JP3076409B2 - 携帯電話機 - Google Patents

携帯電話機

Info

Publication number
JP3076409B2
JP3076409B2 JP03165929A JP16592991A JP3076409B2 JP 3076409 B2 JP3076409 B2 JP 3076409B2 JP 03165929 A JP03165929 A JP 03165929A JP 16592991 A JP16592991 A JP 16592991A JP 3076409 B2 JP3076409 B2 JP 3076409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
mobile phone
housing
built
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03165929A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0514230A (ja
Inventor
康夫 鈴木
秀一 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP03165929A priority Critical patent/JP3076409B2/ja
Publication of JPH0514230A publication Critical patent/JPH0514230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3076409B2 publication Critical patent/JP3076409B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯電話機に関し、特
により小形で且つ機能性に優れた携帯電話機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯電話機を図19乃至図22に
示す。これら図19乃至図22に示す携帯電話機は受信
部はもとより、アンテナも本体と一体構造とされてい
た。
【0003】また、アンテナ形状についてみると、その
ほとんどが図19に示すスリーブアンテナ106を用い
ており、希に図21に示すような板状逆F型アンテナ2
16を内装するものもあった。更に図22に示すよう
に、ダイバーシチ用に、すなわち受信状態に応じて複数
種類のアンテナを切り替え、常により良好な送・受信状
態を維持するために、携帯電話機のアンテナとして2種
類のアンテナ226A,226Bを採用したものもあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図19、図20に示し
たように従来の携帯電話機はアンテナと本体とが一体と
なっており、分離不可能であった。したがって、通常の
携帯時に電話機をカバン等に収納している状態では、ア
ンテナに十分な電波が届かず、着信に支承をきたす場合
があった。この場合、何等かの手段で、より高い確率で
着信し、携帯者に着呼を知らせることができれば、携帯
電話機の利用範囲は一段と広がるものと期待される。す
なわち、図19、図20に示した従来のアンテナは携帯
無線機または携帯電話機を小形化し、かつ携帯性能を高
める上で障害となっていた。
【0005】ところで、携帯電話機を小形化した場合、
携帯性の向上に伴ない、置き忘れ、紛失等の問題の発生
確率も高まることが予想される。このような場合、携帯
電話機の収納場所を一所に決めて習慣化することは、一
つの解決策といえる。
【0006】電話機の携帯性を損なうことなくこの目的
を達成するための一つの手段として、かかる収納場所を
Yシャツ、背広等のポケットに選ぶことが考えられる。
ペン型の携帯電話機はこの目的に合致したものと言え
る。
【0007】ここで、Yシャツ、背広等のポケットに挟
むためのクリップ部をアンテナと共用することができれ
ば、携帯電話機の一層の小形・軽量化に役立つばかり
か、アンテナを常に外界と接する状態にして携帯するこ
とが可能となるので、携帯電話機をカバン等に収納した
場合にくらべて、より高い確率で携帯者に着呼を知らせ
ることが可能となる。
【0008】本発明は、携帯電話機を小形化し、携帯性
のよいペン型構造にする時、Yシャツ、背広等のポケッ
トに挟むためのクリップ部をアンテナと共用することに
より、一層の小形・軽量化を図ると同時に、アンテナを
常に外界と接する状態にして携帯することを可能とし、
カバン等に収納した場合にくらべて、より高い確率で携
帯者に着信を知らせることが可能な小形携帯電話機を提
供することを目的とする。
【0009】将来的により小形・軽量で携帯性に富む携
帯電話機が望まれた場合、携帯時に折り畳めることは一
