JP3071280B2 - 2官能(メタ)アクリレート - Google Patents

2官能(メタ)アクリレート

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JP3071280B2
JP3071280B2 JP3344860A JP34486091A JP3071280B2 JP 3071280 B2 JP3071280 B2 JP 3071280B2 JP 3344860 A JP3344860 A JP 3344860A JP 34486091 A JP34486091 A JP 34486091A JP 3071280 B2 JP3071280 B2 JP 3071280B2
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將之 相澤
猛 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2官能(メタ)
アクリレートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より重合体又は共重合体の原料に供
される種々の多官能(メタ)アクリレートモノマーが知
られている。例えば、ヘキサンジオール(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グ
リセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族系(メタ)アク
リレート或いはビスフェノールAグリシジルジ(メタ)
アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノール
Aジ(メタ)アクリレート、等の芳香族系(メタ)アク
リレート等が公知である。
【0003】これらの脂肪族系或いは芳香族系(メタ)
アクリレートは一般に電子部品材料、光学材料、歯科材
料、各種高分子の架橋材料として用いられる。しかしな
がら、脂肪族系(メタ)アクリレートは一般に重合性に
優れるもののその重合体は物理強度、耐久性が十分でな
い等の問題を有しており、また芳香族系(メタ)アクリ
レートは、脂肪族系(メタ)アクリレートと比較してこ
れらの物性に優れた重合体を提供するがなお十分に満足
されるものでない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
み、物理的強度、耐久性に優れた重合体を提供するため
の材料を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は一般式
(I)、
【0006】
【化2】
【0007】(式中R1 は−H又は−CH3 、lは0又
は1、mは2〜4、nは2〜12である)で示される2
官能(メタ)アクリレートである。
【0008】本発明の(メタ)アクリレートは上記一般
式(I)で示されるものであるが、特に好適なものを更
に具体的に示すと次ぎの化合物である。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】である。
【0012】本発明の2官能(メタ)アクリレートは、
一般に次の(a)〜(d)のような手段で一般式(I)
の化合物であることを確認できる。
【0013】(a) 赤外吸収スペクトル(IR) 一般に(メタ)アクリル酸エステルにおいて、1720
cm-1付近にカルボニル基に基づく吸収が、1640cm-1
に二重結合による吸収が観察される。フェニル基に直接
結合したカルボニル基の吸収は1730cm-1に、フェニ
ル基の吸収は160cm-1付近に観察される。また−N
H−C(O)C−に由来するカルボニル基の吸収は16
30〜1700cm-1に観察される。
【0014】(b) 1H核磁気共鳴スペクトル 1 Hの化学シフトを調べる事によって生成物を同定する
ことが出来る。本発明の化合物についての具体的な同定
については後述する実施例で述べるが、本発明の化合物
が何であるかは 1H核磁気共鳴スペクトルで確認するこ
とができる。
【0015】(c) 質量スペクトル フィールドイオン−質量スペクトル法を用いて、本発明
の化合物の分子イオンピークM+ を確認することができ
る。
【0016】(d) 元素分析 本発明の化合物の同定は、前記 1H核磁気共鳴スペクト
ルで判明するか、該化合物におけるH,C,N各元素の
理論計算値と実際に得られる化合物との各元素分析結果
を比較することにより更に明確な同定が可能となる。
【0017】以上(a)〜(d)に述べたような分析手
段で本発明の2官能(メタ)アクリレートを同定するこ
とができる。
【0018】本発明の2官能(メタ)アクリレートの製
造方法は特に限定されず、いかなる方法によって得ても
よい。代表的な製造方法を以下に説明する。
【0019】一般式(1) X−(CH2 n −OH (1) (XはCl,Brなどのハロゲン原子、nは2〜12の
整数である。)で示されるハロゲン化アルコールを下記
式(2)で示される4−ヒドロキシフェニル 4−ヒド
ロキシ安息香酸とエーテル化反応させ下記一般式(3)
で示される化合物を得る。
【0020】
【化5】
【0021】(式中nは2〜12である)次いで上記で
得られた一般式(3)の化合物と(メタ)アクリル酸ク
ロライドあるいは下記一般式(4)で表されるイソシア
ナートアルキル(メタ)アクリレートを反応させて本発
明の前記一般式(I)で示される化合物を得る。
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R2 は−Hあるいは−CH3 で、
mは2〜4の整数である)上記方法について以下にさら
に具体的に説明する。まず、アルコール、エーテル、ア
セトン、ジメチルホルムアミド等適当な溶媒中で前記一
般式(2)の化合物をKOH、K2 CO3 、NaOC2
5 等のリアクタントと反応させてナトリウムあるい
は、カリウム塩としたものに、前記一般式(1)で表さ
れるハロゲン化アルコールを添加してエーテル化反応を
行い前記一般式(3)の化合物を得る。さらに該化合物
(3)と、(メタ)アクリル酸クロライドあるいは、前
記一般式(4)で表されるイソシアナートアルキル(メ
タ)アクリレートを適当な溶媒中でピリジン、トリエチ
ルアミン等の塩基性触媒下で反応させ、その後適当な溶
媒を用いて再結晶を繰り返すことにより本発明の前記一
般式(I)の化合物が得られる。
【0024】本発明の前記一般式(I)で示される2官
能(メタ)アクリレートは新規な化合物であり、該化合
物は分子骨格中にメソゲン基である安息香酸フェニルエ
ステル基を有し、その両末端にフレキシブルな構造を持
つため、モノマー間での相互作用が強く、アルキレンの
長さによっては、液晶性を示す。そのため前記一般式
(I)で示される(メタ)アクリレート自身、単独で重
合させて強度の優れた材料となり得る。さらに反応性希
釈剤として他の単量体と共重合させても優れた特性を示
す。特に本発明の(メタ)アクリレートは無機充填剤及
びラジカル重合開始剤を混合し、歯科用充填材に好適に
使用される。この場合は従来の歯科用充填材に比べ2割
以上の強度の向上が期待出来る。
【0025】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するため以下実施
例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0026】実施例1 100mlのナス型フラスコに4−ヒドロキシフェニル4
−ヒドロキシ安息香酸2.3g(0.01 mol)、アセ
トン40ml、炭酸カリウム1.38gを加え、窒素を導
入しながら3時間還流した。その後6−ブロム1−ヘキ
サノール4.0g(0.022 mol)を1時間かけて滴
下し、さらに30時間還流した。塩酸で中和した後、多
量の水を加えて沈澱させ、回収した固体をメタノールに
より再結晶して1.42gの白色結晶(以下単に化合物
aと言う)を得た。収率は、33%であった。
【0027】別に用意した100mlのナス型フラスコに
化合物a4.3g(0.01 mol)とピリジン1.58
g(0.02 mol)、テトラヒドロフラン40mlを加
え、攪拌しながら室温にてアクリル酸クロライド2.1
8g(0.022 mol)を徐々に滴下した。室温で1時
間攪拌した後徐々に温度を上げ3時間還流した。反応液
を濾過し、テトラヒドロフランを除去した後得られた固
体をイソブチルアルコールにより再結晶することにより
以下の構造を示す白色結晶1.8gを得た。収率は、3
3.5%であった。
【0028】得られた反応生成物の赤外吸収スペクトル
によれば3400cm-1付近の−OHに基づく吸収が消失
し、メタクリレートのカルボニル基及びC=Cの吸収が
1718cm-1と1636cm-1にフェニル基に直接結合し
たカルボニル基の吸収が1730cm-1に観察された。
【0029】 1H−NMRによる分析結果を以下に示
す。
【0030】
【化7】
【0031】(a)+(b)=5.82〜6.41ppm
(マルチプレット,6H) (c)+(e)=3.97〜4.33ppm (マルチプレ
ット,8H) (d)=1.41〜1.98ppm (マルチプレット,1
6H) (f)+(g)=6.89〜8.21ppm (テトラプレ
ット,8H) 元素分析の結果は以下に示す通りであった。
【0032】
【表1】
【0033】また生成物の質量分析スペクトルによりm
/e=538の分子イオンピークが観察された。
【0034】以上の結果より、目的生成物が上記構造式
で示される化合物であることが確認出来た。
【0035】実施例2 100mlのナス型フラスコに実施例1で合成した化合物
a4.30g(0.01 mol)とピリジン1.58g
(0.02 mol)、テトラヒドロフラン40mlを加え、
攪拌しながら室温にてメタクリル酸クロライド2.30
g(0.022 mol)を徐々に滴下した。室温で1時間
攪拌した後徐々に温度を上げ3時間還流した。反応液を
濾過し、テトラヒドロフランを除去した後得られた固体
をイソブチルアルコールにより再結晶することにより下
記の構造を示す白色結晶2.32gを得た。収率は、4
0.8%であった。
【0036】この生成物の赤外吸収スペクトルは実施例
1と同様な吸収を示した。
【0037】 1H−NMRによる分析結果を以下に示
す。
【0038】
【化8】
【0039】(a)=5.69,6.07ppm (ダブレ
ット,4H) (b)=1.91ppm (シングレット,6H) (c)+(e)=4.07〜4.36ppm (マルチプレ
ット,8H) (d)=1.52〜1.80ppm (マルチプレット,1
6H) (f)+(g)=7.04〜8.22ppm (テトラプレ
ット,8H) 元素分析の結果は以下に示す通りであった。
【0040】
【表2】
【0041】また、生成物の質量分析スペクトルにより
m/e= の分子イオンピークが観察された。
【0042】以上の結果より、目的生成物が上記構造式
で示される化合物であることが確認出来た。
【0043】実施例3 100mlのナス型フラスコに4−ヒドロキシフェニル4
−ヒドロキシ安息香酸2.3g(0.01 mol)、アセ
トン40ml、炭酸カリウム1.38gを加え、窒素を導
入しながら3時間還流した。その後10−ブロム1−オ
クタノール5.3g(0.022 mol)を1時間かけて
滴下し、さらに30時間還流した。塩酸で中和した後、
多量の水を加えて沈澱させ、回収した素結晶をメタノー
ルにより再結晶して2.1gの白色結晶を得た。収率
は、38.9%であった。
【0044】別に用意した100mlのナス型フラスコに
得られた白色結晶5.4g(0.01 mol)とピリジン
1.58g(0.02 mol)、テトラヒドロフラン40
mlを加え、攪拌しながら室温にてメタクリル酸クロライ
ド2.18g(0.022 mol)を徐々に滴下した。室
温で1時間攪拌した後徐々に温度を上げ3時間還流し
た。反応液を濾過し、テトラヒドロフランを除去した後
得られた固体をイソブチルアルコールにより再結晶する
ことにより以下の構造を示す白色結晶3.6gを得た。
収率は、66.9%であった。
【0045】この生成物の赤外吸収スペクトルは実施例
1と同様な吸収を示した。
【0046】 1H−NMRによる分析結果を示す。
【0047】
【化9】
【0048】(a)=5.71,6.13ppm (ダブレ
ット,4H) (b)=1.94ppm (シングレット,6H) (c)+(e)=4.04〜4.42ppm (マルチプレ
ット,8H) (d)=1.58〜1.83ppm (マルチプレット,3
2H) (f)+(g)=7.02〜8.41ppm (テトラプレ
ット,8H) また生成物の元素分析結果を以下に示す。
【0049】
【表3】
【0050】また生成物の質量分析スペクトルによりm
/e=662の分子イオンピークが観察された。
【0051】以上の結果より、目的生成物が上記構造式
で示される化合物であることを確認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/92 C07C 271/16 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式、 【化1】 (式中R1 は−H又は−CH3 、lは0又は1、mは2
    〜4、nは2〜12である)で示される2官能(メタ)
    アクリレート。
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