JP3077486U - シャツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャツのスタンダードなデザインを生かしつ
つ肩部分の通気性を向上して夏期などに涼感が得られる
ようにする。 【解決手段】 外気温度の高い季節に涼感を得るための
シャツ１に関し、肩部分を成すヨーク２を一枚の衣料生
地で形成する。このようにすれば、ヨーク２が一枚の衣
料生地で形成されることによりシャツ１の肩部分の通気
性が向上され、しかも、シャツ１のデザイン自体はスタ
ンダードなタイプのまま維持されることになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、シャツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示す如きワイシャツやカジュアルシャツなどといったシャツ１において は、外気温度の高い夏期などに外出していると、肩部分から衿にかけての比較的 厚手の部分に熱が籠って不快な暑さを感じることがある。

【０００３】 即ち、シャツ１の肩部分を成すヨーク２や衿３の部分は、図５に示す如く、シ ャツ１の立体感を醸し出すための保形性を有するように二枚の衣料生地２ａ，２ ｂ及び３ａ，３ｂを重ね合わせて仕立てられているので、この二重部分における 通気性が損なわれて熱が籠り易くなってしまうのである。

【０００４】 ただし、ヨーク２が二重になっていると、図６に示す如きヨーク２裏側の襟首 付近に縫着されてブランド名やサイズなどを表示する織ネーム４を内側の衣料生 地２ａにのみ縫い付け、この衣料生地２ａの反対側に現れるステッチｓを外側の 衣料生地２ｂで覆い隠すことができるというメリットがある。

【０００５】 尚、図中５はヨーク２の背面側に縫い付けられた後身頃、６はヨーク２の正面 側に縫い付けられた前身頃を夫々示している。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、以上に述べた如き従来からの慣習的なシャツ１の構造様式は、 長年に亘り踏襲され続けてきており、半袖シャツや開襟シャツなどといった根本 的なデザイン変更により涼感を得られるようにしたシャツも既に知られてはいる が、このようなデザイン変更によるものは、シャツのスタンダードなデザインを 好む購買層には受け入れられていないのが実情であり、特にビジネス用のワイシ ャツとしては得意先などを訪問するのにあたり先方に不適切な印象を与えかねな い。

【０００７】 本考案は、上述の実情に鑑みてなしたもので、シャツのスタンダードなデザイ ンを生かしつつ肩部分の通気性を向上して夏期などに涼感が得られるようにする ことを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、外気温度の高い季節に涼感を得るためのシャツであって、肩部分を 成すヨークを一枚の衣料生地で形成したことを特徴とするものである。

【０００９】 而して、このようにすれば、ヨークが一枚の衣料生地で形成されることにより シャツの肩部分の通気性が向上され、しかも、シャツのデザイン自体はスタンダ ードなタイプのまま維持されることになる。

【００１０】 更に、本考案においては、ヨークと衿とを縫い合わせている箇所に織ネームの 上端を挟み込んで一緒に縫合することが好ましい。

【００１１】 このようにすれば、ヨークを一枚の衣料生地で形成しても、織ネームを縫着し ているものとはっきり判るようなステッチがヨークの表側に現れなくなり、シャ ツの背面側の美観が損なわれなくて済む。

【００１２】 また、本考案においては、衿腰の内側に織ネームを縫着するようにしても良く 、このようにすれば、衿の部分が二枚の衣料生地による二重構造になっているの で、織ネームを内側の衣料生地にのみ縫い付けて該衣料生地の反対側に現れるス テッチを外側の衣料生地で覆い隠すことが可能となる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下本考案の実施の形態を図示例と共に説明する。

【００１４】 図１は本考案の実施の形態の一例を示すもので、図中図４〜図６と同一の符号 を付した部分は同一物を表わしている。

【００１５】 図１に示すように、本形態例においては、シャツ１の肩部分を成すヨーク２を 一枚の衣料生地で形成するようにしており、しかも、ヨーク２と衿３の内側の衣 料生地３ａとを縫い合わせている箇所に織ネーム４の上端を挟み込んで一緒に縫 合するようにしている。

【００１６】 而して、このようにすれば、ヨーク２が一枚の衣料生地で形成されることによ りシャツ１の肩部分の通気性が向上され、しかも、シャツ１のデザイン自体はス タンダードなタイプのまま維持されることになる。

【００１７】 また、ヨーク２を一枚の衣料生地で形成すると、ヨーク２の裏側の襟首付近に 織ネーム４を縫い付けた場合に、図２に示す如き織ネーム４を縫着しているもの とはっきり判るようなステッチｓがヨーク２の表側に現れることが懸念されるが 、本形態例においては、ヨーク２と衿３とを縫い合わせている箇所に織ネーム４ の上端を挟み込んで一緒に縫合するようにしているので、前述したようなステッ チｓがヨーク２の表側に現れる心配がない。

【００１８】 従って、上記形態例によれば、シャツ１のスタンダードなデザインを生かしつ つ肩部分の通気性を向上して外気温度の高い夏期などに涼感が得られるようにす ることができ、例えばビジネス用のワイシャツなどに適用すれば、夏期に得意先 などを訪問するのにあたり先方に身なりの整った好印象を与えることができる。

【００１９】 更には、ヨーク２を一枚の衣料生地で形成しても、織ネーム４を縫着している ものとはっきり判るようなステッチｓがヨーク２の表側に現れることを未然に回 避でき、シャツ１の背面側の美観を良好に維持することができる。

【００２０】 また、織ネーム４の縫着に関しては、図３に示す如く、衿腰３’（衿の折返し より下の首に沿った部分。衿台ともいう。）の内側に織ネーム４を縫着するよう にしても良く、このようにすれば、衿３の部分が二枚の衣料生地３ａ，３ｂ（図 １参照）による二重構造になっているので、織ネーム４を内側の衣料生地３ａに のみ縫い付けて該衣料生地３ａの反対側に現れるステッチｓを外側の衣料生地３ ｂで覆い隠すことが可能となり、シャツ１の背面側の美観を良好に維持すること ができる。

【００２１】 尚、本考案のシャツは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本考案 の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００２２】

【考案の効果】

上記した本考案のシャツによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。

【００２３】 （Ｉ）本考案の請求項１に記載のシャツによれば、シャツのスタンダードなデ ザインを生かしつつ肩部分の通気性を向上して外気温度の高い夏期などに涼感が 得られるようにすることができ、例えばビジネス用のワイシャツなどに適用すれ ば、夏期に得意先などを訪問するのにあたり先方に身なりの整った好印象を与え ることができる。

【００２４】 （ＩＩ）本考案の請求項２又は３に記載のシャツによれば、ヨークを一枚の衣 料生地で形成しても、織ネームを縫着しているものとはっきり判るようなステッ チがヨークの表側に現れることを未然に回避でき、シャツの背面側の美観を良好 に維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施する形態の一例を一部を破断して
示した斜視図である。

【図２】織ネームのステッチがヨークの表側に現れた状
態を示す斜視図である。

【図３】本考案の別の形態例を示すシャツの衿もと付近
の正面図である。

【図４】従来のシャツの一例を斜め後方から見た斜視図
である。

【図５】図４の要部の詳細を一部を破断して示した斜視
図である。

【図６】織ネームの縫着位置を説明するためのシャツの
衿もと付近の正面図である。

【符号の説明】

１ シャツ ２ ヨーク ３ 衿 ４ 織ネーム

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外気温度の高い季節に涼感を得るための
   シャツであって、肩部分を成すヨークを一枚の衣料生地
   で形成したことを特徴とするシャツ。
2. 【請求項２】 ヨークと衿とを縫い合わせている箇所に
   織ネームの上端を挟み込んで一緒に縫合したことを特徴
   とする請求項１に記載のシャツ。
3. 【請求項３】 衿腰の内側に織ネームを縫着したことを
   特徴とする請求項１に記載のシャツ。