JP3070026U - 軟膏貼付材 - Google Patents

軟膏貼付材

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JP3070026U
JP3070026U JP1999009892U JP989299U JP3070026U JP 3070026 U JP3070026 U JP 3070026U JP 1999009892 U JP1999009892 U JP 1999009892U JP 989299 U JP989299 U JP 989299U JP 3070026 U JP3070026 U JP 3070026U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、軟膏剤の患部への
塗設が簡単であるのみならず、塗設した状態の軟膏剤の
状態が観察でき、さらに携帯性が良好な軟膏貼付材を提
供するにある。 【解決手段】 平板状に展延された軟膏剤層
(1)と、該軟膏剤層(1)を収納する凹部(41)を有しかつ該
凹部(41)開口周縁に鍔部(42)を有する容器本体(4)と、
該容器本体(4)の開口部を被覆しかつ上記鍔部(42)に剥
離可能に接着される剥離性フィルム(5)とを備え、上記
軟膏剤層(1)は、上記容器本体(4)の凹部(41)底面側には
第1の不織布(2)が、該凹部(41)開口面側には第2の不
織布(3)がそれぞれ貼着されており、上記第1の不織布
(2)にはさらに軟膏剤層(1)の少なくとも1つの側面に延
設された取出用舌片(23)が突出形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、皮膚面に軟膏剤層を塗設できる軟膏貼付材に関する。更に詳しくは 褥瘡や火傷・凍傷等による皮膚潰瘍の治療・保護のために軟膏剤を手指などを汚 さずに衛生的に塗設できる軟膏貼付材に関する。
【0002】
【従来の技術】
軟膏剤は、皮膚面の創傷や潰瘍等の手当や治療剤として汎用されているもので あるが、その適用は、患部に直接手指で塗布したり、又はガーゼ等の支持体上に 展延してこれを患部に貼付するという手法が一般的である。
【0003】 ところで、創傷や潰瘍の程度が酷い場合には、患部への塗布が非常に行い難く 、また支持体に展延して貼付するにしても、治癒するのに長期間かかる上、二次 感染を併発し易いので治療と共に細菌感染等の予防が必要となり、これを看護・ 介護するものには無菌的にかつ頻繁に手当することが要求され、看護・介護に当 たる者に多大な労力を要するものとなっている。
【0004】 このような問題点の1つである軟膏剤の患部への塗布・貼付を簡便にするもの として、軟膏剤を支持フイルムにて表裏面から挟持・内包し、軟膏剤内包部のみ を密封するように表裏面の支持フィルムの端縁開口部をシールした軟膏貼付材が 提案されている(特開平7−48249号公報参照)。
【0005】 ところで、上記公報に開示されている軟膏貼付材は、手で簡単にシール部を剥 離開封することができ、展開後は軟膏剤が表裏いずれの支持フィルムにも貼着し て皺や浮きを生じずに皮膚面に貼付できるものではあるが、貼付状態においては 支持フィルムも軟膏剤層と一体的に残るものであり、屈曲の頻繁な患部や凹凸の 多い患部ではこの支持フィルムによる剛性が患部の皮膚面に違和感を生ずるもの となっている。
【0006】 その上、褥瘡のような潰瘍状態が酷くかつ長期にわたって頻繁に取り替えを要 する患部への貼付に際しては、支持フィルムがあるために貼付されている軟膏の 状態が観察できず、軟膏の取替え時期や患部の治癒状態の判断が付き難い、等の 問題点を有している。
【0007】 以上の問題点に対して、本願出願人は既に実用新案登録出願(実願平11−6 039号)をしているが、本願はさらに携帯性、塗設性等を考慮したものを提供 すべく考案したものである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、軟膏剤の患部への塗設が簡単であるのみならず、塗設した状態の軟 膏剤の状態が観察でき、さらに保存性・携帯性が良好な軟膏貼付材を提供するに ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かくして本願『請求項1』に係る考案によれば、『平板状に展延された軟膏剤 