いずれにしろ、D−FF43の出力にはト
ラック列揺動方向の補正がされる前の信号Peと反転し
たPfの進遅信号が得られる、第4のEX−OR49と
このD−FF43は図5及び図15で示したスイッチン
グ回路25とD−FF26と同等の動作が行われ、第4
のEX−OR49の出力にはトラック列揺動時の影響が
補正された信号Peと反転した信号Pfの位相差極性判
別の比較信号Sp(誤差を含む)を出力する(図2
M)。
【0092】上述の動作は図5と略同一の動作を行なう
ことになる。以下、本例のトラック列が定常の時にL,
R方向に揺動している場合の発明部分の動作説明を行な
う。
【0093】今、サイドビームBe、メインビームBm
並びにサイドビームBfが図10に示す理想的な位置に
あり、トラックTの各列が図10のL方向に揺動した開
き状態時を考えると、波形整形信号Pe,Pt,Pfの
順で位相が進んでいるために(図3A〜D)D−FF4
5,46,47,48,43から得られる出力はHig
h(以下Hと記す)となる。(図2H,I,J,K,L
左側参照)。
【0094】依って、EX−OR49の出力は図2Mの
如くLOW(以下Lと記す)となり、EX−OR50の
出力も図2Oの様にLとなる。今、スイッチ35、5
2,55がHで「オン」されるとすると、スイッチ3
5,55はLであるから「オフ」でオープン状態とな
る。従って極性付加回路33の出力には正極性の信号P
e,Pfの位相差量を発生する。
【0095】又、EX−OR56及びEX−OR57の
信号Pe,Pfの両パルスの立ち上がり、立ち下りのエ
ッジで検出が成されて、オアゲート回路58に加算され
るので図2Pに示すエッジパルスがオアゲート回路58
に供給され、オアゲート回路58の出力はアンドゲート
回路59に供給される。一方EX−OR50の出力はL
であるが、このL出力はインバータ回路60で反転され
てHと成されて上記アンドゲート回路59に供給されて
いるので信号Pe,Pfの図2Qに示す両エッジパルス
はアンドゲート回路59を通過してスイッチ52を「オ
ン」「オフ」制御する。
【0096】即ち、両エッジパルスが入力される毎にス
イッチ52が「オン」され図2Rで示す様にバッファ5
1を経てコンデンサC2 に信号Pe,Pfの位相差量が
極性付加回路33とフィルタ63を介してサンプリング
ホールドされることになる。
【0097】サンプルホールドされた量は基本的には図
2Rで示した出力の値と等しいのでLPF30でサンプ
リング用のパルスのキャリア成分を除去した値は図2R
で示した値と略同値であり、利得調整用の増幅器54を
介して利得調整が成されたSh信号は出力端子31に接
続した表示装置等に図2SのPe,Pf出力差出力信号
が供給されて表示が成される。
【0098】次にサイドビームBe、メインビームBm
並にサイドビームBfが図10の理想的な位置からトラ
ック列がR方向に上述と逆方向に揺動した時にも、これ
らビームに基づく信号Pe,Pt,Pf並に反転したP
fの位相関係は図3E,F,G,Hに示す様に信号P
e,Pt,Pfは上述の場合と逆関係になる。
【0099】依って、D−FF45,46,47,4
8,43から得られる出力はLとなる(図2H,I,
J,K,L右側参照)。
【0100】依ってEX−OR49及び50の出力も共
にLとなり、スイッチ35,55,52の状態はトラッ
ク列がL方向に移動する場合と同様となり、正極性の直
流分が信号Pe,Pf位相差信号として出力される。
【0101】次に図4に示す様なビームスポット状態の
閉じ状態でL及びR方向にトラック列が移動した時の信
号Pe,Pt,Pf及び反転信号Pfの位相関係は図4
A〜Hの如くなり、これらの位相関係は位置Pe,P
t,Pfの順であるからD−FF45,46,47,4
8の出力はHとなる。
【0102】D−FF43の出力、即ち反転したPf信
号と信号Peの位相関係は反転したPf信号が先行とな
るのでLとなる。
【0103】従って、EX−OR49の出力はHで極性
付加回路33のスイッチ35は「オン」される。依って
極性付加回路33の出力には負極性の信号PeとPfの
位相差量が発生し、スポットBe,Bm,Bfが適正位
置より左回りの方向、即ち閉じ状態にあることを検出し
得る。この場合スイッチ52及び55の状態は開き状態
と同様であり、又、トラック列が図4E,F,G,Hの
様に逆転しても、この場合は負極性の直流分が信号P
e,Pf位相差信号として出力されることになる。
【0104】次にトラック列移動方向反転時の動作につ
いて詳記する。
【0105】図2では各ビームのスポットBe,Bm,
Bfの関係は図3に示す様に右回りにずれている開き状
態のタイミングチャートを示すものである。
【0106】前記した様に、図1のD−FF46から得
られる図2Iに示すトラック列揺動方向検出信号70
と、図1のD−FF43から得られる図2Lに示す信号
Peと信号Pf間の進遅信号71とでは反転位置が異な
るために、EX−OR49の出力である信号Peと信号
Pf位相差の極性判別信号73には誤差分パルスEPを
含むことになり、この判別信号73がスイッチ35に供
給されると、この誤差パルスEP部分でスイッチがバタ
ツクことになる。
【0107】依って、極性付加回路33の出力波形の極
性付加後の信号Peと信号Pfの位相差信号74は図2
