JP3074038B2 - Fo−1513a物質およびその製造法 - Google Patents
Fo−1513a物質およびその製造法Info
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- JP3074038B2 JP3074038B2 JP03162182A JP16218291A JP3074038B2 JP 3074038 B2 JP3074038 B2 JP 3074038B2 JP 03162182 A JP03162182 A JP 03162182A JP 16218291 A JP16218291 A JP 16218291A JP 3074038 B2 JP3074038 B2 JP 3074038B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アシルコエンザイムA
コレステロールアシル転位酵素阻害を有する新規物質F
O−1513A物質およびその製造法に関する。
コレステロールアシル転位酵素阻害を有する新規物質F
O−1513A物質およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いくつかの高脂血症薬物が知られ
ていたが、未だに有効な物質は得られていない。
ていたが、未だに有効な物質は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、食生活の向上に
伴い成人の高脂血症や動脈硬化などコレステロール蓄積
に起因する症状が現代病として問題視されている。コレ
ステロールはアシルコエンザイムAからアシル基転位に
よりコレステロールとなり、細胞内および血中リポ蛋白
に蓄積される。このアシル基転位反応を触媒する酵素が
アシルコエンザイムAコレステロールアシル転位酵素で
あり、コレステロールの腸管からの吸収および冠動脈に
おける泡沫細胞の形成に深く係わつている。したがつ
て、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転位酵
素を阻害する物質は、かかる疾病に有効であることが推
察される。
伴い成人の高脂血症や動脈硬化などコレステロール蓄積
に起因する症状が現代病として問題視されている。コレ
ステロールはアシルコエンザイムAからアシル基転位に
よりコレステロールとなり、細胞内および血中リポ蛋白
に蓄積される。このアシル基転位反応を触媒する酵素が
アシルコエンザイムAコレステロールアシル転位酵素で
あり、コレステロールの腸管からの吸収および冠動脈に
おける泡沫細胞の形成に深く係わつている。したがつ
て、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転位酵
素を阻害する物質は、かかる疾病に有効であることが推
察される。
【0004】かかる実情において、アシルコエンザイム
Aコレステロールアシル転位酵素阻害活性を有する物質
を提供することは、高脂血症やそれに基く動脈硬化など
の成人病の治療上有用なことである。
Aコレステロールアシル転位酵素阻害活性を有する物質
を提供することは、高脂血症やそれに基く動脈硬化など
の成人病の治療上有用なことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、微生物の
生産する代謝産物について研究を続けた結果、新たな土
壌から分離したFO−1513菌株の培養物中にアシル
コエンザイムAコレステロールアシル転位酵素阻害活性
を有する物質が産生されることを見出した。次いで、該
培養物からアシルコエンザイムAコレステロールアシル
転位酵素阻害活性物質を分離、精製した結果、後記の理
化学的性質を有する物質は従来全く知られていないこと
から、本物質をFO−1513A物質と称することにし
た。本発明は、かかる知見に基いて完成されたものであ
って、分子式C45H82O5 で表されるFO−1513A
物質を提供するものである。
生産する代謝産物について研究を続けた結果、新たな土
壌から分離したFO−1513菌株の培養物中にアシル
コエンザイムAコレステロールアシル転位酵素阻害活性
を有する物質が産生されることを見出した。次いで、該
培養物からアシルコエンザイムAコレステロールアシル
転位酵素阻害活性物質を分離、精製した結果、後記の理
化学的性質を有する物質は従来全く知られていないこと
から、本物質をFO−1513A物質と称することにし
た。本発明は、かかる知見に基いて完成されたものであ
って、分子式C45H82O5 で表されるFO−1513A
物質を提供するものである。
【0006】更に、本発明は、グリオクラジウム属に属
し、FO−1513A物質を生産する能力を有する微生
物を培地に培養し、該培養物にFO−1513A物質を
蓄積せしめ、該培養物からFO−1513A物質を採取
することを特徴とするFO−1513A物質の製造法を
提供するものである。
し、FO−1513A物質を生産する能力を有する微生
物を培地に培養し、該培養物にFO−1513A物質を
蓄積せしめ、該培養物からFO−1513A物質を採取
することを特徴とするFO−1513A物質の製造法を
提供するものである。
【0007】FO−1513A物質を生産する能力を有
する微生物(以下、FO−1513A物質生産菌と称す
る)は、グリオクラジウム属に属するが、例えば、本発
明者らが分離したグリオクラジム属に属するFO−15
13菌株は、本発明の最も有効に使用される菌株の一例
であって、本菌株の菌学的性状を示すと次の通りであ
る。
する微生物(以下、FO−1513A物質生産菌と称す
る)は、グリオクラジウム属に属するが、例えば、本発
明者らが分離したグリオクラジム属に属するFO−15
13菌株は、本発明の最も有効に使用される菌株の一例
であって、本菌株の菌学的性状を示すと次の通りであ
る。
【0008】本発明のFO−1513A物質を生産する
ために使用される菌株としては、例えば、本発明者らに
よつて土壌から分離されたグリオクラジウム エスピ
ー.(Gliocladium sp.)FO−151
3株が挙げられる。本菌株は表1に示すような培養所見
を示す。本所見は各種培地上25℃、14日間培養し、
観察した結果である。
ために使用される菌株としては、例えば、本発明者らに
よつて土壌から分離されたグリオクラジウム エスピ
ー.(Gliocladium sp.)FO−151
3株が挙げられる。本菌株は表1に示すような培養所見
を示す。本所見は各種培地上25℃、14日間培養し、
観察した結果である。
【0009】
【表1】
【0010】FO−1513株の生育温度範囲は10℃
〜32℃、至適温度範囲は16.5℃〜27℃である。
また、生育pH範囲はpH3〜9、至適pHの範囲はp
H5〜7である。前記すべての培地には菌の生育に伴う
菌核の形成や厚膜胞子は観察されなかった。
〜32℃、至適温度範囲は16.5℃〜27℃である。
また、生育pH範囲はpH3〜9、至適pHの範囲はp
H5〜7である。前記すべての培地には菌の生育に伴う
菌核の形成や厚膜胞子は観察されなかった。
【0011】分生子柄は、ほとんど平滑でその大きさは
80〜200×4〜6ミクロンであり、その先端にペニ
シリを形成する。ペニシリは対称体ないし非対称体を呈
し、メトレは通常2〜4本、その大きさは15〜25×
2〜3ミクロンである。フイアライドの形状は細長いペ
ン先型である。分生子の形状は、だ円形を呈し、その大
きさは3〜7×3ミクロンであり、分生子が互いに密着
し、直径20〜40ミクロンの粘球となつて、メトレの
先端にかたまりを形成する。
80〜200×4〜6ミクロンであり、その先端にペニ
シリを形成する。ペニシリは対称体ないし非対称体を呈
し、メトレは通常2〜4本、その大きさは15〜25×
2〜3ミクロンである。フイアライドの形状は細長いペ
ン先型である。分生子の形状は、だ円形を呈し、その大
きさは3〜7×3ミクロンであり、分生子が互いに密着
し、直径20〜40ミクロンの粘球となつて、メトレの
先端にかたまりを形成する。
【0012】上記FO−1513株の培養所見、形態的
特徴等に基づき、既知菌種との比較を試みた結果、本菌
株をグリオクラジウム(Gliocladium)属に
属する一菌株と同定し、グリオクラジウム エスピー.
FO−1513と命名した。本菌株はグリオクラジウム
エスピー.FO−1513として工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。(FERM P−12
220号)。
特徴等に基づき、既知菌種との比較を試みた結果、本菌
株をグリオクラジウム(Gliocladium)属に
属する一菌株と同定し、グリオクラジウム エスピー.
FO−1513と命名した。本菌株はグリオクラジウム
エスピー.FO−1513として工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。(FERM P−12
220号)。
【0013】以上、FO−1513A物質生産菌につい
て説明したが、菌の一般的性状として菌学上の性状はき
わめて変異し易く、一定したものではなく、自然的にあ
るいは通常行われる紫外線照射または変異誘導体、例え
ばN−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、
エチルメタンスルホネートなどを用いる人工的変異手段
により変異することは周知の事実であり、このような人
工的変異株は勿論、自然変異株も含め、グリオクラジウ
ム属に属し、FO−1513A物質を生産する能力を有
する菌株はすべて本発明に使用することができる。ま
た、細胞融合、遺伝子操作などの細胞工学的に変異させ
た菌株も物質FO−1513物質生産菌として包含され
る。
て説明したが、菌の一般的性状として菌学上の性状はき
わめて変異し易く、一定したものではなく、自然的にあ
るいは通常行われる紫外線照射または変異誘導体、例え
ばN−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、
エチルメタンスルホネートなどを用いる人工的変異手段
により変異することは周知の事実であり、このような人
工的変異株は勿論、自然変異株も含め、グリオクラジウ
ム属に属し、FO−1513A物質を生産する能力を有
する菌株はすべて本発明に使用することができる。ま
た、細胞融合、遺伝子操作などの細胞工学的に変異させ
た菌株も物質FO−1513物質生産菌として包含され
る。
【0014】本発明においては、先ずグリオクラジウム
に属するFO−1513A物質生産菌が培地に培養され
る。本菌の培養においては、通常真菌の培養法が一般に
用いられる。培地としては、微生物が同化し得る炭素
源、資化し得る窒素源、さらには必要に応じて無機酸塩
などを含有させた栄養培地が使用される。同化し得る炭
素源としては、ブドウ糖、ショ糖、糖密、デキストリ
ン、セルロースなどが単独または組み合わせて用いられ
る。
に属するFO−1513A物質生産菌が培地に培養され
る。本菌の培養においては、通常真菌の培養法が一般に
用いられる。培地としては、微生物が同化し得る炭素
源、資化し得る窒素源、さらには必要に応じて無機酸塩
などを含有させた栄養培地が使用される。同化し得る炭
素源としては、ブドウ糖、ショ糖、糖密、デキストリ
ン、セルロースなどが単独または組み合わせて用いられ
る。
【0015】資化し得る窒素源としては、ペプトン、肉
エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・ステ
イープ・リカー、綿実粕、カゼイン、大豆蛋白加水分解
物、アミノ酸、尿素などの有機窒素源、硝酸塩、アンモ
ニウム塩などの無機窒素化合物が単独または組み合わせ
て用いられる。その他、必要に応じてナトリウム塩、カ
リウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リン酸塩な
どの無機塩、重金属塩類が添加される。さらに、培地に
は、必要に応じて、本菌の生育やFO−1513A物質
の生産を促進する微量栄養素、発育促進物質、前駆物質
などを適当に添加してもよい。
エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・ステ
イープ・リカー、綿実粕、カゼイン、大豆蛋白加水分解
物、アミノ酸、尿素などの有機窒素源、硝酸塩、アンモ
ニウム塩などの無機窒素化合物が単独または組み合わせ
て用いられる。その他、必要に応じてナトリウム塩、カ
リウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リン酸塩な
どの無機塩、重金属塩類が添加される。さらに、培地に
は、必要に応じて、本菌の生育やFO−1513A物質
の生産を促進する微量栄養素、発育促進物質、前駆物質
などを適当に添加してもよい。
【0016】培養は通常振とうまたは通気攪拌培養など
の好気的条件下で行うのがよい。培養のpHは中性付近
で培養を行うのが好ましい。培養温度は20〜37℃で
行い得るが、通常は24〜30℃に保つのがよい。培養
時間は、液体の場合、通常2〜3日間培養を行うと、本
FO−1513A物質が蓄積されるので、培養中の蓄積
量が最大に達した時に、培養を終了すればよい。
の好気的条件下で行うのがよい。培養のpHは中性付近
で培養を行うのが好ましい。培養温度は20〜37℃で
行い得るが、通常は24〜30℃に保つのがよい。培養
時間は、液体の場合、通常2〜3日間培養を行うと、本
FO−1513A物質が蓄積されるので、培養中の蓄積
量が最大に達した時に、培養を終了すればよい。
【0017】これらの培地組成、培地の液性、培養温
度、通気量などの培養条件は使用する菌株の種類や外部
の条件などに応じて好ましい結果が得られるように適宜
調節、選択されることはいうまでもない。液体培養にお
いて、発泡があるときは、シリコン油、植物油、界面活
性剤などの消泡剤を適宜使用できる。
度、通気量などの培養条件は使用する菌株の種類や外部
の条件などに応じて好ましい結果が得られるように適宜
調節、選択されることはいうまでもない。液体培養にお
いて、発泡があるときは、シリコン油、植物油、界面活
性剤などの消泡剤を適宜使用できる。
【0018】このようにして得られた培養物に蓄積され
るFO−1513A物質は、菌体内および培養濾液中に
含有されるので、培養物を遠心分離して培養濾液と菌体
とに分離し、各々から本FO−1513A物質を採取す
るのが有利である。
るFO−1513A物質は、菌体内および培養濾液中に
含有されるので、培養物を遠心分離して培養濾液と菌体
とに分離し、各々から本FO−1513A物質を採取す
るのが有利である。
【0019】培養濾液からFO−1513A物質を採取
するには、先ず培養濾液を酢酸エチル、酢酸ブチル、ベ
ンゼンなどの非親水性有機溶媒で抽出し、抽出液を減圧
濃縮して粗製のFO−1513A物質が得られる。この
粗製物質はさらに脂溶性物質の精製に通常用いられる公
知の方法、例えばシリカゲル、アルミナなどの担体を用
いるカラムクロマトグラフイーによりFO−1513A
物質を分離精製することができる。
するには、先ず培養濾液を酢酸エチル、酢酸ブチル、ベ
ンゼンなどの非親水性有機溶媒で抽出し、抽出液を減圧
濃縮して粗製のFO−1513A物質が得られる。この
粗製物質はさらに脂溶性物質の精製に通常用いられる公
知の方法、例えばシリカゲル、アルミナなどの担体を用
いるカラムクロマトグラフイーによりFO−1513A
物質を分離精製することができる。
【0020】菌体からFO−1513A物質を採取する
には、菌体を含水アセトン、含水メタノールなどの含水
親水性有機溶媒で抽出し、得られた抽出液を減圧濃縮
し、その濃縮物を酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼンな
どの非親水性有機溶媒で抽出し、得られた抽出液は、前
記の培養濾液から得た抽出液と合わせて分離精製する
か、あるいは前記と同じ方法によりFO−1513A物
質を分離精製することができる。
には、菌体を含水アセトン、含水メタノールなどの含水
親水性有機溶媒で抽出し、得られた抽出液を減圧濃縮
し、その濃縮物を酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼンな
どの非親水性有機溶媒で抽出し、得られた抽出液は、前
記の培養濾液から得た抽出液と合わせて分離精製する
か、あるいは前記と同じ方法によりFO−1513A物
質を分離精製することができる。
【0021】次に、本発明のFO−1513A物質の理
化学的性状について述べる。 (1)分子式;C45H82O5 (高分解能スペクトルでm
/z630(M−4H2O)+ が観察された) (2)分子量;702(FABマススペクトルよりm/
z703(M+1)+ が観察された) (3)比旋光度;[α]22 D =+0.4(C=1、クロ
ロホルム) (4)紫外線吸収スペクトル(メタノール中);図1の
通り (5)赤外線吸収スペクトル(四塩化炭素中);図2の
通り
化学的性状について述べる。 (1)分子式;C45H82O5 (高分解能スペクトルでm
/z630(M−4H2O)+ が観察された) (2)分子量;702(FABマススペクトルよりm/
z703(M+1)+ が観察された) (3)比旋光度;[α]22 D =+0.4(C=1、クロ
ロホルム) (4)紫外線吸収スペクトル(メタノール中);図1の
通り (5)赤外線吸収スペクトル(四塩化炭素中);図2の
通り
【0022】(6)溶媒に対する溶解性;メタノール、
エタノール、アセトニトリル、酢酸エチル、ベンゼンに
可溶、水に不溶 (7)塩基性、酸性、中性の区別;中性 (8)物質の色、形状;無色油状 (9)プロトン核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム
中);図3の通り。
エタノール、アセトニトリル、酢酸エチル、ベンゼンに
可溶、水に不溶 (7)塩基性、酸性、中性の区別;中性 (8)物質の色、形状;無色油状 (9)プロトン核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム
中);図3の通り。
【0023】次に、本発明のFO−1513A物質の生
物学的性状について述べる。ラツト由来アシルコエンザ
イムAコレステロールアシル転位酵素に対する阻害作用
アシルコエンザイムAコステロールアシル転位酵素活性
に対する影響は、ラツト肝ミクロソーム画分より調整し
た粗酵素を用い300μM〔1−14C〕Oleoyl−
CoA;3mg/mlコレステロールを各々20μl (0.
02μCi);6.67μl 添加し、37℃で30分間
反応させ、総脂質をクロロホルム:メタノール(2:
1)混合液で抽出した。
物学的性状について述べる。ラツト由来アシルコエンザ
イムAコレステロールアシル転位酵素に対する阻害作用
アシルコエンザイムAコステロールアシル転位酵素活性
に対する影響は、ラツト肝ミクロソーム画分より調整し
た粗酵素を用い300μM〔1−14C〕Oleoyl−
CoA;3mg/mlコレステロールを各々20μl (0.
02μCi);6.67μl 添加し、37℃で30分間
反応させ、総脂質をクロロホルム:メタノール(2:
1)混合液で抽出した。
【0024】抽出後、TLC(キーゼルゲルGF254 、
展開溶媒として石油エーテル:ジエチルエーテル:酢
酸、90:10:1)で各脂質を分離後、コレステロー
ルエステル画分をかきとり、液体シンチレーシヨンカウ
ンターでアシルコエンザイムAコレステロールアシル転
位酵素活性を測定した。本酵素活性を50%阻害する濃
度を算定した結果、FO−1513A物質は25μg/
mlであつた。
展開溶媒として石油エーテル:ジエチルエーテル:酢
酸、90:10:1)で各脂質を分離後、コレステロー
ルエステル画分をかきとり、液体シンチレーシヨンカウ
ンターでアシルコエンザイムAコレステロールアシル転
位酵素活性を測定した。本酵素活性を50%阻害する濃
度を算定した結果、FO−1513A物質は25μg/
mlであつた。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明のFO−1513
A物質はアシルコエンザイムAコレステロールアシル転
位酵素に対して著しい阻害活性を示すことから、ヒトの
コレステロール蓄積に起因する疾病の予防および治療に
有用である。
A物質はアシルコエンザイムAコレステロールアシル転
位酵素に対して著しい阻害活性を示すことから、ヒトの
コレステロール蓄積に起因する疾病の予防および治療に
有用である。
【0026】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。
明する。
【実施例】500ml容三角フラスコにグルコース0.1
%、スターチ2.4%、ペプトン0.3%、肉エキス
0.3%、イーストエキストラクト0.5%、炭酸カル
シウム0.4%を含む培地(pH7.0の調整)100
mlを仕込み、綿栓後、蒸気滅菌し、寒天培地上に生育さ
せたグリオグラジウム エスピー.FO−1513(F
ERM P−12220)を白金耳にて無菌的に接種
し、27℃で48時間振とう培養して種培養液を得た。
%、スターチ2.4%、ペプトン0.3%、肉エキス
0.3%、イーストエキストラクト0.5%、炭酸カル
シウム0.4%を含む培地(pH7.0の調整)100
mlを仕込み、綿栓後、蒸気滅菌し、寒天培地上に生育さ
せたグリオグラジウム エスピー.FO−1513(F
ERM P−12220)を白金耳にて無菌的に接種
し、27℃で48時間振とう培養して種培養液を得た。
【0027】一方、50l ジヤーフアーメンター1基に
グルコース1.0%、可溶性デンプン3.0%、大豆粉
2.0%、ドライイースト0.3%、塩化カリウム0.
3%、炭酸カルシウム0.2%、硫酸マグネシウム0.
05%、リン酸カリウム0.5%、寒天0.1%(pH
7.0に調整)に仕込み、蒸気滅菌冷却後、種培養した
種培養液200mlを無菌的に移植し、攪拌速度250r
pm、通気量10l /分の培養条件下で27℃で72時
間、通気攪拌した。
グルコース1.0%、可溶性デンプン3.0%、大豆粉
2.0%、ドライイースト0.3%、塩化カリウム0.
3%、炭酸カルシウム0.2%、硫酸マグネシウム0.
