JP3074871B2 - Cvd用原料蒸発器 - Google Patents

Cvd用原料蒸発器

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JP3074871B2
JP3074871B2 JP03322092A JP32209291A JP3074871B2 JP 3074871 B2 JP3074871 B2 JP 3074871B2 JP 03322092 A JP03322092 A JP 03322092A JP 32209291 A JP32209291 A JP 32209291A JP 3074871 B2 JP3074871 B2 JP 3074871B2
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譲司 篠原
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、半導体、セラミ
ックス、有機物などの薄膜を形成するためのCVD(化
学蒸着)装置の原料蒸発器に係り、特に微小重力(例え
ば宇宙、ロケット実験、落下塔実験など)環境下で、安
定して液体状(溶液、融液)の原料から原料蒸気を発生
させることのできるCVD用原料蒸発器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CVD(化学蒸着)装置は、CVD反応
槽内の所定の温度に加熱された被処理物付近に原料ガス
を導き、その表面に気相から反応生成物を析出させて被
処理物上に被膜(薄膜)を生成させるものであり、CV
D反応槽に原料ガスを導くCVD用原料蒸発器が備えら
れている。
【0003】原料蒸発器は、蒸発容器の液体原料を加熱
器により気化させ、この原料蒸気を取出し口から取出し
てCVD反応槽に導くものであり、従来、微小重力下で
使用できるものはなかった。重力下で使用しているもの
としては、蒸発容器の液体内にキャリアガス送出パイプ
を浸漬してバブリングさせ、液面上に原料蒸気取出パイ
プ先端を位置させ、該パイプをCVD反応槽に連通させ
ているものがあるが、これは、微小重力下では液体が浮
遊し使用できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、微小重力環
境下でCVDを行う場合、原料ガスをいかに安定に原料
蒸発器から取り出すかが重要となる。また、微小重力下
では液が浮遊するため、CVD反応槽から液が取り出さ
れないように取出し口、バルブ等を加熱することが提案
されるが、その取出し口、バルブ等で気化が起こると、
加熱が局部的に行われるため、均熱化が難しくなり、蒸
気圧のバラ付きが生じるので、安定した量の蒸気を取り
出せない。
【0005】そこで、本発明は、このような事情を考慮
してなされたものであり、その目的は、安定した量の蒸
気を取り出すことを可能にする原料蒸発器を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、微小重力下で蒸発容器の外側に設けられ
た加熱器により容器内の液体原料を気化させ、この原料
蒸気を取出し口から取出す原料蒸発器において、上記蒸
発容器内に原料の液体を濡れ性により押え保持しその表
面から気体だけを蒸発させるかあるいは気体だけを通す
メッシュを配設して、このメッシュにより蒸発容器内を
上記液体原料が収容される容器内壁側の液相部とその中
央の気相空間部とに仕切り、その気相空間部に上記取出
し口を配置したものである。
【0007】
【作用】ネットにより蒸発容器内を液体原料が収容され
る容器内壁側の液相部とその中央の気相空間部とに仕切
ることで、液体原料は液相部に支持されるため、加熱器
により液体原料全体を均熱化することが可能になる。こ
のため、蒸気圧のバラ付きがなくなり、安定した液体原
料の蒸発を行えることになる。また、液体が流出しない
気相空間部に取出し口が配置されているため、液体が取
出し口に流れ込み、液体が流出することがなくなると共
に、加熱が局部的に行われることがなくなる。従って、
蒸気圧のバラ付きがなく一定の蒸気圧で液体原料の蒸発
及び取り出しを行えるので、安定した量の蒸気を取り出
すことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0009】図1において、1は蒸発容器2を収容する
ケースを示し、このケース1にはケース1内の温度を制
御する温度制御ユニット3が接続されている。
【0010】ケース1内に収容されている蒸発容器2の
外側には、容器2内の液体状(溶液、融液)の原料を加
熱気化させるための加熱器としての加熱ヒータ4が容器
2を囲繞するように設けられて、蒸発容器2全体が均熱
に加熱されるようになっている。
【0011】蒸発容器2内には、原料の液体を濡れ性に
より押え保持しその表面から気体だけを蒸発させるかあ
るいは気体だけを通すメッシュとしての球又は円筒状の
キャピラリ・ネット5,15が2つ設けられている。こ
のキャピラリ・ネット5,15は、気体だけを通し濡れ
性の良い網状で毛細管の原理を応用したもので形成され
ている。2つのキャピラリ・ネット5,15は、容器2
内壁に接する位置とその位置から容器2内側の中心方向
に所定間隔を隔てた位置とに配設され、これらキャピラ
リ・ネット5,15間に、液を保持しやすい濡れ性のよ
い繊維状のグラスウール,カオール,金属メッシュ等の
支持体(図示せず)が充填されて内側のキャピラリ・ネ
ット5に張りを持たせている。尚、キャピラリ・ネット
自体に張りを持たせられるならば、キャピラリ・ネット
のみだけでもよい。それらキャピラリ・ネット5,15
間に液体原料が収容されるようになっており、キャピラ
リ・ネット5により容器2内が容器2内壁側の液相部6
と中央の気相空間部7とに仕切られる。外側のキャピラ
リ・ネット15は熱伝達を良くするため容器2の内壁に
付着させるようにする。なお、外側のキャピラリ・ネッ
ト15は必しも必要ではないが、これがないと原料液体
がわずかになった場合、原料液滴が内側のキャピラリ・
ネット5に部分的に付着し、蒸気圧にバラツキができる
が、外側にもキャピラリ・ネット15を設けておけば、
そのような場合に液滴は外側のキャピラリ・ネット15
に付着し、蒸気圧のバラツキが緩和されるためである。
【0012】また、ケース1には、キャリア・ガス容器
8からのキャリア・ガス(搬送ガス)を弁9及び流量計
10を介して送出するためのキャリア・ガス送出パイプ
11が接続され、そのパイプ11の送出口11aが蒸発
容器2内の気相空間部7に配置されている。さらに、ケ
ース1には、気相空間部7に取出し口12aが配置され
る原料蒸気取出しパイプ12が接続され、このパイプ1
2がCVD反応槽13に接続されている。その原料蒸気
取出しパイプ12には、その取出し口12a付近及び蒸
発容器2からCVD反応槽13までの外周には液体原料
の気化温度以上に加熱するためのヒータ14がパイプ1
2を囲繞するように設けられている。
【0013】次に本実施例の作用を説明する。
【0014】蒸発容器2内の液相部6に収容された原料
液体は、微小重力下では、キャピラリ・ネット5,15
とその間の繊維である支持体により、また表面張力によ
り容器2内壁に押さえつけられているように液相部6内
にトラップされた状態で支持される。そして、加熱ヒー
タ4により蒸発容器2を介して液体原料を加熱する。こ
れにより、加熱ヒータ4で加熱された蒸気圧分だけキャ
ピラリ・ネット5の隙間を通って蒸気が気相空間部7に
流出する。その気相空間部7の蒸気は、キャリア・ガス
容器8からキャリア・ガス送出パイプ11を介してその
空間部7に送出されるキャリア・ガスにより取出し口1
2aから原料蒸気取出しパイプ12内に導かれ、キャリ
ア・ガスと共にCVD反応槽13に送出される。
【0015】そのように、液体原料は、液体の表面張力
等により液相部6に支持されていると、容器2外の加熱
ヒータ4により液体原料全体を均熱化することが可能に
なる。このため、蒸気圧が加熱温度で決まるので、蒸気
圧のバラ付きがなくなり、一定の蒸気圧で安定した液体
原料の蒸発を行えることになる。また、液相部6と気相
空間部7とが気体だけを通すキャピラリ・ネット5によ
り仕切られているため、液体の支持が安定しているの
で、容器2中央の気相空間部7には流れ出さない。この
ため、原料蒸気取出しパイプ12の取出し口12a付近
への液体原料の浮遊等が防止されるので、取出し口12
aやパイプ12に液体が流れ込み、加熱が局部的に行わ
れることがなくなる。
【0016】従って、蒸発容器2内をキャピラリ・ネッ
ト5によって液相部6と気相空間部7とにより仕切り、
その気相空間部7に取出し口12aを配置することによ
り、蒸気圧のバラ付きがなく一定の蒸気圧で液体原料の
蒸発及び取り出しを行えることになり、安定した量の蒸
気を取り出すことができる。
【0017】尚、本実施例では蒸発容器内を液相部と気
相空間部とに仕切るメッシュとしてキャピラリ・ネット
の場合について説明したが、メッシュは原料液体とぬれ
性の良い多孔質材で孔から液体が気相空間部表面ににじ
み出してくるようなものでもよく、またパンチングボー
ドやネットあるいは布でもよい。
【0018】また、蒸発容器内を液相部と気相空間部と
に仕切りその気相空間部に気体が流入することがないな
らばどのように形成してもよく、例えば液体支持用の繊
維で蒸発容器内を液相部と気相空間部とに仕切るように
してもよい。
【0019】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、蒸発容器
内をメッシュにより容器内壁側の液相部とその中央の気
相空間部とに仕切り、その気相空間部に蒸気の取出し口
を配置したので、安定した量の蒸気を取り出すことがで
きるといる優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCVD用原料蒸発器の一例を示す構成
図である。
【符号の説明】
2 蒸発容器 4 加熱器(加熱ヒータ) 5 メッシュ(キャピラリ・ネット) 6 液相部 7 気相空間部 12a 取出し口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小重力下で蒸発容器の外側に設けられ
    た加熱器により容器内の液体原料を気化させ、この原料
    蒸気を取出し口から取出す原料蒸発器において、上記蒸
    発容器内に原料の液体を濡れ性により押え保持しその表
    面から気体だけを蒸発させるかあるいは気体だけを通す
    メッシュを配設して、該メッシュにより蒸発容器内を上
    記液体原料が収容される容器内壁側の液相部とその中央
    の気相空間部とに仕切り、その気相空間部に上記取出し
    口を配置したことを特徴とするCVD用原料蒸発器。
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