JP3073795B2 - ベンゾフラノキノン系化合物 - Google Patents
ベンゾフラノキノン系化合物Info
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Description
ノン系化合物に関する。
ら液晶表示素子が広く使用されるようになった。現在使
用されている液晶表示素子の大部分はツイステッド・ネ
マチック型液晶の電気光学効果を利用したもので、2枚
の偏光板と組み合わせることを必須条件として表示がな
されるものであり、使用に際して多くの制限を受けてい
るのが実情である。これに替わる液晶表示方式として二
色性色素を液晶に溶解した着色液晶組成物の電気光学効
果を利用する、いわゆるゲスト−ホスト方式の液晶表示
が検討され、すでにその一部は、時計、家電製品、産業
用計器における表示素子として利用され始めている。
晶、コレステリック液晶、もしくはスメクチック液晶を
対向する二枚の電極板間に介在させ、これに電圧を印加
すれば液晶の誘電特性、流動特性に基づいて、液晶分子
は擾乱運動を起こしたり、あるいは電場方向に揃った分
子配列をしたりする。このとき二色性色素分子も液晶分
子と共働的に動するので、二色性色素分子の吸収遷移モ
ーメントと入射光との相対的な方向に変化が引き起こさ
れることになり、結果的に液晶表示装置の光吸収特性に
変化が生じることになる。このような現象は「ゲスト・
ホスト効果」として広く知られており、この効果を利用
して、電気的制御による表示装置を構成することができ
る。
スト効果を利用した液晶表示素子は高コントラスト、高
遮光性、長い寿命、および低温での安定性を同時に満足
させることは困難であった。この原因の一つは二色性、
耐光性および溶解性の共に優れた二色性色素が少ないこ
とである。
点を解決するため、二色比が高く、かつ耐光性、溶解性
に優れた色素化合物を提供することを目的とする。
1
R2は互いに結合して環を形成しても良い。)で表わさ
れるベンゾフラノキノン系化合物、及び下記化2
びR2は互いに連結して環を形成しても良い。)で表わ
されるナフトキノン系化合物が提供される。
来より研究を重ねてきた結果、特定の色素化合物が優れ
た二色性、耐光性及び溶解性を合わせ持つことを見い出
し、本発明に致った。
いて、R1,R2の低級アルキル基の具体例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基が挙
げられる。
ノン系化合物、及び化2で表わされるナフトキノン系化
合物は、例えば化3
互いに連結して環を形成しても良い。)で表わされるm
−(ジアルキルアミノ)フェノール類を反応させること
により、化2で表わされるナフトキノン系化合物を得、
ついでこれを塩基性溶媒中で加熱し、分子内で閉環させ
ることによって製造することができる。
ノン系化合物の製造における中間体である化2で表わさ
れるナフトキノン系化合物も、新規化合物であり、優れ
た二色性色素である。本発明の好ましい具体例を前記化
1及び化2との関連で表1、表2、表3及び表4に示
す。
記の液晶物質に溶解させることにより、容易に液晶組成
物を調整することができる。このようにして調整された
液晶組成物を少なくとも一方が透明な電極基板間に担持
させことによりゲストホスト効果を応用した液晶表示素
子を構成することができる。これは松本正一、角田市良
“液晶の最新技術”工業調査会、34(1983)、
J.L.Fergason、SID85Digers
t,68(1985)等に示される方法により行うこと
ができる。また本発明のベンゾフラノキノン系化合物を
表示用としてばかりでなく、メモリー、光変調器、空間
変調器、光シャッター、光電変換、油性インクなどの種
々の電子工学デバイスとして好適に使用することができ
る。
するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものでは
ない。なお、以下の実施例において二色性の良否は次式
1から求められる色素化合物のオーダー・パラメーター
(s)により評価した。
並行及び垂直に偏向した光に対する色素の吸光度であ
る。オーダー・パラメーター(s)は、具体的にはゲス
ト・ホスト型液晶表示素子の表示コントラストを表す値
であり、この値が理論上1に近づく程、白抜け部分の残
色度が減少し、明るくコントラストの大きい鮮明な表示
が可能となる。
ェニル〕−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン(化
合物No.4)と3−〔2′−ヒドロキシ−4′−(ジ
ブチルアミノ)フェニル〕−5−ヒドロキシ−1,4−
ナフトキノン(化合物No.13)の合成 酢酸銅−水和物1.14g(5.74mmol)を酢酸
60mlに溶解し、これに5−ヒドロキシ−1,4−ナ
フトキノン2.0g(11.5mmol)、ついでm−
(ジブチルアミノ)フェノール2.54g(11.5m
mol)を加え、50℃で16時間撹拌した。反応液を
室温まで冷却後、蒸留水100mlを加えた後、反応混
合液から生成物をクロロホルムで抽出した。クロロホル
ム抽出液を炭酸ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄後、
クロロホルムを減圧留去した。緑色残留物をベンゼンに
溶かし、シリカゲルカラムを用いてベンゼンにより展開
分離し、目的の化合物No.4 0.12g(収質2.
7%)と化合物No.132.03g(収率45%)を
得た。化合物No.4およびNo.13の物性値は以下
の通りである。
フト[2,3−d]フラン−6,11−ジオン(化合物
No.22)の合成 ピリジン20mlに塩化第二銅の0.12g(0.86
mmol)、ついで、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−
(ジブチルアミノ)フェニル〕−5−ヒドロキシ1,4
−ナフトキノン(化合物No.4)0.34g(0.8
6mmol)を加え、12時間加熱還流した。室温まで
冷却後ピリジンに不溶の物を濾過して取り除いた後、反
応液を減圧乾固して褐色の沈殿を得た。これを水洗し乾
燥した後、クロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムを
用いてクロロホルムにより展開分離し、目的の紫色結晶
0.16g(収率48%)を得た。この化合物の物性値
は以下の通りであった。
ト[2,3−d]フラン−6,11−ジオン(化合物N
o.32)の合成 ピリジン25mlに塩化第二銅0.17g(1.27m
mol)、ついで3−〔2′−ヒドロキシ−4′−(ジ
ブチルアミノ)フェニル〕−5−ヒドロキシ−1,.4
−ナフトキノン(実施例1の化合物No.13)0.5
g(1.27mmol)を加え、13時間加熱還流し
た。室温まで冷却後、ピリジンに不溶の物を濾過して取
り除いた後、反応液を減圧乾固して緑色の沈殿を得た。
これを水洗し乾燥した後、ベンゼンに溶かし、シリカゲ
ルカラムを用いてベンゼンにより展開分離し、目的の緑
色結晶0.44g(収率89%)を得た。この化合物の
物性値は以下の通りであった。
日本合成ゴム社製の液晶配向剤JIB−31をスピンコ
ートし、120℃のオーブンで1時間乾燥した。次に、
配向剤面を布でラビングし、ラビング方向が反平行とな
るようにはりあわせ、液晶用セルを作製した。セルギャ
ップは、プラスチックビーズを散布することにより、8
ミクロンに制御した。このセルに、メルク社製のネマテ
ィック液晶ZLI−1840と本発明の化合物No.4
の混合組成物を封入した。このようにしてできた液晶セ
ルの吸収スペクトルを図6に示す。スペクトルの測定に
は偏光板を一枚用いており(a)および(b)は、それ
ぞれ偏光板の透過軸と液晶の配向方向が平行なときと、
垂直なときのものである。可視波長域の吸収ピークは、
420nmと619nmに二つあり、それぞれのピーク
におけるオーダーパラメータは0.49と0.38であ
った。また、ZLI−1840に対する溶解度は2.3
wt%以上と、非常に優れたものであった。本発明の化
合物の数種を、上と同様にZLI−1840に溶解して
液晶用二色性色素として用いてみた。結果を下表にまと
める。
されるベンゾフラキノン系化合物及び前記化2で表わさ
れるナフトキノン系化合物は液晶に対する溶解性、及び
安定性に優れており、液晶と混合して高い二色性を示
し、液晶表示素子として良好に使用することができる。
吸収スペクトル図。
線吸収スペクトル図。
線吸収スペクトル図。
線吸収スペクトル図。
o.4を用いた液晶セルの偏光板の透過軸を液晶の配向
方向が平行なときの可視波長域の吸収スペクトル図。 図5(b)は本発明の化合物である化合物No.4を用
いた液晶セルの偏光板の透過軸と液晶の配向方向が垂直
なときの可視波長域の吸収スペクトル図。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記化1 【化1】 (式中、R1及びR2は低級アルキル基を表わし、R1及
びR2は互いに連結して環を形成しても良い。)で表わ
されるベンゾフラノキノン系化合物。 - 【請求項2】 下記化2 (式中、R1及びR2は低級アルキル基を表わし、R1及
びR2は互いに連結して環を形成しても良い。)で表わ
されるナフトキノン系化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03163853A JP3073795B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ベンゾフラノキノン系化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03163853A JP3073795B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ベンゾフラノキノン系化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04360885A JPH04360885A (ja) | 1992-12-14 |
JP3073795B2 true JP3073795B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=15782002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03163853A Expired - Fee Related JP3073795B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ベンゾフラノキノン系化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3073795B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990069877A (ko) * | 1998-02-13 | 1999-09-06 | 성재갑 | 나프토퀴논 구조를 갖는 사이클린-의존 키나아제 저해제 화합물 |
KR100380146B1 (ko) * | 1998-02-13 | 2003-08-21 | 주식회사 엘지생명과학 | 나프토퀴논구조를갖는사이클린-의존키나아제저해제화합물 |
-
1991
- 1991-06-07 JP JP03163853A patent/JP3073795B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04360885A (ja) | 1992-12-14 |
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