つの解決策となり得る。この場合、少なくとも着呼専用
アンテナの内蔵が可能であれば、携帯性は一層向上する
ものと思われる。
【0010】本発明はかかる状況を鑑みて成されたもの
であり、折り畳みタイプの携帯電話機に対して、折り畳
むことによる機械的特徴を利用して、内蔵型の着呼専用
アンテナの実現を可能にしたものである。
【0011】送・受信状態を常に良好な状態に維持する
手段のひとつに、アンテナ切り替えダイバーシチ方式が
ある。しかしながら、ダイバーシチ受信とは、一般に通
話者以外の影響による伝搬環境の変化に対して、極力送
・受信状態を一定に維持するためのものであり、通話者
自身の影響による受信性能の劣化を改善するために用い
られるものではない。このため、従来のアンテナ切り替
えダイバーシチ方式では、たとえダイバーシチ受信用に
2本もしくは2種類のアンテナを備えていても、携帯電
話機自身が小形化され、通話者自身のアンテナへの影響
が無視できなくなると、この影響に対しては、充分に受
信性能の劣化を補償することができなかった。本発明
は、内蔵型のアンテナを用いた携帯電話機が小形化さ
れ、通話者自身のアンテナへの影響が無視できなくなっ
た場合においても通話者自身の影響を極力回避し、常に
より良好な送・受信状態を維持できる携帯電話用アンテ
ナを提供することを目的に成されたものである。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第1の発明は、無線電話機を収納する筐体と、前記
無線電話機のアンテナとして機能するとともに前記筐体
を支持する断面略L字形状のクリップと、該クリップの
端部を前記筐体の側面に対して平行な平面内において回
転可能に接続する回転機構部とを有すること要旨とす
る。
【0014】また、本願第2の発明は、第1の筐体と第
2の筐体とを対向させた状態に折り畳み得る構成の携帯
電話機において、第2の筐体に内蔵される第1のアンテ
ナと、第2の筐体に内蔵される第2のアンテナとを有
し、第1の筐体と第2の筐体とを折り畳んだときに前記
第1のアンテナと第2のアンテナとが接続されループア
ンテナを形成することを要旨とする。
【0015】さらに、本願第3の発明は、前面に電話機
のスピーカ及びマイクが設けられた筐体と、この筐体内
において前記スピーカの裏面に設けられる第1の内蔵ア
ンテナと、当該筐体内において前記マイクの裏面に設け
られる第2の内蔵アンテナと、この第1の内蔵アンテナ
と第2の内蔵アンテナからの入力を比較して、通話者の
当該筐体を保持する手の位置に応じて変化する入力状態
に応じて当該2つの内蔵アンテナの内の1つを選択する
選択手段とを有することを要旨とする。
【0016】
【0017】
【作用】本願第1の発明の携帯電話機においては、胸ポ
ケット等に当該携帯電話機を支持するためのクリップ部
をアンテナとして機能させることにより、少なくともア
ンテナを外界に露出させることが可能となるので良好な
通信を確保することができる。特に、本願第1の発明で
は、クリップの端部を前記筐体に対して回転可能に接続
する回転機構部という構成により、アンテナとして機能
するクリップを回転し、通話者の手等の影響を避けるこ
とにより、受信性能の劣化を克服することができる
【0018】本願第2の発明の携帯電話機は、収納時に
折り畳んで収納する形式の携帯電話機において、その折
り畳みによってループアンテナが形成されるようにした
ので、折り畳んでポケット等に入れて当該携帯電話機を
携行した場合に、当該ループアンテナのループ開口を人
体等の導電体に対して垂直方向とすることができるの
で、着呼専用のアンテナとして使用する際の、携帯電話
機の着呼機能の大幅な改善を図ることができる。
【0019】本願第3の発明の携帯電話機は、一対の内
蔵アンテナを筐体の両側端、例えば筐体の両側端にそれ
ぞれに配置されるスピーカとマイクの裏側に配置し、通
話の際に通話者が当該携帯電話の筐体を保持することに
よる各アンテナへの影響の程度により、常により良好な
受信レベル、もしくは低い誤り率が得られる内蔵アンテ
ナを選択し、切り替えることにより、内蔵型アンテナを
用いた小型携帯電話機においても、常に最良の送・受信
状態を維持して会話を行うことが可能となる。すなわ
ち、電話機のスピーカーとマイクとの間隔は人間の耳と
口までの長さが必要となり、標準的人間の場合この長さ
はおおよそ15cmであるとともに、標準的人間の手によ
って覆われる長さはおおよそ10cm程度であることか
ら、本願第3の発明によれば、第1の内蔵アンテナ及び
第2の内蔵アンテナをそれぞれスピーカーとマイクの裏
側に配置することにより、どちらか一方の内蔵アンテナ
は必ず通話者の手の影響を避けることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0021】まず、図1を参照して本発明の第1の実施
