JP3078267U - サブラック用光ファイバ配線構造 - Google Patents
サブラック用光ファイバ配線構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サブラックのカードの抜き差しを容易にす
る。 【解決手段】 複数のカード4が横積み状態で収容され
ているカード収容部20の横側に光ファイバクランプ手
段25を設ける。カード4の前面パネル片6の光ファイ
バ接続部8に光ファイバ線10の一端側を接続し、該光
ファイバ線10の他端側をカード4の前面パネル片6の
面上を通して当該カード4よりも横側に引き出して光フ
ァイバクランプ手段25によりクランプし、さらに、設
定の接続相手に向けて引き回す。各カード4の前面パネ
ル片6の面上に光ファイバ線10が交差しないので、カ
ード4をサブラック1から引き出す、又は、サブラック
1に差し込む際に、光ファイバ線10が邪魔することが
ほぼ無くなり、円滑にカード4の抜き差しを行うことが
できる。
る。 【解決手段】 複数のカード4が横積み状態で収容され
ているカード収容部20の横側に光ファイバクランプ手
段25を設ける。カード4の前面パネル片6の光ファイ
バ接続部8に光ファイバ線10の一端側を接続し、該光
ファイバ線10の他端側をカード4の前面パネル片6の
面上を通して当該カード4よりも横側に引き出して光フ
ァイバクランプ手段25によりクランプし、さらに、設
定の接続相手に向けて引き回す。各カード4の前面パネ
ル片6の面上に光ファイバ線10が交差しないので、カ
ード4をサブラック1から引き出す、又は、サブラック
1に差し込む際に、光ファイバ線10が邪魔することが
ほぼ無くなり、円滑にカード4の抜き差しを行うことが
できる。
Description
【0001】
本考案は、回路基板等から成るカードが収容されるサブラックの光ファイバ配 線構造およびサブラック用光アダプタ取り付け部材に関するものである。
【0002】
図4にはサブラックの一例が前面側から見た状態で模式的に示されている。こ のサブラック1は、前面と背面が開口している筒状の筐体2と、該筐体2の前面 に設けられる前面パネル部3と、上記筐体2内に収容される光用の複数のカード 4(4a,4b,4c,4d)とを有して構成されている。
【0003】 図4に示すように、上記前面パネル部3は複数の前面パネル片5(5a,5b ,5c,5d,5e)とカード用の前面パネル片6(6a,6b,6c,6d) を有して構成されており、上記筐体2の前面開口を塞ぐように配設されている。
【0004】 上記各カード4は、それぞれ、光増幅回路や回路パターン等が形成された回路 基板(図示せず)を有し、この回路基板の基板面に直交するように上記前面パネ ル片(前面パネル)6が上記回路基板の前端面に取り付けられている形態と成し ている。このような複数枚の前面パネル付カード4(4a,4b,4c,4d) は、図4に示すように、前面パネル片6を起立させて横積み状態で個別に抜き差 し着脱自在に上記筐体2内に収容され、例えばねじ等によって筐体2に固定され ている。
【0005】 上記各カード4(4a,4b,4c,4d)の前面パネル片6(6a,6b, 6c,6d)には、それぞれ、光ファイバ接続部8が設けられている。図5(a )には上記光ファイバ接続部8が抜き出され正面側から見た状態で示されており 、図5(b)には図5(a)に示す光ファイバ接続部8に光ファイバ線(例えば 光ファイバケーブル)10の光コネクタ11が接続された状態が側面図により示 されている。これら図5(a)、(b)に示されるように、光ファイバ接続部8 は、光ファイバ線10の端部の光コネクタ11が嵌合装着される光アダプタ12 と、該光アダプタ12が取り付けられている光アダプタ取り付け部材13とを有 して構成されている。
【0006】 上記光アダプタ12には、互いに対向し合う光コネクタ嵌合装着部15,16 が形成されており、光アダプタ12は、図5(b)に示すように、各光コネクタ 嵌合装着部15,16にそれぞれ嵌合装着された光コネクタ11の光ファイバ線 10同士を光接続させる構成を備えている。
【0007】 上記光アダプタ取り付け部材13は取り付け基板17を有し、図5(a)、( b)に示される例では、この取り付け基板17には貫通孔18が形成されている 。この貫通孔18に複数の上記光アダプタ12が挿通され配列配置されており、 それら各光アダプタ12は図示されていない固定手段によって取り付け基板17 に固定されている。
【0008】 このように、光アダプタ12が取り付けられた光アダプタ取り付け部材13は 、図4に示されるように、各カード4a,4b,4c,4dの前面パネル片6a ,6b,6c,6dにそれぞれ上記光アダプタ12の配列方向を前面パネル片6 の長手方向にして例えばねじ等の固定手段によって取り付けられる。
【0009】 上記のような光ファイバ接続部8において、例えば、図5(b)に示すように 、上記光アダプタ12の回路基板側の光コネクタ嵌合装着部16に、光ファイバ 線10(10b)の一端側の光コネクタ11が接続され、この光ファイバ線10 (10b)の他端側がカード4の回路基板の例えば光増幅回路に接続される。こ のような光ファイバ線10(10b)の光コネクタ11が接続されている光アダ プタ12の前面側の光コネクタ嵌合装着部15に、光ファイバ線10(10a) の光コネクタ11が嵌合装着されると、その光ファイバ線10(10a)は、上 記回路基板側の光ファイバ線10(10b)を介して上記カード4の回路基板の 例えば光増幅回路に光接続される。
【0010】 なお、図4に示す例では、上記各カード4の前面パネル片6にはそれぞれ表示 部9が形成されている。この表示部9はカード4の回路基板の例えば光増幅回路 等の回路動作を例えば発光ダイオードを利用して表示する構成を備えている。ま た、上記複数枚のカード4が収容配設されているカード収容部20には、前記し たような光用のカード4と共に、電気用のカード23が収容配設されている。こ の電気用のカード23は、電気回路等が形成されている回路基板(図示せず)に 上記光用のカード4と同様に前面パネル片が設けられて成るものである。
【0011】 図4に示す例では、上記カード収容部20の上方側の前面パネル片5aには、 上記光ファイバ接続部8と同様の構成を備えた光ファイバ接続部21,22が設 けられている。
【0012】 例えば、このサブラック1の筐体2の内部には上記カード4の収容領域とは異 なる部位に光合波回路等の回路が形成されており、その光合波回路等の回路に一 端側を光接続している光ファイバ線10の他端側の光コネクタ11が上記光ファ イバ接続部21又は光ファイバ接続部22の光アダプタ12に筐体2の内部側か ら装着される。その光アダプタ12に前面パネル部3の前面側から光ファイバ線 10の光コネクタ11を嵌合装着することによって、その前面側の光ファイバ線 10は上記筐体2の内部の光ファイバ線10を介して上記光合波回路等の回路に 光接続することができる。
