JP3075825U - 琴 - Google Patents

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JP3075825U
JP3075825U JP2000006063U JP2000006063U JP3075825U JP 3075825 U JP3075825 U JP 3075825U JP 2000006063 U JP2000006063 U JP 2000006063U JP 2000006063 U JP2000006063 U JP 2000006063U JP 3075825 U JP3075825 U JP 3075825U
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koto
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JP2000006063U
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恒男 ▲高▼林
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株式会社コムニクス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】演奏時に弦を弾く右手で弦を弾きながら左手で
調律機構を操作でき、調律作業が容易である構造の琴
(筝)を提供する。 【解決手段】琴1は、甲羅状の龍甲2、ほぼ平らな裏板
3、および側板が組み合わさってできた横長の木製本体
1aの上に、複数の糸(弦)4を張った構造を有する。
糸4は、龍頭1c側で龍角6を介して固定機構7により
支持されており、龍尾1b側で雲角8を介して調律機構
9により支持されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は琴(筝)に関するものであり、さらに詳しくは琴の糸(弦)の調律に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
琴(筝)は、甲羅状の龍甲とほぼ平らな裏板とが組み合わさってできた横長の 木製本体上に、たとえば、13本、17本などの糸(弦)を張った構造を有する 弦楽器である。琴の糸は、琴の龍尾側(演奏位置で琴に向かって左側)で固定さ れ、雲角から龍頭側(演奏位置で琴に向かって右側)へと張られ、龍角を経て龍 頭側で固定される。糸はさらに、糸の長さ方向の適当な位置で糸と龍甲との間に 配置される柱(琴柱)によっても支持され、柱と龍頭側の龍角との間の糸の長さ と張力とにより、それぞれの糸は、所定の音程で振動するように調律されている 。
【0003】 演奏者は、右手の親指、人差し指、中指に琴爪と呼ばれる義爪をはめ、糸の柱 より右の部分を弾いて音を出す。日常的な調律は、柱の位置を調整し糸の実質的 に振動する部分を適当な長さに合わせることにより行うが、長時間使用し糸の張 力が大幅にゆるんできたときは、調律機構により糸の張力を調整して行う。 調律機構の先行技術の一例は、登録実用新案公報第3010746号に開示さ れている。この開示の技術によれば、糸は龍頭側で龍角、ガイド角のガイド溝を 経て、回動可能に立設された糸締め軸に巻き取られており、龍舌面に配置され、 伝達機構を介して糸締め軸に回転力が伝わるように設けられた回転用操作摘みを 操作することにより調律が行われる。このように、従来の琴においては、調律機 構は龍頭側に設けられていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このような琴において、調律機構による調律は、左手で糸を弾きな がら右手で回転用操作摘みなどの操作部を操作せねばならなかった。すなわち、 調律の操作を行う際に、演奏時に糸を弾く右手で糸を弾くことができず、琴爪を 左手に移すなどのことを行わねばならないため、調律作業がしにくかった。 そこで本考案の目的は、演奏時に糸を弾く右手で糸を弾きながら左手で調律機 構を操作でき、調律作業が容易な琴を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および考案の効果】
上記の目的を達成するための請求項1に記載の考案は、一端が龍頭、他端が龍 尾と称される本体と、この本体の上に龍頭から龍尾へのびるように張られた複数 の糸とを備える琴において、龍尾側に前記複数の糸の張力を調整するための調律 機構が設けられていることを特徴とする琴である。 本考案によれば、演奏者が演奏位置で琴に向かい合ったとき、調律機構は琴の 左側に備えられており、糸の張力を調整するための操作部も琴の左側に位置する 。したがって、このような琴は演奏時に糸を弾く右手で糸を弾きながら左手で調 律機構を操作できるので、調律作業が容易である。
【0006】 請求項2に記載の考案は、前記調律機構は、前記複数の糸の張力を調整するた めに前記複数の糸を個別に巻き取る巻き取り部と、この巻き取り部を回転させる ために操作する操作部とを有し、この操作部が、龍尾から中央に向かって所定長 さ入った位置の前記本体の前面(磯)に設けられていることを特徴とする請求項 1に記載の琴である。 この考案によれば、調律のために操作する操作部が、龍尾から中央に向かって 所定長さ入った位置の磯に設けられているので、琴が長尺(たとえば1.8m) であった場合でも、調律操作を行う者は、右手で糸を弾きながら同時に左手で操 作部を操作し調律作業を行うことができる。
【0007】
【考案の実施の形態】
本考案の好ましい実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。図1は 、本考案の第1の実施形態に係る琴1の全体を示す図解的な縦断面図である。図 1では、演奏位置で琴1に向かい合ったところを示しており、簡単のため糸(弦 )は1本のみ描いている。 琴1は、甲羅状の龍甲2、ほぼ平らな裏板3、および側板が組み合わさってで きた横長の木製本体1aの上に、複数の糸(弦)4を張った構造を有する。本体 1aは、演奏位置で琴1に向かって左端部近傍が龍尾1bと称され、同様に右端 部近傍が龍頭1cと称される。糸4は本体1aの長手方向に沿って複数、たとえ ば、13本、17本などが配されている。龍頭1c側にはブリッジ状の龍角6が 設けられており、糸4の一方端は龍角6を介して固定機構7により支持されてい る。龍尾1b側にはブリッジ状の雲角8が設けられており、糸4の他方端は雲角 8を介して調律機構9により支持されている。また、糸4は龍角6と雲角8との 間の適当な位置で、糸4と龍甲2との間に配置された柱(琴柱)5によっても支 持されている。それぞれの糸4は、柱4と龍角6との間の糸4の長さと張力とに より、所定の音程で振動するように調整されている。
【0008】 演奏者は、右手の親指、人差し指、および中指に琴爪と呼ばれる義爪をはめ、 糸4の柱5より龍頭1c側の部分を弾いて音を出す。 図2は、図1に示す琴1の龍頭1c側の部分、すなわち固定機構7周辺を拡大 して示す図解的な縦断面図である。 固定機構7は、龍角6右側近傍で龍甲2に設けられた弦孔11、および糸4の 龍頭1c側端部に結ばれたタマ10より構成される。タマ10は、龍甲2の裏側 で弦孔11に係止することで糸4を固定している。弦孔11に糸4を通す作業等 は、裏板3に設けられた裏穴12より行うことができる。
【0009】 図3(a)は、図1に示す琴1の龍尾1b側の部分、すなわち調律機構9周辺 を拡大して示す図解的な縦断面図である。 糸4は、雲角8で支持され、雲角8左側近傍で龍甲2に設けられた弦孔15を 介して龍尾1b内部へと引き込まれている。龍尾1b内部で、糸4の端部は本体 1aの長手方向に平行に配された回転軸18に結ばれ、巻き取られている。すな わち、回転軸18の糸4が巻き取られる部分は巻き取り部18aをなす。巻き取 り部18aへの糸4の固定を確実にするために、巻き取り部18aには穴があけ られており、この穴を通して糸4が結ばれていることが好ましい。
【0010】 回転軸18は、雲角8の下方で龍甲2から裏板3にわたって配置された支持板 16、および支持板16より龍頭1c側で裏板3に垂直に固定された補助支持板 17に支持されている。回転軸18は、支持板16および補助支持板17を貫通 して、一定の摩擦力を持って回転可能に保持されている。回転軸18は、支持板 16の両側に係止部19a,19bを備え、左右方向の移動を規制されている。 糸4を回転軸18の巻き取り部18aに結ぶ作業等は、裏板3に設けられた裏 穴20より行うことができる。
【0011】 図3(b)は、図3(a)の回転軸18の龍頭1c側端部近傍を矢印Aの方向 から見た図解的な平面図である。図3(b)で矢印Bで示される方向が琴1の正 面である。 回転軸18と直交する向きに調整用回転軸21が設けられている。調整用回転 軸21は、裏板3に垂直に固定された補助支持板22を貫通して回転可能に保持 されている。調整用回転軸21は、補助支持板22の両側に係止部25a,25 bを備え、前後方向の移動を規制されている。
【0012】 回転軸18の龍頭1c側端部にはかさ歯車23が設けられており、調整用回転 軸21の奥側の端部にはかさ歯車24が設けられている。かさ歯車23とかさ歯 車24とは歯合している。調整用回転軸21の手前側の端部には、平行に相対向 する2つの平坦面が設けられており、本体1a前面を構成する板である磯26に 設けられた調整用穴27の中までのびている。付属のハンドル30には、調整用 回転軸21の手前側端部に設けられた2つの平坦面に嵌合するような穴が設けら れている。
【0013】 ハンドル30を調整用穴27から差し込み、ハンドル30の穴を調整用回転軸 21の手前側の端部に嵌合させ、ハンドル30を回すことで調整用回転軸21を 回転させることができる。調整用回転軸21の回転は、かさ歯車24,23を介 して回転軸18に伝達され、回転軸18の巻き取り部18aのまわりの糸4の巻 き取り量が変化する。すなわち、調整用回転軸21は、回転軸18(巻き取り部 18a)を回転させるために操作する操作部をなす。したがって、ハンドル30 で調整用回転軸21の回転を調整することにより、糸4の張力を調整することが できる。支持板16や補助支持板17と回転軸18との間の摩擦力により、短時 間の間では糸4の張力は実用上一定に保たれる。また、かさ歯車23とかさ歯車 24とのギア比を適当なものとすることにより、張力の微調整が可能となる。
【0014】 琴1のこのような構造により、演奏に使う右手で糸4を弾き、左手で調律機構 9を操作することができる。したがって、調律を容易に行うことができる。本実 施形態では、調律作業中に操作する部分(調整用回転軸21)が、琴1の龍尾1 bから中央に向かって所定長さ入った位置の磯26に設けられているので、琴1 が長尺(たとえば1.8m)であった場合でも、調律操作を行う者は、琴1の正 面(演奏位置)に座ったまま、右手で糸4を弾き、同時に左手で調整用回転軸2 1を回すことができる。
【0015】 調整用穴27は、ハンドル30が通ればよく、目立たない程度に小さなものと することができる。また、調律作業時以外は、調整用穴27にキャップなどをし て塞いでおくことが可能である。これにより、音色や外観を従来の琴と同様なも のとすることができる。 図4は、本考案の第2の実施形態に係る琴の龍尾1b側の部分である調率機構 周辺を示す図解的な縦断面図である。図4では、上述の図3(a)に記された各 部に対応する部分には、同一の参照番号を付して示す。
【0016】 糸4は、雲角8で支持され、雲角8近傍左側で龍甲2に設けられた弦孔15を 介して龍尾1b内部へと引き込まれている。龍尾1b内部で、糸4の端部は本体 1aの長手方向に平行に配された回転軸18に結ばれ、巻き取られている。すな わち、回転軸18の糸4が巻き取られる部分は巻き取り部18aをなす。回転軸 18は、雲角8の下方で龍甲2から裏板3にわたって配置された支持板16、お よび支持板16より龍頭側で裏板3に垂直に固定された補助支持板17に支持さ れている。回転軸18は、支持板16および補助支持板17を貫通して、一定の 摩擦力を持って回転可能に保持されている。回転軸18は、支持板16の両側に 係止部19a,19bを備え、左右方向の移動を規制されている。
【0017】 回転軸18の龍尾1c側端部には、平行に相対向する2つの平坦面が設けられ ている。本体1aの龍尾1b側端部は開放されており、回転軸18の龍尾1b側 端部は、この開放部に配置されている。付属のハンドル30には、回転軸18の 龍尾1b側端部に設けられた2つの平坦面に嵌合するような穴が設けられている 。 本体1aの龍尾1b側端部より、ハンドル30の穴を回転軸18の龍尾1b側 端部に嵌合させ、ハンドル30を回すことで回転軸18を回転させることができ る。回転軸18の回転により、回転軸18の巻き取り部18aのまわりの糸4の 巻き取り量が変化する。したがって、ハンドル30で回転軸18の回転を調整す ることにより、糸4の張力を調整することができる。すなわち、回転軸18の龍 尾1b側端部は巻き取り部18aを回転させるために操作する操作部をなす。支 持板16や補助支持板17と回転軸18との間の摩擦力により、短時間の間では 糸4の張力は実用上一定に保たれる。また、回転軸18の巻き取り部18aに糸 4を結ぶ作業も龍尾1b側端部の開放部から行うことができる。
【0018】 本実施形態の琴の龍頭1c側は、図2と同様である。 琴の長さが両手の幅内である場合は、このような構造により、演奏に使う右手 で糸4を弾きながら、左手で回転軸18の回転を操作して調律を行うことができ る。本実施形態の琴は、比較的単純な構造でありながら容易に調律を行うことが できる。 なお、本考案は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本考案の範囲で 種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態に係る琴の全体を示
す図解的な縦断面図である。
【図2】図1の琴の固定機構周辺を拡大した図解的な縦
断面図である。
【図3】(a)は図1の琴の調律機構周辺を拡大した図
解的な縦断面図である。(b)は図3の調律機構の回転
軸龍頭側端部近傍を見下ろす図解的な平面図である。
【図4】本考案の第2の実施形態に係る琴の調律機構周
辺を示す図解的な縦断面図である。
【符号の説明】
1 琴 1a 本体 1b 龍尾 1c 龍頭 2 龍甲 3 裏板 4 糸(弦) 7 固定機構 9 調律機構 10 タマ 11,15 弦孔 16 支持板 17 補助支持板 18 回転軸 18a 巻き取り部 21 調整用回転軸 26 磯

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が龍頭、他端が龍尾と称される本体
    と、この本体の上に龍頭から龍尾へのびるように張られ
    た複数の糸とを備える琴において、 龍尾側に前記複数の糸の張力を調整するための調律機構
    が設けられていることを特徴とする琴。
  2. 【請求項2】前記調律機構は、前記複数の糸の張力を調
    整するために前記複数の糸を個別に巻き取る巻き取り部
    と、この巻き取り部を回転させるために操作する操作部
    とを有し、 この操作部が、龍尾から中央に向かって所定長さ入った
    位置の前記本体の前面(磯)に設けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の琴。
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