層(1)と、該軟膏剤層(1)を収納する凹部(41)を有しかつ該凹部(41)開口周縁に鍔 部(42)を有する容器本体(4)と、該容器本体(4)の開口部を被覆しかつ上記鍔部(4 2)に剥離可能に接着されて上記凹部(41)を密封する剥離性フィルム(5)とを備え てなり、上記軟膏剤層(1)は、上記容器本体(4)の凹部(41)底面側には第1の不織 布(2)が、該凹部(41)開口面側には第2の不織布(3)がそれぞれ貼着されており、 上記第1の不織布(2)はさらに軟膏剤層(1)の少なくとも1つの側面に延設されて 取出用舌片(23)が突出形成されてなることを特徴とする軟膏貼付材(A1)』が提供 される。
【0010】 本考案の軟膏貼付材(以下、本願貼付材という)(A1)によれば、剥離性フィル ム(5)を容器本体(4)の鍔部(42)から剥離するとき、この剥離性フィルムと軟膏剤 層(1)との間には第2の不織布(3)が介在しているので、剥離性フィルムには軟膏 剤層(1)が接着せずに綺麗に剥離でき、第2の不織布(3)が貼付されている軟膏剤 層(1)が露呈される。そしてこの第2の不織布(3)は軟膏剤層(1)との接着性が弱 いので、該軟膏剤層(1)表面から簡単に剥がれることとなる。
【0011】 次いで、第1の不織布(2)から延出されている取出用舌片(23)を掴んで引っ張 ると、容器本体(4)から軟膏剤層(1)が簡単に引っ張り出されることとなる。そし て、患部へ当てながらさらに引っ張り出すと、軟膏剤層(1)全体は簡単に患部に 塗設されることとなる。また、塗設後必要に応じて、第1の不織布(2)を上記舌 片(23)を掴んで引っ張ると軟膏剤層(1)表面から簡単に剥がれ、患部に軟膏剤層( 1)のみが残されることとなる。
【0012】
【考案の実施の形態】
上記第1の不織布(2)から延設される取出用舌片(23)は、1つであっても良い が、軟膏剤層(1)の対向辺に1対で形成されていることが取出時の便宜性の点か ら好ましい。
【0013】 上記第1の不織布(2)及び第2の不織布(3)は、本願『請求項2』に示すように 、『網状葉状体及び軟膏剤層(1)との接触面が凹凸に形成された凹凸葉状体から 選択されるいずれかである』と、軟膏剤層(1)からの剥離性が更に良好となる点 で好ましい。なお、上記網状には格子状も含まれることはいうまでもない。
【0014】 上記第2の不織布(3)は、上記剥離性フィルム(5)に対して本願『請求項3』に 示すように、『上記剥離性フィルム(5)の少なくとも剥離可能に接着される外周 部(51)を除いた大きさでラミネートされて』いると、剥離性フィルム(5)の容器 本体(4)からの剥離と同時に軟膏剤層(1)が露呈されることとなり、剥離性フィル ム(5)と第2の不織布(3)とをそれぞれ個別に剥離するという手間が省けることと なる。
【0015】 上記第1の不織布と第2の不織布とはそれぞれ別体で構成されていても良く、 また本願『請求項4』に示すように、『これらが連続して形成』されていても良 い。
【0016】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項5』に示すように、『第1の不織布(2 )の取出用舌片(23)が上記容器本体(4)の鍔部(42)と上記剥離性フィルム(5)との 間に延設され、該鍔部(42)及び該剥離性フィルム(5)が上記取出用舌片(23)を包 むように突出形成されて』いると、剥離性フィルム(5)を剥離した時に取出用舌 片(23)が鍔部(42)の上に出ているので掴み易く、これを引っ張ることにより容器 本体(4)から軟膏剤層(1)が簡単に取出される。また、剥離前の密封状態において は軟膏剤層(1)に含まれる液状成分の貼付材外への浸出が無く、保存・携帯の点 から好ましい。
【0017】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項6』に示すように、『容器本体(4)が 透光性材料にて形成』されていると、保存時に軟膏剤層(1)の状態が確認出来る 点で好ましい。上記透光性材料としては、例えばポリプロピレン、ポリ塩化ビニ ル、PET等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項7』に示すように、『容器本体(4)が 遮光性材料にて形成』されていると、光による軟膏剤層(1)の変質等を防止でき て長期保存が可能となる点で好ましい。上記遮光製材料としては、金属泊、非透 光性樹脂フィルム等が挙げられるが、本願『請求項8』に示すように、『透光性 材料と遮光性材料とのラミネート体にて形成』されていることが、遮光性及び剥 離性フィルムとの接着性の何れをも満足しうる点で好ましい。
