JP3073615U - 椅子用座布団 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワンタッチで事務用椅子に取付け取外しでき
る座布団で、クッション性に富み、リバーシブルな椅子
用座布団を提供する。 【解決手段】 ポリウレタン発泡体その他柔軟でクッシ
ョン性のある合成樹脂製で椅子の大きさに合わせた板状
の座布団基部２と、この座布団基部２の周囲を被覆し、
前記座布団基部を出し入れ可能とした布製座布団カバー
３とから成る座布団１と、前記座布団１の外周縁部に縫
着され、一部に開口部６を設けた取付垂れ幕部５と、前
記垂下取付部５の端縁部に取付けられ、両端を引き出し
た締付け紐６と、前記締付け紐７と係合して固定可能に
取付けた留具８とから構成され、前記座布団１を椅子９
の座部に載せ、前記垂下取付部を座部の下方へ回して締
付け紐７で締付け固定するようにした椅子用座布団。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はワンタッチで椅子の座部に取付け可能な椅子用座布団に関し、より詳 しくは事務用の椅子等の座部に固定し易く、使い勝手のよい椅子用座布団に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の椅子用座布団は、綿や発泡ポリウレタン製の基部を布製のカバーで包み 込んだ座布団をそのまま椅子の座部に載せ、４隅の紐で椅子に固定するのが通常 であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような従来例では、座布団の４隅に設けた紐で椅子に固定する には紐の固定場所となる支柱を探さねばならず手間がかかり、紐の長さや取付け 具合によれば座布団が中央からずれてしまったり、座布団に皺を形成したりする 難点があった。

【０００４】 本考案の目的は、事務用椅子の座部へ座布団を載せて留具を介して締付け紐を 引っ張るか、弾性体の絞り込み部により端縁部を絞り込むことにより、ワンタッ チで取付けができ、また取外しも垂下取付部を椅子の下方から取外せばよく、着 脱が容易であり、ポリウレタン発泡体その他柔軟でクッション性に富む座布団基 部により座り心地がよく、布製の座布団カバーはリバーシブルで表裏に別個の色 彩や模様を設けることができ、さらに柱状部を利用して保温や疾病に対応したり 、静電気の発生を防止することもできる椅子用座布団を提供しようとするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案はポリウレタン発泡体その他柔軟でクッション性のある合成樹脂製で椅 子の大きさに合わせた板状の座布団基部と、この座布団基部の周囲を被覆し、前 記座布団基部を出し入れ可能とした布製座布団カバーとから成る座布団と、前記 座布団の外周縁部に縫着され、一部に開口部を設けた垂下取付部と、前記垂下取 付部の端縁部に取付けられ、両端を引き出した締付け紐と、前記締付け紐と係合 して固定可能に取付けた留具とから構成され、前記座布団を椅子の座部に載せ、 前記垂下取付部を座部の下方へ回して締付け紐で締付け固定するようにした椅子 用座布団とした。

【０００６】 第２考案は、板状の座布団基部の中央に着脱自在な柱状部を設けた。

【０００７】 第３考案は、布製座布団カバーが導電性繊維を用いて縫製され、静電気による 障害を防止した。

【０００８】 第４考案は、締付け紐と留具による椅子への装着に代えて、垂下取付部の端縁 部を絞り込むようにゴムその他の弾性体から成る絞り込み部を設けた。

【０００９】 （作用） 本考案の第１考案では、座布団基部と布製座布団カバーにより座布団が形成さ れているのでクッション性がよく、椅子の大きさに合わせて座部にピッタリ合致 し、垂下取付部を座部の下方へ回り込ませて締付け紐で絞れば、座部にフィット して固定される。クッション性がよいので、椅子の座部に多少の大小や形体の変 化があっても、フィット性がよい。

【００１０】 また垂下取付部が座布団の外周縁部に縫着された垂れ幕状とし、一部に開口部 を設けているので、開口部から開いて締付け紐を緩めて、椅子の下方へ回り込ま すことが容易であり、ワンタッチ操作がし易くなっている。

【００１１】 開口部は一箇所に限らず、複数箇所設けてもよく、また肘置き付きの椅子の場 合、肘置き部分を跨ぐか、この部分に支障のないように締付け紐を構成するか、 ゴム等の弾性体を設けて、垂下取付部を柔軟に対応するように構成できる。

【００１２】 椅子へ取付け後はクッション性と垂下取付部及び締付け紐により座布団がずれ ることなく安定して使用できる。さらに垂下取付部は垂れ幕状として、座布団の いずれの方向へも垂れ下げることができるので、布製座布団カバーの表裏いずれ かを選択してリバーシブルに使用することができる。

【００１３】 留具は締付け紐の両端を貫挿通するよう係合して、自由に締付け紐を引き出し たり止めたりすることができる。

【００１４】 第２考案では、座布団基部の中央に着脱自在な柱状部を設けたので、この部分 を取外して懐炉を装填し冬場に備えたり、取外したままで使用して痔疾患に悩む 人を保護し座り心地良くすることができる。

【００１５】 第３考案では、布製座布団カバーが導電性繊維を用いて縫製されることにより 、帯電防止効果があり静電気による障害を防止することができる。

【００１６】 第４考案では、弾性体による絞り込み部を設けたので、この部分を押し広げて 椅子の装着し、手を放せばワンタッチで装着でき、また取外しには逆に絞り込み 部を広げて取り出せばよく、さらに装着が容易になった。

【００１７】

【考案の実施の形態】

本考案は事務用椅子に取付けし易く構成されている。特に垂下取付部が座布団 の外周縁から垂れ幕状に設けられているので、椅子の座部へ取付け、取外しに際 して垂下取付部を椅子の下方へ回して固定し易い構成となっている。さらに垂下 取付部の端縁部には両端を引き出した締付け紐が設けられ、垂下取付部には開口 部があるので、この開口部を開いて締付け紐を緩めることにより操作が極めて容 易である。締付け紐に代えて絞り込み部とすると、さらに操作が楽になる。

【００１８】

【実施例】

以下、実施例として示した図面を説明する。１は座布団で、座布団基部２と布 製座布団カバー３とから成っている。座布団基部２はポリウレタン発泡体その他 柔軟でクッション性のある合成樹脂製で椅子の大きさに合わせた板状とした。

【００１９】 布製座布団カバー３は、座布団基部２の周囲を被覆し、表裏の生地や色彩、模 様等に変化をもたせることができ、前記座布団基部を出し入れ可能としている。 図示した例では、出し入れ可能とする構成としてファスナ−４を用いたが、これ に限定しない。例えばボタンや紐でもよい。布製座布団カバー３が導電性繊維（ 例えばセルガードミシン糸−商標名）を用いて縫製されると静電気による障害を 防止することができる。

【００２０】 ５は垂下取付部で、座布団１の外周縁部に縫着された垂れ幕状とし、一部に開 口部６を設けている。開口部６は下方が自由端として両方へ開口できるようにな っている。７は締付け紐で、垂下取付部５の端縁部に取り付けられ、両端を引き 出した状態となって、留具を介して引き締めたり、緩めたりできる。

【００２１】 ８は留具で、締付け紐７と係合しており、留具を貫挿通した状態で締付け紐を 手で動かすことができ、また任意の場所で固定可能になっている。

【００２２】 締付け紐や留具に代えて、垂下取付部の端縁部にゴム等の弾性体による絞り込 み部を設けて絞り込むようにしてもよい。

【００２３】 本考案品は事務用椅子９の座部へ載せて、垂れ幕状の垂下取付部を椅子の下部 へ回して締付け紐を締めつけることにより、ワンタッチで装着できる。締付け紐 により締めつけると、周縁は垂下取付部で包み込むようになり、ずれることなく 安定している。

【００２４】 図２は布製座布団カバー３に設けた座布団基部を出し入れ可能とした部分を示 すため垂下取付部を上方へ捲くり上げた状態で示した斜視図である。

【００２５】 図３は事務用椅子に取り付けた状態を示している。

【００２６】 図４において、１０は柱状部で、座布団基部２の中央付近で、着脱自在に取り 付けられている。取り除けば孔部となり、懐炉等を装填できる。また取り除いた まま使用すれば、痔疾患にも悩む患者にとって優しい座布団となる。

【００２７】 図５は柱状部を取り除いた場合を示す。また垂下取付部の端縁部にゴム等の弾 性体による絞り込み部１１を設けた場合を示す。

【００２８】

【考案の効果】

本考案では、事務用の椅子の座部へ座布団を載せ、垂下取付部を椅子の下部へ 回して留具を介して締付け紐を引っ張るか、ゴム等の弾性体による絞り込み部で 絞り込むことにより、ワンタッチで取付けができ、また取外しも垂下取付部を取 外せばよく着脱が容易である。また座布団基部がクッション性に富み座り心地が よく、布製の座布団カバーはリバーシブルで表裏に別個の色彩や模様を設けるこ とができる。さらに柱状部を利用して保温や疾病に優しく対応したり、静電気の 発生を防止することもできる等使い勝手のよい椅子用座布団を提供することがで きた。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案座布団の斜視図で、一部を切り開き内
部を示した

【図２】 同座布団の斜視図で、垂下取付部を上に上げ
て内部を示した

【図３】 事務用椅子に取り付けた状態を示す断面図

【図４】 座布団の横断面図

【図５】 座布団基部の柱状部を外した場合の断面図
で、垂下取付部の端縁に絞り込み部を設けた

【符号の説明】

１： 座布団 ２： 座布団基部 ３： 布製座布団カバー ５： 垂下取付部 ６： 開口部 ７： 締付け紐 ８： 留具 １０： 柱状部 １１： 絞り込み部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポリウレタン発泡体その他柔軟でクッシ
   ョン性のある合成樹脂製で椅子の大きさに合わせた板状
   の座布団基部と、この座布団基部の周囲を被覆し、前記
   座布団基部を出し入れ可能とした布製座布団カバーとか
   ら成る座布団と、前記座布団の外周縁部に縫着され、一
   部に開口部を設けた垂下取付部と、前記垂下取付部の端
   縁部に取付けられ、両端を引き出した締付け紐と、前記
   締付け紐と係合して固定可能に取付けた留具とから構成
   され、前記座布団を椅子の座部に載せ、前記垂下取付部
   を座部の下方へ回して締付け紐で締付け固定するように
   したことを特徴とする椅子用座布団。
2. 【請求項２】 板状の座布団基部の中央に着脱自在な柱
   状部を設けた請求項１記載の椅子用座布団。
3. 【請求項３】 布製座布団カバーが導電性繊維を用いて
   縫製され、静電気による障害を防止した請求項１記載の
   椅子用座布団。
4. 【請求項４】 締付け紐と留具による椅子への装着に代
   えて、垂下取付部の端縁部を絞り込むようにゴムその他
   の弾性体による絞り込み部を設けた請求項１記載の椅子
   用座布団。