例を説明する。図1は、携帯電話機をアンテナ6と受信
部の一部と該受信部を駆動するに必要十分な容量の小形
電池から成る受信体1Aと、この受信体1A以外の送信
部及び電池等からなる本体1Bとを分離した状態を示す
斜視図である。この携帯電話機は、会話時においては、
受信体1Aと本体1Bにそれぞれ設けられる接触型の端
子7A,7B等を介して直接物理的に接続して使用され
るものである。
【0022】すなわち、電波を利用した無線装置におい
て、より高い確率で着信を検知するためのひとつの手段
は、より高い利得のアンテナを最適な状態で使用するこ
とがあげられる。しかしながら、近年、携帯電話機が利
便性の面からカバン等に収納可能な大きさまで、ますま
す小形化されることによりカバン等に収納されて携行さ
れるようになっている。そのため、一般にアンテナが周
囲に何等障害物がない状態において初めてその本来の性
能を発揮できるものであることから、カバン等に収納し
た状態では本来の性能を発揮することができない。
【0023】そこで、本実施例では、アンテナと必要最
小限の受信部だけでもカバンの外に出すことができれ
ば、上記の利害を両立するとこができることから図1に
示すように、携帯電話機を最低限アンテナ6とRF出力
またはIF出力または検波出力が得られる受信部の一部
とそれを駆動するための小形電池から成る受信体1A
と、それ以外の本体1B部分とを分離した構造の分離型
としている。従って、受信待機状態においては、小形軽
量な受信体1Aのみを、胸ポケット等にいれ、アンテナ
6を外界に露出するようにし、比較的重量および体積の
ある本体1Bをカバン等に収納することにより、携行す
ることが可能となっている。
【0024】着呼したときには、受信体1Aのスピーカ
2から着信音が発せられるので、前記の分離した部分と
それ以外の本体とを接触型の端子等を介して直接物理的
に接続した後、会話を行う。
【0025】図2を参照して本発明の第2の実施例を説
明する。図2は、アンテナと受信部の一部とそれを駆動
するための小形電池から成る部分と、それ以外の本体部
分とを分離し、会話時において、それらをメタリックケ
ーブルまたは光ケーブル等を介して通信を接続するタイ
プを示す。
【0026】図2に示すように、最低限アンテナとRF
出力またはIF出力または検波出力が得られる受信部の
一部とそれを駆動するための小形電池から成る部分と、
それ以外の本体部分と、それらを電気的に接続するため
のメタリックケーブまたは光ケーブルとから構成された
分離型携帯電話機である。同図は着呼後、前記の分離し
た部分とそれ以外の本体とをメタリックケーブまたは光
ケーブル等を介して通信を接続した後、会話を行う。
【0027】図3を参照して本発明の第3の実施例を説
明する。図3は、アンテナと受信部の一部とそれを駆動
するための小形電池から成る部分と、それ以外の本体部
分とを分離し、会話時において、それらを無線を利用し
て通信を接続するタイプを示す。
【0028】図3に示すように、最低限アンテナとRF
出力またはIF出力または検波出力が得られる受信部の
一部とそれを駆動するための小形電池から成る部分と、
それ以外の本体部分と、それらを電波を介して接続する
ための無線送受信部とから構成された分離型携帯電話機
である。同図は着呼後、前記の分離した部分とそれ以外
の本体と無線により通信を接続した後、会話を行うタイ
プの例である。この場合、分離されている前者側に取り
付けられたアンテナ37Aは本来のRF信号送受信用の
アンテナ6と共用することも可能である。
【0029】上述してきたように、本実施例の携帯電話
機によれば、を小形携帯電話機を主電池を含む比較的重
く、かつ寸法的にも大きい部分と、重量的には軽量でし
かも寸法的にも小形な部分に分けたことにより、携帯時
において、前者をカバン等に収納しても、後者をアンテ
ナの周囲に障害物が極力少なくなるような環境に取り付
けることが可能となる。この結果、カバン等に収納した
ときにおいても、高い確率で着呼を知らせることが可能
となる。
【0030】次に、図4乃至図6を参照して本発明の第
4の実施例を説明する。図4乃至図6は、逆F型アンテ
ナをクリップと兼用したペン型携帯電話機の待ち受け時
の状態を示す射視図である。
【0031】すなわち、アンテナをクリップと共用させ
る場合、その構造上都合の良いアンテナとして、逆F型
アンテナ(図4乃至図6に示す第4実施例参照)、逆L
型アンテナ(図7に示す第5実施例参照)、マイクロス
トリップアンテナ(図8に示す第6実施例参照)が考え
られる。
【0032】まず、図4及び図5に示すクリップ部を逆
F型と称されるアンテナと共用した場合の例について説
明する。蝶番1Cはマイク3及びスピーカ2を内側に収
容するように二つ折りに折り畳む際の携帯電話機の開閉
機構である。また、クリップ兼用逆F型アンテナ46
は、携帯電話機の一側面に取り付けられている。図4、
