JP3070942B2 - 着色剤の調整方法 - Google Patents

着色剤の調整方法

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JP3070942B2 JP2280009A JP28000990A JP3070942B2 JP 3070942 B2 JP3070942 B2 JP 3070942B2 JP 2280009 A JP2280009 A JP 2280009A JP 28000990 A JP28000990 A JP 28000990A JP 3070942 B2 JP3070942 B2 JP 3070942B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、色彩技術とコンピュータ技術を結合してな
るコンピューターカラーマッチング法を用いた着色剤の
調整方法に関するものであり、例えば白色の支持体上に
形成された目標色(色見本)の色を反射率の低い支持
体、例えば有色の支持体上、アルミ等の金属素材上で再
現しようとする場合に有効な着色剤の調整方法に関す
る。
(従来の技術) 染色・プラスチック等の着色工場あるいは塗料・イン
キ等の製造あるいは使用する工場においてコンピュータ
ーカラーマッチング(以下CCMと略す)が普及してい
る。
このCCMにおいては、目標色に対して登録してある着
色剤を組合せて、計算によって得られる計算色との間に
生じる色差が小さくなるように演算を繰り返し、色差が
最小となる時の着色剤の調合割合を調合処方とする方法
を採っている。
このCCM計算における色差を小さくする方法として、
目標色と計算色の三刺激値(X値、Y値、Z値)を一致
させようとするメタメリックマッチ法と、目標色と計算
色の各分光波長における反射率値を一致させようとする
アイソメリックマッチ法の2通り方法のある事が一般に
知られている。
メタメリックマッチ法は目標色の持つ分光反射率ρ
Tar(λ)から特定の光源下での三刺激値XTar、YTar、Z
Tarを求め、これに登録している基本色に関するデータ
を運用して得られる計算色の分光反射率ρCal(λ)か
ら求められる三刺激値XCalYCalZCalを一致させるもの
で、計算に用いた光源での色差は小さいものの、その他
の光源での色差は大きくなるという条件等色(メタメリ
ズム)という問題を内在させている。
これに対してアイソメリックマッチ法は目標色の分光
反射率ρTar(λ)と計算色の分光反射率ρCal(λ)を
一致させようとするもので、光源の種類が変わっても色
差は大きく異ならないという利点があるものの、計算が
複雑になる傾向がある。
例えば、印刷インキの場合を例に取ると、生産現場に
おける実際の色合せにおいては、目標色としてコート紙
や上質紙等の白色紙(高反射率の色材支持体)にオフセ
ット印刷されたものが色見本として提示され、オフセッ
トインキとは異なるベヒクル、例えば水性フレキソイン
キ、グラビアインキ、缶用インキ等の印刷インキ、また
は染料、ペイント等を用い、この色を目標色に用いられ
ている用紙と異なる低反射率の色材支持体例えばジュー
ト紙、クラフト紙等の有色紙、アルミ箔、アルミ蒸着フ
イルム等の金属素材、合成樹脂、有色繊維、木材等に再
現する事を要求される場合がよくある。
このような時、着色剤に下地を完全に隠蔽するだけの
不透明さがない場合、必然的に下地の色の影響を受け、
高明度・高彩度の目標色に対して明度・彩度を同じにす
る色合わせを行なう事は不可能である。
このような状況のとき、色合わせ技術者は、色の三属
性(色相・明度・彩度)について次のような優先順位を
もって色合わせをしているのである。
1.色相:完全に合せる。
2.明度:可能な限り合わせる。
3.彩度:合わせる事が望ましい。
そして、このような色合せ方法で行なった結果、色相
・明度は合っているが彩度の合っていない、または色相
は合っているが彩度・明度の合っていない状態の色合せ
となるが、支持体の制約の関係から容認されているもの
