JP3076105B2 - ボールベアリング型ターボチャージャロータ - Google Patents

ボールベアリング型ターボチャージャロータ

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JP3076105B2
JP3076105B2 JP03236925A JP23692591A JP3076105B2 JP 3076105 B2 JP3076105 B2 JP 3076105B2 JP 03236925 A JP03236925 A JP 03236925A JP 23692591 A JP23692591 A JP 23692591A JP 3076105 B2 JP3076105 B2 JP 3076105B2
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rotor
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博之 河瀬
丈行 水野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービンロータと少な
くともジャーナル軸を有する金属軸とを結合し、該ジャ
ーナル部とボールベアリング内輪を締まりばめする構造
のボールベアリング型ターボチャージャロータに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミック製または金属製のター
ビンロータとジャーナル軸を有する金属軸とを結合した
構造のターボチャージャロータが、エンジンの過給器と
して使用されている。そのうち、ジャーナル軸の2ヶ所
をボールベアリングで支持するボールベアリング型ター
ボチャージャロータにおいては、ボールベアリングをな
すインナーレースすなわち内輪をジャーナル軸に組み付
けた状態でターボチャージャロータの回転時のバランス
修正を行っていた。すなわち、従来のバランス修正は、
図6に示すように、ターボチャージャロータ31のジャ
ーナル軸32にボールベアリングの内輪33およびスペ
ーサ34を圧入し、このターボチャージャロータ31を
図中a点およびb点で支持した状態で回転させ、バラン
スを測定した後、図中I、II面部を一部研削してバラン
スの修正を行っていた。ターボチャージャでは高回転で
回転するため高いバランス精度を必要とし、転動面の真
円度やうねりが大きくなるとロータのバランス変動を発
生し、その結果振動や騒音の原因となるため、ボールベ
アリングの製作においては転動面の加工を特に高精度に
仕上げていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高精度
に転動面を仕上げたボールベアリングを使用したターボ
チャージャであっても音や振動の発生するものがしばし
ばあった。ここで、音や振動の発生の原因を検討したと
ころ、内輪をジャーナル軸に組み付けたターボチャージ
ャロータは、内輪がジャーナル部に締まりばめされてい
るため、内輪内径部やジャーナル軸表面の真円度、うね
りが悪いと内輪の転動面に転写され、転動面の形状に影
響し、その結果、音や振動が発生することがわかった。
そのため、内輪内径部およびジャーナル軸の加工にあた
って、厳しい加工精度が必要とされ、加工コスト及び時
間が多大になってしまう問題があった。
【0004】本発明の目的は上述した課題を解消し、内
輪内径部およびジャーナル軸を高精度の加工をしなくと
も内輪への転写がないボールベアリング型ターボチャー
ジャロータを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のボールベアリン
グ型ターボチャージャロータは、タービンロータとジャ
ーナル軸を有する金属軸とを結合し、該ジャーナル軸の
ジャーナル部にボールベアリング内輪を締まりばめする
構造のボールベアリング型ターボチャージャロータにお
いて、少なくとも一ヶ所の内輪のボール転動面に対応す
る位置の内輪内径部とジャーナル部との間にスキマを設
けるとともに、軸方向のスキマ部の長さをLとし内輪の
幅をL0 としたとき、L/L0 を0.1以上とすること
を特徴とするものである。
【0006】
【作用】上述した構成において、ボール転動面に対応す
る位置の内輪内径部とジャーナル部とが接触する部分の
少なくとも1カ所をスキマばめとし、転動面に対応する
位置以外を締まりばめにすることにより、ジャーナル軸
の表面や内輪内径部の真円度、うねり等が転動面に転写
されることがなくなり、高信頼性を有するターボチャー
ジャロータを得ることができる。
【0007】
【実施例】図1は本発明のボールベアリング型ターボチ
ャージャロータの一例の構成を示す図である。図1に示
す例において、1はセラミック好ましくは窒化珪素製ま
たは金属製のタービンロータ、3は金属製のコンプレッ
サーロータ、3aは金属コンプレッサーロータ3を固定
するナット、2はタービンロータ1とコンプレッサーロ
ータ3とを接続する金属軸、4はジャーナル軸、4a、
4bはそれぞれタービン側およびコンプレッサー側のジ
ャーナル部、5、7はそれぞれタービン側およびコンプ
レッサー側の軸受け内輪、6は軸受け内輪5、7間に設
けたスペーサである。
【0008】上述したタービン側の軸受け内輪5、スペ
ーサ6、コンプレッサー側の軸受け内輪7は、スラスト
スペーサ8を介してタービンロータ1とコンプレッサー
ロータ3との間に、ナット3aの締結力により固定して
ターボチャージャロータを構成している。本実施例で
は、図1に示すように、タービン側の軸受け内輪5の転
動面Tに対応する部分のみにスキマ9を設け、ボール転
動面T直下の内輪5の内径部とジャーナル部4aとが接
触する部分をスキマばめとし、転動面Tに対応する位置
以外を締まりばめとした部分スキマ部を構成している。
【0009】図2(a)〜(e)はそれぞれ本発明の部
分スキマ部の他の例の構成を示す図である。図1に示し
た構造と同じ構造を示す図2(a)にあるように転動面T
直下の内輪5の内径部にスキマ9を設け、スキマ9の両
端を締まりばめとした例のほか、図2(b)や図2
(c)に示すように内輪5の内径部に片側が端部まで通
じるスキマ9を設け、スキマ9の一端のみを締まりばめ
とした例や、図2(d)や図2(e)に示すように転動
面T直下のジャーナル部4a(4b)にスキマ9を設
