JP5792665B2 - 光ファイバケーブル支持具 - Google Patents
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Description
光通信機器等においては、様々な電子部品が高密度に実装される空間にさらに光ケーブルが配線される。
図12(a)は、従来用いられている光ケーブル支持具40により、光ケーブル34をプリント配線基板30に固定する例を示す。通常、光ケーブル支持具40は図12(a)に示すように光ケーブル支持具40の矩形枠のなす面に垂直な方向に光ケーブル34を支持するように用いられる。
あるいは図12(b)に示すように、光ケーブル支持具40の遊びを利用して、矩形枠のなす面に対して斜めの2方向に光ケーブル34を通すことで交差部分を支持することも可能であるが、この方法では、各ケーブルの向きを所望の向きに適切に規定することができない。
<第1実施形態>
図1は、第1の実施形態にかかる支持具1を示す斜視図である。図2(a)は支持具1の平面図であり、図2(b)は正面図である。
支持具1は、光ケーブルを保持する保持部10と、プリント配線基板などの取付対象に支持具1を固定するための基部20とを備える。図1において基部20は図示されていない。保持部10と基部20は、弾性変形可能な合成樹脂により一体成形される。
なお、本明細書において、支持具1の基部20からみて保持部10側を上方、保持部10からみて基部20側を下方とよぶ。
ケーブル保持孔12は、第1の方向に貫通し、両端が保持部10の対向する面で開口する第1保持孔12aと、第1の方向に垂直な第2の方向に貫通し、両端が保持部10の別の対向する面で開口する第2保持孔12bを含む。第1保持孔12aと第2保持孔12bとは、保持部10の内部で十字に交差する。ケーブル保持孔12は、保持部10の底部14および保持部10の側面の枠部16にとり囲まれた空間である。
なお、図ではスリット18が、保持部10の上面に対して垂直に設けられた例を示しているが、保持部10の上面に対して斜めにスリット18が形成されてもよい。これにより、一旦光ケーブルをケーブル保持孔12内部に収納した後、光ケーブルがケーブル保持孔12から外れづらくなる。
支持具1をプリント配線基板30に固定する場合、基部20をプリント配線基板30の取付孔32に圧入し、基部20の先端の係合片26が取付孔を通過してプリント配線基板30の裏面に突き抜けるまで押し込む。
2つの脚部24の先端の係合片26は、取付孔32の内面に押しつけられてその間隔が押し縮められるように弾性変形し、変形した状態で取付孔32を通過する。そして、係合片26が裏面に突き抜けると、脚部24は復元力により元の形状に戻り、係合片26がプリント配線基板30の裏面に係合する。
これにより、支持具1がプリント配線基板30に固定される。
なお、支持具1は弾性変形による係合に代えて、接着、粘着、ねじ止めなど他の方法によってプリント配線基板に固定されてもよい。この場合、支持具1は基部20を含まなくともよく、例えば保持部10の底部14の裏面に接着面が設けられてもよい。
支持具1をプリント配線基板30に取り付けた後、光ケーブル34をスリット18からケーブル保持孔12に収容する。図4では、第1保持孔12aに2本、第2保持孔12bに1本の光ケーブル34を収容した例を示す。このように1個の支持具1で、光ケーブルを異なる2方向において支持できる。
また、支持具1は光ケーブルの交差部分のみならず、光ケーブルを一方向のみにおいて支持する場合にも使用できる。この場合、第1保持孔12aまたは第2保持孔12bのいずれかのみに光ケーブルを収容する。1種類の部品で1方向にも2方向にも対応できるため、使用する部品の種類を削減でき、部品代や部品ストックにかかるコストを削減できる。
プリント配線基板表面には、LSI、抵抗、コンデンサなどの電子部品が表面実装部品として配置される。光ケーブル支持具をプリント配線基板に配置する際、支持具を設置するスペースには電子部品を実装できず、プリント配線基板設計上の自由度が制約される。
これに対して嵩上げ金具等を用いてその上に光ケーブル支持具を設置し、光ケーブルを表面実装部品より高いレベルに配置する方法もあるが、手間やコスト面の負担が大きい。
本実施形態にかかる支持具2について、図5〜図7を用いて説明する。なお、支持具2において胴部22および鍔部28以外の構成は、第1の実施形態に示した支持具1の構成と同様であり、同様の構成には同じ符号を付す。以下、支持具1と違う構成について説明する。
支持具2は、保持部10と基部20との間に胴部22をさらに備える。胴部22の基部20側の端には、胴部22よりも直径の大きい鍔部28が設けられる。
すなわち、支持具2の基部20をプリント配線基板30の取付孔32に圧入し、基部20の先端の係合片26が取付孔を通過してプリント配線基板30の裏面に突き抜けるまで押し込むと、係合片26がプリント配線基板30の裏面に係合し、鍔部28と係合片26とがプリント配線基板30を挟持する。これにより、支持具2をプリント配線基板30に固定できる。
図7に示すように胴部22を設けることにより、プリント配線基板30の保持部10の下の領域にも表面実装部品を設置でき、限られたスペースで実装効率が高い配線基板の設計が可能となる。
このように胴部22の長さを比較的短くすることにより、プリント配線基板30上で支持具2が占める面積を低減しつつ、支持具2を安定的にプリント配線基板30に固定できる。
プリント配線基板に、背の高い表面実装部品がある場合、プリント配線基板の設計や光ケーブルの配置設計の自由度が拘束される。嵩上げ金具を使用して、光ケーブルを背の高い表面実装部品によりも高いレベルに配置する方法もあるが、手間やコスト面の負担が大きい。
第1スリット18aと第2スリット18bの交差部分、すなわち枠部16上面の4つの端が一の円の輪郭の一部となるように形成され、スナップ部17を構成する。スナップ部17は、別の支持具1または支持具2の基部20と係合して、別の支持具1または支持具2を固定できる。
スナップ部17がなす円の直径は、スナップ部17が基部20の脚部24を収容可能であり、かつ、基部20の係合片26が弾性変形しないとスナップ部17を通過できないように定められる。
なお、第2の実施形態にかかる支持具2にも同様のスナップ部17が設けられる。
この例では、3個の支持具1が積み重ねて固定され、最上段の支持具1が光ケーブル34を支持している。
最下段に支持具1を用いることにより、上に複数の支持具を取り付けた場合でも、より安定した状態で光ケーブル34を保持できる。
また1種類の部品の使用個数の調整により、様々な高さレベルで光ケーブル34を保持できるため、コストを抑えることができ、また緊急の場合にも手持ちの部品で迅速に対応できる。
この例では、支持具2の上に支持具1が積み重ねて固定され、支持具1が光ケーブル34を支持している。
支持具1および支持具2を積み重ねることで、光ケーブルを高い位置で支持できるとともに、最下段に支持具2を用いることにより、最下段の支持具2の下部のスペースにも表面実装部品を設置でき、実装効率が高い配線基板の設計が可能となる。また、支持具1と支持具2の2種類の部品を組み合わせることで、よりきめ細かく光ケーブル34を保持する際の高さを調整できる。
これにより、下段と支持具1の向きとは独立に上段の支持具1の向きを調整でき、それぞれ所望の方向にて光ケーブルを支持できる。
Claims (4)
- 光ファイバケーブル支持具であって、
光ファイバケーブルを保持する保持部と、
本光ファイバケーブル支持具を取付対象に取り付ける基部と、を備え、
前記保持部には、
光ファイバケーブルを保持するケーブル保持孔と、
光ファイバケーブルを前記ケーブル保持孔に挿入するためのスリットと、
が設けられ、
前記ケーブル保持孔は、2方向に光ファイバケーブルを保持できるよう形成され、
前記ケーブル保持孔は、第1の方向に貫通し、両端が前記保持部の対向する面で開口する第1保持孔と、第1の方向に垂直な第2の方向に貫通し、両端が前記保持部の別の対向する面で開口する第2保持孔を含み、第1保持孔と第2保持孔とは、前記保持部の内部で十字に交差し、
前記保持部の上面には、第1保持孔に光ファイバケーブルを挿入するための第1スリットと、第2保持孔に光ファイバケーブルを挿入するための第2スリットとが設けられ、
第1スリットは、前記保持部の上面から第1保持孔に達するように形成され、第2スリットは、前記保持部の上面から第2保持孔に達するように形成され、第1スリットと第2スリットは、前記保持部の上面において交差し、
前記スリットは十字に形成され、該十字の交差部は、円の輪郭の一部となるように形成されることにより本支持具とは別の支持具の基部と回転係合可能に形成されることを特徴とする光ファイバケーブル支持具。 - 前記保持部と前記基部との間に胴部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル支持具。
- 前記胴部は、取付対象である基板に設置される表面実装部品の高さに応じた長さに形成されることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバケーブル支持具。
- 前記胴部の長さは、1mm以上2.5mm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の光ファイバケーブル支持具。
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