JP2023058840A - ネジ締め工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネジ締め工具による作業の効率化に資する技術を提供する。【解決手段】ネジ締め工具は、ハウジングと、モータと、スピンドルと、第1クラッチと、第2クラッチとを備える。第1クラッチは、出力シャフトとスピンドルとに動作可能に連結され、出力シャフトが第1方向に回転駆動されるときにのみ、出力シャフトからスピンドルへの動力の伝達が可能に構成されている。第2クラッチは、出力シャフトとスピンドルとに動作可能に連結され、出力シャフトが第2方向に回転駆動されるときにのみ、出力シャフトから前記スピンドルへの動力の伝達が可能に構成されている。第1クラッチ経由の動力伝達時と、第2クラッチ経由の動力伝達時とで、同一の出力シャフトの回転速度に対するスピンドルの出力回転速度は、互いに異なる。【選択図】 図2

Description

本開示は、ネジ締め工具に関する。
ネジ締め工具は、ネジ締め作業時とネジ緩め作業時とで、スピンドルを逆方向に回転駆動させる。特許文献1には、スピンドルの押込みに応じてスピンドルの回転を開始するように構成されたネジ締め工具が開示されている。ネジ緩め作業時には、ネジ締め作業時に比べ、ネジに対する押圧力は小さくてよい。そこで、このネジ締め工具は、ネジ緩め作業時には、ネジ締め作業時よりも小さいスピンドルの押込みに応じて、スピンドルの回転を開始する。
特開2019-141945号公報
特許文献1に記載のネジ締め工具は、ネジ緩め作業時のスピンドルの押込み量を小さくできる。しかしながら、このネジ締め工具には、更なる改良の余地がある。
本開示は、上述の状況に鑑み、ネジ締め工具による作業の効率化に資する技術を提供することを非限定的な1つの目的とする。
本開示の一態様において、ネジ締め工具は、ハウジングと、モータと、スピンドルと、第1クラッチと、第2クラッチとを備える。
モータは、ハウジングに収容されている。モータは、第1方向と、第1方向とは逆の第2方向とに、選択的に回転駆動されるように構成された出力シャフトを有する。第1方向は、ネジを締める方向に対応する。第2方向は、ネジを緩める方向に対応する。スピンドルは、駆動軸に沿って移動可能、且つ、前記駆動軸周りに回転可能に前記ハウジングに支持されている。駆動軸は、ネジ締め工具の前後方向を規定する。スピンドルの前端部は、先端工具を着脱可能に構成されている。
第1クラッチは、出力シャフトとスピンドルとに動作可能に連結されている。第1クラッチは、出力シャフトが第1方向に回転駆動されるときにのみ、出力シャフトからスピンドルへの動力の伝達が可能に構成されている。第2クラッチは、出力シャフトとスピンドルとに動作可能に連結されている。第2クラッチは、出力シャフトが第2方向に回転駆動されるときにのみ、出力シャフトからスピンドルへの動力の伝達が可能に構成されている。更に、ネジ締め工具は、第1クラッチ経由の動力伝達時と、第2クラッチ経由の動力伝達時とで、同一の出力シャフトの回転速度に対するスピンドルの出力回転速度が互いに異なるように構成されている。
本態様のネジ締め工具では、ネジ締め作業時には、第1クラッチを経由してモータからスピンドルへ動力が伝達される一方、ネジ緩め作業時には、第2クラッチを経由してモータからスピンドルへ動力が伝達される。つまり、ネジ締め作業時とネジ緩め作業時とで、異なる経路を介して動力の伝達が行われる。また、モータの出力シャフトの回転速度が同一であっても、第1クラッチ経由の動力伝達時の出力回転速度と、第2クラッチ経由の動力伝達時の出力回転速度とが異なる。つまり、モータの出力シャフトの回転速度が同一であっても、ネジ締め作業時とネジ緩め作業時とで、夫々の作業に適した回転速度でスピンドル(ひいてはネジ)を回転させることができる。これにより、夫々の作業における効率を最適化することが可能となる。
本開示の一実施形態に係るスクリュードライバの断面図であって、スピンドルが初期位置にある状態を示す。 図1の部分拡大図である。 図2のIIIーIII線における断面図である。 スピンドル、第1クラッチ、第2クラッチの分解斜視図である。 中央ハウジングを前方からみたときの斜視図である。 ベース及びフェルトが嵌め込まれた状態の中央ハウジングを前方からみたときの斜視図である。 図3のVII-VII線における断面図(但し、前部ハウジング及び保持部材は図示略)であって、第1クラッチの遮断状態を示す。 図7に対応する部分断面図であって、スピンドルが作動位置にある状態を示す。 図3に対応する断面図であって、第1クラッチの伝達状態を示す。 前部ハウジング内の構成の斜視図である。 スピンドル、第1クラッチ、規制機構の斜視図であって、スピンドルが初期位置にある状態を示す。 前部ハウジングを後方からみたときの斜視図である。 スピンドル、第1クラッチ、規制機構の斜視図であって、スピンドルが作動位置にある状態を示す。 図2の部分拡大図であって、潤滑剤の循環路の説明図である。 図3の部分拡大図であって、潤滑剤の循環路の説明図である。 リテーナを後方からみたときの斜視図である。 ベースを後方からみたときの斜視図である。
本開示の非限定的な一実施形態において、第1クラッチは、スピンドルの前後方向の位置に応じて、選択的に動力を伝達するように構成されていてもよい。第2クラッチは、スピンドルの前後方向の位置にかかわらず、動力を伝達するように構成されていてもよい。この実施形態によれば、ネジ締め作業時には、スピンドルの前後方向の位置、つまり、被加工物に対するネジの押し付けの有無に応じてスピンドルを選択的に回転させることができる。一方で、ネジ緩め作業時には、被加工物に対するネジの押し付けがなくてもスピンドルが回転されるため、迅速に作業を開始することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、ネジ締め工具は、出力シャフトが第2方向に回転駆動されるときにのみ、スピンドルの前後方向の移動を規制するように構成された規制機構を更に備えてもよい。この実施形態によれば、出力シャフトが第2方向に回転駆動されるときに、規制機構が確実に第1クラッチの動作を妨げることができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、規制機構は、第1規制部と、第2規制部とを含んでもよい。第1規制部は、第1位置と第2位置との間で前記駆動軸周りの周方向に回動可能であってもよい。第1規制部は、出力シャフトの第1方向の回転に応じて第1位置に配置され、出力シャフトの第2方向の回転に応じて第2位置に配置されるように構成されていてもよい。第2規制機構は、第1規制部が第1位置にあるときには、スピンドルの前後方向の移動を許容し、第1規制部が第2位置にあるときには、スピンドルの前記前後方向の移動を規制するように構成されていてもよい。この実施形態によれば、シンプルな構成の規制機構が、モータの出力シャフトの回転方向に応じて、スピンドルの前後方向の移動を適切に許容又は規制することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、ネジ締め工具は、動力伝達経路上で出力シャフトとスピンドルの間に配置され、出力シャフトによって回転されるように構成された回転部材を更に備えてもよい。第1規制部は、回転部材の周囲に、回転部材に対して選択的に回転可能に配置され、第1位置と第2位置との間でのみ、回転部材と共回りするように構成されていてもよい。なお、「共回り」とは、第1の部材と接触している第2の部材が、夫々の接触面の間の摩擦力により、第1部材の回転に応じて、第1部材と共に回転することをいう。第2規制部は、ハウジングに対して実質的に移動不能であってもよい。なお、第2規制部は、ハウジングとは別個の部材であって、ハウジングに直接又は間接的に固定されていてよいし、ハウジングの一部であってもよい。この実施形態によれば、回転部材を利用することで、第1位置と第2位置との間で周方向に回動可能な第1規制部を容易に実現することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、第2規制部は、第1規制部の後方に配置されて周方向に延びる壁部を含んでもよい。壁部の前端面は、駆動軸に直交する方向に延びる第1面と、第1面の前記周方向の一端から、斜め後方に延びる第2面とを含んでもよい。第1面は、第2位置に配置された第1規制部に後方から当接するように構成されていてもよい。第2面は、スピンドルの前後方向の移動を許容するように構成されていてもよい。この実施形態によれば、シンプルな構成の第2規制部が、出力シャフトが第2方向に回転駆動されるときに、確実に第1クラッチの動作を妨げることができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、第1クラッチは、減速機構を兼用するように構成されていてもよい。この実施形態によれば、第1クラッチとは別個に減速機構を設ける必要がないため、コンパクトなネジ締め工具を実現することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、減速機構は、駆動軸と同軸状に配置された太陽部材、リング部材、及びキャリヤと、キャリヤに自転可能に保持された複数の遊星ローラとを含んでもよい。