JP3079497B2 - 不均質レンズ - Google Patents

不均質レンズ

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JP3079497B2 JP03121876A JP12187691A JP3079497B2 JP 3079497 B2 JP3079497 B2 JP 3079497B2 JP 03121876 A JP03121876 A JP 03121876A JP 12187691 A JP12187691 A JP 12187691A JP 3079497 B2 JP3079497 B2 JP 3079497B2
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法彦 青木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光軸から半径方向に離
れるにしたがって屈折率が変化するラジアル型不均質レ
ンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光軸から半径方向に離れるにしたがって
屈折率が変化するラジアル型不均質レンズは、平板でも
集光作用を有することが知られており、レンズの屈折率
分布の選定によって球面を良好に補正出来る。
【0003】またアプライド・オプティクス、第21
巻、993頁〜に記載されているように、ラジアル型不
均質レンズの面に曲率をつけることによってさらに高度
な収差補正を行なうこともできる。
【0004】このラジアル型不均質レンズの屈折率分布
は、光軸と直交する方向の距離をy、半径yのところで
の屈折率をn(y) 、光軸上(ベース)の屈折率をN0 、
分布係数をN1 ,N2 とすると、以下の式(a)で表わ
される。 n(y) =N0 +N1 y2 +N2 y4 +… (a) 又このラジアル型不均質レンズの媒質は、おおむね下記
式(b)で与えられる屈折力を持つ。 φM ≒ -2・N1・t (b) ただしφM は媒質の屈折力、tは不均質レンズの厚さで
ある。
【0005】このように、ラジアル型不均質レンズは、
レンズの形状が平板であっても、媒質で屈折力を持つ。
そして平板レンズの場合は、式(b)のφM の値がその
ままレンズの屈折力になる。
【0006】式(b)から、媒質の屈折力を大きくする
ためには、N1 又はtを大にすればよいことがわかる。
しかしtを大にすると、レンズの厚さが大になり、その
結果、屈折率分布の最大屈折率差ΔNが大になる。
【0007】このようなラジアル型不均質媒質を用いた
平板レンズの従来例を次に示す。 (不均質平板レンズ) f=51.06 ,F/2.55 r1 =∞ d1 =10.000 r2 =∞ 分布係数 N0 =1.6000,N1 =-1.0000 ×10-3,N2 以上は0、
φM =0.01959 ΔN=0.1 この従来例はφM =0.01959(f=51.06)
でその屈折率分布は、その断面が図7に表わされるよう
な放物状である。実際の分布は、図7を光軸のまわりに
回転させたものである。又この図7からも分かるように
最大屈折率差ΔNは0.1である。
【0008】この平板レンズに平行光線を入射させた時
の集光状況は、図8の通りである。又その時の球面収差
は図9の通りである。尚この例では、簡単のためにN1
の係数までしか用いずN2 以上は0であるが、高次の係
数も用いることによって更に球面収差を良好に補正でき
る。
【0009】上記の例は、設計例であるが、このレンズ
を実際に作る場合は、ΔNが大きくなればなるほどその
作製が難しくなる。それは、ΔNを大きくしようとすれ
ばする程、媒質内のガラスの組成比を大きく変化させな
ければならないからである。したがって、現状では作製
し得るΔNには限度があり、そのため制限されたΔNで
媒質に大きな屈折力を持たせようとするとレンズの径が
小さい暗いレンズ系になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光軸から半
径方向に離れるにしたがって屈折率が変化するラジアル
型不均質レンズであって、現在実際に作製が容易な小さ
いΔNで、レンズの径の大きい明るいレンズを提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズは、光軸
から半径方向に離れるにしたがって屈折率の変化するラ
ジアル型不均質レンズでその屈折率分布が図1に示すよ
うに不連続である。式(b)から、N1 とtによってラ
ジアル型不均質レンズの媒質の屈折力はほぼきまること