図5は待ち受け時の状態図であり、このままの状態、ま
たはクリップ部が外界に露出する向きでYシャツ、背広
等のポケット、例えば胸ポケットに挟んだ状態で着呼用
アンテナとして機能する。勿論、アンテナの状態が図4
または図5のままでも通話は可能であるが、通話中に通
話者の手の影響等で受信性能が劣化した場合は、図6に
示すようにアンテナを図5に示す回転支軸46cを中心
にして回転し、通話者の手等の影響を避けることによ
り、受信性能の劣化を克服することができる。また、図
5に示すコイルスプリング46bは電気的なローデング
用コイルと機械的なバネの働きを兼ねており、アンテナ
部の回転はクリップ兼用逆F型アンテナ46に開けられ
たホック46aから僅かに飛び出してホックされている
部分を押して当該ホック46aを外すことにより行うこ
とができる。
【0033】図7を参照して本発明の第5の実施例を説
明する。図7は逆L型アンテナを用いたペン型携帯電話
機の待ち受け時の状態を示す平面図である。
【0034】図7において、蝶番1Cは当該携帯電話機
を二つ折り状態にして折り畳む際の開閉機構である。ま
た、クリップ兼用逆L型アンテナ76は、携帯電話機の
一側面に取り付けられている。従って、このままの状
態、またはクリップ部が外界に露出する向きでYシャ
ツ、背広等のポケットに挟んだ状態で着呼用アンテナと
して機能する。勿論、図5の状態でも通話は可能である
が、通話中に通話者の手の影響等で受信性能が劣化した
場合は、図6に示した逆F型アンテナの場合と同様、ア
ンテナを回転支軸76cを中心にして回転し、通話者の
手等の影響を避けることにより、受信性能の劣化を回避
することができる。
【0035】図8を参照して本発明の第6の実施例を説
明する。図8は、マイクロストリップアンテナを用いた
ペン型携帯電話機の待ち受け時の状態を示す斜視図であ
る。図8において、蝶番1Cは当該携帯電話機を二つ折
り状態にして折り畳む際の開閉機構である。また、クリ
ップ兼用マイクロストリップアンテナ86は、携帯電話
機の一側面に取り付けられているクリップ部と共用され
る。この場合、マイクロストリップアンテナ放射素子部
86bが破線で描かれているのは、放射素子部86bが
クリップに埋め込まれていることを示している。図8は
待ち受け時の状態図であり、このままの状態、またはク
リップ部が外界と接する向きでYシャツ、背広等のポケ
ットに挟んだ状態で着呼用アンテナとして機能する。勿
論、図8の状態でも通話は可能であるが、通話中に通話
者の手の影響等で受信性能が劣化した場合は、図6に示
した逆F型アンテナの場合と同様にクリップ兼用マイク
ロストリップアンテナ86を回転支軸を中心にして回転
し、通話者の手等の影響を避けることにより、受信性能
の劣化を回避することができる。
【0036】上述してきたように、本実施例の携帯電話
機によれば、ペン型小形携帯電話機のクリップ部がアン
テナとして機能するため、従来のように特別にアンテナ
を取り付ける必要がなく、小形・軽量化が図れるばかり
か、携帯性においても優れたものとなる。
【0037】図9を参照して本発明の第7の実施例を説
明する。図9は、携帯電話機を折り畳んだ状態でループ
アンテナを構成することが可能な内蔵アンテナを示す斜
視図であり、要部の一部を切り欠いて内部の構成を示し
ている。また、本実施例では、ループアンテナ96をメ
タリックなワイヤで構成した場合を例に説明する。
【0038】図9は携帯電話機を折り畳んだ状態を示し
ており、この場合、図中96A,96Bが折り畳まれた
状態でループアンテナとして機能する。また本実施例で
は、蝶番1C側と反対側に給電点を設けた例を示した
が、実際的には給電点の位置は基板98上に構成される
着呼専用アンテナ後段の物理的な回路構成に依存して任
意に決めることが可能である。また、蝶番1C側の反対
側の図中に示す折り畳み時の接触点は直接直流的に接続
されても良く、容量的に結合されていても良い。また、
ループアンテナ96は図9に示した例以外に、メタリッ
クなリボンで構成しても良いばかりか、非金属の素材に
金属メッキ等の金属処理を施した線状もしくはリボン状
の材料を用いて構成しても良い。
【0039】次に本実施例の作用を説明する。この様な
携帯電話機が実際に携帯される状況を想定すると、多く
の場合、携帯電話機は人体に密着された状態で携帯され
ることになる。従って、内蔵タイプのアンテナを用いた
携帯電話機においては、当然アンテナも人体に密着した
状態となる。このような状況下において、より確率の高
い着呼を実現するためには、アンテナとして磁界結合タ
イプのものを使用することが望ましい。一般に人体のよ
うに導電体とみなせるような物体近傍では境界条件によ
り、電界成分は著しく減少するが、磁界成分は3dB近
く増加することが知られている。従って、人体に密着し
て携帯される無線装置のアンテナとしては、ダイポール