リング部材は、出力シャフトによって回転されるように構成されていてもよい。キャリヤは、スピンドルと一体的に回転するように構成されていてもよい。複数の遊星ローラは、リング部材の径方向において、太陽部材のテーパ状の外周面と、リング部材のテーパ状の内周面との間に少なくとも部分的に配置されていてもよい。リング部材は、スピンドルと一体的に、太陽部材に対して前後方向に移動可能であってもよい。第1クラッチは、スピンドルの初期位置から後方への移動に応じて、複数の遊星ローラが太陽部材の外周面及びリング部材の内周面と選択的に摩擦接触することで動力を伝達するように構成されていてもよい。この実施形態によれば、スピンドルの前後方向の移動に応じて動作する、いわゆる遊星ローラ式減速機構を第1クラッチとして採用し、合理的な構成のネジ締め工具を実現することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、スピンドルは、スピンドルの後端から前方に延びる第1の孔と、第1の孔に連通し、第1の孔に交差する方向に延びてスピンドルの外周面に開口する第2の孔とを有してもよい。ネジ締め工具は、ハウジング内において、第1の孔及び第2の孔を通過してスピンドルから排出された潤滑剤をスピンドルの後端へ戻す循環路を更に備えてもよい。この実施形態によれば、スピンドルの回転時の遠心力で第2の孔から排出された潤滑剤を、再びスピンドルの第1の孔に流入させ、ハウジング内に循環することができる。よって、ハウジング内の部品を効率的に潤滑することができる。
上記実施形態に加え、あるいは上記実施形態に代えて、循環路上には、潤滑剤の貯留部が設けられていてもよい。この実施形態によれば、貯留部に潤滑剤を溜め、効率的に循環することができる。なお、貯留部には、潤滑剤を吸収、保持可能な部材(例えば、フェルト)が配置されていてもよい。
以下、図面を参照して、本開示の代表的且つ非限定的な実施形態に係るスクリュードライバ1について、具体的に説明する。スクリュードライバ1は、スピンドル3に取り外し可能に装着された先端工具(詳細には、ドライバビット9)を回転駆動することで、ネジ締め作業及びネジ緩め作業を選択的に遂行可能なネジ締め工具の一例である。
まず、スクリュードライバ1の概略構成について説明する。
図1に示すように、スクリュードライバ1の外郭は、長尺の本体ハウジング(工具本体ともいう)11と、ハンドル17とによって形成されている。
本体ハウジング11には、モータ2、長尺のスピンドル3等が収容されている。スピンドル3は、スピンドル3の回転軸(つまり、ドライバビット9の駆動軸A1)が本体ハウジング11の長軸方向に延びるように配置されている。スピンドル3の一端部は、本体ハウジング11の長軸方向における一端部内に配置されている。スピンドル3のこの一端部は、ドライバビット9を着脱可能に構成されている。
ハンドル17は、全体としてはC字状に形成されており、本体ハウジング11の長軸方向における他端部に、ループ状に連結されている。ハンドル17は、使用者によって把持される把持部171を含む。把持部171は、本体ハウジング11から離間して、駆動軸A1に概ね直交する方向に直線状に延在する。把持部171の長軸方向における一端部は駆動軸A1上に配置されており、この一端部には、トリガ173が設けられている。また、把持部171の他端部には、外部の交流電源に接続可能な電源コード179が接続されている。
使用者によってトリガ173が押圧されると、モータ2が駆動され、スピンドル3がドライバビット9と一体的に回転駆動される。これにより、ドライバビット9に係合されたネジ90が回転される。
以下の説明では、便宜上、駆動軸A1の延在方向を、スクリュードライバ1の前後方向と規定する。前後方向において、ドライバビット9が装着される側を前側、把持部171が配置されている側を後側と規定する。また、駆動軸A1に直交する方向であって、把持部171の延在方向に概ね対応する方向を、スクリュードライバ1の上下方向と規定する。上下方向において、トリガ173が配置されている側を上側、電源コード179が接続されている側を下側と規定する。また、前後方向及び上下方向に直交する方向を、スクリュードライバ1の左右方向と規定する。
以下、スクリュードライバ1の詳細構成について説明する。
まず、本体ハウジング11の詳細構成と、本体ハウジング11内の構成について説明する。
図1に示すように、本体ハウジング11は、主にモータ2を収容する筒状の後部ハウジング12と、主にスピンドル3を収容する筒状の前部ハウジング13と、後部ハウジング12及び前部ハウジング13の間に配置された中央ハウジング14を含む。なお、中央ハウジング14の前端部は、駆動軸A1に交差するように配置された区画壁141を有する。中央ハウジング14及び前部ハウジング13がネジによって後部ハウジング12に固定されることで、3つのハウジングが一体化され、本体ハウジング11が形成されている。
後部ハウジング12には、主にモータ2が収容されている。モータ2の出力シャフト23は、スピンドル3よりも下側で、スピンドル3と平行に延在する。つまり、出力シャフト23の回転軸は、駆動軸A1と平行である。出力シャフト23は、前端部と後端部において、ベアリング231、233によって回転可能に支持されている。なお、前側のベアリング231は、区画壁141に支持されている。後側のベアリング233は後部ハウジング12の後端部に支持されている。また、出力シャフト23の前端部は、区画壁141に設けられた貫通孔を通して区画壁141の前方(前部ハウジング13の内部)に突出している。出力シャフト23の前端部には、ピニオンギヤ24が固定されている。
図2及び図3に示すように、前部ハウジング13には、主に、スピンドル3と、第1クラッチ4と、第2クラッチ5とが収容されている。
スピンドル3は、全体としては、円柱状(丸棒状)の長尺部材(シャフト)である。スピンドル3は、駆動軸A1に沿って、前後方向に延在している。本実施形態では、スピンドル3は、別個の2つの部材(2本のシャフト31、32)が前後方向に連結固定され、一体化されることで形成されている。しかしながら、スピンドル3は、元々単一部材であってもよい。スピンドル3の前後方向における中央部には、フランジ34が設けられている。
スピンドル3は、前端部と後端部において、ベアリング301、302によって、本体ハウジング11に対し、駆動軸A1周りに回転可能、且つ、駆動軸A1に沿って、前後方向に移動可能(摺動可能)に支持されている。前側のベアリング301は、ボールベアリングであって、前部ハウジング13の前端部に支持されている。後側のベアリング302は、滑り軸受(プレーンベアリング、ブッシュともいう)である。ベアリング302は、区画壁141の前面と、区画壁141の前面から前方に突出する円筒部142とよって規定される凹部(以下、ベアリング収容部143という)(図5参照)に圧入され、支持されている。
詳細は後述するが、スピンドル3は、常に前方へ付勢されている。このため、スピンドル3に対して後方へ向かう外力が作用していない初期状態では、スピンドル3は、フランジ34の前端面が前部ハウジング13内に設けられたストッパ部131に当接する位置で保持されている。このときのスピンドル3の位置が、スピンドル3の移動可能範囲における最前方位置(以下、初期位置ともいう)である。
前部ハウジング13の前端部には、前端部を覆うように、筒状のロケータ15が取り外し可能に連結されている。スピンドル3の前端部は、前部ハウジング13からロケータ15内に突出している。スピンドル3の前端部には、ビット挿入孔311が形成されている。ドライバビット9は、その後部がビット挿入孔311に挿入された状態で保持される。なお、使用者は、前部ハウジング13に対してロケータ15を前後方向に相対的に移動させ、任意の位置に固定することができる。これにより、ロケータ15からのドライバビット9の突出量、つまり、ネジ90の締め付け深さが設定される。
第1クラッチ4及び第2クラッチ5は、何れも、モータ2の出力シャフト23からスピンドル3へ選択的に動力を伝達するように構成されている。第1クラッチ4及び第2クラッチ5の詳細については後述する。
以下、ハンドル17内の構成について説明する。
図1に示すように、ハンドル17には、メインスイッチ174と、正/逆スイッチ176と、コントローラ178とが収容されている。
メインスイッチ174は、モータ2の起動用のスイッチであって、把持部171の上端部内、且つトリガ173の後側に配置されている。メインスイッチ174は、常時にはオフ状態で維持され、トリガ173の押圧に応じてオン状態に切り替えられる。メインスイッチ174は、図示しない電線を介してコントローラ178に接続されており、オン・オフ状態を示す信号をコントローラ178に出力する。
