JP3074263U - 既成根太支持枠体、およびそれ用の細断面束様材 - Google Patents

既成根太支持枠体、およびそれ用の細断面束様材

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JP3074263U JP2000004334U JP2000004334U JP3074263U JP 3074263 U JP3074263 U JP 3074263U JP 2000004334 U JP2000004334 U JP 2000004334U JP 2000004334 U JP2000004334 U JP 2000004334U JP 3074263 U JP3074263 U JP 3074263U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建造物の仕上げ床下面に、適宜容積の密閉空
間層を有する床下構造を簡便且つ確実に実現するための
新規な構成からなる既成根太支持枠体、およびそれ用の
細断面束様材を提供する。 【解決手段】 上位、下位各構造枠材52,53が、そ
れらに直交し、所定間隔置きに配してなる細断面束様材
51,51,……によって一体化され、横倒し梯子状構
造に形成されてなる既成根太支持枠体である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
この考案は、建造物の床下地構造、即ち洋間等のように直接仕上げ用とする 床板や、和室のように畳み載置用の床板を張設するための下地構造に関するもの であり、特に建造物の部屋単位の区画に応じて配される土台によって囲まれた単 位区画平面内略全域の仕上げ床下面に、適宜容積の密閉空間層を簡便且つ確実に 形成可能とするようにした新規な構成からなる既成根太支持枠体を提供しようと するものである。
【0002】
【従来の技術】
飛躍的な経済発展を遂げた後の低迷期が続く不況の時代に入ったとはいえ、 ある程度の経済的な裏付けを維持し続けてきていることや、政策的な不況対策が 強力に推進されていること等の理由から、住宅建築需要は、それなりの水準を維 持し続けてきてはいるものの、やはり一頃のような売り手市場という訳にはいか ない上、それまで弱者側に位置していた施主を保護するための厳しい法規制が被 せられたことや、省エネルギーに対する認識の広がり等から、住宅を必要とする 多くの施主は、それまでの施工業者任せの姿勢から脱却し、経済性はもとよりの こと、その構造、機能上について明確な主義、主張をなし得るようになってきて いる。
【0003】 こうした住宅建築事情の変遷から、住宅関連業界では、それまでの格好の良 さや最先端設備を組み込んで一見快適な生活が実現されるかの如き錯覚を起こさ せるようにした住宅内容だけでは、到底これからの施主の評価が得難いものにな ると予見し、構造強度や経済性については勿論のこと、快適な生活を実現するた めに必要な各種機能上の対策についても、これまでには考えられなかった程に様 々な見直しを迫られ、その実現化のために各方面からの開発、研究が進められて きている。
【0004】 例えば、住宅の快適さを維持する上で重要な要素の一つである暖冷房対策、 特に東北や北関東、本州の山間部地方のように、北海道程の極端な寒さではない がために中途半端な対応で済まされてきていた地域での冬期間の暖房対策につい ては、一頃のような高気密、高断熱構造とするために高価な費用を掛けた上に、 高価な設備を組み込んで集中暖冷房を取り入れ、建築費だけではなく維持費につ いてまでも経済的な負担が掛かってしまうような対策では、昨今の厳しい経済環 境の下での需要に対処しきれているとは言えず、建築費もとよりのこと、特に維 持費について如何に経済的な配慮をするかが、今後の住宅建築において極めて重 要な課題になるものと予想される。
【0005】 こうした課題に対処しようとして、公的な助成金まで付けたソーラーハウス の奨励策等も実施化され始めているいるものの、現実的には初期投資が掛かり過 ぎることに加え、冬期間の天候不順の問題があって、このシステムは、暖房を必 要とする地域に必ずしも適しておらず、殆ど普及をみていないのが実情であり、 そのため、これら改善を必要とする地域において、現状最も実用的なエネルギー 源といえる灯油を使った暖房システム、但し従前からのファンヒーターやクリー ンヒーター、オイルヒーター等を使って局所暖房をするというのではなく、それ ら極めて安価に入手できる温風暖房機を熱源に利用して、より効率的に暖房しよ うとする提案がなされている。
