JP3078550U - カーブベルトコンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト幅に制約されることなく荷物を搬送で
きるよう形成したカーブベルトコンベアを提供する。 【解決手段】 両端位置に夫々ローラ１を設け、このロ
ーラ１に円弧形にカーブベルト２を架け渡し、このカー
ブベルト２を駆動させるための駆動部７を備えてなるカ
ーブベルトコンベアであって、上記カーブベルト２の外
周部２ａを、搬送面の裏側に折返し状に形成する。上記
の駆動部７を、縦軸を中心に回転自在に設けた上下一対
の回転円板８と、この回転円板８を夫々逆方向に回転さ
せる駆動機構９とで形成する。上記の回転円板８を、カ
ーブベルト２の往路と復路とが作る上下の間隔をあけて
設ける。上記のカーブベルト２を、この回転円板８の周
側面に外周部２ａを係合させて装着させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、べルトコンベアに関し、更に詳しくは搬送路が円形弧状に形成され たカーブベルトコンベアに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のコンベアとしては、例えば搬送方向に沿ってベルトの両側に枠を 設け、この枠でベルトの両側をグリップすると共に、一方のローラをモータで回 転させてベルトを牽引するよう形成したものがある（例えば特開２０００−７１ １８号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこの種のコンベアは、ベルト幅を越えた荷物でも搬送できるように形 成され、荷物のサイズに制約を受けることなく、一台で多種多様なサイズの荷物 を搬送できるよう形成されているのが望ましい。

【０００４】 なぜなら荷物のサイズが異なることで使用が制限されると、荷物のサイズに合 わせたベルトを持つコンベアを、複数揃える必要が生じ、経費の増加に止まらず 、保管や設置スペースが増大し、使い勝手が悪くなるからである。

【０００５】 しかるに従来品は、上記の通り、ベルトの両側に枠を設け、テーパー状のロー ラと協働して搬送時のベルトの偏りをこの枠で防止する仕組みであった。従って 従来品によると、枠が支障となってベルト幅を越えたサイズの荷物を搬送できな い、という問題点があった。

【０００６】 本考案は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。

【０００７】 従って本考案の技術的課題は、ベルト幅に制約されることなく荷物を搬送でき るよう形成したカーブベルトコンベアを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。

【０００９】 即ち本考案は、図１に示されるように、両端位置に夫々ローラ１が設けられ、 このローラ１に円弧形にカーブベルト２が架け渡され、このカーブベルト２を駆 動させるための駆動部７を備えてなるカーブベルトコンベアであって、上記カー ブベルト２の外周部２ａが、搬送面の裏側に折返し状に形成され、上記の駆動部 ７が、縦軸を中心に回転自在に設けられた上下一対の回転円板８と、この回転円 板８を夫々逆方向に回転させる駆動機構９とで形成され、上記の回転円板８がカ ーブベルト２の往路と復路とが作る上下の間隔をあけて設けられ、上記のカーブ ベルト２がこの回転円板８の周側面に外周部２ａを係合させて装着されているこ とを特徴とする（請求項１）。

【００１０】 本考案の場合、カーブベルト２の曲がり角度や搬送路の長さ等は任意である。 又ここで、搬送面の裏側に折返し状に形成され、とは、カーブベルト２の外周部 ２ａを文字通り折り返して形成する場合には限られず、図１Ｂに示されるように 、挟装片２１を介して帯片２２を重合させることで形成する場合も含まれる。

【００１１】 又本考案は、回転円板８が平面視で線対称状に左右一対設けられているのが好 ましい（請求項２）。

【００１２】 なぜならこれによると、カーブベルト２を安定した状態で確実に送ることがで き、搬送路を長く大きくすることが可能になるからである。但し本考案の場合、 回転円板８は平面視でカーブベルトの中央位置に一箇所設けられるのでも良く、 搬送路の長さや幅等によって適宜選定されるので良い。

【００１３】 又本考案は、図６、図７に示されるように、一方のローラ１が、両端のブラケ ット３と共に引き起こし自在に形成されているのが好ましい（請求項３）。

【００１４】 なぜならこの場合は、カーブベルト２の装着、脱着が容易になり、交換作業の 手間暇を軽減できるからである。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。

【００１６】 図１等において、１は両端位置に夫々設けられたローラである。又２は、この ローラ１に円弧形に架け渡されたカーブベルトである。

【００１７】 上記のローラ１は、カーブベルト２の内側及び外側の位置で送り速度にバラツ キが生じないようテーパー状に形成されている。具体的には、図３、図４に示さ れるように、径を僅かに違えた複数の短躯状ローラ１ａと軸１ｂとで形成し、外 側になるほど径の大きいローラ１ａを軸１ｂに嵌挿させることで形成する。

【００１８】 又本考案の場合、一方のローラ１は、図６、図７に示されるように、両端のブ ラケット３と共に引き起こし自在に形成されている。４は、ブラケット３をフレ ーム５に固定するための止めネジである。又６は、ブラケット３とフレーム５と の枢着軸である。

【００１９】 上記のカーブベルト２は、この実施形態では図示されるように、平面視で９０ 度の範囲にわたって荷物を搬送できるよう、略円形状に形成したベルトを二つ折 りすることで形成されている。又カーブベルト２は、その外周部２ａが搬送面の 裏側に折返し状に形成されている。具体的には、図１Ｂに示されるように、挟装 片２１を介して帯片２２が縫着されることで形成されている。この場合、挟装片 ２１の厚さは、後述する回転円板８と略同一に選定されている。

【００２０】 ７（図１Ｂ、図３、図５参照）は、カーブベルト２を駆動させるための駆動部 である。この駆動部７は、縦軸を中心に回転自在に設けられた上下一対の回転円 板８と、この回転円板８を夫々逆方向に回転させる駆動機構９とを備えて形成さ れている。