【0019】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項9』に示すように、『軟膏剤層(1)は 、層内に保形性支持体(S)が埋入されて』いると、剥離の際及び貼付の際に軟膏 剤層(1)が千切れたり分断されたりし難くなり、好ましいものである。
【0020】 上記保形性支持体(S)としては、本願『請求項10』に示すように、『網状シ ート体(S1)又はスポンジシート体(S2)』が好ましいものとして挙げられるが、こ れに限定されない。
【0021】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項11』に示すように、『軟膏剤層(1) に、褥瘡、潰瘍、火傷等の創傷部位の治療用有効成分が含有されて』いると、こ れらの創傷部位のケアを非常に簡便化出来る点で好ましいものである。
【0022】 上記治療用有効成分としては、例えば本願『請求項12』に示す『ポピドンヨ ード及び糖質』からなるものや、本願『請求項13』に示す『ボピドンヨードと 、糖質と、表皮組織形成成分と、血行促進成分』とからなるものを好適なものと して挙げることができるが、これらに限定されない。
【0023】 なお、上記治療用有効成分において、ポピドンヨードに替えて又はこれと併用 して紫雲膏を用いることもできる。また上記表皮組織形性成分としては、例えば 塩化リゾチーム、アセチルサリチル酸、キチン質、ポリリン酸誘導体等が挙げら れる。さらに、上記血行促進成分としては、例えばプロスタグランジンE1エス テル等が挙げられる。
【0024】 本願軟膏貼付材において、本願『請求項14』に示すように、『軟膏剤層(1) の厚みが1〜8mm』に設定されていると、1回の塗設に対して好適な厚みを提供 できる点で実用的である。
【0025】 本願軟膏貼付材によれば、柔軟な軟膏剤層(1)が単独で貼着対象の皮膚面に塗 設されるので、貼付部位の運動性を殆ど阻害せず、また貼付部位の凹凸形状に非 常に良くフィットさせることができる。 さらに、貼付期間における軟膏剤層(1)の変化を直接観察できることとなる。
【0026】 なお、本願貼付材(A1)において、第1の不織布(2)及び第2の不織布(3)に軟膏 剤層(1)の成分の一部が移行して軟膏剤層(1)中の成分割合が変更し得る場合は、 予めこの移行量を増やした配合割合により軟膏剤層(1)を調製しておくことが必 要である。
【0027】 また、本願の軟膏貼付材において、軟膏剤層(1)に設けられる第2の不織布(3) は適用に際して取り去ってもよいが、これを軟膏剤層(1)に残したまま治療部位 に貼付すれば、癒着を防止できる点で好ましい態様となる。 またさらに、第1の不織布(2)も適用に際して取り去っても良く、また軟膏剤層( 1)に貼付したままでも良い。
【0028】 以下、実施例により本考案を詳細に説明するが、本考案はこれらにより限定さ れるものではない。なお各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を示すもの とする。
【0029】 [実施例1] 図1は褥瘡治療用に構成された本考案の軟膏貼付材の一例の斜視図、図2は図 1のz−z線断面の模式図、図3は軟膏貼付材から剥離性フィルム及び第2の不 織布を一部剥離した状態を模式的に示す斜視図である。
【0030】 これらの図において、軟膏貼付材(A1)は、厚さが5mm程度で平板状に展延され た軟膏剤層(1)と、この軟膏剤層(1)に貼着される第1の不織布(2)及び第2の不 織布(3)と、これらの不織布(2)(3)が貼着された軟膏剤層(1)を収納する凹部(41) を有する容器本体(4)と、該容器本体(4)の凹部開口面を閉塞する剥離性フィルム (5)とから主として構成されている。
【0031】 第1の不織布(2)は、上記軟膏剤層(1)の上記凹部(41)底面側に貼着される部分 (21)と、軟膏剤層(1)の一対の側面に貼着される部分(22)(22)と、上記凹部(41) 開口周縁から外方にそれぞれ突出形成される取出用舌片(23)(23)とから構成され ている。
【0032】 第2の不織布(3)は、上記軟膏剤層(1)の上記凹部(41)開口面側に貼着されてお り、この面に露呈する軟膏剤層(1)を覆うに足る大きさに設定されている。
【0033】 上記第1の不織布(2)及び第2の不織布(3)はいずれも、ポリプロピレン製繊維 から構成されるもので、本例では同図に示すような比較的粗い目の透孔を有する 網状葉状体が用いられているが、これに限定されず、例えば図4に示すようなド ット状の凹凸(d)が型押しされた凹凸葉状体であっても良く、また、上記第1の 不織布(2)及び第2の不織布(3)のいずれか一方が網状葉状体で他方が凹凸葉状体 であっても良い。
【0034】 容器本体(4)は、平板状の軟膏剤層(1)を収納する平板状の凹部(41)を有しかつ 該凹部(41)の開口周縁には鍔部(42)が形成された透明プラスチック例えばポリプ ロピレン、ポリ塩化ビニル、PET等から構成されている。
【0035】 そして、上記鍔部(42)の対向する1組の辺部には、上記第1の不織布(2)に突 出形成されている取出用舌片(23)(23)に対応する部位にこれらの舌片よりも大き い形状の突出部(43)(43)が形成されている。
【0036】 剥離性フィルム(5)は、軟膏剤層側にアルミニウムフィルムがラミネートされ た紙製のものが用いられており、容器本体(4)の凹部(41)の開口周縁に形成され た突出部(43)を含む鍔部(42)の外形に略一致する外形を有し、外周部(51)が該鍔 部(42)に対して剥離可能に接着されている。
【0037】 軟膏剤層(1)は、グリセリン、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、ヨウ 化カリウム、ヨウ化ナトリウム等を公知の処方に従って調製した軟膏基材に、ポ ピドンヨード及び精製白糖を有効成分として含有するものであるが、本例では、 軟膏剤層(1)中、ポピドンヨードは約3重量%、精製白糖は約70重量%となる ように調製したものを用いた。なお、上記配合割合はこれに限定されず、実用性 を阻害しない範囲で種々に変更することができる。
【0038】 また、上記軟膏剤層(1)の配合において、ポピドンヨードに替えて又はこれと 併用して紫雲膏を用いることもできる。またさらに、塩化リゾチーム、アセチル サリチル酸、キチン質、ポリリン酸誘導体等の表皮組織形性成分や、プロスタグ ランジンE1エステル等の血行促進成分が任意に加えられていても良い。
【0039】 以上のように構成された軟膏貼付材(A1)は、褥瘡部位への適用に際して、まず 、剥離性フィルム(5)を容器本体(4)の鍔部(42)から剥離していくと、この剥離性 フィルム(5)と軟膏剤層(1)との間には第2の不織布(3)が介在しているので、剥 離性フィルム(5)には軟膏剤は殆ど付着せずに剥がすことができる。
【0040】 次に、露呈された第2の不織布(3)の端を引っ張ると、この不織布(3)は網状で 軟膏剤層(1)との接着性が弱いので、この不織布(3)にも軟膏剤が殆ど付着せず該 軟膏剤層(1)の表面から簡単に剥がすことができる。
【0041】 剥離性フィルム(5)及び第2の不織布(3)を少なくとも凹部(41)の開口部全体が 露呈するまで剥離した後、第1の不織布(2)の1対の取出用舌片(23)(23)を掴ん で引っ張ると、プラスチック容器本体(4)の凹部(41)から軟膏剤層(1)が簡単に引 っ張り出されることとなる(図5参照)。
【0042】 このように少し引っ張り出された軟膏剤層(1)を、その露呈面を例えば患部へ 当てながら更に取出用舌片(23)(23)を掴んで引っ張り出すと共に、容器本体(4) の凹部(41)底面外側から押圧すると、軟膏剤層(1)全体が患部に貼着して容器本 体(4)を簡単に取り外す事が出来る。
【0043】 そして、患部に塗設されたる軟膏剤層(1)に貼着している第1の不織布(2)は、 網状で軟膏剤層(1)との接着が弱められているので、取出用舌片(23)を引っ張る ことにより、軟膏剤を殆ど付着することなく剥がすことが出来る。そして、軟膏 剤層(1)はそれのみで患部に塗設されることとなる。