である。
(発明が解決しようとする課題) このような状況のときに従来のCCM計算では、色合わ
せ技術者が行なうところの色相・明度・彩度の優先順位
を守りながら色合わせをすることは出来なかった。例え
ば、従来の三刺激値を一致させようとするメタメリック
マッチの場合、前述のとおり、目標色のXYZ値に対し
て、計算色のXYZ値を完全に一致させようとするもので
あるが、XYZ値と色相・明度・彩度の三属性との関連に
おいて、目標色と計算色のXYZ値が一致しない場合、色
相を優先的に一致させるには、計算で三刺激値(X値、
Y値、Z値)の各値にどのように差を持たせたら良いか
が見いだせていないため、三属性に対して優先順位を持
たせることができず、上述のような色の三属性に優先順
位を持たせたCCMは適用できないものである。メタメリ
ックマッチ方法においては、このような場合においても
目標色と計算色の三刺激値を一致させるべく演算して、
目的とする配合割合を求めようとするが、三刺激値と一
致させられないため色差が生じる。この生じる色差が彩
度だけの差に集約されず、明度のみならず色相にも差を
生じさせるため、実用的な配合処方は得られなかった。
一方、分光反射率値を一致させようとするアイソメリ
ックマッチの場合は、まず明度を一致させる順位で色合
せを行うものであるため、色合せ技術者の行うような方
法での色合せをCCM計算で行うことはできなかった。
それゆえに従来のCCMによる色合せは、目標色の色相
・明度・彩度に対して、計算色の色相・明度・彩度がほ
ぼ近似している場合には適用できるが、目標色と計算色
の分光反射率値(分光反射率値から求められる三刺激
値)が大きく異なるときに実用的な配合処方が得られな
いことが問題であった。
したがって本発明の目的は、従来のCCM法における上
述の問題点を解決した着色剤の調整方法を提供すること
にある。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明者らは、上記目的を達成すべく研究の結果、着
色剤の調整に際し、目標色(または計算色)の分光反射
率値(または分光反射率値から求められる三刺激値)
に、ある係数(ε)を乗じて、計算色(または目標色)
の分光反射率値(または分光反射率値から求められる三
刺激値)に近い状態にすることで、CCM計算を行うよう
にすれば、実用的な配合処方が得られることを見出し、
本発明に到達した。
したがって、本発明は、コンピューターカラーマッチ
ングを用いて着色剤の配合割合を決める方法において、
色合わせ目標色の各分光反射率ρTar(λ)と、着色剤
を塗布する支持体もしくは、当該支持体に明度が最大の
着色剤を塗工してなる支持体の各分光反射率ρ
Rea(λ)とを比較し、ρTar(λ)のいずれかの波長
が、ρRea(λ)より大きい反射率を有する場合におい
ては、ρTar(λ)(またはそれから求まる三刺激値X
Tar、YTar、ZTar)に一定の係数ε(ただし、εは0<
ε<1の実数を示す)を乗じて、色合わせ目標色の補正
分光反射率ρ Tar(λ)(または補正したX Tar、Y
Tar、Z Tar)を求め、当該補正分光反射率ρ Tar
(λ)(または当該補正三刺激値X Tar、Y Tar、Z
Tar)に対して着色剤の配合割合から求められる演算
上の分光反射率ρCal(λ)(または演算上のXCal、Y
Cal、ZCal)を一致させるよう演算し、ρTar(λ)のい
ずれかの波長がρRea(λ)より大きい反射率を有さな
い場合においては、ρTar(λ)(またはρTar(λ)か
ら求められる三刺激値XTar、YTar、ZTar)に対して、着
色剤の配合割合から求められる演算上の分光反射率ρ
Cal(λ)(または演算上の分光反射率ρCal(λ)から
求められる三刺激値XCal、YCal、ZCal)を一致させるよ
う演算し、着色剤の配合を決めることを特徴とする着色
剤の調整方法、 並びに、コンピューターカラーマッチングを用いて着
色剤の配合割合を決める方法において、色合わせ目標色
の各分光反射率ρTar(λ)と着色剤を塗布する支持体
もしくは、当該支持体に明度が最大の着色剤を塗工して
なる支持体の各分光反射率ρRea(λ)とを比較し、ρ
Tar(λ)のいずれかの波長がρRea(λ)より大きい反
射率を有する場合においては、着色剤の配合割合から求
められる演算上の分光反射率ρCal(λ)に対して、一
定の係数1/ε(εは0<ε<1の実数を示す)を乗じて
求めたρ Cal(λ)から求まる演算上の補正三刺激値
Cal、Y Cal、Z Calまたは分光反射率ρ
Cal(λ)から求められる三刺激値XCal、YCal、ZCal
対して、一定の係数1/ε(ただしεは0<ε<1の実数
を示す)を乗じて、演算上の補正三刺激値X Cal、Y
Cal、Z Calを求め、当該目標色の三刺激値XTar、Y
Tar、ZTarに対して、前記演算上の補正三刺激値
Cal、Y Cal、Z Calを一致させるよう演算し、
ρTar(λ)のいずれかの波長が、ρRea(λ)より大き
い反射率を有さない場合においては、ρTar(λ)から
求められる三刺激値XTar、YTar、ZTarに対して、着色剤
の配合割合から求められる演算上の分光反射率ρ
Cal(λ)から求められる三刺激値XCal、YCal、ZCal
を一致させるよう演算し、着色剤の配合割合を決めるこ
とを特徴とする着色剤の調整方法を提供するものであ
る。
以下、本発明に係る着色剤の調整方法について、具体
的に説明する。
まず一般的に、色の三属性と分光反射率曲線は概略次
のように関係づけられる。
色相=分光反射率曲線の形 明度=分光反射率曲線の平均反射率 彩度=分光反射率曲線の最大値と最小値の差 ここで、分光光度計を用いて目標色の分光反射率(ρ
Tar(λ))を測定により求める。次に色材支持体
(紙、繊維、合成樹脂、木材等)そのもの、またはこれ
に実際に使用する着色剤(インキ、ペイント、染料等)
の中で塗布後の明度が最も高くなるもの(白、メジュー
ム、クリアー等)を塗布したものについてその分光反射
率(ρRea(λ))を測定により求める。実際の着色剤
の調整においては、使用する色材の支持体の種数、着色
剤のタイプ等が決まっているため、実際使用する支持
体、さらには各支持体に明度が最も高くなる着色剤を塗
布したものについて、それぞれの分光反射率をあらかじ
め測定しておき、データを蓄積しておくことができるも
のである。この場合、使用する支持体及び着色剤のタイ
プを指定すれば良いことになる。
以上、目標色の分光反射率(ρTar(λ))と支持体
もしくは明度が最も高くなる着色剤を塗布した支持体の
分光反射率(ρRea(λ))を比較する。
第1図では、目標色の分光反射率曲線(漂白した晒
クラフト紙上にフレキソインキを塗布したもの)を、
は色合せに使用する末晒クラフト紙(有色)上に、フレ
キソインキを塗布した場合の分光反射率曲線を示す。
なお、表1は、分光光度計で20nmごとに測定したそれ
ぞれの反射率を示す。
第1図において、ρRea(λ)の反射率曲線は、使用
する支持体での最大の反射率の限度を示すものであり、
目標色の分光反射率ρTar(λ)がρRea(λ)よりも大
きい部分は、使用する支持体上では再現できないことと
なる。
一方、目標色の各分光反射率ρTar(λ)がρ
Rea(λ)より小さい場合は、使用する支持体上で十分
再現できることとなる。
ここで、ρTar(λ)がρRea(λ)より大きい波長域
がある場合、各測定波長毎におけるρRea(λ)/ρTar
(λ)の比ε(λ)を比較し、最も比の小さいところの
値(εとする)を見いだす。
以上の説明において、一定の係数εをρRea(λ)/
ρTar(λ)の最小値を選択する場合を例示したが、こ
の値は目標色の分光反射率と支持体の分光反射率でもっ
て決定されるものであり、εとしては0<ε<1の範囲
を取り得るものである。ε1の場合は、支持体の分光
反射率が目標色の分光反射率以上であることを示すた
め、本発明の方法を適用する必要がないものである。
なお、εの決定にあたっては、ρRea(λ)/ρ
Tar(λ)の最小値に決めることが出来るが、最小値そ
のもの他に、最小値の近傍の値、例えば最小の値を中心
として、その値の±20%の範囲、より好ましくは±10%
の範囲の間で変化させたεを選択しても、本発明の目的
は十分達成されるものである。
前述の表1においては、各測定波長についてρ
Rea(λ)/ρTar(λ)を求めており、最小値の小さい
ところは480nmの波長のところである。
この最小値を係数εとして、例えば、目標色の各分光
反射率ρTar(λ)に乗じると、ρTar(λ)がそれぞれ
補正され、ρ Tar(λ)が得られる。
なおρ Tar(λ)に相当する分光反射率曲線は第1
ののカーブで示される。
第1図からわかるように、補正したρ Tar(λ)の
曲線は、すべてρRea(λ)の曲線より小さい反射率と
なり、使用する支持体上での再現が可能となることがわ
かる。また、もちろん係数εをρRea(λ)/ρ
Tar(λ)の最小値で示したが、最小値以下の値を選択
したとしても、使用する支持体上では再現が可能である
ことがわかる。
ここで、目標色の各分光反射率ρTar(λ)の各値に
定数εを乗じた場合、第1図のカーブからして、 色相=分光反射率曲線の形は相似的に変化し、形は変
わらない。
明度=分光反射率曲線の平均反射率は定数εに比例し
て変化する。
彩度=分光反射率曲線の最大値と最小値の差は定数ε
に比例して変化する。
ある色の分光反射率ρStd(λ)に定数ε(0<ε<
1)を乗じて修正し、分光反射率ρCor(λ)を得た場
合、修正前と修正後の関係はCIE、L(197
6)表色系のL(明度)、C(彩度)、H(色
相)値でみると、下式が成立し、 XYZ値は、 ρCor(λ)=ρStd(λ)ε XCor=∫SλρCor(λ)dλ YCor=∫SλρCor(λ)dλ ZCor=∫SλρCor(λ)dλ または、 XStd=∫Sλ λρStd(λ)dλ YStd=∫Sλ λρStd(λ)dλ ZStd=∫Sλ λρStd(λ)dλ XCor=XStdε YCor=YStdε ZCor=ZStdε また、Lの値は以下の式で、 L Std=116(YStd/Y01/3−16 a Std=500{(XStd/X01/3−(YStd/Y01/3} b Std=200{(YStd/Y01/3−(ZStd/Z01/3} L Cor=116(YCor/Y01/3−16 a Cor=500{(XCor/X01/3−(YCor/Y01/3} b Cor=200{(YCor/Y01/3−(ZCor/Z01/3} (X0,Y0,Z0は光源によって定まる定数) また、H値は、 C Std=(a Std 2+b Std 21/2 Std=tan-1(b Std/a Std) C Cor=(a Cor 2+b Cor 21/2 Cor=tan-1(b Cor/a Cor)で表わされる。
ここで、前述したρTar(λ)をρStd(λ)、ρ
Tar(λ)をρCor(λ)として上述の各式に適用して演
算すると、表2に示したとおりとなり、色相(H)は
変化せず、彩度(C)が若干低下していることとな
る。
したがって、目標色の分光反射率ρTar(λ)が支持
体の分光反射率ρRea(λ)より大きい場合においてρ
Tar(λ)に上述のようにして求める係数をε(0<ε
<1)値を乗じた場合においても色の三属性について色
相(H)が変わらず、彩度(C)が低くなることが
理解できる。そして、この事実は従来の色合せ技術者が
行っていた色合せにおける色の三属性の優先順位づけと
同じ操作に相当することがわかる。
以上CIE、L表色系のL、C、H
をもって示したとおり、目標色が高明度・高彩度で、支
持体の制約から計算色が低明度・低彩度なものしか得ら
れない場合、目標色の分光反射率ρTar(λ)に対し
て、一定の係数ε(0<ε<1)を乗じて修正して彩度
・明度を低下させた目標色の分光反射率ρ Tarが計算
色の分光反射率ρCal(λ)に近くなるため、CCMシステ
ムは実用的な配合処方を算出することが可能になる。
なお、本発明に係る着色剤の調整方法の説明を、ρ
Tar(λ)に対して一定の係数εを乗じて目標色の分光
反射率を補正する場合について説明したが、上述のCI
E、L表示系から、色の三属性L、C
を演算して示した経緯からして、ρTar(λ)にε
を乗じた場合でも、ρTar(λ)から求められる三刺激
値XTar、YTar、ZTarに一定の係数εを乗じた場合でも同
様なH、C、Lを取り得ることがわかる。
さらに、目標色の分光反射率ρTar(λ)(またはそ
れから求まる三刺激値XTar、YTar、ZTar)にεを乗じ、
補正したρ Tar(λ)(または補正したX Tar、Y
Tar、Z Tar)に着色剤の配合割合から求まる演算上の
ρCal(λ)(または演算上のXCal、YCal、ZCal)を一
致させるよう演算する方法以外の方法として、目標色の
分光反射率ρTar(λ)(またはそれから求まる三刺激
値XTar、YTar、ZTar)はそのままにして着色剤の配合割
合から求まる演算上のρCal(λ)(または演算上の三
刺激値XCal、YCal、ZCal)に一定の係数εの逆数すなわ
ち1/εを乗じたρ Cal(λ)(またはX Cal、Y
Cal、Z Cal)を一致させるよう演算する方法によって
も、同じ結果を得ることができるものである。
三刺激値に関する上記説明において、εをρ
Tar(λ)またはρCal(λ)から求まるXTar、YTar、Z
TarまたはXCal、YCal、ZCalに対して乗じて、それぞれ
の補正三刺激値を求めているが、ρTar(λ)またはρ
Cal(λ)にあらかじめεを乗じたρ Tarまたはρ
Calよりそれぞれの補正三刺激値を求めても良いもので
ある。
なお、本発明に係る方法のうち、ρTar(λ)(また
はそれから求まるXTar、YTar、ZTar)に一定の係数εを
乗じる場合のフローチャートを第2図に、着色剤の配合
割合から求められる演算上分光反射率ρCal(λ)(ま
たはそれらから求められるXCal、YCal、ZCal)に一定の
係数1/εを乗じる場合のフローチャートを第3図に示
す。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
(実施例) 目標色として白ライナー(漂白を施したクラフト紙:
白色)にフレキソインキを印刷した着色物を使用した。
また色合せに使用する用紙として末晒クラフトライナー
(無漂白:有色)を用いた(この目標色・用紙の分光反
射率値は表3を参照)。
なお、係数εは以下により定めた。
(1) フレキソインキでは白インキを用いるため、最
も分光反射率の高い状態は、白インキを印刷したものρ
Reaになる(なお白インキを使用しないインキ系での最
も分光反射率の高い状態は、用紙(下地)そのものにな
る。
(2) 表3において、目標色の分光反射率(ρTar
と白インキを印刷した有色紙(クラフト紙)の分光反射
率(ρRea)を各波長で比較すると、480nmにおいてρ
ReaTarの比が最小(41.58/73.62=0.565)となる。
(3) したがって、目標色の分光反射率(ρTar)に
対してこの係数(ε=0.565を乗じた修正目標色の分光
反射率(ρ Tar)は、480nmにおいて色合せ用紙の分光
反射率(ρRea)と一致し、その他の波長においては色
合せ用紙の分光反射率(ρRea)より大きくなることは
ない(第4図に目標色、白インキを印刷したクラフト
紙、修正目標色の分光反射率曲線グラフを示す)。
表4に示した目標色の修正分光反射率ρ Tar(λ)
(=ρTar(λ)×0.565)を対象として、特開昭62−14
9760に基づくアイソメリックマッチ法で行った。CCM計
算の結果得られた着色剤の配合割合に基づき調色し、支
持体上に塗布し、その印刷物を分光光度計で測定した結
果を本発明のCCM結果とし、目標色の分光反射率ρ
Tar(λ)を修正することなく、同様CCM計算、調色、塗
布、測定を行ったものを従来のCCM結果として、表4に
追記した。
なお、参考までに、熟練の色合せ技術者が調色した場
合の結果を技術者の色合せとして表4に追記した。ま