【0013】 また、図4に示す例では、上記前面パネル片5aには、複数の外部接続光ファ イバクランプ部28が配列配置されている。これら外部接続光ファイバクランプ 部28は一端側が外部に導かれている光ファイバ線10(10a)をクランプし て該光ファイバ線10の引き回し経路を規制するものである。
【0014】 さらに、図4に示す例では、筐体2には、前面側の開口端縁から鍔部2a,2 bがそれぞれ横方向に突き出し形成されている。これら各鍔部2a,2bには穴 部24が形成されており、これら穴部24およびねじを利用して、サブラック1 はサブラック収容用のメインラックに収容固定される。
【0015】 上記のようなサブラック1では、例えば、図4に示されるように、一端側が外 部に導かれている光ファイバ線10(10a)は、上記前面パネル片5aの外部 接続光ファイバクランプ部28の配列方向に沿って引き回されて、それら外部接 続光ファイバクランプ部28によりクランプされ、さらに、その光ファイバ線1 0aは設定の接続相手であるカード4の光ファイバ接続部8に向けて引き回され て該光ファイバ接続部8に接続される。また、カード4の光ファイバ接続部8に 一端側が接続された光ファイバ線10(10c,10d)は直接的に前記光ファ イバ接続部21に向けて配線されて当該光ファイバ接続部21に接続される。
【0016】 なお、上記カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ 線10aは他端側が外部に向けて配線されるとは限らず、上記光ファイバ接続部 21や22に向けて引き回されて接続される場合もある。また、同様に、カード 4b〜4dの各光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ線10に関 しても、その他端側の接続位置は図4に示す例に限定されるものではなく、適宜 に設定されるものである。
【0017】
図4に示されるように、従来のサブラック1の光ファイバ配線構造では、例え ば、下方側のカード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ 線10aは他のカード4b〜4dの前面パネル片6の面上を通って(横切って) 外部や前記光ファイバ接続部21,22に向けて配線される。
【0018】 このため、例えば、上方側のカード4dをサブラック1から引き出す際に、そ のカード4dの前面パネル片6dの面上には下方側のカード4a等の光ファイバ 接続部8に接続されている光ファイバ線10が交差して配線されているために、 その交差している光ファイバ線10が邪魔となって上記カード4dを円滑に引き 出すことができないという問題がある。また、例えばカード4dをサブラック1 に差し込む際にも、上記同様に、そのカード4dの差し込み設定位置には光ファ イバ線10が交差配線されているために、その光ファイバ線10が邪魔となって 上記カード4dをスムーズに上記サブラック1に挿入することができないという 問題がある。
【0019】 また、サブラック1の前面パネル部3の前面側には該前面パネル部3を覆う電 磁波遮蔽用のカバー(図示せず)が設けられるが、従来の構成では、前面パネル 部3と上記カバーとの間隔を広くしなければならなかった。それというのは、前 面パネル部3の光ファイバ接続部8,21,22には、図5(b)に示されるよ うに、光ファイバ線10の光コネクタ11が前面パネル部3に対して垂直に挿入 嵌合するために、上記前面パネル部3とカバーとの間隔が狭いと、光ファイバ線 10には上記カバーから当該光ファイバ線10を過剰に折り曲げる力が加えられ ることとなり、これにより、上記光ファイバ線10が破損したり、光ファイバ線 10の大きな曲げによって光導通損失が増大してしまうという問題が発生する。 このため、このような問題を回避するために、上記の如く、前面パネル部3とカ バーとの間隔を広げて、光ファイバ線10に過度の曲げ力が加わらないように構 成している。このように、前面パネル部3とカバーとの間隔を広くしなければな らないために、サブラック1が大型化してしまうという問題があった。
【0020】 本考案は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、カード の抜き差しを円滑に行うことができ、また、サブラックの小型化を容易にするサ ブラック用光ファイバ配線構造およびサブラック用光アダプタ取り付け部材を提 供することにある。
【0021】
上記目的を達成するために、この考案は次に示す構成をもって前記課題を解決 するための手段としている。すなわち、第1の考案は、前面パネルが装着される 基板により構成されるカードが複数枚、カードの前面パネル面を起立させて横積 み状態で個別に抜き差し着脱自在に収容固定されるサブラックの光ファイバ配線 構造であって、上記カードの前面パネルには光ファイバ線の端部が接続する光フ ァイバ接続部が設けられ、サブラックには、上記複数枚のカードが収容されるカ ード収容部よりも横側の領域に、光ファイバ支持手段が設けられており、上記カ ードの光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は横方向にカードの 前面パネル面上を通して当該カードよりも横側に引き出されて上記光ファイバ支 持手段に支持される構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0022】 第2の考案は、サブラックの前面パネル部に配設され、サブラックに配線され る光ファイバ線の光コネクタ接続用の光アダプタを取り付けるための部材であっ て、上記サブラックの前面パネル部に配設された際にその前面パネル部の面に略 平行となる平坦面を備えた基台部を有し、この基台部には、上記平坦面の反対側 となる部位に上記平坦面に対して傾きを持った傾斜面が設けられ、また、この傾 斜面と上記平坦面を共に貫通する光アダプタ挿通用の貫通孔が上記平坦面に対し 傾けて形成されており、上記傾斜面は上記貫通孔に挿通された光アダプタを基台 部に取り付ける光アダプタ取り付け傾斜面と成している構成をもって前記課題を 解決する手段としている。
【0023】 第3の考案は、上記第2の考案の構成を備え、基台部には、複数の光アダプタ 取り付け傾斜面および複数の光アダプタ挿通用の貫通孔が基台部の長手方向に沿 って配列形成されていることを特徴として構成されている。
【0024】 第4の考案は、上記第2又は第3の考案の構成を備え、基台部には、平坦面の 反対側となる部位に三角形状の山部が形成されており、この山部の2つの傾斜面 の一方側が光アダプタ取り付け傾斜面と成すことを特徴として構成されている。
【0025】 上記構成の考案において、サブラックには、カード収容部よりも横側の領域に 光ファイバ支持手段が設けられており、カードの光ファイバ接続部に一端側が接 続された光ファイバ線は横方向にカードの前面パネル面上を通して当該カードよ りも横側に引き出されて上記光ファイバ支持手段に支持される構成と成している 。つまり、上記カードの光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は 他のカードの前面パネル面上を通ることなく、カード収容部よりも横側に引き出 されることとなる。