け、その両端または一端を締まりばめにした例など種々
の構造をとることができる。
【0010】実施例1 図3に示す構造で、翼外径52mmのタービンロータを
使用し、直径8mmのジャーナル軸のタービンロータ側
のみに内径部スキマ量δ、スキマ長さL、転動面におけ
るボールの接触位置からタービン側のスキマ長さL1
以下の表1のように変化させ、図4に示すように長さL
0 =7mmの内輪により締まりばめ部を構成した本発明
例のターボチャージャロータとスキマを全く設けなかっ
た比較例のターボチャージャロータとを準備した。準備
したターボチャージャロータに対し、それぞれバランス
修正を行った。バランス修正は内輪転動面Aとジャーナ
ル軸Bとを支持してロータを回転させ、アンバランス量
を測定し、I、II面を修正することにより行った。結果
を表1に示す。
【0011】なお、ターボチャージャロータのバランス
は、一般に100g・μm を越えると使用状態において
振動大、騒音大となるため、100g・μm 以下とする
必要がある。また、スキマ量δは、すでに組立済みの製
品においてジャーナル軸から内輪を引き抜き後、内輪内
径とジャーナル軸外径をホールテスター、マイクロメー
タ等で測定して求めた。
【0012】
【0013】表1の結果から、従来品はジャーナル部の
真円度と内輪内径部の真円度が1μm 以下では問題なか
ったものの、1μm を越すとバランス値が不安定とな
り、バランス値は100g・μm を越える。この理由
は、ジャーナル軸の真円度形状が内輪駆動面へ転写さ
れ、バランス修正時にバランス値が安定しないためであ
る。しかしながら、本願発明例では、ジャーナル軸の真
円度および内輪内径部の真円度が5μm 程度となって
も、100g・μm 以下のターボチャージャロータを得
ることができる。
【0014】本願発明においては、圧入締め代が14μ
m を越えると圧入歪が大きくなるために若干バランス値
が変動する。この原因は、転動面直下の内径部にスキマ
を設けていても、非転動面直下の内径部の圧入歪が大き
くなり、転動面形状に影響を与えるためと考えられる。
よって、圧入締め代は14μm 以下にすることが好まし
い。また、スキマ部の長さLと内輪の幅L0 の比が0.
1より小さくなると、バランスが若干変動する。この原
因は、Lが小さすぎて両サイドの圧入歪が転動面へ影響
したためで、L/L0 は0.1以上が好ましい。さらに
また、転動面におけるボールの接触位置からタービン側
のスキマ長さL1 と接触位置からコンプレッサー側のス
キマ長さL2 は、それぞれ0.35mm以上が好まし
い。L1 及びL2 が0.35mmより小さくなると、タ
ービン側サイドの圧入歪が転動面へ影響するため0.3
5mm以上が好ましい。また、L,L1, L2 の寸法
は、内輪側にスキマを設けた場合に種々変更して行った
が、ジャーナル軸にスキマを用いた場合にも同様に適用
される。
【0015】さらに、スキマ部のスキマ量δは、小さく
なりすぎるとジャーナル軸と内輪の真円度によって接触
する恐れがあり、2μm 以上が好ましい。また、スキマ
量δが大きすぎると内輪の肉厚が過小となるため、50
0μm 以下が望ましい。
【0016】実施例2 図5(a)に示す構造のターボチャージャロータにおい
て、タービンロータ側の軸受内輪5を圧入締代2μm デ
圧入し、スペーサ6を圧入後ロータのバランス修正を行
い、その後コンプレッサー側の軸受内輪7を圧入締代3
μm で圧入した。本実施例では、コンプレッサーロータ
3側およびタービンロータ1側の端部が図5(b)に示
すように開放状態のスキマばめで、ターボチャージャに
組付けた状態でアンバランスを修正した本発明のセラミ
ックターボチャージャロータをエンジンに組み込み、9
00℃において13万回転で20分、8万回転で10分
を1サイクルとし900サイクル繰り返して回転試験を
実施したところ、何等異常は認められなかった。また、
回転試験中、ターボチャージャセンターハウジングのオ
イル出口に振動検出器を取り付け振動の検出を実施した
ところ、ターボチャージャロータの回転と同期して発生
する振動も変化もなく安定していた。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ボール転動面に対応する位置の内輪内径部と
ジャーナル部とをスキマばめとし、転動面直下以外の位
置を締まりばめにすることにより、ジャーナル軸の表面
や内輪内径部の真円度、うねり等が転動面に転写される
ことなく、高信頼性を有するターボチャージャロータを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボールベアリング型ターボチャージャ
ロータの一例の構成を示す図である。
【図2】本発明のボールベアリング型ターボチャージャ
ロータの締まりばめ部の一例の構成を示す部分断面図で
ある。
【図3】本発明のボールベアリング型ターボチャージャ
ロータの他の例の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例における締まりばめ部の各部の
位置を示す図である。
【図5】本発明のボールベアリング型ターボチャージャ
ロータのさらに他の例の構成を示す図である。
【図6】従来のボールベアリング型ターボチャージャロ
ータの一例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 タービンロータ 2 金属軸 3 コンプレッサーロータ 4 ジャーナル軸 4a、4b ジャーナル部 5、7 軸受け内輪 6 スペーサ 8 スラストスペーサ 9 スキマ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンロータとジャーナル軸を有する金
    属軸とを結合し、該ジャーナル軸のジャーナル部にボー
    ルベアリング内輪を締まりばめする構造のボールベアリ
    ング型ターボチャージャロータにおいて、少なくとも一
    ヶ所の内輪のボール転動面に対応する位置の内輪内径部
    とジャーナル部との間にスキマを設けるとともに、軸方
    向のスキマ部の長さをLとし内輪の幅をL0 としたと
    き、L/L0を0.1以上とすることを特徴とするボー
    ルベアリング型ターボチャージャロータ。
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