JP2024018362A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】リングギヤを回転不能にできなくなる不具合を抑制可能な作業機を提供する。
【解決手段】作業機1は、ファイナルリングギヤ90を含む伝達機構50と、係止位置にあるときにファイナルリングギヤ90を回転不能とするストッパブロック120と、ストッパブロック120を係止位置に向けて付勢するストッパスプリング117と、を備え、クラッチダイヤル300によりストッパブロック120の位置を係止位置と非係止位置との間で切替可能である。後側ストッパカムリング210と前側ストッパカムリング230は、クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置とクラッチモードの回転位置との間で回転するのに連動してストッパブロック120を非係止位置と係止位置との間で移動させるカム機構を構成する。
【選択図】図5
【解決手段】作業機1は、ファイナルリングギヤ90を含む伝達機構50と、係止位置にあるときにファイナルリングギヤ90を回転不能とするストッパブロック120と、ストッパブロック120を係止位置に向けて付勢するストッパスプリング117と、を備え、クラッチダイヤル300によりストッパブロック120の位置を係止位置と非係止位置との間で切替可能である。後側ストッパカムリング210と前側ストッパカムリング230は、クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置とクラッチモードの回転位置との間で回転するのに連動してストッパブロック120を非係止位置と係止位置との間で移動させるカム機構を構成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、作業機に関する。
下記特許文献1及び2は、ドライバドリル等の作業機を開示する。下記特許文献3は、ハンドルを着脱可能な作業機を開示する。
ドライバドリル等の作業機は、モータと、スピンドルと、モータの回転をスピンドルに伝達する伝達機構と、スピンドルにねじ止めされたチャックと、伝達機構の減速比を切り替える減速比切替機構と、伝達機構からスピンドルへの回転伝達を所定トルクで遮断するクラッチ機構と、備える。
減速比切替機構は、ユーザに操作されるシフトノブと、シフトノブの操作に連動して伝達機構のスライドリングギヤを進退させるためのシフトアームと、を有する。クラッチ機構は、ユーザが所定トルクを変更するためのクラッチダイヤルを有する。特許文献2のような振動機能を有するドライバドリルは、振動ドライバドリルとも呼ばれ、クラッチダイヤルの操作により振動の有無も切替可能である。
ドライバドリル等の作業機において、チャックとスピンドルは高トルクで固定され、固定の解除には特殊な治具を要する。すなわち、特殊な治具がない場合、チャックとスピンドルは実質的に一体の先端工具保持部となる。このため、チャックとスピンドルの固定を解除しないと取り外せない部品の交換が困難であった。従来の作業機は、交換が困難な部品が多く、修理性が悪かった。本発明者の認識した第1の課題は、修理性の良い作業機を提供することである。
ドライバドリル等の作業機は、伝達機構のリングギヤを回転不能に固定することでトルクが最大のドリルモードとなる。ドリルモードにするための構成として、クラッチダイヤルと共に回転して軸方向に移動するナットによりストッパピンをリングギヤ側に押していく構成がある。ここで、リングギヤの回転位置によってはストッパピンの延長上にリングギヤの一部が存在することがある。上記構成では、ストッパピンが当該一部に当たるとクラッチダイヤルが回せなくなり、ドリルモードに移行できず、使い勝手が悪かった。本発明者の認識した第2の課題は、リングギヤを回転不能にできなくなる不具合を抑制可能な作業機を提供することである。
ドライバドリル等の作業機において、前後方向に分かれた複数のケースに伝達機構を収容する構成の場合、複数のケースを前後方向にねじ等の固定部により固定することで、ケースの剛性を高め、変形を抑制できる。ここで、ケースの径方向においてシフトアームが固定部の外側を通る構成では、製品が径方向に大型化する。本発明者の認識した第3の課題は、大型化を抑制可能な作業機を提供することである。
振動ドライバドリル等の作業機において、振動の有無を切り替えるのに必要なクラッチダイヤルの操作量が多いと、振動の有無の切替に手間がかかり、作業性が悪かった。本発明者の認識した第4の課題は、振動の有無の切替に要する手間を削減可能な作業機を提供することである。
作業機に着脱可能なハンドルの構成として、周方向の一部に隙間(開口)を有する環状のマウント部の隙間を閉じるようにして作業機に取り付ける構成が知られている。この構成において、マウント部の隙間の最大長が自然長の場合、ハンドルの着脱が難しい場合があった。本発明者の認識した第5の課題は、作業機への着脱が容易なハンドル、及び、着脱が容易なハンドルを備える作業機を提供することである。
作業機に装着した状態でハンドルが動かせないと、ハンドルの装着状態の微調整ができず、不便な場合があった。本発明者の認識した第6の課題は、作業機に対する装着状態の微調整が可能なハンドル、及び、装着状態の微調整が可能なハンドルを備える作業機を提供することである。
本発明の目的は、上記課題のうち少なくとも第2の課題を解決した作業機を提供することである。
本発明のある態様は、作業機である。この作業機は、
モータと、
リングギヤを有し、前記モータの回転を減速する減速機構と、
係止位置と非係止位置との間で移動可能であり、前記係止位置にあるときに前記リングギヤを回転不能とするストッパ部と、
前記ストッパ部を前記係止位置に向けて付勢する付勢手段と、を備える。
モータと、
リングギヤを有し、前記モータの回転を減速する減速機構と、
係止位置と非係止位置との間で移動可能であり、前記係止位置にあるときに前記リングギヤを回転不能とするストッパ部と、
前記ストッパ部を前記係止位置に向けて付勢する付勢手段と、を備える。
本発明は「電動作業機」や「電動工具」、「電気機器」等と表現されてもよく、そのように表現されたものも本発明の態様として有効である。
本発明によれば、上記課題のうち少なくとも第2の課題を解決した作業機を提供することができる。
本実施の形態は、作業機1に関する。作業機1は、振動ドライバドリルである。図3及び図4により、作業機1の互いに直交する前後、上下方向を定義する。また、前後及び上下方向と垂直な左右方向を、前方を向いた作業者を基準に定義する。
前後方向は、モータ軸31の軸線方向と平行な方向である。前方側は、軸線方向の一方側に対応する。後方側は、軸線方向の他方側に対応する。上下方向は、モータ収容部11と電池パック装着部13とを前後方向と垂直に結ぶ方向である。
図1~図4に示すように、作業機1は、ハウジング10を備える。ハウジング10は、例えば左右二分割構造の樹脂成形体である。ハウジング10は、モータ収容部11、ハンドル部12、電池パック装着部13を有する。
モータ収容部11は、中心軸が前後方向と平行な筒状部である。作業機1は、モータ収容部11の後部開口を覆うテールカバー15を備える。作業機1は、モータ収容部11の上部にシフトノブ21を備える。シフトノブ21は、図5~図7に現れるシフトアーム71を回動させて後述のスライドリングギヤ57を前後に動かし、図5に示す伝達機構50の減速比を切り替える減速比切替操作部である。シフトアーム71は、例えば金属製であり、減速比切替部に対応する。
ハンドル部12は、モータ収容部11の下部から下方に延出する。作業機1は、ハンドル部12の上端部に、モータ30の駆動、停止を切替え可能なトリガスイッチ17を備える。作業機1は、モータ収容部11とハンドル部12との境界部分に、モータ30の正転、逆転を切替え可能な正逆切替スイッチ19を備える。
電池パック装着部13は、ハンドル部12の下端部に接続される。電池パック装着部13は、作業機1の電源となる電池パック25を着脱可能に装着する。図4に示すように、作業機1は、電池パック装着部13内に、制御基板部23を備える。制御基板部23は、モータ30の駆動等を制御するマイクロコントローラや、モータ30への電流供給用のインバータ回路等を搭載する。
図4に示すように、作業機1は、モータ収容部11内に、モータ30、ファン35、センサ基板37を備える。モータ30は、例えばインナーロータ型のブラシレスモータであり、電池パック25の電力で駆動される。モータ30は、出力軸となるモータ軸31を有する。ファン35は、モータ30の本体(モータ30のうちモータ軸31を除く部分)の後方に設けられ、モータ軸31と一体に回転し、モータ30等を冷却する冷却風を発生する。センサ基板37は、モータ30の本体の前方に設けられる。センサ基板37は、モータ30の回転位置に応じた信号を出力するホールIC等の磁気センサを搭載する。
(伝達・出力構成部4の構成)
図5~図20は、作業機1の伝達・出力構成部4(伝達・出力ユニット)の構成、すなわちモータ30より前方の部分の構成に関する。
図5~図20は、作業機1の伝達・出力構成部4(伝達・出力ユニット)の構成、すなわちモータ30より前方の部分の構成に関する。
伝達・出力構成部4は、第1ケースの蓋体としてのモータスペーサ40を備える。
図6及び図7に示すように、モータスペーサ40は、軸受保持部41、ギヤ部42、4つのねじ挿通孔43を有する。
軸受保持部41は、モータスペーサ40の後部中央に位置する。軸受保持部41は、図4に示すように、モータ軸31の前部を支持するボールベアリング33(軸受)を保持する。ギヤ部42は、モータスペーサ40の内周面に設けられる。すなわち、モータスペーサ40は、伝達機構50の初段のリングギヤとして機能する。
4つのねじ挿通孔43は、それぞれねじ44を通すための貫通孔である。ねじ44は、モータスペーサ40及びリヤケース60をギヤケース140に対して固定する固定部である。上側の2本のねじ44は第1固定部に対応し、下側の2本のねじ44は第2固定部に対応する。ねじ44は、前後方向に延びる。図6~図7に現れるねじカラー45は、例えば金属製であり、上側の2本のねじ44を通す部材である。
伝達・出力構成部4は、第1ケースの筒状ケースとしてのリヤケース60を備える。リヤケース60は、例えば樹脂製である。
図8(A)~(G)に示すように、リヤケース60は、筒状部61、挿通部としての2つのねじボス部62、ガイド凸部63、ガイド孔64、スプリング保持穴65、鍔部66、2つの貫通孔67を有する。
筒状部61は、モータ軸31と同軸の円筒状部である。ねじボス部62は、筒状部61の左下部と右下部の各々に、径方向外側に出っ張るように設けられる。貫通孔67は、ねじボス部62を前後方向に貫通する。貫通孔67は、図6及び図7に現れる下側の2本のねじ44を通す部分である。
ガイド凸部63は、シフトアーム71の回動ガイドとして機能する。ガイド孔64は、シフトアーム71を通す貫通した長孔(溝状の孔)であり、シフトアーム71の下部の前後方向への移動のガイドとなる。スプリング保持穴65は、鍔部66の前面に開口し、図5~図7に現れるストッパスプリング117の後端部を保持する非貫通穴である。鍔部66は、筒状部61の前端部から径方向外側に広がる。
