JP3071103B2 - 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法 - Google Patents

配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法

Info

Publication number
JP3071103B2
JP3071103B2 JP19442294A JP19442294A JP3071103B2 JP 3071103 B2 JP3071103 B2 JP 3071103B2 JP 19442294 A JP19442294 A JP 19442294A JP 19442294 A JP19442294 A JP 19442294A JP 3071103 B2 JP3071103 B2 JP 3071103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
alignment
substrate
metal film
liquid crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19442294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0862603A (ja
Inventor
一平 伊納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP19442294A priority Critical patent/JP3071103B2/ja
Publication of JPH0862603A publication Critical patent/JPH0862603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3071103B2 publication Critical patent/JP3071103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば液晶を利用し
た素子において前記液晶の分子配向を規制する処理を施
すために用いられる配向処理用ローラを有する配向処理
装置に関し、さらに前記配向処理用ローラの製造方法に
関する。さらにまた、前記配向処理用ローラを用いた配
向処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶を利用した素子、たとえば液晶表示
素子は、少なくとも表示用の電極をそれぞれ有する一対
の基板部材間に液晶層を介在して構成される。基板部材
の液晶層に最近接する表面には、液晶分子の配向を規制
するための配向処理が施されており、たとえばラビング
法、斜方蒸着法、グレーティング法またはデッピング法
によって配向処理が施される。
【0003】ラビング法とは、配向処理が施されるべき
所定の基板表面に、まず樹脂膜を形成し、当該樹脂膜表
面を、表面が凹凸状の軟らかな布などで一方方向にこす
る方法である。また、斜法蒸着法とは、所定の基板表面
に、シリカなどの無機材料を前記基板表面に対して所定
の角度を有する斜め方向から蒸着する方法である。ま
た、グレーティング法とは、所定の基板表面に、まず樹
脂膜などを形成し、表面が凹凸状のスタンパなどと称さ
れる押圧部材を用いて、前記スタンパの凹凸状の表面を
樹脂膜表面に押しあて、スタンパの凹凸を樹脂膜表面に
転写する方法である。さらに、デッピング法とは、たと
えば長鎖アルキル基を有する界面活性剤中に所定の基板
を浸漬して、前記基板表面に界面活性剤から成る膜を形
成する方法である。
【0004】上述した処理方法のうち、特にラビング法
は、低コストで処理を施すことができ、また比較的液晶
分子の配列が均一であるけれども、軟らかな布などを用
いてこすることから、形成された配向膜表面に埃、ごみ
などが付着するという問題が生じる。また、配向膜表面
に静電気が帯電するという問題が生じる。配向膜表面が
汚染される、あるいは配向膜表面に静電気が帯電する
と、液晶分子の配列が不均一となり、表示素子として用
いた場合に表示むらが発生する。このようなことから、
比較的配向膜表面の汚染が少なく、静電気の帯電の少な
いグレーティング法が注目されている。
【0005】前記グレーティング法の例は、たとえば特
開平5−249465号公報および「SID 93 ダ
イジェスト」(p957)に開示されている。これらの
開示例は、平板状のスタンパを用いて樹脂膜表面を凹凸
状とするものである。また、たとえば特開平5−158
040号公報には、凹凸状の表面が湾曲したスタンパを
用いる例が開示されており、これによって平板状のスタ
ンパを用いた際の空気の抱込みを防止することが可能と
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記グレーティング法
において用いられるスタンパ表面の凹凸は、周知のフォ
トリソグラフィ技術およびレーザカッティング技術など
を用いて作成される。このような技術を用いると、製造
工程が比較的複雑であることから、容易に凹凸を形成す
ることができない。また、前記凹凸を比較的容易な機械
的加工によって設けること、あるいはレーザ光を照射す
ることによって加工して設けることも考えられるけれど
も、前記加工法による凹凸精度と液晶分子の大きさとを
比較すると、液晶分子の大きさの方が極めて小さく、こ
のような方法では液晶分子を均一に配向させることがで
きない。
【0007】たとえば、基板部材間で液晶分子を90°
捩れ配向させたTN(ツイステッドネマティック)型液
晶表示装置では、液晶分子の配向が不均一なことによる
表示特性への悪影響が少ないけれども、基板部材間で液