【0044】 このようにして、軟膏剤層(1)のみを褥瘡部位に塗設できるので、貼付部位の 運動性を殆ど阻害せず、また貼付部位の凹凸形状に非常に良くフィットさせるこ とができるものである。しかも、塗設した軟膏剤層(1)の変化を直接観察できる ので、例えば軟膏剤層(1)がパサパサに乾燥してくれば、軟膏剤層(1)を交換する 時期に達したと判断したり、また表皮組織の形成が促されて組織液の浸出が押さ えられたと判断したりできる。
【0045】 またこれ以外に、1つの軟膏剤層で足りない場合は、既に貼着している軟膏剤 層の上に、もう一つ同じ軟膏剤層を積層して有効成分等を増加させることもでき る利点がある。
【0046】 なお、上記第2の不織布(3)は適用に際して取り去ってもよいが、これを軟膏 剤層(1)に残したまま治療部位に貼付すれば、癒着を防止できる点で好ましい。 また、第1の不織布(2)も適用に際して軟膏剤層(1)に貼付したままでも良い。
【0047】 [実施例2] 本例の軟膏貼付材(A2)は、第1の不織布及び容器本体並びに剥離性フィルムを 若干変更する以外は実施例1と同様の構成であり、従って各部材は実施例1と同 番号で示し、これらについての説明は省略する。
【0048】 すなわち、図6に示すように、第1の不織布(2a)には延設される取出用舌片(2 3a)が1つで、この舌片(23a)は軟膏剤層(1)の上面の第2の不織布(3)上に折り返 されており、容器本体(4a)の鍔部(42a)には突出部が無く、剥離用フィルム(5a) も上記鍔部(42a)の外形に略一致する形状に構成されている。
【0049】 従って、剥離性フィルム(5a))を剥離した後、第2の不織布(3)を剥離する際に 、第1の不織布(2a)の取出用舌片(23a)が同時に浮き上がることとなり、非常に 掴み易く、これ以降の軟膏剤層(1)の取出が一層容易となる。
【0050】 [実施例3] 本例の軟膏貼付材(A3)は、容器本体が遮光性材料で構成される以外は実施例1 と同様の構成であり、従って各部材は実施例1と同番号で示し、これらについて の説明は省略する。 すなわち、本例での容器本体(4b)は、図7に示すように、外側がアルミフィルム (4b1)で内側がポリ塩化ビニルフィルム(4b2)のラミネート体で構成されている。
【0051】 従って、遮光性に優れており長期に保存ができると共に、剥離性フィルム(5) 側にはポリ塩化ビニルフィルム(4b2)が配設されているので、接着性が良好とな り密封できる事となる。
【0052】 [実施例4] 本例の軟膏貼付材(A4)は、第2の不織布(3)を剥離性フィルム(5)にラミネート する以外は実施例1と同様の構成であり、従って各部材は実施例1と同番号で示 し、これらについての説明は省略する。
【0053】 図8に示すように、軟膏貼付材(A4)は、剥離性フィルム(5)の容器本体(4)から の剥離と同時に第2の不織布(3)も綺麗に剥がれるので、軟膏剤層(1)の露呈に1 回の剥離作業でよく、塗設がより簡便となる。
【0054】 [実施例5] 本例の軟膏貼付材(A5)は、軟膏剤層を下記するごとく変更する以外は、実施例 1と同様に構成したものである。
【0055】 本例の軟膏貼付材(A5)は、図9にその要部断面を示すように、軟膏剤層(10)内 部に、細い繊維(f)をラフに三次元的に絡ませて得られる粗い目を有する網状シ ート体(S1)が埋入されている。
【0056】 このようにして軟膏剤層(10)を構成することにより、軟膏剤層(10)自身の保形 性が良好となり、該軟膏剤層(10)と第1及び第2の各不織布(2)(3)との剥離性は 実施例1のものよりも一層良好なものとなった。
【0057】 [実施例6] 網状シート体に替えて、スポンジシート体を用いる以外は、実施例5と同様に して図10に示す軟膏貼付材(A6)を構成した。
【0058】 本例の軟膏貼付材(A6)における軟膏剤層(11)では、スポンジシート体(S2)の連 続気泡内に軟膏剤が埋入保持されていて、スポンジシート体(S2)自身があたかも 軟膏剤層となるので保形性は頗る良好なものとなっており、その上軟膏剤層(11) の表面にはスポンジシート体(S2)の多孔面が露呈しているので、これと接触する 各不織布(2)(3)とは非常に剥離し易い構成となっている。 従って、この軟膏貼付材(A6)においても、実施例5と同等又はそれ以上に剥離性 の良好なものであった。
【0059】
【考案の効果】
