JP3078878B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP3078878B2 JP03162015A JP16201591A JP3078878B2 JP 3078878 B2 JP3078878 B2 JP 3078878B2 JP 03162015 A JP03162015 A JP 03162015A JP 16201591 A JP16201591 A JP 16201591A JP 3078878 B2 JP3078878 B2 JP 3078878B2
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庄平 曽根
博史 東
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Mitsubishi Plastics Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視画像を繰り返し表
示、消去することができる感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】可逆性感熱記録材料として、高分子樹脂
母材中に有機低分子化合物を混合分散させたものが提案
されている(特開昭55−154198)。この材料
は、特定の温度域T1 から常温に冷却されると透明とな
り、T1 よりも高い温度域T2 から常温に冷却されると
白濁する性質を有するので、それを利用して可視画像を
可逆的に印字、消去することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの材料
は、透明化する温度域T1 の範囲が非常に狭いため、印
字および消去のための温度制御が非常に困難であるとい
う問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するものであって、高分子樹脂母材中に分散させる
有機低分子化合物として、A)融点が60℃未満の脂肪
酸の少なくとも1種、B)融点が60℃以上100℃未
満の高級脂肪酸または高級ケトンの少なくとも1種、お
よびC)融点が100℃以上の脂肪族飽和ジカルボン酸
の少なくとも1種を併用したことを特徴とする。
【0005】以下本発明を図面を参照して説明する。図
1は本発明記録材料を使用したカードの一例を示す正面
図、図2はそのZ−Z断面図である。本発明における高
分子樹脂母材としては、透明で成膜性の良い樹脂であれ
ばよく、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体などの塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン共重合体、ポリエステル、ポリアミド、
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレートまたは
その共重合体などが好ましい。
【0006】これら高分子樹脂母材中に分散させる有機
低分子化合物としては、A)融点が60℃未満の脂肪酸
の少なくとも1種、B)融点が60℃以上100℃未満
の高級脂肪酸または高級ケトンの少なくとも1種、およ
びC)融点が100℃以上の脂肪族飽和ジカルボン酸の
少なくとも1種を併用する。即ち、これら記録材料の透
明化現象は有機低分子化合物の融点付近で起こるため、
所望の透明化温度(一般に60〜100℃)付近の融点
を持つ化合物を中心に、その範囲よりも低い融点を持つ
低分子化合物と高い融点を持つ低分子化合物とを組み合
わせ、その共融現象を利用して透明化温度幅の大きい記
録材料を得るものである。そしてその各融点範囲を持つ
化合物として、前記のA、B、C各化合物が優れている
ことを見出した。これらの有機低分子化合物はその混合
比率を変えることにより透明化する温度域T1 を自由に
変えることができ、印字、消去装置の性能および記録材
料の成膜性などを考えて混合比率を設定する。
【0007】A成分の融点が60℃未満の脂肪酸として
は、カプロン酸(融点−3℃)、カプリル酸(17
℃)、カプリン酸(32℃)、ペラルゴン酸(13
℃)、ラウリン酸(44℃)、ミリスチン酸(54℃)
などの飽和脂肪酸、オレイン酸(4℃)、エルカ酸(3
4℃)、15−テトラコセン酸(39℃)、タリリ酸
(51℃)、11−オクタデシン酸(46℃)などの不
飽和脂肪酸が挙げられる。またB成分の融点が60℃以
上、100℃未満の高級脂肪酸、高級ケトンとしては、
パルミチン酸(63℃)、ドコサン酸(80℃)、メリ
シン酸(94℃)、ステアリン酸(69℃)、アラキジ
ン酸(75℃)、セロチン酸(88℃)、セロプラスチ
ン酸(98℃)などの高級脂肪酸、11−ヘンエイコサ
ノン(64℃)、12−トリコサノン(69℃)、14
−ヘプタコサノン(78℃)、16−ヘントリアコンタ
ノン(83℃)などのケトン類が挙げられる。
【0008】またC成分の融点が100℃以上の脂肪族
飽和ジカルボン酸としては、アゼライン酸(107
℃)、セバシン酸(133℃)、ウンデカン二酸(11
1℃)、ドデカン二酸(128℃)、トリデカン二酸
(113℃)、テトラデカン二酸(126℃)、ペンタ
デカン二酸(114℃)、ヘキサデカン二酸(124
℃)、ヘプタデカン二酸(118℃)、オクタデカン二
酸(124℃)、ノナデカン二酸(119℃)、エイコ
サン二酸(123℃)、ドコサン二酸(123℃)、ト
リコサン二酸(127℃)、ヘキサコサン二酸(123
℃)、テトラトリアコンタン二酸(123℃)などがあ
る。
【0009】各成分の混合比率は、B成分とC成分の比
率B:Cが90:10〜50:50、B、C両成分の合
