JP3071477U - インクジェットプリンタ用用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンタで形成される印刷層
の劣化が少なく、他のものの表面に接着できるととも
に、その表面から剥がせるインクジェットプリンタ用用
紙を提供する。 【解決手段】 インクジェットプリンタ用用紙１０は紙
からなるシート基材１２を含む。シート基材１２の一方
主面には、インク定着層１４が多孔質に形成される。シ
ート基材１２の他方主面には、粘着剤層１６が、ウレタ
ンエラストマでドット状に形成される。インクジェット
プリンタ用用紙１０は、さらにポリエチレンテレフタレ
ートからなるラミネート基材２０を含む。ラミネート基
材２０の一方主面には、接着剤層２２が、紫外線カット
剤を含む接着剤で形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案はインクジェットプリンタ用用紙に関し、特にインクジェットプリン タで印刷層が形成されるインクジェットプリンタ用用紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のインクジェットプリンタ用用紙には、紙や合成紙からなるシート基材の 表面にインク定着層を形成したものがあった。 この従来のインクジェットプリンタ用用紙では、インクジェットプリンタで形 成される印刷層のインクがインク定着層で定着されるので、印刷層を安定に形成 することができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述の従来のインクジェットプリンタ用用紙では、印刷層が露出し ているので、印刷層が劣化しやすい。 また、上述の従来のインクジェットプリンタ用用紙では、たとえば壁などの他 のものの表面に接着できるとともに、その表面から剥がせることが望まれている 。

【０００４】 それゆえに、この考案の主たる目的は、インクジェットプリンタで形成される 印刷層の劣化が少なく、他のものの表面に接着できるとともに、その表面から剥 がせるインクジェットプリンタ用用紙を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙は、シート基材と、シート基 材の一方主面に形成され、インクジェットプリンタで形成される印刷層のインク を定着するためのインク定着層と、シート基材の他方主面にドット状に形成され 、ウレタンエラストマからなる粘着剤層と、インク定着層に形成された印刷層を 覆うための透明なラミネート基材と、ラミネート基材の一方主面に形成され、ラ ミネート基材をシート基材の印刷層側に接着するための接着剤層とを含む、イン クジェットプリンタ用用紙である。 この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、インク定着層は多孔質 に形成され、接着剤層は紫外線カット剤を含み、粘着剤層には剥離基材が剥離可 能に接着され、接着剤層には別の剥離基材が剥離可能に接着されてもよい。

【０００６】 この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、インクジェットプリン タで形成される印刷層のインクがインク定着層で定着されるので、印刷層を安定 に形成することができる。 また、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、印刷層がラミネ ート基材で覆われるので、印刷層が劣化しにくい。 さらに、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、ラミネート基 材が透明に形成されているので、ラミネート基材を通して印刷層を見ることがで きる。 また、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、シート基材の他 方主面に粘着剤層が形成されているので、たとえば壁などの他のものの表面に接 着できる。 さらに、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、粘着剤層がウ レタンエラストマからなりドット状に形成されているので、たとえば壁などの他 のものの表面から剥がすことができる。 なお、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、インク定着層が 多孔質に形成されると、ラミネート基材をシート基材に接着する際にシート基材 とラミネート基材との間に空気が残りにくくなり、シート基材およびラミネート 基材などがしわになりにくくなる。 また、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、接着剤層が紫外 線カット剤を含むと、外部の紫外線から印刷層を保護することができる。 さらに、この考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙では、粘着剤層に剥 離基材が剥離可能に接着され、接着剤層に別の剥離基材が剥離可能に接着される と、粘着剤層や接着剤層が他のものに不用意に接着されないので、取り扱いやす くなる。

【０００７】 この考案の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行 う以下の考案の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１はこの考案にかかるインクジェットプリンタ用用紙の一例を示す図解図で あり、図２はそのインクジェットプリンタ用用紙の要部を示す斜視図である。図 １に示すインクジェットプリンタ用用紙１０は、たとえば紙からなるシート基材 １２を含む。シート基材１２は、たとえば日本工業規格Ａ列４番の大きさに形成 される。

【０００９】 シート基材１２の一方主面には、インク定着層１４が多孔質に形成される。イ ンク定着層１４は、インクジェットプリンタで形成される印刷層のインクを定着 するためのものである。

【００１０】 シート基材１２の他方主面には、ウレタンエラストマからなる粘着剤層１６が ドット状に形成される。粘着剤層１６は、インクジェットプリンタ用用紙１０を たとえば壁などの他のものの表面に接着するためのものである。この粘着剤層１ ６には、剥離基材１８が剥離可能に接着される。

【００１１】 さらに、インクジェットプリンタ用用紙１０は、たとえばポリエチレンテレフ タレートからなる透明なラミネート基材２０を含む。ラミネート基材２０は、た とえば日本工業規格Ａ列４番の大きさに形成される。

【００１２】 ラミネート基材２０の一方主面には、紫外線カット剤を含む接着剤からなる接 着剤層２２が形成される。接着剤層２２は、ラミネート基材２０をシート基材１ ２に接着するためのものである。この接着剤層２２には、別の剥離基材２４が剥 離可能に接着される。別の剥離基材２４の側部には、一端から他端にわたって切 目２６が形成される。切目２６は、別の剥離基材２４を接着剤層２２から剥がし やすくするためのものである。

【００１３】 次に、このインクジェットプリンタ用用紙１０の使い方の一例について説明す る。

【００１４】 まず、このインクジェットプリンタ用用紙１０には、図３に示すように、シー ト基材１２のインク定着層１４側に、インクジェットプリンタによって印刷層Ｐ が形成される。

【００１５】 次に、別の剥離基材２４が接着剤層２２から剥がされる。この場合、別の剥離 基材２４に切目２６が形成されているので、別の剥離基材２４は剥がしやすい。

【００１６】 そして、ラミネート基材２０が、図４に示すように、印刷層Ｐを覆うように、 シート基材１２のインク定着層１４側に接着剤層２２で接着される。

【００１７】 それから、剥離基材１８が粘着剤層１６から剥がされる。

【００１８】 そして、インクジェットプリンタ用用紙１０は、図５および図６に示すように 、壁Ｗの表面に、粘着剤層１６で接着される。

【００１９】 このインクジェットプリンタ用用紙１０では、インクジェットプリンタで形成 される印刷層Ｐのインクがインク定着層１４で定着されるので、印刷層Ｐを安定 に形成することができる。

【００２０】 また、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、印刷層Ｐがラミネート基 材２０で覆われるので、印刷層Ｐが劣化しにくい。

【００２１】 さらに、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、ラミネート基材２０が 透明に形成されているので、ラミネート基材２０を通して印刷層Ｐを見ることが できる。

【００２２】 また、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、シート基材１２の他方主 面に粘着剤層１６が形成されているので、たとえば壁Ｗなどの他のものの表面に 接着できる。

【００２３】 さらに、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、粘着剤層１６がウレタ ンエラストマからなりドット状に形成されているので、たとえば壁Ｗなどの他の ものの表面から剥がすことができる。

【００２４】 また、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、インク定着層１４が多孔 質に形成されているので、ラミネート基材２０をシート基材１２に接着する際に シート基材１２とラミネート基材２０との間に空気が残りにくく、シート基材１ ２およびラミネート基材２０などがしわになりにくい。

【００２５】 さらに、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、接着剤層２２が紫外線 カット剤を含むので、外部の紫外線から印刷層Ｐを保護することができる。

【００２６】 また、このインクジェットプリンタ用用紙１０では、粘着剤層１６に剥離基材 １８が剥離可能に接着され、接着剤層２２に別の剥離基材２４が剥離可能に接着 されているので、粘着剤層１６や接着剤層２２が他のものに不用意に接着されな く、取り扱いやすい。

【００２７】 なお、上述のインクジェットプリンタ用用紙１０では、シート基材１２が紙で 日本工業規格Ａ列４番の大きさに形成され、透明なラミネート基材２０がポリエ チレンテレフタレートで日本工業規格Ａ列４番の大きさに形成されているが、シ ート基材および透明なラミネート基材は、合成紙やポリプロピレンなど他の材料 で形成されてもよく、また、他の大きさに形成されてもよい。

【００２８】

【考案の効果】

この考案によれば、インクジェットプリンタで形成される印刷層の劣化が少な く、他のものの表面に接着できるとともに、その表面から剥がせるインクジェッ トプリンタ用用紙が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかるインクジェットプリンタ用用
紙の一例を示す図解図である。

【図２】図１に示すインクジェットプリンタ用用紙の要
部を示す斜視図である。

【図３】図１に示すインクジェットプリンタ用用紙に印
刷層を形成した状態を示す斜視図である。

【図４】図３に示す状態から印刷層をラミネート基材で
覆った状態を示す斜視図である。

【図５】図４に示す状態からインクジェットプリンタ用
用紙を壁の表面に接着した状態を示す正面図である。

【図６】図５に示す状態の図解図である。

【符号の説明】

１０ インクジェットプリンタ用用紙 １２ シート基材 １４ インク定着層 １６ 粘着剤層 １８ 剥離基材 ２０ ラミネート基材 ２２ 接着剤層 ２４ 別の剥離基材 ２６ 切目 Ｐ 印刷層 Ｗ 壁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート基材、 前記シート基材の一方主面に形成され、インクジェット
   プリンタで形成される印刷層のインクを定着するための
   インク定着層、 前記シート基材の他方主面にドット状に形成され、ウレ
   タンエラストマからなる粘着剤層、 前記インク定着層に形成された前記印刷層を覆うための
   透明なラミネート基材、および前記ラミネート基材の一
   方主面に形成され、前記ラミネート基材を前記シート基
   材の前記印刷層側に接着するための接着剤層を含む、イ
   ンクジェットプリンタ用用紙。
2. 【請求項２】 前記インク定着層は多孔質に形成され、 前記接着剤層は紫外線カット剤を含み、 前記粘着剤層には剥離基材が剥離可能に接着され、 前記接着剤層には別の剥離基材が剥離可能に接着され
   る、請求項１に記載のインクジェットプリンタ用用紙。