晶分子を180°〜270°捩り配向させたSTN(ス
ーパツイステッドネマティック)型液晶表示装置では、
液晶分子の配向規制力が弱く、基板部材に比較的近接す
る部分の液晶分子は均一に配向するが、基板部材から離
れるにつれて液晶分子の配向が不均一となり易い。ま
た、液晶分子の長軸方向の基板部材表面に対する傾斜
角、すなわちチルト角が不均一になることから、表示特
性が著しく低下する。
【0008】また、上述した開示例による配向処理方法
は、基板を1枚ずつ処理するバッチ式となる。図19
は、前述した特開平5−158040号公報に開示され
る凹凸状の表面2が湾曲したスタンパ1を用いた配向処
理方法を説明する図であり、図20はスタンパ1の動作
を段階的に示す側面図である。なお、図19(1)は配
向処理方向4aを示す平面図であり、図19(2)は基
板3,4およびスタンパ1を示す側面図である。
【0009】スタンパ1は、凹凸状の表面2が予め定め
る曲率半径を有して湾曲している。また、表面2には矢
符2aで示される方向に沿って凹凸が形成されている。
処理すべき基板3は、基板進行方向5の上流側から搬送
されて、スタンパ1の直下に配置される。スタンパ1
は、表面2の湾曲に沿った振動方向6に振動し、また基
板3は基板進行方向5に搬送されて、その表面にスタン
パ1の凹凸が転写される。具体的には、まず図20
(1)に示されるように基板進行方向5とは逆の方向6
aに振動したスタンパ1と、基板3の進行方向下流側の
端部とが当接した後、図20(2)および図20(3)
に示されるように、スタンパ1は基板進行方向5と同じ
方向6bに振動するとともに、基板3も搬送される。基
板3がスタンパ1の直下から搬出されると、図20
(4)に示されるようにスタンパ1は前記方向6aに振
動する。
【0010】スタンパ1の直下から搬出された、処理さ
れた基板4の表面には、スタンパ1の表面2に形成され
た凹凸が転写され、矢符4aで示される配向処理方向に
沿って凹凸が形成される。以上のような動作が1枚の基
板に対する動作であり、複数枚の基板を処理する場合に
は上述の動作が繰返し行われる。
【0011】このようなバッチ式の配向処理方法では、
複数枚の基板の処理に要する時間が長いという問題があ
る。また、施される配向処理方向は、スタンパ1の表面
2の凹凸が形成される方向2aによって決定されるの
で、配向処理方向が異なる場合、スタンパ1の取換えが
必要となり、さらに配向処理に要する時間が長くなる。
【0012】本発明の目的は、配向処理すべき基板表面
に悪影響を与えず、液晶分子をより均一に配向させるこ
とができる配向処理用ローラを有する配向処理装置を提
供することである。さらに、前記配向処理用ローラを容
易に作成することができる配向処理用ローラの製造方法
を提供すること、またさらに前記配向処理用ローラを用
いた配向処理方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラ本体
と、前記ローラ本体の外周面を覆い、微細な凹凸状の表
面を有する金属膜とから成る配向処理用ローラと、配向
処理すべき基板を前記配向処理用ローラとの間で挟持す
る搬送ローラと、前記配向処理用ローラおよび搬送ロー
ラのうちの少なくともいずれか一方のローラを駆動する
駆動手段と、前記ローラ本体内部に配置される加熱手段
と、前記配向処理用ローラの金属膜を一方電極とし、当
該一方電極と前記搬送ローラ側に配置される他方電極と
の間に直流電圧を印加する電圧印加手段とを備えること
を特徴とする配向処理装置である。また本発明は、ロー
ラ本体の外周面を鏡面処理する工程と、前記ローラ本体
を回転させながら、鏡面処理された前記ローラ本体の外
周面に金属膜を成膜する工程と、前記金属膜表面と、前
記ローラ本体とは異なるローラ本体の外表面に植毛布を
貼り合せて形成される微細な凹凸状の表面を有するロー
ラの前記表面とを当接して、前記ローラ本体とローラと
を互いに逆方向に回転させて、金属膜表面に微細な凹凸
を形成する工程とを含むことを特徴とする配向処理用ロ
ーラの製造方法である。また本発明は、ローラ本体と、
前記ローラ本体の外周面を覆い、微細な凹凸状の表面を
有する金属膜とを含む配向処理用ローラを準備し、配向
処理されるべき基板を搬送ローラ上に載置し、前記配向
処理されるべき基板を加熱し、かつ配向処理用ローラの
金属膜を一方電極とし、搬送ローラ側に他方電極を配置
して、一方および他方電極間に直流電圧を印加しなが
ら、前記基板を搬送ローラと前記配向処理用ローラとの
間に挟持することによって、前記基板表面に配向処理用
ローラ表面の凹凸を転写することを特徴とする配向処理
用ローラを用いた配向処理方法である。
【0014】
【作用】本発明に従えば、配向処理用ローラは、ローラ
本体と、当該ローラ本体の外周面を覆う金属膜とを含ん
で構成される。前記金属膜表面は微細な凹凸状であり、
このような配向処理用ローラによって配向処理を施すこ
とによって、配向処理されるべき基板表面には前記微細
な凹凸が形成される。配向処理が施された基板は、当該
処理が施された基板表面が液晶分子と接し、液晶分子は
前記微細な凹凸に沿って配向する。
【0015】前記配向処理用ローラは、ローラ本体の外
周面を鏡面処理した後、鏡面処理した外表面にローラ本
体を回転させながら金属膜を成膜し、当該金属膜表面に
凹凸を形成することによって作成される。金属膜表面へ
の凹凸の形成は、前記金属膜表面と、前記ローラ本体と
は異なるローラ本体の外表面に植毛布を貼り合せて形成
される微細な凹凸状の表面を有するローラの前記表面と
を当接し、前記ローラ本体とローラとを互いに逆方向に
回転させることによって行われる。これによって、ロー
ラ表面の凹凸が金属膜表面に転写される。
【0016】このようにして配向処理用ローラを作成す
ることは、従来技術であるフォトリソグラフィ技術およ
びレーザカッティング技術などを用いて作成することと
比較して製造工程が簡単であり、容易に作成することが
できる。また、機械的な加工やレーザ光照射による加工
と比較して細かな凹凸を形成することができる。このた
め、液晶分子をより均一に配向させることができる。
【0017】また本発明に従えば、配向処理装置は、前
記配向処理用ローラ、搬送ローラ、駆動手段、加熱手段
および電圧印加手段を備える。
【0018】また本発明に従えば、前記配向処理用ロー
ラを用いて以下のようにして配向処理が施され、この配
向処理は、たとえば前記配向処理装置を用いて実施され
る。
【0019】配向処理されるべき基板は搬送ローラ上に
載置される。所定の配向処理位置では、配向処理用ロー
ラと搬送ローラとによって前記基板が挟持される。基板
の挟持は、配向処理用ローラと搬送ローラとの間隔を基
板の厚みよりも小さくすることによって実現され、たと
えば前記2つのローラの間隔を常に基板の厚みよりも小
さく設定しておいてもよいし、あるいは2つのローラの
うちの少なくともいずれか一方が移動することによって
実現してもよい。このとき、前記加熱手段によって、配
向処理用ローラが加熱され、これによって前記配向処理
用ローラと接する基板が、特にその表面が加熱される。
基板表面には、樹脂膜などが形成されており、加熱する
ことによって樹脂膜が軟らかくなる。柔軟な樹脂膜に配
向処理用ローラ表面の微細な凹凸を押し付けることによ
って、樹脂膜表面には前記微細な凹凸が転写される。
【0020】このように微細な凹凸状の表面を有する配
向処理用ローラを用いることによって、複数の基板を連
続して処理することができる。また、配向処理方向が異
なる場合は搬送される基板に対する配向処理用ローラに
形成された凹凸の配列方向を変えることによって配向処
理用方向を変えることができ、たとえば配向処理用ロー
ラの配置角度を調整することによって簡単に実現するこ
とができる。このような配向処理方法は、グレーティン
グ法と称されるものであり、ラビング法と比較して、処
理すべき基板表面を汚染することなく、また静電気が帯
電することもない。
【0021】また、配向処理用ローラの金属膜を一方電
極とし、搬送ローラ側には他方電極が配置され、一方お
よび他方電極間に直流電圧が印加される。このように電
圧を印加することによって、極性を有する樹脂膜の側鎖
が電圧印加方向に配列する。これによって、液晶分子の
チルト角の均一性が向上する。したがって、液晶分子自
身の配向方向が揃うとともに、チルト角も揃うこととな
り、液晶分子の配向性が著しく向上する。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である配向処理装
置11の概略的構成を示す斜視図であり、図2はその断
面図である。配向処理装置11は、配向処理用ローラ1
2、搬送ローラ13、駆動装置14、加熱装置15、電
極16および電源17を備える。配向処理用ローラ12
は、後述するようにして作成され、ローラ本体19と、
当該ローラ本体19の外周面を覆い、微細な凹凸状の表
面を有する金属膜20とを含んで構成される。配向処理
用ローラ12の直径は、たとえば30mm〜300mm
の範囲に選ばれる。搬送ローラ13は、たとえば互いの
回転軸が平行となるようにして複数個設けられ、複数の
搬送ローラ13によって処理基板18が矢符24で示さ
れる搬送方向に搬送される。駆動装置14は、前記複数
の搬送ローラ13を駆動する。このとき、前記配向処理
用ローラ12は、前記搬送方向24に沿った回転方向2
5に回転する。なお、搬送ローラ13を駆動する代わり
に、前記配向処理用ローラ12を駆動することも本発明
の範囲に属するものである。また、配向処理用ローラ1
2および搬送ローラ13の両方を駆動することも本発明
の範囲に属するものである。加熱装置15は、前記ロー
ラ本体19内部に配置され、配向処理用ローラ12を加
熱する。
【0023】また本実施例の配向処理装置11では、配
向処理用ローラ12の金属膜20を一方電極とし、所定
の配向処理位置の搬送ローラ13側に対向電極16を配
置して、金属膜20と電極16との間に電源17から直
流電圧が印加される。本実施例では電極16として導電
性を有するローラを、当該ローラの回転軸と複数の搬送
ローラ13の回転軸とが互いに平行となるようにして配
置している。また、搬送ローラ13および電極16の回
転軸は、配向処理用ローラ12の回転軸、すなわち矢符
27で表される方向と平行に配置される。さらに、搬送
ローラ13および電極16と、配向処理用ローラ12と
の間隔は、処理基板18の厚さよりも小さくなるように
して配置され、搬送される処理基板18は、搬送ローラ
13および電極16と、配向処理用ローラ12とによっ
て所定の圧力で挟持される。
【0024】なお、本実施例の場合、処理基板18は電
極16と配向処理用ローラ12とによって挟持される。
また、処理基板18が挟持されたときにのみ電極16と
配向処理用ローラ12との間隔が処理基板18の厚さよ
りも小さくなるよう、電極16または配向処理用ローラ
12を移動する例も本発明の範囲に属するものである。
【0025】続いて、このような配向処理装置11を用
いた配向処理方法について説明する。まず、配向処理が
施される処理基板18が準備される。処理基板18は、
たとえば透光性基板21、透明電極22および樹脂膜2
3を含んで構成される。本実施例では、液晶表示装置を
作成することを前提として、透光性基板21として厚さ
が0.5mmの耐熱性に優れるアクリル樹脂性の基板を
用い、当該透光性基板21上にITO(インジウム錫酸
化物)膜を所定の形状にパターン形成して透明電極22
とし、透光性基板21上に前記透明電極22を覆って厚
さ0.1μmのポリエーテルアミド樹脂を塗布し、15
0℃で焼成して、樹脂膜23とした。このような処理基
板18は、搬送ローラ13上に載置されて搬送される。
搬送速度は、たとえば10mm/秒に選ばれる。
【0026】図3は、配向処理用ローラ12と処理基板
18とを拡大して示す断面図である。また、図4は、配
向膜26の表面26aの分子の状態を示す斜視図であ
り、図5は拡大して示す断面図である。
【0027】所定の配向処理位置に配置される配向処理
用ローラ12は、加熱装置15によって加熱される。加
熱装置15としては、たとえば800Wの電熱線が用い
られる。配向処理位置に搬送された処理基板18の樹脂
膜23表面と、配向処理用ローラ12の表面とが当接
し、前述したように配向処理用ローラ12を加熱するこ
とによって、樹脂膜23が加熱される。加熱装置15か
らの加熱は、樹脂膜23の表面の温度が樹脂膜23のガ
ラス転移点以上となるように選ばれ、本実施例では15
0℃±10℃となるように加熱した。なお、加熱温度は
透光性基板21のガラス転移点以下に選ばれる。このよ
うに、樹脂膜23を加熱しながら、処理基板18を電極
16と配向処理用ローラ12とによって挟持することに
よって、配向処理用ローラ12の表面の微細な凹凸が樹
脂膜23に転写される。樹脂膜23はその表面が樹脂膜
23として用いた樹脂材料のガラス転移点以上に加熱さ
れており、したがって軟らかくなっているので、前記微
細な凹凸を充分に転写することができる。配向処理用ロ
ーラ12の凹凸が転写された樹脂膜23は、図3に示さ
れるように配向膜26となる。
【0028】またこのとき、配向処理用ローラ12の金
属膜20が正極とされ、電極16が負極とされて、電源
17から1000Vの直流電圧が印加される。このため
電界によって樹脂膜23の側鎖が電界方向、すなわち透
光性基板21の表面に対して垂直な方向に配列する。し
たがって、たとえば、図4および図5に示されるよう
に、配向膜表面26aにおいて、符号41で示されるカ
ルボニル基、および符号42で示されるアミノ基が配向
した配向膜26が得られる。配向処理用ローラ12の金
属膜20が正極であることから、カルボニル基41は配
向処理用ローラ12側に配向し、アミノ基42は電極1
6側に配向する。カルボニル基41およびアミノ基42
の配向は、上述したように樹脂膜23が加熱されている
ことから、高分子鎖の自由度が増してより配向しやすく
なる。なお、印加電圧は、表1に示されるように、各印
加電圧時の作成した配向膜のチルト角を測定することに
よって、前述した1000Vに設定した。
【0029】
【表1】
【0030】なお、配向処理方向を異ならせる場合に
は、処理基板18の搬送方向24と配向処理用ローラ1
2の回転軸方向27との成す角θを選ぶことによって調
整することができ、図1および図2に示す例は、角θ=
90°としたときのものである。たとえば、STN型液
晶表示装置を作成するための配向処理時には、図6に示
されるように角θ=45°に選ばれる。
【0031】本実施例によれば、微細な凹凸状の表面を
有する配向処理用ローラ12を用いることによって、複
数の処理基板18を連続して処理することができる。ま
た本実施例の配向処理方法はグレーティング法と称され
るものであり、ラビング法と比較して処理基板18の表
面を埃やごみなどによって汚染することなく、また静電
気を帯電させることなく処理を行うことができる。
【0032】次に、前記配向処理用ローラ12の製造方
法について説明する。図7は、配向処理用ローラ12の
製造方法を説明するための工程図であり、図8はローラ
本体19を示す断面図であり、図9は金属膜20aを成
膜する方法を説明するための図であり、図10は金属膜
20aの表面に微細な凹凸を形成する方法を説明するた
めの断面図であり、図11はローラ36を拡大して示す
断面図である。
【0033】まず、工程a1では、図8に示されるよう
なローラ本体19が準備される。本実施例では、ローラ
本体19として直径が150mm、内径が100mmの
ガラス製の円筒を用いた。直径は、10mm〜300m
mの範囲に選ばれ、内径は5mm〜250mmの範囲に
選ばれる。
【0034】工程a2では、前記ローラ本体19の外周
面が鏡面処理される。鏡面処理としては、たとえば表面
を研磨する方法、表面に皮膜を設ける方法、および表面
に水ガラスを塗布する方法のうちのいずれか1つ、また
は2以上の方法が選ばれ、本実施例では表面研磨を行っ
た。このようにローラ本体19の外周面を鏡面処理する
ことによって、ローラ本体19として用いたガラス製の
円筒の外周面にはじめから存在する凹凸の影響を低減す
ることができる。
【0035】工程a3では、金属膜20aが成膜され
る。金属膜20aとしては、たとえばニッケル、タンタ
ル、クロム、白金および金のうちのいずれか1つ、ある
いはこれらの金属の中から選ばれる2以上の金属から成
る合金が選ばれる。特に、ニッケル、タンタル、クロム
は、配向膜として用いられる樹脂との密着性が低く、ま
たこれらの酸化膜は劣化しにくく、強度が強いことから
好適に用いられ、特に好ましくはニッケルが用いられ
る。また、成膜は、たとえばスパッタリング法、CVD
(Chemical Vapor Deposition)法、蒸着法およびイオ
ンプレーティング法などのドライ成膜法、または無電界
メッキ法および電気鋳造法などのウエット成膜法のうち
のいずれか1つ、あるいはこれらの方法の中から選ばれ
る2以上の方法が用いられる。本実施例では、ニッケル
膜をスパッタリング法で成膜した。
【0036】具体的には、図9に示されるように鏡面処
理が施されたローラ本体19を、真空チャンバ31内に
配置する。真空チャンバ31内の圧力は、排気ポンプ3
2およびガス供給源33によって調整されている。真空
チャンバ31内にはガス供給源33からアルゴンガスが
供給されている。真空チャンバ31内の圧力は、0.1
Pa〜0.5Paの範囲に、たとえば0.5Paに選ば
れる。また、真空チャンバ31内は加熱されており、た
とえばローラ本体19が150℃となるように加熱され
ている。真空チャンバ31内にはローラ本体19の他
に、ニッケルから成るターゲット34が配置される。当
該ターゲット34を、100Wの投入電力でアルゴンガ
スをグロー放電させることによって得られたアルゴンプ
ラズマでスパッタリングして、ローラ本体19の外周面
に付着させる。前記投入電力は、40W〜200Wの範
囲に選ばれる。たとえば、ニッケルを200nmの厚さ
となるように付着させる。このとき、ローラ本体19の
外周面に、均一にニッケルが付着するように、ローラ本
体19を、たとえば矢符35の方向に10rpmの回転
速度で回転させる。なお、ニッケル膜の厚さは100n
m〜400nmの範囲に選ばれる。
【0037】工程a4では、成膜された金属膜20aの
表面に凹凸が形成される。図10に示されるように、ロ
ーラ本体19の外周面に成膜された金属膜20aと、ロ
ーラ36とが互いの表面が接するようにして配置され、
ローラ本体19とローラ36とを互いに逆方向37,3
8にそれぞれ回転させる。
【0038】図11に示されるように、ローラ36は、
ローラ本体39の外表面に植毛布40を貼合わせて形成
される。植毛布40は、たとえば長さが1mmのPET
(ポリエチレンテレフタレート)繊維(帝人社製眼鏡清
掃用繊維)を10万本/mm2の密度で植毛したもので
実現される。このような、ローラ36とローラ本体19
とを、たとえば5000rpmの回転速度で前記方向3
7,38に回転させることによって、金属膜20aの表
面に凹凸が形成される。回転速度は、500rpm〜8
000rpmの範囲に選ばれる。したがって、微細な凹
凸状の表面を有する金属膜20が得られる。このように
して、配向処理用ローラ12が作成される。
【0039】なお、前記植毛布40として用いられる繊
維としては、前記PET繊維の他に、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエス
テル繊維、ナイロン、ケブラなどのポリアミド繊維、ボ
ロン繊維またはカーボン繊維など、単繊維が用いられ
る。上述した帝人社製眼鏡清掃用繊維は、断面形状が三
角形であり、凹凸を形成しやすい構造となっていること
から、好適に用いられる。前記植毛布40の長さは0.
5mm〜2mmの範囲に選ばれる。長すぎると凹凸を形
成しにくく、短すぎると植毛が困難となる。
【0040】図12〜図14は、表面粗さを示すグラフ
である。図12は鏡面処理が施されたローラ本体19の
外周面に成膜された金属膜20aの表面を示し、図13
は上述したようにして形成した金属膜20の表面を示
し、図14は前記金属膜20を有する配向処理用ローラ
12を用いて配向処理された配向膜26の表面を示して
いる。これらの結果は、原子間力顕微鏡AFM(Topome
trix.corp.製)を用いて測定され、図12および図1
3については金属膜20a,20が形成されたローラの
円周方向とは直交する方向、すなわちローラの回転軸に
平行な方向の測定結果を示している。
【0041】金属膜20aの表面は凹凸のレベルが非常
に小さく、上述したようにして形成した金属膜20の表
面では、前記金属膜20aの表面と比較すると凹凸のレ
ベルが大きくなっていることが判る。また、このような
金属膜20を有する配向処理用ローラ12を用いて配向
処理された配向膜26の表面にも凹凸が形成されている
ことが判る。
【0042】また、前記配向処理用ローラ12の他の製
造方法について説明する。工程a1では、ローラ本体1
9として、たとえば直径が150mm、内径が100m
mのステンレス製の円筒が準備される。ステンレス製の
ローラ本体19を用いることによって強度が向上する。
工程a2では、鏡面処理として、表面を研磨する方法
と、さらに皮膜で覆う方法とが選ばれる。まず、表面研
磨を行った後、たとえばハードコート剤(東燃化学社
製、商品名ポリシラザン)を塗布し、250℃で焼成す
ることによって、厚み0.5μmの皮膜を形成した。皮
膜を設けることによって、表面硬度がさらに向上する。
【0043】工程a3では、前述したのと同様にして前
記皮膜上に金属膜20aが成膜される。工程a4では、
前述したのと同様にして凹凸が形成される。このように
して作成した場合においても、図12〜図14に示され
るような凹凸が形成されることが確認された。
【0044】図15は、上述したような配向処理が施さ
れた配向膜53,56を用いたSTN型の液晶表示装置
62の構成の一例を示す断面図である。液晶表示装置6
2は、一対の基板部材57,58間に液晶層61を介在
して構成される。一対の基板部材57,58はともに透
光性基板51,54、透明電極52,55および配向膜
53,56をそれぞれ有し、ともに前記処理基板18と
同様にして構成される。このような、一対の基板部材5
7,58は、互いの配向膜53,56が対向するように
して、かつスペーサ60によって所定の間隔をあけて配
置される。また、前記透明電極52,55は帯状に形成
されて、互いの透明電極52,55が直交するように基
板部材57,58が配置される。さらに液晶注入用の注
入孔をあけて接着剤59によって接着された後、前記注
入孔から液晶材料が注入されて、液晶層61が形成され
る。
【0045】このような液晶表示装置62は、従来技術
の配向処理方法を採用して作成した液晶表示装置と比較
して、液晶分子の配向規制力が強く、配向膜表面に近接
する液晶分子の配向のみならず、配向膜表面から比較的
離れた液晶分子の配向も規制することができる。また、
配向膜53,56の極性基(カルボニル基、アミノ基)
の配向に沿って液晶分子の極性基が配向し、たとえば電
気陰性度の大きいカルボニル基(δ−)が表面にある場
合、液晶分子の電子供与性(δ+)を有する極性基(た
とえばC≡N)が前記カルボニル基に沿って配向する。
したがって、チルト角が均一となり、電圧印加時におい
てチルト角が不均一なことによって生じる表示不良の発
生がなくなる。
【0046】図16は、配向膜材料として用いられる膜
材料の構造式を示す図であり、図17は、前記構造式中
のR1,R2として用いられる置換基を示す図である。
配向膜材料としては、熱可塑性樹脂が選ばれ、特に図1
6に示されるように、前述したチルト角制御のためにカ
ルボニル基とアミノ基を有する材料が選ばれる。R1,
R2としては、図17に示す置換基の組合わせから、そ
れぞれ選ばれる。本実施例では、ポリエーテルアミド樹
脂を用いたことから、R1,R2として、以下の置換基
を選んだ。
【0047】
【化1】
【0048】図18は、金属膜20aの表面に凹凸を形
成する他の方法を説明する斜視図である。前述した例で
は、金属膜20aが成膜されたローラ本体19の回転軸
方向と、ローラ36の回転軸方向とを互いに平行となる
ようにしたけれども、他の方法では、ローラ本体19の
回転軸方向43とローラ36の回転軸方向44とが角φ
を成すようにして互いに回転方向37,38に回転させ
る。角φ=0°のときには、前述したように金属膜20
aの表面にローラ本体19の円周方向に沿った凹凸が形
成される。角φ≠0°のときには図18に示されるよう
に、たとえば、斜め方向に凹凸が形成される。
【0049】なお、配向膜材料として、熱可塑性樹脂を
選んだ場合、透光性基板21としてガラス以外に、本実
施例のように耐熱性の高いアクリル系樹脂から成る基板
を用いることも可能であり、その他にエポキシ系樹脂、
ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォンおよびポリ
アリレートなどの高分子材料から成る基板を用いること
も可能である。
【0050】続いて、比較例1,2について説明する。
比較例1は、前述したようなグレーティング法による配
向処理に代わって、従来のラビング法によって配向処理
を行うものである。このような配向処理を行った配向膜
を用いて作成したSTN型液晶表示装置は、配向膜表面
に付着した埃、ごみなどによって液晶分子の配向不良が
生じる。また、帯電した静電気によって液晶分子の配向
不良が生じる。したがって、表示品位が著しく低下す
る。
【0051】比較例2は、従来のグレーティング法によ
る配向処理を行ったものである。すなわち、フォトリソ
グラフィ法によって形成された0.5μmピッチ、かつ
50nmの高低差の凹凸の表面に、ニッケル膜をコーテ
ィングした平板状のスタンパを用いるものである。この
ようなスタンパを用いて配向処理を行った配向膜を用い
て作成したSTN型液晶表示装置は、ラビング時におけ
る埃、ごみなどによる悪影響はないけれども、配向規制
力が低いことにより表示特性の低下が生じる。
【0052】本実施例の配向膜53,56に形成される
凹凸の単位面積あたりの本数は、図14に示される結果
から400000本/mm2 となり、比較例2の配向膜
に形成される凹凸の単位面積あたりの本数は2000本
/mm2 となる。また、本実施例に基づく液晶表示装置
62の方が配向規制力が強く、より明るいことが確認さ
れた。ヘイズ値としては、本実施例の液晶表示装置は
0.5%であり、比較例2の液晶表示装置は1.2%で
あった。なお、ヘイズ値が大きいほど光の透過率が低い
ことを表す。
【0053】本実施例のような配向処理用ローラの作成
方法は、ローラ本体19の外周面に凹凸状の表面を有す
る膜を貼合わせる方法と比較すると、前記膜の貼合わせ
によるつなぎ目が形成されることはない。つなぎ目があ
る場合、当該つなぎ目が配向膜上に配置されないように
ローラ本体19の大きさを調整しなければならない。ま
たあるいはグレーティング時の位置合わせを行わなけれ
ばならない。しかしながら本実施例によれば、上記つな
ぎ目は生じず、容易に配向処理を行うことができる。
【0054】また、本実施例では、ローラ本体として比
較的硬度の高いガラスまたはステンレスを用いたけれど
も、たとえば従来の平板状のスタンパの凹凸を高分子樹
脂などから成るローラに転写し、当該高分子樹脂製ロー
ラを用いてグレーティングを行う場合と比較すると、配
向膜表面に形成される凹凸は明瞭なものとなる。したが
って、配向規制力の高い配向膜を形成することができ
る。
【0055】なお、当然のことであるが、配向処理用ロ
ーラ12の凹凸の高低差は、配向膜53,56の厚さよ
りも小さく選ばれる。
【0056】また本実施例では、STN型液晶表示装置
用の配向膜の例について説明したけれども、たとえば特
開平2−10322号公報には、剪断応力によって強誘
電性液晶の分子全体の配向を制御する方法が、特開平5
−289080号公報には電界による強誘電性液晶の側
鎖の配向を制御する方法が、特開平5−134233号
公報には電界または磁界によって高分子液晶の配向を制
御する方法が、および特開平5−80340号公報には
LB(ラングミュアブロジェット)膜を用いて電界また
は磁界によって液晶の配向を制御する方法がそれぞれ開
示されており、本発明によっても強誘電性液晶、高分子
液晶など他の液晶分子の配向を制御することも可能であ
ると考察される。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、配向処理
用ローラ表面の微細な凹凸を比較的容易に形成すること
ができる。また、このような配向処理用ローラを用い、
配向処理すべき基板表面の樹脂膜を加熱しながら前記配
向処理用ローラ表面の凹凸を樹脂膜に転写することによ
って、配向処理が施される。加熱によって樹脂膜が軟ら
かくなるので、前記凹凸を明瞭に転写することができ
る。また好ましくは、配向処理されるべき基板は電界内
に配置される。これによって、樹脂膜の側鎖が電界方向
に配向する。
【0058】このようにして配向処理された配向膜表面
に接する液晶分子は、より均一に配向し、さらに液晶分
子のチルト角も均一になる。したがって、このような配
向膜を用いた液晶表示装置においては、表示特性が著し
く向上する。
【0059】また本発明の配向処理方法によれば、配向
処理すべき基板が複数枚であっても、前記基板を連続し
て処理することができる。また、配向処理方向の調整も
搬送される基板に対する配向処理用ローラに形成された
凹凸の配列方向を変えることによって容易に調整するこ
とができる。さらに、ラビング法と比較すると、処理す
べき基板表面を汚染することなく、また静電気を帯電さ
せることなく配向処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である配向処理装置11の概
略的構成を示す斜視図である。
【図2】前記配向処理装置11の断面図である。
【図3】配向処理用ローラ12と処理基板18とを拡大
して示す断面図である。
【図4】配向膜26の表面26aの分子の状態を示す斜
視図である。
【図5】前記配向膜表面26aの分子の状態を拡大して
示す断面図である。
【図6】処理基板18の搬送方向24と配向処理用ロー
ラ12の回転軸方向27との成す角θを示す平面図であ
る。
【図7】前記配向処理用ローラ12の製造方法を説明す
るための工程図である。
【図8】ローラ本体19を示す断面図である。
【図9】金属膜20aを成膜する方法を説明するための
図である。
【図10】金属膜20aの表面に微細な凹凸を形成する
方法を説明するための断面図である。
【図11】前記微細な凹凸を形成するために用いられる
ローラ36を拡大して示す断面図である。
【図12】金属膜20aの表面の表面粗さを示すグラフ
である。
【図13】微細な凹凸を有する金属膜20の表面の表面
粗さを示すグラフである。
【図14】前記金膜属20を有する配向処理用ローラ1
2を用いて配向処理された配向膜26の表面の表面粗さ
を示すグラフである。
【図15】液晶表示装置62の構成の一例を示す断面図
である。
【図16】配向膜材料として用いられる膜材料の構造式
を示す図である。
【図17】前記構造式中のR1,R2として用いられる
置換基を示す図である。
【図18】金属膜20aの表面に凹凸を形成する他の方
法を示す斜視図である。
【図19】凹凸状の表面2が湾曲したスタンパ1を用い
た従来の配向処理方法を説明するための図である。
【図20】前記スタンパ1の動作を段階的に示す側面図
である。
【符号の説明】
11 配向処理装置 12 配向処理用ローラ 13 搬送ローラ 14 駆動装置 15 加熱装置 16 電極 17 電源 18 処理基板 19 ローラ本体 20,20a 金属膜 21,51,54 透光性基板 22,52,55 透明電極 23 樹脂膜 24 搬送方向 26,53,56 配向膜 61 液晶層 62 液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラ本体と、前記ローラ本体の外周面
    を覆い、微細な凹凸状の表面を有する金属膜とから成る
    配向処理用ローラと、 配向処理すべき基板を前記配向処理用ローラとの間で挟
    持する搬送ローラと、 前記配向処理用ローラおよび搬送ローラのうちの少なく
    ともいずれか一方のローラを駆動する駆動手段と、 前記ローラ本体内部に配置される加熱手段と、 前記配向処理用ローラの金属膜を一方電極とし、当該一
    方電極と前記搬送ローラ側に配置される他方電極との間
    に直流電圧を印加する電圧印加手段とを備えることを特
    徴とする配向処理装置。
  2. 【請求項2】 ローラ本体の外周面を鏡面処理する工程
    と、 前記ローラ本体を回転させながら、鏡面処理された前記
    ローラ本体の外周面に金属膜を成膜する工程と、 前記金属膜表面と、前記ローラ本体とは異なるローラ本
    体の外表面に植毛布を貼り合せて形成される微細な凹凸
    状の表面を有するローラの前記表面とを当接して、前記
    ローラ本体とローラとを互いに逆方向に回転させて、金
    属膜表面に微細な凹凸を形成する工程とを含むことを特
    徴とする配向処理用ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 ローラ本体と、前記ローラ本体の外周面
    を覆い、微細な凹凸状の表面を有する金属膜とを含む配
    向処理用ローラを準備し、 配向処理されるべき基板を搬送ローラ上に載置し、 前記配向処理されるべき基板を加熱し、かつ配向処理用
    ローラの金属膜を一方電極とし、搬送ローラ側に他方電
    極を配置して、一方および他方電極間に直流電圧を印加
    しながら、前記基板を搬送ローラと前記配向処理用ロー
    ラとの間に挟持することによって、前記基板表面に配向
    処理用ローラ表面の凹凸を転写することを特徴とする配
    向処理用ローラを用いた配向処理方法。
JP19442294A 1994-08-18 1994-08-18 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法 Expired - Fee Related JP3071103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19442294A JP3071103B2 (ja) 1994-08-18 1994-08-18 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19442294A JP3071103B2 (ja) 1994-08-18 1994-08-18 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0862603A JPH0862603A (ja) 1996-03-08
JP3071103B2 true JP3071103B2 (ja) 2000-07-31

Family

ID=16324348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19442294A Expired - Fee Related JP3071103B2 (ja) 1994-08-18 1994-08-18 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3071103B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100778839B1 (ko) * 2000-02-24 2007-11-22 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정표시장치의 배향막 성형용 플레이트 및 이를 이용한액정배향방법
KR20010094309A (ko) * 2000-04-06 2001-10-31 김순택 레벨링을 개선하는 롤러 도포법을 통한 배향제의 기판상의인쇄방법
JP5045930B2 (ja) * 2008-01-22 2012-10-10 国立大学法人長岡技術科学大学 液晶素子の製造方法
JP6293990B2 (ja) * 2012-04-26 2018-03-14 大日本印刷株式会社 光学フィルム、光学フィルム用転写体、画像表示装置及び光学フィルムの製造用金型
JP2014010220A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Dainippon Printing Co Ltd 光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造用金型
JP6209884B2 (ja) * 2013-07-12 2017-10-11 大日本印刷株式会社 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム用賦型金型の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0862603A (ja) 1996-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3071103B2 (ja) 配向処理装置、配向処理用ローラの製造方法および配向処理用ローラを用いた配向処理方法
US20020001057A1 (en) Method and apparatus for making a crystal alignment layer
TWI453110B (zh) 光學薄膜之製法及光學薄膜
JP2013130639A (ja) 液晶パネルの配向膜のラビング装置およびラビング方法
TW200830003A (en) Apparatus for rubbing the alignment layer on a substrate
US4232946A (en) Liquid crystal alignment layers
JPH1180928A (ja) 薄膜形成方法および装置
WO1997020658A1 (fr) Procede de lissage des surfaces de materiau en feuille, et procede de fabrication dudit materiau selon ledit procede
TW200521549A (en) Liquid crystal display panel
JPH086027A (ja) 配向膜に対する凹凸模様の転写装置
JPH05241158A (ja) 液晶配向膜のラビング処理法
JP2009156926A (ja) 光学フィルム
JP3045637B2 (ja) ラビング処理方法、ラビング装置及び液晶表示素子の製造方法
JPH08334767A (ja) ラビング装置
JP2001287280A (ja) 画像形成用ベルトの製造方法及び該方法を実施するための装置
JP2593970B2 (ja) 液晶表示素子の製造方法
JP2004170794A (ja) 配向膜製造方法、配向膜製造装置、液晶装置
JPH0534694A (ja) ラビング装置及びそれを用いた液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP2579492B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JPH11311787A (ja) 配向膜付長尺可撓性シートの製造方法およびラビング装置
JP2004191755A (ja) 基板のラビング装置及びラビング方法
JP2591966B2 (ja) 強誘電性液晶素子およびその製造方法
JPS63144325A (ja) 液晶表示素子の配向処理方法
JPH04195119A (ja) 液晶パネルの製造方法
KR19980040604A (ko) 액정의 배향처리방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees