JP3071591U - 気相エピタキシャル成長装置 - Google Patents

気相エピタキシャル成長装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】形成する膜厚分布のばらつき改善を計ることで
あり、また、膜厚成長速度の向上を計ることであり、ま
た、不要な堆積物の落下改善を計ることであり、前記改
善が可能となる気相エピタキシャル成長装置を提供す
る。 【解決手段】結晶成長を行う反応管内には少なくとも1
個の結晶成長用基板を水平に支持して回転させる構造を
備えるサセプタを具備し、結晶成長用基板の形成面へ化
合物半導体結晶を気相エピタキシャル成長させる原料ガ
スを上記反応管内へ導入するガス供給口を具備し、化合
物半導体結晶を気相エピタキシャル成長させて形成させ
る為に加熱するヒータは、結晶成長用基板の形成面に形
成される膜厚が均一に形成されるように、独立に加熱制
御可能な複数個のヒータに分割して所定に配設する、気
相エピタキシャル成長装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、半導体の製造に用いられる気相エピタキシャル成長装置に関する 。特に、エピタキシャル層の膜厚形成の均一化と成長速度向上とに関する。
【0002】
【従来の技術】
気相エピタキシャル成長法は、反応炉内のサセプタを回転しつつ、これに保持 したウエハ上に原料ガスを流して薄膜を形成するものであり、GaAsやAlGaAsなど の化合物半導体の薄膜単結晶を成長するのに用いられる。原料ガスとして、高純 度の有機金属、水素化物、キャリアガスを用いており、分子線エピタキシーのよ うな超高真空を必要としないので量産性に優れている。
【0003】 典型的な気相エピタキシャル成長装置にあっては、ウェハを支持するサセプタ を回転しつつ、ヒータによりサセプタを介してウェハを加熱し、サセプタと平行 に原料ガスを流してウェハ上に薄膜を形成する。
【0004】 図6は、従来の気相エピタキシャル成長装置全体を示す縦断面図であり、図7 はサセプタの構造図である。 本願に係る気相エピタキシャル成長装置の要部構成は、図6に示すように、気 相エピタキシャル成長装置本体1と、反応管2と、サセプタ3と、加熱ヒータ1 3と、ヒータ収納ユニット8と、回転軸9と、磁気シールドユニット10と、モ ータ11と、複数の半導体基板4とで実現される。
【0005】 気相エピタキシャル成長装置本体1の回転軸9の下部には原料ガス・キャリア ガスを供給するガス供給口2aが備えられ、反応管2の横側には排気用のガス排 気口2cが備えられている。反応管2の中心部には、複数の半導体基板4を保持 するサセプタ3が回転可能に配設されている。
【0006】 サセプタ3は、半導体基板4を保持して回転可能な構造体であって、図7に示 すように円盤形をしており、サセプタ上には同一円周上に均等配置された6つの 円形の基板ホルダ14が、半導体基板4の形成面がサセプタ3の上面で同一の高 さとなるように凹構造を設けられている。各基板ホルダ14は半導体基板4を保 持する、例えばポケットが形成されていて、半導体基板4の成長形成面が上側に 置かれて収納する。更に、サセプタ3の中央部と回転軸9の上部とは固定されて いて、この回転軸9の回転によりサセプタ3が回転される。サセプタ3と反応管 2の壁面との隙間は例えば50mm程度である。この隙間に原料ガス・キャリアが 緩やかに通過していく。
【0007】 図6に戻り、加熱ヒータ13は、上記複数の半導体基板4を所定温度に加熱す る例えばカーボン製の熱源であって、サセプタ3の下面に近接して備えられてサ セプタ3を加熱し、これを介して間接的に半導体基板4を所定に加熱する。また 、装置全体も緩やかに加熱される。尚、ヒータ収納ユニット8は、加熱ヒータ1 3の側面と下面とを覆うカバーであり、他の部位への過度の加熱を防いでいる。 尚、ヒーター近くには少なくとも1個の温度センサが備えられていて、これによ り当該部位の温度を検出して所定温度に制御可能である。また、一定温度、例え ば600℃に昇温完了するまでの時間は、例えば30分から1時間程度である。
【0008】 回転軸9は、原料ガスを内部へ導入可能な中空体構造を備え、且つ回動可能な 構造を備える回転軸であって、上端部は上記サセプタ3に接続され、下端部は延 在して反応管2の外に露出してガス供給口2aとしている。回転軸の回転数は、 例えば30〜60回転/分である。更に、この回転軸9は磁気シールドユニット 10の構造を介して回転駆動源であるモータ11に駆動可能に伝達接続されてい る。尚、回転駆動源が電磁駆動方式でない場合には、この磁気シールドユニット 10の配設は不要である。 上記構造によって、外部からの原料ガスやキャリアガスが混合された原料ガス が回転軸9の中空孔から中央部へ導入されて複数の半導体基板(ウェハ)4へ均 等に供給される。更に、サセプタ3全体の適度な回転によって、原料ガス濃度の ばらつきが低減されて、半導体基板4上に成長形成される結晶の膜厚のばらつき が平均化される。尚、供給される原料ガス、キャリアガス等のガス温度は、通常 、室温で供給される。
【0009】 次に、半導体基板4上へ結晶を成長形成する実例を説明する。 上記構成の気相エピタキシャル成長装置に対して、外部から原料ガスであるト リエチルガリウム、トリメチルアルミニウム(TEGa、TMAl:有機金属)やアルシ ン(AsH3)、又はドーパントガスであるテトラヨードシリコン(SiI4)等がガス 供給口2aから反応管2内部へ供給される。例えば、GaAsを成長形成する場合に は、トリエチルガリウム(TEGa)とアルシン(AsH3)を反応管2内へ送り込むこ とによって、GaAs用の半導体基板4上でトリエチルガリウム(TEGa)とアルシン (AsH3)の熱分解が生じ、GaAs結晶が成長形成される。また、AlGaAs結晶を成長 形成する場合には、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルアルミニウム(TM Al)、アルシン(AsH3)を同時に流して形成する。また、InGaP結晶を成長形成 する場合には、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、 ホスフィン(PH3)を同時に流して形成する。また、化合物半導体のn型結晶を 成長形成する場合には、Siの原料となるテトラヨードシリコン(SiI4)をn型ド ーパントとして反応管2へごく微量流して形成する。
【0010】 半導体基板4は加熱ヒータ13によって加熱されているため、基板近傍に到達 した上記原料ガスは熱分解反応を起こし、エピタキシャル成長が行われる。この 際、過剰になった原料ガスは、ガス排気口2cから排気されていく。無論、熱分 解反応中はモータ11によってサセプタ3を所定に回転させて、半導体基板4上 に膜厚の均一なエピタキシャル層が形成されるようにしている。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述従来の気相エピタキシャル成長装置においては、例えばGa Asの半導体基板(GaAs基板)上にGaAs、AlGaAs、InGaPを成長形成させる場合、 以下に述べる難点があった。
【0012】 第1の難点は膜厚分布(成長速度)のばらつきである。一般に膜厚成長過程に ついては表面での反応種の反応により成長速度が決まる反応律速モデルに従うこ とが知られている。ところが、反応管2の中心部である回転軸9付近の領域では 、回転軸9の伝熱に伴い、また、原料ガスの導入路であることに伴って、他の部 分よりも温度が低くなり易い。この温度低下に伴い原料分解が促進されなくなる 結果、成長速度は遅くなる。逆に、加熱ヒータ13に近づくほど分解は促進され て成長速度は早くなるので、充分に加熱されたヒータ直上付近においては原料分 子の気相中での拡散によって成長速度が決まる輸送律速モデルに従う。この温度 域での成長速度は原料の供給量で制御できる。 供給される原料ガスは加熱ヒータ13により徐々に加熱されていく。このため 、反応律速モードから輸送律速モードヘ遷移する領域は、GaAs基板4の直上付近 となる場合が多い。即ち、サセプタ3の中心部付近では温度低下に伴って原料の 熱分解反応が促進されにくく、結果としてエピタキシャル層の膜厚はサセプタ3 の中心部付近では小さく(成長速度小)なる。これらの要因に伴い、GaAs基板の 膜厚分布のばらつきを生じる難点がある。
【0013】 第2の難点はエピタキシャル層の膜厚成長速度である。エピタキシャル層の膜 厚成長速度は、原料の供給量が促進されるほど早くなる。よって原料ガスをGaAs 基板4の近傍を通過していくように反応管2のガス流路を形成しなければ、結果 として膜厚成長速度が低下してしまい、且つ、原料利用効率も向上されない。上 述したように、サセプタ3と反応管2の壁面との隙間は例えば50mm程度ある為 に、図6Aに示すGaAs基板4の近傍を通過していく有効な原料ガスと、図6Bに 示す離れた位置を通過していく無効な原料ガスとの割合が低くなり、これに伴っ て原料利用効率が低くなる難点がある。
【0014】 第3の難点は堆積物の落下である。GaAs基板4がサセプタ3に膜厚形成面を上 にして収納配置している為、原料の熱分解反応により反応管2の側壁等に生成堆 積されたGaAs、AlGaAs、InGaP等の堆積物がGaAs基板4上へ、希に落下する場合 がある。この結果としてGaAs基板4が汚染されて品質劣化を生じ好ましくない。
【0015】 そこで、本考案が解決しようとする課題は、形成する膜厚分布のばらつき改善 を計ることであり、また、膜厚成長速度の向上を計ることであり、また、不要な 堆積物の落下改善を計ることであり、前記改善が可能となる気相エピタキシャル 成長装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1図と第2図と第4図は、本考案に係る解決手段を示している。 第1に、上記課題を解決するために、結晶成長を行う反応管内には少なくとも 1個の結晶成長用基板(例えば半導体基板:ウエハ)を水平に支持して回転させ る構造を備えるサセプタ3を具備し、 結晶成長用基板の形成面へ化合物半導体結晶を気相エピタキシャル成長させる 原料ガスを上記反応管内へ導入するガス供給口2aを具備し、 化合物半導体結晶を気相エピタキシャル成長させて形成させる加熱用のヒータ は、結晶成長用基板の形成面に形成される膜厚が均一に形成されるように、独立 に加熱制御可能な複数個のヒータに分割して所定に配設して上記化合物半導体結 晶を加熱する、 ことを特徴とする気相エピタキシャル成長装置である。 上記考案によれば、形成する膜厚分布のばらつき改善を計ることが可能となる 気相エピタキシャル成長装置が実現できる。
【0017】 第2に、上記課題を解決するために、上記反応管の上方より原料ガスを上記反 応管内へ導入するガス供給口2aを配設し、 上記ガス供給口2aから供給される原料ガスが結晶成長用基板の近傍を強制的 に流れるように、上記反応管の下方よりキャリアガスを上記反応管内へ導入する キャリアガス供給口2bを更に備えることを特徴とする上述気相エピタキシャル 成長装置がある。
【0018】 第5図は、本考案に係る解決手段を示している。 また、上述キャリアガス供給口2bから上記反応管内へ導入するキャリアガス の流量を所定に制御して、結晶成長用基板の形成面におけるエピタキシャル層の 膜厚の成長速度を向上させることを特徴とする上述気相エピタキシャル成長装置 がある。
【0019】 また、結晶成長用基板を支持するサセプタの一態様としては、結晶成長用基板 の形成面を下側にして支持させて反応管の側壁等からの堆積物が前記形成面へ落 下して無用の汚染を防止することを特徴とする上述気相エピタキシャル成長装置 がある。
【0020】 第3に、上記課題を解決するために、上記反応管内へ原料ガスを導入する上記 ガス供給口2aは、反応管内の開口部側で大きなテーパ状の開口構造を備えて、 結晶成長用基板の形成面の近傍へ効率良く流れるようにし、 上記反応管内へキャリアガスを導入するキャリアガス供給口2bは、反応管内 の開口部側で大きなテーパ状の開口構造を備えることを特徴とする上述気相エピ タキシャル成長装置がある。
【0021】 また、結晶成長用基板がGaAs基板あるいはInP基板であるとき、この基板上にI II−V族化合物半導体結晶としてGaAs、AlGaAs、InGaP、InGaAs、InPを成長形成 させることを特徴とする上述気相エピタキシャル成長装置がある。
【0022】
【考案の実施の形態】
以下に本考案を適用した実施の形態の一例を図面を参照しながら説明する。ま た、以下の実施の形態の説明内容によって実用新案登録請求の範囲を限定するも のではないし、更に、実施の形態で説明されている要素や接続関係が解決手段に 必須であるとは限らない。 本考案について、図1〜図5と図8とを参照して以下に説明する。尚、従来構 成に対応する要素は同一符号を付し、また重複する部位の説明は省略する。
【0023】 図1は、本考案による気相エピタキシャル成長装置の実施の形態を示す断面図 であり、図2は分割したヒータの分割図である。 本願に係る気相エピタキシャル成長装置の要部構成は、図1に示すように、従 来構成要素全体を上下反転して配設しており、更に、原料ガス流通部ヒータ7a と、サセプタ中心部ヒータ7bと、メインヒータ7cと、サセプタ外周部ヒータ7 dと、ターンテーブル6と、均熱板5と、サセプタ3と、反応管2下部にキャリ アガス供給口2bとが従来とは異なる要素である。
【0024】 本願の回転軸9は、従来とは反対に、上方に延在して反応管2の外に露出させ て原料ガス・キャリアガスのガス供給口2aを備える。無論、この回転軸9も従 来と同様に、モータ11により回転できる。更に、原料ガスの開口形状としては 、ガス供給口2a側の開口径に対して、ターンテーブル6側でテーパー状の大き な開口径となるように回転軸9の中空孔を形成する。これによれば、ガス供給口 2aからの原料ガスがキャリアガス供給口2b側へ直接噴流することが少なくなり 、そのまま水平方向へ層流状に流れていく。尚、所望により上下から流れてくる ガス同士が直接的に混合されにくいように中間部位に案内板25を備えて、両ガ ス流が水平方向へ流れるようにしても良い。また、ガス排気口2cは装置本体の 側面で、サセプタ3側面よりも上部に配設する。 ガス供給口2aからは半導体基板4の表面の膜厚を形成させる為の原料ガス、 若しくは原料ガスとキャリアガスとを混合した混合ガスが供給される。
【0025】 キャリアガス供給口2bは、キャリアガスを供給する専用の供給口であって、 装置本体の下側の回転軸9の中心軸の直下に配置し、その開口はサセプタ側でテ ーパー状の大きな開口となるように形成する。これによれば、一方のキャリアガ スの流れは図1Bに示すように、半導体基板4より離れた下面側を這うように流 れ、他方のガス供給口2aからの原料ガスを含む流れは図1Aに示すように、半 導体基板4の近傍を流れるように流れが形成される。この結果、比較的効率良く 半導体基板4の表面に原料ガスが供給される利点が得られる。尚、回転軸9の回 転数については、半導体基板4に均一な膜厚が形成可能な範囲で、低回転とする ことが望ましい。
【0026】 本願の加熱手段は、図1の断面図及び図2の上面図に示すように、4分割され たドーナツ形状の加熱手段であって、メインヒータ7cとサセプタ中心部ヒータ 7bと、更に、原料ガス流通部ヒータ7aとサセプタ外周部ヒータ7dとで成り、 これらは反応管2へ固定されている。原料ガス流通部ヒータ7aは、原料ガスが 通過する回転軸9近傍に設置されて、原料ガスの通過に伴う当該部位の温度低下 を改善する加熱を担当する。 サセプタ中心部ヒータ7bは、サセプタ3の中心部に設置されて中心部位の加 熱を担当する。 メインヒータ7cは、サセプタ3の全体の加熱を担当する主たる加熱源である 。 サセプタ外周部ヒータ7dは、サセプタ3の外周部位に設置されて当該部位の 加熱を担当する。各ヒータはカーボン製の熱源である。これら4つの各ヒータは 独立個別に加熱量を制御できるようになっている。また、図示ないが、上記各ヒ ータ毎に隣接して温度センサを備えて当該部位の温度を検出して加熱する温度を 制御できるように構成している。尚、各温度分布が予め判っている場合には、所 望により、少なくとも1個の温度センサで実現しても良い。 ヒータ収納ユニット8は、従来と同様であり、前記4分割された加熱手段の上 部側と側面側とを覆っているカバーである。
【0027】 均熱板5は、複数の半導体基板4を均一に伝熱加熱する緩衝用伝熱部材であっ て、サセプタ3とほぼ同一外形の円盤形状をしていて、これをサセプタ3の上か ら重ねるようにして使用される。更に、この均熱板5の下面側にはサセプタ3に 形成されている各半導体基板4を収容する開口部12の空間部を埋めるように凸 部形状を備える。て、半導体基板4の上面側から接触して伝熱できる構造を備え る。これによれば、半導体基板4の上面側から基板全面を接触状態若しくは近接 状態で均一に伝熱加熱される。尚、サセプタ3とほぼ同一外形の前記円盤形状以 外に、所望により、各開口部12毎に空間部を埋める形状を備えた個別の伝熱構 造体で適用するようにしても良い。尚、サセプタ3側で貫通する開口部12の構 造では無く、半導体基板4の形成面がサセプタ3の下面で同一の高さとなるよう に凹構造を形成する構造を備える場合においては、上記均熱板5は不要である。
【0028】 ターンテーブル6は、この下面側でサセプタ3を保持して回転可能な構造を備 える円盤状の回転テーブルであって、回転軸9に接続されモータ11により回転 可能に支持されている。
【0029】 本願のサセプタ3は、図3に示すように、例えば6つの円形の開口孔を備えた 開口部12が同一円周上に均等配列されている円盤形状体である。また、各開口 部12には、図示ないが、半導体基板4がその膜厚形成面を下にして、サセプタ 3の下面と半導体基板4の形成面とが同一の高さとなるように収納可能な支持構 造を備えている。尚、半導体基板4を回転させる他の構造例としては、サセプタ 3の各開口部12毎において、半導体基板4そのものが回転するように自公転型 構造を備えるように構成してもよい。更に、前記自公転型構造とモータ11によ るサセプタ3の回転とを併用する構造を備えても良い。
【0030】 次に、本考案の実施例として、3インチGaAs基板上にアンドープAlGaAsをエピ タキシャル成長させる場合の具体例について以下に説明する。 本考案の気相エピタキシャル成長装置によるAlGaAsの結晶成長は、トリエチル ガリウム(TEGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、アルシン(AsH3)を反応 管2内へ送りことによって、GaAs基板4上でトリエチルガリウム(TEGa)、トリ メチルアルミニウム(TMAl)、アルシン(AsH3)の熱分解を生じさせ、AlGaAs結 晶を成長させる。 図4の特性図は、原料ガス流通部ヒータ7aとサセプタ中心部ヒータ7bとの温 度条件変更による、上記アンドープAlGaAsをエピタキシャル成長させたときの膜 厚分布の特性変化である。縦軸は形成される膜厚で、横軸は各ウエハの中心から の距離でサセプタ中心側を−20、−40mmとし、サセプタ外周側を+20、+ 40mmとして示している。成長後の膜厚(μm)についてはウエハ中心から10m mピッチでの測定結果である。図4において、メインヒータ7c、サセプタ外周部 ヒータ7dの温度はそれぞれ600℃,700℃の一定条件としておき、原料ガ ス流通部ヒータ7a、サセプタ中心部ヒータ7bの温度については、図4Cに示す 特性の場合はヒータ加熱が共にOFFの場合であり、図4Bに示す特性の場合は ヒータ加熱OFFと600℃の場合であり、図4Aに示す特性の場合は600℃ と600℃の場合である。これによれば、サセプタ中心側でヒータ加熱温度によ る変化が生じてくることが判る。即ち、膜厚形成に対してサセプタ中心側で温度 依存性が存在することが判る。従って、原料ガス流通部ヒータ7aとサセプタ中 心部ヒータ7bとを備えて所望の温度に加熱制御することにより、平坦な分布で 膜厚を形成可能となることが判る。
【0031】 次に、図5の特性図は、上記アンドープAlGaAsをエピタキシャル成長させる為 に、図1に示す下側に備えるキャリアガス供給口2bからキャリアガスを供給し たときの、膜厚形成のキャリアガス流量依存性を示す特性例である。図5におい て、原料ガス流通部ヒータ7a、サセプタ中心部ヒータ7b、メインヒータ7c、 サセプタ外周部ヒータ7dの温度はそれぞれ600℃、600℃、600℃、7 00℃とし、キャリアガスの流量は、図5Cに示す特性が0LM(リットル/分) の場合であり、図5Bに示す特性が4LMの場合であり、図5Aに示す特性が8LM の場合である。これによれば、キャリアガスの印加流量に対応して形成される膜 厚が増加することが判る。従って、キャリアガスを所望の適正流量で印加させる ことで、比較的短時間に所定の膜厚に形成可能となり、原料利用効率の向上が計 れる大きな利点が得られることが判る。
【0032】 次に、本願と従来とを対比させる為に、図8の従来の特性図を示す。図8は、 従来の気相エピタキシャル成長装置で上記アンドープAlGaAsをエピタキシャル成 長させたときの膜厚分布を示す特性図である。メインヒータ7cの温度は600 ℃とし、成長後の膜厚(μm)については上記と同様ウエハ中心から10mmピッ チで測定した結果の特性であり、膜厚形成に係る時間も同一条件に基づく測定結 果である。これからして、従来装置では、サセプタ中心側のエピタキシャル層の 膜厚が外周部に比較して薄くなり、且つ、膜厚分布のばらつきが生じている難点 があることが判る。従って均一な膜厚を形成する必要性がある場合には、従来装 置では実用的に形成困難であることが判る。 更に、形成される膜厚は、図5の特性図に示すキャリアガスを供給した場合と の比較において、1割〜5割以上もの膜厚差が生じていることが判る。
【0033】 尚、本考案の技術的思想は、上述実施の形態の具体構成例に限定されるもので はない。更に、所望により、上述実施の形態を変形して応用してもよい。 例えば、上述実施例では、ヒータを4分割して備える具体例で説明していたが 、本願分割ヒータの主旨である均一な膜厚形成が実現可能な範囲において、所望 のヒータ個数に分割して配設しても良い。 また、上述実施例では、専用のキャリアガス供給口2bを備える具体例であっ たが、膜厚成長速度の向上を計ることを要しない場合は、所望により、キャリア ガス供給口2bを削除した構造としても良い。 また、装置全体を上下反転して配設させることを要しない場合は、所望により 、図1の装置構造を反転した配設形態で使用しても良い。 また、所望により、上述した均熱板5を削除して、代わりにターンテーブル6 、若しくはサセプタ3に均熱板5と同様の均熱作用を兼ね備える構造を備えるよ うにしても良い。
【0034】
【考案の効果】
本考案は、上述の説明内容から、下記に記載される効果を奏する。 上述説明したように本考案によれば、複数個のヒータに分割して所定に加熱す る手段を備える構成を具備したことにより、半導体基板4に対して膜厚分布のば らつきが改善されて、均一な膜厚形成が実現可能となる大きな利点が得られる。 更に、専用のキャリアガス供給口2bを備えて半導体基板4の形成面と離れた領 域にキャリアガスを流すように構成することで、原料ガスの利用効率の向上と、 膜厚成長速度の向上が得られる。更に、装置全体を上下反転させて半導体基板4 の形成面を下面側に配置可能とすることで無用な堆積物の落下汚染が解消されて 半導体基板4の品質向上が計れる利点が得られる。 従って、本考案の技術的効果は大であり、産業上の経済効果も大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の、気相エピタキシャル成長装置の要部
断面構造図。
【図2】本考案の、4分割したヒータの分割説明図。
【図3】本考案の、サセプタの構造例。
【図4】本考案の、エピタキシャル成長を行ったときの
膜厚分布の温度依存特性を示す図。
【図5】本考案の、エピタキシャル成長を行ったときの
膜厚分布のキャリアガス流量依存特性を示す図。
【図6】従来の、気相エピタキシャル成長装置の要部断
面構造図。
【図7】従来の、サセプタの構造図。
【図8】従来の、エピタキシャル成長を行ったときの膜
厚分布の特性図。
【符号の説明】
1 気相エピタキシャル成長装置本体 2 反応管 2a ガス供給口 2b キャリアガス供給口 2c ガス排気口 3 サセプタ 4 半導体基板(ウェハ) 5 均熱板 6 ターンテーブル 7a 原料ガス流通部ヒータ 7b サセプタ中心部ヒータ 7c メインヒータ 7d サセプタ外周部ヒータ 8 ヒータ収納ユニット 9 回転軸 10 磁気シールドユニット 11 モータ 12 開口部 13 加熱ヒータ 14 基板ホルダ 25 案内板

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶成長を行う反応管内には少なくとも
    1個の結晶成長用基板を水平に支持して回転させる構造
    を備えるサセプタと、 結晶成長用基板の形成面へ化合物半導体結晶を気相エピ
    タキシャル成長させる原料ガスを該反応管内へ導入する
    ガス供給口と、 化合物半導体結晶を気相エピタキシャル成長させて形成
    させる加熱用のヒータは、結晶成長用基板の形成面に形
    成される膜厚が均一に形成されるように、独立に加熱制
    御可能な複数個のヒータに分割して所定に配設して該化
    合物半導体結晶を加熱する、 ことを特徴とする気相エピタキシャル成長装置。
  2. 【請求項2】 該反応管の上方より原料ガスを該反応管
    内へ導入するガス供給口を配設し、 該ガス供給口から供給される原料ガスが結晶成長用基板
    の近傍を流れるように、該反応管の下方よりキャリアガ
    スを該反応管内へ導入するキャリアガス供給口を更に備
    えることを特徴とする請求項1記載の気相エピタキシャ
    ル成長装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のキャリアガス供給口から
    該反応管内へ導入するキャリアガスの流量を所定に制御
    して、結晶成長用基板の形成面におけるエピタキシャル
    層の膜厚の成長速度を向上させることを特徴とする請求
    項1記載の気相エピタキシャル成長装置。
  4. 【請求項4】 結晶成長用基板を支持するサセプタは、
    結晶成長用基板の形成面を下側にして支持することを特
    徴とする請求項1記載の気相エピタキシャル成長装置。
  5. 【請求項5】 該反応管内へ原料ガスを導入する該ガス
    供給口は、反応管内の開口部側で大きなテーパ状の開口
    構造を備え、 該反応管内へキャリアガスを導入するキャリアガス供給
    口は、反応管内の開口部側で大きなテーパ状の開口構造
    を備えることを特徴とする請求項2記載の気相エピタキ
    シャル成長装置。
  6. 【請求項6】 結晶成長用基板がGaAs基板あるいはInP
    基板であるとき、この基板上にIII−V族化合物半導体
    結晶としてGaAs、AlGaAs、InGaP、InGaAs、InPを成長形
    成させることを特徴とする請求項1記載の気相エピタキ
    シャル成長装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014022500A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Sharp Corp 気相成長装置および半導体装置の製造方法

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