本願『請求項1』に係る考案によれば、平板状に展延された軟膏剤層が、プラ スチック容器本体の凹部内に収納されているので、軟らかい軟膏剤層がそれより も固い部材で保護されるので、多少の外力が作用しても軟膏剤層自体の変形等の トラブルが生じ難く、携帯性が良好で、従って非常に流通させ易いものとなる。
【0060】 また、剥離性フィルムを剥離して露呈される面に貼着されている第2の不織布 は軟膏剤層を引きちぎること無く綺麗に剥がすことができ、さらにその状態の軟 膏剤層は、第1の不織布の取出用舌片により簡単にプラスチック容器本体から取 り出して患部に塗設することができるので、手指や衣服等を汚さずかつ簡便にケ アができる。
【0061】 しかも、軟膏剤層のみを患部に塗設することもできるので、貼着状態の軟膏剤 の様子を直接観察でき、軟膏剤の交換時期や患部の治癒状態を把握できることと なる。
【0062】 さらに、第2の不織布を貼付したままでも適用でき、この場合は患部との癒着 を効果的に防止できる。またさらに、第1の不織布を貼付したままでも適用でき 、この場合は布団やその他の身の回りのものへの軟膏剤層の付着が若干防止でき る点で好ましい。
【0063】 本願『請求項2』に係る考案によれば、第1の不織布及び第2の不織布が、網 状葉状体及び軟膏剤層との接触面が凹凸に形成された凹凸葉状体から選択される いずれかであると、軟膏剤層との接着性は極力軽減されることとなり、一層綺麗 に剥がすことができる。
【0064】 本願『請求項3』に係る考案によれば、第2の不織布が、上記剥離性フィルム の少なくとも剥離可能に接着される外周部を除いた大きさで該剥離性フィルムに ラミネートされており、剥離性フィルムの剥離と共に第2の不織布が剥がせるの で、適用に際しての手間が簡略化できる。
【0065】 本願『請求項4』に係る考案によれば、第1の不織布と第2の不織布とが連続 していると、1つの材料から構成できるので、製造工程が簡略化できる。
【0066】 本願『請求項5』に係る考案によれば、取出用舌片を浸透して軟膏剤層中の液 性成分が貼付材外に浸出することが防止され、保存・携帯に好ましい軟膏貼付材 を提供できる。
【0067】 本願『請求項6』に係る考案によれば、本体容器が透光性材料で形成されてい ると、保存時に軟膏剤層の変質が無いかどうかその保存状態が確認出来ることと なる。
【0068】 本願『請求項7』に係る考案によれば、光による軟膏剤層の変質等を防止でき て長期保存が可能となる。
【0069】 本願『請求項8』に係る考案によれば、遮光ができると共に、また透光性材料 のうち樹脂フィルムを選択すれば剥離性フィルムとの接着性も優れ、遮光性及び 密封性が達成されて長期保存と携帯性が頗る良好となる。
【0070】 本願『請求項9』に係る考案によれば、軟膏剤層の層内に保形性支持体を埋入 しているので、剥離に際しても軟膏剤層は平板状の形状を良好に維持したまま綺 麗な剥離を促すことができるし、塗設状態においても安定した形状を保持するこ とができる。
【0071】 本願『請求項10』に係る考案によれば、保形性支持体に、網状シート体又は スポンジシート体を用いることにより、軟膏剤層全体に亘って形状を支持できる こととなり、請求項9が奏する効果をより一層強めることができる。
【0072】 本願『請求項11』に係る考案によれば、軟膏剤層に、褥瘡、潰瘍、火傷等の 創傷部位の治療用有効成分を含有しているので、これらに対するケアが手指を汚 さずに且つスムースに実行できると共に、このような治療用有効成分を含む軟膏 貼付材をどこへでも携帯できかつ長期に保存できるので、これらに対するケアを どこでも簡単に行うことができる。
【0073】 本願『請求項12』に係る考案によれば、治療用有効成分が、ポピドンヨード 及び糖質からなるので、褥瘡の治療が非常に簡便に行えると共に、これらの治癒 過程や軟膏剤の交換時期等を直接目で見て把握できる。
【0074】 本願『請求項13』に係る考案によれば、治療用有効成分が、ボピドンヨード と、糖質と、表皮組織形成成分と、血行促進成分とから構成されているので、褥 瘡に対する治癒効果を高めると共に請求項11が奏する効果をそのまま実行する 事が出来る。
【0075】 本願『請求項14』に係る考案によれば、軟膏剤層の厚みが1回の塗設に適し た厚みであるので、開封したものをそのまま貼付すればそれだけでその部のケア が完了でき、非常にケアを簡便化する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の軟膏貼付材の第1実施例の斜視図