【0026】 このため、カードの前面パネルに交差する光ファイバ線は無く、これにより、 カードをサブラックから引き出す際には、光ファイバ線に邪魔されることなく、 スムーズに、カードをサブラックから引き出すことができる。また、同様に、カ ードをサブラックに光ファイバ線に邪魔されることなく、差し込み収容させるこ とが可能となる。
【0027】 また、この考案のアダプタ取り付け部材にあっては、基台部に形成された貫通 孔に光アダプタを挿通し、該光アダプタを基台部の傾斜面に取り付けることによ って、光アダプタはアダプタ取り付け部材に取り付けられる。このように取り付 けられた光アダプタは基台部の平坦面に対し傾きを持って配設されることとなる 。これにより、その光アダプタに一端側の光コネクタが嵌合装着された光ファイ バ線は上記光アダプタから上記基台部の平坦面に対し傾きを持って、換言すれば 、前面パネル部の面上を這うように引き出された状態となる。
【0028】 このため、光ファイバ線を過度に曲げる力が光ファイバ線に加えられることを 防止しつつ、つまり、前述したような光ファイバ線の破損や、光ファイバ線の光 伝送損失増大を抑制しつつ、前面パネル部と該前面パネル部の前面側に配置され るカバーとの間隔を狭くすることができる。これにより、サブラックの小型化を 図ることが容易となる。
【0029】
以下に、この考案に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0030】 図1にはこの実施形態例のサブラックが前面側から見た状態で示され、また、 図2(a)にはこの実施形態例における光アダプタ取り付け部材が模式的な斜視 図により示され、さらに、図2(b)には図2(a)に示す光アダプタ取り付け 部材に光アダプタを取り付けた状態が模式的に示されている。なお、この実施形 態例の説明において、前記従来例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通 部分の重複説明は省略する。
【0031】 この実施形態例のサブラック1において特徴的なことは、図1に示すように、 カード収容部20よりも横側の領域に光ファイバ支持手段である光ファイバクラ ンプ手段25を設けたことである。また、この実施形態例の光アダプタ取り付け 部材13において特徴的なことは、光アダプタ12を前面パネル部3の面に対し 傾けて配設することを可能にするための構成を備えていることである。それ以外 の構成は前記従来例とほぼ同様である。
【0032】 すなわち、この実施形態例では、上記の如くカード収容部20よりも横側の領 域に光ファイバクランプ手段25が配設されている。この光ファイバクランプ手 段25は、図1に示すように、複数のクランプ部26(26a,26b,26c ,26d)を有して構成されており、これら各クランプ部26は各カード4にそ れぞれ対応させて設けられている。
【0033】 この実施形態例では、例えば、カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接 続された光ファイバ線10は横方向にカード4aの前面パネル片(前面パネル) 6aの面上を通って当該カード4aよりも横側に引き出され、まず、クランプ部 26aによってクランプされる。この光ファイバ線10は、さらに、上記クラン プ部26aよりも上方側に配設されているクランプ部26b〜26dを順に通り 、それらクランプ部26b〜26dによって引き回し経路が規制される(クラン プされる)。そして、この光ファイバ線10は、図示の例では、外部接続光ファ イバクランプ部28に沿って引き回され、これら外部接続光ファイバクランプ部 28によってクランプされて、外部に向けて導出される。
【0034】 なお、もちろん、上記カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された 光ファイバ線10はその他端側が必ず外部に導かれるとは限らず、例えば、光フ ァイバ接続部21や22に接続する場合もある。
【0035】 上記のように、この実施形態例における光ファイバ線の配線構造においては、 各カード4の光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ線10は横方 向に前面パネル片6の面上を通って、他のカード4の前面パネル片6の面上に食 み出すことなく、カード4の横側に引き出されて光ファイバクランプ手段25に よって支持され、その後に、設定の接続場所に向けて引き回される。
【0036】 なお、この実施形態例では、上記光ファイバクランプ手段25の各クランプ部 26の近傍には、光ファイバ線10の曲げの曲率(曲げの曲率はR30としてい る)を規制するためのガイド手段35が配設されている。
【0037】 この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13は図2(a)に示すような 特有な構成を有するものであり、前面パネル部3の前面パネル片5aに取り付け て光ファイバ接続部21や22を構成したり、前面パネル部3のカード用の前面 パネル片6に取り付けて光ファイバ接続部8を構成するものである。なお、図2 (a)、(b)に示す例では、光アダプタ取り付け部材13には4個の光アダプ タ12を取り付けることが可能な構成であるが、光アダプタ取り付け部材13に 取り付ける光アダプタ12の数は要求に応じて可変するものであり、4個に限定 されるものではない。ここでは、光アダプタ12の取り付け個数が4個以外の構 成の光アダプタ取り付け部材13の図示は省略する。
【0038】 図2(a)に示すように、この実施形態例において特有な光アダプタ取り付け 部材13は、例えばステンレス等から成る基台部30を有して構成されている。 この基台部30には平坦面31が形成されると共に、該平坦面31の反対側の部 位に三角形状の山部32が例えば削り出しによって形成されている。また、この 基台部30には光アダプタ挿通用の貫通孔33が形成されている。この貫通孔3 3は上記山部32の2つの傾斜面のうちの一方側から上記平坦面31に向けて該 平坦面31に対し傾きをつけて基台部30に貫通形成されているものである。こ の実施形態例では、上記基台部30の山部32における貫通孔33が形成されて いる傾斜面32aが光アダプタ取り付け傾斜面と成す。
【0039】 複数の光アダプタ12を取り付ける形態とする場合には、図2(a)に示され るように、複数の山部32を基台部30の長手方向に沿って配列形成し、上述し たように各山部32の傾斜面32aと平坦面31を共に貫通する貫通孔33を配 列形成する。
【0040】 このような光アダプタ取り付け部材13においては、まず、図2(b)に示す ように、光アダプタ12を基台部30の貫通孔33に挿通する。その光アダプタ 12には外部に向けて張り出した鍔部12aが形成されており、その光アダプタ 12の鍔部12aが前記基台部30の山部32の光アダプタ取り付け傾斜面32 aに当接した状態で、その光アダプタ12の鍔部12aを光アダプタ取り付け傾 斜面32aに例えばねじ留めにより固定する。このようにして、光アダプタ取り 付け部材13に光アダプタ12を取り付けることができる。
