JP3078409U - 軽量陶板 - Google Patents

軽量陶板

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JP3078409U
JP3078409U JP2000007247U JP2000007247U JP3078409U JP 3078409 U JP3078409 U JP 3078409U JP 2000007247 U JP2000007247 U JP 2000007247U JP 2000007247 U JP2000007247 U JP 2000007247U JP 3078409 U JP3078409 U JP 3078409U
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澤 力 男 下
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下澤 力男
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化することによって支持体(壁面等)へ
の荷重を軽減し、落下等の危険を防止したり、取り扱い
を容易にすると共に、焼成時の収縮を少なくして割れ
(亀裂)が殆ど無い軽量陶板を提供する。 【解決手段】 陶土粉末10〜50%(容量)、パーラ
イト粉末90〜50%(容量)の割合とする配合物を主
原料とし、これに適量の水を加えて混練した混練物を基
体とし、これを所定形状に成形後、常法により乾燥、施
釉及び焼成して造形してなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、内装建材、外装建材、家具用材,床材、天井材及び美術陶板等に使 用する陶板に関し、特に、軽量化した陶板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、陶板は、陶土を使用し、これに所定量の水を添加して混練し、これを成 形して乾燥し、それを素焼にした後、釉掛けして本焼(焼成)することによって 製造している。陶土は、カオリン、粘土、長石、珪石、陶石及び蝋石等を主原料 として調合したものであり、従来の陶土の調合例(配合例)の一例を示すと次の 表1の通りである。
【0003】
【表1】
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
陶板は、硬度、耐久性、耐火性、洗浄性、加工性、寸法安定性に優れ、独特の 美観を有するため内装建材、外装建材、家具用材、床材、天井材及び美術陶板等 に広く使用されている。 しかしながら、従来の陶板は、陶土で構成され、陶土は前記表1に一例を示し た通り、カオリン、粘土、長石、珪石、陶石及び蝋石等を主原料として調合され たものである。そのため従来の陶板は、重量が大変重く取り扱いに苦労するし、 建物が古い壁面に使用すると陶板が重くて支えきれず落下する危険性がある課題 がある。特に、大型陶板になると一層重くなり、その取り扱いは更に大変であり 、例えば壁面等への取付けに大変苦労することになるし、支持体への荷重も大き くかかることとなる。
【0005】 陶板は、例えば建物の壁面にモルタルや接着剤を介して貼着(接着)されるこ が多いが、重量が重くなるとモルタルや接着剤で壁面に貼着することは支持力( 固着力)に問題が生じ困難であり、何らかの取付金具(釘、ボルト等)で固着さ せる必要がある。しかし、陶板は硬いため釘打ちできないし、後からボルト孔を 設けることは困難なため、予め陶板の製造過程でそのための孔等を設けることが 必要となり、その分製造工程に手数がかかることになるし、取付金具の使用では 、壁面にそのための支柱を設ける等の工程も加わるし、部品点数も増加する等の 課題も生ずる。
【0006】 また、従来の陶土での大型陶板等は、乾燥及び焼成での収縮率が高いため、急 激に乾燥すると割れが生ずるので乾燥に日数を要すると共に、焼成においても亀 裂が入り易く製造に技術を要する課題がある。
【0007】 本考案は、かかる課題を解決しようと提案されたものであり、その目的は、軽 量化することによって支持体(壁面等)への荷重を軽減し、落下等の危険を防止 したり、取り扱いを容易にすると共に、焼成時の収縮を少なくし割れ(亀裂)が 殆ど無い軽量陶板を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本考案の軽量陶板は、陶土粉末10〜50%(容量 )、パーライト粉末90〜50%(容量)の割合とする配合物を主原料とし、こ れに適量の水を加えて混練した混練物を基体とし、これを所定形状に成形後、常 法により乾燥、施釉及び焼成して造形してなることを特徴とし、 また、本考案の軽量陶板は、前記配合物に少々のCMCが配合されていること を特徴とする。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について図面と共に詳細に説明する。図1は本考案 の実施の形態を示す斜視図、図2は使用状態を示す断面図である。
