JP3073220U - 携帯電話機のストラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ファッション性を有すると共に、オリジナル性
にも富んだ着信告知手段を備えた携帯電話機のストラッ
プを提供することを目的とする。 【構成】携帯電話機１のストラップ３に、携帯電話機１
の送受信搬送波に同調する同調回路と、この同調回路の
出力で駆動する液晶パネル８を装備する。すなわち、ス
トラップ３の手提環状体３３の取付部３２の内部に設け
られたプリント基板４に、携帯電話機１の送受信搬送波
に電磁的に結合するコイル５と整流用のダイオード６が
直列に接続され、そのダイオード６の出力で駆動される
表現手段部７を有した同調回路が設けられ、また、表現
手段部７の出力で駆動される液晶パネル８がストラップ
３の先端に設けられている。これにより、携帯電話機１
が送受信状態になった場合には液晶パネル８に文字やイ
ラストを表示させて着信状態を知らせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、携帯電話機が送受信状態にあることを文字やイラストの表示で知ら せる液晶表示手段を備える携帯電話機のストラップに関するものである。

【０００２】

【従来技術と問題点】

近年、携帯電話機が着信状態となっていることを発光ダイオードの点灯により 知るようにした発光装置の装着が盛んである。 この発光装置の構成は、携帯電話機の送受信搬送波（高周波）と同調するＬＣ 共振回路に、発光体となる発光ダイオード（ＬＥＤ）を取り付けたもので、携帯 電話機のアンテナロッドの先端に取り付けられているものである。 また、この種の発光装置に装備される発光体は、点灯時の視認性に優れた発光 色の発光ダイオードが１個備えられていたが、最近では複数の発光ダイオードを 備えるものも登場しており、視認性やファッション性をより向上させるようにし ている。

【０００３】 しかし、視認性やファッション性は向上しているものの、それは発光ダイオー ドが１個備えられていた当時の発光装置と比較した場合であって、寧ろ今日では ファッション性に加えてオリジナル性が強く求められているのである。 例えば、携帯電話機の着信メロディーに現れているように、個人が自分に合っ た曲を選んでそれを自分専用の着信合図として用いている現状では、光の発光や 彩色によりオリジナル性を追求することは難しく、市場では発光装置に代わるフ ァッション性を有すると共に、オリジナル性にも富んだ着信告知装置の開発が待 たれていた。

【０００４】

【目的】

本考案は上述した問題点に鑑みてなされたもので、ファッション性を有すると 共に、オリジナル性にも富んだ着信告知手段を備えた携帯電話機のストラップを 提供することを目的とするものである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

本考案の要旨とするところは、携帯電話機のストラップに、携帯電話機の送受 信搬送波に同調する同調回路と、この同調回路の出力で駆動する液晶表示手段を 装備し、携帯電話機の送受信搬送波があったとき該液晶表示手段で所望の表示情 報を液晶面に表示することを特徴とする携帯電話機のストラップである。

【０００６】 本考案が応用される携帯電話機とは無線で通話を行う装置であり、高周波の送 受信搬送波により通話する無線装置全てを含むものである。 携帯電話機にはアンテナロッドが装備されており、これは所定の電波を受信し あるいは発信するためのアンテナ手段であり、通常は同調効果を高めるため長さ 調節が可能となっている。

【０００７】 この携帯電話機に設けられるストラップに、携帯電話機の送受信搬送波に同調 して直流電圧を作り出すＬＣ共振回路等からなる同調回路と、この同調回路によ り作り出された直流電圧を駆動電力として動作する液晶表示手段が装備されてい る。また、液晶表示手段には、所望の表示情報を送出する表現手段が設けられて いるのが普通である。

【０００８】 同調回路はプリント基板に設けるのがよく、携帯電話機の送受信搬送波に電磁 的に結合するコイルに整流用のダイオードが接続されて、直流電圧を作り出して いる。また、同調回路に携帯電話機のアンテナロッドの基部を取り巻く導体（ア ンテナピックアップ）を設けてもよい。 プリント基板に設ける場合は、通常の電気回路をプリントするプリント基板を チップ状に小さく裁断したものでもよい。プリント基板とアンテナロッドとは電 気的に絶縁されるのが望ましい。

【０００９】 コイルは、アンテナロッドに生じた送受信搬送波（高周波）に応じて電磁的に 結合し得るコイル、すなわち送受信搬送波に同調するコイルを設ければよい。 具体的には通常のコイル部品でもパターン印刷されたコイルでもよく、その場合 コイルを基板の両面にプリントにして利得を稼ぐことが望ましい。また、プリン トするコイルの形態も特に限定するものではないが、略平面の巻型コイルとして 表裏それぞれのコイルを導通状態に接続するのがよい。

【００１０】 このコイルに、整流用のダイオードが接続され、その後段に液晶表示手段と該 液晶表示手段に所望の表示情報を送出する表現手段の回路が接続されている。 液晶表示手段とは、電圧のオン／オフによりパネルに内装する各液晶素子を作動 させるいわゆる液晶パネル（ＬＣＤ）である。この液晶パネルも特に限定するも のではなく好適なものを選定して用いればよい。また、液晶パネルを表裏に設け てもよい。 さらに、液晶パネルに装備されるバックライトの有無も特に限定するものでは なく、バックライトを備えないものについては、整流用のダイオードの後段に発 光ダイオードを設けて、液晶パネルのバックライトまたは着信時の発光サインま たはその両方に用いてもよい。

【００１１】 加えて、この液晶表示手段は、本明細書においては、液晶パネル（ＬＣＤ）だけ でなく、有機ＥＬパネルを含むものとする。従来の液晶パネル（ＬＣＤ）は、透 過型でも反射型でも暗い所で使用できるようにするためにはバックライトを必要 とし、電力消費することになるが、最近開発された有機ＥＬパネルは、素子が自 己発光するものであり、発光する素子のみが電力を消費し、電力消費を抑制でき る性格を有している。 発光ダイオードの形状や色また数においても特に限定するものではなく好適なも のまた数量とすればよい。

【００１２】 液晶表示手段には表示情報を液晶面に表示するための表現手段を装備している のが普通であるが、液晶表示手段と表現手段との装備形態も特に限定するもので はなく、液晶表示手段と表現手段を一体的に、または、それらを別体として好適 な部分に設けるようにしてもよい。具体的には、表現手段を手提環状体の取付部 のプリント基板に設けてもよい。

【００１３】 表現手段とは、液晶表示手段の液晶素子を適宜制御して液晶表示手段に所望の 情報を表示する好適な電子部品から構成された回路であり、液晶表示手段に表示 する内容により電子部品の構成を選定すればよい。また、必要に応じて各種セン サー等も用いてもよい。具体的な表示の一例として、文字・数字・イラスト・イ ニシャル・温度・湿度・時刻・日付・通話回数等の表示である。 さらには、この表現手段に種々の表現手法が組まれた簡易のマイコン等を組み 込み、液晶表示手段に表示したイラストを動かしたり、文字を流れるように表示 してもよい。

【００１４】 また、液晶表示手段の表示情報を記憶するバックアップ用の電源となるバッテ リーを固定または交換可能に設けて、表示情報をバックアップするようにしても よい。さらに、回路に適宜電子部品を設けて、回路の作動時に前記バッテリーへ の充電をすることができるように構成してもよい。 固定とはバッテリーが回路の一部品として切離し不可に組み込まれている状態 であり、交換可能とはバッテリーの消耗時に内装するバッテリーを入れ換えるこ とができるものである。バッテリーの内装位置は特に限定するものではない。

【００１５】 そして、ストラップへの同調回路と液晶表示手段の装備形態は特に限定される ものではないが、具体的な装備形態としては、同調回路をストラップの手提環状 体の取付部に設けて、液晶表示手段をストラップの先端近くに設けるようにして もよい。 また、同調回路と液晶表示手段とを一体的に形成すると共に、ストラップの手 提環状体の口径を調節可能に設けるようにしてもよい。