がわかる。ここで、レンズの厚さtを固定して考える
と、N1 で媒質の屈折力がほぼ決まる。したがって、ラ
ジアル型不均質レンズの媒質の屈折力を決めるのは屈折
率そのものではなく、屈折率分布の傾きであるといえ
る。つまり、ベースの屈折率N0 は媒質の屈折力に影響
を与えない。したがって図1に示すように分布の勾配を
変化させないようにして、分布の一部を不連続にしてベ
ースの屈折率N0 を変化させると、レンズ系の屈折力、
口径を変化させることなしに最大屈折率差を小さくする
ことが出来る。
【0012】図1で、本発明の領域Iの部分のベースポ
イントがA(屈折率1.55)領域IIの部分のベースポ
イントがB(屈折率1.6)となる。
【0013】このようにして1ケ所の不連続部分をつけ
ることにより、必要なΔNは約半分になる。図1より従
来の場合の最大屈折率差は0.1であるが、不連続部分
を設けた時の最大屈折率差は0.05となっている。図
1では、領域Iの最大の屈折率差と領域IIの最大屈折率
差を等しく0.05としている。これは必ずしも等しく
する必要はないが、等しくした方がレンズ系全体の最大
屈折率差ΔNを小さくすることが出来る。
【0014】また領域Iと領域IIとでは、係数N1 をほ
ぼ等しくすることが望ましい。これをほぼ等しくすれば
領域Iと領域IIがほぼ同じ屈折力を持つことになる。
【0015】一方各領域における係数N1 の違いの許容
量はレンズ系により異なるが、集光レンズ等の場合10
%程度であると考えられる。もしN1 の値が各領域で極
端に異なるといわゆる2重焦点になり、好ましくない。
【0016】また不連続部分の数を増やすことにより最
大屈折率差ΔNを更に小さくすることが出来る。
【0017】これまでの説明では、媒質の屈折力を近似
式(b)を用いていたが、この屈折力φm は、厳密には
ジヤーナル オブ ザ オプチカル ソサエティ オブ
アメリカ 61巻 879頁〜に記載されているよう
に、N1 <0の場合、次の式で表わされる。 φm =−2N1 ・(sinαt/α) (c) α2 =|2N1/N0 | この式(c)からわかるように、媒質の屈折力φm は、
N0 にも影響される。しかしその度合いはほんの僅かで
あって、厳密な式を用いた場合でも、いままでの議論は
ほぼ成立つ。ただし、レンズ系に求められる収差の許容
量が、小さい場合は、この厳密な式(c)を用いて計算
するか、実際に光線追跡を行なって計算することが望ま
しい。
【0018】
【実施例】次に本発明の不均質レンズの各実施例を示
す。 実施例1 焦点距離f=51.09 ,F/2.56 面番 曲率半径 面間隔 有効半径 媒質 波長587.56nm(dライン) 1 ∞ 10.000 10.0 ラジアル型不均質 2 ∞ 10.0 ラジアル型不均質の係数 |y|< 3.54 のとき N0 =1.5500,N1 =-1.0000 ×10-3, N2 以上は0 3.54<|y|<5 のとき N0 =1.6000,N1 =-1.0000 ×10-3, N2 以上は0 φm =0.01957 ,ΔN=0.05 実施例2 焦点距離f=51.10 ,F/2.56 面番 曲率半径 面間隔 有効半径 媒質 波長587.56nm(dライン) 1 ∞ 10.000 10.0 ラジアル型不均質 2 ∞ 10.0 ラジアル型不均質の係数 |y|< 2.5のとき N0 =1.5250,N1 =-1.0000 ×10-3, N2 以上は0 2.5 <|y|<3.54のとき N0 =1.5500,N1 =-1.0000 ×10-3 N2 以上は0 3.54<|y|<4.33のとき N0 =1.5750,N1 =-1.0000 ×10-3 N2 以上は0 4.33<|y|<5 のとき N0 =1.6000,N1 =-1.0000 ×10-3 N2 以上は0 φm =0.01957 ,ΔN=0.025 実施例1は、断面が図2に示すような屈折率分布を持つ
もので、分布中1カ所に不連続部分を有している。レン
ズ系のスペックは、前述の従来例とほとんど同じであ
る。
【0019】この実施例のレンズ系に平行光線を入射さ
せた時の光線の集光状況は、図3に示す通りであり、そ
の時の球面収差は図3の通りである。これら図からわか
るように、光線は前述の従来例とほぼ同じように集光す
ることがわかる。図4に示す球面収差に不連続部分がみ
られるが、これは屈折率分布の不連続部分に対応してい
る。又不連続部分の近傍で、球面収差が値を持たないと
ころがあるが、これは、不連続な界面で光線が全反射す
るためである。
【0020】この実施例1は、最大屈折率差ΔNが0.
05で従来例の半分になっており、不均質素材作成上非
常に有利である。又この実施例でΔNを従来例と同じに
すれば、口径が従来例の1.4倍になり明るいレンズ系
にすることが出来る。
【0021】この実施例1は、係数N1 の値を、従来例
と同じ値にしているが、媒質の屈折力は、従来例と微妙
に異なっている。それは前述の媒質の屈折力を表わす式
(b)の近似の影響である。したがって、屈折力を従来
例と全く同じにしたい場合は、N1 の値を若干変化させ
ればよい。
【0022】また実施例1は、N2 以上の高次の係数を
用いていないが、高次の係数を用いることによって、球
面収差の形をコントロールでき、収差を更に良好に補正
できる。
【0023】実施例2は、断面が図5に示す屈折率分布
を持つものであり、分布の3カ所に不連続部分を持って
いる。スペックは、前述の従来例とほとんど同じであ
る。この実施例2のレンズ系に平行光線を入射した時の
球面収差は、図6に示す通りである。この図より光線
は、従来例とほぼ同様に集光することがわかる。球面収
差に不連続な部分が見られるのは、実施例1と同様に、
屈折率分布の不連続部分に対応したものである。この不
連続部分の近傍で球面収差が値を持たないところがある
のは、実施例1同様全反射によるものである。
【0024】この実施例2は、最大屈折率差ΔNが0.
025で、従来例に比べ1/4 になっており、不均質素材
製作上、非常に有利である。又ΔNを従来例と同じにす
れば、口径が従来のものに比べて2倍程度の明るいレン
ズ系とすることが出来る。また実施例1と同様にN2 以
上の係数を用いていないが、これを用いれば、収差を一
層良好に補正できる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、光軸から半径方向に離れるに
したがって屈折率の変化するラジアル型不均質レンズで
あって、現在実際に作成が容易な小さな最大屈折率差
で、レンズ径の大きい明るいレンズ系を達成し得たもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す図。
【図2】実施例1の分布を示す図。
【図3】実施例1の光線の集光状況を示す図。
【図4】実施例1の球面収差を表す図。
【図5】実施例2の分布を示す図。
【図6】実施例2の球面収差を表す図。
【図7】従来の分布を示す図。
【図8】従来例の光線の集光状況を示す図。
【図9】従来例の球面収差を表す図。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−176601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 3/00 G02B 9/00 - 17/08 G02B 21/02 - 21/04 G02B 25/00 - 25/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸から半径方向に離れるにしたがって屈
    折率の変化するラジアル型不均質レンズにおいて、前記
    ラジアル型不均質レンズが、少なくとも光軸を含んだ中
    央領域と、その中央領域よりも周辺に位置する周辺領域
    とを有し、前記中央領域は、光軸から半径方向に離れる
    にしたがって屈折率が連続的に変化するように屈折率分
    布が構成され、前記周辺領域は、前記中央領域における
    屈折率分布とは不連続であり、且つ、周辺領域の領域内
    では屈折率が連続的に変化するように構成されたことを
    特徴とするレンズ。
  2. 【請求項2】前記ラジアル型不均質レンズの屈折率分布
    が、以下の条件(a)で表わされると共に、前記中央領
    域の屈折率分布におけるN1 の値と、前記周辺領域の屈
    折率分布におけるN1の値とががほぼ一定であることに
    よって、前記中央領域と前記周辺領域がほぼ同じ屈折力
    を持つように構成されたことを特徴とする請求項1のレ
    ンズ。 n(y)=N0+N12+N24+・・・(a) ただし、光軸と直交する方向の距離をy、半径yの所で
    の屈折率をn(y)、光軸上の屈折率をN0、分布係数
    をN1、N2・・・とする。
  3. 【請求項3】前記ラジアル型不均質レンズが、前記周辺
    領域を複数領域有することを特徴とする請求項1又は2
    のレンズ。
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