【0041】 このように、光アダプタ12が取り付けられた光アダプタ取り付け部材13は 、図1に示すように、上記基台部30の平坦面31を前面パネル片5又はカード 用の前面パネル片6の面と略平行な姿勢にして前面パネル片5あるいはカード用 の前面パネル片6に取り付けられる。この際、光アダプタ12の傾き方向が該光 アダプタ12に接続される光コネクタ11の光ファイバ線10の設定の引き出し 方向となるように上記光アダプタ取り付け部材13が前面パネル片5あるいはカ ード用の前面パネル片6に固定配設される。
【0042】 この実施形態例によれば、カード収容部20よりも横側の領域に光ファイバク ランプ手段25を設けたので、光ファイバ線10をカード4の前面パネル片6に 交差させずに配線することが容易となる。このため、カード4をサブラック1か ら引き出す際には、上記の如く、そのカード4の前面パネル片6の面上に光ファ イバ線10が交差していないので、光ファイバ線10に邪魔されずに、カード4 をサブラック1から円滑に引き出すことができることとなる。また、同様に、光 ファイバ線10に邪魔されずに、カード4をサブラック1に円滑に差し込み収容 することができる。
【0043】 さらに、この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13を前面パネル部3 に取り付けた際に、その光アダプタ取り付け部材13に固定されている光アダプ タ12が前面パネル部3の面に対して傾くように上記光アダプタ取り付け部材1 3が構成されている。これにより、図3に示すように、光ファイバ線10の引き 出し方向に傾けて光コネクタ11を光アダプタ12に挿入嵌合させることができ ることとなり、カード4の光ファイバ接続部8に接続された光ファイバ線10を より確実に他のカード4の前面パネル片6の面上に食み出すことなく、当該カー ド4の前面パネル片6の面上を這うように通して該カード4よりも横側に引き出 すことができる。これにより、上記したようなカード4の抜き差しを円滑に行う ことができるという効果をより一層確実に奏することができることとなる。
【0044】 さらに、この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13は上記のような特 有な形態と成しているので、上記の如く、図3に示すように光ファイバ線10の 引き出し方向に傾けて光コネクタ11を光アダプタ12に挿入嵌合させることが できることとなり、従来のような光ファイバ線10を過剰に曲げる過度な力が光 ファイバ線10に加えられることを防止しつつ、換言すれば、光ファイバ線10 の破損や光ファイバ線10の光導通損失の増大を回避しつつ、前面パネル部3と 該前面パネル部3の前面を覆うカバーとの間隔を狭くすることができる。これに より、サブラック1の小型化を図ることが容易となる。
【0045】 なお、この考案は上記実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形 態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、光ファイバ支持手段として光ファ イバクランプ手段25が設けられ、カード4よりも横側に引き出された光ファイ バ線10をクランプして該光ファイバ線10の引き回し経路を規制する構成であ ったが、例えば、光ファイバ線10をクランプするのではなく、光ファイバ線1 0を通すだけの例えばリング状の形態と成してもよい。また、光ファイバ支持手 段は光ファイバ線10の引き回し経路をガイドするガイド壁部のような形態とし てもよい。このように、光ファイバ支持手段の形態は上記実施形態例に限定され るものではなく、様々な形態を採り得る。
【0046】 また、上記実施形態例では、基台部30に設けられる山部32は三角形状であ ったが、平坦面31に対して傾きを持った傾斜面を有していればよいので、例え ば、山部32は三角形状以外の例えば台形状等の形状であってもよい。
【0047】
本考案のサブラックの光ファイバ配線構造によれば、サブラックには、複数枚 のカードが収容されるカード収容部よりも横側の領域に、光ファイバ支持手段が 設けられ、カードの光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は横方 向にカードの前面パネル面上を通して当該カードよりも横側に引き出されて上記 光ファイバ支持手段に支持される構成としたので、上記カードの光ファイバ接続 部に一端側が接続されている光ファイバ線は他のカードの前面パネル面上を交差 することなく、カード収容部よりも外側に引き出されて配線されることとなる。
【0048】 このため、各カードの前面パネルの面上に光ファイバ線が交差して配線される ことが無くなり、カードを抜き差しする際に、従来の問題、つまり、カードの前 面パネルの面上に交差して配線されている光ファイバ線がカードの抜き出し動作 又は差し込み動作を妨げるという問題の発生を防止することができる。これによ り、光ファイバ線に邪魔されずに、カードの抜き差し作業を円滑に行うことが可 能となる。
【0049】 本考案のサブラック用光アダプタ取り付け部材によれば、基台部には平坦面の 反対側の部位に上記平坦面に対して傾きを持った傾斜面が設けられ、この傾斜面 と上記平坦面を共に貫通する光アダプタ挿通用の貫通孔が形成されており、上記 傾斜面が光アダプタ取り付け傾斜面と成しているので、上記貫通孔に光アダプタ を挿通し該光アダプタを上記光アダプタ取り付け傾斜面に取り付けた際には、そ の光アダプタは上記基台部の平坦面に対し傾いて固定配設された状態となる。こ のように光アダプタが取り付けられる本考案の光アダプタ取り付け部材はその平 坦面がサブラックの前面パネル部の面に略平行となるように固定されるので、上 記光アダプタは上記前面パネル部の面に対して傾いている状態となる。
【0050】 このため、前面パネル部の面に対し光ファイバ線の引き出し方向に傾けて光コ ネクタを前記カードの光ファイバ接続部の光アダプタに嵌合装着する構成とする ことができる。これにより、光ファイバ線と前面パネル部の面との間隔が狭くな ることから、上記光ファイバ線を過度に曲げる力が当該光ファイバ線に加えられ ることを防止しつつ、つまり、光ファイバ線の破損や光ファイバ線の光導通損失 の増大を抑制しつつ、前面パネル部と該前面パネル部の前面側を覆うカバーとの 間隔を狭くすることができて、サブラックの小型化を図ることができる。
【0051】 また、本考案の光ファイバ配線構造を構成する光ファイバ接続部を上記本考案 の光アダプタ取り付け部材を用いて構成することによって、カードの光ファイバ 接続部に一端側が接続された光ファイバ線をより確実に他のカードの前面パネル 部の面上に食み出すことなく、当該カードの前面パネルの面上に沿わせて、横方 向にカードよりも横側の領域に引き出すことができる。このことによって、より 一層確実に、カードを光ファイバ線に邪魔されることなく抜き差しすることが可 能となる。