図6~図7に現れる左グリスカバー68及び右グリスカバー69は、例えば樹脂製であり、左右のガイド孔64を覆うように筒状部61の左右に取り付けられ、それぞれガイド孔64から漏れ出す潤滑油をため込むスペースとして機能する。
伝達・出力構成部4は、ファイナルリングギヤ90を備える。ファイナルリングギヤ90は、例えば金属製である。
図9(A)~(G)に示すように、ファイナルリングギヤ90は、6つの外周側凸部91(突起部)、筒状部92、鍔部93、ギヤ部94、6つの前面凸部95、6つの前面凹部96を有する。
筒状部92は、モータ軸31と同軸の円筒状部である。鍔部93は、筒状部92の前端部から径方向外側に広がる。6つの外周側凸部91は、周方向に等角度間隔で並び、それぞれ筒状部92の外周面前部から径方向外側に突出する。外周側凸部91は、筒状部92の外周面前部と鍔部93の背面とに跨がって設けられる。ギヤ部94は、筒状部92の内周面に設けられる。
前面凸部95及び前面凹部96は、鍔部93の前面に設けられる。6つの前面凹部96は、周方向に等角度間隔で配列される。前面凸部95は、隣り合う前面凹部96の間に位置する。前面凹部96には、後述のクラッチピン131の後端部が押し付けられる。
伝達・出力構成部4は、ストッパ部としてのストッパブロック120を備える。ストッパブロック120は、例えば金属製である。
図10(A)~(H)に示すように、ストッパブロック120は、基部121、スプリング保持部122、係止凸部123、幅広凸部124を有する。
基部121は、ギヤケース140の内周面に沿う面状部(板状部)である。スプリング保持部122は、基部121の背面部に設けられた凹部であり、図5~図7に現れるストッパスプリング117の前端部を保持する。基部121は、ギヤケース140の内周面とファイナルリングギヤ90の外周面との間に位置する。
係止凸部123は、基部121の一方の面であってファイナルリングギヤ90の外周面と対向する面に設けられる。係止凸部123は、後述の係止位置にあるときにファイナルリングギヤ90の外周側凸部91と係合してファイナルリングギヤ90を回転不能とする突起部である。
幅広凸部124は、係止凸部123の後方に連なる。係止凸部123よりも周方向の幅が広い。幅広凸部124は、スプリング保持穴122を形成するために設けられる。
伝達・出力構成部4は、第2ケースとしてのギヤケース140を備える。ギヤケース140は、例えば金属製である。
図11(A)~(E)に示すように、ギヤケース140は、後側筒状部141、前壁部142、6つの貫通孔143、3つの回り止め部144、3つの貫通孔145、中央貫通孔146、4つの貫通孔147、回り止め部凸部148、149、前側筒状部150、4つのねじ穴151、3つのストッパ挿入溝152、3つのストッパ挿通孔153を有する。
後側筒状部141は、モータ軸31と同軸の円筒状部であり、作業機1の外殻部の一部を構成する。前壁部142は、後側筒状部141の前部と前側筒状部150の後部とを接続し、前側筒状部150の径方向内側まで延びる。6つの貫通孔143は、前側筒状部150の径方向外側において前壁部142を前後方向に貫通し、それぞれ図6~図7に現れるピンスリーブ161(例えば金属製)を保持する。
3つの回り止め部144は、周方向に等角度間隔で並び、それぞれ前側筒状部150の前端部から二叉に分かれて前方に突出する。回り止め部144は、後述のラチェットカムリング280の回り止め凸部285を周方向両側から挟み、ラチェットカムリング280を回転不能とする。
3つの貫通孔145は、前側筒状部150の径方向内側において前壁部142を前後方向に貫通する。貫通孔145は、図5~図7に現れるねじ133を通す部分であり、伝達部ハウジング側取付部に対応する。図6~図7に現れるスプリングワッシャー135は、例えば金属製であり、ねじ133の頭部と貫通孔145の周囲との間に介在し、ねじ133の緩みを抑制する。中央貫通孔146は、スピンドル470を通す部分である。4つの貫通孔147は、図1に現れるねじ27、すなわちギヤケース140をモータ収容部11に前方から固定するためのねじ27を通す部分である。
回り止め部凸部148、149は、後述の後側ストッパカムリング210の回り止め凹部218、219と係合(嵌合)して後側ストッパカムリング210を回転不能とする突起部である。前側筒状部150は、モータ軸31と同軸で後側筒状部141よりも小径の円筒状部である。4つのねじ穴151は、図6~図7に現れるねじ44を螺着させる部分である。
3つのストッパ挿入溝152は、後側筒状部141の内周面に周方向に等角度間隔で設けられ、それぞれ前後方向に延びる凹溝である。各々のストッパ挿入溝152にストッパブロック120の基部121が嵌まる。ストッパブロック120は、ストッパ挿入溝152にガイドされて前後方向に移動できる。
3つのストッパ挿通孔153は、それぞれ前壁部142を前後方向に貫通してストッパ挿入溝152に連通する。各々のストッパ挿通孔153を貫通してストッパブロック120が前壁部142から前方に突出できる。
前述のモータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140は、4本のねじ44によって相互に組み合わされ、伝達機構50を収容する伝達部ハウジングを構成する。
伝達機構50は、ここでは遊星歯車機構からなる減速機構であり、モータスペーサ40のギヤ部42、第1遊星ギヤ51、第1キャリヤ55、スライドリングギヤ57、第2遊星ギヤ81、第2キャリヤ85、ファイナル遊星ギヤ87、ファイナルリングギヤ90、ファイナルキャリヤ101を含む。伝達機構50を構成するこれらの部品は例えば金属製である。
図6~図7に現れるニードルベアリング53は、第1遊星ギヤ51の内周面と第1キャリヤ55の後方に突出するピンとの間に介在する。
スライドリングギヤ57は、シフトアーム71の端部と係合する溝部58を有する。スライドリングギヤ57は、シフトアーム71の回動に伴うシフトアーム71の端部の前後移動に応じて前後移動する。
スライドリングギヤ57は、前方に位置するときは第2遊星ギヤ81と噛み合う。このとき、スライドリングギヤ57はシフトドグ75(例えば金属製)によって回転不能に固定され、伝達機構50は3段減速で高い減速比となる。
スライドリングギヤ57は,後方に位置するときに第1遊星ギヤ51と第2遊星ギヤ81の両方と噛み合う。このとき、伝達機構50は2段減速で低い減速比となる。
図5~図7に現れるスプラインハブ105は、例えば金属製であり、ファイナルキャリヤ101の内周部及びスピンドル470の後端外周部と噛み合い、ファイナルキャリヤ101の回転をスピンドル470へ伝達する部品である。ファイナルキャリヤ101は、例えば金属製である。
図6~図7に現れるローラー103及びロックリング110は、例えば金属製であり、スピンドル470及びチャック500側からファイナルキャリヤ101側への回転伝達を抑制するための部品である。チャック500を回そうとすると、ローラー103がスプラインハブ105の外周部とロックリング110の内周部との間で挟まり、固定される。各部品は、ファイナルキャリヤ101側からスピンドル470及びチャック500側への回転伝達時にはローラー103が固定されないような位置関係となっている。
図6~図7に現れるハブワッシャー115は、例えば金属製であり、スプラインハブ105の前面とギヤケース140の前壁部142の背面との間に介在し、ギヤケース140とスプラインハブ105の接触を避け、摩擦を低減するための部品である。
伝達・出力構成部4は、第1カムとしての後側ストッパカムリング210を備える。
後側ストッパカムリング210は、ストッパブロック120の前方側に位置してストッパブロック120の前端部と接触し、ストッパブロック120を介してストッパスプリング117により前方側に向けて付勢され、ギヤケース140に対する回転が規制される。
図12(A)~(G)に示すように、後側ストッパカムリング210は、平坦部211、外周側傾斜部212、外周側平坦部213、内周側傾斜部214、内周側平坦部215、回り止め凹部218、219を備える。
平坦部211は、後側ストッパカムリング210の前面に設けられた前後方向と垂直な平面部である。外周側傾斜部212は、後側ストッパカムリング210の前面のうち径方向外側部分に設けられる。外周側傾斜部212は、一端が平坦部211に接続され、前方視で右回りに進むほど後方に行くように平坦部211から傾斜した傾斜面である。外周側平坦部213は、外周側傾斜部212の他端から周方向に延びる前後方向と垂直な平面部である。外周側傾斜部212及び外周側平坦部213は、凹部又は穴部を構成する。
内周側傾斜部214は、後側ストッパカムリング210の前面のうち径方向内側部分に設けられる。内周側傾斜部214は、周方向において外周側傾斜部212と約180°離間した位置にある。内周側傾斜部214は、一端が平坦部211に接続され、前方視で右回りに進むほど後方に行くように平坦部211から傾斜した傾斜面である。内周側平坦部215は、内周側傾斜部214の他端から周方向に延びる前後方向と垂直な平面部である。内周側傾斜部214及び内周側平坦部215は、凹部又は穴部を構成する。
回り止め凹部218、219は、前述のギヤケース140の回り止め部凸部148、149と係合(嵌合)し、後側ストッパカムリング210をギヤケース140に対して回転不能とする。
伝達・出力構成部4は、第2カムとしての前側ストッパカムリング230を備える。前側ストッパカムリング230は、例えば樹脂製である。
前側ストッパカムリング230は、後側ストッパカムリング210の前方側に位置し、クラッチダイヤル300と共に回転する。
図13(A)~(G)に示すように、前側ストッパカムリング230は、外周側突起部232、内周側突起部234、2つの係止突起部235を有する。
外周側突起部232は、前側ストッパカムリング230の径方向外側部分から後方に突出する。外周側突起部232は、径方向と略垂直な平板状ないし湾曲板状部である。外周側突起部232の径方向位置は、後側ストッパカムリング210の外周側傾斜部212及び外周側平坦部213の径方向位置と等しい。
内周側突起部234は、前側ストッパカムリング230の径方向内側部分から後方に突出する。内周側突起部234は、径方向と略垂直な平板状ないし湾曲板状部である。内周側突起部234は、周方向において外周側突起部232と約180°離間した位置にある。内周側突起部234の径方向位置は、後側ストッパカムリング210の内周側傾斜部214及び内周側平坦部215の径方向位置と等しい。
2つの係止突起部235は、周方向においてだが意に約180°離間した位置において前側ストッパカムリング230の径方向外側部分から前方に突出する。係止突起部235は、径方向と略垂直な平板状ないし湾曲板状部である。係止突起部235は、後述のクラッチダイヤル300の係止凹部302に係合(嵌合)する。これにより前側ストッパカムリング230はクラッチダイヤル300と共に回転する。
伝達・出力構成部4は、ねじ部材としてのナット260を備える。ナット260は、例えば樹脂製である。
図14(A)~(E)に示すように、ナット260は、ねじ部261、6つのスプリング係止穴262、3つの切欠部263を有する。
ねじ部261は、ナット260の外周面に設けられ、後述のクラッチダイヤル300のねじ部301と螺合する。6つのスプリング係止穴262は、周方向に等角度間隔で配列された非貫通穴であり、それぞれ図5~図7に現れるクラッチスプリング250(例えば金属製)の前端部を保持する。3つの切欠部263は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ図5~図7に現れるねじ133を通す。
図6~図7に現れるスラストプレート165は、例えば金属製であり、クラッチスプリング250によってナット260に対して後方に付勢され、クラッチピン131の前端部を後方に押圧してクラッチピン131の後端部をファイナルリングギヤ90の前面に押し付ける。クラッチピン131は、例えば金属製であり、前述のギヤケース140の貫通孔143に保持されたピンスリーブ161を貫通して前後方向に延びる。
伝達・出力構成部4は、カムリングとしてのラチェットカムリング280を備える。ラチェットカムリング280は、例えば金属製である。
図15(A)~(G)に示すように、ラチェットカムリング280は、外周側突起部282、内周側突起部284、3つの回り止め凸部285、3つの小突起288を有する。
外周側突起部282は、ラチェットカムリング280の径方向外側部分から前方に突出する。外周側突起部282は、径方向と略垂直な平板状ないし湾曲板状部である。
内周側突起部284は、ラチェットカムリング280の径方向内側部分から前方に突出する。内周側突起部284は、径方向と略垂直な平板状ないし湾曲板状部である。
3つの回り止め凸部285は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれラチェットカムリング280の中心側に突出する。回り止め凸部285は、前述のギヤケース140の二叉の回り止め部144の隙間に挟まれる。これによりラチェットカムリング280がギヤケース140に対して回転不能となる。回り止め凸部285の背面は、後述のクラッチハブ370の外側突出部372の前面と接触して前方に押圧される。
3つの小突起288は、それぞれ回り止め凸部285から周方向に所定角度離間した一において径方向内側に突出する。小突起288は、回り止め凸部285の周方向位置とクラッチハブ370の外側突出部372の周方向位置が一致するところで後述のフロントケース340のねじボス部345の外周面に接触し、周方向の位置決めの役割を持つ。
ラチェットカムリング280をクラッチハブ370の前方にセットする際には、周方向における回り止め凸部285と小突起288との隙間にクラッチハブ370の外側突出部372を通す。その後、ラチェットカムリング280を、小突起288がフロントケース340のねじボス部345の外周面に接触するまで回転させ、回り止め凸部285の背面とクラッチハブ370の外側突出部372の前面とをラチェットスプリング360の付勢力で接触させる。
伝達・出力構成部4は、切替操作部としてのクラッチダイヤル300を備える。クラッチダイヤル300は、例えば樹脂製である。
図16(A)~(F)に示すように、クラッチダイヤル300は、ねじ部301、2つの係止凹部302、内周側凹部304、外周側孔部305、筒状部306、前壁部307、リーフスプリング取付部308を有する。
筒状部306は、中心軸がモータ軸31と同軸かつ前後方向と垂直な断面が略円形であり、前方ほど小径となる形状である。前壁部307は、筒状部306の前端部から径方向内側に延びる。
ねじ部301は、筒状部306の内周面に設けられる。ねじ部301は、前述のナット260のねじ部261と螺合する。クラッチダイヤル300は、前後方向においてギヤケース140と後述のフロントケース340とに挟まれて前後方向位置が固定される。このため、クラッチダイヤル300の回転に連動してナット260が前後方向に移動する。
2つの係止凹部302は、周方向において互いに約180°離間した位置にあり、それぞれねじ部301の下端部を部分的に切り欠いた切欠部として形成される。係止凹部302は、前述の前側ストッパカムリング230の係止突起部235と係合し、前側ストッパカムリング230をクラッチダイヤル300と共に回転させる。
内周側凹部304は、前壁部307の背面の径方向内側部分に位置する。内周側凹部304の径方向位置は、前述のラチェットカムリング280の内周側突起部284の径方向位置と等しい(又は内周側突起部284の径方向位置範囲を包含する)。
外周側孔部305は、前壁部307の径方向外側部分を前後方向に貫通する。外周側孔部305の径方向位置は、前述のラチェットカムリング280の外周側突起部282の径方向位置と等しい(又は外周側突起部282の径方向位置範囲を包含する)。
リーフスプリング取付部308は、図6~図7に現れるリーフスプリング331(例えば金属製)を取り付ける部分である。
伝達・出力構成部4は、出力部ハウジングとしてのフロントケース340を備える。フロントケース340は、例えば金属製である。
図17(A)~(E)に示すように、フロントケース340は、大径筒部341、小径筒部342、接続面部343、3つの切欠部344、3つのねじボス部345、3つのねじ穴346、3つのねじ穴347、軸受保持部348、2つの回り止め凸部349、2つの抜け止め凸部350、係止凹部351を有する。
大径筒部341は、モータ軸31と同軸の円筒状部である。小径筒部342は、モータ軸31と同軸の円筒状部である。小径筒部342は、大径筒部341より小径で大径筒部341より後方に位置する。小径筒部342内には、ラチェットスプリング360、後側ラチェット410、前側ラチェット440、ボールベアリング461等が配置される。接続面部343は、大径筒部341の後端部と小径筒部342の前端部とを接続する前後方向と垂直な壁部である。
3つの切欠部344は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ後述のクラッチハブ370の外側突出部372を通す。3つのねじボス部345は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ小径筒部342の外周面から径方向外側に突出する形で設けられる。3つのねじ穴347は、それぞれねじボス部345の背面に開口する非貫通穴であり、それぞれ図5~図7に現れるねじ133が螺着する。ねじボス部345及びねじ穴347は、出力部ハウジング側取付部に対応する。
3つのねじ穴346は、接続面部343の前面に開口する非貫通穴であり、それぞれ図5~図7に現れるねじ489が螺着する。3つのねじ穴346は、周方向において3つのねじ穴347と同じ位置に設けられる。軸受保持部348は、図5~図7に現れるボールベアリング335(軸受)を保持する。ボールベアリング335は、例えば金属製であり、スピンドル470の後部を回転自在に支持する。
2つの回り止め凸部349は、周方向において互いに約180°離間した位置にあり、それぞれ大径筒部341の外周面の左部及び右部から径方向外側に突出する。回り止め凸部349は、後述のサブハンドル600の第1回り止め凹部616又は第2回り止め凹部617と係合(嵌合)し、フロントケース340に対するサブハンドル600の回動を規制する回動規制部である。
2つの抜け止め凸部350は、周方向において互いに約180°離間した位置にあり、それぞれ大径筒部341の外周面の左部及び右部から径方向外側に突出する。抜け止め凸部350の突出長は、回り止め凸部349の突出長より短い。抜け止め凸部350は、回り止め凸部349から周方向両側に連なる。抜け止め凸部350は、後述のサブハンドル600がフロントケース340から前方に抜ける(離脱する)のを防止する。
係止凹部351は、リーフスプリング331が嵌まる凹溝部であり、クラッチモードの設定締付トルクの各段に対応するものと、ドリルモードに対応するものと、振動モードに対応するものと、がある。リーフスプリング331が係止凹部351に嵌まることで、クラッチダイヤル300の回転位置が決まるとともに、クラッチダイヤル300が回転方向に係止され、不用意に回転しないように保持される。
伝達・出力構成部4は、クラッチハブ370を備える。
クラッチハブ370は、振動モードにおいて後側ラチェット410の動き(回転)を規制する規制部である。クラッチハブ370は、例えば金属製である。
図18(A)~(E)に示すように、クラッチハブ370は、環状部371、3つの外側突出部372、6つの係止凸部373を有する。
環状部371は、モータ軸31と同軸のリング部である。3つの外側突出部372は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ環状部371の外周面から径方向外側に突出する。6つの係止凸部373は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ環状部371の内周面の後部から径方向内側に突出する突起部である。
伝達・出力構成部4は、第2振動部としての後側ラチェット410を備える。後側ラチェット410は、例えば金属製である。
図19(A)~(F)に示すように、後側ラチェット410は、リング状であって、前面に凹凸部411を有し、外周面の前部に6つの係止凸部412を有する。6つの係止凸部412は、周方向に等角度間隔で配列され、それぞれ径方向外側に突出する突起部である。
図6及び図7に現れるスラストベアリング391及びベアリングワッシャー395は、例えば金属製であり、後側ラチェット410の背面とそれに対向するフロントケース340の面との間に介在し、前後方向の荷重を受ける。スラストベアリング391及びベアリングワッシャー395は、先端工具20を相手材に押し付けて使用した際の摩擦を低減し,動力損失を抑制する。
伝達・出力構成部4は、第1振動部としての前側ラチェット440を備える。前側ラチェット440は、例えば金属製である。
図20(A)~(F)に示すように、前側ラチェット440は、リング状であって、背面に凹凸部441を有する。凹凸部441は、振動発生形状部であり、後側ラチェット410の凹凸部411(振動発生形状部)に接触して相対回転することでスピンドル470に振動を出力する。
図5~図7に現れるスプリング431は、例えば金属製であり、後側ラチェット410に対して前側ラチェット440を前方に付勢する。これにより、先端工具20を相手材に押し付けていないときは、後側ラチェット410と前側ラチェット440とが非接触となり、振動の発生が抑制される。ラチェットワッシャー435は、例えば金属製であり、前側ラチェット440とスプリング431との接触を避け、摩擦を低減する。
図5~図7に現れるボールベアリング461は、例えば金属製であり、フロントケース340に対して前側ラチェット440及びスピンドル470の中間部を回転自在に支持する。前側ラチェット440は、スピンドル470と一体に回転する。
伝達・出力構成部4は、スピンドル470及びチャック500を備える。スピンドル470及びチャック500は、共に例えば金属製である。スピンドル470は、伝達機構50を介してモータ30によって回転駆動される。チャック500は、図3に現れる先端工具20を保持し、スピンドル470と一体に回転する。
チャック500の後部内周面のねじ部がスピンドル470の前部外周面のねじ部に螺着してチャック500がスピンドル470に固定される。また、チャック500は、左ねじ495(例えば金属製)によってスピンドル470に固定される。スピンドル470及びチャック500は、互いに強固に固定され、実質的に一体の先端工具保持部を構成する。
図5~図7に現れるベアリングカバー485は、例えば金属製であり、自身の有する貫通孔487を貫通してフロントケース340のねじ穴346に螺着されるねじ489により、フロントケース340に固定される。
図5~図7に現れるOリング481は、ゴム等の弾性体であり、ベアリングカバー485の内周面とスピンドル470の外周面との間に設けられる。Oリング481は、ベアリングカバー485の内周面を摺動し、回転手停止時(ブレーキ時)の衝撃を低減させる。Oリング481は、オイル漏れ防止の機能も有する。
図5~図7に現れる止め輪483は、例えば金属製であり、フロントケース340の小径筒部342の内周面に設けられ、ボールベアリング461の抜け止めとして機能する。
(伝達・出力構成部4の分解性)
図21は、伝達・出力構成部4を伝達部5、出力切替部6、出力部7に分離した状態の右側断面図である。
図21は、伝達・出力構成部4を伝達部5、出力切替部6、出力部7に分離した状態の右側断面図である。
伝達部5は、モータ30の前方に位置し、モータ30の駆動力をスピンドル470に伝達する。伝達部5は、伝達部ハウジング(モータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140)及びそれに保持ないし支持された各部品(伝達機構50等)を含む。
出力切替部6は、出力部7の出力、すなわちトルクや振動有無を切り替える。出力切替部6は、前後方向において出力部7と伝達部5とに挟まれる配置である。出力切替部6は、クラッチダイヤル300及びそれに保持ないし支持された各部品(ナット260等)を含む。
出力部7は、フロントケース340及びそれに保持ないし支持された各部品、すなわちスピンドル470やチャック500、ボールベアリング335、461等を含む。
伝達部5は、出力部7に対して後方側から着脱可能に組み付けられる。具体的には、ギヤケース140の貫通孔145を貫通してフロントケース340のねじ穴347に螺着されるねじ133によりギヤケース140がフロントケース340に後方側から組み付けられる。
ねじ133は、出力部7と伝達部5とを固定する固定部の例示である。ねじ133と出力切替部6との存在範囲が少なくとも部分的に重複する。ねじ133による固定を解除すると伝達部5を出力部7から取外し可能となる。
伝達部5を出力部7から取り外すと、すなわちねじ133を取り外してギヤケース140をフロントケース340から取り外すと、スピンドル470及びチャック500が固定された状態のまま、出力切替部6を出力部7から後方側に取外し可能となる。
(クラッチモード、ドリルモード、振動モード)
作業機1には、クラッチモード、ドリルモード、振動モードがあり、クラッチダイヤル300の操作によりいずれかのモードを選択できる。
作業機1には、クラッチモード、ドリルモード、振動モードがあり、クラッチダイヤル300の操作によりいずれかのモードを選択できる。
クラッチモードは、設定締付トルク(所定トルク)を超えると伝達機構50からスピンドル470への回転伝達を遮断するモード、すなわちクラッチ機構が有効なモードである。設定締付トルクは、クラッチダイヤル300の操作により複数段階、例えば22段階で調節できる。
図23(A)~(E)は、クラッチモードかつ設定締付トルクが最低に設定された状態を示す。図24(A)~(E)は、クラッチモードかつ設定締付トルクが最高に設定された状態を示す。
クラッチ機構は、設定締付トルクまではファイナルリングギヤ90の回転を止める一方で、設定締付トルク以上になるとファイナルリングギヤ90の回転を許容する。クラッチ機構は、ナット260、クラッチスプリング250、スラストプレート165、クラッチピン131を含む。
モータ30の駆動中に先端工具20に負荷(トルク)がかかると、固定されていないファイナルリングギヤ90は回ろうとする。クラッチピン131は、設定締付トルクまではファイナルリングギヤ90の前面凹部96に位置する。これによりファイナルリングギヤ90は回転不能となり、伝達機構50によるトルク伝達は有効となる。
一方、先端工具20にかかるトルクが増大して設定締付トルクを超えると、すなわちクラッチピン131がファイナルリングギヤ90を後方へ押してファイナルリングギヤ90の回転を止めようとする力以上の負荷(トルク)がファイナルリングギヤ90にかかると、ファイナルリングギヤ90は回転し、クラッチピン131はファイナルリングギヤ90の前面凸部95を乗り超える。これがクラッチ動作であり、伝達機構50によるトルク伝達はクラッチ機構により遮断される。
クラッチ機構が動作するときの負荷(設定締付トルク)は、クラッチスプリング250の圧縮量に比例する。クラッチダイヤル300を回すとナット260が前後し、クラッチスプリング250の圧縮量を変化させられる。
図23(A)~(E)の状態では、ナット260が最も前進した位置にあり、クラッチスプリング250の圧縮量は最小(設定締付トルクは最低)である。この状態からナット260を前方から見て時計回りに回転させていくと、ナット260は後退していき、クラッチスプリング250の圧縮量が増大する。図24(A)~(E)の状態では、ナット260が最も後退した位置にあり、クラッチスプリング250の圧縮量は最大(設定締付トルクは最高)である。
(ドリルモードへの切替構成)
ドリルモードは、クラッチ機構によらずファイナルリングギヤ90を回転不能とするモードであり、作業機1として最大の締付トルクを出せるモードである。
ドリルモードは、クラッチ機構によらずファイナルリングギヤ90を回転不能とするモードであり、作業機1として最大の締付トルクを出せるモードである。
図24(A)~(E)の状態、すなわちクラッチモードかつ設定締付トルクが最高に設定された状態から、クラッチダイヤル300を更に前方から見て時計回りに回転させてドリルモードに対応する回転位置にすると、図25(A)~(E)の状態すなわちドリルモードとなる。
ドリルモードへの切替構成は、ストッパブロック120、付勢手段としてのストッパスプリング117、後側ストッパカムリング210、前側ストッパカムリング230を含む。
ストッパブロック120は、係止位置(前進位置)と非係止位置(後退位置)との間で移動可能であり、係止位置にあるときにファイナルリングギヤ90を回転不能とする。ストッパブロック120の前端部は、ファイナルリングギヤ90よりも前方側に突出する。ストッパスプリング117は、例えば金属製であり、ストッパブロック120を前方に向けて付勢、すなわち係止位置に向けて付勢する。
クラッチダイヤル300は、ストッパブロック120の位置を係止位置と非係止位置との間で切替可能な切替操作部である。クラッチダイヤル300はファイナルリングギヤ90の前方側に位置する。クラッチダイヤル300は、モータ軸31の軸線の延長線回りに回転可能である。
後側ストッパカムリング210及び前側ストッパカムリング230は、ストッパスプリング117の付勢に抗して非係止位置から係止位置へのストッパブロック120の移動を規制する規制部である。クラッチダイヤル300の操作により後側ストッパカムリング210及び前側ストッパカムリング230による規制、解除が切り替えられる。すなわち、後側ストッパカムリング210及び前側ストッパカムリング230は、クラッチダイヤル300の回転に連動してストッパブロック120を非係止位置と係止位置との間で移動させるカム機構を構成する。
後側ストッパカムリング210は、ストッパブロック120の前方側に位置し、背面がストッパブロック120と接触する。後側ストッパカムリング210は、ファイナルリングギヤ90の径方向においてファイナルリングギヤ90の外側でストッパブロック120と接触する。後側ストッパカムリング210は、ファイナルリングギヤ90よりも前方側に位置する。後側ストッパカムリング210は、ストッパブロック120を介してストッパスプリング117により前方に付勢される。ギヤケース140の回り止め部凸部148、149と、後側ストッパカムリング210の回り止め凹部218、219と、の係合(嵌合)により、後側ストッパカムリング210はギヤケース140に対する回転が規制される。
前側ストッパカムリング230は、後側ストッパカムリング210の前方側に位置する。前側ストッパカムリング230の係止突起部235と、クラッチダイヤル300の係止凹部302との係合(嵌合)により、前側ストッパカムリング230はクラッチダイヤル300と共に回転する。クラッチダイヤル300がドリルモードに対応する回転位置まで来ると、すなわち前側ストッパカムリング230が所定回転位置に来ると、後側ストッパカムリング210が前方側に移動する。これにより非係止位置から係止位置へのストッパブロック120の移動規制が解除される。
後側ストッパカムリング210は、凹部としての外周側傾斜部212及び外周側平坦部213、並びに凹部としての内周側傾斜部214及び内周側平坦部215を有する。前側ストッパカムリング230は、凸部としての外周側突起部232及び内周側突起部234を有する。前側ストッパカムリング230が所定回転位置に来る過程(クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置に来る過程)で、外周側突起部232及び内周側突起部234が外周側傾斜部212及び内周側傾斜部214を下り、後側ストッパカムリング210が前方側に移動する。外周側傾斜部212及び内周側傾斜部214の傾斜は、クラッチダイヤル300のねじ部301の傾斜よりも急であるとよい。
図24(A)~(E)及び図25(A)~(E)には、クラッチモードからドリルモードに切り替わる過程で、前側ストッパカムリング230の外周側突起部232が後側ストッパカムリング210の外周側傾斜部212を下り、ストッパスプリング117の付勢により後側ストッパカムリング210が前進し、ストッパブロック120が係止位置(前進位置)に移動する様子が現れる。ドリルモードでは、係止位置にあるストッパブロック120の係止凸部123がファイナルリングギヤ90の外周側凸部91と係合(回転方向に当接)してファイナルリングギヤ90を回転不能とする。なお、非係止位置にあるストッパブロック120の係止凸部123は、ファイナルリングギヤ90の外周側凸部91と係合せず、ファイナルリングギヤ90の回転を許容する。
クラッチダイヤル300が前述のクラッチモードに対応する所定回転範囲内(図23(A)~(E)の状態と図24(A)~(E)の状態との間の回転位置)にあるときは、前側ストッパカムリング230の外周側突起部232及び内周側突起部234は、後側ストッパカムリング210の平坦部211に当接しており、後側ストッパカムリング210は前進せず、ストッパブロック120が係止位置に移動することはない。
(振動モードへの切替構成)
振動モードは、ドリルモードにおいてスピンドル470に前後方向の振動を印加するモードである。
振動モードは、ドリルモードにおいてスピンドル470に前後方向の振動を印加するモードである。
図25(A)~(E)の状態すなわちドリルモードから、クラッチダイヤル300を更に前方から見て時計回りに回転させて振動モードに対応する回転位置にすると、図26(A)~(E)の状態すなわち振動モードとなる。
ドリルモードへの切替構成は、ラチェットカムリング280、ラチェットスプリング360、クラッチハブ370、後側ラチェット410、前側ラチェット440を含む。
後側ラチェット410及び前側ラチェット440は、モータ30の駆動力を振動としてスピンドル470に出力する振動部である。前側ラチェット440は、モータ30の駆動力で駆動(回転)する。クラッチダイヤル300は、後側ラチェット410及び前側ラチェット440の振動オン状態と振動オフ状態とを切り替える。
ラチェットカムリング280及びクラッチハブ370は、クラッチダイヤル300の操作に応じて振動オフ位置(後退位置)から振動オン位置(前進位置)に移動する振動切替部である。ラチェットスプリング360は、例えば金属製であり、ラチェットカムリング280及びクラッチハブ370を前方に向けて付勢、すなわち振動オン位置に向けて付勢する付勢部である。
図15(A)~(E),(G)に現れるラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284、並びに、図16(A)~(C),(E)に現れるクラッチダイヤル300の内周側凹部304及び外周側孔部305は、クラッチダイヤル300が振動モードに対応する回転位置に来たときにラチェットカムリング280及びクラッチハブ370が振動オフ位置から振動オン位置に移動するように案内する案内部である。
クラッチダイヤル300が振動モードに対応する回転位置に来ると、ラチェットカムリング280の外周側突起部282とクラッチダイヤル300の外周側孔部305とが対向し、またラチェットカムリング280の内周側突起部284とクラッチダイヤル300の内周側凹部304とが対向する。そしてラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284がそれぞれクラッチダイヤル300の外周側孔部305及び内周側凹部304の内部に入り込むようにして、ラチェットスプリング360の付勢によりラチェットカムリング280及びクラッチハブ370が振動オフ位置から振動オン位置に移動する。
ラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284の周方向一端部に設けられた図15(G)に現れる傾斜部286、287は、それぞれ外周側突起部282及び内周側突起部284がクラッチダイヤル300の外周側孔部305及び内周側凹部304の内部に出入りするのをスムーズにするよう機能する。
クラッチハブ370は、振動オフ位置では後側ラチェット410の動きを規制せず、振動オン位置では後側ラチェット410の動きを規制する。動きが規制された後側ラチェット410に対して前側ラチェット440がモータ30の駆動力で駆動することで振動が発生する。
クラッチハブ370は、ラチェットスプリング360により前方に付勢され、ラチェットカムリング280を前方に押圧する。図18(A)~(D)に現れるクラッチハブ370の係止凸部373と、図19(A)~(C),(E)~(F)に現れる後側ラチェット410の係止凸部412とが、クラッチハブ370が振動オン位置にあるときに図22(C)及び図26(D)に示すように互いに係合する。
図22(B),(C)に示すように、クラッチハブ370の係止凸部373と後側ラチェット410の係止凸部412の周方向両側部は、クラッチハブ370が振動オン位置から振動オフ位置に移動しにくくする傾斜部374、413が設けられる。図22(B),(C)に示す角度θを用いて、傾斜角度は前後方向に対してθ/2で表される。クラッチハブ370が振動オン位置にあるとき、係止凸部373、412は、傾斜部374、413同士が接触する。この状態で後側ラチェット410に回転方向の力が加わると、傾斜部374、413同士の係合により、クラッチハブ370には前進方向の力が加わり、振動オフ位置に移動しにくくなる。
図25(A)~(E)及び図26(A)~(E)には、ドリルモードから振動モードに切り替わる過程で、ラチェットスプリング360の付勢によりラチェットカムリング280及びクラッチハブ370が前進し、クラッチハブ370の係止凸部373と後側ラチェット410の係止凸部412との前後方向位置が一致する様子が現れる。この過程において、前側ストッパカムリング230の外周側突起部232及び内周側突起部234は、後側ストッパカムリング210の外周側平坦部213及び内周側平坦部215上を移動し、ストッパブロック120によるファイナルリングギヤ90の回転規制は有効に維持される。
クラッチダイヤル300が前述のクラッチモード及びドリルモードに対応する所定回転範囲内(図23(A)~(E)の状態と図25(A)~(E)の状態との間の回転位置)にあるときは、ラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284は、クラッチダイヤル300の平坦部(前後方向と垂直な平面部)に当接しており、ラチェットカムリング280及びクラッチハブ370は前進することはない(振動オン位置に移動することはない)。
(シフトアーム71の通し方)
前述のように、モータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140は、4本のねじ44で固定され、伝達部ハウジングを構成する。これによれば、伝達部ハウジング全体としての剛性が高められ、例えばクラッチ機構が作動したときの変形を抑制できる。
前述のように、モータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140は、4本のねじ44で固定され、伝達部ハウジングを構成する。これによれば、伝達部ハウジング全体としての剛性が高められ、例えばクラッチ機構が作動したときの変形を抑制できる。
一方、シフトアーム71をリヤケース60の径方向においてねじ44の外側を通してリヤケース60のガイド孔64まで延ばす構成では、シフトアーム71の更に外側を覆うモータ収容部11が大型化し、製品の大型化に繋がる。
図27~図30に示すように、作業機1では、シフトアーム71をリヤケース60の径方向においてねじ44の内側を通してリヤケース60のガイド孔64まで延ばす。
上側の2本のねじ44によりモータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140が固定された状態において、リヤケース60の外面と上側の2本のねじ44との間に隙間があり、当該隙間にシフトアーム71が延在する。
上側の2本のねじ44は、リヤケース60の外側を前後方向に延びる部分が、リヤケース60とは別体の筒状部であるねじカラー45に挿通される。すなわち、上側の2本のねじ44はそれぞれ、モータスペーサ40のねじ挿通孔43及びねじカラー45を貫通し、ギヤケース140のねじ穴151に螺着される。ねじカラー45は、上側の2本ねじ44の締め過ぎによりモータスペーサ40が撓んだり破損したりするのを抑制するために用いられる。シフトアーム71は、ねじカラー45の外周面とリヤケース60の外周面との間の隙間を通る。
下側の2本のねじ44は、それぞれ、モータスペーサ40のねじ挿通孔43及びリヤケース60の貫通孔67を貫通し、ギヤケース140のねじ穴151に螺着される。貫通孔67を有するねじボス部62はリヤケース60の一部(リヤケース60と一体)であり、ねじボス部62とリヤケース60の外面との間には隙間は無いが、そこはシフトアーム71が通る部分ではないので大型化等の問題はない。
(サブハンドル600)
図31~図39は、本実施の形態にかかるサブハンドル600に関する。図31~図34、図39は、サブハンドル600を装着した作業機1を示す。図35~図38は、単体のサブハンドル600を示す。フロントケース340は、作業機1のハンドル取付部である。なお、サブハンドル600は、図31等のように作業機1から左方向に延びる装着形態に限定されず、作業機1から右方向に延びる装着形態も可能である。
図31~図39は、本実施の形態にかかるサブハンドル600に関する。図31~図34、図39は、サブハンドル600を装着した作業機1を示す。図35~図38は、単体のサブハンドル600を示す。フロントケース340は、作業機1のハンドル取付部である。なお、サブハンドル600は、図31等のように作業機1から左方向に延びる装着形態に限定されず、作業機1から右方向に延びる装着形態も可能である。
(マウント部601の開閉構造)
サブハンドル600は、マウント部601、第1シャフト部602、第2シャフト部603を備える。
サブハンドル600は、マウント部601、第1シャフト部602、第2シャフト部603を備える。
マウント部601は、周方向の一部に隙間614を有する環状であって、作業機1のフロントケース340に係合する。マウント部601は、ピン層通孔606、第1筒状部612、第2筒状部613、環状部615を有する。
第1筒状部612は、環状部615の上部かつ隙間614の長さ方向(以下「隙間長さ方向」)において隙間614の一方側(図35中の左側)に設けられ、隙間長さ方向に延びる。
第1筒状部612は、頭部保持部624及び軸部挿通部626を有する。頭部保持部624は、第1シャフト部602の頭部610を保持する。頭部保持部624は、隙間長さ方向において軸部挿通部626の一方側(図35中の左側)に位置し、隙間長さ方向から見て軸部挿通部626よりも大寸かつ非円形、例えば六角形で頭部610が嵌まる。軸部挿通部626は、隙間長さ方向から見て頭部610よりも小寸で第1シャフト部602の軸部611が通る。
第2筒状部613は、環状部615の上部かつ隙間長さ方向において隙間614の一方側(図35中の右側)に設けられ、隙間長さ方向に延びる。第1筒状部612及び第2筒状部613の中心軸線は、隙間長さ方向と平行である。
第2筒状部613は、軸部挿通部627及び拡径部628を有する。軸部挿通部627は、第1シャフト部602の軸部611が通る。拡径部628は、隙間長さ方向において軸部挿通部627の他方側(図35中の右側)に位置し、軸部挿通部627よりも大径であり、第1シャフト部602の軸部611が通ると共に第2シャフト部603の端部が挿入される。ピン層通孔606は、拡径部628の内部に臨む。ピン層通孔606は、隙間長さ方向と交差する方向に開口する。
環状部615は、内周面に、2個の第1回り止め凹部616、及び10個の第2回り止め凹部617を有する。2個の第1回り止め凹部616は、マウント部601の周方向において約180°離間して設けられる。2個の第1回り止め凹部616は、マウント部601の中心部を挟んで相互に対向する。10個の第2回り止め凹部617は、マウント部601の周方向において2個の第1回り止め凹部616の間に5個ずつ等角度間隔で設けられる。第1回り止め凹部616は、第2回り止め凹部617よりも、マウント部601の周方向の長さが長い。
サブハンドル600には図示しないデプスゲージを取付可能であり、ノブボルト605はデプスゲージの固定に用いられる。
第1シャフト部602及び第2シャフト部603は、隙間614の長さを自然長より長い長さを含む所定範囲で調節可能な調節機構を構成する。自然長は、隙間614を広げたり縮めたりする外力がマウント部601に加わっていない状態における隙間614の長さである。
第1シャフト部602は、隙間長さ方向に延び、隙間長さ方向において隙間614の一方側(図35中の左側)でマウント部601に隙間長さ方向に移動不能に設けられる。第1シャフト部602は、隙間614を通り、かつマウント部601から隙間長さ方向の他方側に突出する。
第2シャフト部603は、隙間長さ方向に延び、隙間長さ方向において隙間614の他方側(図35中の右側)でマウント部601に長さ方向に移動不能に設けられる。第2シャフト部603は、マウント部601から長さ方向の他方側に突出する。
第1シャフト部602及び第2シャフト部603は、互いに隙間長さ方向に相対移動可能に係合し、第2シャフト部603を第1シャフト部602に対して隙間長さ方向に相対移動させることで隙間614の長さを調節可能である。
第1及び第2シャフト部603は互いにねじ係合し、第2シャフト部603を第1シャフト部602に対して回すことで第2シャフト部603を第1シャフト部602に対して長さ方向に相対移動可能である。
第1シャフト部602は、頭部610及び軸部611を有する。頭部610は、隙間長さ方向において軸部611の一方側に位置し、隙間長さ方向から見て軸部611よりも大寸かつ非円形、例えば六角形である。頭部610がマウント部601の頭部保持部624に嵌まることで、第1シャフト部602がマウント部601に対して回転不能、かつ第1シャフト部602がマウント部601から隙間長さ方向の他方側(図35中の右側)に抜けないようになっている。また、頭部保持部624に隣接して第1筒状部612の内周面に設けられた止め輪608により、第1シャフト部602がマウント部601から隙間長さ方向の一方側(図35中の左側)抜けないようになっている。
軸部611は、頭部610から隙間長さ方向の他方側に延び、マウント部601の軸部挿通部626、627を通り、第2シャフト部603の内側まで至る。軸部611の先端部外周面には雄ねじ部622が設けられる。
第2シャフト部603は、隙間長さ方向の他方側から順に、グリップ部604、大径部618、小径部619を有する。
小径部619は、マウント部601の第2筒状部613の拡径部628に挿入される。小径部619及び拡径部628は共に断面円形である。小径部619は、ピン挿通溝620及びOリング嵌入溝621を有する。ピン挿通溝620及びOリング嵌入溝621は、それぞれ小径部619の外周部を一周する溝部である。ピン挿通溝620は、隙間長さ方向においてOリング嵌入溝621の一方側(図35中の左側)に位置する。
ピン挿通溝620には、ピン層通孔606に挿入されたピン607が延在する。ピン層通孔606は、隙間長さ方向においてピン挿通溝620と同じ位置にある。ピン607は、ピン層通孔606に挿通されてピン挿通溝620の内部に延在し、第2シャフト部603を、マウント部601の第2筒状部613に対して隙間長さ方向に移動不能とする。
第2シャフト部603は、第2筒状部613に対して回転可能である。Oリング嵌入溝621にはOリング609が嵌まる。Oリング609は、第2筒状部613に対する第2シャフト部603の回転に対して摩擦抵抗力を発生し、第2シャフト部603が容易に回転してしまうことを抑制する。
第2シャフト部603は、雌ねじ部を構成するナット部623を有する。ナット部623は、第1シャフト部602の雄ねじ部622と螺合する。ナット部623は、大径部618及び小径部619とは別部品でもよいし一体でもよい。図35の例ではナット部623は大径部618及び小径部619と別の部品としている。
グリップ部604を回すと、第2シャフト部603の全体が一体にマウント部601及び第1シャフト部602に対して回転する。これに連動し、第1シャフト部602の雄ねじ部622と第2シャフト部603のナット623とのねじ係合により、第2シャフト部603が第1シャフト部602に対して隙間長さ方向に移動する。このとき、ピン607を介した第2シャフト部603とマウント部601の第2筒状部613との係合により、第2筒状部613が第1筒状部612に対して隙間長さ方向に移動する。これにより隙間614の長さが調節される。
図38(B),(E)に示す状態、すなわち隙間614が自然長の状態からグリップ部604を左に回せば、第2シャフト部603を隙間長さ方向の他方側(図38中の右側)に相対移動させて、隙間614の長さを自然長よりも長く調節できる。図38(C),(F)は、隙間614の長さが最大の状態、すなわちマウント部601が最大に開いた状態を示す。隙間614の長さの上限値が、マウント部601が破損しない所定長以内となるように、第1シャフト部602の雄ねじ部622と第2シャフト部603のナット623とのねじ係合の長さが設定される。
図38(B),(E)に示す状態、すなわち隙間614が自然長の状態からグリップ部604を右に回せば、第2シャフト部603及びマウント部601の第2筒状部613を隙間長さ方向の一方側(図35中の左側)に相対移動させて、隙間614の長さを自然長よりも短く調節できる。図38(A),(D)は、隙間614の長さが最小の状態、すなわちマウント部601が最も閉じた状態を示す。隙間614の長さを自然長よりも短く調節することで、マウント部601をフロントケース340を締め付けて、サブハンドル600をフロントケース340に固定できる。
隙間614を自然長よりも開いた状態にすることで、マウント部601の内側に作業機1のフロントケース340を通すことができる。フロントケース340の抜け止め凸部350は、隙間614が自然長の状態ではマウント部601の内側に挿入できない程度に大きい寸法である。抜け止め凸部350は、隙間614が自然長ないし自然長以下の状態のマウント部601がフロントケース340から前方に抜けることを抑制(防止)する。
(サブハンドル600の収納容易構造)
サブハンドル600をフロントケース340に取り付けるには、隙間614の長さを自然長よりも長く調節した状態で、マウント部601をフロントケース340に前方から嵌めていく。その後、グリップ部604を右に回して隙間614を縮める。
サブハンドル600をフロントケース340に取り付けるには、隙間614の長さを自然長よりも長く調節した状態で、マウント部601をフロントケース340に前方から嵌めていく。その後、グリップ部604を右に回して隙間614を縮める。
サブハンドル600をフロントケース340に取り付ける場合、取付角度は複数段階から選択できる。マウント部601の2個の第1回り止め凹部616及び10個の第2回り止め凹部617のうち、フロントケース340に対するサブハンドル600の取付角度に対応する2個が、フロントケース340の2個の回り止め凸部349と凹凸係合する。
マウント部601の第1回り止め凹部616の周方向の長さは、フロントケース340の回り止め凸部349の周方向の長さより長い。マウント部601の第2回り止め凹部617の周方向の長さは、フロントケース340の回り止め凸部349の周方向の長さと略等しい。
マウント部601の第2回り止め凹部617とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合するときは、両者の周方向の長さが略等しいため、サブハンドル600をがたつきなく又は最小限のがたつきでフロントケース340に装着できる。マウント部601の第2回り止め凹部617は、サブハンドル600の非収納時、すなわち作業機1の使用時に用いられる。
マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合するときは、第1回り止め凹部616の周方向の長さが回り止め凸部349の周方向の長さより長いため、サブハンドル600がフロントケース340に対して所定角度範囲で回動可能となる。第1回り止め凹部616は、サブハンドル600の収納時、すなわち作業機1の非使用時に用いられる。
図39(A)~(C)は、サブハンドル600が収納状態において所定角度範囲で回動可能であることを示す図である。
図39(A)は、サブハンドル600を図中反時計回り方向に最大限回動させた状態を示す。この状態は、図39(B)に拡大して示すように、マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349の周方向における一端側端部同士が係合する第1係合状態である。
図39(B)は、サブハンドル600が回動可能範囲の中央にある状態を示す。この状態は、マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349の周方向における一端側端部同士が接触しない第2係合状態である。なお、第2係合状態において、マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349の周方向における他端側端部同士が係合してもよい。
マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合する場合であっても、マウント部601の隙間614を自然長より短い所定長以下にすることで、マウント部601がフロントケース340を締め付けることによる摩擦力で、サブハンドル600はフロントケース340に対して回動不能となる。
本実施の形態は、下記の作用効果を奏する。
(1) 作業機1は、出力部7の出力(トルクや振動の有無)を切り替える出力切替部6であって、出力部7と伝達部5とに挟まれる配置の出力切替部6を備える。伝達部5を出力部7から取り外すと、出力切替部6を出力部7から後方側に取外し可能となる。具体的には、ねじ133を取り外し、ギヤケース140をフロントケース340から取り外す(伝達部5を出力部7から取り外す)と、出力切替部6を出力部7から後方側に取外し可能となる。このため、スピンドル470及びチャック500の固定を解除できない場合でも、出力切替部6の構成部品、すなわちクラッチダイヤル300やナット260、クラッチスプリング250等の部品を交換でき、修理性が良い。
比較として、ギヤケース140を前方まで延ばし、ボールベアリング335、461を保持し、止め輪によりクラッチダイヤル300をギヤケース140に対して前方に抜け止めする構成(以下「比較構成1」)を検討する。比較構成1では、チャック500をスピンドル470から取り外さないと止め輪にアクセスできず、クラッチダイヤル300等を前方にも後方にも取り外すことはできない。よって、比較構成1では、クラッチダイヤル300等が破損して交換が必要な場合、特殊な治具でチャック500をスピンドル470から取り外す、あるいは伝達・出力構成部4全体を交換する、といった対応が必要となり、修理に要する時間あるいはコストが増大する。本実施の形態は、そのような問題を好適に解決するものである。
(2) 伝達部5及び出力部7は、モジュールとして多機種でも共通して使用することが可能で、利便性が高い。
(3) 作業機1は、ファイナルリングギヤ90を含む伝達機構50と、係止位置にあるときにファイナルリングギヤ90を回転不能とするストッパブロック120と、ストッパブロック120を係止位置に向けて付勢するストッパスプリング117と、を備える。このため、係止位置に移動しようとするストッパブロック120の凸部123の前端部がファイナルリングギヤ90の外周側凸部91の後端部に接触して係止位置に到達できない状態になっても、その後にファイナルリングギヤ90が回転すれば外周側凸部91が凸部123の前方から移動し、ストッパブロック120は自動的に係止位置に移動する。よって、ファイナルリングギヤ90を回転不能にできなくなる不具合、すなわちドリルモードに移行できなくなる不具合を抑制可能となる。
(4) 作業機1は、クラッチダイヤル300によりストッパブロック120の位置を係止位置と非係止位置との間で切替可能である。具体的には、クラッチダイヤル300をドリルモードの回転位置まで回転させるとストッパブロック120が係止位置に移動する。ここで、ストッパブロック120の係止位置への移動力は、ストッパスプリング117の付勢力であって、クラッチダイヤル300の回転を利用したねじ係合によるものではない。このため、クラッチダイヤル300の回転に連動して前後移動するナット260によりストッパピンをファイナルリングギヤ90側に押していくような構成と比較して、クラッチダイヤル300をドリルモードの回転位置まで回転させることができなくなる不具合を抑制でき、使い勝手が良い。
(5) ストッパスプリング117はストッパブロック120を前方に付勢する構成であり、ストッパスプリング117及びストッパブロック120はクラッチダイヤル300より後方に設けられる。このため、ストッパスプリング117及びストッパブロック120をクラッチダイヤル300内に設ける場合と比較してクラッチダイヤル300の大径化を抑制でき、クラッチダイヤル300を回転させる操作性の悪化を抑制できる。
(6) 後側ストッパカムリング210と前側ストッパカムリング230は、クラッチダイヤル300がクラッチモードの回転範囲内にあるときは、ストッパスプリング117の付勢力に抗して非係止位置から係止位置へのストッパブロック120の移動を規制する規制部として機能する。また、後側ストッパカムリング210と前側ストッパカムリング230は、クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置とクラッチモードの回転位置との間で回転するのに連動してストッパブロック120を非係止位置と係止位置との間で移動させるカム機構を構成する。このため、クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置とクラッチモードの回転位置との間で回転するときに限定したストッパブロック120の前後移動であって、クラッチダイヤル300とナット260とのねじ係合によらないにストッパブロック120の前後移動(非係止位置と係止位置との間での移動)を好適に実現できる。
(7) クラッチダイヤル300がドリルモードの回転位置とクラッチモードの回転位置との間で回転するときに、後側ストッパカムリング210の外周側傾斜部212及び内周側傾斜部214に沿って前側ストッパカムリング230の外周側突起部232及び内周側突起部234が移動する。ここで、外周側傾斜部212及び内周側傾斜部214の傾斜角度を、クラッチダイヤル300のねじ部301の傾斜よりも急にしておくことで、クラッチダイヤル300とナット260とのねじ係合によりストッパブロック120を移動させる場合と比較して、クラッチダイヤル300の回転に連動してストッパブロック120を大きく前後移動させられる。これにより、クラッチモードとドリルモードと間での切替えに必要なクラッチダイヤル300の操作量を減らすことができ、使い勝手が良い。また、外周側傾斜部212及び内周側傾斜部214が凹部を構成するため、前側ストッパカムリング230の外周側突起部232及び内周側突起部234が当該凹部内に出入りしやすくなる。よって、クラッチモードとドリルモードと間での切替え時の引っ掛かりが抑制され、使い勝手が良い。
(8) 後側ストッパカムリング210はファイナルリングギヤ90より前方に位置し、ストッパブロック120は、ファイナルリングギヤ90より前方側に突出して後側ストッパカムリング210と係合する。これにより、ドリルモードへの切替構成(ストッパブロック120、ストッパスプリング117、後側ストッパカムリング210、前側ストッパカムリング230)がファイナルリングギヤ90の前後に分散配置される。よって、ドリルモードへの切替構成がファイナルリングギヤ90の前後一方に偏って配置される場合と異なり、ギヤケース140とクラッチダイヤル300の径方向サイズのバランスを取りやすく、レイアウト効率が良い。
(9) 作業機1は、クラッチハブ370が振動オン位置に来ると、クラッチハブ370が後側ラチェット410の動きを規制する。動きが規制された後側ラチェット410に対して前側ラチェット440がモータ30の駆動力で駆動することで振動が発生する。クラッチダイヤル300が振動モードに対応する回転位置に来ると、ラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284がそれぞれ自身の有する傾斜部286、287に沿ってクラッチダイヤル300の外周側孔部305及び内周側凹部304の内部に入り込むようにして、ラチェットスプリング360の付勢によりラチェットカムリング280及びクラッチハブ370が振動オフ位置から振動オン位置に移動する。このため、クラッチダイヤル300の回転に連動して前後移動するナット260によりクラッチハブ370を前方に押していくような構成と比較して、振動の有無を切り替えるのに必要なクラッチダイヤル300の操作量を減らすことができ、使い勝手が良い。
(10) ラチェットカムリング280の外周側突起部282及び内周側突起部284が傾斜部286、287を有するため、外周側突起部282及び内周側突起部284がクラッチダイヤル300の外周側孔部305及び内周側凹部304の内部に出入りするのをスムーズにでき、ドリルモードと振動モードとの間での切替え時の引っ掛かりが抑制され、使い勝手が良い。
(11) ラチェットカムリング280及びクラッチダイヤル300は、クラッチダイヤル300がクラッチモード及びドリルモードの回転範囲内にあるときは、ラチェットスプリング360の付勢力に抗して振動オフ位置から振動オン位置へのクラッチハブ370の移動を規制する規制部として機能する。また、ラチェットカムリング280及びクラッチダイヤル300は、クラッチダイヤル300が振動モードの回転位置とドリルモードの回転位置との間で回転するのに連動してクラッチハブ370を振動オフ位置と振動オン位置との間で移動させるカム機構を構成する。このため、クラッチダイヤル300が振動モードの回転位置とドリルモードの回転位置との間で回転するときに限定したクラッチハブ370の前後移動であって、クラッチダイヤル300とナット260とのねじ係合によらないにクラッチハブ370の前後移動(振動オフ位置と振動オン位置との間での移動)を好適に実現できる。
(12) 図22(B),(C)に示すように、クラッチハブ370の係止凸部373と後側ラチェット410の係止凸部412の周方向両側部は、クラッチハブ370が振動オン位置から振動オフ位置に移動しにくくする傾斜部374、413が設けられる。振動オン位置において後側ラチェット410に回転方向の力が加わると、傾斜部374、413同士の係合により、クラッチハブ370には前進方向の力が加わり、振動オフ位置に移動しにくくなる。よって、振動等により不用意にクラッチハブ370が振動オフ位置に移動することが抑制される。
(13) モータスペーサ40、リヤケース60、ギヤケース140は、4本のねじ44で固定され、剛性の高い伝達部ハウジングを構成するため、クラッチ機構が作動したときの変形を抑制できる。一方、リヤケース60の外面と上側の2本のねじ44との間に隙間があり、シフトアーム71は、当該隙間を通ってリヤケース60のガイド孔64まで延びる。このため、シフトアーム71をリヤケース60の径方向においてねじ44の外側を通してリヤケース60のガイド孔64まで延ばす構成と比較して、シフトアーム71の更に外側を覆うモータ収容部11の大型化を抑制し、製品の大型化を抑制できる。
(14) 上側の2本のねじ44は、リヤケース60の外側を前後方向に延びる部分が、リヤケース60とは別体の筒状部であるねじカラー45に挿通される。このため、上側の2本ねじ44の締め過ぎによりモータスペーサ40が撓んだり破損したりすることが抑制される。
(15) フロントケース340がサブハンドル600用の抜け止め凸部350を有し、作業中の振動等によりサブハンドル600が前方に抜けることが抑制され、作業性が良い。
(16) サブハンドル600は、周方向の一部に隙間614を有する環状であって作業機1のフロントケース340に係合するマウント部601を備え、隙間614の長さを自然長より長い長さを含む所定範囲で調節可能に構成される。このため、フロントケース340の隙間614の長さが自然長の状態では例えばフロントケース340の抜け止め凸部350と干渉して着脱が難しい場合でも、隙間614の長さを自然長より長く調節することで容易に着脱可能となる。
(17) 第1シャフト部602と第2シャフト部603とが互いにねじ係合し、第2シャフト部603に設けられたグリップ部604を回すことで隙間614の長さを調節可能である。よって、隙間614の長さ調節が容易で、使い勝手が良い。
(18) 第2シャフト部603のピン挿通溝620内に延在するピン607が、第2シャフト部603を、マウント部601の第2筒状部613に対して隙間長さ方向に移動不能とする。ピン607は第2シャフト部603の回転を許容するため、第2シャフト部603を回して隙間614の長さを調節することが妨げられない。
(19) Oリング609が、第2筒状部613に対する第2シャフト部603の回転に対して摩擦抵抗力を発生するため、第2シャフト部603が容易に回転してしまうことが抑制され、作業性が良い。
(20) 隙間614の長さの上限値が、マウント部601が破損しない所定長以内となるように、第1シャフト部602の雄ねじ部622と第2シャフト部603のナット623とのねじ係合の長さが設定される。このため、ユーザの操作加減によらず、隙間614の広げすぎによるマウント部601の破損を抑制でき、使い勝手が良い。
(21) マウント部601は、周方向の長さが長い第1回り止め凹部616と、周方向の長さが短い第2回り止め凹部617と、を有する。第2回り止め凹部617とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合するときは、両者の周方向の長さが略等しいため、サブハンドル600をがたつきなく又は最小限のがたつきでフロントケース340に装着でき、安定した作業が可能となる。一方、マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合するときは、第1回り止め凹部616の周方向の長さが回り止め凸部349の周方向の長さより長いため、サブハンドル600は収納状態において所定角度範囲で作業機1に対して図39(A),(C)に示すように回動可能、すなわち装着状態の微調整が可能となる。このため、サブハンドル600を作業機1に収納する作業性が良い。仮に収納時の角度が図39(C)に示す角度から動かせない場合、グリップ部604の鍔部625が電池パック25や電池パック装着部13等と干渉して収納しにくくなるが、本実施の形態ではそのような問題を好適に解決できる。
(22) マウント部601の第1回り止め凹部616とフロントケース340の回り止め凸部349とが凹凸係合する場合であっても、マウント部601の隙間614を自然長より短い所定長以下にすることで、マウント部601がフロントケース340を締め付けることによる摩擦力で、サブハンドル600はフロントケース340に対して回動不能にできる。このため、必要に応じて収納状態のサブハンドル600のがたつきを抑制できる。また、マウント部601の第1回り止め凹部616を作業機1の使用時に用いる構成にした場合も、作業時のがたつきを抑制できる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、本発明は実施の形態に限定されない。実施の形態で具体的に説明した各事項には請求項に記載の範囲で種々の変形が可能である。
実施の形態で例示した凹凸構造は、凹と凸の関係を適宜逆にしてもよい。例えば、後側ストッパカムリング210が凸部を有し、当該凸部に係合する凹部を前側ストッパカムリング230が有する構成としてもよい。同様に、ラチェットカムリング280が凹部を有し、当該凹部に係合する凸部をクラッチダイヤル300が有する構成としてもよい。
実施の形態で具体的な数として例示したファイナルリングギヤ90の外周側凸部91やストッパブロック120の個数、ねじ44、133の本数、設定締付トルクの段階数、作業機1に対するサブハンドル600の装着可能角度の種類数、第1回り止め凹部616と第2回り止め凹部617の数等は、発明の範囲を何ら限定するものではなく、要求される仕様に合わせて任意に変更できる。
1…作業機、4…伝達・出力構成部、5…伝達部、6…出力切替部、7…出力部、10…ハウジング、11…モータ収容部、12…ハンドル部、13…電池パック装着部、15…テールカバー、17…トリガスイッチ、19…正逆切替スイッチ、20…先端工具、21…シフトノブ、23…制御基板部、25…電池パック、27…ねじ、30…モータ、31…モータ軸、33…ボールベアリング、35…ファン、37…センサ基板、40…モータスペーサ、41…軸受保持部、42…ギヤ部、43…ネジ挿通孔、45…ねじカラー、50…伝達機構(減速機構)、51…第1遊星ギヤ、53…ニードルベアリング、55…第1キャリヤ、57…スライドリングギヤ、58…溝部、60…リヤケース、61…筒状部、62…ネジボス部、63…ガイド凸部、64…ガイド孔、65…スプリング保持穴、66…鍔部、67…貫通孔、68…左グリスカバー、69…右グリスカバー、71…シフトアーム、75…シフトドグ、81…第2遊星ギヤ、85…第2キャリヤ、87…ファイナル遊星ギヤ、90…ファイナルリングギヤ、91…外周側凸部、92…筒状部、93…鍔部、94…ギヤ部、95…前面凸部、96…前面凹部、101…ファイナルキャリヤ、103…ローラー、105…スプラインハブ、110…ロックリング、115…ハブワッシャー、117…ストッパスプリング(付勢手段)、120…ストッパブロック、121…基部、122…スプリング保持部、123…係止凸部(突起部)、124…幅広凸部、131…クラッチピン、133…ネジ、135…スプリングワッシャー、140…ギヤケース、141…後側筒状部、142…前壁部、143…貫通孔、144…回り止め部、145…貫通孔、146…中央貫通孔、147…貫通孔、148…回り止め部凸部、149…回り止め部凸部、150…前側筒状部、151…ねじ穴、152…ストッパ挿入溝、ストッパ挿通孔、161…ピンスリーブ、165…スラストプレート、210…後側ストッパカムリング、211…平坦部、212…外周側傾斜部、213…外周側平坦部、214…内周側傾斜部、215…内周側平坦部、218…回り止め凹部、219…回り止め凹部、230…前側ストッパカムリング、232…外周側突起部、234…内周側突起部、235…係止突起部、250…クラッチスプリング、260…ナット、261…ねじ部、262…スプリング係止穴、263…切欠部、280…ラチェットカムリング、282…外周側突起部、284…内周側突起部、285…回り止め凸部、286…傾斜部、287…傾斜部、288…小突起、300…クラッチダイヤル、301…ねじ部、302…係止凹部、304…内周側凹部、305…外周側孔部、306…筒状部、307…前壁部、308…リーフスプリング取付部、331…リーフスプリング、335…ボールベアリング(軸受)、340…フロントケース、341…大径筒部、342…小径筒部、343…接続面部、344…切欠部、345…ねじボス部、346…ねじ穴、347…ねじ穴、348…軸受保持部、349…回り止め凸部(回動規制部)、350…抜け止め凸部、351…係止凹部、360…ラチェットスプリング、370…クラッチハブ、371…環状部、372…外側突出部、373…係止凸部、374…傾斜部、391…スラストベアリング、395…ベアリングワッシャー、410…後側ラチェット、411…凹凸部(振動発生形状部)、412…係止凸部、413…傾斜部、431…スプリング、435…ラチェットワッシャー、440…前側ラチェット、441…凹凸部(振動発生形状部)、461…ボールベアリング、470…スピンドル、481…Oリング、483…止め輪、485…ベアリングカバー、487…貫通孔、489…ねじ、495…左ねじ、500…チャック、600…サブハンドル、601…マウント部、602…第1シャフト部、603…第2シャフト部、604…グリップ部、605…ノブボルト、606…ピン層通孔、607…ピン、608…止め輪、609…Oリング、610…頭部、611…軸部、612…第1筒状部、613…第2筒状部、614…隙間、615…環状部、616…第1回り止め凹部、617…第2回り止め凹部、618…大径部、619…小径部、620…ピン挿通溝、621…Oリング嵌入溝、622…雄ねじ部、623…ナット部、624…頭部保持部、625…鍔部、626…軸部挿通部、627…軸部挿通部、628…拡径部。
Claims (13)
- モータと、
リングギヤを有し、前記モータの回転を減速する減速機構と、
係止位置と非係止位置との間で移動可能であり、前記係止位置にあるときに前記リングギヤを回転不能とするストッパ部と、
前記ストッパ部を前記係止位置に向けて付勢する付勢手段と、を備える、
ことを特徴とする作業機。 - 前記ストッパ部の位置を前記係止位置と前記非係止位置との間で切替可能な切替操作部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の作業機。 - 前記モータの軸線方向において前記切替操作部は前記リングギヤの一方側に位置し、
前記付勢手段は、前記ストッパ部を前記軸線方向の一方側に向けて付勢する、
ことを特徴とする請求項2に記載の作業機。 - 前記ストッパ部の前記軸線方向の一方側の端部が、前記リングギヤよりも前記軸線方向の一方側に突出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の作業機。 - 前記付勢手段の付勢に抗して前記非係止位置から前記係止位置への前記ストッパ部の移動を規制する規制部を備え、
前記切替操作部の操作により前記規制部による規制、解除を切替可能である、
ことを特徴とする請求項3に記載の作業機。 - 前記切替操作部は、前記モータの軸線の延長線回りに回転可能なダイヤルであり、
前記規制部は、前記ダイヤルの回転に連動して前記ストッパ部を前記非係止位置と前記係止位置との間で移動させるカム機構を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の作業機。 - 前記規制部は、
前記軸線方向において前記ストッパ部の一方側に位置して前記ストッパ部と接触し、前記ストッパ部を介して前記付勢手段により前記軸線方向の一方側に向けて付勢され、回転が規制された第1カムと、
前記軸線方向において前記第1カムの一方側に位置し、前記ダイヤルと共に回転する第2カムと、を有し、
前記第2カムが所定回転位置に来ると前記第1カムが前記軸線方向の一方側に移動し、前記規制部による規制が解除される、
ことを特徴とする請求項6に記載の作業機。 - 前記第1及び第2カムの一方が凹部又は穴部を有し他方が凸部を有し、
前記第2カムが前記所定回転位置に来ると前記凸部が前記凹部又は穴部内に入り、前記第1カムが前記軸線方向の一方側に移動し、前記規制部による規制が解除される、
ことを特徴とする請求項7に記載の作業機。 - 前記第1及び第2カムの少なくとも一方は、前記凸部の前記凹部又は穴部内への出入りを容易とする傾斜部を有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の作業機。 - 前記第1カムは、前記リングギヤの径方向において前記リングギヤの外側で前記ストッパ部と接触する、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の作業機。 - 前記第1カムは、前記リングギヤよりも前記軸線方向の一方側に位置する、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の作業機。 - 先端工具保持部と、
所定トルクで前記減速機構から前記先端工具保持部への回転伝達を遮断するクラッチ機構と、を備え、
前記ダイヤルは、所定回転範囲において前記所定トルクを切替可能であり、
前記ダイヤルが前記所定回転範囲内にあるときは前記第2カムは前記所定回転位置に来ない、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の作業機。 - 前記ストッパ部は、前記第1カムとの接触部よりも前記径方向の内側に、前記係止位置にあるときに前記リングギヤと係合する突起部を有する、
ことを特徴とする請求項10に記載の作業機。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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JP2022121655A Pending JP2024018362A (ja) | 2022-07-29 | 2022-07-29 | 作業機 |
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-
2022
- 2022-07-29 JP JP2022121655A patent/JP2024018362A/ja active Pending
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