ハンドル17のうち、把持部171の下端部と本体ハウジング11(後部ハウジング12)の下後端部とを連結する部分には、正/逆レバー175が設けられている。正/逆レバー175は、モータ2の回転方向(出力シャフト23の回転方向)を切り替えるための操作部材であって、正/逆スイッチ176に動作可能に連結されている。使用者は、正/逆レバー175の操作に応じて、モータ2の回転方向を、ドライバビット9がネジ90を締める方向(以下、正方向、ネジ締め方向という)、及び、ドライバビット9がネジ90を緩める方向(以下、逆方向、ネジ緩め方向という)のうち一方に設定することができる。正/逆スイッチ176は、図示しない電線を介してコントローラ178に接続されている。正/逆スイッチ176は、正/逆レバー175を介して設定された回転方向に応じて、所定の信号をコントローラ178に出力する。
コントローラ178は、把持部171内で、メインスイッチ174の下方に配置されている。コントローラ178は、モータ2の駆動を制御するように構成された制御回路を含む。コントローラ178は、メインスイッチ174がオン状態の場合、正/逆スイッチ176からの信号に従って、モータ2を正方向、又は、逆方向に回転駆動するように構成されている。
以下、第1クラッチ4の詳細構成について説明する。
図2及び図3に示すように、第1クラッチ4は、出力シャフト23とスピンドル3とに動作可能に連結されている。つまり、第1クラッチ4は、出力シャフト23からスピンドル3へ至る動力伝達経路に配置されている。第1クラッチ4は、スピンドル3の前後方向の位置に応じて、選択的に、出力シャフト23からスピンドル3へ動力を伝達するように構成されている。
また、本実施形態の第1クラッチ4は、減速機構としても機能する。具体的には、第1クラッチ4は、テーパスリーブ41と、リテーナ43と、複数のローラ45と、ギヤスリーブ47とを含む遊星減速機構として構成されている。
テーパスリーブ41と、リテーナ43と、ギヤスリーブ47とは、スピンドル3と同軸状に(駆動軸A1に沿って)配置されている。テーパスリーブ41、リテーナ43、ローラ45、及びギヤスリーブ47は、夫々、遊星減速機構における太陽部材、キャリヤ、遊星部材、及びリング部材に相当する。第1クラッチ4では、テーパスリーブ41、ギヤスリーブ47、リテーナ43が、夫々、固定要素、入力要素、出力要素として機能する。よって、ギヤスリーブ47とリテーナ43(スピンドル3)は、同一方向に回転する。
なお、以下では、モータ2(出力シャフト23)が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動されるときのギヤスリーブ47、リテーナ43、スピンドル3の回転方向を、ギヤスリーブ47、リテーナ43、スピンドル3の正方向(ネジ締め方向)という。モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動されるときのギヤスリーブ47、リテーナ43、スピンドル3の回転方向を、ギヤスリーブ47、リテーナ43、スピンドル3の逆方向(ネジ緩め方向)という。但し、出力シャフト23の回転方向と、ギヤスリーブ47、リテーナ43、及びスピンドル3の回転方向とは、常に逆である。
図2~図4に示すように、テーパスリーブ41は、筒状部材である。テーパスリーブ41は、ベース40を介して本体ハウジング11に保持されている。
ベース40は、本体ハウジング11とは別部材として形成され、駆動軸A1と同軸状に、本体ハウジング11(詳細には区画壁141)に連結されている。より詳細には、ベース40は、環状部401と、環状部401の周縁部から後方に突出する4つの脚407とを含む。一方、図5に示すように、ベアリング収容部143を取り囲む円筒部142の周囲には、複数のリブで区画された複数の凹部80が形成されている。図6に示すように、ベース40の脚407は、夫々、凹部80に嵌め込まれている。これにより、ベース40は、駆動軸A1周りの回転が規制された状態で、本体ハウジング11(区画壁141)に保持されている。
なお、本実施形態では、凹部80は、潤滑剤(例えば、グリス、潤滑油)の貯留部(油溜まり)としても利用されており、凹部80内には、潤滑剤の吸収、保持用のフェルト801が嵌め込まれている。なお、凹部80内で、脚407の後端(突出端)と凹部80の底面との間、及び、脚407の径方向内側の面と円筒部142の外周面との間には、夫々、隙間がある(図15参照)。これらの隙間には、フェルト801が配置されている。
図2~図4に示すように、テーパスリーブ41の後端には、複数の突起412が設けられている、これらの突起412は、ベース40の内周部に形成された凹部405に嵌め込まれている。これにより、テーパスリーブ41は、駆動軸A1周りの回転が規制された状態で、ベース40を介して、本体ハウジング11(区画壁141)に保持されている。テーパスリーブ41の外周面は、駆動軸A1に対して所定角度で傾斜するテーパ面411として構成されている。より詳細には、テーパスリーブ41の外形は、前方へ向かって細くなる(直径が小さくなる)円錐台状であって、テーパ面411は前方へ向かって駆動軸A1に近づく方向に傾斜する円錐面として構成されている。
リテーナ43は、ローラ45を自転可能に保持するように構成されている。本実施形態のリテーナ43は、環状部431と、複数の保持アーム434とを含む。
環状部431は、中央に貫通孔を有する壁部である。複数の保持アーム434は、周方向に互いから離間して配置され、夫々、環状部431の周縁部の後面から概ね後方へ突出している。なお、各保持アーム434は、駆動軸A1に対してテーパスリーブ41のテーパ面411と同じ傾斜角をなすように(つまり、テーパ面411に平行に)、延びている。周方向に隣接する保持アーム434間に形成される空間は、ローラ45の保持空間として機能する。この空間の前端は、環状部431の周縁部によって閉塞されている。
本実施形態では、リテーナ43は、保持アーム434がテーパスリーブ41の径方向外側に配置された状態で、スピンドル3に対して回転不能、且つ、前後方向に移動可能にスピンドル3に支持されている。より詳細には、図3及び図4に示すように、スピンドル3(シャフト32)の後端部には、駆動軸A1を挟んで2つの溝321が形成されている。各溝321は、前後方向に直線状に延在している。各溝321には、ボール36が転動可能に配置されている。また、リテーナ43の環状部431の内周面には、駆動軸A1を挟んで2つの凹部432が形成されている。溝321内に配置されたボール36の一部は、凹部432に係合している。更に、テーパスリーブ41の前面の中央部には、環状の凹部414が形成されている。詳細は後述するが、リテーナ43は、付勢バネ49によって後方に付勢されており、ボール36が凹部414、432で規定される空間内に配置され、環状部431の後面がテーパスリーブ41の前面に当接した状態で保持されている。
このような構成により、リテーナ43は、ボール36を介してスピンドル3と係合しており、スピンドル3と一体的に回転可能である。なお、ボール36はテーパスリーブ41の環状の凹部419内を転動可能であり、リテーナ43は、スピンドル3と共にテーパスリーブ41に対して駆動軸A1周りに回転可能である。一方、スピンドル3は、ボール36が溝321内を転動可能な範囲で、リテーナ43及びテーパスリーブ41に対して前後方向に移動可能である。
図2~図4に示すように、ローラ45は、円柱状の部材である。各ローラ45は、一定の径を有し、隣接する保持アーム434の間に、転動可能に保持されている。また、図7に示すように、ローラ45の外周面は、リテーナ43の径方向において、保持アーム434の内面及び外面から、部分的に、僅かに突出している。
図2~図4に示すように、ギヤスリーブ47は、全体としては、段付きの円筒状部材として構成されている。より詳細には、ギヤスリーブ47の前端部は、前端部よりも後方に延びる部分よりも小さい内径及び外径を有する。以下では、ギヤスリーブ47の前端部を小径部471といい、前端部よりも後方に延びる部分を大径部474という。また、小径部471と大径部474とを繋ぐ段差部を、ショルダ部472という。小径部471及び大径部474は、何れも円筒状の筒壁であって、スピンドル3の径よりも大きい内径を有する。
大径部474の前端部(ショルダ部472に隣接する部分)の内周面には、ベアリング(詳細には、ボールベアリング)48の外輪が固定されている。ベアリング48の内輪には、スピンドル3が挿通されている。これにより、ギヤスリーブ47は、スピンドル3によって、スピンドル3に対して駆動軸A1周りに回転可能に支持されている。
ベアリング48の後側では、径方向において、スピンドル3と大径部474(筒壁)との間に空間が形成されている。この空間には、テーパスリーブ41、リテーナ43及びローラ45の一部が配置されている。また、ギヤスリーブ47(詳細には大径部474)の後端部の外周には、ギヤ歯470が一体的に設けられている。ギヤ歯470はピニオンギヤ24に常に噛している。このため、ギヤスリーブ47は、出力シャフト23の回転に応じて、出力シャフト23とは逆方向に回転駆動される。
図2及び図3に示すように、ギヤスリーブ47の大径部474の後端部の内周面は、テーパ面475として形成されている。テーパ面475は、駆動軸A1に対して、テーパスリーブ41のテーパ面411と同じ角度で傾斜する(テーパ面411に平行である)。つまり、テーパ面475は、後方(ギヤスリーブ47の開口端)へ向かって駆動軸A1から離れる方向に傾斜する円錐面として形成されている。リテーナ43に保持されたローラ45の前部は、スピンドル3の径方向(駆動軸A1に直交する方向)において、テーパ面411とテーパ面475の間に位置する。
また、第1クラッチ4は、前後方向において、ギヤスリーブ47とリテーナ43の間(詳細には、ベアリング48とリテーナ43の間)に配置された付勢バネ49を含む。なお、本実施形態では、付勢バネ49には円錐コイルバネが採用されているが、他の種類のバネが採用されてもよい。付勢バネ49は、常に、リテーナ43とギヤスリーブ47とを互いから離れる方向、つまり、後方及び前方に夫々付勢している。このため、テーパスリーブ41、リテーナ43及びローラ45は、夫々、前後方向の移動が規制され、本体ハウジング11に対して前後方向において所定位置で保持されている。
なお、前後方向において、ギヤスリーブ47(小径部471)の前面と、スピンドル3のフランジ34の間には、スラストベアリング35が配置されている。付勢バネ49の付勢力でギヤスリーブ47が前方へ付勢されることで、スラストベアリング35を介してスピンドル3も前方へ付勢されている。これにより、初期状態では、スピンドル3が最前方位置(初期位置)に保持される。また、スピンドル3が前後方向に移動するのに応じて、ギヤスリーブ47も前後方向に移動する。つまり、ギヤスリーブ47とスピンドル3とは、本体ハウジング11に対し、前後方向に一体的に移動するように構成されている。
以上の構成を有する第1クラッチ4は、ローラ45とテーパスリーブ41(テーパ面411)との間の摩擦力、及び、ローラ45とギヤスリーブ47(テーパ面475)との間の摩擦力により動力を伝達する。つまり、本実施形態の第1クラッチ4は、いわゆる遊星ローラ式の摩擦クラッチである。
以下、スピンドル3及びギヤスリーブ47の前後方向の位置と、第1クラッチ4の動作について説明する。
まず、スピンドル3が初期位置に配置されているときには、図2及び図7に示すように、ローラ45は、テーパスリーブ41のテーパ面411とギヤスリーブ47のテーパ面475との間で、若干の移動が許容された状態で保持されている。よって、第1クラッチ4は、モータ2の動力をスピンドル3に伝達不能な状態(以下、遮断状態という)にある。よって、ギヤスリーブ47が回転しても、その回転はリテーナ43に伝達されない。
一方、図8に示すように、使用者が、ドライバビット9に係合したネジ90を被加工物91に押し付けると、スピンドル3は、付勢バネ49の付勢力に抗して本体ハウジング11に対して後方へ押し込まれる。ギヤスリーブ47は、スピンドル3と一体的に、本体ハウジング11、テーパスリーブ41、リテーナ43及びローラ45に対して後方に移動する。ギヤスリーブ47は、後方へ移動するにつれてテーパスリーブ41に近接し、テーパスリーブ41のテーパ面411とギヤスリーブ47のテーパ面475との径方向の間隔は徐々に狭まっていく。
スピンドル3及びギヤスリーブ47の後方への移動に応じて、図8及び図9に示すように、ローラ45が、テーパ面411とテーパ面475とに摩擦接触する。摩擦力が増加し、所定の閾値に達すると、ローラ45は、ギヤスリーブ47の回転に応じて自転しつつ公転し、リテーナ43及びスピンドル3を、ギヤスリーブ47と同一方向に回転させる。つまり、第1クラッチ4は、遮断状態から、スピンドル3への動力伝達が可能な状態(以下、伝達状態という)に移行する。以下、このときのスピンドル3及びギヤスリーブ47の前後方向の位置を、作動位置という。なお、第1クラッチ4は減速機構であるから、ギヤスリーブ47の回転速度よりもスピンドル3の回転速度は遅くなる。
また、本実施形態の第1クラッチ4は、モータ2が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される場合にのみ、出力シャフト23からスピンドル3への動力伝達が可能である。言い換えると、第1クラッチ4は、モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される場合には、遮断状態から伝達状態へ移行することができない。この点については、後で詳述する。
以下、第2クラッチ5の詳細構成について説明する。
図2~図4に示すように、第2クラッチ5は、出力シャフト23とスピンドル3とに動作可能に連結されている。つまり、第2クラッチ5は、出力シャフト23からスピンドル3へ至る動力伝達経路に配置されている。第2クラッチ5は、第1クラッチ4とは異なり、スピンドル3の前後方向の位置にかかわらず、出力シャフト23からスピンドル3へ動力を伝達するように構成されている。また、本実施形態の第2クラッチ5は、モータ2(出力シャフト23)の回転方向が逆方向(ネジ緩め方向)である場合にのみ、出力シャフト23からスピンドル3へ動力を伝達するように構成されている。
本実施形態の第2クラッチ5は、ワンウェイクラッチ51で構成されている。ワンウェイクラッチ51は、一方向にだけ回転を伝達し、逆方向には空転するように構成されたクラッチである。本実施形態のワンウェイクラッチ51は、汎用のワンウェイクラッチであって、円筒状の外輪と、外輪の内部に配置された複数の転動体(クラッチ部材)を備える。転動体には、ローラ(詳細にはニードルローラ)が採用されている。
ワンウェイクラッチ51は、スピンドル3の径方向において、ギヤスリーブ47の小径部471と、スピンドル3との間に配置されている。より詳細には、ワンウェイクラッチ51の外輪は、ギヤスリーブ47の小径部471の内周面に圧入固定されている。スピンドル3は、ワンウェイクラッチ51に挿通されている。
モータ2(出力シャフト23)が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される場合、ワンウェイクラッチ51は、ギヤスリーブ47と共に回転するが、スピンドル3に対しては空転する。つまり、モータ2が正方向に回転駆動される場合、ワンウェイクラッチ51は、ギヤスリーブ47の回転をスピンドル3に伝達しない。一方、モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される場合、ワンウェイクラッチ51は、スピンドル3にロックされて、ギヤスリーブ47及びスピンドル3と一体的に回転する。つまり、モータ2が逆方向に回転駆動される場合、ワンウェイクラッチ51は、ギヤスリーブ47の回転をスピンドル3に伝達する。ギヤスリーブ47の回転速度と、スピンドル3の回転速度とは同一である。
更に、スクリュードライバ1は、スピンドル3及びギヤスリーブ47の前後方向の移動を選択的に規制するように構成された規制機構6を備えている。より詳細には、規制機構6は、モータ2が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される場合には、スピンドル3及びギヤスリーブ47の前後方向の移動を許容することで、第1クラッチ4を動作可能状態とする。また、規制機構6は、モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される場合には、スピンドル3及びギヤスリーブ47の前後方向の移動を規制(阻害)することで、第1クラッチ4を動作不能状態とする。つまり、規制機構6は、モータ2の回転方向に応じて、第1クラッチ4の状態を、動作可能状態と動作不能状態との間で切り替えるように構成されている。以下、規制機構6の詳細構成について説明する。
図2~図4、図10、図11に示すように、規制機構6は、回動スリーブ61と、規制フレーム62とを含む。
回動スリーブ61は、全体としては円筒状(環状)の部材(スリーブ、カラー)である。より詳細には、回動スリーブ61は、円筒状の筒壁611と、筒壁611の外周面から径方向外側に突出する2つの突起613とを含む。筒壁611は、ギヤスリーブ47の小径部471の周囲に配置されている(小径部471の外周に嵌め込まれている)。筒壁611の外径は、筒壁611の外周面が、径方向において、ギヤスリーブ47の大径部474の外周面からは突出しないように設定されている。2つの突起613は、回動スリーブ61の軸(駆動軸A1)を挟んで対称状に配置されている。突起613は、大径部474の外周面よりも径方向外側に突出している。なお、各突起613の後端面は、周方向に僅かに傾斜する傾斜面614を含む(図11参照)。
回動スリーブ61は、回動スリーブ61に対して外力が作用しない場合、及び外力がある程度小さい場合は、ギヤスリーブ47の回転に応じて共回りするように構成されている。本実施形態の回動スリーブ61は、回動スリーブ61(筒壁611)の内周面とギヤスリーブ47(小径部471)の外周面との間の摩擦力により、ギヤスリーブ47と共に、本体ハウジング11に対して駆動軸A1周りに回転可能である。一方、回動スリーブ61に対して、共回りを生じる摩擦力を上回る外力が作用すると、回動スリーブ61とギヤスリーブ47とは、駆動軸A1周りに互いに相対的に回転可能となる。
回動スリーブ61は、前後方向において、ギヤスリーブ47のショルダ部472と、ギヤスリーブ47(小径部471)の外周に固定された止め輪473(及びワッシャ)の間に配置されている。このため、ギヤスリーブ47に対する回動スリーブ61の前後方向の移動は規制されている。よって、回動スリーブ61は、ギヤスリーブ47、ひいてはスピンドル3と一体的に、本体ハウジング11に対して前後方向に移動する。
