JP3077023B2 - シュクロース資化能力が向上するように形質転換された酢酸菌 - Google Patents

シュクロース資化能力が向上するように形質転換された酢酸菌

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JP3077023B2
JP3077023B2 JP08255280A JP25528096A JP3077023B2 JP 3077023 B2 JP3077023 B2 JP 3077023B2 JP 08255280 A JP08255280 A JP 08255280A JP 25528096 A JP25528096 A JP 25528096A JP 3077023 B2 JP3077023 B2 JP 3077023B2
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シュクロースを炭
素源として有効に利用できるように形質転換された酢酸
菌、特に、セルロース性物質を生産する能力を有する微
生物(この微生物を以後「セルロース生産菌」と称す
る。)であって、菌体外インベルターゼ遺伝子及び分泌
促進遺伝子、又は他種のレバンシュクラーゼ遺伝子或い
は該酵素の変異酵素遺伝子を導入することによって形質
転換された菌及び該菌を用いるセルロース性物質(以
下、「バクテリアセルロース」又は「BC」という。)
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】BCは可食性であり無味無臭である為、
食品分野で利用されるほか、水系分散性に優れているの
で食品、化粧品又は塗料等の粘度の保持、食品原料生地
の強化、水分の保持、食品安定性向上、低カロリー添加
物又は乳化安定化助剤としての産業上利用価値がある。
BCは木材パルプ等から製造されるセルロースに較べ、
フィブリルの断片幅が2桁程度も小さいことを特徴とす
る。従って、BCの離解物はミクロフィブリルのかかる
構造的物理的特徴に基づき高分子、特に水系高分子用補
強剤として各種の産業用用途がある。このようなセルロ
ース性離解物を紙状または固型状に固化した物質は高い
引張弾性率を示すのでミクロフィブリルの構造的特徴に
基づくすぐれた機械特性が期待され、各種産業用素材と
しての応用がある。従来より、アセトバクター属に属す
る微生物のようなセルロース生産菌を培養して、セルロ
ースを生産する方法は知られている。例えば、特開昭6
2−265990号公報、特開昭63−202394号
公報及び特公平6−43443号公報等に、その記載が
ある。セルロース生産菌の培養を行なう際に適当とされ
ている栄養培地としては、炭素源、ペプトン、酵母エキ
ス、燐酸ナトリウム及びクエン酸からなる Schramm/He
strin 培地(Schramm ら,J. General Biology, ll,pp.
123〜129, l954 )が知られている。しかしながら、上
記栄養培地で振盪もしくは通気攪拌培養を行なった場
合、特に安価な糖源であるシュクロースを用いた場合
に、得られるセルロース生産量は低く、生成速度も必ず
しも満足のいくものではなかった。
【0003】また、上記栄養培地の他に、コーンスチー
プリカー(CSL)や麦芽エキス等を加えた培地が知ら
れているが、これら天然栄養素(ペプトン、酵母エキ
ス、CSL、麦芽エキスなど)に含まれる特定成分がセ
ルロース生成促進に関与していることは知られていな
い。培地中の特定栄養素によるセルロース生成促進因子
として、現在知られているものにはイノシトール、フィ
チン酸及びピロロキノリンキノン(PQQ)(特公平5
−1718号公報;高井光男,紙パ技協誌,第42巻,
第3号,第237〜244頁)等があるが、セルロース
生成量はまだ不十分であり、またこれらの振盪もしくは
通気攪拌培養における効果も明確ではなかった。また、
本出願人は、カルボン酸又はその塩(特願平5−191
467号)、インベルターゼ(特願平5−331491
号)、メチオニン(特願平5−335764号)及びサ
ポニン(特願平6−214334号)を培地中に添加す
ることによって、セルロース性物質の生産性が向上する
ことを見い出している。更にPQQ非生成株(特願平6
−127994号)、サルファ剤耐性株(特願平6−1
51729号)、ピリミジンアナログ耐性株(特願平6
−158201号)及びDHO−DHase等阻害剤耐
性株(特願平6−167573号)を用いてセルロース
性物質の生産性が向上することも見い出されている。
又、特表平4−503456号公報には、セルロースシ
ンターゼオペロン由来の少なくとも一種の遺伝子を酢酸
菌に導入してセルロース生産を高める方法が記載されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レバンシュ
クラーゼ(EC2.4.1.10)はシュクロースを分
解、代謝する酵素として知られている。該酵素は、シ
ュクロースをグルコースとフラクトースに分解するシュ
クロース加水分解活性と、シュクロースからグルコー
スとレバンとを生成するフルクトシル転移活性の2種の
活性を有している。このうち、二番目の活性はレバンを
副生する為に、BCの生産上あまり好ましくない。そこ
で、菌体外インベルターゼ遺伝子を導入、発現させて、
シュクロースをグルコースとフラクトースに加水分解す
ることが出来れば有利である。本発明の目的は、酢酸菌
を用いて、安価な糖源であるシュクロースから経済的か
つ高収率でセルロース性物質を生産させる新たな方法を
提供することにある。本発明者らは、上記の目的を達成
するために種々の研究を行なった。その結果、驚くべき
ことに、Zymomonas mobilis 由来のインベルターゼ遺伝
子(E3)を単独で導入することによっては、菌体の内
・外ともにその活性が検出されないが、菌体外インベル
ターゼ遺伝子に加えて分泌促進遺伝子を酢酸菌に導入し
て該菌を形質転換することにより上記課題を達成するこ
とができたのである。更に、Bacillus subtilis 由来の
レバンシュクラーゼ又はその変異酵素遺伝子を酢酸菌に
導入することによっても同様に上記課題を解決すること
ができたのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、シュ
クロースを炭素源として有効に利用できるように、即
ち、シュクロース資化能力が向上するように、例えば前
記遺伝子を導入することによって形質転換された酢酸
菌、該菌をシュクロースを含む培地中で培養し、培地中
にセルロース、セルロース性物質を生成蓄積せしめ該物
質を採取することから成るセルロース性物質の製造方法
及び該製造方法により得ることのできるセルロース性物
質に係わる。即ち、本発明は、菌体外インベルターゼ遺
伝子及び分泌促進遺伝子、又は他種、例えば、Bacillus
subtilis 由来のレバンシュクラーゼ遺伝子或いは該酵
素の変異酵素遺伝子によって形質転換された酢酸菌に係
わる。又、本発明は、これらの形質転換された酢酸菌を
シュクロースを含む培地中で培養し、培地中にセルロー
ス性物質を生成蓄積させ、該物質を回収することから成
る該セルロース性物質の製造方法にも係わる。又、本発
明は、この方法によって得ることのできるセルロース性
物質にも係わる。又、本発明は、菌体外インベルターゼ
遺伝子及び分泌促進遺伝子、又は他種のレバンシュクラ
ーゼ遺伝子或いは該酵素の変異酵素遺伝子を用いて酢酸
菌の形質転換することによる、セルロース性物質の生産
性向上方法にも係わる。更に、本発明は、かかる形質転
換に宿主細胞として好適である、新規なレバンシュクラ
ーゼ欠損セルロース生産菌株にも係わる。
【0006】上記本発明において形質転換に使用される
菌株は、例えば、BPR2001株に代表されるアセト
バクター・キシリナム・サブスピーシーズ・シュクロフ
ァーメンタンス(Acetobacter xylinum subsp. sucrofe
rmentans)、アセトバクター・キシリナム(Acetobacte
r xylinum) ATCC23768、アセトバクター・キ
シリナムATCC23769、アセトバクター・パスツ
リアヌス(A. pasteurianus) ATCC10245、ア
セトバクター・キシリナムATCC14851、アセト
バクター・キシリナムATCC11142及びアセトバ
クター・キシリナムATCC10821等の酢酸菌、並
びにそれらの菌株より各種突然変異処理及び遺伝子組み
換え技術などによって誘導・育種して得られた菌株、更
にそれらからNTG(ニトロソグアニジン)等を用いる
公知方法によって変異処理して創製される各種変異株で
ある。変異株としては、例えば、レバンの生成が抑制さ
れたレバンシュクラーゼ欠損変異株を用いると有利であ
る。
【0007】この中でも、BPR2001株と命名され
た株の分類学的性質は、形態は桿菌、グラム染色性は陰
性、胞子形成能は陰性、酸素に対する態度は好気性、カ
タラーゼ反応陽性、オキシダーゼ反応陰性、エタノール
からの酢酸生成は陽性、酢酸塩の酸化は陽性、乳酸塩の
酸化は陽性であり、本発明の形質転換菌の創製に好適で
ある。更に、かかるBPR2001株から得られたPQ
Q非生成株を宿主細胞として用いるとより好ましい。か
かるPQQ非生成株の一例であるBPR3001c株は
1994年5月2日付で通商産業省工業技術院生命工学
工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託され、受
託番号FERM P−14297を付され、その後19
95年5月12日付で特許手続上の寄託の国際的承認に
関するブダペスト条約に基づく寄託(受託番号FERM
BP−5100)に移管されている。その他、前述し
た各種変異株、即ち、サルファ剤耐性株(BPR300
1D株;受託番号FERM P−14330,1994
年5月25日付)、ピリミジンアナログ耐性株(BPR
3001I株;受託番号FERM P−14362,1
994年6月10日付)及びDHO−DHase等阻害
剤耐性株(BPR3001N株;受託番号FERM P
−14361,1994年6月10日付)も、夫々、通
商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所特許微生物
寄託センターに寄託され、本発明に於いて、宿主細胞と
して用いることができる。尚、BPR2001株は、平
成5年2月24日に通商産業省工業技術院生命工学工業
技術研究所特許微生物寄託センターに寄託され(受託番
号FERM P−13466)、その後1994年2月
7日付で特許手続上の寄託の国際的承認に関するブダペ
スト条約に基づく寄託(受託番号FERM BP−45
45)に移管されている。
【0008】本発明で使用する菌体外インベルターゼ
は、シグナル配列を持たない分泌酵素であり、分泌には
特別の分泌装置(チャンネル)を必要とするものを指
す。例えば、Zymomonas 由来の菌体外インベルターゼ
(K. Kyono, et al., Biosci. Biotech. Biochem.,59
巻、289−293頁(1995年))が挙げられる。
また、分泌促進遺伝子とは、それら酵素の分泌を顕著に
促進する遺伝子のことであり、具体的には分泌チャンネ
ルの構成タンパク質等が挙げられる。例えば、Zymomona
s 由来ZliS (Y. Oda, et al., J. Ferment. Bioen
g.,77巻、419−422頁(1994年))がその
代表例である。又、本発明で使用するその他のインベル
ターゼは、シグナル配列を持ち、分泌促進遺伝子の助け
なしで酢酸菌に於いて分泌されるものであり、例えば B
acillus subtilis(バチルスサチリス)由来のレバンシ
ュクラーゼがその代表例である(Steinmetz, M. et a
l., Mol. Gen. Genet. 200巻, 220-228頁(1985年))。
これらの遺伝子には、上記各文献に記載されている具体
的な塩基配列を有する遺伝子に加えて、実質的に同等の
活性ないし機能を有する限り、それらがコードするアミ
ノ酸配列に置換、欠失、挿入、及び付加等の変異が見ら
れる各種変異体をコードする遺伝子、並びに縮重による
異なる塩基配列を有する遺伝子をも含有するものであ
る。更に、該レバンシュクラーゼのレバン生成能が低下
するように、例えば、部位特異的変異によってアミノ酸
配列に置換、欠失、挿入、付加等の変異が見られる変異
酵素の遺伝子を例示することができる。
【0009】このような遺伝子を、適当なベクターを用
いるか、又は直接宿主染色体中に組入れるかして、宿主
細胞内に導入し、セルロース生産菌を形質転換すること
ができる。形質転換の手段としては、電気パルス法、塩
化カルシウム法等の従来公知の如何なる方法も適宜使用
することが出来る。これら2種類の遺伝子を使用すると
きは、夫々別個のベクターに挿入し、それらのベクター
を夫々宿主細胞内に導入することも可能である。本発明
の目的に使用することができるベクターの例としては、
特開平1−199580号公報に記載されているアセト
バクター・アセチ・サブスピーシーズ・キシリナム I
FO.3288株が保有する7つのベクターの他に、 P
roc. Natl. Acad. Sci., USA, Vol. 87, pp. 8130-8134
(1990) 及び特表平4−503456号公報に記載され
ているものを挙げることができる。更に、酢酸菌プラス
ミドの遺伝子組み換え操作を行なう際に、酢酸菌内のみ
ならず他の宿主細胞、例えば大腸菌内でも複製可能なプ
ラスミドベクター(以下、「シャトルベクター」とい
う。)を使用することが出来れば大変便利である。この
ようなシャトルベクターの例として、前記特開平1−1
99580号及びBIOTECHNOLOGY LETTERS, Vol. 14, N
o. 7 (July, 1992), pp.539-542 に幾つか報告されてい
る。また前記特表平4−503456号公報第7頁右下
欄第15行〜第8頁左上欄第2行にも本発明で使用し得
るシャトルベクターの例が記載されている。
【0010】その他にも、本発明者等が開発したシャト
ルベクターpSA19(外内他, Bioscience, Biotechn
ology and Biochemistry, 58巻,1899頁(1994年)),
pSA7及びpK5も、前記BPR2001株が保有す
る内在性プラスミドpAH4とpUC18等の大腸菌由
来のプラスミドから構築されたシャトルベクターとして
本発明に好適に使用し得るものである(PCT/JP9
4/00315)。なお、これらのプラスミド、即ち、
pSA19、pSA7及びpK5を保持する大腸菌JM
105株も上記特許微生物寄託センターに平成5年2月
24日付で寄託されており、その受託番号はそれぞれF
ERM P−13469、FERM P−13468及
びFERM P−13467であり、これらはその後、
1994年2月7日付でブダペスト条約に基づく寄託に
移管され、夫々、受託番号、FERM BP−454
8、FERM BP−4547及びFERM BP−4
546が付されている。本発明の製造方法に用いる培地
の組成物中、炭素源としてはシュクロースを含み、グル
コース、フラクトース、マンニトール、ソルビトール、
ガラクトース、マルトース、エリスリット、グリセリ
ン、エチレングリコール及びエタノール等を併用して使
用することもできる。更にはこれらのものを含有する澱
粉水解物、シトラスモラセス、ビートモラセス、ビート
搾汁、サトウキビ搾汁、柑橘類を始めとする果汁等をシ
ュクロースに加えて使用することもできる。
【0011】また、窒素源としては硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウ
ム塩、硝酸塩、尿素等有機或いは無機の窒素源を使用す
ることができ、或いは Bact-Peptone 、Bact-Soytone、
Yeast-Extract 、大豆加水分解物などの含窒素天然栄養
源を使用してもよい。有機微量栄養素としてアミノ酸、
ビタミン、脂肪酸、核酸、2,7,9−トリカルボキシ
−1Hピロロ〔2,3−5〕−キノリン−4,5−ジオ
ンを添加してもよい。生育にアミノ酸等を要求する栄養
要求性変異株を使用する場合には、要求される栄養素を
補添することが必要である。無機塩類としてはリン酸
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン
塩、コバルト塩、モリブデン酸塩、赤血塩、キレート金
属類等が使用される。更に、前述のセルロース生成促進
因子を適宜培地中に添加することもできる。培養のpH
は3ないし7に、好ましくは5付近に制御する。培養温
度は10〜40℃、好ましくは25〜35℃の範囲で行
う。培養槽に供給する酸素濃度は1〜100%、望まし
くは21〜80%であれば良い。これら培地中の各成分
の組成割合及び培地に対する菌体の接種等は培養方法に
応じて当業者が適宜選択し得るものである。
【0012】本発明方法では、培養形式に制限を受け
ず、静置、振盪もしくは通気攪拌培養のいずれでもよ
い。振盪もしくは通気攪拌下での培養であってもセルロ
ース生産性に影響を及ぼさないことも本発明方法の特徴
の1つである。また、培養操作方法についても、いわゆ
る回分発酵法、流加回分発酵法、反復回分発酵法及び連
続発酵法のいずれも使用することができる。更に、これ
ら培養形式、培養操作方法に適宜、修正又は変更を加え
た方法も使用することができる。更に攪拌手段としては
従来公知の手段、例えばインペラー、エアーリフト発酵
槽、発酵ブロスのポンプ駆動循環、及びこれら手段の組
合せ等から任意に選択することができる。本発明の方法
によって生成されるセルロース性物質はそのまま回収し
てもよく、さらに本物質中に含まれる菌体を始めとする
セルロース性物質以外の物質を取り除く処理をほどこし
てもよい。不純物を取り除くためには水洗、加圧脱水、
希酸洗浄、アルカリ洗浄、次亜塩素酸ソーダ及び過酸化
水素などの漂白剤による処理、リゾチームなどの菌体溶
解酵素による処理、ラウリル硫酸ソーダ、デオキシコー
ル酸などの界面活性剤による処理、常温から200℃の
範囲の加熱洗浄などを単独及び併用してほどこすことに
よりセルロース性物質から不純物を除去することができ
る。
【0013】このようにして得られた本発明でいうセル
ロース性物質とは、セルロース及び、セルロースを主鎖
としたヘテロ多糖を含むもの及びβ−1,3、β−1,
2等のグルカンを含むものである。ヘテロ多糖の場合の
セルロース以外の構成成分はマンノース、フラクトー
ス、ガラクトース、キシロース、アラビノース、ラムノ
ース、グルクロン酸等の六炭糖、五炭糖及び有機酸等で
ある。なおこれ等の多糖が単一物質である場合もあるし
2種以上の多糖が水素結合等により混在してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下の実施例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。 実施例1 菌体外インベルターゼ遺伝子及び分泌促進遺
伝子によって形質転換されたセルロース生産性酢酸菌の
創製 導入プラスミドの作成 K. Kyono, et al., Biosci. Biotech. Biochem., 59
巻、289−293頁(1995年)記載の Zymomonas
mobilis由来インベルターゼ遺伝子(E3)について、
この遺伝子を含むプラスミドpHC−ZS23を用い、
その上流のKpnI部位を末端平滑化してBamHIリ
ンカーを連結し、また、下流のHindIII 部位を末端
平滑化してPstIリンカーを連結した。一方、Y. Kon
do, et al., Biosci. Biotech. Biochem, 58巻、52
6−530頁(1994年)記載の同株由来分泌促進遺
伝子(ORF2)について、この遺伝子を含むプラスミ
ドpZS1を用い、制限酵素認識配列を含む下記プライ
マーを合成し、通常の条件によりPCR増幅した。 Primer 1 GTTGAATTCAGGAGGTATTCATGATGACAGCCGCCGA Primer 2 CGGGATCCTTAGGTCATGGCAGACCACCA インベルターゼ遺伝子をBamHI.PstI処理、分
泌促進遺伝子をEcoRI.BamHI処理し、ベクタ
ーpSA19のEcoRI.PstI処理物と連結し、
大腸菌JM109を形質転換した。得られた形質転換体
から、正しく構築されたプラスミドを持つ株を選択し、
プラスミドを回収した。そのプラスミドをpSAZE3
Sと命名した。一方対照として、インベルターゼ遺伝子
をBamHI.PstI処理し、ベクターpSA19の
BamHI.PstI処理物と連結して大腸菌JM10
9を形質転換し、得られた形質転換株から回収したプラ
スミドpSAZE3を構築した。
【0015】形質転換 このプラスミドpSAZE3S及びpSAZE3を用い
て、以下の様にBPR3001c株を形質転換した。B
PR3001c株を0.1%セルラーゼを含むYPD培
地で培養し、電気パルス法により形質転換を行なった。
遠心分離により集めた菌体を10%スクロース溶液で洗
浄した後再度10%スクロース溶液に懸濁し、プラスミ
ドDNAと混合して島津細胞融合装置SSH−10(島
津製作所)を用いて、1400Vの電気パルスを20回
印加した。その結果、アンピシリン耐性株が得られた。
【0016】実施例2 菌体外インベルターゼ遺伝子及
び分泌促進遺伝子によって形質転換されたセルロース生
産性酢酸菌によるセルロースの生産 これらの創製した形質転換株を用いて、宿主株およびイ
ンベルターゼ遺伝子のみを持つ株を対照として、セルロ
ースの生産をフラスコ培養によっておこなった。フラス
コ培養による培養条件は以下のとおりである。 ・フラスコ培養 グリセロールストックより培地100mlを仕込んだ75
0ml容ルーフラスコに植菌し28℃で3日間静置培養し
た。培養後ルーフラスコをよく振って菌体をセルロース
膜よりはがした後、菌液12.5mlを112.5mlの培
地を含む500ml縦型バッフルフラスコに植菌し、28
℃、180rpm、4日間培養した。培地は、CSL−
Sucを用いた。
【0017】
【表1】 CSL−Suc培地 成分 最終濃度(mM) (NH4)2 SO4 25 KH2 PO4 7.3 MgSO4 1.0 FeSO4 0.013 CaCl2 0.10 Na2 MoO4 0.001 ZnSO4 0.006 MnSO4 0.006 CuSO4 0.0002 ビタミン混合物(下記) 10ml/1 炭素源 適量 CSL 適量 消泡剤 0.01v/v% 最終pH=5.0±0.2 (特に指定しない限り、シュクロース 40g/l、 CSL 20ml/l)
【0018】
【表2】 ビタミン混合物 化合物 mg/L イノシトール 200 ナイアシン 40 ピリドキシンHC1 40 チアミンHC1 40 パントテン酸カルシウム 20 リボフラビン 20 p−アミノ安息香酸 20 葉酸 0.2 ビオチン 0.2
【0019】得られた結果を以下の第1表に示す。
【0020】
【表3】 第1表 ─────────────────────────────────── プラスミド セルロース量 (g/l) 収率(%) 多糖 (g/l) ─────────────────────────────────── なし 2.63 9.51 6.89 PSAZE3 1.54 5.35 9.34 PSAZE3S 2.47 8.22 5.09 ───────────────────────────────────
【0021】実施例3 特願平6−127994号記載の方法でBPR2001
株をNTG処理し、PQQ非生成株を選択し、さらにそ
れらの株の中からAAS培地(総合アミノ酸5g/l 、
KH2 Po4 3g/l 、MgSO4 ・7H2 O 2.
4g/l 、(NH4)2 SO4 1g/l 、ショ糖 50
g/l 、50%フィチン酸 0.2ml/l 、寒天 20
g/l )において、コロニーの周りにレバンのゲルを形
成しないレバンシュクラーゼ欠損変異株をさらに選択
し、 No.3−3−3株と命名した。この No.3−3−3
株は、1995年9月1日付で通商産業省工業技術院生
命工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託さ
れ、受託番号FERM P−15152を付されてい
る。この株を宿主株として用いて、実施例1と同様にプ
ラスミドpSAZE3S及びpSAZE3で形質転換
し、こうして得られた形質転換菌を用いて実施例2と同
様にセルロースの生産を行った。得られた結果を以下の
第2表に示す。
【0022】
【表4】 第2表 ─────────────────────────────────── プラスミド セルロース 多糖 消費シュクロ シュクロース分解 量 (g/l) (g/l) ース (g/l) 活性(U/mg) ─────────────────────────────────── なし 1.01 1.44 N.D. N.D. PSAZE3 0.80 1.40 N.D. N.D. PSAZE3S 1.58 1.34 9.39 0.025 ───────────────────────────────────
【0023】尚、菌体外シュクロース分解活性は、培養
菌体を20mMリン酸バッファーで洗浄し、得られた画分
について、H. Yanase, et al., Biosci. Biotech. Bioc
hem., 55巻、1383−1390頁(1991年)記
載の方法で反応を行い、得られた還元糖を M. J. Somog
y, J. Biol. Chem.,195巻、19−23頁(1944
年)記載の方法で定量することにより測定した。1分間
に1μmol の還元糖を生成する酵素量を1Uと定義し
た。
【0024】実施例4 バチルスサチリス由来のレバン
シュクラーゼ及び該酵素の変異酵素遺伝子によって形質
転換されたセルロース生産性酢酸菌の創製 導入プラスミドの作成 公知のバチルスサチリスATCC6051株のレバンシ
ュクラーゼ遺伝子の塩基配列(Steinmetz, M. et al.,
Mol. Gen. Genet. 200巻, 220-228頁(1985年))をもと
に、以下の合成DNA2種類を作成した。 gAAgggATCCgCTAACACAgTACATA CCgCTgCAgTTCATATgggATTCACCT この合成DNAをプライマーとして用い、Murrey, M.G.