【0006】 例えば、実開昭57−172315号「温風暖房装置」考案では、温風発生 装置の温風吹出口を室内用吹出口と床用吹出口との上下二段に利用するようにし た上、床用吹出口からの温風は、ダクトを介して床パネルに誘導するようにし、 一つの温風暖房装置の温風で部屋全体の暖房と部分フロア暖房とが可能になるよ うにしたもの等も見受けられるが、このシステムでは、確かに部屋の空間に放散 されてしまう温風による熱エネルギーを、床面からの暖房にも使える利点を有し てはいるものの、床パネルという特別な装置を必要とするために経済的な負担が 増すだけではなく、その取扱いが極めて煩雑になるという欠点もあり、結局、こ のシステムは、床パネルを省略し、ダクトで誘導した温風を火燵の中に誘導し、 電熱ヒーターなしで火燵を暖められるようにすると同時に、部屋全体もそれなり に暖房できるというシステムとして定着したに過ぎないものである。
【0007】 本願考案者は、同じく経済的な温風暖房機の温風を熱源として活用する手段 の開発に取り組み、上記した従前のもののように、所謂温風暖房機として所定の 部屋の床に据え置くのではなく、その部屋に隣接した壁の中に所定の空間を設け て据え置き、温風の一部または全部をその部屋の床面の下に予め用意した暖気空 間に誘導し、建造物の床面からの暖房、即ちフロアヒーティングを可能にするよ うにした、特開平9−250788号「建造物の床暖房システム、およびそれ用 の床構造パネル」発明を開発済みとしているが、この提案によるものでは、先ず 何よりも、限られた熱量のファンヒーターやクリーンヒーター等局所暖房器具の 暖気を如何に効率的に広域に達することができるようにするかという課題と、そ のために必要な暖気送り込み空間やそこまでの導管をどのように配したらいいか という課題等の点で必ずしも十分な実用性を兼ね備えているとはいえず、また、 ランニングコスト面で、確かに他の暖房システムに比較すれば経済的になること を確認はしているものの、そのシステム実現のための建造物内の施工がかなり複 雑で割高になりがちなことや、限られた熱源を効率的に利用する上で十分とはい えない不都合さも幾分見受けられたこと等から、それらの点について更なる改良 の余地を残していた。
【0008】 この考案は、以上のような状況に鑑み、既に同種の暖房システムについて開 発、実用化を進めてきていた実績に基づき、それら従前からのシステムを可能な 限り簡略化、規格化した施工によって実施可能とし、しかも、それら従前までの ものでは実現し得なかった熱エネルギー効率が得られるようにする新たな技術的 手段についての開発、研究を継続し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作実験とを 繰り返してきた結果、遂に茲にきてその完成を見るに至ったものであり、以下に おいて、代表的な実施例も取り上げながら、その構成の詳細を示していくことと する。
【0009】 〔考案の詳細な説明〕 この考案の既成根太支持枠体は、基本的に次のとおりの構成を要旨とするも のである。 即ち、上下所定間隔を置いて平行する一対の上位、下位各構造枠材が、それ らに直交し、所定間隔置きに配してなる細断面束様材によって一体化され、横倒 し梯子状構造に形成されてなる既成根太支持枠体である。
【0010】 この基本的な構成の床下地構造は、より具体的には、上下所定間隔を置いて 平行する一対の上位、下位各構造枠材が、それらに直交し、所定間隔置きに配し てなる細断面束様材によって一体化されて横倒し梯子状構造に形成され、建造物 の部屋単位の区画に応じて配される土台またはそれ相当の部材によって囲まれた 単位区画平面内であって、同所に所定間隔置きに配された大引またはそれ相当の 部材上に、直接か、あるいは下層床下地板を介して一体化してなる構成を要旨と する既成根太支持枠体であるということができる。