Nの様になり、反転位置のずれた所で負極性のパルス4
4を発生する。又、波形61部分は信号Peと信号Pf
間の位相差を正確に表していないことになる。
【0108】この様な負パルス44及び波形61部分の
エラーの補償を行わない場合のバッファ用の演算増幅器
51の出力は図2Rの破線75で示す様に大きく変動し
て、反転後の直流分に大きな影響を与える。
【0109】然るに、本例では図1の様に構成させたの
でアンドゲート回路59で得られる図2Qに示すサンプ
ルホールドパルス76の波形中でトラック列方向の反転
が生ずる前の最後のパルス77によって演算増幅器51
がホールドされ、演算増幅器53に図2Sの様に出力さ
れる。
【0110】依って、本例ではEX−OR50でトラッ
ク列揺動方向の不確定部分78(図2OのH部分)でこ
の出力がスイッチ55を介してフィルタ63のコンデン
サC 1 にチャージされるために、バッファの演算増幅器
51の出力は最後のパルス77時点の図2Rに示すホー
ルド信号78を出力する。
【0111】依って、図2Oに示すトラック列揺動方向
の不定部分信号78のHの期間中は図2Qのサンプルホ
ールドパルスは禁止されるのでスイッチ55が閉じてい
る間は最後のバッファの演算増幅器53の出力は変化し
ないことになる。
【0112】即ちLPFを構成するフィルタ63の出力
の波形のうねり(図2Rの破線75)は演算増幅器53
の出力に表れることはなく、最後のパルス77の値を出
力し続けることになる。
【0113】図2Oに示すH区間のパルスが終了した時
点ではアンドゲート回路59のサンプリングパルスは図
2Qの始めのパルス79と成っているため極性付加回路
33のパルスデューティは安定化され、LPF63は最
後のパルス77での値を初期値として極性付加回路33
のフィルタリングを行なうために演算増幅器53の出力
には図2Sに示す様なPe及びPf信号の位相差を有す
る安定した出力が得られることになる。
【0114】本発明の位相差検出装置は叙上の様に構成
し、且つ動作させたので、光ディスクの中心孔をスピン
ドルに挿着して回転させた時にスピンドル外径と光学デ
ィスクDSの中心孔径との差異に基づく偏芯による位相
差零度付近の進遅極性判別と位相差の測定の誤差をなく
すことが出来るだけでなく、トラック進行方向反転時に
生じる位相差測定誤差を誤差発生前にホールドして、誤
差が測定出力に表れない様に成したものが得られる。
【0115】
【発明の効果】本発明の位相差検出装置によればトラッ
ク進行方向反転時に生ずる測定誤差の影響を無くしてP
e及びPf信号位相差を正確に測定することの出来るも
のが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位相差検出装置の一実施例を示す構成
図である。
【図2】本発明の位相差検出装置の波形説明図である。
【図3】本発明の位相差検出装置のビームが開き状態の
波形図である。
【図4】本発明の位相差検出装置のビームが閉じ状態の
波形図である。
【図5】本発明の位相差検出装置の他の実施例を示す構
成図である。
【図6】本発明の極性付波形説明図である。
【図7】本発明の位相差検出装置に用いる極性付加回路
の波形説明図である。
【図8】従来の位相差検出装置の位相差零度近傍の波形
説明図である。
【図9】従来の光学系ブロックの構成図である。
【図10】図9に示した光学ブロックから光学ディスク
に入射するメインビーム及びサイドビームの光ビーム入
射状態説明図である。
【図11】図9に示した光学ブロックに用いられる感光
部の構成図である。
【図12】図11に示す感光部から得られるメインビー
ム検出信号及びサイドビーム検出信号の波形図である。
【図13】図9に示される感光部から得られる他のメイ
ンビーム検出信号及びサイドビーム検出信号の説明に供
される波形図である。
【図14】光学ディスクにおけるメインビームによるビ
ームスポット及び2本のサイドビームによるビームスポ
ットの配置関係の説明に供する図である。
【図15】従来の位相差検出装置の構成図である。
【図16】図15に示された例の動作説明に供される波
形図である。
【図17】図15に示された例の他の動作説明に供され
る波形図である。
【図18】偏芯の影響を説明するためのリサシュー波形
図である。
【図19】位相差零近傍での測定値と真値のずれを説明
する波形図である。
【図20】真値と測定値をブロットした関係図である。
【符号の説明】
8 感光部 10 光学ブロック 11 メインビーム用光検出器 12e,12f サイドビーム用光検出器 13 加算部 21,22,23 レベルコンパレータ 24,26 D−FF 25 スイッチング部 27,49,50,56,57 EX−OR 33 極性付加回路 51,53 演算増幅器 29,60 インバータ回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3ビーム方式の光学ブロックから得られ
    る少なくとも2つのビームが光ディスクのトラック列と
    直交する方向に揺動する方向を判別する揺動方向判別手
    段と、 上記3ビームのうちの二つのサイドビームに基づいてサ
    イドビーム光検出手段から得られるサイドビーム検出信
    号により位相の進み遅れを検出する進遅検出手段と、 上記揺動方向判別手段の出力と上記進遅検出手段出力に