【図2】図1のz−z線断面の模式図
【図3】剥離性フィルム及び第2の不織布をそれぞれ一
部剥離した状態を模式的に示す斜視図
【図4】実施例1の変形例について一部剥離状態の側面
概略図
【図5】第1の不織布が貼着した軟膏剤層を容器本体か
ら取り出すときの状態を模式的に示す要部側面図
【図6】本考案の軟膏貼付材の第2実施例において剥離
性フィルムを一部剥離した状態を模式的に示す斜視図
【図7】本考案の軟膏貼付材の第3実施例の図2相当図
【図8】本考案の軟膏貼付材の第4実施例の図3相当図
【図9】本考案の軟膏貼付材の第5実施例の図2相当図
【図10】本考案の軟膏貼付材の第6実施例の図2相当
【符号の説明】
(A1)(A2)(A3)(A4)…軟膏貼付材 (1)(10)(11)…軟膏剤層 (2)(2a)…第1の不織布 (3)…第2の不織布 (4)(4a)(4b)…容器本体 (5)(5a)…剥離性フィルム (f)…細い繊維 (S1)…網状シート体 (S2)…スポンジシート体

Claims (14)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状に展延された軟膏剤層と、
    該軟膏剤層を収納する凹部を有しかつ該凹部開口周縁に
    鍔部を有する容器本体と、該容器本体の開口部を被覆し
    かつ上記鍔部に剥離可能に接着されて上記凹部を密封す
    る剥離性フィルムとを備えてなり、 上記軟膏剤層は、上記容器本体の凹部底面側には第1の
    不織布が、該凹部開口面側には第2の不織布がそれぞれ
    貼着されており、上記第1の不織布はさらに軟膏剤層の
    少なくとも1つの側面に延設されて取出用舌片が突出形
    成されてなることを特徴とする軟膏貼付材。
  2. 【請求項2】 第1の不織布及び第2の不織布
    が、網状葉状体及び軟膏剤層との接触面が凹凸に形成さ
    れた凹凸葉状体から選択されるいずれかである請求項1
    記載の軟膏貼付材。
  3. 【請求項3】 第2の不織布が、上記剥離性フィ
    ルムの少なくとも剥離可能に接着される外周部を除いた
    大きさで該剥離性フィルムにラミネートされている請求
    項1又は2に記載の軟膏貼付材。
  4. 【請求項4】 第1の不織布及び第2の不織布が
    連続している請求項1から3のいずれかに記載の軟膏貼
    付材。
  5. 【請求項5】 第1の不織布の取出用舌片が上記
    容器本体の鍔部と上記剥離性フィルムとの間に延設さ
    れ、該鍔部及び該剥離性フィルムが上記取出用舌片を包
    むように突出形成されている請求項1〜4のいずれかに
    記載の軟膏貼付材。
  6. 【請求項6】 容器本体が、透光性材料にて形成
    されている請求項1〜5のいずれかに記載の軟膏貼付
    材。
  7. 【請求項7】 容器本体が、遮光性材料にて形成
    されている請求項1〜5のいずれかに記載の軟膏貼付
    材。
  8. 【請求項8】 容器本体が、透光性材料と遮光性
    材料とのラミネート体から形成されている請求項1〜5
    のいずれかに記載の軟膏貼付材。
  9. 【請求項9】 軟膏剤層は、層内に保形性支持体
    が埋入されていることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の軟膏貼付材。
  10. 【請求項10】 保形性支持体が、網状シート体又
    はスポンジシート体である請求項9に記載の軟膏貼付
    材。
  11. 【請求項11】 軟膏剤層に、褥瘡、潰瘍、火傷等
    の創傷部位の治療用有効成分が含有されてなる請求項1
    〜10のいずれかに記載の軟膏貼付材。
  12. 【請求項12】 治療用有効成分が、ポピドンヨー
    ド及び糖質からなる請求項11に記載の軟膏貼付材。
  13. 【請求項13】 治療用有効成分が、ボピドンヨー
    ドと、糖質と、表皮組織形成成分と、血行促進成分とか
    らなる請求項11に記載の軟膏貼付材。
  14. 【請求項14】 軟膏剤層の厚みが、1〜8mmであ
    る請求項1〜13のいずれかに記載の軟膏貼付材。
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