05%、リン酸カリウム0.5%、寒天0.1%(pH
7.0に調整)に仕込み、蒸気滅菌冷却後、種培養した
種培養液200mlを無菌的に移植し、攪拌速度250r
pm、通気量10l /分の培養条件下で27℃で72時
間、通気攪拌した。
【0028】培養後、培養液30l を酢酸エチル18l
で抽出し、抽出液を減圧濃縮して粗製物を得た。この粗
製物をシリカゲル(250g、メルク社製、Art.9
385)のカラムにチヤージし、クロロホルム−メタノ
ール(9:1)で溶出するカラムクロマトグラフイーを
行った。各フラクシヨンは100mlづつ分画し、活性成
分を含むフラクシヨンを集め、減圧乾固して粗活性物質
1.5gを得た。
で抽出し、抽出液を減圧濃縮して粗製物を得た。この粗
製物をシリカゲル(250g、メルク社製、Art.9
385)のカラムにチヤージし、クロロホルム−メタノ
ール(9:1)で溶出するカラムクロマトグラフイーを
行った。各フラクシヨンは100mlづつ分画し、活性成
分を含むフラクシヨンを集め、減圧乾固して粗活性物質
1.5gを得た。
【0029】これを5回に分けて高速液体クロマトグラ
フイーにより分離精製した。装置はトリロータV(日本
分光社製)を用い、カラムはYMC−Pack A−3
43(ODS系樹脂、山村化学研究所製)を用い、溶媒
系は、85%のアセトニトリル水を用い、検出はUV2
80nm、流速は8ml/分で行った。その結果、FO−
1513A物質200mgを単離した。
フイーにより分離精製した。装置はトリロータV(日本
分光社製)を用い、カラムはYMC−Pack A−3
43(ODS系樹脂、山村化学研究所製)を用い、溶媒
系は、85%のアセトニトリル水を用い、検出はUV2
80nm、流速は8ml/分で行った。その結果、FO−
1513A物質200mgを単離した。
【図1】FO−1513A物質の紫外線吸収スペクトル
である。(メタノール溶液として測定)
である。(メタノール溶液として測定)
【図2】FO−1513A物質の赤外線吸収スペクトル
である。(四塩化炭素溶液として測定)
である。(四塩化炭素溶液として測定)
【図3】FO−1513A物質のプロトン核磁気共鳴ス
ペクトルである。(重クロロホルム溶液)
ペクトルである。(重クロロホルム溶液)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:645) (C12P 1/02 C12R 1:645) (56)参考文献 JFCC CATALOGUE OF CULTURES,1979,Third Edition,Japan Sci entific Societies Press,P.199 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07G 17/00 C12P 1/02 C12N 1/14 C12N 9/99 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (3)
- 【請求項1】 次の理化学的性質を有するFO−151
3A物質。 (1)分子式;C45H82O5 (高分解能スペクトルでm
/z630(M−4H2O)+ が観察された) (2)分子量;702(FABマススペクトルよりm/
z703(M+1)+ が観察された) (3)比旋光度;[α]22 D =+0.4(C=1、クロ
ロホルム) (4)紫外線吸収スペクトル(メタノール中);図1の
通り (5)赤外線吸収スペクトル(四塩化炭素中);図2の
通り (6)溶媒に対する溶解性;メタノール、エタノール、
アセトニトリル、酢酸エチル、ベンゼンに可溶、水に不
溶 (7)塩基性、酸性、中性の区別;中性 (8)物質の色、形状;無色油状 - 【請求項2】 グリオクラジウム属に属し、FO−15
13A物質を生産する能力を有する微生物を培地に培養
して培養中にFO−1513A物質を蓄積せしめ、該培
養物からFO−1513A物質を採取することを特徴と
するFO−1513A物質の製造法。 - 【請求項3】 グリオクラジウム属に属し、FO−15
13A物質を生産する能力を有する微生物がグリオクラ
ジウム エスピー.FO−1513(Glioclad
ium sp.FO−1513 FERM P−122
20)である請求項2記載の製造法。
Priority Applications (1)
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JP03162182A JP3074038B2 (ja) | 1991-06-06 | 1991-06-06 | Fo−1513a物質およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03162182A JP3074038B2 (ja) | 1991-06-06 | 1991-06-06 | Fo−1513a物質およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04360894A JPH04360894A (ja) | 1992-12-14 |
JP3074038B2 true JP3074038B2 (ja) | 2000-08-07 |
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ID=15749575
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JP03162182A Expired - Fee Related JP3074038B2 (ja) | 1991-06-06 | 1991-06-06 | Fo−1513a物質およびその製造法 |
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-
1991
- 1991-06-06 JP JP03162182A patent/JP3074038B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JFCC CATALOGUE OF CULTURES,1979,Third Edition,Japan Scientific Societies Press,P.199 |
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