    基づいて上記二つのサイドビーム間の位相差極性を判別
    する信号を抽出する位相差極性判別手段と、 上記光検出手段からの検出信号に基づいて位相差の絶対
    値を検出する位相差絶対値検出手段と、 上記位相差絶対値検出手段の出力側に接続され、絶対値
    検出信号の極性が上記位相差極性判別手段の出力に基づ
    いて制御されて極性付けが行われる極性付加回路と、 上記位相差極性判別手段の反転時に生ずる誤信号の前値
    でホールドするホールド手段とを具備して成ることを特
    徴とする位相差検出装置。
JP04001699A 1991-12-26 1992-01-08 位相差検出装置 Expired - Fee Related JP3079732B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04001699A JP3079732B2 (ja) 1992-01-08 1992-01-08 位相差検出装置
US08/459,353 US5644560A (en) 1991-12-26 1995-06-02 Three-beam detecting system phase difference detector which eliminates phase difference error

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04001699A JP3079732B2 (ja) 1992-01-08 1992-01-08 位相差検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05182222A JPH05182222A (ja) 1993-07-23
JP3079732B2 true JP3079732B2 (ja) 2000-08-21

Family

ID=11508789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04001699A Expired - Fee Related JP3079732B2 (ja) 1991-12-26 1992-01-08 位相差検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3079732B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05182222A (ja) 1993-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR19980042098A (ko) 광 픽업을 위한 트래킹 제어 장치
JPH023109A (ja) 非点収差を有する光束を用いた焦点ずれ検出方法及び光ディスク装置
JP2002150574A (ja) 光ディスク装置
US6377522B1 (en) Optical disc apparatus and kand/groove detecting circuit
US5577009A (en) Tracking control system for generating a variable still jump signal
JP3079732B2 (ja) 位相差検出装置
JPH0453036A (ja) 光学情報記録再生装置
JP3339061B2 (ja) 位相差検出装置
US5644560A (en) Three-beam detecting system phase difference detector which eliminates phase difference error
JP2825502B2 (ja) 位相差検出装置
JP2705676B2 (ja) 光ディスク装置におけるアドレス検出装置
JP2584059B2 (ja) 情報トラックの検索用外乱除去装置
US7050386B2 (en) Optical recording medium and misalignment measuring instrument
JP3067529B2 (ja) 光ディスク装置
JP2730653B2 (ja) シークサーボ用ヘッド位置・速度検出装置
JP2979451B2 (ja) トラッキングサーボ引き込み装置
US7065010B2 (en) Method for tracking in an optical recording/reading apparatus, and corresponding apparatus
JP2671659B2 (ja) 光ピックアップの調整装置
JP2857553B2 (ja) 光ピックアップのビーム角度検出方法
JP2766758B2 (ja) 光ピックアップのビーム角度検出方法
JP2568661B2 (ja) 情報トラックの検索装置
JP2845569B2 (ja) 光ディスク装置
JP2542679Y2 (ja) 光ディスク装置
JPH0668486A (ja) 光スポットの相対位置及び速度検出装置
KR880000573Y1 (ko) 디스크형 기록매체의 랜덤서치시 트랙위치 제어장치

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees