JP3075193U - ダイヤモンドブレード - Google Patents
ダイヤモンドブレードInfo
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- JP3075193U JP3075193U JP2000005351U JP2000005351U JP3075193U JP 3075193 U JP3075193 U JP 3075193U JP 2000005351 U JP2000005351 U JP 2000005351U JP 2000005351 U JP2000005351 U JP 2000005351U JP 3075193 U JP3075193 U JP 3075193U
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- outer peripheral
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイヤモンドチップの初期のなじみ性を向上
しつつ、切断時に起こる衝撃の発生頻度を減少するよう
にしたダイヤモンドブレードを提供する。 【解決手段】 ダイヤモンドチップ12の外周縁部両面
に、その厚さT方向中央部に所定厚みtを残して1対の
凹所16,16を形成する。凹所16,16によって外
周面の面積を減少して初期のなじみ性が向上するととも
に、中央部の厚みt部分によって外周面を周方向に連続
して、回転方向に衝撃発生原因となる角部が無くなる。
しつつ、切断時に起こる衝撃の発生頻度を減少するよう
にしたダイヤモンドブレードを提供する。 【解決手段】 ダイヤモンドチップ12の外周縁部両面
に、その厚さT方向中央部に所定厚みtを残して1対の
凹所16,16を形成する。凹所16,16によって外
周面の面積を減少して初期のなじみ性が向上するととも
に、中央部の厚みt部分によって外周面を周方向に連続
して、回転方向に衝撃発生原因となる角部が無くなる。
Description
【0001】
本考案は、円盤状ブレードの外周面に複数のダイヤモンドチップが所定隙間を 設けて配置されるようになったダイヤモンドブレードに関する。
【0002】
周知の通りダイヤモンドブレードは、円盤状ブレードの外周面にダイヤモンド チップを設けて構成され、その中心部をカッターの駆動軸に固定して回転するよ うになっている。このように回転することによりダイヤモンドチップで切断対象 物、例えばアスファルトや煉瓦および石材などの硬質物一般を切断できるように なっている。 上記円盤状ブレードは外周縁部に所定間隔をもって複数のスリットが放射状に 形成され、各スリット間に形成される突出片それぞれの外周面に、切削刃となる 上記ダイヤモンドチップが結合される。従って、各ダイヤモンドチップは円盤状 ブレードの周方向に上記スリットの隙間をもって配置された形状となり、この隙 間から切断時に発生する切粉がスムーズに排出されて切れ味の低下が防止される 。
【0003】 ところで、上記ダイヤモンドブレードはその製作工程の最終段階でツーリング ・ドレッシングを行い、初期切れ味の向上が図られる。即ち、切刃となる上記ダ イヤモンドチップは、結合剤に粉末状の工業ダイヤモンドを混入して焼結したも ので、これを上記円盤状ブレードの外周面にロー付けなどにより結合するように なっている。このとき、各ダイヤモンドチップの刃先となる外周が一様な円弧面 として形成された場合は、その外周縁部に存在する肉厚方向両側部が、振動の発 生や水まわりの不足などにより切削抵抗の増大が来されて切れ味の悪化部分とな る。このため、上記ツーリング・ドレッシングによりならしを行うことにより、 実際の切削作業に入った段階で安定的な初期切れ味が確保できるようになってい る。 つまり、切断対象物とのなじみ性を向上するためには、該切断対象物とダイヤ モンドチップとの接触面積を小さくすることにより達成されるが、このようにダ イヤモンドチップの接触面積を小さくしたものとしては、例えば特開平11−9 9478号公報に開示されるようにダイヤモンドチップの外周縁部に凹部を形成 したものがある。
【0004】
しかしながら、上記ダイヤモンドチップの外周縁部に形成された凹部は、当該 周縁部を厚さ方向に切欠くように形成されており、該凹部によって刃先となる外 周が周方向に分断されている。このため、ダイヤモンドチップの外周は回転方向 に対して角部が多くなり、切断対象物を切断する際に、上記角部が切断面に当た ることにより起こる衝撃の発生頻度が増大し、これが振動の発生原因になりうる おそれがあった。
【0005】 そこで、本考案はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、ダイヤモンドチ ップの初期のなじみ性を向上しつつ、切断時に起こる衝撃の発生頻度を減少する ようにしたダイヤモンドブレードを提供することを目的とする。
【0006】
かかる目的を達成するために本考案のダイヤモンドブレードを添付図面の符号 を用いて述べると、円盤状ブレード11の外周面に所定隙間δを設けて複数のダ イヤモンドチップ12が結合されたダイヤモンドブレード10において、上記ダ イヤモンドチップ12それぞれの外周縁部の両面に、その厚さT方向中央部に所 定厚みtを残して1対の凹所16を形成する。 また、本考案のダイヤモンドブレードは、円盤状ブレード11の外周面に所定 隙間δを設けて複数のダイヤモンドチップが結合されたダイヤモンドブレード1 0において、 上記ダイヤモンドチップは、その外周縁部の何れか一側の片面に、凹所16を 形成した第1ダイヤモンドチップ12aと、その外周縁部の何れか他側の片面に 、凹所16aを形成した第2ダイヤモンドチップ12bより成り、これら2つの 異なる形状のダイヤモンドチップ12a,12bを円盤状ブレード11の全周に 亘って交互に配置したことを特徴とするダイヤモンドブレードである。
【0007】
以下、本考案の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1から図5 は本考案のダイヤモンドブレードの第1実施形態を示し、図1は該ダイヤモンド ブレードの正面図、図2は図1中A矢視の拡大図、図3はダイヤモンドチップの 拡大斜視図、図4は図1中B−B線からの拡大断面図、図5はダイヤモンドチッ プの摩耗変化によるなじみ領域を示す断面図である。
【0008】 図1に示すように本実施形態のダイヤモンドブレード10は、円盤状ブレード 11の外周面に所定隙間δを設けて切刃となる複数のダイヤモンドチップ12が 結合されることにより構成される。即ち、円盤状ブレード11は剛性の高い金属 材料で形成され、その外周縁部には一定間隔Lをもって複数のスリット13が形 成されて、隣接されるスリット13間にそれぞれ突出片14が設けられる。そし て、各突出片14の外周面に上記ダイヤモンドチップ12が所定高さhで突出さ れるようにしてロー付けされる。このとき、上記ダイヤモンドチップ12間の所 定隙間δは上記スリット13によって形成される。
【0009】 本実施形態では上記ダイヤモンドブレード10の直径が325mmであるのに 対して、上記各ダイヤモンドチップ12の外周長さは47mmであり、また図2 に示すようにその厚さTは3.3mmに形成される。また、円盤状ブレード11 の中心部には、図外のカッター駆動軸に取り付けるために直径27mm程度の取 付穴15が形成されている。
【0010】 従って、上記ダイヤモンドブレード10は取付穴15を駆動軸に固定して回転 し、ダイヤモンドチップ12の刃先となる外周面を硬質の切断対象物に押し付け ることにより、該ダイヤモンドチップ12に混入された粉末状の工業ダイヤモン ドがその当接面を研削して切断することができる。このとき、ダイヤモンドが破 砕あるいは脱落することにより新しいダイヤモンドが露出して切れ味が維持され る。また、切断時に発生する切粉はダイヤモンドチップ12間の隙間δからスリ ット13を介して外方に放出される。
【0011】 ここで、本実施形態では上記複数のダイヤモンドチップ12全ての外周縁部両 面に、図3,図4に示すようにその厚さT方向中央部に所定厚みtを残して1対 の凹所16,16を形成する。即ち、これら凹所16,16は、各ダイヤモンド チップ12の周方向中央部に所定長さL1および厚さT方向に所定深さdをもっ て形成され、本実施形態では長さL1は23.5mm、深さdは0.8mmとし て形成される。
【0012】 従って、本実施形態のダイヤモンドブレード10にあっては、各ダイヤモンド チップ12の外周縁部に凹所16,16を形成したことにより、刃先となる外周 面の面積を減少することができる。特に、これら凹所16,16が肉厚t方向両 面に形成されたことにより、その形成部分で図5に示す初期当たり領域Aを除去 できることにより、面積が減少されたことと相俟って切断対象物とのなじみ性を 大幅に向上することができる。
【0013】 即ち、図5に示す摩耗変化によるなじみ領域では、摩耗されて行く順にA〜E の領域を設定したもので、Aは初期当たり領域で、振動の発生や水まわりの不足 により切削抵抗が大きくなり、ならしが必要となる。本実施形態では上記凹所1 6,16の形成部分ではこのA領域が除去されることになる。また、Bはなじみ 後の領域で、ブレード11は安定して回転し、ダイヤモンドチップ12による平 均的な切れ味を示す。Cは更に摩耗した領域で、Bと同様の切れ味となる。Dは 径方向および厚さ方向にも摩耗が進行した領域で、切れ味が増すとともに切削抵 抗が激減する。Eの領域は寿命となり、ダイヤモンドブレード10の交換を必要 とする。
【0014】 この場合、実験結果から寿命分担すると、A領域は9.5%、B領域は31. 7%、C領域は30.6%、D領域は28.2%となった。そして、ダイヤモン ド砥石10の評価は切れ味と寿命で行われるが、切れ味はA領域の切削性を基本 として決定される一方、寿命は全体の摩耗によって決定されるため、切れ味と寿 命のバランスに大きな違いが発生されることになる。つまり、A領域の切れ味を 重視すれば寿命は短くなり、全体の寿命を重視すれば切れ味が低下される。この ため、A領域を早く通過させるとともに、B、C、D領域に切れ味、寿命のバラ ンスを取ることが望ましい。
【0015】 従って、本実施形態では凹所16,16が形成された部位が上記A領域に対応 するため、凹所16,16の形成部分でA領域が除去されることにより初期のな じみ性が向上される。
【0016】 また、このように上記凹所16,16によってなじみ性が向上されるにもかか わらず、これら凹所16,16間の厚さT方向中央部には所定の厚みtが確保さ れているため、この厚みt部分を介してダイヤモンドチップ12の外周面は周方 向に連続されることになる。このため、当該外周面には回転方向に角部が形成さ れること無く連続した円弧面となり、切断面との間で発生される衝撃の頻度が低 減して振動発生を抑制することができる。
【0017】 図6〜図10は本考案の第2実施形態を示し、上記実施形態と同一構成部分に は、同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。ここで、図6は該ダイヤ モンドブレードの正面図、図7は図6中C矢視の拡大図、図8は図6中D矢視の 拡大図、図9は図6中E−E線からの拡大断面図、図10は図6中F−F線から の拡大断面図である。
【0018】 即ち、この実施形態のダイヤモンドブレード10aは図6に示すように隣接さ れるダイヤモンドチップ12aと12bが異なる形状として形成され、その1つ は第1ダイヤモンドチップ12aであり、もう1つは第2ダイヤモンドチップ1 2bである。第1ダイヤモンドチップ12aは、図7,図9に示すように外周縁 部の一側の片面にその厚さT方向の他側に所定厚みtを残して凹所16が形成さ れる。
【0019】 また、第2ダイヤモンドチップ12bは図8,図10に示すように外周縁部の 他側の片面に、その厚さT方向の一側に上記第1ダイヤモンドチップ12aと同 寸法の所定厚みtを確保して凹所16aが形成される。該凹所16aは上記第1 ダイヤモンドチップ12aの凹所16と同様に、長さL1は23.5mm程度、 深さdは0.8mm程度に設定される。そして、これら2つの異なる形状の第1 ,第2ダイヤモンドチップ12a,12bが円盤状ブレード11の全周に亘って 交互に配置される。
【0020】 従って、この実施形態にあっても第1ダイヤモンドチップ12aは一側の片面 に凹所16が形成されて刃先面積を減少しつつ角部を無くすことができる。また 、第2ダイヤモンドチップ12bも他側の片面に凹所16aが形成され、この場 合にあっても該凹所16aによって刃先面積の減少を達成することができ、上記 第1実施形態と同様の機能を得ることができる。
【0021】
以上説明したように本考案のダイヤモンド砥石は、複数のダイヤモンドチップ それぞれの外周縁部の両面に、その厚さ方向中央部に所定厚みを残して1対の凹 所を形成したので、刃先となる外周面の面積が減少されて切断対象物との初期の なじみ性を向上できるとともに、該外周面は回転方向に角部が形成されること無 く連続した円弧面となり、切断面との間で衝撃が発生される頻度を低減すること ができる。 また、外周縁部の何れか一側の片面に凹所を形成したダイヤモンドチップと、 外周縁部の何れか他側の片面に凹所を形成したダイヤモンドチップとの2つの異 なる形状を、円盤状ブレードの全周に亘って交互に配置することによっても、初 期のなじみ性の向上および切断時に起こる衝撃の発生頻度を減少しつつ、耐久性 を向上することができる。
【図1】本考案の第1実施形態を示す該ダイヤモンドブ
レードの正面図である。
レードの正面図である。
【図2】本考案の第1実施形態を示す図1中A矢視の拡
大図である。
大図である。
【図3】本考案の第1実施形態を示すダイヤモンドチッ
プの拡大斜視図である。
プの拡大斜視図である。
【図4】本考案の第1実施形態を示す図1中B−B線か
らの拡大断面図である。
らの拡大断面図である。
【図5】ダイヤモンドチップの摩耗変化によるなじみ領
域を示す断面図である。
域を示す断面図である。
【図6】本考案の第2実施形態を示すダイヤモンドブレ
ードの正面図である。
ードの正面図である。
【図7】本考案の第2実施形態を示す図6中C矢視の拡
大図である。
大図である。
【図8】本考案の第2実施形態を示す図6中D矢視の拡
大図である。
大図である。
【図9】本考案の第2実施形態を示す図6中E−E線か
らの拡大断面図である。
らの拡大断面図である。
【図10】本考案の第2実施形態を示す図6中F−F線
からの拡大断面図である。
からの拡大断面図である。
10,10a ダイヤモンドブレード 11 円盤状ブレード 12 ダイヤモンドチップ 12a 第1ダイヤモンドチップ 12b 第2ダイヤモンドチップ 13 スリット 16,16a 凹所
Claims (2)
- 【請求項1】 円盤状ブレード11の外周面に所定隙間
δを設けて複数のダイヤモンドチップ12が結合された
ダイヤモンドブレード10において、 上記ダイヤモンドチップ12それぞれの外周縁部の両面
に、その厚さT方向中央部に所定厚みtを残して1対の
凹所16を形成したことを特徴とするダイヤモンドブレ
ード。 - 【請求項2】 円盤状ブレード11の外周面に所定隙間
δを設けて複数のダイヤモンドチップが結合されたダイ
ヤモンドブレード10において、 上記ダイヤモンドチップは、その外周縁部の何れか一側
の片面に、凹所16を形成した第1ダイヤモンドチップ
12aと、その外周縁部の何れか他側の片面に、凹所1
6aを形成した第2ダイヤモンドチップ12bより成
り、これら2つの異なる形状のダイヤモンドチップ12
a,12bを円盤状ブレード11の全周に亘って交互に
配置したことを特徴とするダイヤモンドブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000005351U JP3075193U (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | ダイヤモンドブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000005351U JP3075193U (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | ダイヤモンドブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3075193U true JP3075193U (ja) | 2001-02-09 |
Family
ID=43208324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000005351U Expired - Lifetime JP3075193U (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | ダイヤモンドブレード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075193U (ja) |
-
2000
- 2000-07-27 JP JP2000005351U patent/JP3075193U/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
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