規制フレーム62は、本体ハウジング11に対して実質的に移動不能に支持された部材である。規制フレーム62は、本体ハウジング11に対する回動スリーブ61の回転位置(突起613の周方向位置)に応じて、本体ハウジング11に対する回動スリーブ61(ひいてはスピンドル3及びギヤスリーブ47)の前後方向の移動を選択的に規制(阻害)するように構成されている。
より詳細には、規制フレーム62は、全体としては、回動スリーブ61よりも大径の筒状部材である。より詳細には、規制フレーム62は、ギヤスリーブ47の周囲に、ギヤスリーブ47と同軸状に配置された円筒状の筒壁620と、筒壁620の前端から前方へ突出する2つの突起625と、筒壁620の外周面から径方向外側に突出する2つの突起627を有する。
図3及び図12に示すように、前部ハウジング13の内部には、規制フレーム62の突起627に対応する2本の溝133が形成されている。各溝133は、前後方向に延びる溝であって、突起627に整合する断面形状を有する。突起627は、溝133に夫々嵌め込まれている。また、各突起627は、前後方向において、溝133の前端を規定する面と、区画壁141の前側に配置された保持部材66のアーム部661(図10参照)の前端とに挟まれ、保持されている。このような構成により、規制フレーム62は、本体ハウジング11に対し、実質的に移動不能に保持されている。但し、規制フレーム62は、保持部材66を用いることなく、本体ハウジング11(前部ハウジング13)に直接連結固定されていてもよい。
2つの突起625は、駆動軸A1に対して対称な位置で、筒壁620の前端から前方へ突出している。つまり、規制フレーム62では、周方向において、2つの突起625と、筒壁620の突起625がない2つの部分とが交互に配置されている。筒壁620のうち突起625がない部分(以下、規制部621という)は、スピンドル3及びギヤスリーブが初期位置にあるときには、前後方向において、回動スリーブ61の突起613の後端よりも後方に位置する。一方、規制フレーム62の各突起625は、回動スリーブ61の突起613の後端よりも前方に突出している。
規制部621の前端面の前後方向の位置は、筒壁620の周方向に変化するように構成されている。より詳細には、各規制部621の前端面は、駆動軸A1に実質的に直交する第1面622(平面)と、第1面622の周方向の一端から、周方向において、斜め後方に延びる第2面623(傾斜面)とを含む。より詳細には、第2面623は、ギヤスリーブ47の回転方向に関し、第1面622の正方向(図11の矢印D1方向)側の端に接続しており、正方向に進むにつれて後方に傾斜している。各突起625は、規制フレーム62の周方向において、一方の規制部621の第1面622と、他方の規制部621の第2面623の間に配置されている。
また、規制フレーム62の筒壁620の内径は、ギヤスリーブ47の大径部474の外径よりも大きく設定されている。よって、筒壁620の内周面は、大径部474から常に離間しており、ギヤスリーブ47は、筒壁620に干渉することなく、本体ハウジング11及び規制フレーム62に対して駆動軸A1周りに回転可能である。一方、筒壁620の内径は、回動スリーブ61の2つの突起613の突出端の間の距離(回動スリーブ61の最大径)よりも小さい。よって、突起625は、回動スリーブ61が共回りによって規制フレーム62に対して回転したときに、回動スリーブ61の突起613に干渉しうる。また、スピンドル3及びギヤスリーブが初期位置から後方に移動すると、規制部621は、回動スリーブ61の突起613に干渉しうる。
具体的には、図11に示すように、ギヤスリーブ47が正方向(矢印D1の方向)に回転すると、回動スリーブ61は、共回りにより、本体ハウジング11及び規制フレーム62に対し、ギヤスリーブ47と同じ方向に回転する。回動スリーブ61は、図11に点線で示すように、突起613が正方向側の突起625に当接する位置まで回転可能である。このときの回動スリーブ61の回転位置(周方向の位置)を、第1位置という。
回動スリーブ61が第1位置に配置されているときには、突起613は、規制部621の第2面623の正方向(矢印D1方向)側の端部のちょうど前側にある。スピンドル3が初期位置にあるときには、突起613は、第2面623から離間している。よって、図13に示すように、回動スリーブ61は、規制フレーム62に対して、後方に移動可能である。つまり、規制フレーム62の規制部621(詳細には、第2面623)は、回動スリーブ61が第1位置にあるときには、スピンドル3が初期位置から後方へ移動することを許容する。なお、規制部621(第2面623)は、スピンドル3が初期位置から少なくとも作動位置まで移動することを許容する(第1クラッチ4を動作可能状態とする)ように構成されている。
一方、スピンドル3が初期位置にある状態で、ギヤスリーブ47が逆方向(矢印D2の方向)に回転すると、回動スリーブ61は、共回りにより、図11に実線で示すように、突起613が逆方向側の突起625に当接する位置まで回転可能である。このときの回動スリーブ61の回転位置(周方向の位置)を、第2位置という。
回動スリーブ61が第2位置に配置されているときには、突起613は、規制部621の第1面622のちょうど前側にある。このとき、前後方向において、突起613と第1面622との間には、僅かな隙間しかない。このため、スピンドル3が初期位置から後方に移動しようとしても、第1面622が突起613に後方から当接し、回動スリーブ61がそれ以上後方へ移動することを妨げる。つまり、規制部621(詳細には、第1面622)は、回動スリーブ61が第2位置にあるときには、スピンドル3が初期位置から後方へ移動することを規制(阻害)する(第1クラッチ4を動作不能状態とする)。
以下、ネジ締め作業時及びネジ緩め作業時の規制機構6、第1クラッチ4、第2クラッチ5の動作について、詳細に説明する。
まず、ネジ締め作業(つまり、モータ2が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される場合)について説明する。
図2に示すように、スピンドル3が初期位置に配置されているときには、第1クラッチ4は遮断状態にある。この状態で使用者がトリガ173を押圧すると、メインスイッチ174がオンとされ、コントローラ178はモータ2の駆動を開始する。ギヤスリーブ47は、正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される。上述のように、このときには第2クラッチ5(ワンウェイクラッチ51)は動作せず、ギヤスリーブ47はスピンドル3に対して空転する。
規制機構6の回動スリーブ61は、上述のように、共回りにより、第1位置に配置される。図11に点線で示すように、回動スリーブ61の突起613が規制フレーム62の突起625に当接するため、回動スリーブ61のそれ以上の正方向への回転が妨げられ、回動スリーブ61は第1位置で保持される。ギヤスリーブ47は、回動スリーブ61に対して回転しつつ、スピンドル3に対して正方向に空転を継続する。
回動スリーブ61は第1位置にあるため、規制部621(第2面623)は回動スリーブ61の突起613に干渉することなく、スピンドル3の後方への移動を許容する。つまり、第1クラッチ4は動作可能状態にある。よって、図8及び図13に示すように、使用者がネジ90を被加工物91に押し付けるのに応じて、スピンドル3、ギヤスリーブ47及び回動スリーブ61は、本体ハウジング11及び規制フレーム62に対して後方へ移動する。スピンドル3が作動位置まで後方へ移動すると、第1クラッチ4は、遮断状態から伝達状態へ移行し、被加工物91に対するネジ90の締め込みが開始される。
ネジ90の被加工物91への締め込みが進行し、ロケータ15の先端部が被加工物91に当接すると、押圧力を受ける部位は、スピンドル3からロケータ15へ移行していくため、スピンドル3に対する押圧力は徐々に低下する。このため、テーパスリーブ41のテーパ面411とギヤスリーブ47のテーパ面475とがローラ45を挟む力、ひいてはギヤスリーブ47からスピンドル3へ伝達されるトルクも徐々に低下する。ギヤスリーブ47からスピンドル3へ伝達されるトルクがネジ90の締め付けに必要なトルクを下回ると、スピンドル3の回転が停止される。これをもってネジ締め作業が終了する。
次に、ネジ緩め作業(つまり、モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される場合)について説明する。
スピンドル3が初期位置に配置されている状態で、使用者がトリガ173を押圧すると、メインスイッチ174がオンとされ、コントローラ178はモータ2の駆動を開始する。ギヤスリーブ47は、逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される。上述のように、第2クラッチ5(ワンウェイクラッチ51)が動作するため、スピンドル3は、ギヤスリーブ47の回転開始と同時に、ギヤスリーブ47と一体的に回転し、ネジ90を緩め始める。つまり、モータ2が逆方向に回転駆動される場合には、使用者がネジ90を被加工物91に押し付けなくても、ネジ90を緩めることができる。よって、使用者は、迅速にネジ緩め作業を開始することができる。
また、規制機構6の回動スリーブ61は、上述のように、共回りにより、第2位置に配置される。なお、回動スリーブ61が第1面622の前まで到達する前に、スピンドル3が後方に押し込まれ、突起613が第2面623に当接した場合、傾斜面である第2面623(及び突起613の傾斜面614)の作用により、回動スリーブ61は、第2位置へ導かれうる。図11に実線で示すように、回動スリーブ61が第2位置に配置されると、回動スリーブ61の突起613が規制フレーム62の突起625に当接するため、回動スリーブ61のそれ以上の逆方向への回転が妨げられ、回動スリーブ61は第2位置で保持される。ギヤスリーブ47は、回動スリーブ61に対して回転しつつ、スピンドル3と一体的に逆方向に回転を継続する。
ネジ90は、緩められるのに応じて後方に移動する。このため、スピンドル3が後方に押圧される。しかしながら、回動スリーブ61は第2位置にあるため、規制部621(第1面622)が突起613に当接し、スピンドル3の後方への移動を規制(阻害)する。つまり、第1クラッチ4は動作不能状態で維持され、第2クラッチ5の動作中に第1クラッチ4が作動することが防止される。よって、第2クラッチ5のみを介して出力シャフト23の動力がスピンドル3に伝達され、ネジ90が緩められ、被加工物91から外される。なお、上述のように、第1クラッチ4は減速機構であるため、仮に、第1クラッチ4及び第2クラッチ5が同時に動作した場合、これらの何れか一方で滑りを生じ、不具合の原因となりうる。本実施形態では、このような不具合が適切に回避される。
以上に説明したように、本実施形態のスクリュードライバ1では、ネジ締め作業時には、第1クラッチ4を経由してモータ2からスピンドル3へ動力が伝達される一方、ネジ緩め作業時には、第2クラッチ5を経由してモータ2からスピンドル3へ動力が伝達される。つまり、ネジ締め作業時とネジ緩め作業時とで、異なる経路を介して動力の伝達が行われる。また、第1クラッチ4は、減速機構でもあるため、モータ2の出力シャフト23の回転速度が同一であっても、第1クラッチ4経由の動力伝達時のスピンドル3の回転速度と、第2クラッチ5経由の動力伝達時のスピンドル3の回転速度は異なる。詳細には、同じ回転速度でモータ2が回転駆動された場合、ネジ締め作業時よりも、ネジ緩め作業時の方が、ネジ90を高速で回転させることができる。ネジ緩め作業で必要なトルクは、ネジ締め作業で必要なトルクよりも小さい。よって、本実施形態のように、モータ2の回転方向に応じて、同一のモータ2の回転速度に対する出力回転速度を異ならせることで、夫々の作業における効率を最適化することができる。
また、モータ2が正方向(ネジ締め方向)に回転駆動される場合にのみ動作する第1クラッチ4は、減速機構を兼用するため、第1クラッチ4とは別個に減速機構を設ける必要がない。よって、コンパクトなスクリュードライバ1が実現されている。一方、モータ2が逆方向(ネジ緩め方向)に回転駆動される場合には、必要なトルクは比較的小さい。このため、第2クラッチ5には、単に回転を伝達するワンウェイクラッチ51が利用され、減速は行われない。これにより、コンパクトで比較的安価な第2クラッチ5が実現されている。
また、第1クラッチ4は、スピンドル3の後方への押込みに応じて動力伝達を開始する。規制機構6は、モータ2(出力シャフト23)が逆方向に回転駆動されるときにのみ、スピンドル3の前後方向の移動を規制する。これにより、規制機構6は、モータ2(出力シャフト23)が逆方向に回転駆動されるときに第1クラッチ4が作動するのを確実に妨げることができる。
特に、本実施形態では、規制機構6は、第1位置と第2位置との間で回動可能な回動スリーブ61と、本体ハウジング11に固定され、回動スリーブ61が第2位置にあるときにのみ、スピンドル3の前後方向の移動を規制する規制フレーム62で構成されている。回動スリーブ61は、出力シャフト23によって回転されるギヤスリーブ47との共回りを利用して、第1位置と第2位置との間で回動可能であるため、構成がシンプルである。また、規制フレーム62(規制部621)は、回動スリーブ61に後方から当接する第1面622というシンプルな構成を有するだけで、スピンドル3の後方への移動を確実に妨げることができる。
更に、本実施形態では、規制フレーム62に、周方向において回動スリーブ61の突起613に当接可能な突起625が設けられている。これにより、ギヤスリーブ47の回転を妨げることなく、回動スリーブ61が第1位置、第2位置を越えて共回りするのを妨げ、回動スリーブ61を第1位置、第2位置に保持することができる。
ところで、スクリュードライバ1において、前部ハウジング13内には、潤滑が必要な各種の機構、部品が収容されているため、前部ハウジング13内には、潤滑剤(例えば、グリス、潤滑油)が導入されている。本実施形態では、前部ハウジング13内には、効果的に潤滑剤を循環させるための循環路8が設けられている。以下、循環路8について詳細に説明する。
図14及び図15に示すように、循環路8は、主に、スピンドル3の内部を通過する経路81と、スピンドル3の外部で潤滑剤をスピンドル3の後端へ導く様々な経路82~86を含む。
スピンドル3の内部の経路81は、第1の孔811と、第2の孔812によって規定されている。第1の孔811は、スピンドル3の後端から、スピンドル3の軸(駆動軸A1)に沿って前方に延びる。第1の孔811は、前端が閉塞され、後端がスピンドル3の後端に開口する有底孔である。第2の孔812は、スピンドル3の直径方向にスピンドル3を貫通する。なお、第2の孔812の両端は、夫々、スピンドル3の外周面(詳細には、溝321内)に開口する。第2の孔812の両端は、スピンドル3が前後方向のどの位置にあるときでも、第1クラッチ4の径方向内側に位置する(第1クラッチ4に囲まれている)。また、第2の孔812の中央部は、第1の孔811の前端部と連通している。つまり、第1の孔811及び第2の孔812は、全体としてはT字状に配置されている。
スピンドル3の後端から第1の孔811へ流入した潤滑剤は、第2の孔812の両端の開口からスピンドル3の外部へ流出可能である。より詳細には、潤滑剤は、スピンドル3の回転時の遠心力によって、経路81を通ってスピンドル3の径方向外側へ排出される。これにより、スピンドル3の周囲に配置された部品(特に、第1クラッチ4)を潤滑することができる。
経路82は、経路81を通ってスピンドル3外部へ流出した潤滑剤を、ギヤスリーブ47の径方向外側へ流出可能とする経路である。具体的には、図15に示すように、ギヤスリーブ47の大径部474には2つの連通孔478が設けられている。連通孔478は、大径部474(筒壁)を貫通し、大径部474の径方向内側の空間(ギヤスリーブ47の内部空間)と径方向外側の空間(ギヤスリーブ47の外部空間)とを連通させている。よって、経路81を通ってギヤスリーブ47の内部空間へ流出した潤滑剤は、連通孔478を通ってギヤスリーブ47の径方向外側へ流出可能である。特に、ギヤスリーブ47の回転時には、遠心力によって、連通孔478を介した空気の流れが生じるため、潤滑剤を効果的にギヤスリーブ47の外側へ排出することができる。
経路83は、経路81を通ってスピンドル3外部へ流出した潤滑剤を、テーパスリーブ41とリテーナ43の間を通ってローラ45の周辺へ導くための経路である。具体的には、図16に示すように、リテーナ43の環状部431の後面には、複数の浅い溝433が形成されている。溝433は、保持アーム434の間で、環状部431の内縁から外縁まで、放射状に延びている。図14に示すように、経路83は、テーパスリーブ41の前面と溝433によって規定されている。上述のように、リテーナ43は、環状部431の後面がテーパスリーブ41の前面に当接した状態で保持されている。しかしながら、経路81を通ってスピンドル3外部へ流出した潤滑剤は、経路83を通ってローラ45の周辺へ移動し、ローラ45及びテーパ面411、475を潤滑することができる。
なお、ローラ45は、テーパスリーブ41のテーパ面411と、ギヤスリーブ47のテーパ面475に摩擦接触した状態で、自転しつつ公転する。このため、ローラ45の前部と後部とでは、回転に差があるため、滑りが生じる。よって、経路81を経由して供給された潤滑剤は、ローラ45及びテーパ面411、475の摩耗を効果的に低減し、第1クラッチ4の耐久性の向上に寄与することができる。
経路82、83等を通過した潤滑剤は、区画壁141の凹部80(油溜まり)(図15参照)まで移動すると、凹部80内に配置されたフェルト801に吸収され、保持される。このように、フェルト801を利用して凹部80に潤滑剤を溜めることで、効率的に潤滑剤を循環することができる。
経路84は、潤滑剤を凹部80からベアリング収容部143の開口へ導くための経路である。具体的には、図17に示すように、ベース40の環状部401の後面には、2つの浅い溝406が形成されている。2つの溝406は、互いに直交するように(十字状に)、環状部401の中央部を横切って、直径方向に延びている。図14及び図15に示すように、経路84は、円筒部142の前面と溝406によって規定されている。上述のように、ベース40は、環状部401の後面が円筒部142の前面に当接した状態で保持されているが、凹部80内でフェルト801に吸収保持された潤滑剤は、経路84を通って、ベアリング収容部143の開口に到達することができる。
経路85、86は、潤滑剤をベアリング収容部143の開口から内部(詳細には、スピンドル3の後端周辺)へ導くための経路である。
具体的には、図5に示すように、ベアリング収容部143を規定する面には、浅い溝144が形成されている。溝144は、円筒部142の前端(突出端)から、ベアリング収容部143の底面の中央部まで延びている。図14に示すように、経路85は、ベアリング302の外面と溝144によって規定されている。経路84を通ってベアリング収容部143の開口に至った潤滑剤は、経路85を通ってベアリング収容部143、ひいてはベアリング302の内部に進入し、スピンドル3の後端の周辺に到達する。よって、潤滑剤は、再びスピンドル3内部の経路81へ進入可能である。
また、図14及び図15に示すように、ベアリング302(滑り軸受)の前端は、区画壁141の円筒部142の前端よりも僅かに後方に位置する。経路86は、ベアリング302の前端と、ベース40及びテーパスリーブ41の後端の間の隙間で形成されている。経路84を通ってベアリング収容部143の開口に至った潤滑剤は、経路86を通ってスピンドル3の外周面へ移動し、更に、ベアリング302とスピンドル3との間を通ってスピンドル3の後端周辺に到達することができる。よって、潤滑剤は、再びスピンドル3内部の経路81へ進入可能である。
本実施形態では、スピンドル3の回転によって、ベアリング302の内部の圧力は、外部の圧力に比べて低くなる。本実施形態では、フェルト801を利用して凹部80に潤滑剤を溜めることができるため、経路84、85、86を設けることで、この圧力差を利用して、凹部80からベアリング302内へ潤滑剤を導くことができる。また、スピンドル3は、ベアリング302に対して前後方向に往復動するため、ポンプ効果によっても凹部80からベアリング302内へ潤滑剤を導くことができる。
以上に説明したように、本実施形態では、スピンドル3の内部を通る経路81と、スピンドル3の外部の経路82~86を含む循環路8によって、前部ハウジング13内の部品(特に第1クラッチ4)を効果的に潤滑することができる。なお、循環路8は、この例とは異なる経路を含んでもよいし、この例とは異なる位置に油溜まりが配置されていてもよい。
上記実施形態の各構成要素(特徴)と本開示又は発明の各構成要素(特徴)の対応関係を以下に示す。但し、実施形態の各構成要素は単なる一例であって、本開示又は本発明の各構成要素を限定するものではない。
スクリュードライバ1は、「ネジ締め工具」の一例である。本体ハウジング11は、「ハウジング」の一例である。モータ2、出力シャフト23は、夫々、「モータ」、「出力シャフト」の一例である。正方向(ネジ締め方向)は、「第1方向」の一例である。逆方向(ネジ緩め方向)は、「第2方向」の一例である。スピンドル3は、「スピンドル」の一例である。駆動軸A1は、「駆動軸」の一例である。第1クラッチ4は、「第1クラッチ」の一例である。第2クラッチ5は、「第2クラッチ」の一例である。
規制機構6は、「規制機構」の一例である。回動スリーブ61(突起613)は、「第1規制部」の一例である。規制フレーム62(規制部621)は、「第2規制部」の一例である。ギヤスリーブ47は、「回転部材」の一例である。規制部621は、「壁部」の一例である。第1面622、第2面623は、夫々、「第1面」、「第2面」の一例である。テーパスリーブ41は、「太陽部材」の一例である。ギヤスリーブ47は、「リング部材」の一例である。リテーナ43は、「キャリヤ」の一例である。ローラ45は、「遊星ローラ」の一例である。テーパ面411は、「太陽部材のテーパ状の外周面」の一例である。テーパ面475は、「リング部材のテーパ状の内周面」の一例である。第1の孔811、第2の孔812は、夫々、「第1の孔」、「第2の孔」の一例である。循環路8は、「循環路」の一例である。凹部80は、「貯留部」の一例である。
なお、上記実施形態は単なる例示であり、本開示に係るネジ締め工具は、例示されたスクリュードライバ1に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。また、これらの変更のうち少なくとも1つが、実施形態に例示されるスクリュードライバ1、及び各請求項に記載された特徴の少なくとも1つ何れかと組み合わされて採用されうる。
例えば、上記実施形態では、第1クラッチ4には、いわゆる遊星ローラ式摩擦クラッチが採用されている。これに代えて、スピンドル3が初期位置にあるときには遮断状態にあり、スピンドル3が初期位置よりも後方に移動することで、伝達状態に移行するように構成された別の種類のクラッチが採用されてもよい。例えば、単板式又は多板式の摩擦クラッチや、コーン摩擦クラッチが採用されてもよい。あるいは、噛み合い式のクラッチが採用されてもよい。また、いわゆる遊星ローラ式摩擦クラッチが採用される場合、太陽部材、リング部材、キャリヤ、及び遊星ローラの構成(形状、サイズ、数等)及び配置は、適宜変更されてよい。
同様に、第2クラッチ5についても、上記実施形態の例とは異なる種類のクラッチ(例えば、スプラグ式のワンウェイクラッチ)が採用されてもよい。また、第2クラッチ5の配置も、第1クラッチ4の変更に応じて、あるいは変更にかかわらず、適宜変更されうる。
また、規制機構6には、モータ2(出力シャフト23)が正方向に回転駆動されるときにのみ、スピンドル3の前後方向の移動を規制可能である限り、いかなる構成が採用されてもよい。
例えば、回動スリーブ61は、ギヤスリーブ47ではなく、出力シャフト23によって回転される別の部材に動作可能に連結されていてもよい。また、回動スリーブ61の突起613の数は、1であっても、3以上であってもよい。あるいは、回動スリーブ61のうち突起613以外の部分が、規制フレーム62(規制部621)に当接可能であってもよい。回動スリーブ61の変更に応じて、規制フレーム62の規制部621や、突起625の数も変更されうる。
また、回動スリーブ61が第2位置に配置されているときに、回動スリーブ61の一部に後方から当接し、スピンドル3の後方への移動を規制(阻害)する構成は、規制フレーム62(規制部621)に限られない。例えば、本体ハウジング11(前部ハウジング13)の内部に、本体ハウジング11と一体的に、このような構成が設けられてもよい。例えば、本体ハウジング11の内面に、回動スリーブ61に向けて突出する突起が設けられてもよい。そして、この突起は、回動スリーブ61が第2位置に配置されたときにのみ、回動スリーブ61の突起613のすぐ後側に配置され、突起613に後方から当接可能することで、スピンドル3の後方への移動を規制するように構成されればよい。
更に、回動スリーブ61が、共回りにより、第1位置、第2位置を越えて回動するのを規制(阻害)する構成は、規制フレーム62の突起625に限られない。例えば、上述の規制部621の変更例と同様、本体ハウジング11(前部ハウジング13)の内面に、回動スリーブ61が第1位置、第2位置に配置されたときに回動スリーブ61の一部に当接し、それ以上の回動を妨げる少なくとも1つの突起が設けられてもよい。
また、スクリュードライバ1は、外部の交流電源ではなく、直流電源から供給される電力で動作するように構成されてもよい。この場合、本体ハウジング11には、例えば、充電可能な電池を取り外し可能に受けるバッテリ装着部が設けられる。本体ハウジング11やハンドル17の形状や連結構造、モータ2の種類や配置も、適宜変更可能である。例えば、モータ2には、直流モータ(例えば、ブラシレスDCモータ)が採用されてもよい。また、モータ2は、出力シャフト23の回転軸が、駆動軸A1と交差するように配置されていてもよい。
更に、本発明及び上記実施形態の趣旨に鑑み、以下の態様が構築される。以下の態様のうち何れか1つのみ、あるいは複数が、実施形態のスクリュードライバ1及びその変形例、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
[態様1]
前記第2クラッチ経由の動力伝達時の前記出力回転速度は、前記第1クラッチ経由の動力伝達時の前記出力回転速度よりも高い。
本態様によれば、ネジ緩め作業時のネジの回転速度を、ネジ締め作業時よりも高くでき、ネジ緩め作業の効率化が実現できる。
[態様2]
前記スピンドルは、常時には初期位置に保持されており、後方への押圧に応じて、前記初期位置よりも後方の作動位置へ移動するように構成され、
前記第1クラッチは、前記スピンドルが前記作動位置よりも前方にあるときには動力伝達を遮断し、前記スピンドルが前記作動位置に配置されるのに応じて、動力を伝達するように構成されている。
[態様3]
前記第1規制部は、前記スピンドルと一体的に前記前後方向に移動するように構成されており、
前記第2規制部は、前記第2位置に配置された前記第1規制部に後方から当接することで、前記スピンドルの後方への移動を阻害するように構成されている。
本態様によれば、第2規制部が第1規制部に当接することで、スピンドルの後方への移動を確実に阻害することができる。
[態様4]
ネジ締め工具は、
前記出力シャフトの前記第1方向の回転に応じて前記第1位置に配置された前記第1規制部に当接し、前記第1規制部の前記第1方向の回動を規制するように構成された第1当接部と、
前記出力シャフトの前記第2方向の回転に応じて前記第2位置に配置された前記第1規制部に当接し、前記第1規制部の前記第2方向の回動を規制するように構成された第2当接部とを更に備える。
実施形態の突起625は、本態様の「第1当接部」及び「第2当接部」の一例である。
本態様によれば、第1規制部が、共回りにより、第1位置、第2位置を越えて回動するのを確実に妨げることができる。
[態様5]
前記第2面は、前記第1面に対し、前記周方向において、前記出力シャフトが前記第1方向に回転駆動されるときの前記第1規制部の回転方向側にあり、前記出力シャフトが前記第1方向に回転駆動されるときの前記第1規制部の回転方向に向かうにつれて、後方に傾斜している。
[態様6]
前記第2クラッチは、一方向にだけ回転を伝達し、逆方向には空転するように構成されたワンウェイクラッチである。
[態様7]
前記ワンウェイクラッチは、前記リング部材の径方向内側、且つ、前記スピンドルの径方向外側に配置され、前記出力シャフトが前記第2方向に回転駆動されるときにのみ、前記リング部材の回転を前記スピンドルに伝達するように構成されている。
[態様8]
前記第2の孔は、前記第1クラッチ内で前記スピンドルの前記外周面に開口する。
[態様9]
前記スピンドルの後端部は、前記ハウジングに固定されたベアリングによって、前記駆動軸に沿って摺動可能、且つ、前記駆動軸周りに回転可能に支持されており、
前記貯留部は、前記ベアリングの径方向外側に配置されている。
[態様10]
前記循環路は、前記第2の孔と前記貯留部との間の少なくとも1つの第1の経路と、前記貯留部と前記ベアリングの内部との間の少なくとも1つの第2の経路を含む。
1:スクリュードライバ、11:本体ハウジング、12:後部ハウジング、13:前部ハウジング、131:ストッパ部、133:溝、14:中央ハウジング、141:区画壁、142:円筒部、143:ベアリング収容部、144:溝、15:ロケータ、17:ハンドル、171:把持部、173:トリガ、174:メインスイッチ、175:正/逆レバー、176:正/逆スイッチ、178:コントローラ、179:電源コード、2:モータ、23:出力シャフト、231:ベアリング、233:ベアリング、24:ピニオンギヤ、301:ベアリング、302:ベアリング、3:スピンドル、31:シャフト、311:ビット挿入孔、32:シャフト、321:溝、34:フランジ、35:スラストベアリング、36:ボール、4:第1クラッチ、40:ベース、401:環状部、405:凹部、406:溝、407:脚、41:テーパスリーブ、411:テーパ面、412:突起、414:凹部、419:凹部、43:リテーナ、431:環状部、432:凹部、433:溝、434:保持アーム、45:ローラ、47:ギヤスリーブ、470:ギヤ歯、471:小径部、472:ショルダ部、473:止め輪、474:大径部、475:テーパ面、478:連通孔、48:ベアリング、49:付勢バネ、5:第2クラッチ、51:ワンウェイクラッチ、6:規制機構、61:回動スリーブ、611:筒壁、613:突起、614:傾斜面、62:規制フレーム、620:筒壁、621:規制部、622:第1面、623:第2面、625:突起、627:突起、66:保持部材、661:アーム部、8:循環路、80:凹部、801:フェルト、81:経路、811:第1の孔、812:第2の孔、82:経路、83:経路、84:経路、85:経路、86:経路、9:ドライバビット、90:ネジ、91:被加工物、A1:駆動軸

Claims (10)

  1. ネジ締め工具であって、
    ハウジングと、
    前記ハウジングに収容され、ネジを締める方向に対応する第1方向と、前記ネジを緩める方向に対応し、前記第1方向とは逆の第2方向とに、選択的に回転駆動されるように構成された出力シャフトを有するモータと、
    前記ネジ締め工具の前後方向を規定する駆動軸に沿って移動可能、且つ、前記駆動軸周りに回転可能に前記ハウジングに支持されたスピンドルであって、先端工具を着脱可能に構成された前端部を有するスピンドルと、
    前記出力シャフトと前記スピンドルとに動作可能に連結され、前記出力シャフトが前記第1方向に回転駆動されるときにのみ、前記出力シャフトから前記スピンドルへの動力の伝達が可能に構成された第1クラッチと、
    前記出力シャフトと前記スピンドルとに動作可能に連結され、前記出力シャフトが前記第2方向に回転駆動されるときにのみ、前記出力シャフトから前記スピンドルへの動力の伝達が可能に構成された第2クラッチと、を備え、
    前記第1クラッチ経由の動力伝達時と、前記第2クラッチ経由の動力伝達時とで、同一の前記出力シャフトの回転速度に対する前記スピンドルの出力回転速度が互いに異なることを特徴とするネジ締め工具。
  2. 請求項1に記載のネジ締め工具であって、
    前記第1クラッチは、前記スピンドルの前記前後方向の位置に応じて、選択的に動力を伝達するように構成されており、
    前記第2クラッチは、前記スピンドルの前記前後方向の前記位置にかかわらず、前記動力を伝達するように構成されていることを特徴とするネジ締め工具。
  3. 請求項2に記載のネジ締め工具であって、
    前記出力シャフトが前記第2方向に回転駆動されるときにのみ、前記スピンドルの前記前後方向の移動を規制するように構成された規制機構を更に備えたネジ締め工具。
  4. 請求項3に記載のネジ締め工具であって、
    前記規制機構は、
    第1位置と第2位置との間で前記駆動軸周りの周方向に回動可能な第1規制部であって、前記出力シャフトの前記第1方向の回転に応じて前記第1位置に配置され、前記出力シャフトの前記第2方向の回転に応じて前記第2位置に配置されるように構成された第1規制部と、
    前記第1規制部が前記第1位置にあるときには、前記スピンドルの前記前後方向の移動を許容し、前記第1規制部が前記第2位置にあるときには、前記スピンドルの前記前後方向の移動を規制するように構成された第2規制部とを含むことを特徴とするネジ締め工具。
  5. 請求項4に記載のネジ締め工具であって、
    動力伝達経路上で前記出力シャフトと前記スピンドルの間に配置され、前記出力シャフトによって回転されるように構成された回転部材を更に備え、
    前記第1規制部は、前記回転部材の周囲に、前記回転部材に対して選択的に回転可能に配置され、前記第1位置と前記第2位置との間でのみ前記回転部材と共回りするように構成されており、
    前記第2規制部は、前記ハウジングに対して実質的に移動不能であることを特徴とするネジ締め工具。
  6. 請求項4又は5に記載のネジ締め工具であって、
    前記第2規制部は、前記第1規制部の後方に配置されて前記周方向に延びる壁部を含み、
    前記壁部の前端面は、前記駆動軸に直交する方向に延び、前記第2位置に配置された前記第1規制部に後方から当接するように構成された第1面と、前記第1面の前記周方向の一端から、斜め後方に延び、前記スピンドルの前記前後方向の移動を許容するように構成された第2面とを含むことを特徴とするネジ締め工具。
  7. 請求項1~6の何れか1つに記載のネジ締め工具であって、
    前記第1クラッチは、減速機構を兼用するように構成されていることを特徴とするネジ締め工具。
  8. 請求項7に記載のネジ締め工具であって、
    前記減速機構は、前記駆動軸と同軸状に配置された太陽部材、リング部材、及びキャリヤと、前記キャリヤに自転可能に保持された複数の遊星ローラとを含み、
    前記リング部材は、前記出力シャフトによって回転されるように構成されており、
    前記キャリヤは、前記スピンドルと一体的に回転するように構成されており、
    前記複数の遊星ローラは、前記リング部材の径方向において、前記太陽部材のテーパ状の外周面と、前記リング部材のテーパ状の内周面との間に少なくとも部分的に配置されており、
    前記リング部材は、前記スピンドルと一体的に、前記太陽部材に対して前記前後方向に移動可能であって、
    前記第1クラッチは、前記スピンドルの初期位置から後方への移動に応じて、前記複数の遊星ローラが前記太陽部材の前記外周面及び前記リング部材の前記内周面に選択的に摩擦接触することで、動力を伝達するように構成されていることを特徴とするネジ締め工具。
  9. 請求項1~8の何れか1つに記載のネジ締め工具であって、
    前記スピンドルは、前記スピンドルの後端から前方に延びる第1の孔と、前記第1の孔に連通し、前記第1の孔に交差する方向に延びて前記スピンドルの外周面に開口する第2の孔とを有し、
    前記ネジ締め工具は、前記ハウジング内において、前記第1の孔及び前記第2の孔を通過して前記スピンドルから排出された潤滑剤を前記スピンドルの前記後端へ戻す循環路を更に備えることを特徴とするネジ締め工具。
  10. 請求項9に記載のネジ締め工具であって、
    前記循環路上には、前記潤滑剤の貯留部が設けられていることを特徴とするネジ締め工具。
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