JP3075816U - アナログ表示式腕時計の表示板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 文字板部分などにおいて反射光を利用した効
果的な表示が行えるようにしたアナログ表示式腕時計の
表示板を提供する。 【解決手段】 表面板２へ入射する外部光を、光通過用
孔５の部分ではホログラムリフレクター１の表面まで入
射させ、光反射部分６の部分では光反射部分６の表面で
反射させる。入射光は光通過用孔５の部分ではホログラ
ムリフレクター１のホログラム効果により一方向へ反射
されるため、光反射部分６の部分に比べて強い反射光が
生じる。したがって、表面板２全体として光通過用孔５
の部分が他部位に比べて強く輝く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、アナログ表示式腕時計の長針，短針などが設置される表面側に設け られて、時刻数字，各種マークなどを表示する文字板に適用される表示板に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

腕時計は、時刻を知るための道具であるが、外部に露呈する部分におけるデザ イン展開を図ることによって、一種の装飾品としての機能を持たせることができ 、実際、宝飾品としての価値の方が高い腕時計もある。

【０００３】 現在では、ユーザの多様な要望に対応するため多種多様なデザインの腕時計が 市販されている。その中で、腕時計の時刻表示面である文字板も、そのスペース の広さからデザイン展開を図る上では重要な部分である。実際、ファッションに 敏感な若者向けに、奇抜な色彩，デザインの文字板を備えた腕時計も市販されて いる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように、従来の腕時計では時計外装体のみならず、文字板における外 装的色彩あるいはデザインにも工夫が凝らされている。

【０００５】 そして近年、文字板における外装的色彩あるいはデザインのみならず、文字板 自体の構造、あるいは文字板の材質，素材などを適宜選択することにより、効果 的な表示が行われるようにする工夫もなされている。

【０００６】 そこで、本考案は、前記従来の課題を解決し、文字板部分などにおいて反射光 を利用した効果的な表示が行えるようにしたアナログ表示式腕時計の表示板を提 供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、請求項１記載の考案は、ホログラム反射板に、この ホログラム反射板の表面まで光が入射しかつ外部へ反射可能にする光通過部およ び非光通過部を形成した表面板を接合し、前記光通過部を文字，数字，文様，模 様などの任意の形状に形成して表示部分としたことを特徴とし、この構成によっ て、光通過部に入射する光をホログラム反射板のホログラム効果により一方向へ 反射させることによって、ホログラムリフレクターによる文字，数字，文様，模 様などの表示部分が他の部位に比べて強く輝くようになり、きわめて表示効果に 優れたものになる。

【０００８】 請求項２記載の考案は、ホログラム反射板に、このホログラム反射板の表面ま で光が入射しかつ外部へ反射可能にする光通過用孔および非光通過部を形成した 表面板を接合し、前記光通過用孔を文字，数字，文様，模様などの任意の形状に 形成して表示部分としたことを特徴とし、この構成によって、光通過用孔に入射 する光をホログラム反射板のホログラム効果により一方向へ反射させることによ って、ホログラム反射板による文字，数字，文様，模様などの表示部分が他の部 位に比べて強く輝くようになり、簡単な構成で、きわめて表示効果に優れたもの になる。

【０００９】 請求項３記載の考案は、ホログラム反射板に、このホログラム反射板の表面ま で光が入射しかつ外部へ反射可能にする光通過透明部および非光通過部を形成し た表面板を接合し、前記光通過透明部を文字，数字，文様，模様などの任意の形 状に形成して表示部分としたことを特徴とし、この構成によって、光通過透明部 に入射する光をホログラム反射板のホログラム効果により一方向へ反射させるこ とによって、ホログラム反射板による文字，数字，文様，模様などの表示部分が 他の部位に比べて強く輝くようになり、表面板に光通過透明部と非光通過部とを 印刷などによって容易に形成することが可能な構成で、きわめて表示効果に優れ たものになる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。

【００１１】 図１は本考案の実施形態を説明するためのアナログ表示式腕時計に使用される 文字板の要部を示す側面断面図であり、１はホログラムリフレクター（ホログラ ム製の反射板）、２はホログラムリフレクターの表面側（腕時計における長針， 短針の設置側）に設けられた表面板、３はホログラムリフレクター１の裏面側に 設けられた裏面板であって、ホログラムリフレクター１と表面板２と裏面板３と をそれぞれ接合して接合体４としてユニット化してある。

【００１２】 表面板２には、ホログラムリフレクター１の表面まで光が入射しかつ外部へ反 射することを可能にした光通過部である光通過用孔５と、ホログラムリフレクタ ー１の表面に光を入射させない非光通過部である光反射部分６とからなり、かつ 光通過用孔５を文字，数字，文様，模様などの任意の形状に形成して表示部分と する。

【００１３】 図２は接合体の正面図であり、本例では円盤状の表面板２における周囲に時刻 表示（３，６，９，１２）用の数表示部７と、中央上部にマーク（Ｗａｔｃｈ） 表示用の文字表示部８とが光通過用孔５として形成されている。

【００１４】 このため、表面板２へ入射する外部光は、光通過用孔５の部分ではホログラム リフレクター１の表面まで入射するが、光反射部分６の部分では光反射部分６の 表面で反射されることになり、光通過用孔５の部分では入射光がホログラムリフ レクター１のホログラム効果により一方向へ反射されることになるため、光反射 部分６の部分に比べて強い反射光が生じる。したがって、表面板２全体として光 通過用孔５の部分が、他部位に比べて強く輝くようになり、きわめて表示効果に 優れたものになる。また、光通過用孔５の形状に工夫を凝らして、特異な模様を 形成すれば装飾効果を高めるようにすることが可能である。

【００１５】 なお、表面板２における光通過部と非光通過部の形成方法としては、前記の例 では金属板，樹脂板などからなる光を反射する材料に通孔を形成して、その部分 を光通過部とし、他の部位を非光通過部としているが、例えば透明樹脂板，透明 ガラス板などの光を透過する材料に、光を透過させない塗料にてマスキング印刷 を行い、非マスキング部分を光通過部とし、マスキング部分を非光通過部とする ことも考えられる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るアナログ表示式腕時計によれば、表示部分 となる光通過部に入射する光をホログラムリフレクターのホログラム効果により 一方向へ反射させることによって、文字，数字，文様，模様などの表示部分が他 の部位に比べて強く輝くようにすることができるため、きわめて表示効果に優れ 、かつ表示部分に多様な模様を採用することにより装飾性にも優れたものにする ことができるなど、実用的な効果が大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態を説明するためのアナログ表
示式腕時計に使用される文字板の要部を示す側面断面図

【図２】本考案の実施形態における接合体の正面図

【符号の説明】

１ ホログラムリフレクター ２ 表面板 ３ 裏面板 ４ 接合体 ５ 光通過用孔 ６ 光反射部分 ７ 数表示部 ８ 文字表示部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホログラム反射板に、このホログラム反
   射板の表面まで光が入射しかつ外部へ反射可能にする光
   通過部および非光通過部を形成した表面板を接合し、前
   記光通過部を文字，数字，文様，模様などの任意の形状
   に形成して表示部分としたことを特徴とするアナログ表
   示式腕時計の表示板。
2. 【請求項２】 ホログラム反射板に、このホログラム反
   射板の表面まで光が入射しかつ外部へ反射可能にする光
   通過用孔および非光通過部を形成した表面板を接合し、
   前記光通過用孔を文字，数字，文様，模様などの任意の
   形状に形成して表示部分としたことを特徴とするアナロ
   グ表示式腕時計の表示板。
3. 【請求項３】 ホログラム反射板に、このホログラム反
   射板の表面まで光が入射しかつ外部へ反射可能にする光
   通過透明部および非光通過部を形成した表面板を接合
   し、前記光通過透明部を文字，数字，文様，模様などの
   任意の形状に形成して表示部分としたことを特徴とする
   アナログ表示式腕時計の表示板。