計量に対するA成分の比率(B+C):Aが90:10
〜60:40の範囲とするのがよい。特に好ましい混合
比率は、B:Cが80:20〜60:40、(B+
C):Aが85:15〜65:35の範囲である。A、
BおよびC成分の合計量は、樹脂母材100重量部に対
し10〜80、好ましくは30〜70重量部である。
【0010】この記録材料を、サーマルヘッド、加熱ス
タンプ、加熱ロールなどの加熱手段により温度T1 で加
熱すると透明化する。次にこの透明な記録材料を、サー
マルヘッド、加熱印判などでT1 よりも高い温度T2
局部的に加熱してやれば、加熱された部分のみが不透明
化(白濁)して、可視画像を表示することができる。画
像を消去するには、再度温度域T1 に加熱すればよい。
この透明化される温度域T1 の幅は、5℃未満ではサー
マルヘッドなどの加熱手段の温度制御が困難なため安定
した透明状態が得にくく、また60℃以上だと、印字す
る温度T2 が高くなり過ぎ、印字・消去の繰り返しによ
る記録材料の熱劣化が進み易くなるが、本発明によれば
例えば30以上の温度幅が容易に得られる。
【0011】図1および図2は、本発明記録材料の一つ
の使用例であるカードを示すものであって、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)などの合成樹脂基材シート
1の表面に、反射層2、記録材料層3、保護層4、可視
記録表示窓6を形成するための印刷層5を積層してあ
る。また裏面には、磁気記録層7、保護層8を設けてあ
る。反射層2は、記録材料層3に形成される画像を見易
くするためのものであり、アルミニウム、スズなどの蒸
着層や箔、あるいは金属粉を混ぜた塗料層などが好まし
い。保護層4は、記録材料層3の熱劣化を防止するもの
であり、PET、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポ
リカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミ
ド、アクリル樹脂などの耐熱性の高い透明樹脂のフイル
ムあるいは塗膜を用いることができる。
【0012】このカードは例えば、入場、買物、レンタ
ルなどのプリペイドカードとして使用することができ、
使用の都度、使用金額および残額を磁気記録とともに記
録材料層3に可視的に表示することにより、常に正確な
残額を知ることができる。
【0013】
【実施例】予め裏面に磁気記録層を10μmの厚さに形
成した厚さ188μmのPETシートの表面に反射層と
してアルミニウムを蒸着した。その上に、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体(日信化学社製MRP−TS)10
0重量部に対し、有機低分子化合物のA成分としてオレ
イン酸(融点4℃)、B成分としてドコサン酸(融点8
0℃)、C成分として1,12−テトラデカン二酸(融
点126℃)を表1に示す量添加した記録材料をテトラ
ヒドロフランに溶解して塗布し、乾燥して厚さ10μm
の記録材料層を形成した。その上に、保護層として厚さ
2μmのPETフイルムを貼り付け、さらに可視記録表
示窓を形成するための印刷をし、一方裏面の磁気記録層
の上に保護層を設け、カード形状に打ち抜いた。
【0014】そして、得られた各カードを50℃から1
20℃まで1℃間隔で加熱し、各温度での記録材料の反
射濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測定した。
測定値が0.5以下を不透明状態とし、また1.0以上
を透明状態として透明化温度域T1 およびその温度幅を
求めた。その結果を表1に示す。表1においてNo. 1は
本発明の実施例、No. 2〜4は比較例である。
【0015】
【表1】
【0016】本発明記録材料を用いたNo. 1は、透明化
温度T1 の温度幅が広く、加熱温度が多少変動しても安
定した透明状態が得られることが分かる。これに対し、
3成分を併用しないNo. 2〜4はそれよりも温度幅が狭
い。またNo. 1のカードの記録材料層を85℃に加熱し
た後常温まで冷却して透明化し、サーマルヘッドで印字
エネルギー1.3ジュール/cm2 にて文字を印字した。
そしてこれらを透明化温度域内の温度に加熱すると、文
字の消去が行われ、これを1000回繰り返しても同じ
視認性が得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明記録材料は、透明化温度域が広
く、従って加熱温度が変動しても安定した透明状態が得
られる記録材料であって、例えばプリペイドカードなど
に繰り返し印字・消去できる可視画像を表示するのに適
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明記録材料を使用したカードの一例を示す
正面図である。
【図2】図1のZ−Z断面図である。
【符号の説明】
1 カード基材 2 反射層 3 記録材料層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子樹脂母材中に有機低分子化合物を
    分散してなり、温度により透明状態と不透明状態とに可
    逆的に変化する可逆性感熱記録材料において、低分子化
    合物として、A)融点が60℃未満の脂肪酸の少なくと
    も1種、B)融点が60℃以上100℃未満の高級脂肪
    酸または高級ケトンの少なくとも1種、およびC)融点
    が100℃以上の脂肪族飽和ジカルボン酸の少なくとも
    1種を併用したことを特徴とする可逆性感熱記録材料。
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