【００２１】 上記の回転円板８は、カーブベルト２の往路と復路とが作る上下の間隔をあけ て設けられている。又この回転円板８の周側面は、カーブベルト２の外周部２ａ に形成されている隙間Ｓ（図１Ｂ参照）に係合されている。又回転円板８は、こ の実施形態では図５等に示されるように、平面視で線対称状に左右一対設けられ ている。

【００２２】 上記の駆動機構９は、この実施形態では回転軸９ａ1を上にして縦置きされた モータ９ａと、このモータ９ａの回転力を、上下一対の回転円板８に伝達する伝 達機構９ｂとを備えて形成されている。この伝達機構９ｂは、モータ９ａのスプ ロケット９ａ2から上側の回転円板８ａのスプロケット８ａ1にわたって架け渡さ れたチェーン９ｂ1と、このチェーン９ｂ1の動作で回転するスプロケット９ｂ2 と、このスプロケット９ｂ2と一体に形成された下側のスプロケット９ｂ3から下 側の回転円板８ｂのスプロケット８ｂ1にわたって架け渡されたチェーン９ｂ4と で形成されている。

【００２３】 上記の上側の回転円板８ａと下側の回転円板８ｂとは、軸支部８ｃ（図１Ｂ参 照）を介して回転力が切断される状態に形成されている。又この実施形態の場合 、上記のスプロケット９ｂ2は、左右に配設された上記の回転円板８に対応させ 、フレーム５に平面視で左右一対設けられている。

【００２４】 次に本考案の作用を、図３、図５等に従って説明する。

【００２５】 先ずモータ９ａが駆動し、スプロケット９ａ2が図３において反時計方向に回 転すると、この回転力がチェーン９ｂ1を介して上側の回転円板８ａに伝わり、 上側の回転円板８ａが反時計方向に回転する。この場合、カーブベルト２は、そ の外周部２ａが上側の回転円板８ａに係合しているため、上側の回転円板８ａの 回転動作により、同図において左方向に送られる。

【００２６】 又チェーン９ｂ1と噛み合わされたスプロケット９ｂ2が、時計方向に回転する 。従って下側のスプロケット９ｂ3が同方向に回転し、この回転力がチェーン９ ｂ4を介して下側の回転円板８ｂに伝わり、下側の回転円板８ｂが時計方向に回 転する。

【００２７】 而してカーブベルト２の復路側（下側）は、その外周部２ａが下側の回転円板 ８ｂに係合している。従って下側の回転円板８ｂが時計方向に回転すると、カー ブベルト２の復路側（下側）は、図３に示されるように、右方向に送られる。本 考案品は、これによりカーブベルト２が一対のローラ１の間をエンドレスに回転 動作するものである。

【００２８】 又カーブベルト２を交換する場合は、先ず作業者は止めネジ４を外し、次に枢 着軸６を中心にローラ１をブラケット３と共に引き起こす。この結果、カーブベ ルト２は、その緊張状態が解除され緩まるため、作業者はこの状態でカーブベル ト２をローラ１から取り外す。そしてカーブベルト２を新品と交換し、その後ロ ーラ１を、枢着軸６を中心に外側に回転させて水平に倒し、止めネジ４で固定し て作業を終了する。

【００２９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、カーブベルトの外周部を、搬送面の裏側に折返 し状に形成し、上記の駆動部を、縦軸を中心に回転自在に設けた上下一対の回転 円板と、この回転円板を夫々逆方向に回転させる駆動機構とで形成し、上記の回 転円板をカーブベルトの往路と復路とが作る上下の間隔をあけて設け、上記のカ ーブベルトをこの回転円板の周側面に外周部を係合させて装着させたものである 。

【００３０】 従って本考案の場合は、カーブベルトの内側及び外側をグリップする枠を省略 できるから、これによればベルトの幅に制約されることなく、ベルトの幅よりサ イズが大きい荷物でも搬送できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコンベアの好適な一実施形態を示し、
Ａは平面図、ＢはＡのＢーＢ線における要部断面図であ
る。

【図２】同上コンベアの斜視図である。

【図３】同上コンベアの要部平面図である。

【図４】同上コンベアの要部正面図である。

【図５】同上コンベアの要部斜視図である。

【図６】一方のローラを示す要部正面図である。

【図７】ローラの動作を説明するための要部正面図であ
る。

【符号の説明】

１ ローラ ２ カーブベルト ２ａ 外周部 ３ ブラケット ４ 止めネジ ５ フレーム ６ 枢着軸 ７ 駆動部 ８ 上下一対の回転円板 ９ 駆動機構

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両端位置に夫々ローラが設けられ、この
   ローラに円弧形にカーブベルトが架け渡され、このカー
   ブベルトを駆動させるための駆動部を備えてなるカーブ
   ベルトコンベアであって、上記カーブベルトの外周部
   が、搬送面の裏側に折返し状に形成され、上記の駆動部
   が、縦軸を中心に回転自在に設けられた上下一対の回転
   円板と、この回転円板を夫々逆方向に回転させる駆動機
   構とで形成され、上記の回転円板がカーブベルトの往路
   と復路とが作る上下の間隔をあけて設けられ、上記のカ
   ーブベルトがこの回転円板の周側面に外周部を係合させ
   て装着されていることを特徴とするカーブベルトコンベ
   ア。
2. 【請求項２】 請求項１記載のカーブベルトコンベアで
   あって、回転円板が平面視で線対称状に左右一対設けら
   れていることを特徴とするカーブベルトコンベア。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載のカーブベルトコン
   ベアであって、一方のローラが、両端のブラケットと共
   に引き起こし自在に形成されていることを特徴とするカ
   ーブベルトコンベア。