JP3071683B2 - パチンコ機用外枠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、外形寸法が調節可
能なパチンコ機用外枠に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、周知のようにパチンコ機は外枠と
前面枠とを有し、該外枠の前面に前面枠が開閉自在に装
着されている。また、この種のパチンコ機は外枠の外形
寸法が小さい関東地区仕様のものと該関東地区仕様の外
枠より若干大きい外枠とした関西地区仕様の２種類のも
のがあり、その外形寸法の異なる２種類の外枠を別々に
製造して使用するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のパチンコ機にあ
っては、外枠寸法の異なる２種類の外枠を製造する必要
があるため、製造ラインや在庫の管理に無駄が多くコス
ト高の要因になっていた。

【０００４】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点にかんがみてなされたものであり、その目的とする
ところは、関東地区仕様と関西地区仕様の何れにも共通
して使用することができるようなパチンコ機用外枠を提
供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項１記載の発明は、左右の縦枠板と、上下
の横枠板と、左右の縦枠板の前側下端部間を連結する前
枠板とからなり、前記左右の縦枠板と前記上下の横枠板
とを縦長四角形に枠組みすると共に、その枠組みした一
方の対角線上に位置する隅角部を固定状態とし、他方の
対角線上に位置する隅角部をＬ形金具により連結するよ
うにしたパチンコ機用外枠において、前記Ｌ形金具は、
前記隅角部をねじによって連結するためのねじ取付孔を
複数位置に有し、前記ねじ取付孔を変更することにより
左右の縦枠板間の間隔及び上下の横枠板間の間隔を調節
可能に構成し、前記複数のねじ取付孔は、ねじを緩めた
状態でＬ形金具を移動可能なように連絡溝により連通状
に形成したことを特徴としている。

【０００６】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載の発明であって、前記Ｌ形金具には、位置決め突起が
形成されており、左右の縦枠板及び上下の横枠板には、
前記位置決め突起を嵌め合わせる位置決め孔が形成され
ていることを特徴としている。

【０００７】

【０００８】

【０００９】 なお、 前記左右の縦枠板と上下の横枠板は
外形寸法が小さい関東地区仕様の外枠の長さに形成され
ており、そのそれぞれの端部には止着孔が形成されてい
る。

【００１０】 また、前記Ｌ形金具には、左右の縦枠板と
上下の横枠板のそれぞれ長手方向の前後位置に関東地区
仕様の外枠と関西地区仕様の外枠の寸法に合わせてねじ
挿入用の取付孔がそれぞれ設けられている。

【００１１】 このため、関東地区仕様の外枠を製造する
場合には、左右の縦枠板と上下の横枠板とを縦長四角形
に枠組みして一方の対角線上に位置する隅角部をそれぞ
れ固定した後、他方の対角線上に位置する隅角部にＬ形
金具を当てがい関東地区仕様の外枠用の取付孔にそれぞ
れねじを挿入して縦枠板と横枠板とを連結固定する。ま
た、関西地区仕様の外枠を製造する場合には、左右の縦
枠板間及び上下の横枠板間の間隔を広げて関西地区仕様
の外枠用の取付孔にそれぞれねじを挿入して縦枠板と横
枠板とを連結固定する。これによって、左右の縦枠板間
及び上下の横枠板間の間隔が大小に異なる関東地区仕様
の外枠と関西地区仕様の外枠の二種類の外枠を簡単に製
造することができる。

【００１２】 前記Ｌ形金具の前後位置に設けられた取付
孔は連絡溝を介して互いに連通状に設けるのが望まし
い。これによって、ねじを外すことなく緩るめた状態で
調節孔の位置を変更することができるため製造が容易と
なる。

【００１３】 また、前記前枠板は関東地区仕様の外枠の
長さに形成し、その関東枠用の前枠板に補助部材を取付
けて関西地区仕様の外枠用として兼用させるようにする
のが望ましい。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１は関東地区仕様のパチ
ンコ機の正面図である。図において、１はパチンコ機の
外枠、２は外枠１の前面に開閉自在に装着される前面枠
である。前面枠２の中央部分には窓枠状の開口部が設け
られており、該開口部にはガラス枠３と前面板４とが一
側を軸として開閉自在に設けられている。ガラス枠３の
後方には遊技盤５が配設され、前面板４の前面には打球
供給皿６が取付けられている。また、前面枠２の下部に
は打球供給皿６の余剰球を貯留する下部球皿７とパチン
コ球を発射する際に操作する操作ハンドル８が設けられ
ている。なお、関西地区仕様のパチンコ機の前面枠も同
様の構成である。ただし、関東地区仕様のパチンコ機の
前面枠２に較べて上下方向及び左右方向とも外形寸法が
１０ｍｍずつ大きく形成されている。