【0052】 複数の光アダプタを取り付けることが可能な構成を備えているサブラック用光 アダプタ取り付け部材にあっても、上記同様の優れた効果を奏することができる 上に、1つの光アダプタ取り付け部材を取り付けるだけで、複数の光アダプタを 一度にサブラックに配設することができる。
【0053】 基台部には、平坦面の反対側となる部位に三角形状の山部が形成されており、 この山部の2つの傾斜面の一方側が光アダプタ取り付け傾斜面と成しているもの にあっては、複数の光アダプタを取り付ける構成とする際に、それら光アダプタ 間の間隔を狭くして配列配置することが可能となるので、小型化を図ることがで きる。
【提出日】平成13年2月7日(2001.2.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
本考案は、回路基板等から成るカードが収容されるサブラックの光ファイバ配 線構造に関するものである。
【0002】
図4にはサブラックの一例が前面側から見た状態で模式的に示されている。こ のサブラック1は、前面と背面が開口している筒状の筐体2と、該筐体2の前面 に設けられる前面パネル部3と、上記筐体2内に収容される光用の複数のカード 4(4a,4b,4c,4d)とを有して構成されている。
【0003】 図4に示すように、上記前面パネル部3は複数の前面パネル片5(5a,5b ,5c,5d,5e)とカード用の前面パネル片6(6a,6b,6c,6d) を有して構成されており、上記筐体2の前面開口を塞ぐように配設されている。
【0004】 上記各カード4は、それぞれ、光増幅回路や回路パターン等が形成された回路 基板(図示せず)を有し、この回路基板の基板面に直交するように上記前面パネ ル片(前面パネル)6が上記回路基板の前端面に取り付けられている形態と成し ている。このような複数枚の前面パネル付カード4(4a,4b,4c,4d) は、図4に示すように、前面パネル片6を起立させて横積み状態で個別に抜き差 し着脱自在に上記筐体2内に収容され、例えばねじ等によって筐体2に固定され ている。
【0005】 上記各カード4(4a,4b,4c,4d)の前面パネル片6(6a,6b, 6c,6d)には、それぞれ、光ファイバ接続部8が設けられている。図5(a )には上記光ファイバ接続部8が抜き出され正面側から見た状態で示されており 、図5(b)には図5(a)に示す光ファイバ接続部8に光ファイバ線(例えば 光ファイバケーブル)10の光コネクタ11が接続された状態が側面図により示 されている。これら図5(a)、(b)に示されるように、光ファイバ接続部8 は、光ファイバ線10の端部の光コネクタ11が嵌合装着される光アダプタ12 と、該光アダプタ12が取り付けられている光アダプタ取り付け部材13とを有 して構成されている。
【0006】 上記光アダプタ12には、互いに対向し合う光コネクタ嵌合装着部15,16 が形成されており、光アダプタ12は、図5(b)に示すように、各光コネクタ 嵌合装着部15,16にそれぞれ嵌合装着された光コネクタ11の光ファイバ線 10同士を光接続させる構成を備えている。
【0007】 上記光アダプタ取り付け部材13は取り付け基板17を有し、図5(a)、( b)に示される例では、この取り付け基板17には貫通孔18が形成されている 。この貫通孔18に複数の上記光アダプタ12が挿通され配列配置されており、 それら各光アダプタ12は図示されていない固定手段によって取り付け基板17 に固定されている。
【0008】 このように、光アダプタ12が取り付けられた光アダプタ取り付け部材13は 、図4に示されるように、各カード4a,4b,4c,4dの前面パネル片6a ,6b,6c,6dにそれぞれ上記光アダプタ12の配列方向を前面パネル片6 の長手方向にして例えばねじ等の固定手段によって取り付けられる。
【0009】 上記のような光ファイバ接続部8において、例えば、図5(b)に示すように 、上記光アダプタ12の回路基板側の光コネクタ嵌合装着部16に、光ファイバ 線10(10b)の一端側の光コネクタ11が接続され、この光ファイバ線10 (10b)の他端側がカード4の回路基板の例えば光増幅回路に接続される。こ のような光ファイバ線10(10b)の光コネクタ11が接続されている光アダ プタ12の前面側の光コネクタ嵌合装着部15に、光ファイバ線10(10a) の光コネクタ11が嵌合装着されると、その光ファイバ線10(10a)は、上 記回路基板側の光ファイバ線10(10b)を介して上記カード4の回路基板の 例えば光増幅回路に光接続される。
【0010】 なお、図4に示す例では、上記各カード4の前面パネル片6にはそれぞれ表示 部9が形成されている。この表示部9はカード4の回路基板の例えば光増幅回路 等の回路動作を例えば発光ダイオードを利用して表示する構成を備えている。ま た、上記複数枚のカード4が収容配設されているカード収容部20には、前記し たような光用のカード4と共に、電気用のカード23が収容配設されている。こ の電気用のカード23は、電気回路等が形成されている回路基板(図示せず)に 上記光用のカード4と同様に前面パネル片が設けられて成るものである。
【0011】 図4に示す例では、上記カード収容部20の上方側の前面パネル片5aには、 上記光ファイバ接続部8と同様の構成を備えた光ファイバ接続部21,22が設 けられている。
【0012】 例えば、このサブラック1の筐体2の内部には上記カード4の収容領域とは異 なる部位に光合波回路等の回路が形成されており、その光合波回路等の回路に一 端側を光接続している光ファイバ線10の他端側の光コネクタ11が上記光ファ イバ接続部21又は光ファイバ接続部22の光アダプタ12に筐体2の内部側か ら装着される。その光アダプタ12に前面パネル部3の前面側から光ファイバ線 10の光コネクタ11を嵌合装着することによって、その前面側の光ファイバ線 10は上記筐体2の内部の光ファイバ線10を介して上記光合波回路等の回路に 光接続することができる。
【0013】 また、図4に示す例では、上記前面パネル片5aには、複数の外部接続光ファ イバクランプ部28が配列配置されている。これら外部接続光ファイバクランプ 部28は一端側が外部に導かれている光ファイバ線10(10a)をクランプし て該光ファイバ線10の引き回し経路を規制するものである。
【0014】 さらに、図4に示す例では、筐体2には、前面側の開口端縁から鍔部2a,2 bがそれぞれ横方向に突き出し形成されている。これら各鍔部2a,2bには穴 部24が形成されており、これら穴部24およびねじを利用して、サブラック1 はサブラック収容用のメインラックに収容固定される。
【0015】 上記のようなサブラック1では、例えば、図4に示されるように、一端側が外 部に導かれている光ファイバ線10(10a)は、上記前面パネル片5aの外部 接続光ファイバクランプ部28の配列方向に沿って引き回されて、それら外部接 続光ファイバクランプ部28によりクランプされ、さらに、その光ファイバ線1 0aは設定の接続相手であるカード4の光ファイバ接続部8に向けて引き回され て該光ファイバ接続部8に接続される。また、カード4の光ファイバ接続部8に 一端側が接続された光ファイバ線10(10c,10d)は直接的に前記光ファ イバ接続部21に向けて配線されて当該光ファイバ接続部21に接続される。
【0016】 なお、上記カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ 線10aは他端側が外部に向けて配線されるとは限らず、上記光ファイバ接続部 21や22に向けて引き回されて接続される場合もある。また、同様に、カード 4b〜4dの各光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ線10に関 しても、その他端側の接続位置は図4に示す例に限定されるものではなく、適宜 に設定されるものである。
【0017】
図4に示されるように、従来のサブラック1の光ファイバ配線構造では、例え ば、下方側のカード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ 線10aは他のカード4b〜4dの前面パネル片6の面上を通って(横切って) 外部や前記光ファイバ接続部21,22に向けて配線される。
【0018】 このため、例えば、上方側のカード4dをサブラック1から引き出す際に、そ のカード4dの前面パネル片6dの面上には下方側のカード4a等の光ファイバ 接続部8に接続されている光ファイバ線10が交差して配線されているために、 その交差している光ファイバ線10が邪魔となって上記カード4dを円滑に引き 出すことができないという問題がある。また、例えばカード4dをサブラック1 に差し込む際にも、上記同様に、そのカード4dの差し込み設定位置には光ファ イバ線10が交差配線されているために、その光ファイバ線10が邪魔となって 上記カード4dをスムーズに上記サブラック1に挿入することができないという 問題がある。
【0019】 本考案は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、カード の抜き差しを円滑に行うことができるサブラック用光ファイバ配線構造を提供す ることにある。
【0020】
上記目的を達成するために、この考案は次に示す構成をもって前記課題を解決 するための手段としている。すなわち、本考案は、前面パネルが装着される基板 により構成されるカードが複数枚、カードの前面パネル面を起立させて横積み状 態で個別に抜き差し着脱自在に収容固定されるサブラックの光ファイバ配線構造 であって、上記カードの前面パネルには光ファイバ線の端部が接続する光ファイ バ接続部が設けられ、サブラックには、上記複数枚のカードが収容されるカード 収容部よりも横側の領域に、光ファイバ支持手段が設けられており、上記カード の光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は横方向にカードの前面 パネル面上を通して当該カードよりも横側に引き出されて上記光ファイバ支持手 段に支持される構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0021】 上記構成の考案において、サブラックには、カード収容部よりも横側の領域に 光ファイバ支持手段が設けられており、カードの光ファイバ接続部に一端側が接 続された光ファイバ線は横方向にカードの前面パネル面上を通して当該カードよ りも横側に引き出されて上記光ファイバ支持手段に支持される構成と成している 。つまり、上記カードの光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は 他のカードの前面パネル面上を通ることなく、カード収容部よりも横側に引き出 されることとなる。
【0022】 このため、カードの前面パネルに交差する光ファイバ線は無く、これにより、 カードをサブラックから引き出す際には、光ファイバ線に邪魔されることなく、 スムーズに、カードをサブラックから引き出すことができる。また、同様に、カ ードをサブラックに光ファイバ線に邪魔されることなく、差し込み収容させるこ とが可能となる。
【0023】
以下に、この考案に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0024】 図1にはこの実施形態例のサブラックが前面側から見た状態で示され、また、 図2(a)にはこの実施形態例における光アダプタ取り付け部材が模式的な斜視 図により示され、さらに、図2(b)には図2(a)に示す光アダプタ取り付け 部材に光アダプタを取り付けた状態が模式的に示されている。なお、この実施形 態例の説明において、前記従来例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通 部分の重複説明は省略する。
【0025】 この実施形態例のサブラック1において特徴的なことは、図1に示すように、 カード収容部20よりも横側の領域に光ファイバ支持手段である光ファイバクラ ンプ手段25を設けたことである。また、この実施形態例の光アダプタ取り付け 部材13において特徴的なことは、光アダプタ12を前面パネル部3の面に対し 傾けて配設することを可能にするための構成を備えていることである。それ以外 の構成は前記従来例とほぼ同様である。
【0026】 すなわち、この実施形態例では、上記の如くカード収容部20よりも横側の領 域に光ファイバクランプ手段25が配設されている。この光ファイバクランプ手 段25は、図1に示すように、複数のクランプ部26(26a,26b,26c ,26d)を有して構成されており、これら各クランプ部26は各カード4にそ れぞれ対応させて設けられている。
【0027】 この実施形態例では、例えば、カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接 続された光ファイバ線10は横方向にカード4aの前面パネル片(前面パネル) 6aの面上を通って当該カード4aよりも横側に引き出され、まず、クランプ部 26aによってクランプされる。この光ファイバ線10は、さらに、上記クラン プ部26aよりも上方側に配設されているクランプ部26b〜26dを順に通り 、それらクランプ部26b〜26dによって引き回し経路が規制される(クラン プされる)。そして、この光ファイバ線10は、図示の例では、外部接続光ファ イバクランプ部28に沿って引き回され、これら外部接続光ファイバクランプ部 28によってクランプされて、外部に向けて導出される。
【0028】 なお、もちろん、上記カード4aの光ファイバ接続部8に一端側が接続された 光ファイバ線10はその他端側が必ず外部に導かれるとは限らず、例えば、光フ ァイバ接続部21や22に接続する場合もある。
【0029】 上記のように、この実施形態例における光ファイバ線の配線構造においては、 各カード4の光ファイバ接続部8に一端側が接続された光ファイバ線10は横方 向に前面パネル片6の面上を通って、他のカード4の前面パネル片6の面上に食 み出すことなく、カード4の横側に引き出されて光ファイバクランプ手段25に よって支持され、その後に、設定の接続場所に向けて引き回される。
【0030】 なお、この実施形態例では、上記光ファイバクランプ手段25の各クランプ部 26の近傍には、光ファイバ線10の曲げの曲率(曲げの曲率はR30としてい る)を規制するためのガイド手段35が配設されている。
【0031】 この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13は図2(a)に示すような 特有な構成を有するものであり、前面パネル部3の前面パネル片5aに取り付け て光ファイバ接続部21や22を構成したり、前面パネル部3のカード用の前面 パネル片6に取り付けて光ファイバ接続部8を構成するものである。なお、図2 (a)、(b)に示す例では、光アダプタ取り付け部材13には4個の光アダプ タ12を取り付けることが可能な構成であるが、光アダプタ取り付け部材13に 取り付ける光アダプタ12の数は要求に応じて可変するものであり、4個に限定 されるものではない。ここでは、光アダプタ12の取り付け個数が4個以外の構 成の光アダプタ取り付け部材13の図示は省略する。
【0032】 図2(a)に示すように、この実施形態例において特有な光アダプタ取り付け 部材13は、例えばステンレス等から成る基台部30を有して構成されている。 この基台部30には平坦面31が形成されると共に、該平坦面31の反対側の部 位に三角形状の山部32が例えば削り出しによって形成されている。また、この 基台部30には光アダプタ挿通用の貫通孔33が形成されている。この貫通孔3 3は上記山部32の2つの傾斜面のうちの一方側から上記平坦面31に向けて該 平坦面31に対し傾きをつけて基台部30に貫通形成されているものである。こ の実施形態例では、上記基台部30の山部32における貫通孔33が形成されて いる傾斜面32aが光アダプタ取り付け傾斜面と成す。
【0033】 複数の光アダプタ12を取り付ける形態とする場合には、図2(a)に示され るように、複数の山部32を基台部30の長手方向に沿って配列形成し、上述し たように各山部32の傾斜面32aと平坦面31を共に貫通する貫通孔33を配 列形成する。
【0034】 このような光アダプタ取り付け部材13においては、まず、図2(b)に示す ように、光アダプタ12を基台部30の貫通孔33に挿通する。その光アダプタ 12には外部に向けて張り出した鍔部12aが形成されており、その光アダプタ 12の鍔部12aが前記基台部30の山部32の光アダプタ取り付け傾斜面32 aに当接した状態で、その光アダプタ12の鍔部12aを光アダプタ取り付け傾 斜面32aに例えばねじ留めにより固定する。このようにして、光アダプタ取り 付け部材13に光アダプタ12を取り付けることができる。
【0035】 このように、光アダプタ12が取り付けられた光アダプタ取り付け部材13は 、図1に示すように、上記基台部30の平坦面31を前面パネル片5又はカード 用の前面パネル片6の面と略平行な姿勢にして前面パネル片5あるいはカード用 の前面パネル片6に取り付けられる。この際、光アダプタ12の傾き方向が該光 アダプタ12に接続される光コネクタ11の光ファイバ線10の設定の引き出し 方向となるように上記光アダプタ取り付け部材13が前面パネル片5あるいはカ ード用の前面パネル片6に固定配設される。
【0036】 この実施形態例によれば、カード収容部20よりも横側の領域に光ファイバク ランプ手段25を設けたので、光ファイバ線10をカード4の前面パネル片6に 交差させずに配線することが容易となる。このため、カード4をサブラック1か ら引き出す際には、上記の如く、そのカード4の前面パネル片6の面上に光ファ イバ線10が交差していないので、光ファイバ線10に邪魔されずに、カード4 をサブラック1から円滑に引き出すことができることとなる。また、同様に、光 ファイバ線10に邪魔されずに、カード4をサブラック1に円滑に差し込み収容 することができる。
【0037】 さらに、この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13を前面パネル部3 に取り付けた際に、その光アダプタ取り付け部材13に固定されている光アダプ タ12が前面パネル部3の面に対して傾くように上記光アダプタ取り付け部材1 3が構成されている。これにより、図3に示すように、光ファイバ線10の引き 出し方向に傾けて光コネクタ11を光アダプタ12に挿入嵌合させることができ ることとなり、カード4の光ファイバ接続部8に接続された光ファイバ線10を より確実に他のカード4の前面パネル片6の面上に食み出すことなく、当該カー ド4の前面パネル片6の面上を這うように通して該カード4よりも横側に引き出 すことができる。これにより、上記したようなカード4の抜き差しを円滑に行う ことができるという効果をより一層確実に奏することができることとなる。
【0038】 さらに、この実施形態例では、光アダプタ取り付け部材13は上記のような特 有な形態と成しているので、上記の如く、図3に示すように光ファイバ線10の 引き出し方向に傾けて光コネクタ11を光アダプタ12に挿入嵌合させることが できることとなり、従来のような光ファイバ線10を過剰に曲げる過度な力が光 ファイバ線10に加えられることを防止しつつ、換言すれば、光ファイバ線10 の破損や光ファイバ線10の光導通損失の増大を回避しつつ、前面パネル部3と 該前面パネル部3の前面を覆うカバーとの間隔を狭くすることができる。これに より、サブラック1の小型化を図ることが容易となる。
【0039】 なお、この考案は上記実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形 態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、光ファイバ支持手段として光ファ イバクランプ手段25が設けられ、カード4よりも横側に引き出された光ファイ バ線10をクランプして該光ファイバ線10の引き回し経路を規制する構成であ ったが、例えば、光ファイバ線10をクランプするのではなく、光ファイバ線1 0を通すだけの例えばリング状の形態と成してもよい。また、光ファイバ支持手 段は光ファイバ線10の引き回し経路をガイドするガイド壁部のような形態とし てもよい。このように、光ファイバ支持手段の形態は上記実施形態例に限定され るものではなく、様々な形態を採り得る。
【0040】 また、上記実施形態例では、基台部30に設けられる山部32は三角形状であ ったが、平坦面31に対して傾きを持った傾斜面を有していればよいので、例え ば、山部32は三角形状以外の例えば台形状等の形状であってもよい。
【0041】
