JP3070738B2 - 連続ねじ締付機 - Google Patents

連続ねじ締付機

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JP3070738B2
JP3070738B2 JP10191784A JP19178498A JP3070738B2 JP 3070738 B2 JP3070738 B2 JP 3070738B2 JP 10191784 A JP10191784 A JP 10191784A JP 19178498 A JP19178498 A JP 19178498A JP 3070738 B2 JP3070738 B2 JP 3070738B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はねじ連結帯に取り
付けられた各ねじを連続的に送り出してねじ込みを行う
ための連続ねじ締付機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の連続ねじ締付機として
は、駆動モータを内蔵する本体と、この本体から突出す
るとともに前記駆動モータにより回転駆動されるドライ
バビット駆動軸と、本体に取り付けられてドライバビッ
ト駆動軸の軸方向に長手方向を有するケースと、該ケー
ス内に当該ケースの長手方向に摺動可能に装着された移
動部材と、この移動部材に設けられて端部がねじをねじ
込むべき被締付体に押し当てられる当接部材と、移動部
材を当接部材がケースの先端部から突出する方向に付勢
するスプリングとが備えられており、移動部材には該移
動部材の動きに関連してねじ連結帯の各ねじをドライバ
ビット駆動軸に取り付けられるドライバビットによるね
じ締付位置へ順次送り出すねじ供給装置とを具備して構
成されている。
【0003】ところで、このような連続ねじ締付機にお
いては、ケース下部に突出する移動部材の当接部材をワ
ークに押し当ててねじ締め作業を行うため、作業者はね
じ締め付け作業に際して本体をケースとともにワークに
向けて下方に押しつけるようにしている。ここで、本体
をワークに対して有効に押し付けるにはケースを押しつ
ける手とワークとの間の距離ができるだけ短いこと、す
なわちケースの取付部における本体の高さ寸法が短いこ
とが好ましい。 このため、従来ではモータをドライバビ
ット駆動軸の上方ではなく、側方に配置し、しかもねじ
締付機の全高を低くするため、モータのアーマチュア軸
をドライバビット駆動軸に対して直角方向(水平方向)
とする構成が提案されていた。
【0004】しかしながら、モータのアーマチュア軸を
ドライバビット駆動軸に対して直角方向(水平方向)に
配置した場合にはドライバビット駆動軸とモータの重心
位置との間の距離が長くなるため、作業中にハンドルを
持つ手で本体をモータの重力によるモーメントに抗して
下側からしっかりと支える必要が有り、また締付機全体
が逆L字型となって、機長(前後方向の長さ)が長くな
る不具合があった。
【0005】そこで、このようなモータの重力によるモ
ーメントを小さくし、しかもねじ締付機の全高を低くす
るために、特公昭第62−6955号公報に示されるよ
うにモータのアーマチュア軸をドライバビット駆動軸と
平行な上下方向とし、しかもモータをドライバビット駆
動軸の上方ではなく側方(具体的にはケースの側部)に
配置する構造が提案されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケース
の側部にモータを配置してそのアーマチュア軸をドライ
バビット駆動軸と平行な方向(上下方向)に位置させた
場合には、ドライバビット駆動軸とモータの重心位置と
の間の距離が短くなる長所はあるが、この場合にはモー
タがケースの側部に出っ張った状態となり、この出っ張
り部は構造上どうしてもケースの後ろ側(操作者側)と
なるので、操作者にとってねじの打ち込み状態の目視の
邪魔となる。また、このケースの後ろ側は通常はねじの
ワークへのねじ込み深さを調節するための調節装置が設
けられている場所であり、調節装置をケースの側部等の
別の場所に設けなければならない不具合が有った。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の連続ねじ締付機はモータを内蔵
する本体と、この本体から突出するとともに前記モータ
により回転駆動されるドライバビット駆動軸と、前記本
体に取り付けられて前記ドライバビット駆動軸の軸方向
に長手方向を有するケースと、該ケース内に当該ケース
の長手方向に往復動可能に装着された移動部材と、該移
動部材に設けられてその往復動に関連してねじ連結帯の
各ねじを前記ドライバビット駆動軸に取り付けられるド
ライバビットに対面する位置へ順次送り出すねじ供給装
置とを具備する連続ねじ締付機であって、前記ケースの
長手方向軸を上下方向に向けた状態において前記モータ
のアーマチュア軸が前記ケースの長手方向軸に対して斜
め上方に所定の角度傾いて位置するように構成してあ
る。
【0008】請求項1の構成によれば、ケースの長手方
向軸を上下方向に向けた状態においてモータのアーマチ
ュア軸がケースの長手方向軸に対して斜め上方に所定の
角度傾いて位置するように構成してあるので、モータを
水平方向に配置した場合に比べてドライバビット駆動軸
と駆動モータの重心との間の距離を短くでき、従って、
ねじ締め付け作業中に加わるモータの重力によるモーメ
ントが少なくなる。また、本体にモータを上下方向に配
置した場合と比較してモータを収容するに必要な空間の
高さを低くできるので、モータをケース側部に設けると
いった特別な配置が不要となる。
【0009】請求項2は請求項1において前記本体は前
記アーマチュア軸と前記ドライバビット駆動軸との間を
連結するギヤ機構のためのギヤ収容部と、前記モータを
収容するため前記ギヤ収容部から斜め上方に延びるモー
タ収容部と、前記ギヤ収容部及び前記モータ収容部の上
方に設けられた操作者による把持のための把持部とを有
している構成である。 請求項2は請求項1の効果を実現
できる具体的な本体構造に関するもので、このような構
造によりモータをドライバビット駆動軸に近接して配置
することができるとともに、把持部とワークとの間の距
離を短くすることができる。
【0010】請求項3は請求項2において前記ギヤ収容
部及び前記駆動モータ収容部と前記把持部との間には操
作者の指が挿入可能な空所が設けられている構成であ
り、このような空所の存在により操作者はドライバビッ
ト駆動軸の真上でしかも把持部を確実に把持してねじ締
め付け作業を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面に基づいて
具体的に説明する。図1に部分縦断面図で示した連続ね
じ締付機は、左右方向(紙面に直角方向)に2分割可能
な中空の本体10を有し、この本体10の内部にはモー
タ12がそのアーマチュア軸14を上下方向(後述する
ケース56の長手方向)に対し約45°の傾きをなした
状態で配置されている。また、本体10の上部には操作
者による把持部10aが設けられており、この把持部1
0aの下部には上記モータ12の収容部との間におい
て、操作者の手を挿入するための空所16が形成されて
いる。また、把持部10aの下面にはモータ12の始動
のため操作者の指により当該把持部10aの把持状態で
操作可能なトリガスイッチ17が配置されている。
【0012】本体10の内部には、上記モータ12のア
ーマチュア軸14の下部に近接する部位において、両端
をベアリング18,20を介して支承された第1ギヤ軸
22が上下方向に配置されている。この第1ギヤ軸22
には、アーマチュア軸14に固定されたベベルギヤ24
と噛み合うベベルギヤ26が固定されており、これらの
軸角は45°をなしている。
【0013】さらに、上記本体10の下部には、上記第
1ギヤ軸22に隣接して、ドライバビット駆動軸28が
当該本体10の下面から部分的に突出状態で上下方向に
配置されるとともに、オイルレスベアリング30を介し
て軸方向に摺動可能かつ回動可能に支承されている。こ
のドライバビット駆動軸28はその上端部28aが拡径
状に形成されて、オイルレスベアリング30の上端に係
止されており、下部にはドライバビット29の装着穴2
8bを備えている。ドライバビット駆動軸28の上方に
は、これと同軸で第2ギヤ軸32が配置されている。第
2ギヤ軸32は上端を本体10に対しベアリング34を
介して回動可能に支承されるとともに、下端をドライバ
ビット駆動軸28の上部に形成された有底の軸穴36内
に挿入され、該軸穴36内に配置されたスチールボール
38に対して回動可能となっている。
【0014】第1ギヤ軸22には上記ベベルギヤ26の
上方において小ギヤ40が固定され、第2ギヤ軸32に
は該小ギヤ40と噛み合う大ギヤ42が軸方向に移動可
能かつ回動可能に嵌合されている。該大ギヤ42の内部
には第2ギヤ軸32の外周に形成された一対のカム面4
4とそれぞれ協働する一対のスチールボール46(図は
一方のみを示す。)を収容する環状溝48を形成してい
る。ここで、各カム面44はそれによって形成されるカ
ム溝の深さ(上下方向の深さ)を円周方向に徐々に変化
させて構成されている。
【0015】また、大ギヤ42の下面及びこれに対面す
るドライバビット駆動軸28の拡径状の上端部28aの
上面には互いに噛み合い可能なクラッチ歯50,52が
それぞれ形成されている。ここで、大ギヤ42とドライ
バビット駆動軸28の上端部28aとの間には圧縮コイ
ルスプリング54が介在され、通常、図示のように、大
ギヤ42が第2ギヤ軸32の上端を支承するベアリング
34の下面に当接し、一方ドライバビット28がその上
端部28aをオイルレスベアリング30の上端に係止さ
れた状態に保持して、クラッチ歯50,52を非噛み合
い位置に保っている。以上のアーマチュア軸14とドラ
イバビット駆動軸28との間を連結するギヤ機構の各部
材は全て本体10の下部に配置されており、従って本体
10の下部はギヤ機構のためのギヤ収容部を構成してい
る。また、モータ12のためのモータ収容部はこのギヤ
収容部から斜め上方に延びており、上記把持部10aは
これらのギヤ収容部及びモータ収容部の上方に空所16
を隔てて配置されているのである。
【0016】上記構成において、モータ12をトリガス
イッチ17の操作により始動させると、アーマチュア軸
14の回転がベベルギヤ24,ベベルギヤ26を介して
第1ギヤ軸22に伝達され、さらに小ギヤ40を経て大
ギヤ42からさらに、カム面44とスチールボール46
とからなるカム機構を経て第2ギヤ軸32に伝達される
が、大ギヤ42のクラッチ歯50とドライバビット駆動
軸28のクラッチ歯52とは非噛み合い状態にあり、第
2ギヤ軸32は空転する。この状態から、ドライバビッ
ト駆動軸28に上方への押圧力が加わり、第2ギヤ軸3
2にスチールボール38を介して軸方向の負荷が加わる
と、上記カム機構を介する第2ギヤ軸32への伝達トル
クが増大し、それによりカム機構におけるスチールボー
ル46の対応するカム面44に対する係合位置が、大ギ
ヤ42の第2ギヤ軸32に対する相対回転を伴って、該
カム面44により形成されるカム溝の浅部に移行し、大
ギヤ42を第2ギヤ軸32に沿って下方に動かす。これ
によって、大ギヤ42のクラッチ歯50とドライバビッ
ト駆動軸28のクラッチ歯52とが噛み合い、大ギヤ4
2の回転がドライバビット駆動軸28からさらにドライ
バビット29が回転する。なお、上記のドライバビット
駆動軸28への押圧力は、ドライバビット29を以降で
説明するねじ締め操作のためにワークに対し押し当てた
場合に生じるものであり、ねじ締めが完了して、ドライ
バビット駆動軸28に加わる負荷が小さくなると、大ギ
ヤ42が圧縮コイルスプリング54の付勢力により上方
に移動し、クラッチ歯50,52相互の噛み合いが解除
されるものである。
【0017】本体10のドライバビット駆動軸28が突
出する下面には、上下端が開放した矩形断面中空状のケ
ース56が、ドライバビット駆動軸28をオイルレスベ
アリング30とともに取り囲んだ状態で取り付けられて
いる。ケース56の内部には移動部材58が上下摺動可
能に装着されており、この移動部材58は圧縮コイルス
プリング60により常に下方に付勢されている。
【0018】図2に示すように、ケース56の左方の側
板56a(図1中紙面手前側の側板)には上下方向の長
穴62が形成されている。この長穴62には移動部材5
8の対応する側面に螺着されたボルト64の頭部が突入
しており、移動部材58の上下動の範囲が長穴62の長
さの範囲に規制されている。なお、先に説明したよう
に、移動部材58は圧縮コイルスプリング60により常
に下方に付勢されており、通常同図2に示すようにボル
ト64の頭部が長穴62の下端に係止された最下降位置
に保持されている。なお、このような長穴62とボルト
64の頭部との係合によるガイド機構は側板56aと対
面する他方の側板56cにも同様に設けられている。
【0019】移動部材58は図3に示すように、二股状
の脚部66、68を有しており、これらの上部間にはね
じS〜Sを等ピッチで取り付けたねじ連結帯B(図1参
照)を移動部材58の上下動に伴って順送りするための
ラチエットホイール70の軸71が枢支されている。ラ
チエットホイール70は外周に等ピッチで複数の爪72
〜72を備えた左右一対の爪車74、74を備えてお
り、脚部66、68は図1に示すように、ラチエットホ
イール70の対応する各側の爪車74、74下部外周に
沿って、ねじ連結帯Bの両側部を案内する案内面76、
76を形成している。ここで、ねじ連結帯Bの両側部に
はこれらと等しいピッチで上記各側の爪車74、74の
爪72〜72が係合する複数の溝(図示省略)が形成さ
れている。爪72〜72のピッチはねじ連結帯Bの溝の
ピッチと等しく設定されており、ねじ連結帯Bはラチエ
ットホイール70の図1中矢印方向の回転に伴って案内
面76、76に沿って順次移動可能となっている。
【0020】ラチエットホイール70の側面外周部には
ラチエット手段(図示せず)を介してローラピン78が
突設されている。このローラピン78は図2に示すよう
に移動部材58の対応する側の脚部68に形成された湾
曲状の長穴80さらにはケース56の側板56aに形成
された略L字形の長穴82に突入している。また、ラチ
エットホイール70の一方の爪車74の上部に近接する
側方には爪72〜72を係止するストッパー84がピン
86を介して枢支されており、このストッパー84は爪
車74の上方において片持状に支持された板バネ88に
より常に爪72との係合方向に付勢されている。
【0021】長穴82は上下方向すなわちケース56の
長手方向に延びる第1部分82aと、この第1部分82
aの下部より斜め下方に延出する第2部分82bとから
なっている。上記ローラピン78は移動部材58がその
下降限に位置した状態において移動部材58の長穴80
の一端部およびケース56の長穴82の第2部分82b
の下部に係合しており、移動部材58が圧縮コイルスプ
リング60の付勢力に抗して上方に移動するに伴い第2
部分82bにより案内されて長穴80内を上記一端部か
ら他端部に向けて移動し、第1部分82aに至ると長穴
80の他端部に到達する。これにより、ラチエットホイ
ール70がラチエット手段を介して爪車74の隣合う爪
72〜72相互の角度間隔に相当する角度だけ図1中矢
印方向に回転し、ストッパー84が次の爪72を乗り越
えてその回転方向反対側に至る。次に移動部材が58が
下降してローラピン78が長穴82の第2部分82bに
沿って下方に移動すると、ラチエットホイール70はス
トッパ−84により逆方向の回転が妨げられるため、爪
72の1ピッチ分だけ回動した状態に保たれる。
【0022】従ってねじ連結帯Bは移動部材58の上下
動に伴ってねじSの1ピッチ分だけ送られることとなっ
ている。
【0023】また、上記移動部材58の脚部66、68
の下端には、下面がねじ締めされるワークWに当接する
L字形の当接部材90が取り付けられている。この当接
部材90は2つのL字形の当接片90a、90bを水平
部分の端部において相互に接合した構造となっており、
当接片90a、90b相互間にねじSの挿通を許容する
溝92を形成している。当接片90a、90bには上下
方向の長穴94がそれぞれ形成されており、上記脚部6
6、68に対し、これらの長穴94を介してねじ96に
よりそれぞれ固定されている。当接部材90の移動部材
58に対する取り付け高さは適用するねじ連結帯Bのね
じSの長さに応じて各ねじ96の長穴94に対する係合
位置を変えることにより可変となっている。なお、各脚
部66、68のねじ96が螺合するねじ穴98の上方に
はピン100,102が突設されており、各当接片90
a、90bの上端がピン100に当接する第1位置と、
当接片90a、90bの上端がピン102の下端に当接
する第2位置と、当接片90a,90bの上端が脚部6
6、68にそれぞれ形成された段部104の下面に当接
する第3位置とにおいて、位置決め可能となっており、
第1位置、第2位置及び第3位置はそれぞれねじSの長
さが40mm,32mm及び25mmの場合にそれぞれ対応し
ている。
【0024】ここで、ケース56と当接部材90との間
には該当接部材90のケース56に対する上昇限を規制
することにより、ねじSのねじ込み深さを調節するため
の係止機構が設けられており、この係止機構の構成を以
下に説明する。
【0025】上記当接部材90の当接片90aの上部に
は図3に示すように、上端部108aがほぼ水平方向に
折曲された略逆L字形のストッパー片108が一体で形
成されている。一方ケース56の本体10の下部に近接
する内部には、このストッパー片108の上端部108
aに対し上下方向に対面する部位において、図4に側面
視を示した円弧状のカム板110が配置されている。こ
のカム板110はケース56の後方側の側板56bに対
しブッシュ112を介して回動可能に支承されたカム軸
114を一体で備えており、このカム軸114の円弧状
カム板110と反対側の端部には、ケース56の側板5
6bの外面に摺接状態で調節つまみ116が取り付けら
れている。
【0026】カム板110は図4に示すように、曲線状
のカム面110aと直線状のカム面110bとを有して
おり、曲線状のカム面110aは、カム軸114の中心
Oに対する距離がカム面110aの起点Aにおける最小
距離R1から終点Tにおける最大距離R2に至り徐々に
連続的に増大する形状に形成されている。従って調節つ
まみ116の回動にともなって、当接部材90のストッ
パー片108のカム面110aに対する当接高さが連続
的に変化し、当接部材90の上昇限ひいては移動部材5
8の上昇限を連続的に可変となっている。
【0027】調節つまみ116はカム軸114の端部の
小径部に嵌着されたサークリップ118により軸方向位
置を規制されている。また、カム軸114の他端は直径
方向に対向する部位において面取り部120,120が
形成され、この部位に嵌合する調節つまみ116の内周
面も対応する形状に形成されて、調節つまみ116のカ
ム軸114に対する回り止めがなされている。なおサー
クリップ118と調節つまみ116の間にはワッシャ1
22が介在されている。
【0028】また、調節つまみ116の外周には図3及
び図5によく示されるように、円周方向適宜範囲でセレ
ーション124が形成されている。図3に示すように、
調節つまみ116の上方に位置する本体10の下部には
セレーション124に係合する歯126,126を備え
たストッパ128を収容する縦断面略T字形の溝130
が形成されている。この溝130内にはストッパ128
を常に下方に向けて付勢する圧縮スプリング132が配
置されており、ストッパ128は図示のように、その歯
126,126がセレーション124に係合した状態で
その上部に設けられた拡径部128aが溝130の段部
130aに係止された状態となるように設定されてい
る。
【0029】このように、調節つまみ116はセレーシ
ョン124と歯126,126との係合により、セレー
ション124の範囲において、任意の回転位置に位置決
め可能となっており、上記したカム板110による当接
部材90を介する移動部材58の上昇限すなわちねじ込
み深さを任意に設定可能となっている。
【0030】次に上記実施例の作用に関し説明すると、
まず操作者は本体10の把持部10aを把持し、空所1
6に指を入れてトリガスイッチ17を操作し、モータ1
2を起動させる。この状態では、先に述べたように、ド
ライバビット駆動軸28は回転せず、第2ギヤ軸32は
空転する。
【0031】次に本体10を把持した状態で当接部材9
0をワークWの上面に押し当てると、移動部材58がケ
ース56内をスプリング60に抗して上方に移動する、
すなわちケース56内に入り込む。このような移動部材
58の移動に伴ってラチエットホイール70が図1中矢
印方向へ回動し、ねじ連結帯BをそのねじSの1ピッチ
に相当する分だけ移動させる。これにより、ドライバビ
ット29の下方に位置していたねじSに隣合う次のねじ
Sがドライバビット29の下方位置に動かされる。(ね
じ連結帯Bがこのように動かされた後は、先に説明した
ように、移動部材58が再度上方へ押し上げられるま
で、その位置が保持される。)
【0032】ねじ連結帯Bが移動した後、移動部材58
がさらにケース56内に入り込むに伴いドライバビット
29がその下方に位置するねじSに当接係合し、ねじS
をねじ連結帯Bから下方に離脱させてその先端部をワー
クWに当接させる。ドライバビット29をワークWに向
けてさらに押し当てると、ドライバビット駆動軸2
上方への押圧力が加わり、先に説明したように、大ギヤ
42と第2ギヤ軸32との間のカム機構の作用により大
ギヤ42の回転がクラッチ歯50,52の噛み合いを通
じてドライバビット駆動軸28に伝達され、ねじSに回
転が与えられてワークWにねじ込まれる。
【0033】移動部材58がケース56内をさらに上昇
して、当接部材90のストッパー片108がカム板11
0に当接すると移動部材58のそれ以上の上昇が阻ま
れ、図5に示すようにねじSがワークWに所定の深さま
でねじ込まれる。
【0034】ねじSのねじ込みを終えて本体10の把持
部10aを介する押圧を解除すると、先に説明したよう
にクラッチ歯50がクラッチ歯52との噛み合いから外
れて、第2ギヤ軸32は再び空転し、また移動部材58
はスプリング60の復元力により元の位置に戻って、ね
じ込み作業の1サイクルが完了する。
【0035】ここで、当接部材90の移動部材58に対
する取り付け高さは適用するねじ連結帯BのねじSの長
さが40mm,32mm及び25mmの場合にそれぞれ対応し
て第1位置、第2位置及び第3位置に可変となってお
り、これらの各位置においてワークWに当接する当接部
材90の下面とねじSの下端との間の距離は同じく設定
され、ねじSのねじ連結帯Bからの離脱からワークWへ
の当接に至る作用が常に一定した状態で行われるように
なっている。
【0036】ところで、移動部材58の上昇ストローク
は当接部材90のストッパー片108とカム板110の
カム面110aとの当接により規制するものであり、こ
の上昇ストロークは当接部材90の移動部材58に対す
る上記した取り付け高さに応じて、ねじSの長さが短く
なるほど短くなる。このため、調節つまみ116を回し
てドライバビット29によるねじSのねじ込み深さを1
種類のねじSについて所望に設定しておけば、使用する
ねじSの長さが異なる場合でも常に一定のねじ込み深さ
を得ることが出来、しかも、カム板110が連続的に変
化する曲線状のカム面110aを有することから、ねじ
込み深さを多数の値で、しかも細かに設定できる。
【0037】また、上記のねじ締め作業に関連して、本
実施例では、モータ12は本体10内において、本体1
0の上部の把持部10aに近接する下部に斜めに配置さ
れており、ねじ締め作業中に本体10に作用するモータ
12の重力によるモーメント、すなわちねじ締め作業時
においてモータ12により把持部10aに加わるモーメ
ントが小さくなり、操作性が向上する利点を有するもの
である。また、把持部10aはこれらのギヤ収容部のす
ぐ上に空所16を隔てて配置されており、モータ12の
存在は、作業中における把持部10aとワークWとの間
の距離に影響せず、モータ12がギヤ収容部のすぐ上に
配置されていた場合と比較して把持部10aとワークW
との間の距離を短くできる。 さらに、空所16の存在に
より、操作者はドライバビット駆動軸28の真上でしか
も把持部10aを確実に把持して作業を行うことができ
る。
【0038】次に本発明の第2実施例を図6〜図8を参
照して説明する。なお、本実施例はカム板110の回転