【0011】 更に具体的な構成からなる、上下所定間隔を置いて平行する一対の上位、下 位各構造枠材が、それらに直交し、所定間隔置きに配してなる細断面束様材によ って一体化されて横倒し梯子状構造に形成され、建造物の部屋単位の区画に応じ て配される土台またはそれ相当の部材によって囲まれた単位区画平面内であって 、同所に所定間隔置きに配された大引またはそれ相当の部材上に、直接か、ある いは下層床下地板を介して一体化されるようにする一方、上位構造枠材上面には 、予め、その長さ方向所定間隔置きに、L字型、U字型、転倒Π字型等、根太の 位置決め用および/または固定用の取着金具を配置、固定した既成根太支持枠体 も包含している。
【0012】 建造物、殊にそれが木造軸組構造の住宅等のような場合、一般には平面配置 の部屋単位毎に土台を回し、その土台を支持部として柱や間柱、筋交い等軸組に 相当する構造骨格部分を形成し、それらの表面を壁材で覆って壁体を構成して部 屋相互の区切りとすることから、土台は部屋を造る区画に相当しており、それら 土台によって囲まれた範囲を単位区画平面とするものであり、したがって、この 単位区画平面も、対象となる部屋が八畳間か十畳間か等といった部屋のサイズの 違いによって当然大きさは変わるものであり、それら何れもがこの考案の単位区 画平面に相当することは言うまでもない。なお、それが木造軸組構造ではない、 例えばパネル構造等のような場合であって、部屋の区画が必ずしも土台によると は限らないものであれば、部屋毎を仕切る壁体によって囲まれる平面区画のよう に、部屋を構成する区画を単位区画平面として扱うものとし、常に土台の有無だ けによって決定されるとは限らないものとする。
【0013】 そして、単位区画平面内には、通常の木造軸組構造においては、床下地であ る根太組みをするための大引が、大抵90cm間隔で横設されており、この考案 の床下地構造においても、その所定間隔置きに配される大引を床下地のための支 持構造部として利用することを前提にしているが、仮に、木造軸組構造以外の、 例えばパネル工法や2×4あるいは2×6工法等であって、大引を採用しない構 造のものの場合には、それら工法における構造用の床パネル自体を、先の大引相 当部材と看做し、床からの積載荷重を構造体に伝える上で都合の良い部位が支持 構造部となるようにする。
【0014】 既成根太支持枠体は、従前からの木造軸組構造では、床下地となる根太を取 り付けていた大引に相当してはいるものの、その従前からの大引とは少し異なり 、直接軸組部材の一部に組み込まれてしまうものではなく、言わば従前からの大 引に代わり、大引から所定高さ位置に根太を浮かせて支持する機能を果たすもの であり、専ら単位区画平面内の垂直荷重を受支してその荷重を本来の大引に伝え る傍ら、その浮かせる機能だけが果たされ、大引に伝える機能については、大引 に直接張設される下層床下地板と浮かせた根太に張設される上層床下地板との間 に形成する空間が、当該単位区画平面内全域における水平方向の気流の動きの点 で極力支障を来たすことのない略均質な条件下に維持されるようにした上で実現 されるようにしなければならず、最も望ましくは、当該空間内に全く部材断面が 現れない構造で根太を支持し得るようにすることとなるが、それは物理的に不可 能なことであり、したがって、十分な耐圧強度の期待できる鋼材や工業用プラス チック、硬質木材等の素材によるもので、当該単位区画平面に想定される最大積 載荷重を大引に安全に伝え得る必要最小限断面による必要最小限の本数の細断面 束様材だけが当該空間内に止まるように予め配慮された構造のものとしなければ ならない。
【0015】 具体的には、この既成根太支持枠体は、その品質管理と経済性との問題から 、予め工場生産によって形成されるものであり、予想最大積載荷重およびその空 間高によっても異なるが、一般住宅におけるものであって、例えば10cm前後 から30cm程度までの空間高(但し、対象となる部屋の天井高との係りや、平 面サイズに応じた熱効率を得るための空間容積等の要素によって変わり、したが って、例示した範囲に限定されるものでないことは言うまでもない。)としては 、約10〜15mm前後の丸鋼を細断面束様材として必要本数分だけ採用し、空 間高によって決まる上下所定間隔を置いて平行させた一対の上位、下位構造枠材 間に、互いに所定間隔(望ましくは上位構造枠材に取り付ける根太間隔、例えば 30cm間隔あるいは45cm間隔等といった間隔)を置いて直交配置させ、恰 も横倒し梯子状構造を呈するようなものとして形成されれば足り、鉄骨構造部材 のラチス材のように、水平耐力用の斜材を配したものとする必要はなく、専ら垂 直耐力強度だけを負担可能とするものに形成されればよい。