本考案のサブラックの光ファイバ配線構造によれば、サブラックには、複数枚 のカードが収容されるカード収容部よりも横側の領域に、光ファイバ支持手段が 設けられ、カードの光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線は横方 向にカードの前面パネル面上を通して当該カードよりも横側に引き出されて上記 光ファイバ支持手段に支持される構成としたので、上記カードの光ファイバ接続 部に一端側が接続されている光ファイバ線は他のカードの前面パネル面上を交差 することなく、カード収容部よりも外側に引き出されて配線されることとなる。
【0042】 このため、各カードの前面パネルの面上に光ファイバ線が交差して配線される ことが無くなり、カードを抜き差しする際に、従来の問題、つまり、カードの前 面パネルの面上に交差して配線されている光ファイバ線がカードの抜き出し動作 又は差し込み動作を妨げるという問題の発生を防止することができる。これによ り、光ファイバ線に邪魔されずに、カードの抜き差し作業を円滑に行うことが可 能となる。
【図1】この考案のサブラック用光ファイバ配線構造の
一実施形態例を模式的に示す説明図である。
一実施形態例を模式的に示す説明図である。
【図2】上記実施形態例において特徴的な光アダプタ取
り付け部材の一例を示すモデル図である。
り付け部材の一例を示すモデル図である。
【図3】上記実施形態例に示した光アダプタ取り付け部
材を備えた光ファイバ接続部に光ファイバ線が接続され
ている状態を模式的に示した説明図である。
材を備えた光ファイバ接続部に光ファイバ線が接続され
ている状態を模式的に示した説明図である。
【図4】サブラックの従来例を模式的に示した正面図で
ある。
ある。
【図5】光アダプタ取り付け部材の従来例を示すモデル
図である。
図である。
1 サブラック 3 前面パネル部 4 カード 5,6 前面パネル片 8 光ファイバ接続部 10 光ファイバ線 11 光コネクタ 12 光アダプタ 13 光アダプタ取り付け部材 20 カード収容部 25 光ファイバクランプ手段 26 クランプ部 30 基台部 31 平坦面 32 山部 32a 光ファイバ取り付け傾斜面 33 貫通孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月7日(2001.2.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 サブラック用光ファイバ配線構造
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のサブラック用光ファイバ配線構造の
一実施形態例を模式的に示す説明図である。
一実施形態例を模式的に示す説明図である。
【図2】上記実施形態例において特徴的な光アダプタ取
り付け部材の一例を示すモデル図である。
り付け部材の一例を示すモデル図である。
【図3】上記実施形態例に示した光アダプタ取り付け部
材を備えた光ファイバ接続部に光ファイバ線が接続され
ている状態を模式的に示した説明図である。
材を備えた光ファイバ接続部に光ファイバ線が接続され
ている状態を模式的に示した説明図である。
【図4】サブラックの従来例を模式的に示した正面図で
ある。
ある。
【図5】光アダプタ取り付け部材の従来例を示すモデル
図である。
図である。
【符号の説明】 1 サブラック 3 前面パネル部 4 カード 5,6 前面パネル片 8 光ファイバ接続部 10 光ファイバ線 11 光コネクタ 12 光アダプタ 13 光アダプタ取り付け部材 20 カード収容部 25 光ファイバクランプ手段 26 クランプ部 30 基台部 31 平坦面 32 山部 32a 光ファイバ取り付け傾斜面 33 貫通孔
Claims (4)
- 【請求項1】 前面パネルが装着される基板により構成
されるカードが複数枚、カードの前面パネル面を起立さ
せて横積み状態で個別に抜き差し着脱自在に収容固定さ
れるサブラックの光ファイバ配線構造であって、上記カ
ードの前面パネルには光ファイバ線の端部が接続する光
ファイバ接続部が設けられ、サブラックには、上記複数
枚のカードが収容されるカード収容部よりも横側の領域
に、光ファイバ支持手段が設けられており、上記カード
の光ファイバ接続部に一端側が接続された光ファイバ線
は横方向にカードの前面パネル面上を通して当該カード
よりも横側に引き出されて上記光ファイバ支持手段に支
持される構成としたことを特徴とするサブラック用光フ
ァイバ配線構造。 - 【請求項2】 サブラックの前面パネル部に配設され、
サブラックに配線される光ファイバ線の光コネクタ接続
用の光アダプタを取り付けるための部材であって、上記
サブラックの前面パネル部に配設された際にその前面パ
ネル部の面に略平行となる平坦面を備えた基台部を有
し、この基台部には、上記平坦面の反対側となる部位に
上記平坦面に対して傾きを持った傾斜面が設けられ、ま
た、この傾斜面と上記平坦面を共に貫通する光アダプタ
挿通用の貫通孔が上記平坦面に対し傾けて形成されてお
り、上記傾斜面は上記貫通孔に挿通された光アダプタを
基台部に取り付ける光アダプタ取り付け傾斜面と成して
いることを特徴としたサブラック用光アダプタ取り付け
部材。 - 【請求項3】 基台部には、複数の光アダプタ取り付け
傾斜面および複数の光アダプタ挿通用の貫通孔が基台部
の長手方向に沿って配列形成されていることを特徴とし
た請求項2記載のサブラック用光アダプタ取り付け部
材。 - 【請求項4】 基台部には、平坦面の反対側となる部位
に三角形状の山部が形成されており、この山部の2つの
傾斜面の一方側が光アダプタ取り付け傾斜面と成すこと
を特徴とした請求項2又は請求項3記載のサブラック用
光アダプタ取り付け部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000008254U JP3078267U (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | サブラック用光ファイバ配線構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000008254U JP3078267U (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | サブラック用光ファイバ配線構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=43211219
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002189146A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-07-05 | Fci | 角度がつけられた光学コネクタマウントアセンブリ |
-
2000
- 2000-11-20 JP JP2000008254U patent/JP3078267U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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