【００１５】 図２は図１のパチンコ機の外枠１の斜視
図、図３は正面図、図４は分解斜視図である。しかし
て、前記外枠１は関東地区仕様のパチンコ機と関西地区
仕様のパチンコ機とに兼用可能に構成されるもので、左
右の縦枠板９ａ，９ｂと上下の横枠板１０ａ，１０ｂと
左右の縦枠板９ａ，９ｂの前側下端部間を連結する前枠
板１１とを備える。

【００１６】 前記縦枠板９ａ，９ｂと横枠板１０ａ，１
０ｂ及び前枠板１１は、それぞれ関東枠用の長さ寸法に
なっている。そして、左右の縦枠板９ａ，９ｂと上下の
横枠板１０ａ，１０ｂとは互いの突き合せ端部の凸部と
凹部とを嵌め合せることによって縦長四角形に枠組みさ
れるもので、その一方の対角線上に位置する隅角部（図
面では右上隅角部と左下隅角部）は釘を打込んで固定し
他方の対角線上に位置する隅角部（図面では左上隅角部
と右下隅角部）は図５及び図６に示すようにＬ形金具１
２ａ，１２ｂによって調節可能に連結するようになって
いる。

【００１７】 前記Ｌ形金具１２ａ，１２ｂには図４に示
すように左右の縦枠板９ａ，９ｂと上下の横枠板１０
ａ，１０ｂのそれぞれ長手方向に関東地区仕様の外枠１
と関西地区仕様の外枠１ａに合わせてねじ挿入用の取付
孔１３，１３及び１４，１４と位置決め用の突起１５，
１５がそれぞれ形成されている。なお、左上隅角部のＬ
形金具１２ａには前面枠２の上部を開閉可能に軸支する
ための短軸１７が一体に設けられている。

【００１８】 一方、Ｌ形金具１２ａ，１２ｂによって連
結される左上隅角部及び右下隅角部に位置する縦枠板９
ａ，９ｂ及び横枠板１０ａ，１０ｂにはＬ形金具１２
ａ，１２ｂの取付孔１３，１３及び１４，１４に対応す
る止着孔１８，１８と関東枠用の位置決め孔２０及び関
西枠用の位置決め孔２１が形成されている。なお左縦枠
板９ｂには前面枠２の下部を開閉可能に軸支するための
ブラケット１９が取付けられる。

【００１９】 上記構成において、関東地区仕様のパチン
コ機の外枠１を製造する場合には、図２及び図３に示す
ように先ず右上隅角部に位置する右縦枠板９ａの上端と
上横枠板１０ａの右端及び左下隅角部に位置する左縦枠
板９ｂの下端と下横枠板１０ｂの左端とを釘又はねじに
よってＬ字形に固定連結し、次いで左上隅角部に位置す
る左縦枠板９ｂの上端と上横枠板１０ａの左端の外側及
び右下隅角部に位置する右縦枠板９ａの下端と下横枠板
１０ｂの右端の内側にＬ形金具１２ａ，１２ｂをそれぞ
れ対応する取付孔１３，１３と止着孔１８，１８の位置
を一致させて重ね合わせ、各Ｌ形金具１２ａ，１２ｂの
外側からそれぞれねじ２２を取付孔１３，１３に挿入し
て止着孔１８，１８にねじ込むことにより固着する。そ
して、前枠板１１を左右の縦枠板９ａ，９ｂの前側下端
に当てがって釘又はねじにより固定し、これによって関
東地区仕様の外枠１を製造することができる。なお、こ
の際にＬ形金具１２ａ，１２ｂの突起１５，１５を関東
枠用の位置決め孔２０，２０にそれぞれ嵌め合わせるこ
とによって取付孔１３，１３と止着孔１８，１８とを正
しく一致させることができる。

【００２０】 一方、関西地区仕様の外枠１ａを製造する
場合には、図７ないし図９に示すようにＬ形金具１２
ａ，１２ｂの取付孔１４，１４と左右の縦枠板９ａ，９
ｂ及び上下の横枠板１０ａ，１０ｂの止着孔１８，１８
の位置を一致させた状態でねじ２３を取付孔１４，１４
から止着孔１８，１８にねじ込んで固着する。そして関
西枠用の長さとした前枠板１１ａを左右の縦枠板９ａ，
９ｂの前側下端に固定することによって、関東枠用の外
枠１よりＬ形金具１２ａ，１２ｂに形成された取付孔１
３と１４との間の距離分（１０ｍｍ）上下及び左右に拡
大された外形寸法の関西枠用の外枠１ａができる。

【００２１】 図１０及び図１１は関西地区仕様の外枠１
ａの他の実施の形態を示すもので、関東枠用の前枠板１
１にＬ字形の補助部材２５を釘又はねじ止め２６によっ
て接合して関西枠用の前面板１１ａと同じ長さにしたも
のである。

【００２２】 また、図１２及び図１３はＬ形金具１２
ａ，１２ｂの他の実施の形態を示すもので、取付孔１
３，１３と１４，１４を長孔状の連絡溝１６，１６を介
して互いに連通状に形成したものである。このように取
付孔１３と１４を連通状に形成することによって例えば
関東枠用の外枠１を関西枠用の外枠１ａにする場合、ね
じ２２を緩るめた状態でＬ形金具１２ａ，１２ｂを移動
させればよく簡単に仕様変更ができる。

【００２３】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明のパチンコ機用外枠は、左右の縦枠板と上下
の横枠板とによって縦長四角形に枠組みし、その一方の
対角線上に位置する隅角部を固定状態とし、他方の対角
線上に位置する隅角部をＬ形金具によって調節可能に連
結するように構成して関東地区仕様の外枠と関西地区仕
様の外枠とを兼用することができるようにしたものであ
るから、外枠の製造ラインや在庫の管理等の無駄を無く
すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】関東地区仕様のパチンコ機の正面図である。

【図２】図１のパチンコ機の外枠の斜視図である。

【図３】図２の正面図である。

【図４】図２の分解斜視図である。

【図５】図２の左上隅角部の拡大斜視図である。

【図６】図２の前枠板を外した状態の右下隅角部の拡大
斜視図である。

【図７】関西地区仕様の外枠の正面図である。

【図８】図７の左上隅角部の拡大斜視図である。

【図９】図７の右下隅角部の拡大斜視図である。

【図１０】図７の他の実施の形態の正面図である。

【図１１】図１０の右下隅角部を分解して示す拡大斜視
図である。

【図１２】左上隅角部用のＬ形金具の他の実施の形態を
示す斜視図である。

【図１３】右下隅角部用のＬ形金具の他の実施の形態を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 関東地区仕様の外枠 １ａ 関西地区仕様の外枠 ９ａ，９ｂ 左右の縦枠板 １０ａ，１０ｂ 上下の横枠板 １１ 前枠板 １２ａ，１２ｂ Ｌ形金具１３，１４ ねじ挿入用の取付孔 １５，１５ 位置決め突起 １６，１６ 連絡溝 ２０、２１ 位置決め孔

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の縦枠板と、上下の横枠板と、左右
   の縦枠板の前側下端部間を連結する前枠板とからなり、
   前記左右の縦枠板と前記上下の横枠板とを縦長四角形に
   枠組みすると共に、その枠組みした一方の対角線上に位
   置する隅角部を固定状態とし、他方の対角線上に位置す
   る隅角部をＬ形金具により連結するようにしたパチンコ
   機用外枠において、 前記Ｌ形金具は、前記隅角部をねじによって連結するた
   めのねじ取付孔を複数位置に有し、前記ねじ取付孔を変
   更することにより左右の縦枠板間の間隔及び上下の横枠
   板間の間隔を調節可能に構成し、 前記複数のねじ取付孔は、ねじを緩めた状態でＬ形金具
   を移動可能なように連絡溝により連通状に形成したこと
   を特徴とするパチンコ機用外枠。
2. 【請求項２】 前記Ｌ形金具には、位置決め突起が形成
   されており、左右の縦枠板及び上下の横枠板には、前記
   位置決め突起を嵌め合わせる位置決め孔が形成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載のパチンコ機用外枠。