【0010】 同図において、1は外装建材としての陶板を示す。この陶板1は、陶土粉末と パーライト粉末を主原料とし、これに適量の水を加えて混練して素地とする。好 ましくは陶土粉末とパーライト粉末の配合物に、少々のCMCを配合するのがよ い。前記陶土粉末は、カオリン、粘土、長石、珪石、陶石及び蝋石等を主原料と して調合したものであり、従来公知のものでよい。陶土は陶器と同様に焼結一体 化及び陶板としての性能上必要であり、パーライトは軽量化として必要である。
【0011】 前記陶土粉末とパーライト粉末の配合比は、陶土粉末10〜50%(容量)、 パーライト粉末90〜50%(容量)の範囲が好ましい。陶土粉末が10%(容 量)未満では焼結一体化が不足するし、50%(容量)を越えると軽量化の点で 問題となる。従って、陶土粉末は10〜50%(容量)の範囲がよい。 また、パーライト粉末は90%(容量)を越えると焼結一体化としての性能に 問題が生じ、50%(容量)未満では軽量化の寄与が少なくなる。従って、パー ライト粉末は、90〜50%(容量)の範囲がよい。
【0012】 前記陶土粉末とパーライト粉末を主原料とし、これに適量の水を加えて混練し た混練物は、所定形状に成形され、常法により陶板1として造形される。例えば 、所定形状に成形された陶板素地は、まず乾燥され、乾燥された後は素焼される 。この素焼は通常800〜900℃で行われる。素焼は陶板素地に絵付けしたり 施釉するのに必要な強さに焼くのが主たる目的であり、場合によっては素焼しな いで直接本焼することもある。
【0013】 素焼が終了したら徐冷し、次に施釉する。施釉(釉掛)は、素地の表面を覆っ て光沢を与える装飾的意義や、防水性を与えたり表面を平滑にして汚れを防止し たり、また、機械的強度を一層大きくする等のために行う。 最後に本焼する。この本焼は1100〜1150℃の温度でするのが通常であ り、この本焼で焼結一体化し、強度がさらに向上する。
【0014】 しかして、陶板1は、軽量材としてのパーライトが配合されているため、非常 に軽量となる。陶土粉末とパーライト粉末の配合比にもよるが、陶土粉末35% (容量)、パーライト粉末65%(容量)の配合の陶板で、従来の3分の1程度 の軽さとなる。 また、この配合比のもので焼成時の収縮も約3%程度であり、従来の8%〜1 5%に比較して少なく、焼成での割れが殆ど無かった。
【0015】 図2は前記実施の形態の使用状態を示す断面図で、陶板1を建物の壁面2にモ ルタル3を使用して貼着したものである。このように陶板1を壁面2に使用して も、陶板1は軽量なためモルタル3で充分貼着できるし、壁面にかかる荷重も少 なくなるので、壁面2が崩壊して落下する等の危険もない。
【0016】
【考案の効果】
以上詳細に説明した通り、本考案に係る軽量陶板は、陶土粉末10〜50%( 容量)、パーライト粉末90〜50%(容量)の割合とする配合物を主原料とし 、これに適量の水を加えて混練した混練物を基体とし、これを所定形状に成形後 、常法により乾燥、施釉及び焼成して造形してなるので、次のような効果を奏す る。
【0017】 (1)陶板の重量が非常に軽くなり、従来の3分の1程度となる。陶板の重量 が軽量となったので取り扱いが容易となり、作業性が向上する。 (2)陶板の重量が軽くなったので、壁面等の支持体への荷重が少なくなり、 壁面を崩壊させて落下させる等の危険も生じない。また、軽量であるのでモルタ ルや接着剤等での取付けで充分保持可能となる。 (3)焼成時の収縮率が約3%程度と少ないので、焼成時における割れが殆ど ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本考案の実施の形態の使用状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 陶板 2 壁面 3 モルタル

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陶土粉末10〜50%(容量)、パーラ
    イト粉末90〜50%(容量)の割合とする配合物を主
    原料とし、これに適量の水を加えて混練した混練物を基
    体とし、これを所定形状に成形後、常法により乾燥、施
    釉及び焼成して造形してなる軽量陶板。
  2. 【請求項2】 前記配合物に少々のCMCが配合されて
    いることを特徴とする請求項1記載の軽量陶板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH067516U (ja) * 1992-07-02 1994-02-01 箔山産業株式会社 貴金属光沢を備えた装飾珠

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