【0016】 既成根太支持枠体の上位、下位構造枠材、特に上位構造枠材は、その上に根 太を取り付け、支持する機能を果たすと共に、加工性や作業性、経済性等の観点 からして、通常の大引の半裁断面(90×45mm)の角材によるものとするの が好都合のものとなり、これら一対の上位、下位構造枠材を、確保すべき空間高 で決まる間隔、例えば10cm前後から30cm程度までの間隔となるようにし た上、必要最小限断面に設定した細断面束様材を、その必要最小限の本数だけ配 し、上位構造枠材、各細断面束様材、下位構造枠材が全体に一体化され、略横倒 し梯子状構造のものに形成されるようにするものであり、各細断面束様材両端の 上位、下位構造枠材への一体化構造は特に限定されるものではなく、例えば、各 細断面束様材両端に釘孔またはボルト孔付きフランジを熔着、一体化しておき、 それらフランジを上位、下位構造枠材の所定箇所に当接して釘着またはボルト・ ナット締めして一体化したり、あるいは、各細断面束様材両端個々にフランジを 熔着する代わりに、それらフランジを連続させて連なったような構造のもので、 上下平鋼板間に直交状で所定間隔置きに複数の細断面束様材がまとめて熔着、一 体化され、それだけでも横倒し梯子状構造を呈するものに形成し、少なくとも上 側平鋼板に角材製の上位構造枠材が取着されてなるようにしたもの等とすること ができる。
【0017】 上記のようにして形成される既成根太支持枠体は、その下位構造枠材を、従 前からの工法にって施工された建築物の単位区画平面における大引またはそれ相 当部材の上に直接釘その他の手段で一体化すると共に、大引またはそれ相当部材 の間には下層床下地板(強度が掛からないことから、発泡スチロール板を嵌め込 んだだけでも可。)を取り付けるようにするか、あるいは、予め大引またはそれ 相当部材の上に下層床下地板としての合板を張設(遮断性から、背面所要部分に は適宜断熱材が積層されてなるものとするのが望ましい。)し、当該合板を介し た大引またはそれ相当部材上に適宜手段で一体化するようにする。
【0018】 なお、既述してあるように、対象となる建築物が木造軸組構造以外の工法に よるもの、例えばプレハブ工法やツーバイ工法等にあっては、既成根太支持枠体 からの床荷重を集中的に受けても差し支えのない最適な箇所に、最適配置となる ようにして取着、一体化されるようにしなければならず、また、下層床下地板は 、専らその上下方向を熱的且つ空間的に遮断する機能を果たし得れば足りること から、必ずしも合板のような構造強度を有したものとする必要はなく、大引また はそれ相当部材間にグラスウールマットや発泡スチロール板を嵌合状にする組合 せで配されるようにしたものとすることもできる。
【0019】 こうして、単位区画平面内全域における大引またはそれ相当部材に合致する 配置で既成根太支持枠体が取り付けられたところで、それら既成根太支持枠体の 各上位構造枠材には、それらに直交する方向に、従来であればその下の大引また はそれ相当部材に取り付けてきた根太が、互いに所定間隔置き、例えば30cm 間隔あるいは45cm間隔等といった間隔置きであって、平行に架け渡され、一 体化することにより、大引またはそれ相当部材から所定高さ位置、例えば10c m前後から30cm程度浮かせた位置に根太を形成した上、上層下地板を張設す れば、既に張設してある下層下地板との間に地盤側および居室側と隔絶された空 間が形成され、当該空間内には、必要最小限の断面形で、必要最小限の本数に規 制してなる複数の細断面束様材だけが林立し、水平方向の気流の動きに極力影響 を少なくするように配慮された空間を有する二重床下構造が実現する。
【0020】 なお、この考案の二重床下構造の周り、即ち単位区画平面の輪郭部分は、適 宜公知の手段で閉鎖、望ましくは断熱材を併用して閉鎖するか、場合によっては 、隣接する他の単位区画平面と連通するようにした上、それら連通した空間の周 囲だけを閉鎖するようにすることも可能である。 以下では、上記したこの考案の二重床下構造の構成がより明確に把握できる よう、幾つかの具体的な実施例を取り上げて説明を加えていくことにする
【0021】
【実施例1】 図1に示すこの考案の既成根太支持枠体の分解斜視図、図2の完成した既成 根太支持枠体の全体斜視図、および図4のこの考案の既成根太支持枠体を使った 二重床下構造の縦断面図には、この考案の既成根太支持枠体の基本的な構成を兼 ね備えたものを示してあり、工場において加工された上、現場の建築物所定の単 位区画平面まで搬入され、大引またはそれ相当部材に所定の如くに取り付けられ るようにした代表的な事例を示すものである。
【0022】 建造物の基礎B上には土台1が載置され、アンカーボルトB1によって固定 されると共に、開口部や耐力壁等の配置に応じ所定箇所には柱2,2,……立設 され、これら土台1,1,……で囲まれた区画が、建造物における一つの部屋を 構成する単位区画平面となり、該単位区画平面内には、平行する土台1,1を両 端支持部として大引3,3,……が90cm間隔で架け渡されて軸組構造の基礎 回り構造に形成されている。図中、B2は、大引を支える基礎構造としての束を 示している。
【0023】 既成根太支持枠体5は、予め対象とする単位区画平面における大引3に略匹 敵する長さのものに形成してなるものとして加工工場から現場に搬入されるよう にするか、あるいは、幾つかのサイズの異なる単位区画平面においても共通して 使用できるように、最も大きいサイズの単位区画平面の大引3の長さに略合致さ せたものに形成、搬入した後、小さいサイズの単位区画平面においては、適宜所 定長さのものに切断、使用するようにしたものとすることができるものである。
【0024】 この既成根太支持枠体5は、図1および図2から明確になるとおり、90× 45mm断面の角材からなる下位構造枠材52と上位構造枠材53とを約20c m程度の間隔を空けて平行させ、その間に、床面からの積載荷重に耐え得るだけ の強度を有する如くした長さ約約20cm程度でφ9mmの丸鋼棒51aと、そ の両端の上、下各取着金具51b、51cとからなり、丸鋼棒51aを上取着金 具51bと、下取着金具51cとの間に、根太の配置間隔に合せて互いに45c mの間隔を置いて配置、一体化してなる細断面束様材51を介在し、略横倒し梯 子状構造のものに工場加工され、現場に搬入されるようにするものである。なお 、構造強度の確保が保証される限り、この細断面束様材51の素材は特に限定さ れるものではなく、鋼材の外、木材、アルミ材その他素材で棒状または管状のも のとなし、極力気流の動きに抵抗の掛からない円形または楕円形断面等によるも のとすべきである。
【0025】 現場に搬入された既成根太支持枠体5,5,……は、既に土台1上に柱2, 2,……が建て込まれ、大引3,3,……には既に下層下地板6が張設されると 共に、該下層下地板6下面であって大引3,3の間には断熱材61も添節状とさ れている状態の、大引3,3,……が位置する下層下地板6上に、その下位構造 枠材52を載置状とした上、その要所要所を釘着することにより、該既成根太支 持枠体5を、下層下地板6を介して大引3に取着、一体化し、当該建造物の単位 区画平面内の大引3,3,……の配置に応じた配置となる。
【0026】 こうして単位区画平面内所定位置に既成根太支持枠体5,5,……が納めら れた後、大引3,3,……から既成根太支持枠体5の背丈分、即ち約20cmだ け上方に浮かせた既成根太支持枠体5の上位構造枠材53の夫々に、根太8,8 ,……を架け渡し、単位区画平面内全域に渡って取着した後、上層下地板7を張 設することにより、この部屋の二重床下構造を実現するものである。図中、4は 、既成根太支持枠体5の背丈に応じた位置の柱2に取り付け、既成根太支持枠体 5の上位構造枠材53両端を受けるための根太掛けを示すものである。
【0027】 その結果、図4の縦断面図に示されているとおり、下層下地板6と上層下地 板7との間に形成される空間内には、細断面束様材51の丸鋼棒51a,51a ,……だけが林立状となっているだけで、気流の動きには殆ど何等の支障も来た すことのない空間が実現され、したがって、例えば、冬期間に適宜暖気を送風す ることにより、また、夏期間には適宜冷気を送り込むことにより、また、梅雨期 にはそのままでも外気から独立した状態となって、その時期に応じた快適な状態 の床が実現されることにる。図中、9は、この考案の二重床下構造周囲に配する ようにした断熱壁部を示している。
【0028】
【実施例2】 図3の全体斜視図には、この考案の既成根太支持枠体5に使用する細断面束 様材51の他の実施例によるものを示してある。 その図からも明確に把握されるように、この細断面束様材51は、上、下各 取着金具51b、51cが、長さ5cm程度に切断したアングル材からなるもの とし、それら両各取着金具51b、51cの各フランジ部分を対抗状とした対称 配置にした上、フランジ部分間にφ10mm程度の丸鋼棒51aを配して一体化 して形成されるものであり、前記実施例1の連続状とした細断面束様材51に代 え、この実施例のた細断面束様材51の複数のものが、上位、下位各構造枠材5 2、53の間に、互いが根太間隔に略等しい間隔となるように配しながら釘着し て一体化することにり、図2の実施例に示した梯子状構造の既成根太支持枠体5 に形成するものである。
【0029】
【作用効果】
以上のとおりの構成からなるこの考案の既成根太支持枠体は、躯体構造が軸 組構造であれ、各種パネル構造であれ、従前どおりの構造、工法によって建て上 げられていく建造物にそのまま採用され、従前どおりに施工された大引またはそ れ相当の部材から所定高さ位置に、従前までの根太を浮かせて渡し掛けできるよ うにする部材として、予め工場等で組立て、加工が施されて現場に搬入されるも のであり、大引またはそれ相当の部材の配置に従った配置に並べ置き、それら既 成根太支持枠体の上位構造枠材上に、従前までであれば大引またはそれ相当の部 材上に渡し掛けていた根太を取り付け、支持させ、大引またはそれ相当の部材の 属する水平面内に張設した下層床下地板と、浮かせて配したこれら根太上に張設 した下層床下地板との間に、簡便な作業工程によって所定容積の空間を確実且つ 効率的に実現するための部材として極めて秀れた特徴を発揮するものとなる。
【0030】 そして、既成根太支持枠体を使って造り上げた床下構造の空間内の主要水平 方向部分には、単に、上位、下位構造枠材間に配された細断面束様材が林立する だけの空間を実現し、同空間内の気流の動きに抵抗を掛けたり、複雑な乱気流を 生じてしまうような不都合が殆ど生ずることのないものとり、同空間に暖気また は寒気を送ってその上の居室の空調を実施する際に、それら気流が当該空間全体 にロスもなく均質且つ迅速に拡散し、熱エネルギーの伝達を極めて効率的に実施 できるものとなることから、熱エネルギー発生源の性能も比較的小型のもので済 ますことができ、例えば寒冷地であっても東北地方等の都市部等の住宅用の床暖 房として利用するようなときには、その熱エネルギー発生源として、一般家庭用 の直接暖房機である石油ファンヒーターや温水ルームヒーター、ファン付きオイ ルヒーター等でも十分な効果を得ることができるという大きな効果を奏するもの となる。
【0031】 また、この既成根太支持枠体は、工場生産によって規格化、品質管理されて 構造、機能に秀れたものとすることができる上、生産コストを低減化させ、現場 施工も特殊な技能を要せず、施工済となっている大引やそれ相当の部材、柱ある いは根太掛け等に釘止めその他公知の手段によって固定するだけで従前工法によ って建て込まれた躯体構造部に一体化し得るものになるという利点があり、現場 までの移送は勿論のこと、現場において単位区画平面内所定位置に搬入、据え付 け作業も、場合によっては一人の作業者でも十分実施可能なものとすることがで きるものになり、それだけ取扱い作業性にも秀れたものとなることから、全体と して大幅にコストダウンと施工効率の向上とを可能とすることになって経済効果 が期待され、極めて実用価値の高いものとすることができる。
【0032】 特に、実施例に取り上げたこの考案を代表する構造による既成根太支持枠体 では、上記した特徴が確実に実現できるものとなると共に、既成根太支持枠体5 は、その上位構造枠材53を角材によるものとしてあり、加工が容易であって既 成部材化がし易い上に、現場における取付け作業段階でも、夫々に、根太8,8 ,……を、それら既成根太支持枠体5,5,……に直交状、且つ互いに所定間隔 置きとなる如く載置し、従前どおり釘着、固定するという作業だけで床下構造を 実現でき、しかも、実施例1のものでは、上位、下位各構造枠材への細断面束様 材51の組込み作業を大幅に簡素化できる利点があり、また、実施例2のもので は、細断面束様材51自体が安価に形成できる上、根太8取付け間隔の違う場面 でも容易に対応可能になるという効果も得られることから、経済的に床下構造の 施工ができるという実用的な特徴が発揮されるものとなる。
【0033】 叙述の如く、この考案の既成根太支持枠体、およびそれ用の細断面束様材は 、その新規な構成によって所期の目的を普く達成可能とするものであり、簡便且 つ確実で効率的に床下構造の施工がなし得ることになり、その結果、仕上げ床面 下に確保された空間は、そのままでも十分に断熱、保温機能に秀れ、防湿された 建造物床の実現が可能となるだけではなく、安価な熱源によって十分な暖房効果 が得られることとなって、特に寒冷地等に立地する住宅用床暖として大いに役立 つものとなり、各方面から高い評価を得た上、広く採用、普及していくものと予 想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この考案の既成根太支持枠体、およびそれ用の
細断面束様材を代表する幾つかの実施例を示したもので
ある。
【図1】既成根太支持枠体の分解斜視図である。
【図2】完成した既成根太支持枠体の全体斜視図であ
る。
【図3】他の既成根太支持枠体に用いる細断面束様材の
斜視図である。
【図4】この考案の既成根太支持枠体によって完成した
床下構造の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 土台 2 柱 3 大引 4 根太掛け 5 根太支持枠体 51 同 細断面束様材 51a 同 丸鋼棒 51b 同 下取着金具 51c 同 上取着金具 52 同 下位構造枠材 53 同 上位構造枠材 6 下層床下地板 7 上層床下地板 8 根太 9 断熱壁部 Β 基礎 Β1 同 アンカー Β2 同 束 F 仕上げ床板

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下所定間隔を置いて平行する一対の上
    位、下位各構造枠材が、それらに直交し、所定間隔置き
    に配してなる細断面束様材によって一体化され、横倒し
    梯子状構造に形成されてなることを特徴とする既成根太
    支持枠体。
  2. 【請求項2】 上下所定間隔を置いて平行する一対の上
    位、下位各構造枠材が、それらに直交し、所定間隔置き
    に配してなる細断面束様材によって一体化されて横倒し
    梯子状構造に形成され、建造物の部屋単位の区画に応じ
    て配される土台またはそれ相当の部材によって囲まれた
    単位区画平面内であって、同所に所定間隔置きに配され
    た大引またはそれ相当の部材上に、直接か、あるいは下
    層床下地板を介して一体化されるようにしたことを特徴
    とする既成根太支持枠体。
  3. 【請求項3】 上下所定間隔を置いて平行する一対の上
    位、下位各構造枠材が、それらに直交し、所定間隔置き
    に配してなる細断面束様材によって一体化されて横倒し
    梯子状構造に形成され、建造物の部屋単位の区画に応じ
    て配される土台またはそれ相当の部材によって囲まれた
    単位区画平面内であって、同所に所定間隔置きに配され
    た大引またはそれ相当の部材上に、直接か、あるいは下
    層床下地板を介して一体化されるようにする一方、上位
    構造枠材上面には、予め、その長さ方向所定間隔置き
    に、L字型、U字型、転倒Π字型等、根太の位置決め用
    および/または固定用の取着金具を配置、固定してなる
    ものとしたことを特徴とする既成根太支持枠体。
  4. 【請求項4】 細断面束様材は、所定長さで細断面の丸
    鋼棒からなり、その上下端に、上下所定間隔を置いて平
    行配置する一対の上位、下位構造枠材取付け用の上、下
    各取着金具が一体化されてなるものに形成されてなる、
    請求項1または2何れか記載の既成根太支持枠体。
  5. 【請求項5】 所定長さの浅いU字型断面またはL字型
    断面、あるいはそれに類似する断面の型鋼を、互いにそ
    のフランジ部分を対向させ、所定間隔を置いて配して連
    続状の上、下各取着金具とした上、これら上、下各取着
    金具の間であって、各取着金具の長さ方向に根太配置間
    隔に応じた所定間隔を空け、且つ各取着金具に直交状配
    置となるようにした丸鋼棒を配置、一体化してなるもの
    としたことを特徴とする、請求項1ないし3何れか記載
    の既成根太支持枠体に用いる細断面束様材。
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