アンテナ等の電界結合型のものよりも、ループアンテナ
等の磁界結合型のアンテナが優れていることになる。
【0040】ところで、ループアンテナAntの電気性
能は一般にループが円形または正方形に近い方が望まし
く、かつ利得は図10に示すループの開口面積Fに比例
して増大することが知られている。ここで今、折り畳み
形式の携帯電話機の携帯時の状態を想定すると、図9に
示すようにループアンテナを構成することが最も電気性
能に優れ、かつ高利得な内蔵アンテナの実現につながる
ものと期待される。すなわち、図12に示すようなルー
プアンテナの構成も考えられるが、この場合はループは
電子部品を配列した基板98と平行になるため、ループ
アンテナ本来の性能を引き出すことができず、好ましい
構成とは言えない。一般にループアンテナAntは図1
1に示すように金属導体板Eと平行な向きに配置されな
ければならない。
【0041】上述してきたように、本実施例の携帯電話
機によれば、折り畳み形式の小形携帯電話機において、
折り畳んで携帯している状態においても、高い確率で着
呼可能な内蔵アンテナを提供することが可能となる。
【0042】図13を参照して本発明の第8の実施例を
説明する。図13は、棒状の筐体の表面にスピーカ2と
マイク3、ボタンダイヤル4、表示部5を配設しこの表
面パネルの裏側に配置されるアンテナにマイクロストリ
ップアンテナ136A、136Bを用いた例である。同
図において、マイクロストリップアンテナ136A、1
36Bの放射素子はプラスチックのカバー等に埋め込ま
れて配設される。また放射素子の形状については、本例
では矩形タイプのものを示しているが、矩形のみに限る
ものではない。
【0043】次に、本発明の第9の実施例の作用を図1
4乃至図16を参照して説明する。ここで、電話によっ
て会話を行う場合を考えると、電話機のスピーカとマイ
クの間隔はどうしても人間の耳と口までの長さが必要と
なる。標準的人間の場合この長さはおおよそ15cmと言
われている。一方、携帯電話機を手で握って会話を行う
場合、標準的人間の手によって覆われる長さはおおよそ
10cm程度と考えられる。また、その握り方は概ね図1
4に示すマイク側を握って筐体を保持するタイプ、図1
5に示す中間部分に配設されるボタンダイヤル4を握っ
て筐体を保持するタイプ、図16に示すスピーカ側を握
って筐体を保持するタイプに分類できる。
【0044】従って、今一対のアンテナを図13に示す
ごとく、それぞれスピーカとマイクの裏側に配置するこ
とにより、どちらか一方のアンテナは必ず通話者の手の
影響をさけることが可能となる。
【0045】図18を参照して本発明の第10の実施例
を説明する。図18は、図17に示される第8の実施例
と同様にスピーカとマイクの裏側に配置されるアンテナ
にスロットアンテナ36A,36Bを用いた例である。
【0046】この場合、スロットアンテナ36A,36
Bは同図中の破線で示した金属板に開けられたスリット
状の開口を励振することによって実現されている。金属
板を破線で示したのは、図13の場合と同様、この金属
板がプラスチックのカバー等に埋め込まれていることを
意味している。
【0047】また、スピーカとマイクの裏側に配置され
るアンテナにマイクロストリップアンテナとスロットア
ンテナの組み合わせも考えることができる。ただし、こ
の場合は、スピーカの裏側にマイクロストリップアンテ
ナ26を配置し、マイクの裏側にスロットアンテナ36
を配置しても良く、その逆でも良い。更に、アンテナの
組み合わせについては、アンテナが薄型であれば良くこ
の例に示したマイクロストリップアンテナとスロットア
ンテナの組み合わせに限るものではないのは言うまでも
ない。
【0048】また、アンテナを常に外界と接する状態に
して携帯することが可能となり、カバン等に収納した場
合にくらべて、より高い確率で携帯者に着信を知らせる
が可能となる。
【0049】上述してきたように、第8乃至第10の実
施例の携帯電話機によれば、携帯電話機の形状を棒状と
し、その両端に内蔵された一対のアンテナの内で、常に
通話者自身の人体の影響の少ない方のアンテナで送・受
信を行うようにしたことから、従来のものに比べ安定し
た送・受信状態で会話を行うことが可能となる。
【0050】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
携行時の収納状態にあっても、或いは通信状態にあって
も、常に良好な通信状態となるアンテナ環境を保持し得
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるアンテナと受信部
の一部とそれを駆動するための小形電池から成る部分
と、それ以外の本体部分とを分離し、会話時において、
それらを接触型の端子等を介して直接物理的に接続する