& Thompson, W.F. (Nucl. Acids Res. 8巻, 4321-43
25頁(1980年))の方法により調製した同株のDNAを鋳
型として用い、通常の条件でPCR法を行なったとこ
ろ、レバンシュクラーゼ遺伝子を含むDNA断片が増幅
した。このDNA断片をアガロースゲル電気泳動にて分
離、回収し、BamHI.PstIで切断した後、先述
のシャトルベクターpSA19のBamHI.PstI
処理物を連結し、大腸菌JM109を形質転換した。得
られた形質転換体から、正しく構築されたプラスミドを
選択し、プラスミドを回収した。そのプラスミドをpS
ASBと命名した。また、このレバンシュクラーゼにつ
いては、331番目のArg残基がHis残基等に置換
された変異酵素は、レバン生成活性が低下することが知
られている(Chambert, R. & Petit-Glatron, M.F., Bi
ochem. J., 279巻, 35-41頁 (1991年))。このpSAS
BをACTgACTCCCACggATCAAAAとい
う配列を持つ合成オリゴヌクレオチドをプライマーとし
て通常のクンケルの方法(Kunkel et al., Methods in
Enzymology, 154巻, 367頁(1987年))を用いて部位特
異的変異を誘導し、331番目のArg残基がHis残
基に置換された変異レバンシュクラーゼ遺伝子発現プラ
スミドpSARHを作成した。形質転換及び該形質転換株によるセルロース生産 これらプラスミドを用いて実施例1の方法でNo. 3−3
−3株を形質転換し、得られた形質転換菌を用いて実施
例2と同様にセルロースの生産を行なった。得られた結
果を第3表に示す。
【0025】
【表5】 第3表 ─────────────────────────────────── プラスミド セルロース量(g/l) 多糖(g/l) シュクロース 分解活性(U/mg) ─────────────────────────────────── なし 1.70 3.32 N.D. pSASB 7.27 13.0 0.69 pSARH 6.06 6.53 0.39 ───────────────────────────────────
【0026】また、多糖の濃度は、セルロースを除去し
た培養上清に2倍量のエタノールを加えて生じた沈殿の
全糖量をフェノール硫酸法(M. Dubois, et al., Anal.
Chem., 56巻、350−356頁(1956年))に
よって測定した。尚、セルロース量(g/l)は、培養
終了後、フラスコ内の固形物を集積し、水洗して培地成
分を除去した後、1%NaOH水溶液中で110℃、2
0分間処理して菌体を除去した。さらに、洗浄液が中性
付近になるまで生成セルロースを水洗した後、80℃で
12時間真空乾燥して乾燥重量を測定することで求め
た。また収率(%)は以下のようにして求めた。 収率(%)の計算 収率は、対消費糖収率として以下のように計算した。 YBC=BC/(RCMF−RCBF)*100 YBC :対消費糖収率(%) BC :BC蓄積量(g/l) RCMF:培地の糖濃度(g/l) RCBF:培養後の培地の糖濃度(g/l)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:02) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:07) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:01) (C12P 19/04 C12R 1:02) (72)発明者 土田 隆康 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 株式会社バイオポリマー・リサーチ 内 (72)発明者 吉永 文弘 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 株式会社バイオポリマー・リサーチ 内 (72)発明者 簗瀬 英司 鳥取県鳥取市南吉方3丁目361番地 大 同ハイツ405号 (56)参考文献 特開 昭61−215635(JP,A) 特開 平8−196280(JP,A) Mol.Gen.Genet.,Vo l.200,(1985),p.220−228 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12N 1/00 - 1/38 C12P 19/00 - 19/64 C08B 37/00 C12N 9/00 - 9/99 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他種のレバンシュクラーゼ遺伝子又は
    該酵素の変異酵素遺伝子によってシュクロース資化能力
    が向上するように形質転換された酢酸菌。
  2. 【請求項2】 枯草菌由来のレバンシュクラーゼ遺伝
    子又は該酵素の変異酵素遺伝子によってシュクロース資
    化能力が向上するように形質転換された酢酸菌。
  3. 【請求項3】 菌体外インベルターゼ遺伝子及び分泌
    促進遺伝子によってシュクロース資化能力が向上するよ
    うに形質転換された酢酸菌。
  4. 【請求項4】 セルロース生産菌である請求項1、2
    又は3に記載の酢酸菌。
  5. 【請求項5】 PQQ非生成株である請求項4に記載
    の酢酸菌。
  6. 【請求項6】 レバンシュクラーゼ欠損変異株である
    請求項4又は5に記載の酢酸菌。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項に記
    載の酢酸菌をシュクロースを含む培地中で培養し、培地
    中にセルロース性物質を生成蓄積させ、該物質を回収す
    ることから成る該セルロース性物質の製造方法。
  8. 【請求項8】 レバンシュクラーゼ欠損セルロース生
    産菌株。
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