た、分光反射率曲線は第5図に示した。
一方、同様にしてρTar(λ)から求められる三刺激
値XTar、YTar,ZTarに前述ε(=0.565)を乗じて、目標
色の補正三刺激値X Tar、Y Tar、Z Tarを対象と
して、従来の三刺激値色合せ方法(メタメリックマッ
チ)に従い演算し、その結果に基づき調色、塗布、測定
を行い、その結果を本発明のCCM結果として、表5に示
した。また、目標色を補正することなく行った場合を従
来のCCM結果として、技術者による場合を技術者の色合
せとして同表に追記した。なお、それぞれの分光反射曲
線は第6図に示した。
得られた結果について、CIL、L、a、b(197
6)表色系に基づき熟練技術者の色合せ結果と比較する
と、表6、表7、表8及び表9からわかるように、本発
明の方法に基づく着色剤の調整方法によれば、従来の方
法に比べ、技術者の色合せ結果にかぎりなく近い結果が
得られることがわかる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の方法によれば、高明
度、高彩度の目標色に対して、目標色よりも低分光反射
率値を部分的に持つ色材保持体(Substrate)を用いて
色合わせする際に、経験を積んだ色合わせ技術者にしか
できなかった、色相を優先した色合わせを、未熟練者が
CCMを用いることで可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各測定波長における目標色と、支持体又は明
度の高い着色剤を塗布した支持体それぞれの分光反射率
曲線及び目標色の分光反射率曲線を補正した曲線を示す
図である。 第2図は、本発明方法により色合せをCCMによって行う
際、目標色のデータを変換する場合、第3図は同様に計
算データを変換する場合それぞれのフローチャートを示
す図である。 第4図は、実施例で用いた、目標色、用紙(白インキを
印刷したクラフト紙)及び修正目標色それぞれの分光反
射率曲線グラフである。 第5図は、実施例で行った修正目標色に対するアイソメ
リックマッチによるCCM結果、及び比較のために示した
従来のアイソメリックマッチ、技術者の色合せそれぞれ
の分光反射率曲線グラフである。 第6図は、実施例で行った修正目標色に対するメタメリ
ックマッチによるCCM結果及び比較のために示した従来
のメタメリックマッチ、技術者の色合せ、それぞれの分
光反射率曲線グラフである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/00 - 3/52 G03F 3/00 G06F 17/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピューターカラーマッチングを用いて
    着色剤の配合割合を決める方法において、色合わせ目標
    色の各分光反射率ρTar(λ)と、着色剤を塗布する支
    持体もしくは、当該支持体に明度が最大の着色剤を塗工
    してなる支持体の各分光反射率ρRea(λ)とを比較
    し、ρTar(λ)のいずれかの波長が、ρRea(λ)より
    大きい反射率を有する場合において、ρTar(λ)に対
    して、一定の係数ε(ただし、εはρRea(λ)/ρTar
    (λ)の最小値の近傍の値で、0<ε<1の実数を示
    す)を乗じて、色合わせ目標色の補正分光反射率ρ
    Tar(λ)を求め、当該補正分光反射率ρ Tar(λ)に
    対して、着色剤の配合割合から求められる演算上の分光
    反射率ρCal(λ)を一致させるよう演算し、着色剤の
    配合を決めることを特徴とする着色剤の調整方法。
  2. 【請求項2】コンピューターカラーマッチングを用いて
    着色剤の配合割合を決める方法において、 色合わせ目標色の各分光反射率ρTar(λ)と、着色剤
    を塗布する支持体もしくは、当該支持体に明度が最大の
    着色剤を塗工してなる支持体の各分光反射率ρ
    Rea(λ)とを比較し、ρTar(λ)のいずれかの波長
    が、ρRea(λ)より大きい反射率を有する場合におい
    て、ρTar(λ)に対して、一定の係数ε(ただしεは
    ρRea(λ)/ρTar(λ)の最小値の近傍の値で、0<
    ε<1の実数を示す)を乗じて求めたρ Tar(λ)か
    ら求められる補正三刺激値X Tar、Y Tar、Z Tar
    を求め、あるいはρTar(λ)から求められる三刺激値X
    Tar、YTar、ZTarに対して、一定の係数ε(ただしε
    は、前記と同じ意味をもつ)を乗じて、色合わせ目標色
    の補正三刺激値X Tar、Y Tar、Z Tarを求め、当
    該補正三刺激値X Tar、Y Tar、Z Tarに対して、
    着色剤の配合割合から求められる演算上の分光反射率ρ
    Cal(λ)から求められる三刺激値XCal、YCal、ZCal
    を一致させるよう演算し、着色剤の配合割合を決めるこ
    とを特徴とする着色剤の調整方法。
  3. 【請求項3】コンピューターカラーマッチングを用いて
    着色剤の配合割合を決める方法において、 色合わせ目標色の各分光反射率ρTar(λ)と、着色剤
    を塗布する支持体もしくは、当該支持体に明度が最大の
    着色剤を塗工してなる支持体の各分光反射率ρ
    Rea(λ)とを比較し、ρTar(λ)のいずれかの波長
    が、ρRea(λ)より大きい反射率を有する場合におい
    て、着色剤の配合割合から求められる演算上の分光反射
    率ρCal(λ)に対して、一定の係数1/ε(ただし、ε
    はρRea(λ)/ρTar(λ)の最小値の近傍の値で、0
    <ε<1の実数を示す)を乗じて、演算上の補正分光反
    射率ρ Cal(λ)を求め、前記色合わせ目標色の分光
    反射率ρTar(λ)に対して、上記補正分光反射率ρ
    Cal(λ)を一致させるよう演算し、着色剤の配合割合
    を決めることを特徴とする着色剤の調整方法。
  4. 【請求項4】コンピューターカラーマッチングを用いて
    着色剤の配合割合を決める方法において、色合わせ目標
    色の各分光反射率ρTar(λ)と、着色剤を塗布する支
    持体もしくは、当該支持体に明度が最大の着色剤を塗工
    してなる支持体の各分光反射率ρRea(λ)とを比較
    し、ρTar(λ)のいずれかの波長が、ρRea(λ)より
    大きい反射率を有する場合において、着色剤の配合割合
    から求められる演算上の分光反射率ρCal(λ)に対し
    て、一定の係数1/ε(ただし、εはρRea(λ)/ρTar
    (λ)の最小値の近傍の値で、0<ε<1の実数を示
    す)を乗じて求めたρ Cal(λ)から求める演算上の
    補正三刺激値X Cal、Y Cal、Z Calまたは分光反
    射率ρCal(λ)から求められる三刺激値XCal、YCal、Z
    Calに対して、一定の係数1/ε(ただし、εは、前記と
    同じ意味をもつ)を乗じて、演算上の補正三刺激値X
    Cal、Y Cal、Z Calを求め、当該目標値の三刺激値X
    Tar、YTar、ZTarに対して、前記演算上の補正三刺激値
    Cal、Y Cal、Z Calを一致させるよう演算し、
    着色剤の配合割合を決めることを特徴とする着色剤の調
    整方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4記載の一定の係数εを、色合
    わせ目標色の各分光反射率ρTar(λ)に対する、着色
    剤を塗布する支持体もしくは、当該支持体に明度が最大
    の着色剤を塗工してなる支持体の各分光反射率ρ
    Rea(λ)の比率の最小値の±20%の範囲の値とする着
    色剤の調整方法。
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