タイプを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例であるアンテナと受信部
の一部とそれを駆動するための小形電池から成る部分
と、それ以外の本体部分とを分離し、会話時において、
それらをメタリックケーブルまたは光ケーブル等を介し
て電気的に接続するタイプを示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例であるアンテナと受信部
の一部とそれを駆動するための小形電池から成る部分
と、それ以外の本体部分とを分離し、会話時において、
それらを無線を利用して電気的に接続するタイプを示す
図である。
【図4】本発明の第4の実施例である逆F型アンテナを
用いたペン型携帯電話機の待ち受け時の状態を示す射視
図である。
【図5】本発明の第4の実施例である逆F型アンテナを
用いたペン型携帯電話機の待ち受け時におけるアンテナ
の構成を示す平面図である。
【図6】本発明の第4の実施例である逆F型アンテナを
用いたペン型携帯電話機の通話時の状態を示す射視図で
ある。
【図7】本発明の第5の実施例である逆L型アンテナを
用いたペン型携帯電話機の待ち受け時の状態を示す平面
図である。
【図8】本発明の第6の実施例であるマイクロストリッ
プアンテナを用いたペン型携帯電話機の待ち受け時の状
態を示す斜視図である。
【図9】本発明の第7の実施例である携帯電話機を折り
畳んだ状態でループアンテナを構成することが可能な内
蔵アンテナを示す図である。
【図10】図9に係るループアンテナのアンテナ開口の
定義を示す図である。
【図11】図9に係る導体板近傍に置かれたループアン
テナの適性な向きを説明するための図である。
【図12】図9に関して本発明で得られる効果を期待す
ることの出来ない内蔵型ループアンテナの一例を示す図
である。
【図13】本発明の第8の実施例である携帯電話機の一
対の内蔵アンテナの取り付け位置を示す図である。
【図14】本発明の第9の実施例である携帯電話機の第
1の握り方を示す図である。
【図15】図13に示す携帯電話機の第2の握り方を示
す図である。
【図16】図13に示す携帯電話機の第3の握り方を示
す図である。
【図17】図13に示す携帯電話機に用いられる一対の
マイクロストリップアンテナの配置を示す図である。
【図18】本発明の第10の実施例である一対のスロッ
トアンテナを用いた小形携帯電話機を示す図である。
【図19】従来のワンピース型の携帯電話機を示す図で
ある。
【図20】従来の二つ折りタイプの携帯電話機を示す図
である。
【図21】従来の板状逆F型アンテナを用いた携帯電話
機を示す図である。
【図22】従来のアンテナ切り替えダイバーシチ用に2
種類のアンテナを備えた携帯電話機を示す図である。
【符号の説明】
1A 着呼受信部 1B 本体 1C 蝶番 2 スピーカ 3 マイク 4 ボタンダイヤル 5 表示部 6 アンテナ 7A メス側接続端子 7B オス側接続端子 26 マイクロストリップアンテナ 36 スロットアンテナ 27 接続ケーブル 27A メス側接続端子 27B オス側接続端子 46 クリップ兼用逆F型アンテナ 46a ホック 46b コイルスプリング 46c 回転支軸 76 クリップ兼用逆L型アンテナ 76c 回転支軸 86 クリップ兼用マイクロストリップアンテナ 86b マイクロストリップアンテナ用放射素子部 91A スピーカ側本体 91B マイク側本体 96A スピーカ側ループアンテナ 96B マイク側ループアンテナ 96i インタフェース 98 基板 136A 第1のアンテナ 136B 第2のアンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−43835(JP,A) 特開 昭63−267030(JP,A) 実開 平2−30645(JP,U) 実開 平4−85836(JP,U) 実開 昭60−142988(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/38 H04M 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線電話機を収納する筐体と、前記 無線電話機のアンテナとして機能するとともに前記
    筐体を支持する断面略L字形状のクリップと 該クリップの端部を前記筐体の側面に対して平行な平面
    内において回転可能に接続する回転機構部と を有するこ
    とを特徴とする携帯電話機。
  2. 【請求項2】 第1の筐体と第2の筐体とを対向させた
    状態に折り畳み得る構成の携帯電話機において、 第2の筐体に内蔵される第1のアンテナと、 第2の筐体に内蔵される第2のアンテナと を有し、第1の筐体と第2の筐体とを折り畳んだときに
    前記第1のアンテナと第2のアンテナとが接続されルー
    プアンテナを形成することを特徴とする携帯電話機。
  3. 【請求項3】 前面に電話機のスピーカ及びマイクが設
    けられた筐体と、 この 筐体内において前記スピーカの裏面に設けられる第
    1の内蔵アンテナと、 当該筐体内において前記マイクの裏面に設けられる第2
    内蔵アンテナと、 この第1の内蔵アンテナと第2の内蔵アンテナからの入
    力を比較して、通話者の当該筐体を保持する手の位置に
    応じて変化する入力状態に応じて当該2つの内蔵アンテ
    ナの内の1つを選択する選択手段とを有することを特徴
    とする携帯電話機。
JP03165929A 1991-07-05 1991-07-05 携帯電話機 Expired - Fee Related JP3076409B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03165929A JP3076409B2 (ja) 1991-07-05 1991-07-05 携帯電話機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03165929A JP3076409B2 (ja) 1991-07-05 1991-07-05 携帯電話機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0514230A JPH0514230A (ja) 1993-01-22
JP3076409B2 true JP3076409B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=15821696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03165929A Expired - Fee Related JP3076409B2 (ja) 1991-07-05 1991-07-05 携帯電話機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3076409B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3398675B2 (ja) * 1996-06-12 2003-04-21 日本電気株式会社 携帯電話機及びそれを用いる通知制御方法
JP4649183B2 (ja) * 2004-11-30 2011-03-09 株式会社東芝 無線通信端末
JP6988578B2 (ja) * 2018-03-02 2022-01-05 株式会社Jvcケンウッド 電子機器保持具および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0514230A (ja) 1993-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7158083B2 (en) Communication terminal
EP1746682B1 (en) Mobile telephone
EP1551154B1 (en) Communication terminal
US7283098B2 (en) Antenna apparatus for portable terminal
KR100703317B1 (ko) 휴대 단말기의 안테나 장치
JP2003338769A (ja) 携帯無線端末装置
JP2002335180A (ja) 携帯電話機
JPWO2006112160A1 (ja) 折畳式携帯無線機
CN1479408B (zh) 便携式无线电通信装置
JP2003069441A (ja) 折り畳み型携帯無線機
US7225004B2 (en) Mobile communication terminal
JP3891831B2 (ja) 携帯無線機
JP3076409B2 (ja) 携帯電話機
CA2523069C (en) Extended antenna support for a wireless communications device
JP2000261532A (ja) 移動携帯端末
JPH11312998A (ja) 携帯無線機
JPH08265026A (ja) 携帯無線機
JP2002171112A (ja) 携帯電話機
JP3662978B2 (ja) マルチポジション・アンテナのための方法および装置
JPH06112880A (ja) 携帯無線機
JP2006050136A (ja) 携帯電話機
JP3441271B2 (ja) 無線機
JP2821638B2 (ja) 携帯無線機
JPH06112857A (ja) 携帯無線機のアンテナ装置
JPH06268547A (ja) 携帯無線機用アンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees