JP3074295U - ズボン - Google Patents

ズボン

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JP3074295U
JP3074295U JP2000004387U JP2000004387U JP3074295U JP 3074295 U JP3074295 U JP 3074295U JP 2000004387 U JP2000004387 U JP 2000004387U JP 2000004387 U JP2000004387 U JP 2000004387U JP 3074295 U JP3074295 U JP 3074295U
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幸治 田邉
Original Assignee
田辺ボーグ株式会社
東洋物産株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 競艇選手のみならず、モーターボートを楽し
む者がこれを着用していれば、高い耐切創性を発揮し、
仮に事故に遭っても脚部や背部の切創を未然に防止でき
るか、負傷してもそれを軽度に留めることができるばか
りでなく、運転時に前屈姿勢をとっても、着用者が臀部
や膝部に窮屈感を覚えないズボンを提供すること。 【解決手段】 アラミド繊維等の高強度繊維から成る織
物1又は編物の間に、ステンレススチール等の金属細線
を織込み又は編込んだアラミド繊維等の高強力繊維織物
又は前記金属細線を含まないアラミド繊維等の高強力繊
維織物若しくは編物から成る耐切創性の高い補強材2を
設けた生地を用いてズボン本体Pを形成し、該ズボン本
体Pの後側の股上3を長く形成すると共に、臀部6及び
膝部7aを膨出形成して、着用者が前屈姿勢をとった際
に、ズボン本体Pの股上3上部が着用者の背の下半部を
覆い、且つそのズボン本体の臀部6及び膝部7aが着用者
の臀及び膝を悠に受け入れられるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、主としてモーターボートを楽しむ者や、競艇等のモーターボート競 走の選手がレース時に着用すれば、事故に遭遇したり、事故を起したりした場合 に、負傷するのを防止できるか、仮に負傷したとしても、それを軽度に留めるこ とのできるズボンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
競艇のようなハイスピードでボートが走行するモーターボートレースにおいて は、選手がレースに出場する際に、負傷から身を護るため、ヘルメットと肩当て 付き救命胴衣を着用することが義務付けられているが、上記のほかにも危険に曝 される部分が多い。手,腕,背部がその最たるものである。
【0003】 而して、手は強度の高い手袋を着用することにより、また、腕は強度が高く緩 衝材を内装した伸縮性,屈伸性のあるアームカバーなどにより、比較的簡易に保 護できるが、背部は救命胴衣により保護するに過ぎない。
【0004】 然し乍ら、例えば、競艇においては、レース時に、選手は正座し前屈姿勢をと って操舵するのが通常とされており、レース中は身体を前屈して空気抵抗を小さ くするようにしているが、前屈姿勢をとると、救命胴衣がずり上がり、背の下半 部が露出されるので、通常のズボンを着用していると、危険に曝されることにな る。この点は、その他のモーターボートレースにおいてもほぼ同様である。
【0005】 そこで、本考案の出願人は、さきに、上記の問題を解決するため、特に競艇用 として好適なズボンの考案を出願し、登録第3007324号として、実用新案登録を 受けている。この考案に係るズボンは、ズボン本体をアラミド繊維等の高強力繊 維織物を多層構造にして形成すると共に、該ズボン本体の後側の股上を、着用者 が前屈姿勢をとっても、股上の上部が着用者の背中の下半部を覆うように形成し たものである。
【0006】 従って、上記のズボンを、例えば競艇選手がレース時に着用していれば、一応 、事故に対応できるものであるが、事故の形態によっては、なお脚部や背部を切 創するおそれのあることが判明した。また、競艇選手はレース時に前屈姿勢をと って操舵するが、この前屈姿勢をとると、選手の尻及び膝がズボンの臀部及び膝 部に圧接して窮屈感を覚え、運転に好ましくない影響を与えることも判明した。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上述のような事情に鑑み、競艇選手のみならず、モーターボートを 楽しむ者がこれを着用していれば、高い耐切創性を発揮し、仮に事故に遭っても 脚部や背部の切創を未然に防止できるか、負傷してもそれを軽度に留めることが できるばかりでなく、運転時に前屈姿勢をとっても、着用者が臀部や膝部に窮屈 感を覚えないズボンを提供することを、その課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本考案ズボンの構成は、アラミ ド繊維等の高強度繊維から成る織物又は編物の間に、ステンレススチール等の金 属細線を織込み又は編込んだアラミド繊維等の高強力繊維織物又は前記金属細線 を含まないアラミド繊維等の高強力繊維織物若しくは編物から成る耐切創性の高 い補強材を設けた生地を用いてズボン本体を形成し、該ズボン本体の後側の股上 を長く形成すると共に、臀部及び膝部を膨出形成して、着用者が前屈姿勢をとっ た際に、ズボン本体の股上上部が着用者の背の下半部を覆い、且つそのズボン本 体の臀部及び膝部が着用者の臀及び膝を悠に受け入れられるようにしたことを特 徴とするものである。
【0009】 即ち、本考案ズボンは、強度,耐熱性,耐摩耗性及び弾力性に優れたアラミド 繊維等の高強度繊維を、例えば二重にし、その二重構造の間にステンレススチー ル等の金属細線を織込み又は編込んだアラミド繊維等の高強力繊維織物又は前記 金属細線を含まないアラミド繊維等の高強力繊維織物若しくは編物から成る補強 材を取付けることにより耐切創性を高めると共に、ズボン本体の後側の股上を長 く形成して、着用者が前屈姿勢をとっても、前記股上の上部が着用者の背の下半 部を覆うようにし、また、ズボン本体の臀部及び膝部を、着用者が前屈姿勢をと った際に、窮屈感を感じさせないように膨出させたものである。ここで、前記金 属細線は、ステンレススチール以外の金属、例えばスチール、スチールとその他 の金属の合金、スチール以外の合金であってもよい。上記高強度繊維は三重また はそれ以上重ねて用いることもある。
【0010】 本考案において、ステンレススチール等の金属細線を織込み又は編込んだアラ ミド繊維等の高強力繊維織物又は編物から成る補強材は、前記二重構造の間の全 体に取付けたり、或は、前記補強材をテープ状に形成して、適宜間隔ごとに取付 けるようにしてもよい。ここで、補強材は、テープ状のチタン合金薄板により形 成し、この金属製補強材を、前記繊維製補強材に代え、または、両者を併用する ようにしてもよい。
【0011】 更に、本考案では、ズボン本体の、着用時に着用者の膝に接する面に、緩衝材 及び/又は防護材を重合して取付けてもよく、また、ズボン本体の膝上部から裾 にかけて汚染防止用のカバーを取付けてもよい。
【0012】
【考案の実施の形態】
次に、本考案の実施の形態例を図により説明する。図1は本考案ズボンの一例 の一部を切り開いた正面図、図2は本考案ズボンの側面図、図3はズボン本体を 構成する生地の部分断面図、図4は図1のズボンを着用した者が前屈姿勢をとっ た状態の側面図である。
【0013】 図3において、Aはアラミド繊維織物1,1を二重構造にすると共に間にステ ンレススチール等の金属細線を織り込んだアラミド繊維織物から成る耐切創性の 高い補強材2を介在させて形成した本考案ズボン用の生地で、本考案ではこの生 地Aを主体にしてズボン本体Pに縫製し、ズボン本体Pの後側の股上3を上方に 長く形成し、着用者が前屈姿勢をとっても股上3が着用者の背の下半部を覆うよ うにしてある。
【0014】 4はズボン本体Pの腰部よりやや上に設けた紐通し5に挿通した紐で、着用時 ベルトの代わりになるものである。6はズボン本体Pの臀部、7は同じく左,右 の脚部、8は該脚部7の下部に取付けた伸縮性のある足掛け、9はズボン本体P のヒザ上部から裾にかけて取付けた汚染防止用のカバーであり、以上により本考 案の一例のズボン、特に競艇選手が着用するのに適したズボンを構成するが、前 記臀部6及び脚部7の膝7aは着用者が前屈姿勢をとったときに窮屈感を覚えない ように図2に例示したように従来品に比べ大きく膨出するように形成してある。
【0015】 なお、上記例においては、二重構造にしたアラミド繊維織物1,1の間全体に 補強材2を介在させた生地Aを縫製してズボン本体Pに形成したが、この補強材 2は、ズボン本体Pにおける左右の脚部7、又は、ズボン本体Pの前面側だけ、 若しくは、膝上から下端までなど、所要の位置に配置してもよく、一方、膝7aの 内側に緩衝材及び/又は防護材7bを取付けることにより、着用者の膝を防護する ようにしてもよい。また、補強材2をテープ状に形成して適宜の間隔で上記の各 部位に取付けるようにしてもよい。
【0016】 更に、アラミド繊維に代え、他の高強度繊維、例えば、ポリアリレー繊維(エ コノール・住友化学製、ベクトラン・クラレ製)、ポリエチレン繊維(ダイニー マ・東洋紡績製)、ポリアセタール繊維(テナック・旭化成製)、炭素繊維(ト レカT−800H・東レ製)を用いてもよい。加えて、前記補強材2に代えて、又 は、それと併用して、チタン板をテープ状に形成した補強材(図示せず)を用い ることもある。
【0017】 本考案ズボンは上述のような構造であるから、モーターボートを楽しむ者や選 手などがこれを着用していれば、安全性が極めて高い上に、前屈姿勢をとって運 転している最中に着用者の尻や膝がズボン本体の臀部及び膝部に楽に受け入れら れるので、運転時に窮屈感を覚えない。図4に例示するように、特に競艇などの ようなモーターボートレースに出場する選手Mがこれを着用し、靴S、救命胴衣 LJ,ヘルメットHを着用してレースに臨めば、窮屈感なく運転できるばかりでな く、ズボン本体Pが補強材2によって高い耐切創性を具備しているので、万一事 故に遭遇することがあっても、従来のズボンより高い耐切創性によって脚部や背 部の切創を未然に防止でき、仮に事故により負傷するとしてもそれを軽度に留め ることができる。
【0018】 また、ズボン本体Pにおいて、特に汚れやすい膝から裾にかけてナイロン性布 等の汚染防止用のカバー9を取付けておき、必要に応じてそれを取り外して洗濯 するようにすれば、ズボン本体Pの洗濯回数を減じることができるので、ズボン の寿命や体裁を長期間に亘って良好に保つことができる。
【0019】
【考案の効果】
本考案ズボンは上述のとおりであって、例えば二重にしたアラミド繊維等の高 強度繊維から成る織物又は編物の間に、ステンレススチール等の金属細線を織込 み又は編込んだアラミド繊維等の高強力繊維織物又は編物から成る耐切創性の高 い補強材を設けた生地を用いてズボン本体を形成し、該ズボン本体の後側の股上 を長く形成すると共に、臀部及び膝部を膨出形成して、着用者が前屈姿勢をとっ た際に、股上上部が着用者の背の下半部を覆い、且つその臀部及び膝部が着用者 の臀及び膝を悠に受け入れられるようにしたから、耐切創性が極めて良好な上に 、運転時に、窮屈感を覚えず楽に運転できるので、特に競艇などのモーターボー トレースに出場する選手がレースに臨んで着用するズボンとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案ズボンの一例の一部を切り開いた正面
図。
【図2】図1の側面図。
【図3】ズボン本体を構成する生地の部分断面図。
【図4】図1のズボンを着用した者が前屈姿勢をとった
状態の側面図。
【符号の説明】
P ズボン本体 1 アラミド繊維織物 2 補強材 3 股上 4 紐 5 紐通し 6 臀部 7 脚部 7a 膝部 8 足掛け 9 汚染防止用カバー

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミド繊維等の高強度繊維から成る織
    物又は編物の間に、ステンレススチール等の金属細線を
    織込み又は編込んだアラミド繊維等の高強力繊維織物又
    は前記金属細線を含まないアラミド繊維等の高強力繊維
    織物若しくは編物から成る耐切創性の高い補強材を設け
    た生地を用いてズボン本体を形成し、該ズボン本体の後
    側の股上を長く形成すると共に、臀部及び膝部を膨出形
    成して、着用者が前屈姿勢をとった際に、ズボン本体の
    股上上部が着用者の背の下半部を覆い、且つそのズボン
    本体の臀部及び膝部が着用者の臀及び膝を悠に受け入れ
    られるようにしたことを特徴とするズボン。
  2. 【請求項2】 補強材は、ズボン本体の前面側に設けた
    請求項1に記載したズボン。
  3. 【請求項3】 着用時に、着用者の肌に接するズボン本
    体の面に緩衝材及び/又は防護材を重合した請求項1又
    は2に記載したズボン。
  4. 【請求項4】 ズボン本体の膝上部から裾にかけて汚染
    防止用のカバーを取付けた請求項1〜3のいずれかに記
    載したズボン。
  5. 【請求項5】 金属細線を織込むか又は編込んだ高強度
    繊維による補強材はテープ状に形成した請求項1〜4の
    いずれかに記載したズボン。
  6. 【請求項6】 補強材は、請求項5の高強度繊維製のテ
    ープに代えて、チタン等の金属薄板製のテープを使用す
    るか、又は、両テープを併用するか、若しくは、前記高
    強度繊維の布地と金属テープを併用した請求項4に記載
    したズボン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533245A (ja) * 2007-07-10 2010-10-21 ファスト カンパニー ディストリビューターズ, インコーポレーテッド 耐摩耗衣服

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