【００１６】

【作用】

本考案のストラップは以上のように構成されているので、携帯電話機が送受信 状態にあればアンテナロッド上に電圧が生じて、これに電磁的に結合するプリン ト基板上のコイルが励磁され、その電圧がダイオードにより直流電圧に整流され て液晶表示手段と液晶表示手段に所望の表示情報を送出する表現手段に該電圧が 供給される。また、発光ダイオードを備えるものは、その発光ダイオードにも該 電圧が供給されて点灯する。

【００１７】 液晶表示手段と表現手段はその電圧を受けて、液晶表示手段は各液晶素子をオ ン／オフする電源とし、表現手段は所望の表示情報を液晶表示手段に送出すると 共に、各液晶素子を制御して液晶表示手段に情報を表示する。 また、マイコンを有するものはその表示した情報に動きが与えられてイラスト が動いたり、文字が流れるように表示される。

【００１８】

【実施例】

本考案のストラップの一実施例を以下図面に従って説明すると、図１は、本考 案のストラップを取り付けた携帯電話機の正面図であり、１は携帯電話機、２は アンテナロッド、３は携帯電話機１を持ち歩く際に使用される本考案のストラッ プで、３１は携帯電話機１の取付用通孔に挿通してストラップ３本体と携帯電話 機１を接続するための接続紐、３２は手提環状体３３が取り付けられている取付 部、３３は手提環状体であり腕を通すところである。 ８はストラップ３すなわち手提環状体３３の先端に設けられた液晶表示手段と なる液晶パネル、９は液晶パネル８のバックライトまた着信時の発光サインとな るＬＥＤ（発光ダイオード）、１１は液晶パネル８とＬＥＤ９を収容するケース である。

【００１９】 図２は、手提環状体の取付部の内部を示す平面図であり、３２がストラップ３ の接続紐３１と手提環状体３３の間に位置する取付部で、その内部にはプリント 基板４が設けられており、携帯電話機１の送受信搬送波に電磁的に結合するコイ ル５と、整流用のダイオード６が直列に接続され、さらにダイオード６の出力で 駆動される表現手段部７が設けられている。 そのダイオード６によって整流された直流電圧は分配されて、一方は表現手段 部７と手提環状体３３の先端に設けられた液晶パネル８に供給され、他方は手提 環状体３３の先端に設けられた液晶パネル８のバックライトまた着信時の発光サ インとなるＬＥＤ９に供給される。 その液晶パネル８およびＬＥＤ９までは、手提環状体３３の内部を通過するリ ード線１０により導かれる。 また、コイル５から分岐してアンテナロッド２を取り巻くアンテナピックアッ プ１２が設けられており、送受信搬送波との同調効果を向上させている。

【００２０】 図３は、ストラップの先端部を示す平面図であり、ストラップ３すなわち手提 環状体３３の先端には表現手段部７から送出された情報を表示する液晶パネル８ と、液晶パネル８のバックライトまた着信時の発光サインとなるＬＥＤ９が設け られており、それらがケース１１に収容されている。 （ａ）は液晶パネル８とＬＥＤ９が収容されたケース１１を示し、（ｂ）は液 晶パネル８とＬＥＤ９そしてバックアップ用のバッテリー１３が収容されたケー ス１１を示す。

【００２１】 図４は、本考案のストラップのブロック構成図であり、携帯電話機が送受信状 態にあればアンテナロッド上に電圧が生じて、これに電磁的に結合するプリント 基板上のコイルが励磁され、その電圧がダイオードにより直流電圧に整流されて 液晶パネルと液晶パネルに所望の表示情報を送出する表現手段部に該電圧が供給 される。また、液晶パネルのバックライトまた着信時の発光サインとなる発光ダ イオードにも該電圧が供給される。 （ａ）は全ての電源を送受信搬送波から賄うものを示し、（ｂ）は電源を送受 信搬送波と共にバッテリーからも賄うものを示す。 そして、（ｂ）の構成によるものは、バックアップ電源により液晶パネルに表 示する情報を多数記憶しておくことができるため、表示により多くのバリエーシ ョンを持たせることができる。

【００２２】 図５は、アンテナピックアップの取り付け状態図であり、ストラップ３の取付 部３２から出ているアンテナピックアップ１２がアンテナロッド２を取り巻いて いる。取り巻く周回数も一周以下または一周以上でもよく、同調効果が向上でき る周回数とすればよい。 図６は、手提環状体の口径を調節可能に設けられたＬＣＤの平面図であり、液 晶パネル８とＬＥＤ９を収容するケース１１が、ストラップ３の手提環状体３３ の先端部と取付部３２との間を移動することができるもので、手提環状体３３の 口径すなわち腕を通す開口の広さを調節することができるものである。

【００２３】

【効果】

本考案のストラップは以上のように、ストラップに液晶パネルを備えているの で、携帯電話機が送受信状態になった場合は、液晶パネルに文字やイラストを表 示させて着信状態であることを知らせることができる。これにより、従来にない ファッション性やオリジナル性に富んだ着信告知装置とすることができ、その市 場性には優れたものがある。

【００２４】 また、表示させる文字やイラストの種類も多数記憶することもできるため、他 人と同様な表示となることもなく自分オリジナルの表示として使用することがで きる。さらに、表現手段にマイコンを有するものは、液晶パネル上に表示させる 文字やイラストに動きを与えることができ、オリジナル性をさらに向上させるこ とができる。

【００２５】 さらには、携帯電話機の携帯時にストラップを鞄やポケットから外に出して携 帯することにより、携帯電話機が送受信状態になっていることを容易に知ること ができる。また、液晶パネルのバックライトや着信時の発光サインとして設けら れた発光ダイオードの点灯によっても、ファッション性や視認性を向上させるこ とができる。 この携帯電話機のストラップを鞄やポケットから外に出して携帯する方法は若 者が好んで行うファッションアピールの一つであり、そのファッション性と共に 実用性をも向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のストラップを取り付けた携帯電話機
の正面図

【図２】 手提環状体の取付部の内部を示す平面図

【図３】 ストラップの先端部を示す平面図

【図４】 本考案のストラップのブロック構成図

【図５】 アンテナピックアップの取り付け状態図

【図６】 手提環状体の口径を調節可能に設けられたＬ
ＣＤの平面図

【符号の説明】

１−携帯電話機，２−アンテナロッド，３−ストラッ
プ，３１−接続紐，３２−取付部，３３−手提環状体，
４−プリント基板，５−コイル，６−ダイオード，７−
表現手段部，８−液晶パネル，９−ＬＥＤ，１０−リー
ド線，１１−ケース，１２−アンテナピックアップ，１
３−バッテリー

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】携帯電話機のストラップに、携帯電話機の
   送受信搬送波に同調する同調回路と、この同調回路の出
   力で駆動する液晶表示手段を装備し、携帯電話機の送受
   信搬送波があったとき該液晶表示手段で所望の表示情報
   を液晶面に表示することを特徴とする携帯電話機のスト
   ラップ
2. 【請求項２】前記同調回路に携帯電話機のアンテナロッ
   ドを取り巻く導体が設けられていることを特徴とする請
   求項１の携帯電話機のストラップ
3. 【請求項３】前記同調回路の出力で駆動する発光ダイオ
   ードが設けられ、それが液晶パネルのバックライトまた
   は着信時の発光サインまたはその両方に用いていること
   を特徴とする請求項１の携帯電話機のストラップ
4. 【請求項４】前記表示情報を記憶するバックアップ用の
   バッテリーが固定または交換可能に設けられていること
   を特徴とする請求項１の携帯電話機のストラップ
5. 【請求項５】前記同調回路がストラップの手提環状体の
   取付部に設けられ、また、前記液晶表示手段がストラッ
   プの先端近くに設けられていることを特徴とする請求項
   １の携帯電話機のストラップ
6. 【請求項６】前記同調回路と前記液晶表示手段が一体的
   に形成されると共に、ストラップの手提環状体の口径を
   調節可能に設けられていることを特徴とする請求項１の
   携帯電話機のストラップ