位置を位置決めするための機構を除き上記第1実施例と
同様であり、上記第1実施例と同様な部材には同一符号
を付して説明を省略する。
【0039】カム軸114のカム板110と反対側の端
部には、調節つまみ116Aがケース56の側板56b
の外面にその中央部を摺接状態で取り付けられている。
調節つまみ116Aのカム軸114との嵌合部の内周面
はカム軸114の面取り部120,120に対応する形
状に形成されて、上記実施例と同様回り止めがなされて
いる。カム軸114の端部の小径部にはサークリップ1
18Aが嵌着され、このサークリップ118Aと調節つ
まみ116Aとの間にはバネワッシャ122Aが介在さ
れており、調節つまみ116Aはケース56の側板56
b側に向けて常に付勢されている。
【0040】調節つまみ116Aのケース56の側板5
6b側の面の外周部には、図7及び図8に示すように、
円周方向等間隔で断面略V字形の溝134〜134が半
径方向に形成されている。一方、ケース56の側板56
bの調節つまみ116Aの外周部に対面する部位には、
ピン136がその頭部136aを側板56bの外面側に
位置させた状態で貫通固定されており、この頭部136
aが図8に示すように、溝134〜134のいずれかに
嵌合することで、調節つまみ116Aの位置決めを行う
ようになっている。
【0041】すなわち、調節つまみ116Aをその溝1
34〜134のいずれかがピン136の頭部136aに
対して嵌合した状態から回転させると、調節つまみ11
6Aはバネワッシャ122Aの付勢力に抗するカム軸1
14に沿う移動と復元とを順次繰り返して隣合う溝13
4〜134が順次頭部136aに嵌合し、調節つまみ1
16Aを所望の回転位置に位置決め可能となっている。
また、調節つまみ116Aの外周部には図7に示したよ
うに外周部に適宜角度範囲で突部137が設けられてい
る。この突部137の円周方向両端部は調節つまみ11
6Aの回動時に図6に示すように、ケース56の側板5
6bの上端に設けられた側方への突部139に当接し、
調節つまみ116の回動範囲を規制するものである。
【0042】本第2実施例の作用は上記第1実施例と同
様であるが、調節つまみ116Aの回転位置の位置決め
のための機構、すなわちピン136は、本体10側では
なくケース56に設けられるものであるから、このよう
な位置決め機構に関連して本体10とケース56との位
置関係を考慮する必要がなくなるので、高精度の組付け
が要求されず、また、ケース56の本体10に対する取
り付けの向きを変えることにより、調節つまみ116A
を前後左右いずれの側にも位置させることができる。
【0043】次に本発明の第3実施例を図9を参照して
説明する。なお本実施例は上記第2実施例の変形例であ
って、調節つまみ116A及びその関連構造を除き同様
であるため、要部のみを図示して他の部分の図示を省略
し、また第2実施例と同様な部材には同一符号を付して
説明を省略する。
【0044】カム板110を一体形成した本実施例のカ
ム軸114Bはケース56の側板56bに対し直接回動
可能に支承されており、調節つまみ116Bに対し
ジ142を介して直接取り付けられている。すなわち、
カム軸114Bには皿ネジ14の軸部が螺合するねじ
穴140が形成され、調節つまみ116Bの中央部には
皿ネジ142の頭部142aが嵌合する、対応する円錐
面状の穴14が形成されている。また、調節つまみ1
16Bの円錐面状の穴144を有する中央部には側板5
に対面する側において、カム軸114Bの先端部が
嵌合するボス部143が一体で形成されており、図示し
た取り付け状態において、カム板110及びボス部14
3が側板56の対応する側の面に摺接状態となるよう
に設定されている。
【0045】また、調節つまみ116Bその外周部に、
上記実施例と同様、ピン136が嵌合する溝134〜1
34を有している。この外周部とボス部143との間の
中間部145は薄肉状に形成されており、中間部145
は調節つまみ116Bの回動によりピン136が隣合う
溝134,134間を乗り越える際に外方に弾性的に撓
み、次の溝134がピン136位置に達すると復元し
て、該溝134とピン136の頭部136aとの嵌合状
態を保つものである。
【0046】なお、ケース56の側板56bには上記調
節つまみ116Bの中間部145に対面する部位におい
て外側への突部146が設けられており、この突部14
6は調節つまみ116Bに設けられた対応する突部と協
働して、同調節つまみ116Bの回動範囲を規制するも
のである。
【0047】本実施例の効果は上記第2実施例と同様で
あるが、調節つまみ116Bを直接カム軸114Bに固
定するとともに、調節つまみ116B自体に弾性を持た
せたことにより、ブッシュ,ワッシャ等の部材が不要と
なり、部品数を低減できるとともに構造が簡単となる利
点を有する。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ねじ締め付け
作業中に加わるモータの重力によるモーメントが少なく
なり、モータを収容するに必要な空間の高さを低くでき
るので、ねじ締付機の操作性が向上する。 請求項2の発
明によれば、請求項1の効果を有する連続ねじ締付機を
容易に構成できる。 請求項3の発明によれば、操作者は
ドライバビット駆動軸の真上でしかも把持部を確実に把
持してねじ締め付け作業を行うことができるので操作性
がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の連続ねじ締付機の縦断面
図である。
【図2】図1に示したケースを移動部材とともに示した
正面図である。
【図3】図1に示したケース及び移動部材を本体の一部
とともに示した側面図である。
【図4】図1に示したカム板の側面図である。
【図5】ねじ締めが完了した状態を示す図3と同様な側
面図である。
【図6】本発明の第2実施例の連続ねじ締付機の要部の
縦断面図である。
【図7】図6に示した調節つまみを裏側から見た図であ
る。
【図8】図7に示した調節つまみの溝に対するケース側
のピンの頭部の係合状態を示す拡大断面図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 本体10b 把持部 12 モータ 28 ドライバビット駆動軸 29 ドライバビット 56 ケース 58 移動部材 B ねじ連結帯 S ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25B 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータを内蔵する本体と、この本体から
    突出するとともに前記モータにより回転駆動されるドラ
    イバビット駆動軸と、前記本体に取り付けられて前記ド
    ライバビット駆動軸の軸方向に長手方向を有するケース
    と、該ケース内に当該ケースの長手方向に往復動可能に
    装着された移動部材と、該移動部材に設けられてその往
    復動に関連してねじ連結帯の各ねじを前記ドライバビッ
    ト駆動軸に取り付けられるドライバビットに対面する位
    置へ順次送り出すねじ供給装置とを具備する連続ねじ締
    付機であって、前記ケースの長手方向軸を上下方向に向
    けた状態において前記モータのアーマチュア軸が前記ケ
    ースの長手方向軸に対して斜め上方に所定の角度傾いて
    位置するように構成した連続ねじ締付機。
  2. 【請求項2】 前記本体は前記アーマチュア軸と前記ド
    ライバビット駆動軸との間を連結するギヤ機構のための
    ギヤ収容部と、前記モータを収容するため前記ギヤ収容
    部から斜め上方に延びる駆動モータ収容部と、前記ギヤ
    収容部及び前記モータ収容部の上方に設けられた操作者
    による把持のための把持部とを有している請求項1の連
    続ねじ締付機。
  3. 【請求項3】 前記ギヤ収容部及び前記駆動モータ収容
    部と前記把持部との間には操作者の指が挿入可能な空所
    が設けられている請求項2の連続ねじ締付機。
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